JPH0215992Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ヘツドボツクスと、該ヘツドボツク
スから梯子形の支持コードによつて上下に一定の
間隔に支持された複数の水平スラツトおよびその
最下部に配置された下板とを備え、スラツトの昇
降および傾動を行なうようにしたブラインドを、
二枚のガラスの間に配置して成る二重窓内蔵ブラ
インドに関するものである。

［考案の背景］ 上記の型式の二重窓内蔵ブラインドは、ブライ
ンド自体が二重窓内に内蔵されているため、通常
のブラインドのようにスラツト上に埃がたまつて
汚れる心配がなく、且つ窓枠の表側に設けた操作
具によつて昇降および傾動をすることができるの
で、日光の取入れおよび遮断を自由にコントロー
ルできて、実用的に便利であるのみならず、イン
テリアとしても極めて優れたもので、建物の窓の
みならず、列車の窓にも応用されている。

しかし、この型式のブラインドは二重ガラス内
に閉じ込められているので、通常のブラインドの
ように通風を得ることができない。

このような二重窓内蔵ブラインドで、所望の時
に通風を得られるものとして、水平軸の周りに回
転できるようにとりつけられた回転枠の前後にガ
ラスをとりつけて成る回転窓の中に上記型式のブ
ラインドを配置した二重窓内蔵ブラインドが提案
されている。しかし、このような二重窓内蔵ブラ
インドには種々の問題がある。

先ず、ブラインドを降ろした状態で、回転窓を
回転させた時に、下板がガラスに当つてガラスを
破損したり、ブラインドを破損したりする恐れが
ある。また、誤つて回転窓を水平位置を超えて回
転させると、下板およびスラツトがヘツドボツク
スの方になだれて、スラツトの破損あるいは支持
コードの切断等の事故を生ずる。

そのため、従来の回転二重窓にブラインドを内
蔵したものにおいては、窓を回転する時には、ブ
ラインドを一旦上方に折り畳んでからでないと、
窓の回転が出来ず、誤つてブラインドを降ろした
ままで窓を操作すると窓あるいはブラインドを破
壊してしまうこととなる。

［考案の目的］ 本考案の目的は、上記のようにブラインドある
いはガラスを破損させる恐れなしに自由に回転操
作をできる回転二重窓内蔵ブラインドを提供する
ことにある。

［考案の概要］ 本考案による二重窓内蔵ブラインドの特徴は、
ヘツドボツクスと、該ヘツドボツクスから支持コ
ードによつて上下に一定間隔に支持された複数の
水平スラツトおよびその最下部に配置された下板
とを備え、スラツトの昇降および傾動を行なうよ
うにしたブラインドを、水平軸の周りに回転でき
る回転枠の前後にガラスをとりつけて成る回転窓
内に配置し、該ブラインドのヘツドボツクスを該
回転枠の上部にとりつけ、該ブラインドの下板を
該回転枠の側部に摺動自在に係合させ、且つ、該
回転枠が水平位置を越えて回転されて該下板にヘ
ツドボツクスへ向う力が加わつた時に該回転枠の
側部に係止する係止手段を該下板に設けたことに
ある。

［考案の実施例］ 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図は本考案に係る二重窓内蔵ブラインドの
正面図、第２図はその断面図である。これらの図
において、１はブラインド、２は回転窓を示す。
ブラインド１は、ヘツドボツクス３と、このヘツ
ドボツクスから梯子形の支持コード４によつて上
下に一定間隔に支持された複数のスラツト５およ
びその最下部に配置された下板６とを備え、通常
のブラインドと同様に、スラツトの昇降および傾
動を行なうように構成されている。また、回転窓
２は、水平軸の周りに回転できる回転枠７の前後
にガラス８をはめ込んだものである。

上記のヘツドボツクス３は回転窓の回転枠７の
上部にとりつけられ、下板６は該回転枠７の側部
に摺動自在に係合する。然して、上記の回転枠７
が第２図に鎖線で示すように水平位置を超えて回
転されて該下板６にヘツドボツクス３の方へ向う
力が加わつた時に該回転枠の側部に係止する係止
手段が下板６に設けられる。

このような係止手段の第１の実施例を第３図お
よび第４図に示す。

第３図、第４図に示す実施例では、回転枠７の
側部にラチエツト９を形成し、このラチエツトに
第２図に示す如く、回転枠が水平位置を越えて回
動した際、下板６にとりつけた摺動部材１０の軸
を偏心させとりつけた係止板１１が第４図に示す
如く突出してラチエツト９に係合するようにした
ものである。

すなわち、ブラインドを降ろした状態で回転窓
２を水平位置を超えて回転した場合には下板はそ
の位置に係止されて、下板およびスラツトがヘツ
ドボツクスの方へくずれ落ちることはない。

第５図および第６図は上記の係止手段の他の実
施例を示す。この実施例は、下板６にとりつけた
摺動部材１２にテーパー状の溝部１３を形成し、
該溝部内に円筒状、あるいは球状の係止部材１４
を嵌入し、回転枠を水平位置を超えて回動した際
に摺動部材１２と係止部材１４と回転枠の側部と
が抑止されるようにしたものである。

［考案の効果］ (イ) 上記のように本考案による二重窓内蔵ブライ
ンドは、回転窓を水平軸の周りに回動しようと
する場合、ブラインドがどのような状態にあつ
ても回転枠を自由に回動させることができ、ブ
ラインドが降下している状態で回転枠を操作し
ても、ブラインドを破壊するような事はない。

然して、ブラインドは二重窓枠内にとりつけ
されている為、汚れもつかず、半永久的にブラ
インドを使用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る二重窓内蔵ブラインドの
正面図、第２図はその断面図、第３図および第４
図は下板係止手段の第１の実施例を示す正面図お
よび側面図、第５図および第６図は下板係止手段
の第２の実施例の作動を示す側面図である。 １……ブラインド、２……回転窓、３……ヘツ
ドボツクス、４……支持コード、５……スラツ
ト、６……下板、７……回転枠、８……ガラス、
９……ラチエツト、１０……摺動部材、１１……
係止板、１２……摺動部材、１３……溝部、１４
……係止部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ヘツドボツクスと、該ヘツドボツクスから支
   持コードによつて上下に一定間隔に支持された
   複数の水平スラツトおよびその最下部に配置さ
   れた下板とを備え、スラツトの昇降および傾動
   を行なうようにしたブラインドを、水平軸の周
   りに回転できる回転枠の前後にガラスをとりつ
   けて成る回転窓内に配置し、該ブラインドのヘ
   ツドボツクスを該回転枠の上部にとりつけ、該
   ブラインドの下板を該回転枠の側部に摺動自在
   に係合させ、且つ該回転枠が水平位置を超えて
   回転されて該下板にヘツドボツクスへ向う力が
   加わつた時に該回転枠の側部に係止する係止手
   段を該下板に設けたことを特徴とする二重窓内
   蔵ブラインド。 (2) 回転枠の側部にラチエツトを形成し、ブライ
   ンドの下板に軸を偏心させて、とりつけた係止
   板が、回転枠の回動により突出し、ラチエツト
   と係合するようにした実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の二重窓内蔵ブラインド。 (3) 回転枠の側部を案内摺動する部材にテーパー
   状の溝部を構成し、該溝部に丹筒状あるいは球
   状の係止部材を嵌入し、回転枠の回動により摺
   動部材と回転枠側部とを固定するようにしたこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の二重窓内蔵ブラインド。