JPH0215208Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、自動車車体の後端に設けられるコン
ビネーシヨンランプに関するものである。

［従来技術］ 従来、コンビネーシヨンランプは、各種の表示
灯を近設しターンシグナルランプ部とストツプ・
テールランプ部、そしてバツクランプ部などを形
成し、その配置構成には各種のものがあつた。そ
してその一つとして、第３図に示すように、ター
ンシグナルランプ部１とストツプ・テールランプ
部２とを、一体となつているハウジング３，４そ
れぞれにバルブ１０，２０を配し色彩の相異なる
レンズ１１，２１（ターンシグナルランプ部には
黄色、ストツプ・テールランプ部には赤色）を装
着して１個の灯体Ａから構成するとともに、バツ
クランプ部５は、平板部７が接続されたハウジン
グ６にバルブ５０を配し無色透明のレンズ５１を
装着した灯体Ｂから構成し、前記ストツプ・テー
ルランプ部２のレンズ（赤色）２１に対応して連
続感を持たせるために、前記平板部７の前方に赤
色のダミーレンズ８が装着されていた。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記した灯体を構成するハウジングの反射面
は、パラボラ曲面を呈して設けられているため、
昼間時この灯体内に入射した太陽光ａは様々な方
向に反射してのちレンズを透過して外方に出る
が、上記した平板部は車体との関係上ほぼ平面
で、浅い位置に近接して存在し、レンズとの距離
が前記ハウジングよりも近いため、赤色ダミーレ
ンズを透過して平板部の塗装面に達した太陽光ａ
は、ほぼ一様な方向に反射し、前記太陽光の反射
率は高く、隣接するストツプ・テールランプより
も明るく見え、即ち赤色でも明光色に視認され
て、ストツプ・テールランプ部のレンズ（赤色）
と赤色ダミーレンズとの色合いに大きな差異がで
きてしまうという欠点があつた。この対策として
は、赤色ダミーレンズの内側に位置する平板部の
塗装色を反射性の低いグレー色にするなどの処理
を施こしているが、バツクランプ部のハウジング
の反射面と平板部の塗装色を塗り分けなければな
らず（バツクランプ部の反射面は配光上、塗装色
を変えることはできないため）、塗装工程が増し
製造コストが上昇するという不都合が生じてい
た。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、上記した従来の欠点を考慮してなさ
れたもので、ストツプ・テールランプ部の赤色レ
ンズに対応して赤色ダミーレンズを有し、該赤色
ダミーレンズにバツクランプ部の無色透明レンズ
を配したコンビネーシヨンランプにおいて、前記
バツクランプ部のハウジング内面と前記赤色ダミ
ーレンズの内側に位置する平板部上面とに同一反
射性銀色塗装を施し、前記赤色ダミーレンズは前
記近接して位置する平板部上の反射性銀色塗料の
からの反射による明光色の視認を避け、且つ隣接
ランプと略同一色に視認されるように黒色顔料を
加えてスモークレンズに形成したことを特徴とす
るコンビネーシヨンランプを提供することにより
従来の欠点を解消するものである。

［作用］ 本考案においては、赤色ダミーレンズを透過率
の低いスモークレンズとして、平板部に入射する
太陽光および平板部にて反射し赤色ダミーレンズ
を透過する反射光を減衰させ、ストツプ・テール
ランプ部の赤色レンズと赤色ダミーレンズの色合
いをほぼ同一にしたものである。

［実施例］ つぎに、本考案を第１図に示す一実施例に基づ
いて詳細に説明する。なお第２図と第３図に示す
従来例と構成が重複する部分は同符号を付してそ
の説明を省略する。

第１図に示すように、バツクランプ部のハウジ
ング６と赤色ダミーレンズ８の内側に位置する平
板部７とは一体に形成されており、ハウジング６
の内表面と平板部８の表面とに同一反射性銀色塗
装が施こされているのである。そして前記ハウジ
ング６に対応するレンズ５１を有した赤色ダミー
レンズ８は、その成型時に赤色プラスチツク材料
中に黒色顔料（カーボンブラツク）等を適宜添加
し、混在させることによつて前記赤色に黒味を帯
びさせ、レンズの透過光色調を変えることなく、
光線透過率のみを低下させた所謂スモークレンズ
に形成して、昼間時、赤色ダミーレンズ８を透過
して平板部７に達する太陽光を減衰させるととも
に、平板部７にて反射してのち赤色ダミーレンズ
８を透過する反射光をも減衰させて、赤色ダミー
レンズ８の色合いとストツプ・テールランプ部の
レンズ（赤色）の色合いとをほぼ同一にするので
ある。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案によれば、バツク
ランプ部のハウジングとこのハウジングに一体に
形成され赤色ダミーレンズの内側に位置する平板
部とに同一反射性銀色塗装を施こして、従来のよ
うに平板部の塗装色を反射性の低い塗料で塗り分
ける必要がなく、塗装コストが削減できるばかり
でなく、平板部の前面に位置する赤色ダミーレン
ズを黒色塗料を添加して透過率の低いスモークレ
ンズに形成することにより、昼間時に、ストツ
プ・テールランプ部の赤色レンズと赤色ダミーレ
ンズとの色合いがほぼ同一視され、全体として一
体感のあるコンビネーシヨンランプを安価に提供
できるなどの優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンビネーシヨンランプ
の一実施例の要部を示す説明図、第２図は従来例
を一部切り欠いて示す斜視図、第３図は従来例の
断面説明図である。 １……ターンシグナルランプ部、２……ストツ
プ・テールランプ部、５……バツクランプ部、７
……平板部、８……赤色ダミーレンズ、ａ……太
陽光。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ストツプ・テールランプ部の赤色レンズに対応
   して赤色ダミーレンズを有し、該赤色ダミーレン
   ズにバツクランプ部の無色透明レンズを配したコ
   ンビネーシヨンランプにおいて、前記バツクラン
   プ部のハウジング内面と前記赤色ダミーレンズの
   内側に近接して位置する平板部上面とに同一反射
   性銀色塗装を施し、前記赤色ダミーレンズは前記
   近接して位置する平板部上の反射性銀色塗料のか
   らの反射による明光色の視認を避け、且つ隣設ラ
   ンプと略同一色に視認されるように黒色顔料を加
   えてスモークレンズに形成したことを特徴とする
   コンビネーシヨンランプ。