JPH02163097A - 阻害剤の共存下における酵素活性測定方法 - Google Patents

阻害剤の共存下における酵素活性測定方法

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JPH02163097A
JPH02163097A JP31615688A JP31615688A JPH02163097A JP H02163097 A JPH02163097 A JP H02163097A JP 31615688 A JP31615688 A JP 31615688A JP 31615688 A JP31615688 A JP 31615688A JP H02163097 A JPH02163097 A JP H02163097A
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inhibitor
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JP31615688A
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Tamami Koyama
珠美 小山
Soyao Moriguchi
森口 征矢生
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、酵素活性測定用充填剤を充填したカラムを用
いて酵素阻害剤の共存下において行う酵素活性測定方法
に関する。
[従来の技術] 酵素は、生箱胞により合成されるタンパク質であり、そ
の生体反応に対する触媒作用が生命の維持に重要な役割
を持つことが知られている。自然界には、動、植物また
は微生物起源の数百万種にのぼる酵素が存在しているが
、その中で単離された約2,000種のうちのあるもの
は、工業用酵素として食品や洗剤関係に、また医療用酵
素として酵素製剤や分析、l[未検査用に、さらに近年
は遺伝子工学用にと幅広く利用されている。酵素の活性
を測定することは、即ち酵素の触媒能を測ることであり
、酵素の機能を示す基本的な指標を得ることに他ならな
い。従来より酵素活性の測定は、基質の減少量または生
成物の増加量を分析することで行われてきたが、その方
法としては例えば酵素の種類により反応後の基質の減少
量を吸光光度計を用いて吸光度で測定する方法、基質ま
たは生成物を化学試薬で発色させて測定する方法、生成
物をさらに着色性の物質に転換して測定する方法等がし
ばしば用いられている。その他、基質を放射性の元素で
mat、て検出する方法などいろいろあるが、総じてい
えることは測定する酵素の量が多く試薬が高価となるこ
と、使用する試薬の種類が多いこと、測定に長時間を要
すること、測定技術に熟練を要すること、不純物の影響
を受は易く正確な値が得にくいこと、等々の欠点を有す
ることであった。これらの欠点に対応した工夫の一つと
して、液体クロマトグラフィーと組み合わせることによ
り酵素のカラムによる分離精製を行い、カラム溶出後、
基質溶液と接触させて基質の減少量を測定することがな
された[エッチ、ニー、チエイス: ジャーナル・オブ
・ケミカルテクノロジー・アンド・バイオテクノロジー
、36巻、351頁。
1986 年、  (H,A、  Chase:  J
、  Chew、  Tech、  Biotechn
ol、、  36.351(1986) )および 伊
藤尚史ら:ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー、4
00巻、163 頁、 1987 年、 (N、  I
to et al:  J、Chromato(「、、
側、163(1987) ) ]。しかし、この方法も
高価な試薬を連続して流し続ける必要があること及びそ
のためにポンプなど新たな装置が必要となるなどの点で
必ずしも満足すべきものではない。また、以上の酵素測
定の技術は、活性測定対象酵素の阻害剤が共存する場合
も全く同様と考えることができる。
[発明が解決しようとする課g] 本発明の目的は、前記従来の酵素活性測定方法の欠点を
克服して、活性測定対象酵素の阻害剤共存下において簡
便、迅速でしかも精度の高い酵素活性の測定が可能な酵
素活性の測定方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によって上記目的を達成し得る酵素活性の測定方
