JPH02175737A - 液晶薄膜 - Google Patents

液晶薄膜

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JPH02175737A
JPH02175737A JP32219988A JP32219988A JPH02175737A JP H02175737 A JPH02175737 A JP H02175737A JP 32219988 A JP32219988 A JP 32219988A JP 32219988 A JP32219988 A JP 32219988A JP H02175737 A JPH02175737 A JP H02175737A
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JP
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liquid crystal
component
thin film
film
sheet
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Application number
JP32219988A
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English (en)
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Takuji Ito
伊藤 卓爾
Kazuo Saeki
和男 佐伯
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は液晶薄膜に係る。より詳細には超高分子量の特
にポリオレフィンからなる多孔性薄膜の孔部分を液晶物
質で閉塞充填してなる液晶薄膜に関し、この膜は、液晶
デイスプレーに代表される光学機能素子、温度センサー
に代表される各種センサー、炭素数2以上の炭化水素を
濃縮する場合に代表される気体選択透過膜、などの各種
液晶機能素子として使用できる。
〔従来の技術〕
下記の如き高分子/液晶複合膜が知られている。
(イ)高分子とネマチック液晶物質の混合溶液から溶媒
蒸発法により得た薄膜(溶媒蒸発法Til’)。
厚さの例;2On、ネマチック液晶限界点T KN以上
の温度域で気体透過性が向上する。この気体透過性の序
列はn C4> i Ca >Cs > C+ > H
e〉N!となる。〔特開昭59−213406号、同5
9−213407号、同59−210952号公報及び
Polymer JournalVol、 16 、 
N(L4 、 Page 307−316.1984 
)(ロ)高分子とネマチック液晶物質の混合溶液から水
面展開法により超薄膜を得て、これを積層した薄膜(水
面展開性薄膜)。厚さの例;1,4n。
ネマチック液晶限界点TKN以上の温度域で気体透過性
が向上する。窒素と酸素の透過性(RO2とR,、)が
薄膜化に対応して(イ)の略100倍となっている。〔
特開昭60−197207号公報](ハ)高分子と強誘
電性混合液晶の混合溶液から水面展開法により超薄膜を
得て、これを積層した薄膜(水面展開性超薄膜)。厚さ
の例;0.03a+×数10枚。電場を掛けて光学異方
性の向きを変え、直交ニコル下で明暗の変化を観測した
。〔高分子学会予稿集、第35回(1986年)、高分
子討論会、Page 215B−21611〔発明が解
決しようとする課題〕 (イ)溶媒蒸発法薄膜は、最低でも約20−と厚くなっ
てしまうので、例えば気体選択透過性は5 X 10−
8c++l (STP>/cm ・sec −cm)I
g程度以下と低く、商業生産に適していない。
(ロ)水面展開性薄膜は、単独では取扱いが困難であり
、強度的にも不充分であるので、積層して用いる必要が
ある。20〜100枚、あるいはそれ以上の積層は、か
なりやっかいであり、実用上必要な大面積化を困難にす
る。
(ハ)水面展開性超薄膜は、単独では使用上必要な強度
