JPH02171240A - 積層シート及び該積層シートによる紙容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本節１の発明は、例えば、容器胴部、容器底材、容器蓋
材、包装袋等に使用される積層シートに関するものであ
り、飲食品、茶菓、香辛料等に含まれている着古成分の
吸着が極めて少なく、しかも、印刷による鮮明な意匠効
果を有する積層シートを提供するものであり、また、本
節２の発明は、前記本節１の発明の積層シートによって
得られる紙容器に関するものであり、容器内の内填物に
含まれている着古成分の吸着が極めて少なく、シかも、
印刷による鮮明な意匠効果を有する紙容器を提供するも
のである。

「従来の技術」 各種の液状の飲食品、茶葉、香辛料等を収容する容器や
包装袋には、表、表両面層がポリオレフィン系樹脂層で
形成されている積層シートが利用されており、前記ポリ
オレフィン系樹脂層による熱接着性能を利用して、各種
の形状の容器や包装袋に成形されていた。

しかるに、前記従来の表、表両面層がポリオレフィン系
樹脂層で形成されている積層シートを、例えば、容器胴
部、容器底部、容器４部等に利用した容器や、前記積層
シートによる包装袋等は、前記積層シートを得る際のポ
リオレフィン系樹脂Ｍの形成時、さらには、前記積層シ
ートによる容器や包装袋等の成形時に、ポリオレフィン
系樹脂が熱分解されて脂肪族炭化水素等の揮発成分を生
成し、続いて、この揮発成分が容器や包装袋内の内填物
に移行するため、内填物に変味や異臭が発生するという
欠点を有している。

また、前記容器や包装袋は、内周面層をなしているポリ
オレフィン系樹脂層が、内填物が有している着古成分を
吸収し易く、また同時に、透過し易いことからも、内填
物が具備する風味が変化し、品質が損なわれ易いという
欠点を有している。

このため、飲食品、茶葉、香辛料等に含まれている着古
成分の吸着能が礪めて小さいガラス転移温度が４０℃以
上の低結晶性の飽和ポリエステル樹脂層によって、容器
等の内周面層が形成されるような積層シート、すなわち
、裏面層が前記低結晶性の飽和ポリエステル樹脂層で形
成されている積層シートが着想され、前記積層シートに
よる容器や包装袋等の成形の際の接着部が、前記積層シ
ートの表面層と裏面層との間の熱接着によっても形成し
得るように、前記ガラス転移温度が４０℃以上の低結晶
性の飽和ポリエステル樹脂層からなる裏面層との間に熱
接着特性を有する樹脂、すなわち、低結晶性の飽和ポリ
エステル樹脂や接着性ポリオレフィン系樹脂等による表
面層を有する積層シートが提案されている。

「発明が解決しようとする課題」 前記ガラス転移温度が４０℃以上の低結晶性の飽和ポリ
エステル樹脂層からなる裏面層と、低結晶性の飽和ポリ
エステル樹脂や接着性ポリオレフィン系樹脂等による表
面層とを具備する積層シートに対して、印刷の付与によ
る意匠効果の導入を計る場合には、前記表面層を構成す
る低結晶性の飽和ポリエステル樹脂や接着性ポリオレフ
ィン系樹脂等による樹脂フィルムに対しては、該フィル
ムの伸度が大きいため、表面層となる前記樹脂フィルム
への裏刷り印刷を直接施すことができない。

このため、積層工程を経ることによって得られた積層シ
ートの表面層に対して表刷り印刷を行なう方法や、表刷
り印刷が予め付されている紙屑を積層シート中の中間層
として利用し、前記紙層と表面層とを接着剤によって貼
り合わせ積層する方法が利用される。

しかして、前者の積層シートの表面層に対して印刷を行
なう方法においては、印刷層が表刷り印刷であるために
、光沢を有する印刷層が得られなく、また、表刷り印刷
が施されている紙層を積層シート中の中間層として積層
する方法においては、前記紙層と表面層との間のポリオ
レフィン系樹脂層等の透明性が低く、この接着剤層を通
して積層シート中の前記印刷層が視認されることから、
印刷層がくすんだ状態で表現されるため、いずれも、意
匠効果に役立つ鮮明な印刷模様層を有する積層シートを
得ることができないという欠点を有している。

これに対して、本発明は、着古成分の吸着が礪めて少な
く、しかも、印刷層による鮮明な意匠効果が発揮されて
いる積層シートと該積層シートによる紙容器を提供し得
たものである。