法が提供される。
即ち、本発明は、阻害剤が共存する活性測定対象酵素を
、酵素によって認識される基質を水に不溶性の支持体に
固定化してなる酵素活性測定用充填剤を中空管に充填せ
しめてなるカラムに導入し、得られる基質分解物を定量
することにより、活性測定対象酵素の残存活性または阻
害剤を定量することを特徴とする、阻害剤の共存下にお
ける酵素活性測定方法に関する。
以下、本発明における酵素活性測定用充填剤、それを充
填したカラム及びそれを用いる酵素活性の測定方法につ
いて説明する。
本発明の酵素活性測定用充填剤は、酵素にょフて認識さ
れる基質を水に不溶性の支持体に固定化させることによ
ってmHされる。
用いられる水に不溶性の支持体としては、ポーラスまた
はノンポーラスのいずれであってもよく、従来しばしば
用いられてきたセルロース、アガロース、デキストラン
等の多糖体及びポリアクリルアミドのようないわゆるソ
フトビーズ; シリカゲル: スチレン系重合体、ビニ
ルアルコール系重合体及びメタクリレート系重合体など
のような合成高分子ビーズ等があげられるが、高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)として用いるためには
シリカゲルおよび合成高分子ビーズのような硬質ビーズ
が望ましい。粒径は特に制限はないが3〜100μmの
範囲が望ましい。
支持体に酵素によって認識される基質を結合させるに際
しては、まず上記支持体が有する結合基導入基1例えば
水酸基に基質が共有結合可能な官能基を有する結合基を
結合させることが必要である。
官能基としてはエポキシ基、アミノ基、ヒドラジノ基、
カルボキシル基、ホルミル基等が例示される。これらの
官能基を有する結合基の支持体への導入は、公知の方法
で適当な溶媒の存在下で容易に行うことができる。例え
ばエポキシ基を有する結合基としてはエビクロロヒドリ
ンのようなエビハロヒドリン類、1,4−ブタンジオー
ルジグリシジルエーテルのようなジグリシジルエーテル
類、1.7−オクタジニンジエボキシドにょうなジェポ
キシド類等があげられるが、これらは支持体上の水酸基
とアルカリ条件下で速やかに反応しエポキシ変性支持体
を与える。また、得られたエポキシ変性支持体は、アン
モニ乙 ヒドラジン、あるいはプロパンジアミンのよう
なジアミノアルカン類等と反応させることによりアミノ
基を有するアミノ変性支持体を、またアミノ酪酸にょう
なアミノカルボンalIと反応させることでカルボキシ
ル変性支持体を、また、エポキシ基を加水分解し過ヨウ
素酸酸化を行うことでホルミル変性支持体を与える。ま
た、アミン変性支持体は、無水コハク酸のような酸無水
物と反応させることによりカルボキシル変性支持体とす
ることもできる。これらの官能基を有する支持体に酵素
によって認識される基質を結合させるに際しては、結合
基が有する官能基に応じて必要であれば、適宜触媒や反
応試薬等を用いて適当な溶媒下で行うことができる。例
えば触媒としては、塩酸や炭酸ナトリウムまたは炭酸水
素ナトリウムなどの酸、アルカリが主として官能基がエ
ポキシ基の場合に用いられ、また、例えば反応試薬とし
ては、N−ヒドロキシコハク酸イミド、ジシクロへキシ
ルカルボジイミド、■−エチルー3−(3−ジメチルア
ミノプロピル) カルボジイミドまたはカルボニルジイ
ミダゾールのような、縮合剤が官能基がカルボキシル基
またはアミノ基の場合に、また水素化シアノホウ素ナト
リウムのような還元剤が官能基がホルミル基の場合に用
いられる等々を例示することができる。また、溶媒とし
ては、通常水が用いられるが、必要に応じてリン酸や酢
酸緩衝液として用いることもでき、また塩化ナトリウム
などの無機塩類を添加して用いることも可能である。
なお、結合基の長さとしては、特に制限はないが、原子
数6〜30が望ましい。
官能基を有する支持体に固定化させる酵素によって認識
される基質は、対応する活性測定対象酵素との接触によ
り基質分解物を生じるものであればよく、特に11限さ
れない。基質の代表例としては、グルコース、コレステ
ロール、コリン、尿酸、ベンジルアミン、ヒスタミンな
どのアミン類、キサンチン、アセチルコリン、グルタチ
オン、チミジン−5−リン酸、 コンドロイチン硫酸、
 (デオキシ)リホ核酸、コレステロールエステル、ビ
