JPH02166069A - 包装用稜パット緩衝材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は包装用緩衝材に関し、さらに詳しくは熱可塑性
樹脂発泡粒子成形体製の包装用稜パット緩衝材に関する
。

〔従来の技術〕

熱可塑性樹脂発泡粒子成形体を用いた緩衝材としては、
部分パット方式に分類されるものとして、被包装体の前
後に緩衝材を被着した前後パット方式、被包装体の左右
に被覆するサイドパット方式、被包装体の四隅を上下８
点で被覆する８点セットのコーナーパット方式、被包装
体の一つの稜を挟む二つの角を被覆する４点セットの稜
パット方式、さらには被包装体を全面において被覆する
全面パット方式がある。

そしてこれらの各方式の使用態様を通じ、緩衝材の機能
はいずれの場合も製品の輸送過程での固定ならびに位置
安定化機能と、落下等による衝撃荷重を受けた時の緩衝
機能にある。ことに通常の場合、落下等の強い衝撃荷重
を受けた時、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体はその種類に
よって程度は異なるにしても、少なからず割れによる損
傷を受ける。

しかしながら緩衝材は割れによる損傷の如何にかかわら
ず、衝撃荷重を受けた後にあっても前記製品固定ならび
に位置安定化機能を損なうものであってはならないこと
が要求される。

そこで、従来、落下テストによって輸送過程で予測され
る衝撃荷重を与えた場合に発生する緩衝材の割れの損傷
が製品固定並びに位置安定化機能を損なう恐れのあるも
のにあってはそれを防止する目的で熱可塑性樹脂発泡粒
子成形体の発泡倍率を低くしたり、肉厚を増やす等の手
段がとられてきた。

しかし、これらの手段は当然のこととして発泡成形材料
の使用量の増加を招き、また梱包才数の増加を招来した
り、本来の緩衝機能を減殺する等の各欠点をもたらす。

また、最近ではコンピューター、プリンター、キイーボ
ード、モデム等−社の製品としてまとめて輸送・販売す
る形態以外にコンピューターはＡ社製品、プリンターは
Ｂ社製品、キイーボード、モデムはＣ社製品というふう
に、異なるメーカーの製品で一つのシステムを組んで輸
送・販売するシステム販売が多く見られるようになって
きている。このような場合は、各メーカーから集めた製
品をシステム販売会社で再度梱包をチエツクし、その際
に緩衝材に割れ等のなんらかの破壊が見られた場合には
、製品自体に何の異常がなくとも、問題ありとして、返
品されたり、再度梱包をやり直すといった余計な手間を
かけることが多い。このようなことから包装用緩衝材に
は上記製品固定ならびに位置安定化機能という本質的な
機能以外に流通過程において緩衝材自体が破壊しないと
いう性質が要求されるようになってきた。

ところで、上述の種々のパット方式のうち、第４図に示
すコーナーパット方式のものが最も基本的なものとして
知られている。

この緩衝材は被包装体に被着して使用した場合に第５図
に示すごとく角・稜落下した場合や第６図に示すごとく
面落下した場合に応力は稜に集中し、稜で破壊が起る。

このうち角・稜落下の場合には緩衝材を構成する各面が
開く方向に開脚モメントが働き、稜線に応力が集中し、
面落下の場合には三面のうち一面のみが押圧変形される
（面圧縮）が、稜では複数の面が交わっているために変
形が抑制され、剪断応力が稜に集中して破壊するもので
ある。なお、第５図および第６図においてＡは包装用緩
衝材、８は被包装体、９は外装ダンボール箱、１０は接
地面である。

上記の角・稜落下の際の破壊を防止する緩衝材として実
公昭６１−４５０１６号公報は第７図に示すように、稜
近傍に溝状凹部２１を設けたものを開示している。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記実公昭６１−４５０１６号公報では
、溝状の肉抜きは剪断応力が作用する稜線でなく稜線近
傍に設けられたものであるために、角・稜落下の際の開
脚モーメントに対しては有効に緩衝機能を発現するもの
の、面圧縮の方向に力が働くような場合には稜線に沿っ
て剪断応力を発生させてしまい材料破壊を防止すること
ができなかった。

