JPH02155945A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH02155945A
JPH02155945A JP63310058A JP31005888A JPH02155945A JP H02155945 A JPH02155945 A JP H02155945A JP 63310058 A JP63310058 A JP 63310058A JP 31005888 A JP31005888 A JP 31005888A JP H02155945 A JPH02155945 A JP H02155945A
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acrylonitrile
rubbery polymer
resin
parts
copolymer
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Atsushi Shichizawa
淳 七澤
Noriaki Umeda
梅田 憲章
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〕 本発明は、塗装を施した場合に良好な外観性能を与える
熱可塑性樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
ゴム質重合体にシアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化
合物をグラフト共重合してなる樹脂組成物は、例えばA
BS樹脂として、その良好な加工性と、機械的強度のバ
ランスから広範囲に使用されている。しかし、ゴム質重
合体にジエン系化合物を用いた場合、必ずしも耐候性が
十分でないために塗装を施すことがある。また、意匠上
の理由から塗装を施すことも少なくない。
塗装を施す場合に、塗料又はシンナーの種類、塗装条件
、樹脂の種類によっては、塗料、シンナーとの接触時に
成形品表面に微小なりラックが発生し、塗料を吸い込ん
だり、吸い込みは起こさないまでも塗面の鮮映度が低下
するなどの外観不良を起こすことがある。外観の悪い塗
装品は、自動車、オートバイの内外装部品のように金属
の塗装品と混合使用される用途では、商品価値を損ねる
ことになる。
塗装品の外観不良現象は、樹脂を射出成形する際に残留
する歪に起因すると言われ、成形品をアニール処理し、
残留歪を開放した後に塗装を施すことで、成る程度解消
できるが、この場合、作業工数が増えるため生産性が低
下する。また、樹脂に対する攻撃力の弱い塗料、シンナ
ーの使用も可能であるが、−船釣に塗膜の密着強度が劣
ることになり好ましくない。
塗装品の外観不良現象を、樹脂組成物の改良により解消
する試みとして、特開昭54−94547号公報、特公
昭63−30953号公報が開示されている。ここに開
示された技術では、前者はゴム質重合体にシアン化ビニ
ル化合物と芳香族ビニル化合物をグラフト共重合する際
に、シアン化ビニル化合物の比率を一般的なABS樹脂
より高<32〜37%の領域を使用するもの、後者はグ
ラフト共重合体の樹脂相を構成するシアン化ビニル化合
物と芳香族ビニル化合物との共重合体中のシアン化ビニ
ル化合物由来成分の重量比率を20〜35重量%とし、
かつシアン化ビニル化合物38〜65重量%と芳香族ビ
ニル化金物62〜35重量%を共重合してなる成分を配
合するものである。
これらの技術では、前記樹脂中のシアン化ビニル化合物
由来成分の含有率を高めることにより、塗装時の外観不
良を軽減できるとしているが、シアン化ビニル化合物由
来成分の含有率増加に伴い、加工流動性、或いは機械的
強度が低下するため、使用可能なシアン化ビニル化合物
の上限を全樹脂中35〜40重量%に制限している。ま
た、塗膜の密着強度のような塗膜性能に関する記述も見
られない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、アニール処理を行わなくても良好な塗装
外観が得られ、塗膜性能も良好な熱可塑性樹脂組成物を
検討した結果、特定のシアン化ビニル化合物由来成分含
有率にあって、ゴム質重合体を除く樹脂成分中のシアン
化ビニル化合物由来成分の組成分布が狭い領域において
、橿めて良好な塗装外観と塗膜性能、及び加工流動性と
機械的強度のバランスが得られることを発見し、本発明
に到達した。
〔課題を解決するための手段] このような樹脂の塗装外観の不良現象は、本発明におい
て、以下に示す熱可塑性樹脂組成物を塗装用に用いるこ
とで回避可能である。
すなわち、本発明は: ゴム質重合体に、シアン化ビニル化合物と芳香族ビニル
化合物がグラフト共重合された共重合体(6)と、シア
