JPH0216065Y2 - - Google Patents

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JPH0216065Y2
JPH0216065Y2 JP11666284U JP11666284U JPH0216065Y2 JP H0216065 Y2 JPH0216065 Y2 JP H0216065Y2 JP 11666284 U JP11666284 U JP 11666284U JP 11666284 U JP11666284 U JP 11666284U JP H0216065 Y2 JPH0216065 Y2 JP H0216065Y2
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capacitor
voltage
ignition
transistor
pulse signal
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は内燃機関用点火時期制御回路に関す
る。
(考案の技術的背景とその問題点) エンジンの点火装置としては、点火系の故障や
劣化を防ぐために機械的ブレーカ接点の替りに容
量放電点火装置(C.D.I点火装置)が多くのエン
ジンに使用されている。この容量放電点火装置は
第8図に示すように発電機(ACG)1の充電用
発電コイル(以下エキサイタコイルという)1a
の出力を主回路10のコンデンサC0に充電する
一方、点火信号形成用コイル(以下パルサコイル
という)1bから出力される点火信号を点火信号
発生回路11に加え、この点火信号発生回路11
からエンジンの回転速度に応じた所定のタイミン
グで点火信号を出力させ前記コンデンサC0に接
続したスイツチング素子SCRを導通制御して当
該コンデンサC0を放電させ、該コンデンサC0
接続したイグニツシヨンコイル2の1次コイル2
aに大電流を供給し、2次コイル2bに高電圧を
発生させて点火プラグ3に印加するようにしたも
のである。
前記点火装置の点火時期制御は通常パルサコイ
ル1bから出力される正及び負のパルス信号の位
相差によりなされている。尚、点火信号発生回路
11の詳細については後述するので、ここではそ
の詳細は省略する。パルサは普通、誘導子回転型
が使用され、第9図aに示すようにエンジンのク
ランク軸4に装着したフライホイール5に鉄等の
強磁性部材で形成した誘導子6を固着し、該誘導
子6の回転時に当該誘導子6と対向可能に配設し
た磁石7に巻回したパルサコイル1bを配置し、
エンジンの正回転時に第10図aに示すように上
死点(TDC)付近の所定クランク角度位置で正
及び負のパルス信号Pc1,Pc2を発生させる。点
火信号発生回路11はこれらのパルス信号のう
ち、負のパルス信号Pc2を点火時期の最遅角度位
置を表す信号、正のパルス信号Pc1を最大進角度
位置を表す信号とし、エンジン回転数に応じてこ
れらのパルス信号Pc1〜Pc2の間で点火信号を出
力させ、点火時期を制御する。斯かる点火装置の
一例として特願昭55−139500が提案されている。
ところで、自動二輪車は一般にエンジンを始動
する場合、キツクレバーを踏み込んで行なわれる
が、キツク力が弱くシリンダ内の圧縮力に負け、
ピストンが上死点を乗り越えられず、圧縮反力で
押し戻された場合エンジンが逆転する。
前記逆転はクランク回転数が低い時、燃焼室内
の圧縮により上死点(TDC)前にピストンが押
し戻され、クランク軸が逆転し始めた時に点火し
て逆転の爆発が起る場合と、正常な点火をした後
爆発の圧力により上死点前にピストンが押し戻さ
れる場合とがある。これらの動作を第9図で説明
すると、前者は同図bを過ぎて正のパルス信号
Pc1(第10図b)が入力され、第9図cの位置
を経て同図dに至る前に逆転を始め再び同図bの
