JPH0217503B2 - - Google Patents
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- JPH0217503B2 JPH0217503B2 JP25898387A JP25898387A JPH0217503B2 JP H0217503 B2 JPH0217503 B2 JP H0217503B2 JP 25898387 A JP25898387 A JP 25898387A JP 25898387 A JP25898387 A JP 25898387A JP H0217503 B2 JPH0217503 B2 JP H0217503B2
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Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、トンネル工事、法面および擁壁の補
強を行う工法として地山に縦坑を掘り、ここにロ
ツクボルトを挿入して定着せしめる、地山自身が
有する強度を利用したNATM工法、ロツクボル
ト工法として知られている工法に特に好適に使用
できる定着材に関する。 〔従来の技術〕 現在、かかる工法において、地山への穴に平均
粒径1.2mm程度の骨材を含有するセメントモルタ
ルを注入してロツクボルトを定着させる方法が採
用されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記従来のロツクボルト等の定
着方法では、穴にモルタルが完全に充填している
か否かの判断は困難であり、このため、注入式の
ロツクボルトが利用されつつある。 この注入式ロツクボルトに注入されるモルタル
は、圧送中に骨材とセメントとが分離してしまい
ロツクボルトの中空部分が閉塞してしまう問題が
ある。さらに、従来のモルタルでは穴から流れ落
ちる通常ボタ落ちと称せられる現象を生じる。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、従来のモルタル材におけるセメント
と骨材との分離による注入式ロツクボルト閉塞、
穴からのボタ落ちの問題は、そのモルタルを構成
するセメントと骨材との粒度の差によつて生じる
もので、骨材の粒度を小さくし、さらに全体とし
て、モルタルの粒度構成を小さい粒径のものから
構成することによつて、解決できるという知見に
基づいて完成したものである。 本発明の定着材は、定着材としての充分な流動
性を維持しつつ、粘性を大幅に改善したもので、
セメントと骨材に対して、微粉末と減水剤を配合
したものである。 セメント材としては、ポルトランドセメント、
高炉セメント、フライアツシユセメント等任意の
セメントが使用可能であるが、ロツクボルトの定
着材という目的からは、早強性のポルトランドセ
メントの使用が望ましい。 骨材としては、採石粉、岩粉、珪砂等が使用で
きるが、セメントとの分離を防止するためには、
できるだけ細かく粉砕されたものが良く、0.3mm
以下、特に0.3〜0.1mmの粒径のものが90%以上存
在する珪砂の使用が好ましい。 微粉末としてフライアツシユ、岩粉等が使用で
きるが、とくに、流動性と強度の点から、フライ
アツシユが最も好ましい。 この微粉末の配合は、ロツクボルトとモルタル
それと穴壁との付着性を増し、増粘剤として機能
するが、余り多すぎると定着材としての強度低下
をもたらすので、流動性と強度面よりセメント
100重量部に対して30〜75重量部、好ましくは、
45〜55重量部の範囲である。 定着材としては、流動性を良くするためにセメ
ントの混和剤を配合する。その配合量はセメント
100重量部に対して0.1〜1.0重量部、粘性作用面
から0.3重量部が最適である。 さらに、本発明の定着材においては、ロツクボ
ルトとの付着強度を高めるために、無水石膏、ス
ラグー石膏、カルシウム−アルミネート化合物、
カルシウム−サルフアアルミネート化合物の膨張
性材料を配合することができる。しかしながら、
その配合量が多くなりすぎると強度面でマイナス
となるので、その配合量は、セメント100重量部
に対して5重量部以下に抑える必要がある。 ロツクボルト用モルタルに要求される性質とし
ては、 イ 穴に注入後ボタ落ちが生じにくいこと、 ロ ロツクボルト挿入時の抵抗を軽減し、ロツク
ボルト周りに馴染み易いこと(流動し易いこ
と)である。 一般に、コンクリートまたはモルタルの流動性
質は、ビンガム流体として表現される。ビンガム
