JPH02174073A - 密閉式鉛蓄電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はポータプル機器用として使用されている密閉式
鉛蓄電池に関するものである。

従来の技術 従来、密閉式鉛蓄電池に関してはこれまでに数多（の提
案がなされてきたが、電池の容積効率を高めるためには
、以下のような構成が有効であった。

すなわち、正極板、負極板及びセパレータから成る極板
群を電解液とともに安全弁を有する合成樹脂性フィルム
電槽に封入し、単電池と成した後、かかる単電池を必要
数積層した後、これら単電池の積層体を適度な強度及び
重量を有する素材（Ａ２合金など）でできたケースに収
納し、単電池の積層体に適度の群圧を印加した後、単電
池の端子間を電気的に接続し、組電池とした後、かかる
組電池を外装ケースに収納した構成である。

発明が解決しようとする課題 このような密閉式鉛蓄電池の充電方法として一般的には
充電所要時間が１〜１．５時間であるような急速充電方
式が用いられる。すなわち、０゜８ＣＡ稈度の高率の定
電流で充電を行った時の電池電圧の下降を検出し、充電
制御を行う−△Ｖ方式や、−へＶ方式と同様に０．８Ｃ
Ａ程度の高率の定電流で充電を行った時の電池電圧を検
出したのち充電電流を一定の傾斜を設は減少させてゆく
■テーパ方式が用いられている。

しかしこのような充電方式を用いた場合、特になんらか
の原因で充電器が故障し、充電制御がされず、０．８Ｃ
Ａの定電流で連続充電が行われた場合、負極板から水素
ガスが発生し電槽フィルム内の内圧が一定以上になると
、安全弁が開き、そこから水素ガスが逸散する、これは
正極板から発生した酸素量が負極板の酸素ガス吸収能力
をこえてしまうからである。

よってこのような原因により発生した水素ガスが外装ケ
ース内に蓄積され、何らかの原因で外装ケース近傍に電
気スパークなどの高熱源が生じた場合、最悪の場合、小
音響を伴う水素ガスの燃焼が起こる恐れがあった。以上
が第一の問題点である。

それに加えて一△Ｖ充電方式やＶテーパ充電方式のごと
く、充電中に０．８ＣＡ、ＩＣＡ程度での高率定電流充
電が行われる充電方式を用いて従来の密閉式鉛蓄電池を
充電した場合、充電時の発熱による電池性能の劣化、特
に高温雰囲気下における充放電サイクル寿命特性が劣化
するという問題点があった。以上が第二の問題点である
。

本発明はこれらの問題点を解決するものである。

すなわち、高率定電流充電時に蓄電池より発生する水素
ガスの蓄電池外装ケース内での蓄積を抑制することによ
り、蓄電池の防爆性を高め、加えて高率定電流時の蓄電
池よりの発熱を効果的に放熱することにより、電池特性
の劣化、特に高温雰囲気下での充放電サイクル寿命特性
を向上させるものである。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、正極板、負極板
及びセパレータからなる極板群を安全弁を有する合成樹
脂フィルム電槽とともに封入することにより成した単電
池を、安全弁の開口方向を同一にしつつ必要数積層する
ことにより組電池とし、かかる組電池が通気孔を有する
外装ケースに収納される。ここで通気孔は外装ケースの
組電池の安全弁開口部付近の位置に通気孔の集合体とし
て２つ以上設けられており、各通気孔の断面形状は屈曲
しておりさらに各通気孔の外装ケース内側の開口部には
挨水性を有するフィルターが設置されるものである。

作用 上記の構成の電池を０．８ＣＡ程度の高率定電流充電を
行った場合電池より発生する水素ガスは外装ケースの蓄
電池の安全弁開口部付近に設けられた通気孔の集合体よ
り拡散・放出され、このことにより外装ケース内の水素
濃度は低下し、蓄電池の防爆性を高める。

さらにその上、充電式に蓄電池より発生する熱は通気孔
集合体の通風効果により外装ケース外へ放熱されるため
に、特に高温雰囲気下でのサイクル寿命特性を向上させ
る。

また通気孔から水、その他の異物が外装ケース内に入る
ことを防止する目的で各通気孔の外装ケース内側開口部
に挨水性をもつフィルタが設置され、さらに突起物など
によるこのフィルターの破損を防ぐために通気孔断面は
屈曲形状をもつため、外装ケース外側からはこのフィル
タは露出しない、このことはフィルターが露出しない点
で蓄電池の外観を損ねない。