が得られず2、やはり積層して用いる必要がある。そし
て、上記(ロ)と同じ問題がある。
このように液晶薄膜を気体透i!!膜として利用する場
合、および液晶物質を固体状の薄膜とすることによって
新しい機能を有する素子やデバイスを構成しようと・す
る場合には、薄膜をより薄くすることによってはじめて
所期の機能を実現できるという点は共通であり、従って
より薄く機械的強度も充分な液晶薄膜をより簡単に製造
することが一般的に望まれる。
〔課題を解決するための手段] 液晶物質の光学機能、温度センサー機能、気体選択透過
機能などの各種液晶機能を保持し、薄膜で、かつ大面積
の高分子/液晶複合膜を容易に製造する方法を種々検討
した結果、重量平均分子量5X10’以上のポリオレフ
ィンから多孔性薄膜を調製し、その孔部分に液晶物質を
密充填することにより、薄膜化が達成されると同時に、
基体とある高分子の作用により液晶の結晶化転移温度を
低温側にシフトさせ、液晶温度域を拡げられることを見
い出し、その結果として本発明は完成された。
こうして、本発明によれば、膜厚が0.1陶〜25馳、
空孔率が40%〜90%、破断強度が200kg / 
c4以上、そして平均貫通孔径が0.001μm〜0、
1 tnaである固体高分子多孔膜の空孔中に液晶物質
を充填して成る液晶薄膜が提供される。
本発明において用いる固体高分子多孔性薄膜は、その空
孔中に液晶物質を充填し、固体状の液晶薄膜として十分
な機能を広い温度範囲において安定的に保持する様に設
計される。すなわち、本発明における多孔性薄膜の厚さ
は、0.1声〜25pであり、好ましくは0.1 ir
m〜10卿である。厚さが0.1側未満では支持膜とし
ての機械的強度の低下および取り扱い性の面から実用に
供することが難しい。一方、25Imを超える場合には
液晶物質の望ましい緒特性を実現するという観点から好
ましくない。また、多孔性薄膜の空孔率は、40%〜9
0%とすべきであり、好ましくは60%〜90%の範囲
である。空孔率が40%未満では液晶薄膜としての機能
が不十分となり、一方90%を超えると支持膜としての
機械的強度が小さくなり実用に供することが難しい。ま
た粒子透過法により測定した平均貫通孔径がO,0Ob
rn+〜0.1側であり、好ましくは0.O05IM〜
0.05uInとする。さらに、粒子透過法で測定した
最大孔径は平均孔径に対して200%以下、好ましくは
130%以下とする。平均貫通孔径が0.001p未満
になると、液晶物質の空孔内への充填が幾何学的制約の
ため困難となり、また0、 17/Il+以上では毛管
凝縮作用による液晶物質の空孔内への充填、および漏出
防止が困難となる。さらに、その破断強度は200kg
 / cn1以上、好ましくは500kg/d以上を有
することにより支持膜としての実用化を可能とする。
本発明に用いる多孔性薄膜は上記のような液晶物質の支
持体としての機能をもち、機械的強度のすぐれた高分子
材料からなる。化学的安定性の観点から、例えばポリオ
レフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビ
ニリデンを用いることができるが、本発明の多孔構造の
設計や薄膜化と機械的強度の両立の容易さの観点から、
特に重量平均分子量が5X10’以上のポリオレフィン
が適当である。すなわち、オレフィンの単独重合体また
は共重合体の、結晶性の線状ポリオレフィンで、その重
量平均分子量が5X10’以上、好ましくは1×106
〜1×10′?のちのである。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペ
ンテン−1などがあげられる。これらのうちでは重量平
均分子量が1×lOb以上のポリエチレンまたはポリプ
ロピレンが好ましい。
ポリオレフィンの重量平均分子量は、得られる透過膜の
機械的強度に影響する。超高分子量ポリオレフィンは、
超延伸により極薄で高強度の製膜を可能とし、高機能液
晶薄膜の支持体となる。重量平均分子量が5X10’未
満のポリオレフィンでは、超延伸による極薄高強度の膜