流体とはある応力までは変形せず、それ以上の応
力に対しては応力に比例した変形速度で永久に流
動する性質を示すモデルで、降伏値(流動し始め
る応力)と塑性粘度(流動後の変形速度)の2つ
のレオロジー常数で決定される。これをロツクボ
ルト用モルタルに要求される性質と対比させる
と、 イ モルタルのボタ落ち…降伏値が大きい程良
い。 ロ 挿入抵抗、なじみ…塑性粘度が小さい程良
い。 ということになる。 モルタルのレオロジー常数を求める手段はいろ
いろ提案されているが、「コンクリート工学」
vol.25、No.5 1987年5月p.4〜16に記載の谷川
恭雄、森博嗣による論文「フレツシユコンクリー
トのコンシステンシーの評価法」によれば、降伏
値、塑性粘度はそれぞれスランプ値、フロー値と
強い相関があると言われている。 本発明の定着材は、スランプ値が同一でもフロ
ー値が大きくなる性質を有するもので、耐ボタ落
ち性と前記挿入抵抗を低減できる性質を有するも
のである。 〔実施例〕 第1表に示す特性を有する配合物を、それぞれ
混合機で混合し、所定の水を加えてモルタルミキ
サーで練り混ぜて定着材を得た。
強を行う工法として地山に縦坑を掘り、ここにロ
ツクボルトを挿入して定着せしめる、地山自身が
有する強度を利用したNATM工法、ロツクボル
ト工法として知られている工法に特に好適に使用
できる定着材に関する。 〔従来の技術〕 現在、かかる工法において、地山への穴に平均
粒径1.2mm程度の骨材を含有するセメントモルタ
ルを注入してロツクボルトを定着させる方法が採
用されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記従来のロツクボルト等の定
着方法では、穴にモルタルが完全に充填している
か否かの判断は困難であり、このため、注入式の
ロツクボルトが利用されつつある。 この注入式ロツクボルトに注入されるモルタル
は、圧送中に骨材とセメントとが分離してしまい
ロツクボルトの中空部分が閉塞してしまう問題が
ある。さらに、従来のモルタルでは穴から流れ落
ちる通常ボタ落ちと称せられる現象を生じる。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、従来のモルタル材におけるセメント
と骨材との分離による注入式ロツクボルト閉塞、
穴からのボタ落ちの問題は、そのモルタルを構成
するセメントと骨材との粒度の差によつて生じる
もので、骨材の粒度を小さくし、さらに全体とし
て、モルタルの粒度構成を小さい粒径のものから
構成することによつて、解決できるという知見に
基づいて完成したものである。 本発明の定着材は、定着材としての充分な流動
性を維持しつつ、粘性を大幅に改善したもので、
セメントと骨材に対して、微粉末と減水剤を配合
したものである。 セメント材としては、ポルトランドセメント、
高炉セメント、フライアツシユセメント等任意の
セメントが使用可能であるが、ロツクボルトの定
着材という目的からは、早強性のポルトランドセ
メントの使用が望ましい。 骨材としては、採石粉、岩粉、珪砂等が使用で
きるが、セメントとの分離を防止するためには、
できるだけ細かく粉砕されたものが良く、0.3mm
以下、特に0.3〜0.1mmの粒径のものが90%以上存
在する珪砂の使用が好ましい。 微粉末としてフライアツシユ、岩粉等が使用で
きるが、とくに、流動性と強度の点から、フライ
アツシユが最も好ましい。 この微粉末の配合は、ロツクボルトとモルタル
それと穴壁との付着性を増し、増粘剤として機能
するが、余り多すぎると定着材としての強度低下
をもたらすので、流動性と強度面よりセメント
100重量部に対して30〜75重量部、好ましくは、
45〜55重量部の範囲である。 定着材としては、流動性を良くするためにセメ
ントの混和剤を配合する。その配合量はセメント
100重量部に対して0.1〜1.0重量部、粘性作用面
から0.3重量部が最適である。 さらに、本発明の定着材においては、ロツクボ
ルトとの付着強度を高めるために、無水石膏、ス
ラグー石膏、カルシウム−アルミネート化合物、
カルシウム−サルフアアルミネート化合物の膨張
性材料を配合することができる。しかしながら、
その配合量が多くなりすぎると強度面でマイナス
となるので、その配合量は、セメント100重量部
に対して5重量部以下に抑える必要がある。 ロツクボルト用モルタルに要求される性質とし
ては、 イ 穴に注入後ボタ落ちが生じにくいこと、 ロ ロツクボルト挿入時の抵抗を軽減し、ロツク
