JPH02175147A

JPH02175147A - 長尺複合成形体

Info

Publication number: JPH02175147A
Application number: JP33540288A
Authority: JP
Inventors: Kozo Yoshida; 耕三吉田; Kouichi Karigaya; 孝一刈茅
Original assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Current assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date: 1988-12-27
Filing date: 1988-12-27
Publication date: 1990-07-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、熱伸縮や剛性及び眉間剥離が改善され、耐久
性に優れた長尺複合成形体に関する。

（従来の技術）雨樋などの建材は、塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂
で長尺に成形され、広く使用されている。しかし、かか
る熱可塑性樹脂の成形体は熱伸縮が大きく剛性が小さい
ため、四季や昼夜の気温変化により変形し、またひび割
れが発生し易いという欠点がある。

二のような欠点を改良した成形体として、強化繊維が不
飽和ポリエステル樹脂のような合成樹脂で固定された芯
材層に、塩化ビニル樹脂のような熱可塑性樹脂の外皮層
を被覆してなる雨樋などの長尺複合成形体が提案されて
いる（特開昭５８−２０９５６０号公報、実開昭５９−
１４７８２３号公報参照）。

（発明が解決しようとする課題）ところが、かかる長尺複合成形体において、熱伸縮を小
さくするために強化繊維量を増加させると芯材層が跪く
なり、長期に亘り使用していると衝撃で芯材層の割れや
層間剥離が発生する。そのため、強化繊維量はあまり増
加させることができず、熱伸縮や剛性の改善が充分に行
われ難いという問題がある。

本発明は、上記の問題を解決するものであり、その目的
とするところは、熱伸縮による変形や剛性及び眉間剥離
が改善され、耐久性の優れた長尺複合成形体を提供する
ことにある。

（課題を解決するための手段）本発明の長尺複合成形体は、強化繊維が合成樹脂で固定
された芯材層に熱可塑性樹脂の外皮層が被覆されてなる
長尺複合成形体において、上記外皮層には線膨張係数を
小さくするための充填剤が含有されていることを特徴と
し、そのことより上記の目的が達成される。

本発明において強化繊維としては、ガラス繊維、カーボ
ン繊維、アルミナ繊維、アラミド繊維などのロービング
、不織布、マット、織布、ネットなどが用いられる。長
尺体においては長手方向の熱伸縮が主として問題となり
、特に、強化繊維としてロービングを使用しこれを長手
方向に多数条配設すると、得られる成形体の線膨張係数
が理論値と良く一致するので、本発明ではロービングを
長手方向に配設するのが好ましい。

そして、かかる強化繊維を固定する芯材層の合成樹脂と
しては、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられる。

この熱硬化性樹脂には、通常、有機過酸化物のような熱
硬化剤やベンゾイン誘導体のような光硬化剤、その他促
進剤が添加される。また、上記芯材層の合成樹脂として
は、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、オレフィン樹脂など
の熱可塑性樹脂も用いることができる。

上記の強化繊維は上記の合成樹脂に対して、−１１に、
６０容量％以下の範囲で使用するのが好ましい。強化繊
維を合成樹脂に対して６０容量％以上使用すると、衝撃
で芯材層の割れや層間剥離が発生し易くなる。

また、外皮層の熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル樹脂
、アクリル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどの
オレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサル
ファイドやポリエーテルスルフォンなどのエンジニアリ
ング樹脂等が用いられる。

そして、上記外皮層には、線膨張係数を小さくするため
の充填剤が含有される。このような充填剤としては、無
機又は有機の充填剤が用いられる。無機充填剤には炭酸
カルシウムや珪酸カルシウムなどの無機塩、アルミニウ
ムや鉄などの金属粉砕品、炭化珪素や窒化珪素などのセ
ラミック、ガラスやカーボンなどの短繊維等がある。ま
た、有機充填剤には木粉や樹脂粉などがある。

かかる充填剤は、一般に、外皮層に用いられる熱可塑性
樹脂よりも小さい線膨張係数を有する。そして、このよ
うな充填剤の平均粒径は３０〜１００μｍ程度が分散性
の点で好ましい。また、充填剤は接着剤の熱可塑性樹脂
１００重量部に対して、一般に、２０〜７０重量部程度
含有されるのが好ましい。充填剤の含有量が２０重量部
より少なくなると、層間剥離の改善効果が小さくなる。

一方、充填剤の含有量が７０重量部より多くなると、衝
撃強度や接着力が低下する。

本発明において、上記芯材層と外皮層とは直接接着され
ていてもよいが、合成樹脂の接着剤を介して接着される
のが好ましい。かかる合成樹脂の接着剤としては、エポ
キシ系、ウレタン系、アクリル系などの硬化型接着剤や
エチレン酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド系
などのホットメルト型接着剤等が用いられる。

なお、このような接着剤には上記と同様な充填剤を含有
させるのが好ましい。

本発明の長尺複合成形体は、例えば、次のような方法に
より製造される。先ず、強化繊維に合成樹脂液を含浸さ
せた後乾燥してシート状プリプレグを形成し、これを雨
樋、波板、デツキ材など所望の形状に賦形し硬化又は固
化させて芯材層を形成する。次いで、接着剤を使用する
場合はアプリケーターを用いて、芯材層の表面に合成樹
脂の接着剤を塗布する。しかる後、クロスヘツド金型を
備えた押出機を用いて、充填剤を含有する熱可塑性樹脂
を溶融押出して被覆し固化させて外皮層を形成する。こ
のようにして、本発明の長尺複合成形体が得られる。