が得られない。
上記のような多孔性F’JIIfiは次のような方法で
製造できる。超高分子量ポリオレフィンを流動パラフィ
ンのような溶媒中に1重量%〜15重量%を加熱溶解し
て均一な溶液とする。この溶液からシートを形成し、象
、冷してゲル状シートとする。このゲル状シート中に含
まれる溶媒量を、塩化メチレンのような揮発性溶剤で処
理して10重量%〜90重世%とする。このゲル状シー
トをポリオレフィンの融点以下の温度で加熱し、面倍率
で10倍以上に延伸する。この延伸膜中に含まれる溶媒
を、塩化メチレンのような揮発性溶剤で抽出除去した後
に乾燥する。
この様にして得られた高分子多孔体の平均貫通孔径の測
定には水銀ポロシメーター法、電顕法、粒子透過法、ガ
ス吸着法等の方法があるが、本発明では以下の方法に拠
った。即ち、大きさの均一で径が既知のポリスチレンラ
テックス微粒子の水分散液を用いて圧力1kg/cnl
で膜透過試験を行い濾液への微粒子の漏れを検査するこ
とにより孔径を求めた。濾液の検査は、微粒子の捕捉で
きるチエツク用膜で濾液を再濾過し、その膜の表面を走
査型電子顕微鏡で観察し、微粒子の漏れを判定した。
ポリスチレンラテックス微粒子が透過し得ないほど微細
な貫通孔(0,05m++以下)の孔径は分子量既知の
水溶性線状高分子デキストランおよびポリエチレングリ
コールの0.3重量%水溶液を用いて圧力1kg/c1
11で膜透過試験を行い、50%の透過率を示す分子量
の値から換算した。すなわち、溶液状態にある線状高分
子は球状の糸まり状でその直径dは分子鎖の両末端2乗
平均距離<r” >に対して近f以的に(d/2)”=
 <γ2〉の関係にあると考えてよい。高分子溶液にお
ける粘性と分子量の広がりに関するFloryの理論に
よると、高分子の種類に無関係に 〔η)M=2.lX10”<γ! ) 3/2が成立す
るので、固有粘度〔η〕の測定値と公称分子量Mからd
を算出することができる。
本発明で使用される液晶物質としては、目的とする機能
を有する液晶物質いずれも選ぶことができる。液晶物質
はその生成条件によってサーモトロピック液晶とリオト
ロピック液晶に大別され、更にその特殊な構造からディ
スコティシフ液晶と別置てされるものも研究され始めて
いるが、有用な機能が知られているという意味でナーモ
トロビック液晶が多くの場合、本発明にとって好ましい
サーモトロピック液晶はその分子配列によってネマティ
・ンクン夜晶、スメクティ・ンクン夜晶、コレン、テリ
ツク液晶に分類される。
本発明において使用されるネマチック液晶物質としては
、例えばメトキシベンジリデン−p−n−フチルアニリ
ン、エトキシベンジリジン−p−n−ブチリアニリン、
n−プロビロキシベンジリデン−p−n−ブチルアニリ
ン、n−ブトキシベンジリデン−p−n−ブチルアニリ
ン、メトキシベンジリデン−p−n−アミルアニリン、
エトキシベンジリデン−p−n−アミルアニリン、n−
プロビロキシベンジリデン−p−n−アミルアニリン、
n−ブトキシベンジリデン−p−n〜ルアミルアニリン
n−アミロキシベンジリデン−p −n−アミルアニリ
ン、メトキシベンジリデンーp−n−へキシルアニリン
、p−アニシリデン−p−アミノフェニルアセテート、
p−アニシリデン−p−アミノベンゾニトリル、p−ア
ゾキシアニソール、p−エトキシ−p’ −一−キサノ
ニロキシアゾベンゼン、p−n−へキシルベンゾイック
アジッド−p’ −n−へキシルオキシフェニルエステ
ル、ブチル4−(4’ −エトキシフェノキシカルボニ
ル)−フェニルカーボネート(BEPCPC)、N−4
−ペンチロキシカルボニロキシベンジリデン−4′−ア
ニシジン(PCBA) 、4− n−ヘラブチロキシベ
ンゾイックアシッド(+IBA)、N、N’ビス−p−
メトキシベンジリデン−3,3′−ジクロロペンジアジ
ン(MBDB)等が挙げられる。
本発明において使用されるスメクティック液晶としては
、例えば、p−アルキル−p′−シアノビフェニルやp
−アルコキシ−p′−シアノビフェニルでアルキル基の