位置を通過したときに負のパルス信号Pc2(第1
0図b)が入力されて点火する。また、後者は第
9図dの位置のときに負のパルス信号Pc2(第1
0図c)が入力されて点火し、第9図eの位置に
至る前に爆発の圧力によりピストンが押し戻され
る。これらの逆転時のパルス信号波形の特長とし
て、第10図b,cに示すように正のパルス信号
Pc1から負のパルス信号Pc2までの時間間隔が同
図aに示す正常時の時間間隔taに比して長くな
る。
かかるタイミングにおいてはピストンは上死点
付近の位置にあり、この位置でシリンダ内混合気
が爆発すると大きな逆転トルクが発生する。この
逆転トルクはキツクレバーで加えているトルクと
反転方向であり、これらの各トルクはキツクレバ
ーとクランク軸との間に配設された歯車系及び軸
受に加わり、エンジンに無理な力が加わることと
なる。このため、エンジンの始動系機械部品の強
度を充分に持たせる必要があり、エンジンの重量
化及びこれに伴うコスト高を招く要因となる。
そこで、上記逆転トルクの発生を防止するため
に第8図に示すようにトランジスタQ3,Q7等か
ら成るトリガ回路に点火制御回路13を接続し、
パルサコイル1bから正のパルス信号Pc1(第1
1図a)が入力されたときに充電されるコンデン
サC3の充電電圧Vb(=Vz)(同図b)をコンデン
サC10と抵抗R40とから成る微分回路で微分してト
ランジスタQ15を瞬時導通させてコンデンサC11
放電させ、トランジスタQ15が遮断(オフ)した
後当該コンデンサC11を抵抗R41で決定される時定
数で充電させ、その充電電圧V(同図c)がツエ
ナーダイオードDz3のツエナー電圧Vz3を越えた
ときにトランジスタQ16を導通させて前記サイリ
スタSCRのゲート端子を接地し、このトランジ
スタQ16が導通するまでの間にパルサコイル1b
から負のパスル信号Pc2(同図a)が入力された
ときには当該負のパルス信号Pc2に基づいて導通
されるトランジスタQ3の出力Ptによりサイリス
タSCRを導通させて点火させ、トランジスタQ16
が導通するまでの間に負のパルス信号Pc2がされ
ないときにはトランジスタQ3の出力をアースに
逃してサイリスタSCRの作動を禁止して点火を
防止するようにしている。
ところが、通常容量放電点火装置を駆動する電
源はバツテリではなく交流発電機(A.C.G)の出
力を利用したものであり、一方、エンジン始動時
は交流発電機1のエキサイタコイル1aの発電電
圧が低く、電源回路12の出力が不足する。この
結果、第11図dに示すようにコンデンサC11
充電時間が長くなり、端子電圧Vがツエナー電圧
Vz3に達するまでの時間tz′が、電源が充分な場合
(同図c)の時間tzに比して長く(tz′>tz)なる。
即ち、電源の変動により点火制御回路13の判定
基準tzが変化する。
従つて、始動性を悪くしないためには判定基準
時間tzに余裕を持たせる必要がある。しかしなが
ら、判定基準時間tzを余り長くすると逆転を検出
することが出来ない場合があり、逆転トルクが発
生し易くなる。更に、パスサの誘導子6と磁石7
間のギヤツプ(パルサギヤツプ)のバラツキ、或
はエンジンの熱によりパルサコイル1bの温度上
昇に伴う出力電圧の低下等の影響によりパルサコ
イル1bの出力が変化すると、これに伴い前記判
定時間tzが変化し、逆転トルクを発生する要因と
なる等の問題がある。
(考案の目的) 本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、従
来の点火装置を変更することなく、電源の変動、
パルサギヤツプのバラツキ或は温度変化等に影響
されずに点火時期を正確に行い逆転トルクの発生
を防止することを目的とする。
(考案の概要) 上記目的を達成するために本考案においては、
エンジンにより駆動される発電機のエキサイタコ
イルの出力により充電されるコンデンサ及び該コ
