JPH02190445A - 耐SR脆化特性の優れた高Mn非磁性鋼 - Google Patents
耐SR脆化特性の優れた高Mn非磁性鋼Info
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- JPH02190445A JPH02190445A JP1033289A JP1033289A JPH02190445A JP H02190445 A JPH02190445 A JP H02190445A JP 1033289 A JP1033289 A JP 1033289A JP 1033289 A JP1033289 A JP 1033289A JP H02190445 A JPH02190445 A JP H02190445A
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Landscapes
- Hard Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は核融合炉、リニアモーター力軌道設備。
各種発電機などに使用される非磁性構造用鋼に係り、特
に溶接後或いは冷間加工後に600〜7゜0℃での応力
除力焼鈍が行われる部材に好適な高Mn非磁性鋼に関す
る6 (従来の技術及び解決しようとする課題)高Mn非磁性
鋼は、従来の代表的非磁性鋼であるオーステナイト系ス
テンレス鋼と比べ、高強度で磁気特性にも優れ、かつ低
廉であることから。 オーステナイト系ステンレス鋼に代わり、その使用量が
年々増大している。 しかしながら、従来の高Mn非磁性鋼は、1.0%C−
13%Mn鋼や、o、45%C−18%Mn−5%Cr
鋼に代表されるようにC含有量が比較的高いため、60
0〜700℃に加熱されると炭化物の析出に起因する延
性、靭性の劣化が生ずる。 そのため、溶接後或いは冷間加工後の残留応力除去処理
が必要な場合、このような温度域での応力除去焼鈍(S
R)が実施できないという問題がある。 すなわち、溶接後或いは冷間加工後のSRにおいて、こ
の温度域を避けて900〜11oO℃の高温で処理した
り、或いは冷間加工を熱間加工に変更するなどで対処し
ているのが実情である。しかし、このような対処法は、
経済性を損なうことは勿論であるが、鋼材の強度低下と
いう問題もある。 本発明の目的は、上述の現状に鑑み、高Mn非磁性鋼の
有する基本的特性を損なうことなく、600〜700℃
の応力除去焼鈍後においても良好な機械的性質を有する
高Mn非磁性鋼を提供することにある。 (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため1本発明者は、高Mn非磁性鋼
の化学成分を種々調整したところ、ここに本発明をなし
たものである。 すなわち、本発明は、C:0.10〜0.70%、Si
:0.10〜1.50%、Mn:10〜30%、P:0
.030%以下、S:0.015%以下、Mo:0.0
5〜2.00%及びB:O,OOO5〜0.0050%
を含有し、かつ、20×C+Mn≧24%を満足し、必
要に応じて、更に、Sn+Sb+Asを総量で0.02
0%以下に規制し、或いは更に、Ni:0.10〜3.
00%及びCr:0.10〜8.00%の1種又は2種
を含有し、残部が鉄よりなる鋼であって、応力除去焼鈍
後においても優れた機械的性質を有することを特徴とす
る耐SR脆化特性の優れた高Mn非磁性鋼を要旨とする
ものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (発明の構成) 本発明における化学成分の限定理由は以下のとおりであ
る。 C: Cはオーステナイトの安定化と強度の向上に有効な元素
である。しかし、0.10%未満ではオーステナイトの
安定化1強度確保のために、Mn、Ni、Cr、Moな
どの元素を多量に添加する必要があり、経済性を大きく
損なうことになる。また0、70%を超えて含有すると
、熱間加工性や機械加工性が劣化する。したがって、C
含有量は0゜10〜0.70%の範囲とする。 Sj: Siは鋼溶解時の脱酸作用を有し、かつ強度の向上に有
効であるため、0.10%以上を添加する。しかし、1
.50%を超えて添加すると熱間加工性を損なうことに
なる。したがって、si含有量は0.10〜1.50%
の範囲とする。 Mn: Mnは本発明鋼においてCと共に重要なオーステナイト
形成元素であり、非磁性を安定化させるために10%以
上の添加が必要である。しかし、30%を超えて含有す
ると熱間加工性が著しく劣化する。したがって、Mn含
有量は10〜30%の範囲とする。 但し、本発明鋼では基本的にはCとMnでオーステナイ
トを安定化し、非磁性を確保できるが、C,Mnともに