炭素数が8を越えるもの、テレフタル−ビス−4−n−
ブチルアニリン(TBBA) 、などが挙げられる。又
、その強誘電性のゆえにン主目されているカイラルスメ
クティックC相となれるp−デシルオキシベンジリデン
−p′アミノ−2−メチルフ゛チルシアネート(DOB
AMBC)も挙げられる。
本発明において使用されるコレステリック液晶としては
、例えば、ノナン酸コレステリル、塩化コレステリル、
クロルギ酸コレステリル、炭酸オレイルコレス1チリル
、酢酸コレステリル、安息香酸コレステリル、エレオス
テアリン酸コレステリル、ラウリン酸コレステリルなど
が挙げられる。
本発明において使用される液晶物質は、液晶温度範囲を
低温側に広げるなどの目的で、二つ以上を混合して用い
ることができる。又、二色性色素を溶解してゲスト・ホ
スト効果を用いたカラー・デイスプレーを作る例のよう
に、その機能を強める、あるいは新しい機能を発現させ
るために他の物質を溶解することもできる。
固体高分子多孔性薄膜の孔部分に液晶物質を密充填する
方法としては、(イ)液晶物質を含む溶液を多孔性薄膜
に含浸させた後に溶媒を蒸発除去する、(ロ)液晶物質
を液晶限界点以上に加温して流動性を持たせ、スプレー
あるいは塗布法により多孔性Fi Mmに含浸あるいは
コーティングする、(ハ)多孔性薄膜の製造工程で得ら
れるポリオレフィンのゲル状シートに含まれる溶媒を加
温した液晶物質で置換し、その後2軸延伸する、などの
方法を用いることができる。
含浸、塗布またはスプレー法は本発明の固体高分子多孔
体がo、oot〜0.1 /Mの平均貫通孔径をもち、
接触角が90°以下の溶液に対して毛管凝縮作用により
孔中にとり込む性質を応用するものである。従って、固
体高分子に対する溶液の接触角が90°以下、好ましく
は70°C以下の系に対しては表面改質の処理なしに広
く適用できる。溶媒に溶解させた液晶物質溶液又は加温
した液晶物質の表面張力をT、固体高分子に対する接触
角をθ、および空孔を半径Rの円筒形の毛細管と仮定す
ると、液晶物質溶液又は加温液晶物質を毛細管内に凝縮
させ、保持する力ΔPは と近似できる。従って、液晶物質を空孔中に充填するた
めには接触角が90°以下であると同時に多孔膜が本発
明に示されるごとく小さい孔径を有することが重要であ
る0例えば孔径を1廁から0.014に下げることによ
りΔPは2桁増大する。
毛管凝縮作用により液晶物質の溶液を高分子多孔体中に
含浸、・塗布またはスプレー法により充填するためには
接触角の制御も重要である。接触角を90°以下にする
には液晶物質の選択、溶媒の選択、または高分子多孔体
の表面処理によって達成できる。さらに、高分子多孔膜
の表面処理の例としてポリオレフィン多孔膜を用いる場
合には、アルコールやアクリル酸にて浸漬処理、または
プラズマ処理したり、親水性有機炭化水素の単量体をグ
ラフト重合(特開昭61μm106640号公報)させ
ることにより、使用する溶媒に対するぬれ特性を制御す
ることができる。
本発明の液晶薄膜の製法のう゛ちでは、特に含浸、塗布
またはスプレー法が簡便で、かつ均質な薄膜を形成する
上から好ましい。例えば、固体高分子多孔膜として重量
平均分子量が5X10’以上のポリエチレンを用い、液
晶物質としてN−(4−エトキシベンジリデン)−4’
−n−ブチルアニリン(t!BB^)を用いる場合には
以下の方法に拠ることができる。
重量平均分子i15 X 10’以上のポリオレフィン
を、溶媒中で加熱溶解して均一な溶液に調製する。この
ときの溶媒としては、該ポリオレフィンを十分に溶解で
きるもので、例えば飽和脂肪族炭化水素、環式炭化水素
、芳香族炭化水素またはこれらの混合物などがあげられ
る。好適な例としては、パラフィン油、デカン、ウンデ
カン、上2デカン、テトラリンなどの脂肪族または環式
の炭化水素あるいは沸点がこれらに対応する鉱油留分な
どがあげられる。加熱溶解は、該ポリオレフィンが溶媒
中でゲル化する温度よりも高く溶媒中に完全に溶解する
温度で行われる。温度はポリオレフィンの種類および使
