JPH02197400A - 高速プレス機のダイナミックバランス装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は高速プレス機において、クランクシャフトの回
転運動とスライドの往復運動に伴なう不平衡力の除去に
関する。

［従来の技術］ クランク軸の回転運動を変換し上下往復運動として、押
圧変形又は打抜き作業に使用するクランクプレスにおい
ては、その不平衡慣性力に起因する振動が生じ、運転が
高速であるほどこの傾向は著しい。これを吸収し装置の
安定した運転を図るために多くの対策が実施されている
。

たとえば、上下往復部分（上金型を装着したスライド）
に対応して１８０°位相の異なる偏心部に対向スライド
を設けた特公昭５９−５０４３９号公報（高速回転にお
いて動的にバランスするプレス機械）や、クランク軸に
歯車機構を介して第１、第２の平衡重錘を設けた特公昭
６０１８５１９号公報（プレスのための平衡装置）など
があった。

従来プレスのスライドの単位時間当りのストローク数が
小さいものでは、空気圧利用のシリンダによりスライド
及び上金型の総重量に相当する力でスライドを持ち上げ
る静的バランスの保持で足りるが、ストローク数が多く
なるにつれ、クランク軸の回転による不平衡力、コンロ
ッドの回転と揺動による不平衡力、スライドと上金型の
往復動による不平衡力が大きくなり、これらを動的にバ
ランスさせる必要が生れる。

しかも前に述べたような固定的なバランスの機構は、単
一製品（単一金型）の場合には一旦設定しておけば以後
は作業の標準化が確定できるが、多くのクランクプレス
は常に多種類の製品を対象とする汎用性が求められるか
ら、上金型の重量はその都度変り、バランサの重量もこ
れに対して常に追随して変えていかなければ、振動の吸
収が不完全とならざるを得ない。

このため高速プレスであり、かつ汎用性を広く要求され
る場合のバランス機構として発表された特開昭６２−１
９２２９８号公報（往復動機械のバランサ　第９図イ２
口、ハ）は、バランサ用クランク軸８１ａの往復部分に
、バランサ１ａの一端を上下昇降可能に支持する連接棒
６０を連接すると共に、該バランサ１ａの他端を本体フ
レームの固定部分に回動自在に支持させ、かつ該支持装
置を変更可能とするようにその支持点６１を移動可能と
したものである。

これにより高速プレスから発生する不平衡力を回転不平
衡力と往復不平衡に分けて、前者は機械要素で決定され
る不変な作用であって公知のバランサで吸収させ、後者
はその変動要素を第二のバランサの重心位置の変動で追
随することに成功している。

［発明が解決しようとする課題］ ここに掲げた従来の技術は、第９図イ２口に示ずように
第二のバランサ１ａをクランク軸８１ａの中心点直下に
連接棒６０を介して直接負荷しているから、連接棒の連
接点６２には第９図へに示すようにこのバランサの全自
重Ｍ３を直接引き上げるためＭ３Ｘｂ（連接点と支持点
の距離）の仕事量か負荷する。このようにバランサの一
端を直接持上げるため、他端はフレームて回動自在に拘
束しでいるから、この支持点にも不平衡な衝撃が断続的
に常にかかってくる。またクランク軸自体に着目すれば
、第一、第二の両バランサを直接懸架する偏心部を設り
ているから、この機構が安全に機能するためには、”ク
ランク軸をはじめ全部月の強度・剛性を十分に賦与して
おくとともに、部材の種類も多くかつ相互の関わり合い
も複雑となり易いため、保全管理のチエツクポイントが
多くて煩瑣となり易いなど一層の改善が望まれる。

本願発明は以上に述べた課題を解決するためにより構成
が簡単であり、かつ負荷の加わり方に衝撃の集中がより
小さい汎用高速プレス機のダイナミンクバランス装置の
提供を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本願発明に係る高速プレス機のダイナミックバランス装
置は、一端では前記リストピンを回動自在に軸支し、他
端では第二のバランサーを固着する２本の支杆を、相互
の支点間距離を伸縮可能に本体土壁より傾動自在で釣支
することにより前記の課題を解決した。

［作用］ 本願のダイナミックバランス装置の作用を実施例を示す
第１図乃至第４図に基いて説明する。

リストピン５は２本の支杆１１△、１１Ｂによって回動
自在に軸支されている。図の実施例では支杆１１Ａ、１
１Ｂはその一端で先が二股に分れ、ここに箱体１２を介
装して両者がその二股で組合されてリストピン５を共通
に抱持する形を採っている。

支持杆１１Ａ、１１Ｂの残る他端は第二のバランサ１△
、１Ｂにそれぞれ固着し、結局２本の支持杆はリストピ
ンを中心軸として双方か屈折自在に揺動じて不平衡力を
吸収する。

本願の特徴はこの２本の支持杆１１Ａ、１１Ｂの相互の
支点２２Ａ、２２Ｂの距離を伸縮可能に本体から釣支す
ることで、本実施例では各図に明らかなように釣支体２
△、２Ｂがプレス機本体の上壁から変動自在に釣支され
、従ってこの釣支体の支点であるピン２１Ａ、２１Ｂか
ら中央のリストピン５までの距離ｅは長短変動可能とし
ている。