上記範囲の下限近傍になると、オーステナイトが不安定
になる。これを防ぐためにはC,Mn含有量は20×C
+Mn≧24%を満足する量とする必要がある。 P: PはSRにおける600〜700℃の加熱時にオーステ
ナイト粒界に移動、偏析し、粒界脆化を促進するため、
低く抑える必要があるが、経済性を考慮して、P含有量
は0.030%以下に抑制する。 S: Sは鋼の熱間加工性、延性、靭性を劣化させる有害な元
素であり、Pと同様、極力低く抑える必要があるが、経
済性を考慮して、S含有量は0゜015%以下に抑制す
る。 Mo: Moは本発明においてBと並んで非常に重要な元素であ
るaMoはオーステナイト組織の安定化と高強度化に有
効であるばかりでなく、耐SR脆化特性の改善にも大き
な効果を有する。すなわち、第1図は0.6%C−15
%Mn鋼をベースにして、シャルビ衝撃特性(v E
o)に及ぼすMo添加と熱処理温度の影響を示したもの
であり、同図より。 Mo無添加鋼は600〜800℃X2hrの加熱、炉冷
により圧延まま材と比較してvEoが173以下に低下
するが、Moの添加により脆化量は大幅に低減されてい
ることがわかる。このような効果はMo含有量が0.0
5%未満では発現せず、また2、00%を超える添加は
これらの効果が飽和すると同時に経済性を損なう。した
がって、Mo含有量は0.05〜2.00%の範囲とす
る。 B: Bも本発明においてMoと並んで重要な元素である。第
2図は0.6%C−15%Mn鋼をベースにしてシャル
ビ衝撃特性(vEo)に及ぼすB添加と熱処理温度の影
響を示したものである。同図より、MOはどではないが
、Bの添加により、600〜800℃X2hr加熱、炉
冷後の靭性は向上することがわかる。このような効果を
得るためには、Bは0.0005%以上の添加が必要で
あり、しかし、0.0050%を超える添加はこの効果
が飽和してしまうばかりでなく、却って粒界析出物を多
くし、靭性を劣化させる。そのため、B含有量は0.0
005〜0.0050%の範囲とする。 なお、第3回は0.6%C−15%Mn鋼をベースにし
て、MoとBの複合添加の効果を示したものであり、同
図より、Mo、Bの複合添加鋼の靭性改善量はMo、B
の単独添加鋼のそれぞれの靭性改善量を加算した値を大
幅に上まわっており、複合添加の効果が顕著であること
がわかる。 以上の元素を必須成分とするが、本発明においては以下
に示す元素を必要に応じて適量を添加し或いは規制する
。 Sn、Sb、As: Sn、Sb及びAsは共にSR中に粒界に移動、偏析し
、粒界脆化をもたらす元素であり、極力低減することが
望ましいが、経済性を考慮し、Sn、sb及びAsの総
合有量で0.020%以下に規制する。 Ni、Crの1種又は2種: Niはオーステナイトの安定化や靭性の向上に有効であ
り、必要に応じて添加される。しかし、0.10%未満
の添加ではこの効果は少なく、また3、00%を超える
と経済性を損なうため、Ni含有量は0.10〜3.0
0%の範囲とする。 また、Crはオーステナイトを安定化させると共に高強
度化に有効であり、必要に応じて添加される。しかし、
0.10%未満の添加ではかSる効果は少なく、また8
、00%を超えるとδフェライトを生成し易くなり、靭
性と磁気特性を低下させる。したがって、Cr含有量は
0.10〜8゜00%の範囲とする。 但し、Ni及びCrを添加する場合には、それらの1種
又は2種を添加すれば足りる。 上記組成の鋼は、溶接後或いは冷間加工後に600〜7
00℃でのSRが施されても、脆化することがない。な
お、SRは厳密に600〜700℃で実施される場合の
みに限られず、要は、かユる温度域レベルで残留応力除
去を目的とするSRであれば上記効果が得られるのであ
り、特にこの温度域600〜700℃でのSRの場合に
効果が顕著である。 次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例に
よって何ら制限されるものでないことは云うまでもない
。 (実施例) 第1表に示す化学成分を有する鋼を40キロ高周波炉で
溶解し、板厚20mmに熱間圧延した。 それらの圧延まま鋼板と、625℃X2hrの加熱後、
炉冷処理を施したSR後錆鋼板ついて、引張試験と、2
mmVシャルビlI!I撃試験を実施すると共に透磁率
を測定した。それらの結果を第2表に示す。 第2表より以下の如く考察される。 鋼A〜鋼Eは本発明鋼であり、SR後でも靭性(vEo
)はいずれも15kgf−m以上の良好な値を示し、ま
た透磁率も1.003以下と安定していることがわかる
。 一方、鋼F〜鋼Jは比較鋼である。 まず、比較鋼FはMoの単独添加鋼であって、Bの添加
がないため、本発明鋼と比較して靭性が低い。 比較鋼GはMOの添加がなく、B単独添加鋼であって、