ンデンサを放電させてイグニツシヨンコイルの1
次側に通電し2次側に高電圧を発生させるスイツ
チング素子を有する主回路と、該エンジンの回転
に同期してパルサコイルから所定のタイミングで
出力される第1及び第2のパルス信号により所定
のタイミングで点火信号を発生して該スイツチン
グ素子を駆動する点火信号発生回路とを備える内
燃機関用点火時期制御回路において、該第1のパ
ルス信号により所定の時定数で放電を開始するコ
ンデンサと、該コンデンサの電圧と基準電圧とを
比較し、該コンデンサの電圧が該基準電圧よりも
低くなつたときに該スイツチング素子の作動を禁
止する手段とを有する点火制御回路を備え、エン
ジン始動時に該第1及び第2のパルサ信号の間隔
が長くなりコンデンサの電圧が基準電圧よりも低
くなつたときには該スイツチング素子を作動不能
にして点火プラグの点火を禁止することにより逆
転トルクの発生を防止するようにした内燃機関用
点火時期制御回路を提供するものである。
(考案の実施例) 以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳
述する。
第1図は本考案に係る点火制御回路の回路構成
を示し、発電機1のエキサイタコイル1aの一端
は接地され、他端は線30を介して主回路10の
ダイオードD0のアノードに接続され、該ダイオ
ードD0のカソードはコンデンサC0に接続される。
スイツチング素子例えばサイリスタSCRのアノ
ードはダイオードD0とコンデンサC0との接続点
に接続され、カソードは接地される。ダイオード
D3のカソードは線30に接続され、アノードは
接地される。
イグニツシヨンコイル2の次コイル2a及び2
次コイル2bの各一端は夫々主回路10のコンデ
ンサC0及び点火プラグ3に接続され、各他端は
接地される。
点火信号発生回路11の電源回路12のダイオ
ードD1のアノードは線30に、カソードは抵抗
R1を介してダイオードD2のアノードに接続され、
該ダイオードD2のカソードはアノードが接地さ
れたツエナーダイオードDz1のカソードに接続さ
れ、コンデンサC1の一端はツエナーダイオード
Dz1のカソードに接続され、他端は接地される。
線31は抵抗R1とダイオードD2との接続点に接
続され、コンデンサC2の一端は線31に接続さ
れ、他端は接地される。
点火信号回路11のトランジスタQ1のエミツ
タはコンデンサC2の一端に接続され、エミツタ
とベースとは抵抗R2を介して接続されると共に
ベースは抵抗R3を介してトランジスタQ4のコレ
クタに接続され、コレクタは抵抗R4を介してダ
イオードD4のアノードに接続される。コンデン
サC3の一端は接地され、他端はダイオードD4
カソードに接続される。抵抗R4とダイオードD4
との接続点とアースとの間には抵抗R5,R6から
成る分圧回路が接続され、トランジスタQ2のベ
ースは抵抗R5とR6との接続点aに、コレクタは
抵抗4とR5との接続点に接続され、エミツタはコ
ンデンサC4を介して接地されると共に、抵抗R7
を介してダイオードD4とコンデンサC3との接続
点bに接続される。
トランジスタQ3のエミツタは接続点bに接続
され、ベースは抵抗R8を介しコンデンサC3に接
続され、コレクタは抵抗R9を介してサイリスタ
SCRのゲート端子に接続され、抵抗R9の反コレ
クタ側の一端は抵抗R10を介して接地される。
発電機1に内蔵されたパルサコイル1bの一端
は接地され、他端は抵抗R11、及び抵抗R12とコ
ンデンサC5との並列回路を介してトランジスタ
Q4のベースに接続され、該トランジスタQ4のエ
ミツタは接地される。ダイオードD5のカソード
は抵抗R11とR12との接続点に、アノードは抵抗
R13とコンデンサC6との並列回路を介してトラン
ジスタQ15のエミツタに夫々接続され、該トラン
ジスタQ5エミツタは抵抗R14を介して接地され、
