JPH02182330A - セラミックス製拡管用プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば、熱交換器の組立てに際して放熱フ
ィンに設けた穴に挿入したパイプを拡管して固定するた
めの拡管用プラグに関するものである。

〔従来の技術〕

従来、拡管用プラグｂは、第５図に示されるように、Ｗ
Ｃ基超硬合金製の弾丸形状をしており、炭素鋼でつくら
れたシャンクａの先端にろう付けＣにより接合して使用
されていた。上記ＷＣ基超硬合金製の拡管用プラグは、
ＷＣ粉末とＣＯ粉末の混合粉末を弾丸形状に粉末冶金法
等により成型したのち、ダイヤモンド粉末を含浸させた
パフまたはラップによりその表面が研磨され作製されて
いた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記ＷＣＣ超超硬合金、一般に銅または
アルミニウムとの親和性が高いために、ＷＣＣ超超硬合
金製拡管用プラグ用いて銅またはアルミニウム製パイプ
を押しひろげる際に溶着が生じやすく、これを防止する
ために多量の潤滑剤を必要としていた。しかし、これで
も溶着が生じやすく拡管抵抗が大きいことから、拡管後
のバイブの長さにバラツキが生じ、このバラツキは１ｍ
のバイブを拡管すると、５ｍｍ以上の長さの差が生じる
ことがあった。

このように拡管後のパイプの長さにバラツキが生じると
、拡管されたパイプを相互に接続する工程で、無人化お
よび自動化の大きな障害となり、拡管後のペイプをさら
に切断する工程を必要としていた。

そのため、上記拡管用プラグを、銅またはアルミニウム
との親和性が低いセラミックスを用いて作製すべく研究
もなされていたが、セラミックス粉末を焼結またはホッ
トプレスして得られた第５図に示されるような弾丸形状
の拡管用プラグは、セラミックス自身が難加工性材であ
るために、その表面を研磨しても十分な面粗度を得るこ
とかできず、十分な面粗度を有しないセラミックス製拡
管用プラグをもちいて拡管を行うと、バイブ拡管時の抵
抗か大きく、バイブ内面に傷をつけ、もしそれが製品と
して出荷され使用されると、熱交換器のパイプが破裂す
るなどの事故につながるものであった。さらに、セラミ
ックス製拡管用プラグを正確に弾丸形状に磨きあげるに
は、かなりの熟練を必要とし、長時間を要するために大
量に生産することかできなかった。たとえ、未熟練者が
研磨を行って十分な面粗度を得ることができたとしても
、変形し、均整のとれた弾丸形状のプラグは得ることか
できなかったのである。

〔課題を解決するための手段〕

そこで、本発明者らは、簡単に表面を研磨して十分な面
粗度をあげることができるセラミックス製拡管用プラグ
を作製すべく研究を行ったところ、拡管用プラグの形状
を球形にし、この球形プラグをダイヤモンド粉末のペー
ストをもちいて転がしながら研磨することにより誰でも
簡単に十分な面粗度を有するセラミックス製拡管用プラ
グを作製することができるという知見を得たのである。

この発明は、かかる知見に基づいてなされたものであっ
て、セラミックス製の球形拡管用プラグに特徴を有する
ものである。拡管用プラグが球形であると、その材料が
難加工性のセラミックスであっても、簡Ｃｌｉな転がし
研磨により十分な面粗度をＨする球面に仕上げることが
でき、しかも多数の拡管用プラグを同時に研磨すること
ができる。

この発明で用いるセラミックスは、Ｓｉ３Ｎ４系、サイ
アロン系およびＺ　ｒ　ＯＺ系を主成分とするセラミッ
クスが適している。これらのセラミックスは、非鉄金属
との耐溶着性にすぐれ、加工の方法によって真密度に近
い焼結が可能であり、また拡管時の衝撃に耐えうる高い
強度をもっているのである。

この発明のセラミックス製球形拡管用プラグの面粗度は
、０．４Ｓ以下、好ましくは、Ｏ，ｔＳ以下の鏡面に仕
上げられる。面粗度が０．４Ｓ以下であれば、上記ＷＣ
基超硬合金製のプラグと同様な使用条件で拡管後のパイ
プの長さのバラツキも！／２程度になるが、傷の発生に
対する防１１−の意味と、潤滑剤を少なくするためには
、０．１Ｓ以下の鏡面が必要である。