SR後の靭性が本発明鋼と比較して低く。 且つ透磁率が劣化している。 比較鋼H1■、JはいずれもMoとBを含まない鋼であ
り、SR後の靭性が低い。なお、比較鋼HはSn+Sb
+Asの総量が多いため、透磁率が劣化していると共に
SR後の靭性が更に低い。
に溶接後或いは冷間加工後に600〜7゜0℃での応力
除力焼鈍が行われる部材に好適な高Mn非磁性鋼に関す
る6 (従来の技術及び解決しようとする課題)高Mn非磁性
鋼は、従来の代表的非磁性鋼であるオーステナイト系ス
テンレス鋼と比べ、高強度で磁気特性にも優れ、かつ低
廉であることから。 オーステナイト系ステンレス鋼に代わり、その使用量が
年々増大している。 しかしながら、従来の高Mn非磁性鋼は、1.0%C−
13%Mn鋼や、o、45%C−18%Mn−5%Cr
鋼に代表されるようにC含有量が比較的高いため、60
0〜700℃に加熱されると炭化物の析出に起因する延
性、靭性の劣化が生ずる。 そのため、溶接後或いは冷間加工後の残留応力除去処理
が必要な場合、このような温度域での応力除去焼鈍(S
R)が実施できないという問題がある。 すなわち、溶接後或いは冷間加工後のSRにおいて、こ
の温度域を避けて900〜11oO℃の高温で処理した
り、或いは冷間加工を熱間加工に変更するなどで対処し
ているのが実情である。しかし、このような対処法は、
経済性を損なうことは勿論であるが、鋼材の強度低下と
いう問題もある。 本発明の目的は、上述の現状に鑑み、高Mn非磁性鋼の
有する基本的特性を損なうことなく、600〜700℃
の応力除去焼鈍後においても良好な機械的性質を有する
高Mn非磁性鋼を提供することにある。 (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため1本発明者は、高Mn非磁性鋼
の化学成分を種々調整したところ、ここに本発明をなし
たものである。 すなわち、本発明は、C:0.10〜0.70%、Si
:0.10〜1.50%、Mn:10〜30%、P:0
.030%以下、S:0.015%以下、Mo:0.0
5〜2.00%及びB:O,OOO5〜0.0050%
を含有し、かつ、20×C+Mn≧24%を満足し、必
要に応じて、更に、Sn+Sb+Asを総量で0.02
0%以下に規制し、或いは更に、Ni:0.10〜3.
00%及びCr:0.10〜8.00%の1種又は2種
を含有し、残部が鉄よりなる鋼であって、応力除去焼鈍
後においても優れた機械的性質を有することを特徴とす
る耐SR脆化特性の優れた高Mn非磁性鋼を要旨とする
ものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (発明の構成) 本発明における化学成分の限定理由は以下のとおりであ
る。 C: Cはオーステナイトの安定化と強度の向上に有効な元素
である。しかし、0.10%未満ではオーステナイトの
安定化1強度確保のために、Mn、Ni、Cr、Moな
どの元素を多量に添加する必要があり、経済性を大きく
損なうことになる。また0、70%を超えて含有すると
、熱間加工性や機械加工性が劣化する。したがって、C
含有量は0゜10〜0.70%の範囲とする。 Sj: Siは鋼溶解時の脱酸作用を有し、かつ強度の向上に有
効であるため、0.10%以上を添加する。しかし、1
.50%を超えて添加すると熱間加工性を損なうことに
なる。したがって、si含有量は0.10〜1.50%
の範囲とする。 Mn: Mnは本発明鋼においてCと共に重要なオーステナイト
形成元素であり、非磁性を安定化させるために10%以
上の添加が必要である。しかし、30%を超えて含有す
ると熱間加工性が著しく劣化する。したがって、Mn含
有量は10〜30%の範囲とする。 但し、本発明鋼では基本的にはCとMnでオーステナイ
トを安定化し、非磁性を確保できるが、C,Mnともに
上記範囲の下限近傍になると、オーステナイトが不安定
になる。これを防ぐためにはC,Mn含有量は20×C
+Mn≧24%を満足する量とする必要がある。 P: PはSRにおける600〜700℃の加熱時にオーステ
ナイト粒界に移動、偏析し、粒界脆化を促進するため、
低く抑える必要があるが、経済性を考慮して、P含有量
は0.030%以下に抑制する。 S: Sは鋼の熱間加工性、延性、靭性を劣化させる有害な元
素であり、Pと同様、極力低く抑える必要があるが、経
済性を考慮して、S含有量は0゜015%以下に抑制す
る。 Mo: Moは本発明においてBと並んで非常に重要な元素であ
るaMoはオーステナイト組織の安定化と高強度化に有
効であるばかりでなく、耐SR脆化特性の改善にも大き
な効果を有する。すなわち、第1図は0.6%C−15
%Mn鋼をベースにして、シャルビ衝撃特性(v E