コレクタは抵抗R15を介してトランジスタQ6のベ
ースに接続され、ベースは接地される。
抵抗R15とトランジスタQ6のベースとの接続点
dは抵抗R16,R17を介して電源回路12のコン
デンサC1に接続されると共にコンデンサC7を介
して接地され、トランジスタQ6のコレクタはト
ランジスタQ2のエミツタに接続され、エミツタ
抵抗R18を介してトランジスタQ7のベースに接続
される。トランジスタQ7のベースは抵抗R19を介
して接地され、コレクタは抵抗R20を介してトラ
ンジスタQ3のベースに接続され、ベースは接地
される。
点火制御回路15のダイオードD6のアノード
は線32を介してトランジスタQ1のコレクタに、
カソードはコンデンサC8を介して接地され、該
コンデンサC8には抵抗R21とR22との直列回路が
並列に接続される。ツエナーダイオードDz2のカ
ソードはダイオードD6とコンデンサC8との接続
点eに、アノードは抵抗R23,R24を介して接地
される。トランジスタQ8のベースは抵抗R23
R24との接続点に接続され、エミツタは接地さ
れ、コレクタは抵抗R25を介して線31に接続さ
れると共にトランジスタQ3のベースに接続され
る。該トランジスタQ9のエミツタは接地され、
コレクタはサイリスタSCRのトリガ端子に接続
される。
次に作動を説明する。
エンジンが始動し発電機1が回転するとエキサ
イタコイル1a、パルサコイル1bに電圧が発生
し、エキサイタコイル1aの出力電流により主回
路10のコンデンサC0が充電されると共に、電
源回路12のコンデンサC1及びC2がツエナーダ
イオードDz1で規定される電圧Vz1に充電される。
パルサコイル1bから正のパルス信号Pc1(第2
図a)が出力されるとトランジスタQ4が導通
(以下オンという)し、トランジスタQ1がオンす
る。この結果、トランジスタQ2がオンとなりコ
ンデンサC4が接続点aの電圧Va(=Vz1×R6
(R5+R6))まで充電されると共に、コンデンサ
C3が略電圧Vz1まで充電される。このコンデンサ
C3の充電電圧Vz1はコンデンサC4の充電電圧Va
よりも高く、この結果、コンデンサC4がコンデ
ンサC3により抵抗R7により決定される所定の時
定数で電圧Vz1まで充電される。このコンデンサ
C3は後述するようにパルサコイル1bから負の
パルス信号Pc2(第2図a)が出力されてトラン
ジスタQ5,Q6がオンとなつた時に放電する。従
つて、コンデンサC3の端子電圧Vcは第2図bに
示すように立ち上がり前縁部を有する鋸歯状波電
圧となる。
一方、コンデンサC7はトランジスタQ5がオン
して放電完了した時点からコンデンサC1により
抵抗R16,R17で決定される所定の時定数で充電
される。このコンデンサC7の電圧Vdは最大時に
は電圧Vz1に達し、第2図bに示すように鋸歯状
波電圧となる。また、電圧Vdの上昇度合は電圧
Vcの上昇度合よりも小さく設定されている。
エンジン回転数が低回転数のときは第2図bに
示すように電圧Vcの方が電圧Vdよりも高い。パ
ルサコイル1bから負のパルス信号Pc2(第2図
a)が出力されると、トランジスタQ5がオンと
なり、コンデンサC7が放電を開始するとトラン
ジスタQ6がオンし、コンデンサC4,C3が放電す
る。このトランジスタQ6がオンすると、トラン
ジスタQ7,Q8がオンし、点火信号(パルス信号
Pt(第2図c)が出力され、サイリスタSCRがオ
ンとなる。この結果、コンデンサC0の電荷がサ
イリスタSCRを通して放電され、イグニツシヨ
ンコイル2の1次コイル2aに大電流(放電電
流)が流れ、2次コイル2bに高電圧Vh(第2図
d)が発生し、点火プラグ3が点火される。この
ときの点火時期は最遅角度θ1である。
エンジン回転数の上昇に伴いコンデンサC7
の充電時間が短くなり、電圧Vdが第2図eに示
すように低くなる。一方、コンデンサC4の充電
