JPH02151637A - 棟瓦固定構造材用熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は棟瓦固定構造材用熱可塑性樹脂組成物に関する
。さらに詳しくは施工が容易で、振動などで崩壊しにく
く、雨もシを起こしにくく、また雨水などでも軟化せず
、長期間の使用に耐える棟瓦固定構造材の製造に適した
熱可塑性樹脂組成物に関する。

（従来の技術） 日本瓦を使用した屋根の最上部に棟瓦と呼ばれる部分が
ある。該棟瓦は、割シのし瓦を数段重ね、その上に丸瓦
（冠瓦）を重ねた構造になっている。

従来の棟瓦は、割シのし瓦と割シのし瓦の間もしくは割
シのし瓦と冠瓦との間に漆喰、ふき上などを詰め込み、
該漆喰、ふき土をバインダーとして割シＯし瓦や冠瓦を
固定し、該割りのし瓦や冠瓦を銅線などで連結して固定
する構造になっている。

（発明が解決しようとする課題） 棟瓦を固定する従来の施工法では、漆喰、ふき土などを
使用し、瓦どうしを銅線などで固定するため施工が煩雑
でかつ施工に個人差が出やすいといった欠点がある。

また、瓦の固定材に漆喰やふき上を使用するため施工径
長期間経過すると該漆喰やふき土が風化し、粘着力が低
下してもろくなシ、小さな振動などでひび割れを起こす
ようになる。さらには台風や地震などによる振動を受け
た場合には、該漆喰部やふき上部が容易にひび割れを起
こし、ｍ１）や棟瓦の崩壊を起こしやすいといった欠点
を有している。また、雨水などが該漆喰部やふき土にし
み込むと該漆喰やふき土が軟らかくなシ、その結果、棟
瓦の形崩れを起こしたシ、冬期の施工や冬期の雨水など
で該漆喰部やふき上部が凍結すると乾燥後に該部分が非
常にもろくなるため、凍結の恐れのある地域では該棟瓦
の施工が困難になるといった問題点もある。

本発明は、施工が容易で施工に個人差がでにくく、かつ
風化忙よる粘着力の低下や凍結の心配がなく、さらに台
風や地震などによる振動を受けても崩壊しにくく、また
、雨水などでぬれても軟化することのない熱可塑性樹脂
製の棟瓦固定構造材の製造に適した熱可塑性樹脂組成物
を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は、熱可塑性樹脂に充填剤を配合し九棟瓦固定構
造材用熱可塑性樹脂組成物である。

本発明に用いる熱可塑性樹脂としては、結晶性プロピレ
ン単独重合体、プロピレン成分を７０重量％以上含有す
る結晶性プロピレン−エチレン共重合体、高密度ポリエ
チレンなどのボリオレフィ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重
合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、熱
可塑性ポリエステル樹脂が挙げられ、これらの樹脂は単
独でもしくＦｉ２糧以上を混合して用いることができる
。

本発明で用いる充填剤は、タルク、炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、クレーマイカなどの無機
質系充填剤、ガラス繊維、チタン酸カリウムウィスカー
などのウィスカー類、金属繊維などの無機質系繊維類、
木粉、もみがら粉、ハードボードもしくはパーティクル
ボードの粉砕品、セルロース繊維、合成繊維、炭素繊維
などの有機質系充填剤をあげることができる。これらの
充填剤は単独でもしくは２種以上を混合して用いること
ができる。

無機質系充填剤の平均粒径は５０ミクロン以下、好まし
くは３０ミクロン以下である。

木粉、もみがら粉、ハードボードもしくはパーティクル
ボードの粉砕品などの粒状の有機質系充填剤の粒径は３
０メツシユパス〜２００メツシユオンの粒径、好ましく
は５０メツシユパス〜１ｏＯメツシユオンの粒径のもの
である。