本発明は上記の点に鑑みなされたもので２面圧縮力がか
かった場合に稜線に沿って剪断応力が発生せず、面圧縮
による材料破壊のない包装用稜パット緩衝材を提供する
ことを解決すべき課題とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明によれば、 熱可塑性樹脂発泡粒子の型内発泡成形体からなり、全体
として被包装体の一つの稜とその稜を挟む二つの角を一
体的に被覆する形状の稜パット緩衝材において、 上記稜パットの被包装体に当接する面側の角の稜部に、
溝状凹部が形成されていることを特徴とする包装用稜パ
ットＩＩ衝材が提供されるものである。

溝状凹部の深さとしては、緩衝材厚みの４０％〜７０％
の範囲が好適であり、５０％〜６０％がより望ましい。

４０％未満では剪断応力をなくす効果が小さ（なり、材
料の割れ等の破壊を抑えることが困難であり、７０％を
超えると、それ以上の破壊抑制効果がなくなり、また、
成形品一体止の剛性がなくなり、寸法精度もなくなって
好ましくない。また、溝状凹部の幅は２　ｍｗ　ｌ　Ｑ
　ｍ１１１が好適であり、３ｆｆＩＩ１１〜８ＩＩＩＩ
Ｉｌがより望ましい。２鵬未満ではその溝状凹部に相当
する金型の部分の幅が小さすぎて金型か弱くなり、１０
ｎｕａを超えると成形品一体止の剛性がなくなり好まし
くない。

熱可塑性樹脂発泡粒子成形体としては、ポリオレフィン
系発泡粒子成形体やポリスチレン発泡粒子成形体等が挙
げられるが、なかでもエチレン重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等で代表されるエチレン系樹脂、プロピ
レン重合体、エチレン−プロピレン共重合体等で代表さ
れるポリプロピレン系樹脂、及び成分がスチレンとエチ
レン、或いはスチレンとエチレンと酢酸ビニルである多
成分共重合体、或いは塩化ビニリデンとアクリルニトリ
ルとスチレンとＮ−フェニルマレイミドである多成分共
重合体等を原料とする発泡粒子成形体が緩衝性能の点か
ら望ましい、これ等の単独樹脂や混合樹脂は、良質の発
泡体とする上では、発泡に供する前の段階で架橋してお
くことが有利である場合のことが多い。

〔実施例〕

次に図面に示す実施例を挙げて本発明をより詳しく説明
する。

第２図は本発明において対象としている稜パット緩街材
の原形図、第１図は本発明の稜パット緩衝材の一例を示
す図で共に斜視図として示したものである。

第２図において本発明が対象の稜パッ）Ｉ衝材の構造は
実線で描かれているものがその原形であるが被包装体と
の当接面の緩衝作用に直接寄与しない部分（例えば破線
で描かれた部分）を切り欠き緩衝材料を節約するように
して出来た構造体である場合のものが多い。このものは
４つの該稜パットを対にして被包装体の一つの稜とその
稜を挟む二つの角を一体的に被覆して使用される。

上記第２図の破線を切り欠いた図で示された第１図にお
いて本発明の稜パットａ衝材はポリエチレンのような熱
可塑性樹脂発泡粒子の型内発泡体からなる。

そして、第１図においては−の当接面１ａと他の二つの
当接面１ｂ、ｌｃとが交わって形成された三稜の内側に
は−の当接面１ａの厚さ方向に溝の深さを有する溝状凹
部５ａ、５ｂが設けられ、前記他の二つの当接面ｔｂと
ｌｃが交わって形成されたー稜の内側には二つの当接面
１ｂ、ｌｃで形成された角の対角方向に深さを有する溝
状凹部５ｃが設けられた当接部２ａ、２ｂ二つがそれぞ
れの対応する当接面および溝状凹部が相対向する位置に
配置されている（第１図では特に当接面、溝状凹部が面
対称位置に配置している。）。

従って、第１図の緩衝材を成形後型抜きする場合は、溝
状凹部５ｃ、５ｆの長手方向に型抜きすれば、ひっかか
りな（スムーズに型抜きが可能である。

ここで、二つの当接面１ｂとｌｃが交わって形成される
稜に設けられる溝状凹部５ｃの溝の方向は、当接面１ｂ
の厚さ方向と当接面ＩＣの厚さ方向とで狭まれる角度範
囲内（すなわち、９０度の角度範囲内）の方向に深さを
有するようにするのが、成形後の型抜きの都合上および
稜部での剪断応力の発生防止上好ましく、より好ましい
のは当接面１ｂとｌｃで形成される稜に対し、対角方向
（４５度）に深さを有する溝状凹部に設けることである
。当接面１ｂとｌｃで形成される稜を当接面１ｂとｌｃ
とで挟まれる角度範囲（９０度）内の方向に深さを有す
るようにした場合、当接面１ａと当接面１ｂ、ｌｃとで
形成される二つの稜の内側には、−の当接面１ａの厚さ
方向（すなわち、溝状凹部５ｃの長さ方向と一致する方
向）に溝の深さを有するようにしないと型抜きが困難に
なる。