スパラニトロフェニルリン酸などのリン酸モノエステル
、アルギニン、リジン、チロシンなどのアミノ酸、フェ
ニルアラニルセリルアルギニンのようにC末端に特異的
なアミノ酸を有するオリゴペプチドのC末端にバラニト
ロフェニル基などの標識化合物が結合したもの、グリシ
ルグルタミン酸のようなオリゴペプチドがエステル縮合
したもの、ベンゾイルアルギニンエチルエステルなどの
ような合成基質、α−(β−)グルコース、α−(β−
)ガラクトース、 α−(β−)マンノース1、 β−
フルクトース、α、α 〜 トレハロース、 β−グル
クロン酸、α−L−フコースがグルコースなどの他の糖
とあるいはメチルウンベリフェロンなどのような標識化
合物とグリコシド結合しているもの、セルロース、キチ
ン、デキストラン、デンプン、ヘパリン、フルクトース
 −1,6−ビスリン酸などがあげられる。上記のよう
にして得られた酵素によって認識される基質を水に不溶
性の支持体に固定化してなる酵素活性測定用充填剤は、
通常は常法に従って中空管に充填され、酵素活性の測定
用カラムとして使用される。
酵素活性測定用充填剤を充填する中空管の材質は、一般
的にはガラス製、ステンレス製、テフロン製、ステンレ
スの内壁をテフロンで被覆したもの等が用いられる。中
空管のサイズは、目的に応じて適宜法めればよく、特に
制限はない。
酵素活性測定用充填剤の中空管への充填方法は、常法に
従って行われ特に制限はない。また、充填率は適宜選択
すればよい。
本発明によって得られた酵素活性測定用カラムを用いて
、活性測定対象酵素の残存活性または阻害剤を測定する
には、阻害剤が共存する活性測定対象酵素をカラムに注
入し、得られる基質分解物を定量することによって行わ
れる。即ち、酵素活性測定対象酵素が該カラムを通過す
るに伴い、対象酵素の活性に対応した量の基質分解物を
生成し、生成した基質分解物を紫外吸収、蛍光吸収、屈
折率などの検出器または電気化学検出器等を用いて検出
することができる。測定温度は、特に制限はないが1通
常は4〜60℃の範囲が望ましい。 活性測定対象酵素
は、特に制限はなく、すべての酵素が適用できる。
本発明に係る酵素及び支持体に固定化された基質は1両
者の接触により基質分解物を生じるものであればよい。
例えば活性測定対象酵素としてオキシドリダクターゼ、
 トランスフェラーゼ、ヒドラーゼ、リアーゼ等を適用
した場合、これらの活性測定対象酵素と基質の好ましい
組み合わせ及びそれらを組み合わせた系から生じる基質
分解物の検出方法について例示する。
まず、グルコースオキシダーゼ、コレステロールオキシ
ダーゼ、コリンオキシダーゼ、尿酸オキシダーゼ、アミ
ンオキシダーゼ、及びキサンチンオキシダーゼなどのよ
うなオキシダーゼに対応する基質としては、それぞれグ
ルコース、コレステロール、コリン、尿酸、ベンジルア
ミン、ヒスタミンなどのアミン類、及びキサンチンなど
をあげることができる。これらの系で生じる基質分解物
は、主として過酸化水素であり1例えば電気化学的に容
易に検出測定することができる。
また、ヒドロラーゼとしては、エステラーゼ、プロテア
ーゼ、グリコシダーゼなどがある。エステラーゼについ
ては、特に種類は問わないが、アセチルコリンエステラ
ーゼ、グルタチオンチオールエステルヒドラーゼ、ホス
ホジェステラーゼ!、コンドロイチンスルファダーゼ、
 (デオキシ)リボヌクレアーゼI、■ のようなヌク
レアーゼ。
コレステロールエステラーゼ、アルカリホスファターゼ
等においては、それぞれに対応するME質としてアセチ
ルコリン、グルタチオン、チミジン−5−リン酸、コン
ドロイチン硫酸、 (デオキシ)リボ核酸、コレステロ
ールエステル、ビスバラニトロフェニルリン酸などのリ
ン酸モノエステルをあげることができる。これらの系で
生じる基質分解物は、コリン、グルタチオン、チミジン
、コンドロイチン、ヌクレオチド、コレステロール、バ
ラニトロフェノールなどであり、これらはいずれも紫外
吸収、蛍光吸収あるいは屈折率等の変化により検出測定
することができる。
トリプシン、プラスミン、ウロキナーゼ、ブロメライン
、プロナーゼ、キモパパイン、ペプシン。
キモトリプシン、 トロンビンなどのプロテアーゼにお
いては、基質としてはアルギニン、リジン、チロシンな
どのような、対象酵素が特異性を持つアミノ酸またはフ