有機もしくは無機の繊維状充填剤の繊維長は２゜ｎ以下
、好ましくは１０１１１以下である。

該充填剤の配合割合は特に限定されないが、得られた熱
可塑性樹脂組成物の熱変形温度（ＪＩＳＫ　７２０７に
準拠、荷重４．６　ｋｆ／ｆ／ｃｒ／ｌ　）が６５℃以
上、好ましくは７５℃以上になるように、しかも・曲げ
弾性＊（ＪＩＳ　Ｋ　　６７５８に準拠）＞（１０，０
００勿ｆ／ｍ以上、好ましくは１５，０００〜５０，０
００　ｋｆｆ／ｃｄになるようにｐｌ整して配合すれば
より０該充填剤の好ましい配合割合は上述の条件を考慮
して組成物に対して１０〜４０！ｆ％である。

本発明の棟瓦固定構造材用熱可胆性樹脂組成物は上述し
たように熱変形温度が６５℃以上、好まり、＜ハフ　５
℃以上テ、曲げ弾性率力１０．０００１ｔｓ！ｆ／ｄ以
上、好ましくは１５，０００〜５０，０００＃ｆ／ｃｄ
（７）ものである。該変形温度が６５℃未満の熱可塑性
樹脂組成物を用いると得られた棟瓦固定構造材が夏期な
どの気温の高い時期に変形するので好ましくなく、また
、曲げ弾性率が１０，０００　＃ｆ／ｃ＋ｄ未満の熱可
塑性樹脂組成物を用いると得られ九棟瓦固定構造材が長
期間の使用によシもしくは気温の高い夏期に変形するこ
とがあるので好ましくない。

棟瓦固定構造材には、屋根の棟部の内側温度が最高５５
℃程度まで上昇し、また棟部の最下段には瓦を積み重ね
ることによって５〜５０！ｉ／ｄの荷重が加わるので、
該温度、該荷重が加わっても変形しないことが要求され
る。本発明の棟瓦固定構造材用熱可塑性樹脂組成物を用
いた該構造材の１例を第１図に示す。

これを第２図に例示したように、数段重ね合せる。

このとき上に重ねる構造材の翼部の長さすなわち翼長は
下部の構造材のそれよシ若干短かい翼長の構造材を重ね
る。重ねる段数には特に制限はないが、通常４〜５段程
夏である。ついでそれぞれの翼部上に割シのし瓦を載置
し、ビスなどで該割シのし瓦を翼部に固定する。最頂部
には冠瓦を載置し固定する。

該棟瓦固定構造材は中文、発泡、中空のいずれのもので
あってもよく、また、同種もしくは異種の材料を重ね合
せた積層物であってもよい。

かかる構造材は本発明の組成物を用いて射出成形法、異
形押出成形法、スタンピング成形法によシ成形すること
によシ得られ、また、本発明の組成物を用いてシートを
作製したのち、該シートを用いて真空成形法、圧空成形
法、プレス成形法によシ所定形状の構造材に成形するこ
ともできる。

本発明の組成物には、付加成分として、ゴム質物質、酸
化防止剤、滑剤、耐候剤、着色剤、発泡剤、耐金属劣化
防止剤、可塑剤などの各ａｉｄｓ加剤を本発明の目的を
損なわない範囲で添加することができる。

（実施例） 以下、実施例、比較例を用いて本発明を具体的Ｋｖ１．
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。

なお、実施例および比較例で用いた原料樹脂および評価
方法は次の方法によった。

１）原料樹脂 （１）　　ポリプロピレン ｐｐ−ｉ　：メルトフローレートＣＪＩＳ　Ｋ　６７５
８に準拠して測定）　？　、！９／１０分のプロピレン
単独重合体、チッソ■製、チッソポリプロＫＩＯＩＩ。

ＰＰ−２：メルトフローレート８Ｎ／１０分、エチレン
含有量８重量係のプロピレン−エチレンブロック共重合
体、チッソ■製、チッソポリプロに７０１１゜ （２）高密度ポリエチレン ＨＤＰＥ−１：メルトフローインデックス（ＪＩＳ　Ｋ
６７６０に準拠して測定）　９　＃／１０分、密度０．
９６０１１／ｄｉのエチレン単独重合体、チッソ■製、
チッソポリプロＥ８０８゜。