実施例 以下、本発明の実施例について説明する。

極板寸法が７５　ｍｍ　Ｘ　４５　＋ｎｍの正極板と負
極板をセパレータと対向させ極板群とする。この極板群
を安全弁を有する合成樹脂フィルム電槽に電解液（比重
１．３４０．２０℃の希硫酸）とともに封入し単電池と
した。この単電池１を５個安全弁２開目方向を同一にし
つつ重ね合わせ、アルミニウムケース３に入れ電池に一
定の群圧を印加した後、単電池の端子を直列接続するこ
とにより、１０ｖ１、ＩＡｈの蓄電池を作成した。

外装ケースはＡＢＳ樹脂製のものであり、上ケ−ス４と
下ケース５がかん合、超音波溶着することにより、一体
ケースとなり、その寸法は長さ１１０×幅６５×厚２５
（単位１ＴＩＩＴｌ）である。ここで上ケース４の蓄電
池の安全弁開口部付近４ａに第２図のごとく通気孔集合
体７段けたものと設けないもの、下ケース５の蓄電池の
安全弁開口部付近５ａに第３図のごとく通気孔集合体９
を設けたものと設けないものを用意し、前述の蓄電池を
これらの上・下ケースを表−１のごとく組み合わせ用い
、ケースの中におさめたのち超音波溶着を施し供試電池
Ａ−Ｄとした。またさらに上下ケース４．５に通気孔集
合体を設けるが、その位置が蓄電池の安全弁開口部から
離れた位置４ｂ、５ｂにそれぞれ第２図及び第３図のご
とく通気孔集合体７．９を設けたものを用い、供試電池
Ｅとした内用いた上ケースはいずれもガス採取用の貫通
穴６があけられており通常は粘着テープを用い封口され
ているが、ガス採取時にはこの粘着テープを取り去りガ
スタイトシリンジを用いて貫通穴６より外装ケース内の
ガスを採取する。ガス採取した後この貫通穴は前述の粘
着テープでふさがれる。加えて各供試電池の通気孔の外
装ケース内側開口部にテフロン樹脂をコートした布フイ
ルタ−７が設置されている。

これら５種の供試電池を０℃雰囲気中で０．８５Ａ定電
流、放電終止電圧８．８Ｖの条件で放電を行った後、充
電電流が同じ＜０．８５Ａの定電流で８０分間充電を行
い充電終了直前に供試電池のガス採取用の貫通穴６より
ガスタイトシリンジを用い、外装ケース内のガスを採取
しガスクロマトグラフ分析法により、採取ガス中の水素
ガスの定量分析を行った。これらの結果を表−２に示し
た。尚、８０分という充電時間は予備実験より充電開始
時より外装ケース内の水素ガス濃度が最大になる充電時
間として求めたものである。

表−２ 表−２に示したように上ケース・下ケースともに通気孔
集合体を安全弁開口付近４ａ及び５ａを設けることによ
り、外装ケース内の水素ガス濃度を１２．０％から１．
５％と著しく低下させることができる。一方、上ケース
・下ケースいずれか一方にのみ通気孔集合体７（あるい
は９）を設けたものについてはその効果は顕著でない。

これは上ケース４・下ケース５ともに通気孔集合体７，
９を設けることにより、それぞれの通気孔集合体間に気
流が生じ外装ケース内の水素ガスを効果的に外装ケース
外へ拡散・放出させるものと考えられる。さらに通気孔
集合体７，９の位置が蓄電池の安全弁開口部４ａ、５ａ
より離れたちのく電池Ｅ）については水素ガス拡散効果
は殆んどな（、このことから蓄電池の安全弁位置をある
場所に集中させ、この場所付近の外装ケースの上下位置
に通気孔集合体を設けたものが最もその水素ガスを拡散
・放出することにおいて効果的である。

また、さらにこれら供試電池の充電終了直前において供
試電池に炎を近づけたところ供試電池Ａ以外は外装ケー
ス内に蓄積された水素ガスの燃焼に起因する小音響が発
生したが供試電池Ａには何ら変化が見られなかった。