ン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物の共重合体(ハ
)からなる樹MMlltC物であって、該組成物中のゴ
ム質重合体が5〜50重量部であり、ゴム質重合体を除
<m脂成分中に占めるシアン化ビニル化合物由来成分の
平均含有率が0.35〜0.50であって、かつ平均含
有率±0.025の範囲内に、ゴム質重合体を除く樹脂
成分の70重量%以上が含まれる熱可塑性樹脂組成物を
塗装用として用いるものである。
さらに、上記組成物の芳香族ビニル化合物由来成分の一
部を(メタ)アクリル酸エステル化合物由来成分に置き
替えても、本目的の達成が可能である。
本発明において、熱可塑性樹脂組成物中の、ゴム質重合
体を除く樹脂分中に占めるシアン化ビニル化合物由来成
分の平均含有率とは、次式で定義されるものである。
シアン化ビニル化合物重量 〔発明の効果〕 本発明の熱可塑性樹脂組成物は;■単に塗装外観と塗膜
性能が優れるばかりではなく;■その優れた加工性と機
械的強度ゆえに、フロー成形用材料として用いると、パ
リソン強度が高くドローダウンしにくく、同時にプロー
時の伸びが均一である良好な製品が得られる。
■メツキ用の材料として用いると、優れた耐薬品性のゆ
えに、鮮映度の高いメツキ表面が得られ、同時にメツキ
の密着強度も高い。
■また、ジオクチルアジペートの移行性が少ないので、
ジオクチルアジペート等の可塑剤を含む塩化ビニル樹脂
と接触する部品に使用すると、可塑剤の移行に伴う機械
的強度の低下が無く極めて好ましい。
■更に、ウレタン発泡に用いるフレオンガスに対する耐
性も優れ、電気冷蔵庫内張り用途に用いると、薄肉化し
てもウレタンのダイレクト発泡に耐えることができる。
■耐薬品性以外に耐候性も良好で光による変色が少なく
、機械的強度の保持率も高いので、従来の一般的ABS
樹脂の用途分野の拡大が可能である。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
従来、ABS樹脂では、シアン化ビニル化合物の含有率
を高めることにより、耐薬品性を向上させ得ることが可
能であることは公知である。耐薬品性の向上を以て塗装
時のクランク発生を防止できることも前記の特許のとお
り可能であるが、方では、極性の高いシアン化ビニル化
合物由来成分の樹脂中の含有率が増加すると、溶融時の
粘度が高くなり、加工流動性が低下することも広く知ら
れた事実である。加工流動性を高く保持すべく、樹脂成
分の分子量を下げると、機械的強度が低下し実用的でな
くなることも従来技術の指摘するとおりである。
本発明者らは、加工流動性及び機械的強度を)員なうこ
となくシアン化ビニル化合物由来成分の含有率を高めた
樹脂組成物を検討した結果、樹脂組成物中のゴム質重合
体を除く樹脂成分におけるシアン化ビニル化合物由来成
分の平均含有率と、その分布の程度が極めて重要である
ことを発見した。
例えば、シアン化ビニル化合物由来成分の含有率が極め
て高いシアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物との
共重合体を作成し、シアン化ビニル化合物由来成分の少
ない一般のABS樹脂と混合し、平均のシアン化ビニル
化合物由来成分含有率を高めても、一般のABS樹脂か
ら来るシアン化ビニル由来成分含有率の低い成分が存在
するために、塗装時のクラック発生を十分に阻止できず
、同時に極めてシアン化ビニル化合物由来成分の多い共
重合体の存在が、全体の加工流動性を低下させる。また
、シアン化ビニル化合物の含有率の異なる樹脂を混合す
ると、相溶性が不足するため、機械的強度も低下する。
すなわち、シアン化ビニル化合物由来成分の含有率の分
布が狭く、かつ平均含有率の高い樹脂組成物のみが、良
好な塗装外観と塗膜性能、及び加工流動性と機械的強度
を与える。この目的にかなう樹脂組成物は、ゴム質重合
体にシアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物がグラ
フト共重合された共重合体(a)と、シアン化ビニル化
合物と芳香族ビニル化合物との共重合体(b)からなり
、ゴム質重合体は5〜50重量部、好ましくは12〜3
0重量部である。
ゴム質重合体が5部未満では耐衝撃性が十分ではなり、
50重量部を超えると加工流動性が低下し好ましくない
、ゴム質重合体を除く樹脂成分中のシアン化ビニル化合
物由来成分の平均含有率は、0.35〜0.50好まし
くは、0.37〜0.45の範囲である。
平均含有率が0.35未満では、塗装時のクランク防止
効果は十分ではなく、O,SOを越えると、本発明の技
術を用いても加工流動性の低下を補うことができない。
なお、平均含有率は、IRにより測定可能な、七ツマー