ボルト周りに馴染み易いこと(流動し易いこ
と)である。 一般に、コンクリートまたはモルタルの流動性
質は、ビンガム流体として表現される。ビンガム
流体とはある応力までは変形せず、それ以上の応
力に対しては応力に比例した変形速度で永久に流
動する性質を示すモデルで、降伏値(流動し始め
る応力)と塑性粘度(流動後の変形速度)の2つ
のレオロジー常数で決定される。これをロツクボ
ルト用モルタルに要求される性質と対比させる
と、 イ モルタルのボタ落ち…降伏値が大きい程良
い。 ロ 挿入抵抗、なじみ…塑性粘度が小さい程良
い。 ということになる。 モルタルのレオロジー常数を求める手段はいろ
いろ提案されているが、「コンクリート工学」
vol.25、No.5 1987年5月p.4〜16に記載の谷川
恭雄、森博嗣による論文「フレツシユコンクリー
トのコンシステンシーの評価法」によれば、降伏
値、塑性粘度はそれぞれスランプ値、フロー値と
強い相関があると言われている。 本発明の定着材は、スランプ値が同一でもフロ
ー値が大きくなる性質を有するもので、耐ボタ落
ち性と前記挿入抵抗を低減できる性質を有するも
のである。 〔実施例〕 第1表に示す特性を有する配合物を、それぞれ
混合機で混合し、所定の水を加えてモルタルミキ
サーで練り混ぜて定着材を得た。
【表】
【表】
** 普通セメント
この定着材を第1図に示す試験装置を用いて注
入試験を行つた。 同図を参照して、固定台1に穴に見立てた透明
な内径46mm、長さ1mのテフロンパイプ2をセツ
トし、内径15mm、外径27mm、長さ1.2mの注入式
ロツクボルト3をテフロンパイプ2に挿入し固定
した。継手6でテフロンパイプ2を注入パイプ7
につなぎ第1表に示す配合から得た定着材5をモ
ルタル圧入ポンプ8に入れて圧送し、排出孔4か
ら注入して注入具合を観察した。 モルタル煉り混ぜ時間は3分間で、一軸圧縮強
度は、JIS R 5201−1981−「セメントの物理試
験方法」に準じて行つた。但し、材令1日は脱型
直後、材令3日、7日は水中養生とした。また、
粘度は東京計器DVH−BD型を使用し、練り混ぜ
直後に測定した結果である。さらに引き抜き耐力
はセンターポールジヤツキで引いて測定した。 第2表は目視観察による総合評価結果を示す。
同表を参照して、比較例の場合が目詰まりを起こ
したのに対して、本発明による定着材はスムーズ
に注入することができた。 さらに、第2図は、前記第1表にBとして示す
本発明の定着材のスランプ値とフロー値との関係
を、同じく従来製品である比較例1の定着材と対
比して示すものである。同図を参照して、本発明
の定着材は比較材と対比して、スランプ値が同じ
でもフロー値が大きくなる性質を有し、優れた耐
ボタ落ち性と低減された挿入抵抗を有することが
わかる。
この定着材を第1図に示す試験装置を用いて注
入試験を行つた。 同図を参照して、固定台1に穴に見立てた透明
な内径46mm、長さ1mのテフロンパイプ2をセツ
トし、内径15mm、外径27mm、長さ1.2mの注入式
ロツクボルト3をテフロンパイプ2に挿入し固定
した。継手6でテフロンパイプ2を注入パイプ7
につなぎ第1表に示す配合から得た定着材5をモ
ルタル圧入ポンプ8に入れて圧送し、排出孔4か
ら注入して注入具合を観察した。 モルタル煉り混ぜ時間は3分間で、一軸圧縮強
度は、JIS R 5201−1981−「セメントの物理試
験方法」に準じて行つた。但し、材令1日は脱型
直後、材令3日、7日は水中養生とした。また、
粘度は東京計器DVH−BD型を使用し、練り混ぜ
直後に測定した結果である。さらに引き抜き耐力
はセンターポールジヤツキで引いて測定した。 第2表は目視観察による総合評価結果を示す。
同表を参照して、比較例の場合が目詰まりを起こ
したのに対して、本発明による定着材はスムーズ
に注入することができた。 さらに、第2図は、前記第1表にBとして示す
本発明の定着材のスランプ値とフロー値との関係
を、同じく従来製品である比較例1の定着材と対
比して示すものである。同図を参照して、本発明
の定着材は比較材と対比して、スランプ値が同じ
でもフロー値が大きくなる性質を有し、優れた耐
ボタ落ち性と低減された挿入抵抗を有することが
わかる。
本発明による定着材は、注入式ロツクボルト等
に対する定着材として、適度の流動性と粘性とを
有し、完全に穴を充填することができる。そのた
め、施工ミスを無くすことができ、実施例に示す
注入工法のみならず、従来の挿入工法、法面、擁
壁の補強工事にも充分適用できる。