「課題を解決するための手段」 本節１の発明は、低結晶性の飽和ポリエステル樹脂によ
るシーラント用樹脂層と２軸配向が導入されているポリ
エチレンテレフタレートｍ脂フィルム層との共押し出し
積層樹脂層によって形成されている表面層と、紙層を含
む中間層と、ガラス転移温度４０℃以上の低結晶性の飽
和ポリエステル樹脂フィルム層による裏面層とからなる
積層シートであり、しかも、前記積層シート中の前記表
面層における２軸配向ポリエチレンテレフタレート樹脂
フィルム層面には、すなわち、中間層側に向かう面には
、裏刷りによる印刷模様層が付されているものである。

また、本節２の発明は、前記本節１の発明の積層シート
によって成形されている紙容器であり、紙容器内周面層
が、前記積層シートにおけるガラス転移温度４０℃以上
の低結晶性の飽和ポリエステル樹脂フィルム層からなる
裏面層で形成されているものである。

そして、前記本節２の発明の紙容器においては、紙容器
胴部の封筒貼り部が、前記積層シートにおける表面層中
の低結晶性飽和ポリエステル樹脂によるシーラント用樹
脂層と、ガラス転移温度４０℃以上の低結晶性の飽和ポ
リエステル樹脂フィルム層からなる裏面層との間の熱接
着によって形成されているものである。

前記本発明の積層シート及び該積層シートによる紙容器
において、低結晶性の飽和ポリエステル樹脂によるシー
ラント用樹脂層と２軸配向が導入されているポリエチレ
ンテレフタレート樹脂フィルム層との共押し出し積層樹
脂層によって形成されている表面層は、良好なヒートシ
ール性能を具備する厚さ１〜３０μ程度のシーラント用
樹脂層と、機械的強度において優れた特性を有する厚さ
９〜５０μ程度の２軸配向ポリエチレンテレフタレート
樹脂フィルム層とで形成されており、低結晶性の飽和ポ
リエステル樹脂と、延伸配向し得る結晶性のポリエチレ
ンテレフタレート樹脂との共押し出し積層原反を、前記
結晶性のポリエチレンテレフタレート樹脂が配向され得
る延伸温度で延伸することによって得られるものである
。

なお、前記共押し出し積層樹脂層からなる表面層におけ
る２軸配向ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム層
面に対する印刷模様層の形成が、前記延伸工程後に行な
われるものであることは勿論である。

前記共押し出し積層樹脂層からなる表面層中のシーラン
ト用樹脂層は、例えば結晶化度１０％以下というような
低結晶〜非品性の飽和ポリエステル樹脂によって形成さ
れているものであり１例えば、エチレングリコール。

プロピレングリコール、１．４−ブタンジオール。

１．４−ジシクロヘキサンジメタツール等のアルコール
成分と、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン
酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボ
ン酸等の芳香ジカルボン酸等によるジカルボン酸成分と
の共縮合重合体、具体的には、エチレングリコールとテ
レフタル酸とイソフタル酸、１．４−ジシクロヘキサン
ジメタツールとエチレングリコールとテレフタル酸等の
組み合わせによる共縮合重合体によって形成されるのが
好ましい。

また、もう一方の２軸配向ポリエチレンテレフタレート
樹脂フィルム層には、エチレングリコールとテレフタル
酸との共縮合重合体が好適である。

前記積層シートにおける中間層は、紙層を具備するもの
であり、通常は、前記紙層と、例えば、厚さ７〜４０μ
程度のＡＩ箔、塩化ビニリデンｖＩ４脂コート層を具備
している２軸延伸ポリエステルフィルム、　ＡＩ蒸着層
を有している２軸延伸ポリエステルフィルム、エチレン
−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム等によるガス
バリヤ−性層等との積層体によって形成されているもの
である。

なお、前記中間層における紙層には、前記積層シートが
、例えば、ゲーベルトップ型やプリッタ型等の紙容器に
成形される場合には、通常、坪量１００〜５００　ｇ／
ｍ”　　程度のものが使用される。

さらに、前記積層シートにおける裏面層たるガラス転移
温度４０℃以上の低結晶性の飽和ポリエステル樹脂層は
、前記した表面層中のシーラント用樹脂層たる低結晶性
の飽和ポリエステル樹脂と同様の樹脂によって形成され
るものであるが、裏面層を構成している低結晶性の飽和
ポリエステル樹脂の酸成分中の脂肪族ジカルボン酸成分
が１０重世％以上になる場合には、該裏面層の果たす保
香性能が低下する傾向を有しているので、酸成分中の脂
肪族ジカルボン酸成分がｌＯ重量％未渦の飽和ポリエス
テル樹脂によって形成されていることが好ましい。