o)に及ぼすMo添加と熱処理温度の影響を示したもの
であり、同図より。 Mo無添加鋼は600〜800℃X2hrの加熱、炉冷
により圧延まま材と比較してvEoが173以下に低下
するが、Moの添加により脆化量は大幅に低減されてい
ることがわかる。このような効果はMo含有量が0.0
5%未満では発現せず、また2、00%を超える添加は
これらの効果が飽和すると同時に経済性を損なう。した
がって、Mo含有量は0.05〜2.00%の範囲とす
る。 B: Bも本発明においてMoと並んで重要な元素である。第
2図は0.6%C−15%Mn鋼をベースにしてシャル
ビ衝撃特性(vEo)に及ぼすB添加と熱処理温度の影
響を示したものである。同図より、MOはどではないが
、Bの添加により、600〜800℃X2hr加熱、炉
冷後の靭性は向上することがわかる。このような効果を
得るためには、Bは0.0005%以上の添加が必要で
あり、しかし、0.0050%を超える添加はこの効果
が飽和してしまうばかりでなく、却って粒界析出物を多
くし、靭性を劣化させる。そのため、B含有量は0.0
005〜0.0050%の範囲とする。 なお、第3回は0.6%C−15%Mn鋼をベースにし
て、MoとBの複合添加の効果を示したものであり、同
図より、Mo、Bの複合添加鋼の靭性改善量はMo、B
の単独添加鋼のそれぞれの靭性改善量を加算した値を大
幅に上まわっており、複合添加の効果が顕著であること
がわかる。 以上の元素を必須成分とするが、本発明においては以下
に示す元素を必要に応じて適量を添加し或いは規制する
。 Sn、Sb、As: Sn、Sb及びAsは共にSR中に粒界に移動、偏析し
、粒界脆化をもたらす元素であり、極力低減することが
望ましいが、経済性を考慮し、Sn、sb及びAsの総
合有量で0.020%以下に規制する。 Ni、Crの1種又は2種: Niはオーステナイトの安定化や靭性の向上に有効であ
り、必要に応じて添加される。しかし、0.10%未満
の添加ではこの効果は少なく、また3、00%を超える
と経済性を損なうため、Ni含有量は0.10〜3.0
0%の範囲とする。 また、Crはオーステナイトを安定化させると共に高強
度化に有効であり、必要に応じて添加される。しかし、
0.10%未満の添加ではかSる効果は少なく、また8
、00%を超えるとδフェライトを生成し易くなり、靭
性と磁気特性を低下させる。したがって、Cr含有量は
0.10〜8゜00%の範囲とする。 但し、Ni及びCrを添加する場合には、それらの1種
又は2種を添加すれば足りる。 上記組成の鋼は、溶接後或いは冷間加工後に600〜7
00℃でのSRが施されても、脆化することがない。な
お、SRは厳密に600〜700℃で実施される場合の
みに限られず、要は、かユる温度域レベルで残留応力除
去を目的とするSRであれば上記効果が得られるのであ
り、特にこの温度域600〜700℃でのSRの場合に
効果が顕著である。 次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例に
よって何ら制限されるものでないことは云うまでもない
。 (実施例) 第1表に示す化学成分を有する鋼を40キロ高周波炉で
溶解し、板厚20mmに熱間圧延した。 それらの圧延まま鋼板と、625℃X2hrの加熱後、
炉冷処理を施したSR後錆鋼板ついて、引張試験と、2
mmVシャルビlI!I撃試験を実施すると共に透磁率
を測定した。それらの結果を第2表に示す。 第2表より以下の如く考察される。 鋼A〜鋼Eは本発明鋼であり、SR後でも靭性(vEo
)はいずれも15kgf−m以上の良好な値を示し、ま
た透磁率も1.003以下と安定していることがわかる
。 一方、鋼F〜鋼Jは比較鋼である。 まず、比較鋼FはMoの単独添加鋼であって、Bの添加
がないため、本発明鋼と比較して靭性が低い。 比較鋼GはMOの添加がなく、B単独添加鋼であって、
SR後の靭性が本発明鋼と比較して低く。 且つ透磁率が劣化している。 比較鋼H1■、JはいずれもMoとBを含まない鋼であ
り、SR後の靭性が低い。なお、比較鋼HはSn+Sb
+Asの総量が多いため、透磁率が劣化していると共に
SR後の靭性が更に低い。
(発明の効果)
以上詳述したように、本発明によれば、高Mn非磁性鋼
において、C含有量を比較的低くし、特にMOとBを複
合添加する等により化学成分を適切に調整したので、6
00〜700’Cでの応力除力焼鈍に供しても、高Mn
非磁性鋼の有する基本的特性を損なうことなく、耐SR
脆化特性が著しく改善された優れた機械的性質を有する
高Mn非磁性鋼を得ることができる。したがって、溶接
後或いは冷間加工後に600〜700℃での応力除力焼
鈍が行われる部材に好適である。