すなわち特に第２図でよく表されるように、釣支体２Ａ
、２Ｂはその内部を貫通する円孔に左右逆ピッチの雌ね
じを刻設し、これと螺合する雄ねじ４Ａ、４Ｂを刻設し
た１本の螺軸４が共通して貫通しているから、この螺軸
４が回動すれば釣支体２△、２Ｂは同時に相互の反対方
向へ進み、相互の距離はおるいは縮まり、あるいは遠ざ
かり自由に調整される。

リストピン５と第二のバランサ１とを釣支する支点２１
の位置が変ることは直ちに第二のバランサの負荷能力を
変えることとなり、不平衡力を吸収する効果を最適の状
態に調整する作用を生じる。

［実施例コ 本願の第一実施例は第１図から第４図に示すとありでお
り、前述の説明と重複を避（ブて補足する。

駆動部８は、プレス機の上部に位置し、クランク軸８１
は偏心部を有しこの偏心部に嵌合したコンロッド５２Ａ
、５２Ｂがクランク軸の回転を偏心回転に変え、リス１
〜ピン５を介してスライド６の上下往復運動として伝達
する。クランク軸８１の回転不平衡を吸収するためにク
ランク軸の反対方向の位相へ偏心させた第一のバランサ
８２を嵌合している。なお、軸の両端にはクラッチ８４
．ブレーキ８３を装着するのは公知のとおりでおる。

スライド６の底部にはプレス用の上型６１が基台７上に
載せせた下型７１に対向して装着している。

第４図を参照して釣支材２の移動量（第３図におけるΔ
ｅ〉について計算してみると、釣支材２の移動するべき
箇所について少し検討してみるにすなわち式（２）と（
３）の積は常に一定（ｄｘＭ）の値となる。

第５図イ２口は第二実施例を示し、２本の支杆２Ａ、２
Ｂの支点２１Ａ、２１ｓとリストピン５との間の距離を
リンク機構によって伸縮する方式でおる。本体上壁より
垂下する釣支材２５Ａ、２５Ｂに対しピン２２Ａ、２２
Ｂを以って傾動自在に釣支される第二の釣支材２６Ａ、
２６Ｂがピン２１Ａ、２１Ｂを以って支杆２Ａ、２Ｂの
支点を務める。この第二の釣支材２６Ａ、２６Ｂの下端
はそれぞれピン２３Ａ、２３Ｂを介して傾動自在にリン
ク杆２７Ａ、２７Ｂと連結し、２本のリンク杆はピン２
４で係合する連結材２８によってリンク機構を完成する
。

連結材２８はモータ４９の回転を伝達されて上下に昇降
し、上下運動はリンク杆の拡がり角度を変え、結局ピン
２’１Ａ、２１Ｂの位置を中央のリストピン５へ近付け
たり、遠去けたりする。

本願発明を理想的に実施するためには、今まで述べてき
たハードの手段と情報処理を主体とするソフトの手段と
の組合せが最も望ましい。第６図はその概念図で高速プ
レス機の基台７の側辺に振動センサー００を取付け、こ
こで捉えた機械の振勅は電気信号に置き替えデジタル変
換して電子回路１０１に入る。必らかしめこの回路に基
準値を記憶させておき両者を比較して電動機４３又は４
９に対する作動命令を出力し、振動の実測と電動機の回
転とを関連づけて電子回路で調整する。これらのブロッ
ク図を第７図に、フローチャートを第８図に示す。

［発明の効果］ 本願発明は以上に述べたとおり、スライドに取付ける上
金型の重量の増減量を正確に知らなくても、支杆の支点
距離を少し変動させ、高速プレス機自体の振動が最小と
なるように調整すればよく、従来のプレス機に比べて格
段に使い易くなる。この調整はプレス機の運転中であっ
ても容易にできるし、ダイナミックバランス装置の駆動
源とパソコンと振動センサとを組合せることによって自
動的かつ精緻な調整を可能とし、同種の機械を遥かに凌
駕する新しい機能を具備する効果が生じる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願実施例の正面断面図、第２図は同じく側面
図、第３図は第１図のＸ−Ｘ断面図、第４図は同じく作
用を示す斜視概念図、第５図イ。 口は第二実施例の側面図と部分平面図、第６図は本願応
用技術の概念図、第７図は情報処理のブロック図、第８
図は同じくフローチャート、第９図イ２口、ハは従来の
技術を示す正面図１部分断面図２作用を説明する概念図
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. クランク軸の回転運動を変換して上下往復部へ伝達する
   リストピンを、本体内に内蔵する高速プレス機の、クラ
   ンク軸の偏心方向と正反対の位相へ偏心させた重心を有
   するダイナミックバランス装置において、一端では前記
   リストピンを回動自在に軸支し、他端では第二のバラン
   サーを固着する２本の支杆を、相互の支点間距離を伸縮
   可能に本体上壁より傾動自在で釣支することを特徴とす
   る高速プレス機械のダイナミックバランス装置。