なお、前記裏面層を構成している低結晶性の飽和ポリエ
ステル樹脂層は、厚さが３μ未満になると安定性が損な
われることとなるので、厚さ３μ以上に形成されている
ことが好ましい。

前述の通りの構成からなる表面層と中間層と裏面層とは
、それぞれの層間が接着剤によって貼着されているもの
であり、表面層と中間層との間には、例えば、ウレタン
系接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤等が
、また、中間層と裏面層との間には、例えば、接着性ポ
リオレフィン系樹脂や接着性ポリエステル系樹脂、さら
には、ウレタン系接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合
体系接着剤等の接着剤が好適である。

「実施例」 以下本発明の積層シート及び該積層シートによる紙容器
の具体的な構成について、製造実施例に基づいて説明す
る。

実施例１ 非品性ポリエステル樹脂「テレフタル酸、イソフタル酸
、エチレングリコールの共縮合重合体」と、結晶性のポ
リエチレンテレフタレート樹脂とを共押し出し成形して
、７５μの非品性ポリエステル樹脂層と３００μの結晶
性のポリエチレンテレフタレート樹脂層との積層原反シ
ートを得た後、前記原反シートを、延伸温度１００℃の
縦、横各５倍の２軸延伸に付すことによって、厚さ３μ
の低結晶性飽和ポリエステル樹脂層からなるシーラント
用樹脂層と、厚さ１２μの２軸配向ポリ工チレンテレフ
タレート樹脂フィルム層との積層フィルムを得た。

続いて、前記積層フィルムにおける２軸配向ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂フィルム層面に、グラビア印刷に
よる裏刷り印刷模様層を付し、本第１の発明の積層シー
トにおける表面層に相当する積層フィルムを得た。

次いで、前記積層フィルムの印刷面と、坪量３４０　ｇ
ｅｍ”の紙とを、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマル
ジョン型接着剤を利用したウェットラミネート法で貼り
合わせることによって、紙層を具備する積層シートを得
た。

さらに、前記紙層を具備する積層シートにおける紙層面
に、接着性ポリオレフィン系樹脂「アトマーＡＴ４９９
：三井石油化字工業（株）」による接着剤層を介して、
非品性ポリエステル樹脂による厚さ４０μの無延伸フィ
ルムｒ　ＰＥＴＧ　６７６３、ガラス転移温度８１’Ｃ
：イーストマンコダック社」からなる裏面層を貼着する
ことによって、本第１の発明の１実施例品たる積層シー
ト（Ａ）を得た。

前記得られた積層シート（Ａ）の表面層側には、該表面
層に付された裏刷り印刷の印刷模様層が光沢を有する深
みのある印刷模様層として鮮明に現出されており、意匠
効果において優れた作用を奏するものであった。

実施例２ 前記実施例１で得られた積層シート（Ａ）に紙容器成形
用の折り曲げ線を付す工程と、前記積層シートを紙容器
用のブランク仮に打ち抜く打ち抜き工程とを同時に実施
することによって、紙容器用のブランク板を成形した後
、得られたブランク板の左、右の側辺部同士を、一方の
側辺部における表面層と他方の側辺部における裏面層と
が接するようにして重畳すると共に、前記表面層におけ
るシーラント用樹脂層と裏面層との間の熱溶＠接着を施
すことによって、縦７ｃｍ、横７ｃｍ、高さ２１ｃｍの
角筒体からなり、しかも、内周面層が前記積層シートに
おける裏面層で形成されている紙容器先駆体を得た。

続いて、充填機によって、前記紙容器先駆体における内
周面層同士の間の熱接着及び内周面層とシーラント用樹
脂層との間の熱接着を利用した通常の容器頭部と容器底
部との成形を前記紙容器先駆体の上、下部分で行なうと
共に、容器内部へ　１０００　ｍ　ｌのオレンジジュー
スを充填する工程を実施することによって、内部にオレ
ンジジュースが封入されている水弟２の発明のＩＪ施例
品たるゲーベルトツブ型の紙容器（Ｂ）を得た。

得られた紙容器（Ｂ）を、１０℃の雰囲気中に１週間放
置した後、封入物であるオレンジジュースの官能テスト
を試みたところ２着香成分の損失が無く、良好な風味が
保持されていた。

比較例１ 坪Ｉｔ　３４０　ｇ／−”の紙に表刷りによる印刷模様
層を付した後、前記紙層における印刷層面には、非品性
ポリエステル樹脂による厚さ４０μの無延伸フィルムｒ
ＰＥＴ　Ｇ　６７６３、ガラス転移温度８１’Ｃ：イー
ストマンコダック社」による表面層を、また、非印刷面
には、同じく非品性ポリエステル樹脂による厚さ４０μ
の無延伸フィルムｒＰＥＴ　Ｇ　６７６３、ガラス転移
温度８１”Ｃ：イーストマンコダック社」による裏面層
を、それぞれ、接着性ポリオレフィン系樹脂「アトマー
ＡＴ４９９：三井石油化学工業（株）」による接＠剤層
を介して、貼り合わせ積層することによって、比較のた
めの積層シート（Ｃ）を得た。