換算の重量平均である。
さらに、ゴム質重合体を除く樹脂成分中のシアン化ビニ
ル化合物由来成分の含有率の分布では、平均含有率±0
.025の範囲に70重量%以上の樹脂成分を含む必要
がある。すなわち、ゴム質重合体を除く樹脂成分のうち
、シアン化ビニル化合物由来成分の含有率が前記平均含
有率±0.025の範囲にあるものが、該樹脂成分の7
0重量%以上含まれる必要がある。平均含有率が前述の
0.35〜0.50の範囲にあっても、含有率分布が広
く、上記範囲からはずれると塗装面の鮮映性が低下し、
また、強度も十分ではない。従って、ゴム質重合体を除
く樹脂成分中のシアン化ビニル化合物の含有率分布の許
容巾は、平均値±0.025の範囲に70重量%以上、
好ましくは75重量%以上である。
シアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合
すると、モノマー反応性比から、特定の配合組成の場合
のみ、モノマーとポリマーの組成が一致し、この場合の
み重合率が変化してもポリマー中に組成分布が生じにく
い。
シアン化ビニル化合物としてアクリロニトリルを、芳香
族ビニル化合物としてスチレンを用いると、アクリロニ
トリルが27〜30重量%において特定の配合組成(ア
ゼオトロピンク組成)が得られるが、アクリロニトリル
量を増やし、回分操作で重合すると、重合初期にはアク
リロニトリル含有率が仕込み組成より低いポリマーが重
合末期には、逆にアクリロニトリル含有率が仕込み組成
より高いポリマーが生成するため、組成の分布が広がる
組成分布を狭くする方法は、回分操作にあっては、モノ
マーを長時間かけて連続的に添加し、かつ重合系の重合
率を常に高く保ち、加えたモノマーを短時間のうちに消
費させることが有効である。完全混合型連続重合法では
、重合系内の重合率を常に一定となるように、添加する
ゴム質重合体、七ツマー1重合開始剤及び払い出すポリ
マーをコントロールすることが重要である。
ポリマー中の組成分布の程度は、回分操作においては、
一定時間毎に重合系の内容物をサンプリングし、残留す
る七ツマ−の組成を定量し、加えた七ツマ−と得られた
ポリマーのマスバランスから、時間毎のポリマー生成量
と組成を計算することで知ることができる。完全混合型
連続重合法では、重合系内の七ツマー組成が常に一定で
あることを確認することでポリマー組成が一定であるこ
とを知ることができる。
回分操作で得られた樹脂組成物と、完全混合型連続重合
法で得られた樹脂組成物をそれぞれ単独で使用すること
は、もちろん本発明で規定する樹脂組成物中のシアン化
ビニル化合物由来成分についての特定の平均含有率を満
足する範囲で混合使用してもかまわない。
グラフト共重合体(a)の適当なグラフト率は、30〜
70%、更に好ましくは40〜60%である。グラフト
率は、アセトンを溶媒として樹脂組成物から可溶分を抽
出し、次式によって求める。
グラフト率が30%未満では耐衝撃性が十分ではなく、
70%を越えると加工流動性が低下してくる。
シアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物との共重合
体働)の分子量は、目的に応じて設定可能である。
放出成形により製品を得ようとする場合、メチルエチル
ケトン中0.5重量%での還元粘度(30’C)  η
sp/Cが0.3〜0.6 、好ましくは0.35〜0
.45の範囲である。ηsp/Cが0.3未満では、塗
装時のクランク防止効果が十分ではなく、また、0.6
を越えると、加工流動性が十分ではなく成形品に歪が残
り易い。
ブロー成形、シート成形法で製品を得ようとする場合は
、77 sp/Cは0.4〜0.9好ましくは0.5〜
0.8の範囲である。この成形法では、樹脂の熱劣化の
起こらない上限の溶融粘度まで分子量を高く設定できる
ゴム質重合体には、ポリブタジェン、ブタジェン−スチ
レン共重合体、ブタジェン−アクリロニトリル共重合体
、ポリイソプレン等のジエン系ゴム:ブチルアクリレー
ト−メチルメタアクリレート(メタ)アクリル酸エステ
ル重合体等のアクリル系ゴム、水添ポリブタジェン、エ
チレン−プロピレン共重合ゴム(EPDM)、フッ素ゴ
ム、シリコーンゴム等の飽和型ゴム等を用いることがで
きる。
グラフト共重合体(al、共重合体(b)を構成するシ
アン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルが;芳香族ビニル化合物としては、スチ
レン、αメチルスチレンが挙げられる。
グラフト共重合体(a)、共重合体(b)を構成する芳
香族ビニル化合物由来成分の一部は、(メタ)アクリル
酸エステルにより置き替えることができる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレ
ート、メチルメタアクリレート、ブチルアクリレート、
2−エチルへキシルアクリレート等が例示できる。これ
ら化合物中でも、樹脂の加工流動性を高め得るブチルア
クリレート、2−エチルへキシルアクリレートが好まし
く、適正な使用量は、芳香族ビニル化合物の5〜50M
量%、更に好ましくは10〜40重量%である。(メタ
)アクリル酸エステルの使用は、本発明に基き樹脂組成
物中のシアン化ビニル化合物由来成分の組成分布を狭く
しても、なお加工流動性に不足があるような大型射出成
形部品を得ようとする場合に有効である。
なお、樹脂組成物に、必要に応じ酸化防止剤、紫外線吸
収剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤等を加えることは任意
である。
以下、実施例に基き本発明を説明するが、これは本発明
の範囲を限定するものではない。
なお、以下に用いる部数は重量部数である。
実施例1 ポリブタジェンゴムラテックス(重量平均粒子径300
0人)ゴム固形分16部、脱イオン水100部、ロジン
酸カリウム1.0部を還流冷却器付き重合槽に入れ、気
相部を窒素置換しながら70″Cに昇温した。アクリロ
ニトリル33.6蔀、スチレン50.4部、クメンハイ
ドロパーオキサイド0.1部、t−ドデシルメルカプタ
ン0,85部の混合液、及び脱イオン水50部にナトリ
ウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.2部、硫酸
第一鉄0.004部、エチレンジアミンテトラ酢酸ナト
リウム0.04部を溶解した液を、6時間にわたり連続
追添加し、反応させた。
この間重合系の温度を70℃にコントロールし、追添加
終了後、更に1時間その状態を維持し、重合を完結した
重合過程で30分毎に内容物のサンプリングを行い重合
系内に残留するモノマー量と、重合系に加えたモノマー
量のバランスから各時間毎に生成したポリマーの量及び
アクリロニトリルの含有率を計算により求めた。
得られた共重合体ラテックスに、硫酸マグネシウム1.
3部を加え凝固させ、洗浄、脱水した後、90°Cで熱
風乾燥を行い、樹脂粉末を得た。
樹脂粉末にフェノール系熱安定剤(住友化学BIT)0
.2部、滑剤エチレンビスステアリルアミド0゜5部を
加え、押出機を用いペレット化し、シリンダー温度24
0 ’C1金型温度45℃で射出成形を行い、試験片を
得た。
得られた試験片は、23℃に調温した塗料溶液(レフラ
ック55: ノンブラッシング=169シンナー−50
:15:35)に20秒浸漬し、80℃で30分乾燥し
、クランクと吸込みの発生の有無を目視により判定した
また試験片に導電塗料(日本油脂■製導電プライマーを
スプレー塗装し、乾燥後、更にハイウレタン5000 
(日本油脂■製)をスプレー塗装し、75”C20分間
乾燥した。塗装面の鮮映度を、写像性測定装置1iF(
スガ試験機ICM−1日型、スリット間隔1m+■、反
射角度45°)を用い測定した。塗面の密着強度を、l
−■クロスカット後のセロテープ剥離試験により測定し
た。
実施例1のサンプルは、ゴム賞重合体を除く樹脂成分中
の平均アクリロニトリル含有率が0.386、アクリロ
ニトリル含有率が0.386±0.025の範囲内にあ
る共重合体の割合は79.3%であった。
塗料による浸漬試験では、クラック、吸込みの発生は認
められず、スプレー塗装品の鮮映度は45.6%であっ
た。セロテープ剥離テストでは剥離は認められなかった
実施例2.3及び比較例1.3は、実施例1と同様の重
合及び評価を、グラフト共重合を行う際に使用するモノ
マーの配合と、t−ドデシルメルカプタンの使用量を変
えて、実施したものである。
実施例4は、ゴム質重合体量を20部とし、追添加する
モノマー混合液の組成を、アクリロニトリル40.0部
、スチレン24.0部、ブチルアクリレート16.0部
、t−ドデシルメルカプタン1.3部とし、作成したも
のである。
比較例2は、実施例1の重合処方のうち、モノマー混合
液と還元剤水溶液の連続追添加時間を3時間として作成
したものである。
その結果を表1に示した。
実施例1と比較例1から、樹脂成分中のアクリロニトリ
ル含有率が0.35未満ではクラックの発生は防止でき
ないことが明らかである。
実施例3と比較例3から、樹脂成分中のアクリロニトリ
ル含有率が0.55以上では、クランクの発生は認めら
れないものの、加工流動性の低下を許容できないことが
明らかである。
実施例1と比較例2から、樹脂成分の組成分布が広がる
と、塗装面の鮮映性が低下することが明らかである。
実施例5.6及び比較例4.5 ポリブタジェンゴムラテックス(3000人)ゴム固形
分40部、脱イオン水100部、ロジン酸カリウム0.