ェニルアラニルセリルアルギニンのようにC末端に特異
的なアミノ酸を有するオリゴペプチドのC*端にバラニ
トロフェニル基などの標識化合物が結合したもの(以下
、 (A)という)、あるいはグリシルグルタミン酸の
ようなオリゴペプチドがエステル結合したもの(以下。
(B)という)、あるいはベンゾイルアルギニンエチル
エステルなどのような合成基質(以下、 (C)という
)があげられる、これらプロテアーゼの場合、上記(A
)および(B)の系では、特異的なアミノ酸に結合して
いた標識化合物またはオリゴペプチドが、また(C)の
系では合成基質の分解生成物が生成してくる。したがっ
て、これらの生成物の検出は、生成化合物の性質に応じ
て適宜選択することができる。生成物が標識化合物の場
合、パラニトロフェノール、バラニトロアニリンのよう
な紫外吸収を持つ化合物は、紫外分光光度計により検出
測定する。 また、4−アミノメチルクマリンのような
蛍光吸収を持つ化合物の場合は、蛍光光度計により検出
測定する。また、オリゴペプチドおよびベンゾイル基ま
たはダンシル基などを有する合成基質分解生成物が生成
してくる場合には、紫外分光光度計あるいは屈折計を用
いて検出測定することができる。
グリコシダーゼにおいては、α値β−)グルコシダ、−
ゼ、αべβ−)ガラクトシダーゼ、 α−(β−)マン
ノシダーゼ、 β−フルクトシダーゼ、α。
α−トレハラーゼ、 β−グルクロニダーゼ、 α−L
−フコシダーゼなどがあり、それぞれ基質として番よα
−(β−)グルコース、 α−(β−)ガラクトース、
α−(β−)マンノース、 β−フルクトース、 α、
αトレハロース、 β−グルクロン酸、 α−L−フコ
ースがグルコースなどの他の糖とある91番よメチルウ
ンベリフェロンなどのような標識イし金物とグリコシド
結合しているものをあげることカーできる。
また、セルラーゼ、キチナーゼ、デキストラナーゼ、ジ
アスダーゼ、ヘバリナーゼ、と(\つた多糖に特異性を
もつグリコシダーゼ番こ対する基質としては、セルロー
ス、キチン、デキストラン、デンプン、ヘパリンをあげ
ることができる。
これらグリコシダーゼに°おし)で1分解生成物力(糖
である場合には屈折針により、また紫外吸収あるいは蛍
光吸収のある標識化合物である場合シ二番よ、紫外分光
光度計、蛍光光度計により検8Δ測定することができる
さらに、リアーゼにおいては、例えばフルクトースビス
リン酸アルドラーゼなどのアルドラーゼがあげられる。
基質としては、 フルクトース−1゜6−ビスリン酸な
どを用い分解生成物であるジヒドロキシアセトンリン酸
またはグリセルアルデヒド−3−リン酸などを紫外分光
光度計あるいは示差屈折計を用いて検出測定することが
できる。
本発明に係わる活性測定対象酵素は、当該酵素の活性阻
害剤の共存下において、なお遊離の活性部位を有する酵
素による活性を示す場合、上述の支持体に固定化された
基質を用いてその残存活性を測定することができる。
共存酵素阻害剤としては特にIII限はなく、天然物由
来または合成化合物を問わず、また阻害形式を問わず1
通常知られている物質を例示することができる。例えば
、金属や無機元素を含む化合物の例として、システィン
残基を活性部位に持つチオール酵素に対するヨード酢酸
や p−メルクリ安息香酸、カタラーゼなどのヘム酵素
に対する一酸化炭素やシアン化水素酸などがあげられる
。動物や植物中に見いだされる阻害物質は非常に種類が
多いが、これらは生体の調節機構や代謝経路において重
要な後側を担っているためである。例えばトリプシン、
 トロンビン、プラスミン、キモトリプシン、カテプシ
ンのようなプロテアーゼに対してα−1−アンチトリプ
シン、α−2−マクログロブリン(α2M)−コントラ
ブシン、 ムリノグロプリン、インター−α−トリプシ
ンインヒビター、アンチトロンビン−III (A T
−III)、ヘパリンコファクターII、プロティンC
aインヒビター、 α−2−プラスミンインヒビタ−1
C1−インアクチベーター α−1−アンチキモトリプ
シン、 SH−プロテイナーゼインヒビターのような阻
害物質が動物体内に知られているが、植物体内にも例え
ばダイズトリプシンインヒビターが知られている。さら
に、L−トレオニンデヒドロゲナーゼのようなデヒドロ
ゲナーゼがし一イソロイシンにより阻害されるなどは代
謝調節のほんの一例である。さらに、微生物が産み出す