時間はエンジン回転数の上昇には影響されず、電
圧Vcは電圧Vz1まで上昇し、この結果、電圧Vc
が電圧Vdを超えることとなる。。トランジスタ
Q6はコンデンサC4の電圧VcがコンデンサC7の電
圧Vdを超えたときにオンとなり、トランジスタ
Q7,Q8がオンとなり、点火パルス信号Pt(第2図
f)が出力され、サイリスタSCRがオンとなる。
この結果、イグニツシヨンコイル2の2次コイル
2bに高電圧Vh(同図g)が発生し、点火プラグ
3が点火される。この時の点火時期は前記最遅角
度θ1からΔθだけ進角される。
エンジン回転数が更に上昇すると、これに伴い
コンデンサC7の充電時間が更に短くなり、電圧
Vdが第2図eに1点鎖線で示すように低くなる。
そして、コンデンサC4の電圧Vdの立ち上がり前
縁部の電圧Vaが電圧Vdを超えると、トランジス
タQ6がオンとなり、前述と同様にしてトリガパ
ルスPt′(第2図f)に1点鎖線で示す)が出力さ
れ、点火プラグ3が点火される。この時の点火時
期は正のパルス信号Pc1の出力時となり最進角θ2
となる。斯くしてエンジン回転数の変化に応じて
点火時期が負のパルス信号Pc2の発生時の最遅角
度θ1から正のパルス信号Pc1の発生時の最進角度
θ2まで変化する。
さて、点火制御回路15のコンデンサC8はパ
ルサコイル1bから入力される正のパルス信号
Pc1(第3図a)の立ち上がり時にオンとなるト
ランジスタQ1及びダイオードD6を介して瞬時に
電圧Vz1まで充電され、前記パルス信号Pc1の立
ち下がり時点から抵抗R21,R22を介してこれら
の抵抗R21,R22で決定される所定の時定数で放
電される。従つて、コンデンサC8の電圧(接続
点eの電圧)Veは第3図bのように変化する。
このコンデンサC8の電圧Veがツエナーダイオー
ドDz2のツエナー電圧Vz2を超えている時間tzの
間トランジスタQ8がオン(第3図c)、トランジ
スタQ9が遮断(以下オフという)(同図d)され
る。
即ち、トランジスタQ9は正のパルス信号Pc1
立ち上がり時刻から、コンデンサC8の電圧Veが
ツエナー電圧Vz2を超えている時間tzの間のみオ
フとなり、この時間tzの間サイリスタSCRのゲー
ト端子をアースから切り離し、コンデンサC8
端子電圧Vdがツエナー電圧Vz2以下になるとオ
ンとなり、サイリスタSCRのゲート端子を接地
する。従つて、トランジスタQ9がオフの時間tz
の間のみサイリスタSCRの導通制御が可能とな
る。
前述した第10図に示すように通常の始動時に
おいてパルサコイル1bから発生される正のパル
ス信号Pc1の立ち上がり時点から負のパルス信号
Pc2の立ち下がり時点までの時間ta(第10図a)
に比して逆転トルク発生時の正のパルス信号Pc1
の立ち上がり時点から負のパルス信号Pc2の立ち
下がり時点までの時間tc(同図b,c)が長くな
る。そこで、前記サイリスタSCRの導通制御可
能時間(判定時間)tzを時間taよりも僅かに長
く、時間tb(>ta),tc(>ta)よりも短い所定時
間に設定する。
斯くして、第3図aに示すように正のパルス信
号Pc1の立ち上がり時点から時間tz以内に負のパ
ルス信号Pc2が発生されたときには、この負のパ
ルス信号Pc2に同期して発生される点火パルス信
号PtはサイリスタSCRのゲート端子に印加され、
当該サイリスタSCRをオンすることができ、点
火プラグ3が点火される。
ところが、正のパルス信号Pc1の立ち上がり時
点から時間tzよりも長い時間tb(>tz)経過した
時点に負のパルス信号Pc2′(第3図に2点鎖線で
示す)が発生した場合には、当該パルス信号
Pc2′の立ち下がり時に発生されるトリガパルス
Pt′(第3図eに2点鎖線で示す)が出力されて
も、このときには点火制御回路15のトランジス
タQ9が既にオン状態となつており、サイリスタ