（作用）本発明の長尺複合成形体においては、芯材層は強化繊維
により剛性が高く線膨張係数が小さくなっている。また
、外皮層は線膨張係数の小さい充填剤を含有するので線
膨張係数が小さくなる。それゆえ、全体として線膨張係
数が小さく剛性が高くなり、また芯材層と外皮層との熱
伸縮の差により生じる接着界面の界面応力も小さくなる
。

（実施例）以下、本発明の実施例及び比較例を示す。

ス扇貫１不飽和ポリエステル樹脂（＃７５１０：日本ユピカ製）
（線膨張係数：６．０ｘｌＯ−５／　”Ｃ）１００重量
部に光硬化剤（イルガキュアＩｔ６５１：　日本チバガ
イギー製）０．５重量部を混合し樹脂液を調製した。こ
の樹脂液を、長手方向に多数条配列させたガラスロービ
ング（＃４４００：　日東紡製）（線膨張係数：０．５
Ｘ１０−５／　’Ｃ）に含浸させて厚さ０．５ｍｍ　１
幅３００ｎ＋ｍ　、ガラスロービング含有量３０容量％
のシート状プリプレグを得た。

上記シート状プリプレグをロールフォーミング装置によ
り６０〜８０°Ｃで加熱軟化させ角型の軒樋状に賦形し
硬化させ、引続き高圧水銀ランプにより紫外線を照射し
て完全に硬化させて、図示のように芯材層１０を形成し
た。この芯材層１０は、ガラスロービング１１が不飽和
ポリエステル樹脂１２によって固定されている。

次いで、軒樋状の芯材層１０の外面に、塗布金型を備え
たホットメルト塗布装置により、図示のようにエチレン
−酢酸ビニル系のホットメルト型接着剤（タケメルトＸ
Ｍ２２３：武田薬品製）３０を、１７０°Ｃで５０μｍ
の厚さに塗布した。

しかる後、押出機のクロスヘツド金型に導き、この表面
に塩化ビニル樹脂（線膨張係数ニア、ＯＸ１０−’／　
’Ｃ）　１００重量部に充填剤として炭酸カルシウム（
線膨張係数：３．０Ｘ１０−’／　”Ｃ）　４０重量部
その低安定剤を含有させた配合物を、１８０°Ｃで０．
５ｍｍの厚さに溶融押出して被覆して、図示のように外
皮層２０を形成した。

その後サイジング装置により表面仕上げを行い、冷却し
て引張機で引き取り、厚さ約１　、５ｍｍの長尺の軒樋
複合成形体を製造した。この時のライン速度は３ｍ／分
であった。この軒樋複合成形体について、次の方法で熱
伸縮性及び剛性を評価した。その結果を第１表に示す。

（１）熱伸縮性軒樋成形体を４ｍの長さに裁断して試験片とし、これを
恒温恒温室に入れ、２０°Ｃでの長さＬ２゜を測定し、
次に６０°Ｃに温度を上昇させて６０°Ｃでの長さＬ６
゜を測定し、次式で線膨張係数αを算出した。α＝（Ｌ
６Ｑ−Ｌ２０）／（４０°ＣＸＬｚ。）。

（２）剛性軒樋成形体から長手方向へ１５０ｍｍ　、幅方向へ２０
闘に切断して試験片を作成し、ＪＩＳ　Ｋ　６９１１に
準じて、試験片の長手方向の曲げ強度を測定した。

実考ｌ津影充填剤として炭酸カルシウム４０重量部を、炭酸カルシ
ウム３０重量部とガラス短繊維１０重量部との混合に変
えたこと以外は、実施例１と同様に行った。その結果を
第１表に示す。

上１Ｎ殊よ外皮層に充填剤を含有させないこと以外は、実施例１と
同様に行った。その結果を第１表に示す。

第１表（発明の効果）上述の通り、本発明の長尺複合成形体は、芯材層が強化
繊維で補強され、また外皮層には線膨張係数を小さくす
るための充填剤が含有されているので、比較的少ない強
化繊維量でもって全体として熱伸縮が小さく温度変化に
よる変形や剛性が改善される。

また、芯材層と外皮層との接着界面の界面応力が小さく
なり、温度変化の厳しい環境で長期に亘って使用しても
層間剥離が起こらず耐久性が改善される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の長尺複合成形体の一例を示す一部切欠
斜視図、第２図は第１図の（イ）部分の拡大図である。１０・・・芯材層、１工・・・強化繊維、１２・・・合
成樹脂、２０・・・外皮層、３０・・・接着剤。

Claims

【特許請求の範囲】

１、強化繊維が合成樹脂で固定された芯材層に熱可塑性
樹脂の外皮層が被覆されてなる長尺複合成形体において
、上記外皮層には線膨張係数を小さくするための充填剤
が含有されていることを特徴とする長尺複合成形体。