ＨＤＰＥ−２：メルトフローインデックス４．５１７１
０分、密度０．９４８１１７ｄ、メチル分岐度６．５個
／１０００炭素原子のエチレン−ブテン−１共重合体、
＋、ｙ／（柳眉、÷−ｙｓｅリニナβ７刀。

（３）低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ　）メルトインデ
ックス２０１９／１０分、密度０．９１９１１／ｄｉの
低密度ポリエチレン（住友化学工業■製、スミカセン（
登録商標）Ｇ２０１　）（４）ポリ塩化ビニル 平均重合度１０３０の塩化ビニル単独重合体（５）アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体（ＡＢＳ
樹脂） 密度１．０６Ｉ／ｃＩｉｔ１ビ力ツト軟化点（ＪＩＳＫ
　６７５８に準拠して測定）９８℃のＡＢＳ樹脂（三菱
モンサント化成■製、タフレックス（登録商標）ＹＴ−
２１２） （６）　　炭酸カルシウム 粒径０．５ミクロンの重質炭酸カルシウム（７）木　粉 粒径３０メツシユパス　８０メツシユオンの木粉 ２）評価方法 射出成形法によシ試験片を調製し、以下の試験方法によ
シ評価した。

（１）　　熱変形温度：　ＪＩＳ　Ｋ　７２０７に準拠
（荷重４．６＃ｆＡ）（単位℃） （２）曲げ弾性率：　ＪＩＳ　Ｋ　６７５８に準拠（単
位ｋｇｆＡ）（３）引張強度：　ＪＩＳ　Ｋ　６７５８
に準拠（単位＃ｆＡｔ）（４）施工性 第２図に示した棟瓦の模型を組み立て、このときの施工
性を次の基準で評価した。

◎：良好 ○：はぼ良好、粗雑に扱うと構造材が割れたシ、若干柔
らかく組立作業がややヤシにくい。

△：やや不良、割れたり、柔らかすぎて組立作業がやシ
にくい。

×：不良、もろくて容易に割れるか、柔らかすぎて組立
作業が非常にやシにくい。

（５）耐震性 第２図のように組み立てた棟瓦の模をを使用し、これを
架台に固定し、雰凹気温度５５℃と一１０℃のもとに架
台に震度５相当の振動を１分間率位で５回あたえ、崩壊
の程度を調べ次の基準で耐震性を評価した。

◎：崩壊なしく非崩壊率９５％以上） ○：少し崩ＩＩｓあシ（非崩壊率７５〜９４％以上）Δ
：かなシ崩壊あシ（非崩壊率３１〜７４係）Ｘ：完全に
崩壊（非崩壊率３０％以下）実施例１〜１０、比較例１
．２ 熱可塑性樹脂として、ＰＰ−１、ＰＰ−２、ＨＤＰＥ−
１、ＨＤＰＥ−２、ＬＤＰＥ　オ！びＰＶＣ（塩化ヒニ
ル単独重合体１００重量部に三塩基性硫酸鉛２重量部、
二塩基性ステアリン酸鉛０．５重量部、ステアリン酸１
重量部、ステアリン酸カルシウム０．５重量部配合品）
および充填剤として炭酸カルシウム、木粉を後述の第１
表に記載の配合割合で８０℃に加温されたヘンセルミキ
サーに入れ５分間撹拌混合したのち、該混合物を２１０
℃に設定された口径９０ｍのベント付き２軸押比機を用
いてベント吸引しながら溶融混練押出し、ペレタイズし
て粒状の組成物を得た。