得られた前記積層シート（Ｃ）における印刷層を表面層
側から見たところ、紙層と表面層との間に存在している
接着性ポリオレフィン系樹脂層のためにくすんでおり、
美麗な印象を与える斬新な意匠効果は得られなかった。

「発明の作用、効果」 水弟１の発明の積層シートは、低結晶性の飽和ポリエス
テル樹脂によるシーラント用樹脂層と２軸配向が導入さ
れているポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム層と
の共押し出し積層樹脂層からなる表面層と、紙層を含む
中間層と、ガラス転移温度４０℃以上の低結晶性の飽和
ポリエステル樹脂フィルム層からなる裏面層とが、前記
表面層におけるシーラント用樹脂層が最外表面層となる
ようにして積層された積層構成からなるものであって、
しかも、前記表面層における２軸配向ポリエチレンテレ
フタレート樹脂フィルム層には、裏刷りによる印刷模様
層が付されているものである。

しかして、前記水弟１の発明の積層シートは、該積層シ
ートにおける裏面層が内周面層となるようにして、各種
の容器、容器蓋材、容器底材等として使用されるもので
あって、前記内周面層が、ガラス転移温度４０℃以上の
低結晶性の飽和ポリエステル樹脂フィルム層で構成され
るものであるから、前記ガラス転移温度未満の温度雰囲
気中で、礪めて優れた保香性能を発揮するものであり、
内填物が保持している風味を損なうようなことがなく、
品質保持特性において優れた作用、効果を有するもので
ある。

また、前記水弟１の発明の積層シートは、紙層な具備す
る中間層に積層される表面層に対して裏刷り印刷による
印刷模様層が付されているものであるから、光沢のある
しかも鮮明な印刷層が視認されるため、意匠効果におい
て優れた作用、効果が奏されるものである。

さらに、水弟１の発明の積層シートは、表。

表両最外層がそれぞれ低結晶性の飽和ポリエステル樹脂
層で形成されているので、前記積層シートの表面層と裏
面層との間の接着に関しても、熱接着特性が得られるも
のである。

水弟２の発明の紙容器は、前記水弟１の発明の積層シー
トによって成形されている紙容器であり、紙容器内周面
層が、前記積層シートにおけるガラス転移温度４０℃以
上の低結晶性の飽和ポリエステル樹脂フィルム層からな
る裏面層で形成されており、しかも、紙容器胴部におけ
る封筒貼り部が、前記積層シートにおける表面層中の低
結晶性飽和ポリエステル樹脂によるシーラント用樹脂層
と、ガラス転移温度４０℃以上の低結晶性の飽和ポリエ
ステル樹脂フィルム層からなる裏面層との間の熱接着に
よって形成されているものである。

したがって、木筆２の発明の紙容器においては、光沢の
ある鮮明な印刷模様層による意匠効果と、内填物に対す
る品質保持特性とに優れた作用、効果が奏されるもので
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、低結晶性の飽和ポリエステル樹脂によるシーラント
   用樹脂層と２軸配向が導入されているポリエチレンテレ
   フタレート樹脂フィルム層との共押し出し積層樹脂層か
   らなる表面層と、紙層を含む中間層と、ガラス転移温度
   ４０℃以上の低結晶性の飽和ポリエステル樹脂フィルム
   層からなる裏面層とが、前記表面層におけるシーラント
   用樹脂層が最外表面層となるようにして積層されており
   、しかも、前記表面層における２軸配向ポリエチレンテ
   レフタレート樹脂フィルム層には、裏刷りによる印刷模
   様層が付されていることを特徴とする積層シート。 ２、特許請求の範囲第１項記載の積層シートによって成
   形されている紙容器で、紙容器内周面層が、前記積層シ
   ートにおけるガラス転移温度４０℃以上の低結晶性の飽
   和ポリエステル樹脂フィルム層からなる裏面層で形成さ
   れており、しかも、紙容器胴部における封筒貼り部が、
   前記積層シートにおける表面層中の低結晶性飽和ポリエ
   ステル樹脂によるシーラント用樹脂層と、ガラス転移温
   度４０℃以上の低結晶性の飽和ポリエステル樹脂フィル
   ム層からなる裏面層との間の熱接着によって形成されて
   いることを特徴とする紙容器。