に対する定着材として、適度の流動性と粘性とを
有し、完全に穴を充填することができる。そのた
め、施工ミスを無くすことができ、実施例に示す
注入工法のみならず、従来の挿入工法、法面、擁
壁の補強工事にも充分適用できる。
第1図は、本発明の定着材の試験に用いた装置
の概要を示す図である。第2図は本発明の定着材
の特性を示す図である。 1:固定台、2:テフロンパイプ、3:注入式
ロツクボルト、4:排出口、5:定着材、6:継
手、7:注入パイプ、8:モルタル圧入ポンプ。
の概要を示す図である。第2図は本発明の定着材
の特性を示す図である。 1:固定台、2:テフロンパイプ、3:注入式
ロツクボルト、4:排出口、5:定着材、6:継
手、7:注入パイプ、8:モルタル圧入ポンプ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 セメント100重量部、200μm以下の粒径の微
粉末30〜75重量部、粒径1.0mm以下の骨材40〜75
重量部、および減水剤0.1〜1.0重量部を混合して
なるロツクボルト等の定着材。 2 セメント100重量部、200μm以下の粒径の微
粉末30〜75重量部、粒径1.0mm以下の骨材40〜75
重量部、減水剤0.1〜1.0重量部および無水石膏、
スラグ−石膏、カルシウム−アルミネート化合
物、カルシウム−サルフオアルミネート化合物等
の膨張性材料を3〜5重量部を混合してなるロツ
クボルト等の定着材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25898387A JPH01100046A (ja) | 1987-10-13 | 1987-10-13 | ロックボルト等の定着材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25898387A JPH01100046A (ja) | 1987-10-13 | 1987-10-13 | ロックボルト等の定着材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01100046A JPH01100046A (ja) | 1989-04-18 |
JPH0217503B2 true JPH0217503B2 (ja) | 1990-04-20 |
Family
ID=17327724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25898387A Granted JPH01100046A (ja) | 1987-10-13 | 1987-10-13 | ロックボルト等の定着材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01100046A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020037770A (ja) * | 2018-09-01 | 2020-03-12 | 株式会社トラスト | アンカー筋打設状態確認装置 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6742755B2 (ja) * | 2016-02-26 | 2020-08-19 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 地山改良型ロックボルト補強工法 |
CN107265969B (zh) * | 2017-05-25 | 2019-12-10 | 北京城建亚泰金砼混凝土有限公司 | 微膨胀混凝土 |
CN110550929A (zh) * | 2019-09-26 | 2019-12-10 | 华北理工大学 | 一种矿渣尾矿制备矿山充填胶结材料工艺 |
-
1987
- 1987-10-13 JP JP25898387A patent/JPH01100046A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020037770A (ja) * | 2018-09-01 | 2020-03-12 | 株式会社トラスト | アンカー筋打設状態確認装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01100046A (ja) | 1989-04-18 |
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