3部、t−ドデシルメルカプタン0.2部を還流冷却器
付き重合槽に入れ、気相部を窒素置換しなから70°C
に昇温した。アクリロニトリル24部、スチレン36部
、クメンハイドロパーオキサイド0.15部、t−ドデ
シルメルカプタン0.4部の混合液、及び脱イオン水5
0部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0
.3部、硫酸第一鉄0.004部、エチレンジアミンテ
トラ酢酸ナトリウム0.04部を加えてなる水溶液を、
7時間にわたり連続追添加して、反応させた。この間、
重合系の温度を70℃にコントロールし、追添加終了後
に更にクメンハイドロパーオキサイド0.02部を加え
、1時間その状態を維持して、反応を完結した。
重合過程での重合物分析を実施したところ、樹脂成分中
の平均アクリロニトリル含有率は、0.393で、かつ
アクリロニトリル含有率0.393±0.025の範囲
に共重合体の88.8%が存在した。
実施例1と同様に樹脂粉末を得たのち、粉末45重量部
、連結式完全混合重合機を用いて作成した組成分布の狭
いアクリロニトリル−スチレン共重合体55重量部と、
熱安定剤0.2部、滑剤0,5部と共に混合し、押出機
を用いて、ペレット化した。
実施例5は、アクリロニトリル−スチレン共重合体中の
アクリロニトリル含有率が0.385のものを、実施例
6は、同共重合体の組成がアクリロニトリル0.380
 、ブチルアクリレート0.103のものを、比較例4
は、同共重合体中のアクリロニトリル含有率が0.34
1のものを、比較例5は同0.472のものを、夫々ゴ
ム成分40重量部の存在下にグラフト重合して得た樹脂
粉末と押出し混練して得た組成物である。
実施例1と同様の塗装性評価を行い、表2を得た。
比較例4より、樹脂成分中の平均アクリロニトリル含有
率が0.35以上であっても、組成分布が広くなる組合
せでは、塗装性の改良ができないことが明らかである。
比較例5から、高いアクリロニトリル含有率のアクリロ
ニトリル−スチレン共重合体と、アクリロニトリル含有
率の低いゴム成分を含むグラフト共重合体の組合せでは
、塗装性は満足できるが、耐衝撃性の低下が著しく実用
的でないことも明らかである。又、塗面の密着強度も低
い。
実施例5では、組成分布が極めて少ないので極めて高い
塗装性能を有し、また、マトリックス成分中にブチルア
クリレートを含有させた実施例6は塗装性能をl員なう
ことなく、加工流動性と機械的強度のバランスも向上さ
せ得ることが出来、有効であることが明らかである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ゴム質重合体に、シアン化ビニル化合物と芳香族
    ビニル化合物がグラフト共重合された共重合体(a)と
    、シアン化ビニル化合物と芳香族ビニル化合物の共重合
    体(b)からなる樹脂組成物であって、該組成物中のゴ
    ム質重合体が5〜50重量部であり、ゴム質重合体を除
    く樹脂成分中に占めるシアン化ビニル化合物由来成分の
    平均含有率が0.35〜0.50であって、かつ該平均
    含有率±0.025の範囲内に、ゴム質重合体を除く樹
    脂成分の70重量%以上が含まれる熱可塑性樹脂組成物
  2. (2)共重合体(a)及び(又は)共重合体(b)を構
    成する芳香族ビニル化合物由来成分の一部を、(メタ)
    アクリル酸エステル化合物由来成分に置き替えてなる請
    求項(1)記載の熱可塑性樹脂組成物。
JP63310058A 1988-12-09 1988-12-09 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH02155945A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107177153A (zh) * 2016-03-10 2017-09-19 Umg Abs株式会社 热塑性树脂组合物、树脂成型品和涂装加工品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107177153A (zh) * 2016-03-10 2017-09-19 Umg Abs株式会社 热塑性树脂组合物、树脂成型品和涂装加工品
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