このことは供試電池Ａが他の電池Ｂ、Ｃ，Ｄ及びＥに対
して異常充電時の防爆性において秀れていることを示す
ものである。尚、水素ガスの燃焼が見られた供試電池Ｂ
、Ｃ，Ｄ及びＥについてはその外観上なんら異常はない
。

次にこれら５種の供試電池を４０℃雰囲気下で充放電サ
イクル寿命試験を行った。試験条件としては放電を０．
８５Ａ定電流放電、放電終止電圧８．８ｖの条件で行っ
た後、ただちに−△Ｖ充電器（充電電流が０．８５Ａで
あり、電池電圧が０．ＩＶ低下した時点で充電終了とす
るもの）を用い９０分間充電を行うという充放電サイク
ルを行い、サイクル毎の放電持続時間を測定した。加え
て充電時の供試電池の温度も同時に測定した。

これらの結果を第４図に示す。

第４図より通気孔集合体７，９を上下ケース４．５に設
けた電池Ａ、Ｅについては充放電サイクル寿命特性にお
いて他の電池よりも優れており、加えて充電時の温度上
昇も他の電池に比較して抑制されている。これは上下ケ
ース４，５に設けられた通気孔集合体７，９０通気効果
により充電時に電池より発生した熱が放電される結果、
充放電サイクル寿命特性が他の電池に比較して向上した
と考えられる。

一方、通気孔集合体を上・下ケースどちらか一方にのみ
設けた電池については通気孔集合体を全（設けなかった
ものと比較してその充放電サイクル寿命特性及び充放電
サイクルにおける充電時の電池の発熱においてあまり顕
著な差が見られなかった。これは前述の水素ガス濃度測
定の場合と同様、上・下ケース４，５ともに通気孔集合
体７．９を設けることによりこれら２つの通気孔集合体
７，９間に気流が生じこの気流により外装ケース内の熱
が効果的に放熱される。

発明の効果 以上述べたように本発明によれば、蓄電池の充電時に発
生する水素ガスを効果的に外装ケース外へ拡散・放出さ
せることにより、蓄電池の防爆性を高め、さらに高温雰
囲気下における充放電サイクル寿命特性を向上させるも
のであり、その工業的価値は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による蓄電池の分解斜視図、
第２図ａは同蓄電池の上ケース部に設けられた通気孔集
合体を示す要部平面図、第２図すは同図ａのＡＡ’線断
面図、第３図ａは同蓄電池の下ケース部に設けられた通
気孔集合体を示す要部平面図、第３図すは同図ａのＡＡ
’線断面図、第４図は４０℃中における供試電池の充放
電サイクル寿命特性及びその場合の充電時における供試
電池の最高温度を示す図である。 １・・・・・・単電池、２・・・・・・安全弁、４・・
・・・・上ケース、５・・・・・・下ケース、６・・・
・・・外装ケース内ガス採取用穴、７・・・・・・通気
孔集合体、８・・・・・・フィルター、９・・・・・・
通気孔集合体、１０・・・・・・揆水性を有するフィル
タ。 代理人の氏名　弁理士　粟野重孝　ほか１名簿 図 単電池 一安仝弁 上ケース −下アース 図 几伊１ 一〇−電池へ 一４翫−ＩＢ −Ｘ−＝　　　０ −０−　　　、　　　Ｄ −・−＝Ｅ ｔｏｏ　　　　　　　　ｒｓ。 光放電ｊイクル数

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）正極板、負極板及びセパレータからなる極板群を
   安全弁を有する合成樹脂フィルム電槽に電解液とともに
   封入することにより成した単電池を、安全弁の開口方向
   を同一にしつつ２セル以上積層することにより組電池と
   し、かかる組電池を、安全弁の開口方向に通気口集合体
   を有する外装ケースに収納した密閉式鉛蓄電池。
2. （２）通気孔の断面形状が屈曲していることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載 の密閉式鉛蓄電池。
3. （３）通気孔集合体の外装ケース内側の開口部に揆水性
   を有するフィルターを設置することを特徴とする特許請
   求の範囲第１項または第 ２項記載の密閉式鉛蓄電池。