得られた組成物を用いて熱変形温度測定用試験片および
曲げ弾性率測定用試験片を調製し、測定に供した。また
、上述の組成物を用いて口径９０鵡のＴダイ付き押出機
で樹脂温２１０℃で溶融混練押出し、厚み２．０　ｍｘ
、巾６００Ｂのシートを得、該シートを用いて、第１図
に示す形状を有する金型で圧力４＃ｔｆ／ａｄでプレス
成形し、棟瓦固定構造材を成形した。

得られた該構造材を用いて第２図に示す棟瓦を組み立て
施工性および耐震性の評価を行なった。

また、比較例として比較例２で紘従来の施工法である漆
喰を用いて棟瓦を組み立て施工性および耐震性の評価を
行なった。

これらの結果をまとめて第１表に示した。

実施例１１．１２ 実施例１１は、ＰｖＣを用いて製造した厚み１關のシー
トと実施例４で得られたシートとを貼シ合せた積層体を
作製し、該積層体を用いて熱変形温度、曲げ弾性率測定
用の試験片を調製し測定に供した。

また、該積層体を用いて実施例１〜１０に準拠して棟瓦
固定構造材を成形し、該構造材を用いて施工性および耐
震性の評価を行なった。

実施例１２は、ＰＰ−２８００重量部ＨＤＰＥ−１２０
重量部、アゾジカルボンアミド（発泡剤）０．３重量部
、ステアリン酸亜鉛０．５重量部、流動パラフィン０．
３重量部からなる混合物をＴ−ダイ付き押出機を用いて
、温度２００℃で溶融混線押出し、発泡倍率１．０５、
厚み２ｆｌの発泡シートを作製し、該発泡シートを用い
て熱変形温度および曲げ弾性率測定用の試験片を調製し
、測定に供した。

また、該発泡シートを用いて実施例１〜１０に準拠して
、棟瓦固定構造材を成形し、該構造材を用いて施工性お
よび耐震性の評価を行なった。

これらの結果を第１表Ｋまとめて示した。

（発明の効果） 本発明の組成物を用いた棟瓦固定構造材は、該構造材と
（割り）のし瓦を交互に重ね、のし瓦を該構造材にビス
で止めて固定するだけで施工できるので、施工が容易で
施工に個人差がでにくく、く、崩壊や雨漏ヤを防止でき
る。さらに、凍結しないので寒冷地での使用や寒冷期の
施工ができ、雨水等に濡れても凍結や軟化を起すことが
ないので耐久性に優れ長期間の使用に耐える棟瓦固定構
造材であシ、本発明の組成物はかかる棟瓦固定構造材の
製造に好適に使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は棟瓦固定構造材の１例を示す。 第２図は棟瓦固定構造材を用いて棟瓦を組み立てた状態
を示す。図中１は棟瓦固定構造材を、２は割シのし瓦を
、３は冠瓦を、それぞれ表わす。 以上 第１図 第２図 手粘■苔１１正書 ５．補正命令の日付 自発補正 平成 １年３月２５日

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱可塑性樹脂に充填剤を配合した棟瓦固定構造材
   用熱可塑性樹脂組成物。
2. （２）熱可塑性樹脂に充填剤を１０〜４０重量％配合し
   た請求項１記載の棟瓦固定構造材用熱可塑性樹脂組成物
   。
3. （３）熱可塑性樹脂として、プロピレン単独重合体、プ
   ロピレン成分を７０重量％以上含有するプロピレン−エ
   チレン共重合体、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル
   、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体も
   しくはこれらの２種以上の混合物を用いる請求項１もし
   くは請求項２記載の棟瓦固定構造材用熱可塑性樹脂組成
   物。
4. （４）充填剤として、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カ
   ルシウム、硫酸バリウム、クレー、マイカ、ガラス繊維
   、チタン酸カリウムウィスカ、金属繊維、木粉、もみが
   ら粉、ハードボードもしくはパーティクルボードの粉砕
   品、非水溶性のセルロース繊維、合成繊維、炭素繊維も
   しくはこれらの２極以上の混合物を用いる請求項１もし
   くは請求項２に記載の棟瓦固定構造材用熱可塑性樹脂組
   成物。