用される溶媒により異なるが、一般には140°C〜2
50°Cの範囲である。また、溶液中に存在するポリオ
レフィンの濃度は1重量%〜15重量%、好ましくは2
重量%〜8重世%である。
このポリオレフィン溶液を適宜選択されるダイスからシ
ート状に押し出し、あるいは支持体上に流延し、水浴、
空気浴、溶剤などでゲル化温度以下、好ましくは15°
C〜25°Cの温度に少くとも50”C/分の速度・で
冷却してゲル状シートを形成する。
ゲル状シートの厚さは通常0.1 mm〜10mm程度
に形成する。このゲル状シートは、ポリオレフィン溶解
時の溶媒で膨潤されたもので脱溶媒処理することが好ま
しい。
ゲル状シート中の溶媒を除去する方法としては、ゲル状
シートの加熱による溶媒の蒸発除去、圧縮による除去、
揮発性の溶剤による溶媒の抽出除去、凍結乾燥によりゲ
ル状シートの綿状組織を保ったままでの溶媒の除去など
があげられるが、ゲル状シートの構造を著しく変化させ
ることなく溶媒を除去するためには、揮発性溶剤による
抽出除去が好ましい。この揮発性溶剤としては、例えば
ベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、トルエンなどの炭化水
素、塩化メチレン、四塩化炭素などの塩素化炭化水素、
三塩化三フッ化エタンなどのフッ化炭化水素、ジエチル
エーテル、ジオキサンなどのエーテル類、その他メタノ
ール、エタノールなどのアルコール類などがあげられる
。延伸はゲル状シートの原反を加熱し、通常のテンター
法、ロール法、圧延法もしくはこれらの方法の組合せに
よって所定の倍率で2軸延伸する。2軸延伸は、同時ま
たは逐次のどちらであってもよい。
加熱温度は、原反のポリオレフィン結晶分散温度から結
晶融点+20°Cまでの範囲が好ましい。
具体的にはポリエチレンで90°C〜160°Cの範囲
テ、さらには110°C−140°Cの範囲が好ましい
。加熱温度が結晶分散温度未満では、樹脂の軟化が不十
分で延伸において破膜し易く高倍率の延伸ができない。
一方結晶融点を大きく越える場合には、樹脂の過度の溶
融により延伸ができない。
また、延伸倍率は、原反の厚さによって異なるが、1軸
方向で少くとも2倍以上、好ましくは5倍以上、面倍率
で10倍以上、好ましくは25倍以上である。面倍率が
10倍未満では高強度の薄膜が得られないために好まし
くない。なお、延伸後に熱処理を施すことにより熱安定
性および強度などを改善することができる。
以上のような調製条件の制御により、得られるポリオレ
フィン多孔性薄膜の厚さを25μm以下、空孔率を40
・%以上、破断強度を200kg/cff1以上でかつ
粒子透過法で測定した平均貫通孔径を0.001μm〜
0. I I!rnとすることができる。
液晶物質は均質な溶液を調製した後又は加温した後含浸
、塗布またはスプレーすることによりポリオレフィン膜
の孔中へ充填することができる。
液媒としてはニトロメタン、メタノール、水、アセトニ
トリル、アセトン、クロロホルムメチルエチルケトン等
を用いることができる。含浸法は当該溶液中にポリオレ
フィン多孔膜を浸漬し、超音波キャビテーションや減圧
脱気により多孔膜中の残存空気と溶液を置換し、過剰の
溶液を取り除いた後、必要に応じて溶媒を風乾または加
熱により除去する。塗布またはスプレー法は多孔膜を濾
布、濾紙、フィルター等の上に置いて溶液を塗布、また
はスプレーし、減圧または風乾、加熱等の操作により溶
媒を除去する。
〔作 用] 超高分子量多孔性薄膜は、液晶物質を孔中に保持し、2
5n以下の均質な厚みを有する大面積の高分子/液晶複
合薄膜が得られる。この複合薄膜は、力学的には超高分
子量多孔性薄膜の特性を示し、実用上充分な破断強度を
有する。液晶物質は、多孔性薄膜の一方の面から他方の
面まで連続した孔中に在り、かつ液晶物質の液晶薄膜に
占める体積分率が40〜90%と大きいために、液晶物
質の光学機能、温度センサー機能、気体選択透過機能、
などの各機能が広い温度域において発揮される。
〔実施例〕
重量平均分子! (H)2X10’のポリエチレン4.