又、対角方向に設けられた溝状凹部５ｃ、５ｆは角部の
肉厚部分を肉抜きするため発泡粒子間の融着強度をより
向上させることが可能になる。

第１図に示すような緩衝材を被包装体に被着して、例え
ば、１０面、の厚さ方向に面圧縮力がかかるように面落
下させた場合を考えると、被包装体の荷重は１０面に隣
接するｌａ、ｌｂ、ｌａ面はこの溝状凹部５ｃ、５ａ、
５ｆ、５ｄでそれぞれ１０面から分離され、稜部には剪
断応力が発生しない。従って、稜に割れなどの破壊が起
り難い。

また、１０面と１ｂ面で形成される稜が地面に衝突する
ように稜落下した場合には、Ｉｃ面とｌｂ面とが押し開
かれるように開脚モーメントがかかるが、溝状凹部５ｃ
が存在するために、稜部において開脚モーメントに順応
して変形することが可能で材料の破壊が起り難い。

第３図は奥側を大きく丸形に肉抜きした溝状凹部５ｃ、
５ｆを設けた緩衝材を示すものである。

この構造の緩衝材は角・稜落下の際に、例えば、１０面
と１ｂ面とが押し開かれるように開脚モーメントがかか
っても溝の奥側が大きく肉抜きしであるために、開脚モ
ーメントに順応して変形することがより容易になってお
り、材料の破壊が起り難く、好ましい態様といえる。

［作　用］ 本発明の包装、用稜パット緩衝材は、当接面が交わって
形成される稜の内側に溝状凹部が形成されているために
、面圧縮方向に力が働いた場合に、稜線に沿って剪断応
力が発生するのが防止され、稜部において割れ等の破壊
を生じることがない。

面圧縮方向の力は面積の広い当接面が厚さ方向に圧縮変
形することにより分散吸収される。また、本発明の包装
用緩衝材を被着した包装体を角・稜落下させた場合に働
く開脚モーメントに対しては、稜の部分の変形が起き、
材料の破壊が防止される。

また、溝状凹部を設けることによって余計な力がかかる
部分をなくすようにしであるため成形材料の使用量は少
なくて済み、梱包才数を減少することができる。

（発明の効果〕 本発明の包装用緩衝材）Ｉ衝打は、面圧縮方向の力が働
いた際の稜部の破壊を防止し、角・稜落下の際の開脚モ
ーメントによる材料の破壊を防止しつつ、優れた緩衝効
果を示し、また、使用材料が少なくて済み、梱包才数を
減少することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の包装用稜パット緩衝材の実施例を示す
斜視図、第２図は第１図の緩衝材の原形を示す斜視図、
第３図は他の実施例を示す斜視図、第４図は従来の包装
用緩衝材を示す斜視図、第５図は第４図の緩衝材による
包装体を角・稜落下させた際の状態を示す概略説明図、
第６図は第４図の緩衝材による包装体を面落下させた際
の状態を示す概略説明図、第７図は稜近傍に溝状の肉抜
きを設けた従来例を示す斜視図である。 Ａ−−・包装用緩衝材、ｌ　ａ、　ｌｂ、　ｌｃ、　ｌ
ｄ　−当接面、２ａ、２ｂ−−一当接部、４　ａ、　４
　ｂ−コーナ一部、５ａ　、５ｂ　、５ｃ　、５ｄ、５
ｅ　、５ｆ−溝状凹部、８−被包装体、９−外装ダンボ
ール箱、１〇−接地面、　２１・−溝状凹部 第１　図 特許出願人　旭化成工業株式会社 第２図 第４図 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 熱可塑性樹脂発泡粒子の型内発泡成形体からなり、全体
   として被包装体の一つの稜とその稜を挟む二つの角を一
   体的に被覆する形状の稜パット緩衝材において、 上記稜パットの被包装体に当接する面側の角の稜部に、
   溝状凹部が形成されていることを特徴とする包装用稜パ
   ット緩衝材