酵素阻害剤の例としては、プロテアーゼに対するロイペ
プチン、アンチパイン、キモスタチンや、エラスタチナ
ール、ホスホラミトン、シアリダーゼに対するパノシア
リン、 β−ガラクトシダーゼに対するピリジントロー
ル、チロシンヒドロキシラーゼに対するラブノン、 ド
パミン−β−ヒドロキシラーゼに対するフザリン酸やド
パスチン、ドーパデカルボキシラーゼに対するイソフラ
ボンなどである。その他特に例示はしないが非常に多く
の化学合成された阻害化合物も知られており酵素阻害剤
の枚挙に逼がない。
酵素阻害剤共存下での酵素活性の測定値は、全酵素活性
から酵素阻害剤による酵素活性の失活分を差し引いた値
を示すことになることから、既知量の酵素阻害剤を用い
ることにより全酵素活性を求めることができるが、逆に
、既知量の酵素を用いることにより酵素阻害剤の量を求
めることができる。また、既知量の酵素阻害剤または既
知量の酵素を一定量ずつ数回に分けて加えることにより
行うこともできる。
また、上述の酵素や酵素阻害剤は、精製した単一標品の
他、粗精製標品でもよく、また、生体試料中に存在して
いる一成分であってもよい。特に試料中に夾雑タンパク
質などの他物質が存在しているような場合には、ゲル渡
過、イオン交換、疎水性クロマトグラフィーなどの分離
カラムと組合せ、酵素活性測定用カラムをボストカラム
として併用することもできる。こうしたボストカラム法
では、酵素活性測定と同時に、分離カラムによって分離
されたピークのどの部分に活性が存在しているかを直ち
に知ることができる。高速液体クロマトグラフィー装置
に組み込むことにより少量の試料で感度よく、短時間で
容易に酵素活性を測定することができ、また他の様々の
分離カラムとの組合せも有利となる。
[実施例] 以下、本発明について代表的な例を示しさらに具体的に
説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であ
って本発明はこれらに何ら制限されるものでないことは
いうまでもない。
実施例1 グリシジルメタクリレートとエチレングリコールジメタ
クリレートから得られた水酸基変性ビーズに、IM N
aOH水溶液中で1,4−ブタンジオールジグリシジル
エーテルを反応させエポキシ基を導入した後、 さらに
γ−アミノ酪酸でカルボキシル基を導入した。得られた
ビーズを無水ジオキサンで充分洗浄し、カルボキシル変
性ビーズとした。カルボキシル変性ビーズに、無水ジオ
キサン中でN−ヒドロキシコハク酸イミド及びジシクロ
ヘキシフレカルボジイミドを加え、室温で1.5時間m
lk反応した後ビーズを濾取し、無水ジオキサン、メタ
ノールで素早く洗浄した。このビーズIgをD−フェニ
ルアラニルピペコリルアルギニンノくラニトロアニリド
(S−2238Kabi社) 5 BのO,OIN炭酸
11fif液(pH9,4)の水3 mlに加え、室温
で2時間振盪反応後、4℃で一夜放置した。 次いでビ
ーズを濾取し、  LM NaC1水溶液及び水で洗浄
した。こうして得られたS−2238固定化ビーズは乾
燥ビーズ1gあたり S−2238を約10μmole
担持させてI/Aることか確かめられた。
得られたS−2238固定化ビーズを、内径 4.6開
、長さ 1.0 cmのステンレス製カラムに充填しS
−2238固定化カラムとした。 また、カルボキシル
変性ビーズを内径4.6順、長さ3.5 amのステン
レス製カラムに充填したものを、ポストカラムとし、高
速液体クロマトグラフ装置に、S−2238固定化カラ
ム及びポストカラムを組み込んだ。
一定量のAT−III(約1.5 NIHunits)
を含む緩衝液(0,15M  NaC1を含む50II
IMトリス塩酸緩街液pH7,4) 30μlに1.3
.2.8.5.2.6.6.NIII uniしSのト
ロンビンを含む上記緩衝液80μmを用意し、上記A 
T−III溶液にそれぞれ加えた。25℃で3分間放置
して得られた試料のうち5μ■を本装置に注入し、遊離
するバラニトロアニリン(pNA)ピークを検出した。
また、全< A T−IIIを含まない上記緩衝液30
μmにトロンビンを加え同様の操作を行ってブランクと
した。本装置により各試料におけるトロンビン活性値を
検出した。図1に示す通りA T−III共存下及び非
共存下におけるトロンビン活性値を比較することにより
、該試料5μm中に存在するAT−IIIは、 トロン