この発明のセラミックス拡管用プラグの具体的構造は、
第２図および第４図に示されており、拡管昨月１而であ
る球面９と、球面９の球の中心を通る円筒状孔８を有す
る構造となっている。このセラミックス製拡管用プラグ
は、円筒状孔８にシャンク１の突部５を貫通し、第１図
および第３図に示される如く固定用ナツト３と突部５の
雄ネジ４によってシャンク１に固定し、拡管に供せられ
る。

この拡管用プラグが従来のようにＷＣＣ超超硬合金作製
されるならば、ろう付は接合は可能であるが、本願発明
のようにセラミックスで作製された拡管用プラグはろう
付けすることができず、したがって、第１図に示される
ような機械的結合をしなければならない。

第３図は、この発明のセラミックス製拡管用プラグを空
気抜は穴ｌＯのあるシャンク１に取付けた状態の断面図
である。第４図は、この発明のセラミックス製拡管用プ
ラグの他の実施例の斜視図であり、この第４図のセラミ
ックス製拡管用プラグ６の円筒状孔８の軸方向に直角に
カットすると、円形平面７，７が形成され、第２図に示
される形状のセラミックス製拡管用プラグ２を作製する
ことができる。

この発明のセラミックス製拡管用プラグ６は、次のよう
にして作製される。

まず、セラミックス粉末を高温高圧成形して、第４図に
示される形状のセラミックス製焼結体を作製し、これを
ダイヤモンド粉末のペーストを用いて転がし研磨し、拡
管作用面の球面の真球度が５血以内であり、かつ面粗度
が０．４８以下、好ましくは０．１Ｓ以下となるまで研
磨する。

第１図および第３図に示されるようにセラミックス製拡
管用プラグを固定用ナツト３でシャンク１に固定して使
用する場合には、円形平面７を設けた方が安定して固定
され、好ましいが、この円形平面７のない第４図に示さ
れる形状のセラミックス製拡管用プラグ６を用いても拡
管加工は可能である。

このようにして作製されたセラミックス製拡管用プラグ
は、シャンク１に交換可能に取付けられているために、
プラグ２が破損してもプラグ２のみを交換し、シャンク
１は再使用できるので経済的でもある。

〔実　施　例〕

つぎに、この発明を実施例に基づいて具体的に説明する
。

実施例　１ 原料粉末として平均粒径：０．１〜ｌ１１１ｍの範囲内
のＹＯ粉末、ＡｆｉＮ粉末、Ａ　１’　２０　ａ粉末、
および５ｉａＮａ粉末を用意し、 これらの粉末を重量％で Ｙ２Ｏ３粉末：５％、 ＡｆｌＮ粉末：２％、 Ａｇ２Ｏ３粉末：４％、 Ｓｉ３Ｎ４粉末：残部 とするように配合し、混合して得られた混合粉末を成形
して第４図に示される如き形状の成形体を作製し、上記
成形して得られた成形体を、ｌＯ気圧のＮ２雰囲気中、
温度：　１７８０℃、４時間保持の条件で焼結し、外径
：９．２＋ａｍの第４図に示される形状の球［ｆＩ］９
および孔８を有するサイアロン系焼結体を作製し、つい
で上記サイアロン系焼結体を、平均粒径：０．１１１Ｊ
ｓのダイヤモンド粉末を含むペーストを使って転がし研
磨し、球面９の面粗度：　０．１ＳをＲする第４図に示
される形状のサイアロン系拡管用プラグ６を作製した。

このサイアロン系拡管用プラグ６を円筒状孔８の軸に直
角にカットし、第２図に示されるような円形平面７，７
を有するサイアロン系拡管用プラグ２を作製し、これを
第１図に示されるように鋼製シャンク１に固定し、これ
を用いて、内径＝８．９ｍｍＸ長さ７１ｍの溝付き銅製
バイブを１００本拡管加工し、拡管後、バイブ１００本
の長さの最大値および最小値を求め、その差をバラツキ
として第１表に示した。