において、C含有量を比較的低くし、特にMOとBを複
合添加する等により化学成分を適切に調整したので、6
00〜700’Cでの応力除力焼鈍に供しても、高Mn
非磁性鋼の有する基本的特性を損なうことなく、耐SR
脆化特性が著しく改善された優れた機械的性質を有する
高Mn非磁性鋼を得ることができる。したがって、溶接
後或いは冷間加工後に600〜700℃での応力除力焼
鈍が行われる部材に好適である。
第1図はシャルビ衝撃特性に及ぼすMo添加と熱処理条
件の影響を示す図、第2図はシャルビ衝撃特性に及ぼす
B添加と熱処理条件の影響を示す図、第3図はシャルビ
衝撃特性に及ぼすMo、Bの複合添加と熱処理条件の影
響を示す図である。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 カa 9八 ン1【刀L (’Cン 第 図 カ0 餞温度〔°C) 第 図
件の影響を示す図、第2図はシャルビ衝撃特性に及ぼす
B添加と熱処理条件の影響を示す図、第3図はシャルビ
衝撃特性に及ぼすMo、Bの複合添加と熱処理条件の影
響を示す図である。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 カa 9八 ン1【刀L (’Cン 第 図 カ0 餞温度〔°C) 第 図
Claims (3)
- (1)重量%で(以下、同じ)、C:0.10〜0.7
0%、Si:0.10〜1.50%、Mn:10〜30
%、P:0.030%以下、S:0.015%以下、M
o:0.05〜2.00%及びB:0.0005〜0.
0050%を含有し、かつ、20×C+Mn≧24%を
満足し、残部が鉄よりなる鋼であって、応力除去焼鈍後
においても優れた機械的性質を有することを特徴とする
耐SR脆化特性の優れた高Mn非磁性鋼。 - (2)前記鋼が更に、Sn+Sb+Asを総量で0.0
20%以下に規制したものである請求項1に記載の高M
n非磁性鋼。 - (3)前記鋼が更に、Ni:0.10〜3.00%及び
Cr:0.10〜8.00%の1種又は2種を含有する
ものである請求項1又は2に記載の高Mn非磁性鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1033289A JPH02190445A (ja) | 1989-01-18 | 1989-01-18 | 耐SR脆化特性の優れた高Mn非磁性鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP1033289A JPH02190445A (ja) | 1989-01-18 | 1989-01-18 | 耐SR脆化特性の優れた高Mn非磁性鋼 |
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CN111542637A (zh) * | 2017-12-24 | 2020-08-14 | 株式会社Posco | 高强度奥氏体基高锰钢材及其制造方法 |
-
1989
- 1989-01-18 JP JP1033289A patent/JPH02190445A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20180363108A1 (en) * | 2015-12-23 | 2018-12-20 | Posco | Non-magnetic steel material having excellent hot workability and manufacturing method therefor |
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US11873546B2 (en) | 2015-12-23 | 2024-01-16 | Posco Co., Ltd | Austenitic steel material having excellent hot workability and manufacturing method therefor |
CN111542637A (zh) * | 2017-12-24 | 2020-08-14 | 株式会社Posco | 高强度奥氏体基高锰钢材及其制造方法 |
US11634800B2 (en) | 2017-12-24 | 2023-04-25 | Posco Co., Ltd | High-strength austenite-based high-manganese steel material and manufacturing method for same |
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