JPH02153261A - 内燃エンジン制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃エンジン制御装置に係り、特に、空燃比フ
ィードバック制御中に発生するトルク変動を抑制するの
に好適な内燃エンジン制御装置に関する。

〔従来の技術〕 排気ガスの浄化のため、内燃エンジンには空燃比フィー
ドバック制御装置を備えるのが一般的である。しかし、
このフィードバック制御（閉制御）中は、第３図の最上
段に示す様に、空燃比帰還係数が適正値の前後をフィー
ドバック制御のサイクルで変動し、これに応じて空燃比
の変動が生じている。

尚、空燃比フィードバック制御に関連するものとして、
特開昭５８−１２６４４０号、同５８−１９２９４５号
等がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

空燃比フィードバック制御により空燃比の変動が生じる
と、これに伴って第３図の中段に示す様に、内燃エンジ
ンにトルク変動が生じる。このため、空燃比フィードバ
ック制御装置を備える内燃エンジンを自動車に搭載する
と、このトルク変動に基づく不快感を搭乗者に与えると
いう問題がある。また、内燃エンジンのアイドリング時
に空燃比フィードバック制御を行うと、トルク変動によ
り回転数も不安定になってしまうので、アイドリング中
は空燃比フィードバック制御を停止するのが一般的であ
る。つまり、アイドリング中は排気ガスの浄化をある程
度犠牲にしなければならないという問題もある。

本発明の目的は、空燃比フィードバック制御中に発生す
るトルク変動を抑制する内燃エンジン制御装置を提供す
ることにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、空燃比フィードバック制御中に、供給燃料
の混合比（空燃比）がある所定混合比に比べて、燃料リ
ッチのときは点火時期をリタードさせ、燃料リーンのと
きは進角させることで、達成される。

好ましくは、このリタード、進角制御を、フィードバッ
ク制御サイクルに対し所定時間遅らせて制御する。

更に好ましくは、リタードさせる量および進角させる量
や、遅延させる所定時間を、エンジン回転数と負荷に応
じて決定する。

上記所定混合比として、例えば理論空燃比を使用しても
よいが、混合比がこの理論空燃比前後の所定範囲内にあ
るときはこの制御を行わず、所定範囲外になったときの
み本発明の上記リタード・進角制御を行うようにしても
、上記目的を達成できる。好ましくは、この所定範囲も
エンジン回転数と負荷とに応じて決定する。

〔作　用〕

混合比が燃料リッチのとき点火時期をリタードさせ、燃
料リーンのとき進角させて燃料に着火すると、トルク変
動を抑制する力が内燃エンジンにかかる。特に、リター
ドや進角させる時期を空燃比フィードバック制御から所
定時間遅らせることで効果的にトルク変動が抑制される
。

これにより、アイドリング中も空燃比フィードバック制
御を停止する必要がなくなる。

〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図は、本発明の一実施例に係る制御装置を搭載した
内燃エンジンの制御システム構成図である。本実施例で
は、内燃エンジン９の吸気管１３に設けられた絞り弁５
の開度を計測する絞り弁開度センサ４と、図示しないク
ランク軸の回転角度と各気筒の上死点位置を検出するク
ランク角センサ１と、吸入空気量を検出する吸入空気量
センサ８と、エンジン冷却水の温度を検出する水温セン
サ３と、排気管１２に取り付けられ排気ガス中の酸素濃
度を検出する酸素センサ２等の各種センサが内燃エンジ
ンに取り付けられ、内燃エンジンの種々の状態が検出さ
れるようになっている。これらのセンサの検出値はコン
トロールユニット７に入力され、コントロールユニット
７はこれらの検出値に応じて燃料噴射駆動パルスのパル
ス幅と点火時期とを演算する。そして、演算した燃料噴
射駆動パルスをフュエルインジェクタ６に出力し、また
点火時期に応じた一次電流を点火コイル１０に供給して
点火プラグ１１に火花を飛ばすようになっている。

コントロールユニット７は、クランク角センサ１で計測
したエンジン回転数と、吸入空気量センサ８の検出値と
から基本供給燃料量を求め、これを酸素センサ２の検出
値で補正し、補正した燃料量に応じたパルス幅の駆動パ
ルスをフュエルインジェクタ６に供給する。これにより
、所要の混合比の燃料がエンジンのシリンダ室１４に吸
入される。

また、コントロールユニット７は、クランク角センサ１
から供給されるクランク角度信号及び上死点信号から各
気筒の上死点位置を求め、エンジン回転数と吸入空気量
とに応じた点火基本進角値つまりエンジン回転数とエン
ジン負荷とに応じた点火基本進角値を求め、更に、冷却
水温度に応じた補正点火進角値を求める。そして、上記
上死点位置に点火基本進角値と補正点火進角値とを加算
して点火位置を決定し、点火コイル１０に点火信号を供
給する。このとき、本実施例では、酸素センサ２の検出
値を使用して空燃比フィードバック制御中であるか否か
を判定し、空燃比フィードバック制御中であれば、詳細
は後述するように、更にトルク変動抑制用補正進角値を
決定し、これで上記点火位置を補正する。