SCRのゲート端子が当該トランジスタQ9を介し
てアースにアースに短絡されているためにサイリ
スタSCRはオンし得ない。この結果、点火プラ
グ3が点火されず、逆転トルクが発生しない。
この点火制御回路15は電源電圧Vzが低下し
た場合前記判定時間tzが短くなり、逆転トルクが
発生するか否かの判定基準が厳しくなり、エンジ
ンの逆転検出が容易に行なわれる。
第4図は本考案の他の実施例を示し、図中第1
図と同一のものは同一の符号を付しその詳細は省
略する。図において点火制御回路20の抵抗
R30,R31から成る分圧回路の抵抗R30の一端は点
火時期制御回路10のコンデンサC3の一端に接
続され、トランジスタQ10のベースは抵抗R30
R31との接続点に接続され、エミツタは接地さ
れ、コレクタは抵抗R33とコンデンサC9から成る
充電回路の当該抵抗R33とコンデンサC9との接続
点fに接続され、抵抗R33の一端は線31を介し
て電源回路12のコンデンサC2の一端に接続さ
れ、コンデンサC9の一端は接地される。トラン
ジスタQ11のエミツタは接続点fに、ベースはダ
イオードD7を介して抵抗R34とR35から成る分圧
回路の抵抗R34とR35との接続点gに接続され、
コレクタは抵抗R36とR37とから成る分圧回路を
介して接地される。抵抗R34の一端は線31に接
続され、抵抗R35の一端は接地される。トランジ
スタQ12のベースは抵抗R36とR37との接続点に接
続され、エミツタは接地され、コレクタは抵抗
R38を介して線31に接続される。トランジスタ
Q13のベースはトランジスタQ12のコレクタに接
続され、エミツタは接地され、コレクタは主回路
10のサイリスタSCRのゲート端子に接続され
る。
点火制御回路20のコンデンサC8は電源回路
12により充電され、端子電圧Vfは略電源電圧
Vz1となる。正のパルス信号Pc1(第5図a)の立
ち上がり時にコンデンサC3が充電されるとトラ
ンジスタQ10がオンとなり、コンデンサC9が当該
トランジスタQ10を介して抵抗R32で決定される
時定数で放電を開始する。次に負のパルス信号
Pc2(第5図a)の立ち下がり時にトランジスタ
Q5,Q6がオンとなり、コンデンサC3が放電して
端子電圧Vbが低下すると、トランジスタQ10がオ
フとなり、この結果、コンデンサC9の放電が停
止すると同時に抵抗R33で決定される時定数で再
び充電が開始される。即ち、コンデンサC9は正
のパルス信号Pc1の立ち上がり時点から放電を開
始し、負のパルス信号Pc2の立ち下がり時点から
再び電源電圧Vz1まで充電される。従つて、コン
デンサC9の端子電圧即ち、接続点fの電圧Vfは
第5図のbに示すように変化する。
トランジスタQ11は接続点fの電圧Vfが接続点
gの電圧Vg(=Vz1×R35/(R34+R35))よりも
高い間オンとなる。即ち、トランジスタQ11はコ
ンデンサC9の端子電圧Vfと所定電圧(以下基準
電圧という)Vgとを比較し、Vf>Vgの間オンと
なる。コンデンサC9が放電を開始した時点から
端子電圧Vfが基準電圧Vgに達するまでの時間即
ち、判定時間tzは前述の場合と同様に、通常の始
動時の正のパルス信号Pc1の立ち上がり時点から
負のパルス信号Pc2の立ち下がり時点までの時間
taよりも僅かに長く、逆転トルク発生時の時間tb
よりも短い所定時間に設定されている。
トランジスタQ12はトランジスタQ11がオン
(Vf>Vg)の間オンとなり、オフ(Vf<Vg)の
間オフとなる。従つて、トランジスタQ12のコレ
クタ(接続点m)の電圧Vmは第5図cに示すよ
うに変化する。トランジスタQ13はトランジスタ
Q12がオフの間のみオンとなり、この間サイリス
タSCRのゲート端子を接地する。従つて、第6
図a〜cに示すように正のパルス信号Pc1の立ち
上がり時点から時間tzが経過する前に負のパルス
信号Pc2が入力されてその立ち下がり時点で点火