0重量%を含む流動パラフィン(64cst/40°C
)混合液100重景重量2.6−ジーt−ブチル−p−
クレゾール0.125ffiffi部とテトラキス〔メ
チレン−3−(3,5−ジーし一ブチルー4ヒドロキシ
フェニル)−プロピオネートコメタン0.25重世部ど
の酸化防止剤を加えて混合した。この混合液を攪拌機付
きのオートクレーブに充填し、200°C迄加熱して9
0分間攪拌して均一な溶液を得た。
この溶液を加熱した金型に充填し、15°C迄急冷して
厚さ211IIlのゲル状シートを成形した。このゲル
状シートを塩化メチレン25〇−中に60分間浸漬した
後、平?vr板に張り付けた状態で塩化メチレンを蒸発
乾燥し、流動パラフィン量が62.2重世%、厚さ方向
への収縮率が81.2%の原反シートを得た。
得られた原反シートを9 X 9 cmに切断し、2軸
延伸機にセットし、温度125’C1速度30cm/分
、倍率10 X 10の条件で同時2軸延伸を行った。
得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動
パラフィンを抽出除去した後、乾燥してポリエチレン微
多孔膜を得た。この膜の特性は次の通りであった。
(1)膜の厚さ:膜断面を走査型電子顕微鏡により測定
:’2−41!m (2)破断□強度: ASTM D882準拠; 18
80kg/ aa(3)破断伸度: ASTM D88
2準拠;54.7%(4)平均貫通孔径:粒子透過法;
 0.0l−(5)空孔率:水銀ポロシメーターにより
測定;78%、 (6)引張弾性率: ASTM D882 ’−n% 
; 3970kg / c+fl橿めて薄い機械的強度
にすぐれた多孔性薄膜が得られたことがわかる。
ポリオレフィン  8 人  の 液晶物質であるN−(4−エトキシベンジリデン) −
4’−n−ブチルアニリン(EBBA)を恒温槽内で8
0°Cに保ち、ネマチック液晶状態とした。
前項ポリオレフィン多孔性薄膜をN’ −(4−エトキ
シベンジリデン−4’ −n−ブチルアニリン)(EB
BA)に浸して含浸した。ポリオレフィン多孔性薄膜を
EBBAより引き上げて余分な液を濾紙で拭き取った。
蔗ザl域厄外主 複合薄膜の熱的挙動を示差熱走査熱量測定装置DSC−
50(島律製作所KK製)を用いて測定した。
得られたDSC曲線を第1図に示した。比較のために、
液晶EBBA単体のDSC曲線を第2図に示し、ポリオ
レフィン多孔性薄膜単体のDSC曲線を第3図に示す。
複合薄膜のDSC曲線(第1図)はEBBAのDSC曲
線(第2図)にある液晶転位ピーク(35°C)が消え
ており、ポリオレフィン多孔性薄膜単体のDSC曲線(
第3図)のピークなしとも異っている。従って、複合化
することによって、液晶EBBAの熱的挙動が変えられ
ていることになり、多孔性薄膜の細孔内表面による液晶
ERBAの各種機能が変性されていることが示される。
裏側外−」ユ 実施例1と同様にして、ポリオレフィン多孔性薄膜を調
製し、ポリオレフィン/液晶複合薄膜の調製を行い、そ
して複合薄膜に対する各種ガスの透過率を第4図に示し
たような測定装置を用いて容積法によって、filJ定
した。すなわち、薄膜1の片側にいろいろなガスのそれ
ぞれの純粋ガス2を一定圧力で導き、反対側に透過する
ガス流量3を大50°Cにおけるガス 単位圧力差光たりの標準状B(Q°C11気圧)換算の
透過ガス量、すなわちガス透過率 を算出した。
20°Cにおけるガス透過率を表−1に示し、広温度範
囲におけるガス透過率を第5図に示す。
般にいわれている液晶転移温度(T X N約35°C
)以下においても、高いガス透過性及びガス分離性能を
有することが見られる。
以下余日 〔発明の効果〕 本発明は、膜厚0.1〜25廂で薄く均質な厚みを有し
、力学的強度が優れ、液晶温度範囲の広い液晶薄膜を提
供し、FjJ膜化と大面積化を可能にし、かつ低コスト
な量産技術を提供するので、液晶デイスプレーに代表さ
れる光学機能素子、温度センサーに代表される各種セン
サー、炭票数2以上の炭化水素を濃縮する場合に代表さ
れる気体選択透過膜、などの各種機能性液晶素子を従来
以上に優れた性能を有しかつ実用的なものとして構成す
ることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の液晶薄膜の熱的挙動を示すDSC曲線
図、第2図は液晶単体のDSC曲線図、第3図は多孔性
薄膜単体のDSC曲線図、第4図は薄膜のガス透過率測
定装置の模式図、第5図は実施例の液晶薄膜のガス透過
率を示す図である。 ■・・・薄膜、 2・・・加圧ガス、  3・・・透過
ガス。 第 図 透過率測定装置 第4図 温度 第 図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、膜厚が0.1μm〜25μm、空孔率が40%〜9
    0%、破断強度が200kg/cm^2以上、そして平
    均貫通孔径が0.001μm〜0.1μmである固体高
    分子多孔膜の空孔中に液晶物質を充填して成る液晶薄膜
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