第２図は、コントロールユニット７の詳細構成図である
。コントロールユニット７は、演算処理を行う中央処理
装置（ＣＰＵ）１０１と、読み出し専用記憶装置（ＲＯ
Ｍ）１０２と、書き替え可能記憶装置（ＲＡＭ）１０３
と、記憶保持機能付き書き替え可能記憶装置（ＲＡＭ）
１０４と，アナログ・デジタル変換器（ＡＤＯ）１０５
と、パルス処理部１０６からなる。パルス処理部１０６
は、クランク角センサ１の出力信号を計数する角度パル
ス計数部と、点火コイル１０に供給する点火信号生成部
と、フュエルインジェクタ６へ供給する駆動パルスの生
成部を有する。吸入空気量センサ８の検出信号。ａと、
絞り弁開度センサ４の検出信号ＴＰＳと、酸素センサ２
の検出信号と、水温センサ３の検出信号ＴＷのアナログ
信号は、アナログ・デジタル変換器１０５でデジタル信
号に変換され、ＣＰＵＩＯＩで演算処理される。この酸
素センサ２の検出信号から、空燃比フィードバック制御
に使用する空燃比帰還係数λが算出される。尚、符号１
０７は、ＲＡＭ１０４の記憶保持用バックアップバッテ
リである。

第３図は、本発明の一実施例に係る制御方法によるトル
ク変動抑制原理の説明図である。前述したように、空燃
比フィードバック制御中の空燃比は理論空燃比前後をフ
ィードバック制御サイクルで変動する。これにより、第
３図中段に示した様に内燃エンジンの出力トルクが変動
する。そこで。

空燃比が理論空燃比より燃料リッチになったときはある
所定量だけ点火時期をリタードさせて着火時期を遅らせ
、燃料リーンになったときはある所定量だけ点火時期を
進ませて着時期を早める。第３図に示す様に、空燃比フ
ィードバック制御による空燃比帰還計数の変化に対しあ
る時間遅れをもって空燃比が変動している。従って、こ
の時間遅れに相当する所定時間ｔだけ，上記リタード・
進角補正の時期を遅らせる。空燃比の帰還係数変化から
の時間遅れは、エンジン回転数と負荷とに依存するので
、上記所定時間先はエンジン回転数と負荷とにより決定
する。また、上記リタード補正量や進角補正量もこれら
に応じて決定する，更に、第３図に示した実施例では、
理論空燃比に比べて燃料リッチが燃料リーンかで点火時
期を（基本進角値＋温度補正進角値）からリタードさせ
たり進角させたりしているが、空燃比が理論空燃比前後
のある所定範囲内にあるときはこの制御をせずに、所定
範囲を越えて空燃比が変動したときのみ本制御を実行す
るようにしてもよい。この場合は、所定範囲もエンジン
回転数や負荷の関数として決定するのが好ましい。

第４図は、第３図で説明した実施例の点火時期決定手順
のフローチャートである。先ず、エンジン回転数Ｎと吸
入空気量Ｑａとから、予め設定されている基本値マツプ
を検索して基本点火進角値ＡＤＶを求める（ステップ２
０１）。次に、酸素センサ２の検出値を用いた空燃比フ
ィードバック制御中であるか否かを判定しくステップ２
０２）　、フィードバック制御中でない場合にはステッ
プ２１０に飛び、ステップ２０１で求めた基本点火進角
値を点火信号生成部にセットして本制御プログラムを終
了する。このフローチャートでは省略したが、その後に
水温センサ３の検出値に応じた温度補正進角値を求めて
これに加算し、加算した進角値を点火信号生成部に再設
定する。

ステップ２０２においてフィードバック制御中と判定さ
れた場合には、次にステップ２０３に進み、トルク変動
抑制補正値ｋを求める。これは、基本点火進角値と同様
に、予めエンジン回転数と吸入空気量とに応じて設定さ
れている補正値マツプを検索して値Ｔｋを求め、これに
フィードバック制御で使用している空燃比帰還係数λを
乗算することで求める。本実施例では、空燃比帰還係数
λを使用して補正値を算出するので、この帰還係数の変
動に起因する空燃比変動の大きさに応じた補正値ｋが算
出され、更に、補正の方向（燃料リッチのときにはリタ
ード方向、燃料リーンのときは進角方向）が求まる。尚
、このように補正値を帰還係数λやエンジン回転数等に
依存させないで、別の算出方法で求めても成るいは固定
値を使用することもできる。