パルス信号Ptが出力されるときには、サイリス
タSCRがオンとなり、点火プラグ3が点火され
る。しかしながら、第7図a〜cに示すように正
のパルス信号Pc1の立ち上がり時点から時間tzの
経過後に負のパルス信号Pc2が入力されその立ち
下がり時点に点火パルス信号Ptが出力されても、
この時には既にサイリスタSCRのゲート端子は
接地された状態にあり、当該サイリスタSCRは
オンとはなり得ず、点火プラグ3は点火されず、
逆転トルクの発生が防止される。
この点火制御回路20は電源電圧Vz1の低下、
パルサギヤツプのバラツキ或はパルサコイルの温
度上昇に伴う出力パルス信号電圧の変動に対して
も判定時間tzの変動がなく、エンジンの逆転検出
を正確に行なうことができる。
(考案の効果) 以上説明したように本考案によれば、パルサコ
イルから正のパルス信号が入力された時から負の
パルス信号が入力されるまでの時間が所定時間よ
りも長いか否かを判別し、所定時間よりも短いと
きには点火可能とし、長いときには点火を禁止
(不能)させて逆転トルクの発生を抑えることが
でき、エンジンの軽量、小型化を図ることが可能
となると共に、始動系機械部品の強度バランスの
とれる設計を行なうことが可能となる。更に、従
来の点火時期制御回路に点火制御回路を設けるだ
けでよく製造コストの上昇を抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る内燃機関用点火制御回路
の一実施例を示す回路図、第2図及び第3図は第
1図の制御回路の作動を示すタイミングチヤー
ト、第4図は本考案の他の実施例を示す制御回路
図、第5図、第6図及び第7図は第4図の制御回
路の作動を示すタイミングチヤート、第8図は従
来の内燃機関用点火時期制御回路の回路図、第9
図はエンジンのクランク角度位置とパルサコイル
との関係を示す図、第10図は第9図に示すパル
サコイルの出力信号波形図、第11図は第8図に
示す点火制御回路の作動を示す信号波形図であ
る。 1……発電機、1a……エキサイタコイル、1
b……パルサコイル、2……イグニツシヨンコイ
ル、3……点火プラグ、10……主回路、11…
…点火信号発生回路、12……電源回路、15,
20……点火制御回路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. エンジンにより駆動される発電機のエキサイタ
    コイルの出力により充電されるコンデンサ及び該
    コンデンサを放電させてイグニツシヨンコイルの
    1次側に通電し2次側に高電圧を発生させるスイ
    ツチング素子を有する主回路と、該エンジンの回
    転に同期してパルサコイルから所定のタイミング
    で出力される第1及び第2のパルス信号により所
    定のタイミングで点火信号を発生して該スイツチ
    ング素子を駆動する点火信号発生回路とを備える
    内燃機関用点火時期制御回路において、該第1の
    パルス信号により所定の時定数で放電を開始する
    コンデンサと、該コンデンサの電圧と基準電圧と
    を比較し、該コンデンサの電圧が該基準電圧より
    も低くなつたときに該スイツチング素子の作動を
    禁止する手段とを有する点火制御回路を備えたこ
    とを特徴とする内燃機関用点火時期制御回路。
JP11666284U 1984-07-30 1984-07-30 内燃機関用点火時期制御回路 Granted JPS6132572U (ja)

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JPS6132572U JPS6132572U (ja) 1986-02-27
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