ビン0.17 NIII unitsを阻害する量であ
ることがわかった。
なお、クロマト条件は以下に示した通りである。
溶離液 :  50+nM )リス塩酸緩衝液 pl+
7.4+  0.15M   NaC1 流速  :  1 ml/ min 検出  :405r++++ 試料  : AT−III  (Sigma社製。
ヒト 血しよう) トロンビン (Sigma社製、 ヒト血しよう) 測定温度=25℃ 実施例2 実施例1における固定化用基質S−2238の代わりに
、アルギニンパラニトロアニリド(Arz−pNA )
を用い、 以下同様の操作によりArg−pNA固定化
ビーズを得た。 得られたArに−pNA固定化ビーズ
は、乾燥ビーズ1gあたりArg−pNAを約10 p
 mole担持させていることが確かめられた。 Ar
g−pNA固定化ビーズを、実施例1と同様にしてカラ
ムに充填し、ポストカラムと共に高速液体クロマトグラ
フ装置に組み込んだ。
一定量のa 2M (12x 10−2n10−2nを
含む緩衝液(50mM)リス塩酸緩衝液pH8,4) 
0.8mlに、0.3.9.12.14.16xlO−
2nmoleのトリプシンを含む上記緩衝液0.2 m
lをそれぞれ用意し、上記α2M溶液にそれぞれ加えた
。 室温で1分間放置して得られた試料のうち 0.5
 mlを本装置に注入し遊離するpNAピークを検出し
た。 また、全くα2Mを含まない上記緩衝液0.8 
mlに トリプシンを加え同様の操作を行ってブランク
とした。
本装置により各試料におけるトリプシン活性値を検出し
た結果を図2に示した。 α2M共存下及び非共存下に
おけるトリプシン活性値を比較することにより1本試料
中に存在するα2Mは、α2M=トリプシン=3= 1
の割合でトリプシンを結合したということが判った。
なお、クロマト条件は以下に示した通りである。
溶離液 :50mM)リス塩酸緩衝液 pi 8.4流
速  : l ml/ min 検出  : 405nm 試料  : トリプシン (Sigma社製、ウシ膵臓
) a 2M (Sigma社製、 ヒト)測定温度:25
℃ [発明の効果] 本発明による酵素活性測定方法は、前記従来の酵素活性
測定方法の欠点を解決した簡便迅速で精度の高い方法で
あり、今後、酵素の分離分析及び精製に関わる様々な分
野において有用な手段を提供するものであるが、その中
でも特に酵素阻害剤の定量や、酵素と阻害剤の結合比率
などといった、活性測定対象酵素と他の物質との相互作
用等に関する知見を簡便に得るために有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は1本発明による酵素活性測定装置を用いてトロン
ビンとAT−IIIの結合比率を求めたものである。図
中横軸は本装置に注入したトロンビンの活性(NIHu
nits )を、縦軸は検出したpNAN−ビー積を示
す、また、A及びBはそれぞれAT−■非共有下、共存
下て測定を行ったことを示す。 図2は、本発明による酵素活性測定装置を用いてα2M
とトリプシンの結合比率を求めたものである。図中横軸
は本装置に注入したトリプシン濃度(x 10−”nm
ole )を、縦軸は検出したpNAN−ビー積を示す
。また、A及びBはそれぞれα2M非共存下、共存下で
測定を行ったことを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  阻害剤が共存する活性測定対象酵素を、酵素によつて
    認識される基質を水に不溶性の支持体に固定化してなる
    酵素活性測定用充填剤を中空管に充填せしめてなるカラ
    ムに導入し、得られる基質分解物を定量することにより
    、活性測定対象酵素の残存活性または阻害剤を定量する
    ことを特徴とする、阻害剤の共存下における酵素活性測
    定方法。
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JPS60100600A (ja) * 1983-10-06 1985-06-04 ベ−リングヴエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト 担体と結合したフイブリンの製法
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