次のステップ２０４では、遅延時間ｔに係るデイレイサ
イクル数ｎを求める。これもやはり、エンジン回転数と
吸入空気量とに応じて予め設定しであるデイレイ値マツ
プから検索する。そして、進角補正値キューテーブルの
現在位置からｎ番目の位置にステップ２０３で求めた補
正値ｋを設定する（ステップ２０５）。これにより、空
燃比帰還係数λの設定時機のｎ回目の点火時から補正値
ｋによる点火時期補正が実行される。

この補正値ｋによる補正実行時には、進角補正値キュー
テーブルから補正値ｋを取り出しくステップ２０６）　
、更にテーブルポインタｔを更新する（ステップ２０７
）。そして、ステップ２０８にて、今回の点火気筒が補
正すべき気筒であるか否かを判定し、補正しない気筒の
場合には前記ステップ２１０に飛ぶ。補正すべき気筒の
場合には次にステップ２０９に進み、ステップ２０１で
求めた基本点火進角値を補正値にで補正したあと、ステ
ップ２１０に進む。

このように特定の気筒での点火のみ点火時期を補正値に
で補正するのは、内燃エンジンの形式や吸気管の構造等
によりトルク変動の原因となる気筒が決まっており、そ
の気筒でのみ点火時期の補正をするだけで、トルク変動
を効果的に抑制できるためである。

〔発明の効果〕

本発明によれば、空燃比フィードバック制御中のトルク
変動を抑制できるので、定常運転中のサージ等の運転性
能上の不快感がなくなり、また、アイドル運転中も空燃
比フィードバック制御を実施できるので、排気ガスの浄
化を常に図ることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る制御装置を搭載した内
燃エンジンの制御システム構成図、第２図は第１図に示
すコントロールユニットの詳細構成図、第３図は本発明
の一実施例に係るトルク変動抑制原理の説明図、第４図
は第３図に示す点火時期補正における点火時期決定手順
のフローチャートである。 １・・・クランク角センサ、２・・・酸素センサ、３・
・・水温センサ、４・・・絞り弁開度センサ、５・・・
絞り弁、６・・・フュエルインジェクタ、７・・・コン
トロールユニット、８・・・吸入空気量センサ、９・・
・内燃エンジン、１０・・・点火コイル、１１・・・点
火プラグ、１２・・・排気管、１３・・・吸気管、１０
１・・・ＣＰＵ、ｋ・・トルク変動抑制補正値、λ・・
・空燃比帰還係数、ｔ・・・遅延時間。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、内燃エンジンの排気ガス中の酸素濃度を検出し該検
   出値に応じて供給燃料の混合比を制御する燃料制御装置
   と、所要進角値で点火時期を制御する点火時期制御装置
   とを備える内燃エンジン制御装置において、前記酸素濃
   度検出値に応じて供給燃料の混合比を制御している最中
   は、該混合比が第１所定混合比より燃料リッチのとき点
   火時期を前記所要進角値から所定量リタードさせ、前記
   混合比が第２所定混合比より燃料リーンのとき点火時期
   を前記所要進角値から所定量進角させる制御手段を備え
   ることを特徴とする内燃エンジン制御装置。 ２、請求項１において、所要進角値は、エンジン回転数
   と負荷とに応じた値を取ることを特徴とする内燃エンジ
   ン制御装置。 ３、請求項１において、所要進角値は、エンジン回転数
   と負荷に応じた基本値に、エンジン冷却水温度に依存し
   た温度補正値を加算した値をとることを特徴とする内燃
   エンジン制御装置。 ４、請求項１乃至請求項３のいずれかにおいて、第１所
   定混合比と第２所定混合比とは同一の値をとることを特
   徴とする内燃エンジン制御装置。 ５、請求項１乃至請求項４のいずれかにおいて、第１所
   定混合比と第２所定混合比の値を、エンジン回転数と負
   荷とにより決定することを特徴とする内燃エンジン制御
   装置。 ６、請求項１乃至請求項５のいずれかにおいて、リター
   ドさせあるいは進角させる所定量は、エンジン回転数と
   負荷とに応じて決定することを特徴とする内燃エンジン
   制御装置。 ７、請求項１乃至請求項６のいずれかにおいて、リター
   ドさせあるいは進角させる所定量は、空燃比帰還係数に
   依存した値とすることを特徴とする内燃エンジン制御装
   置。 ８、請求項１乃至請求項７のいずれかにおいて、点火時
   期の所要進角値からのリタードあるいは進角制御を、前
   記酸素濃度検出値に応じた燃料制御周期に対し所定時間
   遅らせて行うことを特徴とする内燃エンジン制御装置。 ９、請求項８において、所定時間はエンジン回転数と負
   荷とにより決定することを特徴とする内燃エンジン制御
   装置。 １０、請求項１乃至請求項９のいずれかにおいて、点火
   時期の所要進角値からのリタードあるいは進角制御は、
   内燃エンジンの特定の気筒に対してのみ行うことを特徴
   とする内燃エンジン制御装置。