実施例　２ 原料粉末として、それぞれ平均粒径：０．５ｕａａのＡ
ｇ２Ｏ３粉末および２モル％Ｙ２Ｏ３を含む部分安定化
Ｚ「０２粉末を用意し、重１１９６で、Ａ　Ｄ　２０　
ａ粉末：１５％、 ２モル％Ｙ　Ｏを含む部分安定化Ｚ　ｒ　０２粉未：残
部、からなる混合粉末を成形して第４図に示される構造
の成形体を作製し、この成形体を温度：　１７００℃、
大気雰囲気中、２時間保持の条件で焼結し、ついでＨＩ
Ｐ（熱間静水圧プレス）処理し、外径：９．２ｍｍの第
４図に示される形状を有するＺｒＯ−／ｊ！２０３系焼
結体を作製した。

この焼結体を平均粒径：０．１ｍのダイヤモンド粉末含
仔ペーストを使って転がし研磨し、球面９の面粗度：０
．１Ｓを有する第４図に示されるＺｒＯ□Ａ　Ｉ　２０
　ａ系拡管用プラグ６を作製し、円形平面７．７をカッ
トして第２図に示されるようなｚ　ｒ　ｏ　　−ＡＮ　
２０３系拡管用プラグ２を作製しま た。このプラグを第１図に示されるように鋼製シャンク
ｌに固定し、実施例１と全く同一条件で溝付き銅パイプ
を１００本拡管加工し、拡管加工した１００本のバイブ
の長さを測定し、その長さの最大値および最小値の差を
バラツキとして第１表に示した。

従来例　１ 第５図に示される外径：９．２ｍ諺の弾丸形状プラグｂ
を、ＷＣ：９４重量％およびＣｏ：６重量％からなるＷ
ＣＣ超超硬合金作製し、面粗度：０．ｌＳの鏡面に研磨
したのちシャンクａにろう付けｃし、実施例１と同様に
内径；８．９■ｌＸ長さ＝１ｍの溝付き銅パイプを１０
０本拡管加工し、実施例１と同様にしてバラツキを求め
て、その結果を第１表に示した。

耐溶着性か優れているために拡管後のバイブの長さのバ
ラツキが少なく、たとえバラツキが生じても加工誤差の
範囲内であり、拡管後のバイブを切りそろえる工程が不
要となり、さらに、従来の超硬合金製プラグに比べて５
倍から１０倍の工具寿命を有し、セラミックス製プラグ
であっても形状を球形とすることにより簡単に十分な面
粗度を付与することができる等の優れた効果を奏するも
のである。

〔発明の効果〕

第１表の結果から、面粗度が同じであっても、従来のＷ
ＣＣ超超硬合金製拡管用プラグりもセラミックス製拡管
用プラグの方が潤滑油量が少なく

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明のセラミックス製拡管用プラグをシ
ャンクに取付けた状態の断面図、第２図は、この発明の
セラミックス製拡管用プラグの斜視図、 第３図は、空気抜は穴を有するシャンクにこの発明のセ
ラミックス製拡管用プラグを取付けた状態の断面図、 第４図は、この発明の円形平面なしのセラミックス製拡
管用プラグの斜視図、 第５図は、従来のＷＣＣ超超硬合金製拡管用プラグシャ
ンクにろう付けした状態を示す正面図、ｌ・・・シャン
ク、 ２．６・・・セラミックス製拡管用プラグ、３・・・固
定用ナツト、　　　　　４・・・雄ネジ、５・・・突　
部、　　　　　　　７・・・円形平面、８・・・孔、　
　　　　　　　　９・・・球　面。 ４・左１オシ′

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）拡管作用面が球面であることを特徴とするセラミ
   ックス製拡管用プラグ。
2. （２）上記球面と、その球の中心を通る円筒状孔とから
   なることを特徴とする請求項１記載のセラミックス製拡
   管用プラグ。
3. （３）上記拡管作用面の球面の真球度は５μｍ以内であ
   り、かつ面粗度が０．４Ｓ以下の鏡面であることを特徴
   とする請求項１記載のセラミックス製拡管用プラグ。