JPH02137672A - 消耗電極式アーク溶接装置 - Google Patents

消耗電極式アーク溶接装置

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JPH02137672A
JPH02137672A JP29336688A JP29336688A JPH02137672A JP H02137672 A JPH02137672 A JP H02137672A JP 29336688 A JP29336688 A JP 29336688A JP 29336688 A JP29336688 A JP 29336688A JP H02137672 A JPH02137672 A JP H02137672A
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JP
Japan
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welding
consumable electrode
arc
switching element
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JP29336688A
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English (en)
Inventor
Kazunari Hirasawa
平沢 一成
Satoru Innami
印南 哲
Akinori Motomiya
紀典 本宮
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、主に二酸化炭素ガス(Co。)等からなる
シールドガスにより溶接部を外部よりしゃ断し、消耗電
極を溶接部に連続的に送給して溶接を行う消耗電極式ア
ーク溶接装置に関するものである。
〔従来の技術] 従来、アーク溶接電源としては、通常定電圧特性のもの
が用いられ、近年、アーク溶接電源の出力制御にトラン
ジスタやサイリスク等の半導体素子からなる出力制御素
子を用いたものが多く使用されている。このような出力
制御素子を用いたアーク溶接電源においては、消耗電極
および溶接母材間で短絡、アーク放電を繰り返して溶接
を行う場合に、短絡時における負荷電流特性が溶接結果
に大きな影響を与え、特に溶接中に発生するスパッタリ
ングの発生量に大きく関係する。このため、アーク溶接
電源の出力側に溶接出力制御回路としてインダクタンス
素子を設け、短絡時の出力特性の調整を行うことにより
負荷電流特性の改善を図っている。
しかし、実際の溶接においては、採用する溶接電流、溶
接速度、溶接姿勢などにより最適なインダクタンス値が
異なる。このため、出力制御素子として半導体素子を用
いたアーク溶接電源においては、溶接状態、すなわち消
耗電極・溶接母材間がアーク発生状態であるか短絡状態
であるかどうかの検出を行い、短絡状態であるときに出
力制御素子の導通状態を変化させ、溶接電流を制御する
ことにより溶接特性の改善を行っている。
また、スパッタリングは、消耗電極・溶接母材間がアー
ク発生状態から短絡状態に移行するとき、および短絡状
態からアーク発生状態に移行するとき、すなわち溶接電
流および溶接電圧の波形が最も大きく変化するときに多
く発生する。このスパッタリングの発生を第6図に基づ
いて説明する。
21は消耗ワイヤ電極からなる消耗電極、22は溶接母
材を示している。第6図(a)は消耗電極21と溶接母
材22との短絡直前の状態を示し、アーク23が発生し
た状態である。同図(b)は消耗電極21と溶接母材2
2の溶融池に接触した初期短絡状態、同図(C)は消耗
電極21と溶接母材22の溶融池との接触が確実になり
、消耗電極21の溶滴が溶接母材22へ移行する中間状
態を示している。
同図(d)は消耗電極21の溶滴が溶接母材22の溶融
池に移行し、消耗電極21と溶接母材22の溶融池との
間に溶融した消耗電極21のくびれが発生した後期短絡
状態を示している。同図(e)は消耗電極21と溶接母
材22との短絡が開放され、アーク23が再発生した初
期の状態、同図(f)は消耗電極21の先端が加熱され
溶滴が成長し、消耗電極21および溶接母材22間でア
ーク23が発生した状態を示している。この第6図(a
)〜(f)の過程が繰り返され、溶接母材22の溶接が
行われる。
そして、同図[有])〜(d)の過程が消耗電極21お
よび溶接母材22の短絡期間で、同図(a)、 (e)
、 (f)がアーク発生期間である。
この同図(a)〜(f)の過程において、スパッタリン
グは、同図(a)の状態から同図(b)の状態への移行
時。
すなわちアーク発生状態から短絡状態へ移行する時、お
よび同図(d)の状態から同図(e)の状態への移行時
、すなわち短絡状態が開放されアーク発生状態へ移行す
る時に多く発生する。特に、同図(d)の状態から同図
(e)の状態への移行時にスパッタリングが極めて多く
発生する。
従来より消耗電極21と溶接母材22との短絡状態が開
放されてアーク23が発生する瞬間の短絡開放電流が小
さい値であると、スパッタリングの発生が少なくなるこ
とが知られている。
このことから、従来、消耗電極21と溶接母材22との
短絡が開放される時(第6図(d))に、消耗電極21
のくびれを検出し、すなわちアーク放電が再発する時点
を事前に検知して消耗電極21と溶接母材22間に供給
される溶接電流を低下させ、短絡開放電流を急激に低下
させてスパッタリングの発生を少なくしている。
以下、従来のこの種の消耗電極式アーク溶接装置を第7
図ないし第9図に基づいて説明する。
この消耗電極式アーク溶接装置は、第7図に示すように
、消耗電極21および溶接母材22間に溶接電流を供給
するアーク溶接電源■と、溶接出力制御手段■と、出力
制御回路Vとを備えている。
アーク溶接電源■は、三相交流電圧を入力し、整流回路
1で全波整流を行い、フィルターチジークコイルからな
るインダクタンス素子L1を介してコンデンサC0で平
滑して直流電圧に変換する。
そして、この直流電圧を出力回路TRのトランジスタか
らなるスイッチング素子QI””Q4により第9図(a
)に示すようにな高い周波数の交流電圧に変換する。さ
らに、主トランスTrがこの高い周波数の交流電圧を昇
圧し、ダイオードDt、D3に加える。そして、高い周
波数の交流電圧は、ダイオードD2.D3により同図(
b)に示すように整流され、溶接出力制御手段■のイン
ダクタンス素子L3により同図(C)に示すようなリッ
プルの少ない溶接出力とされ、抵抗R2+スイッチング
素子Q5を介し消耗電極21に加えられる。
2は溶接出力電圧を指示する電圧リモートコントローラ
を示し、この電圧リモートコントローラ2からの電圧設
定信号が電圧指令回路5に加えられる。また、出力電圧
検出回路6が、アーク溶接電源■の出力電圧を検出しフ
ィードバック信号として減算器26に加える。減算器2
6は、電圧指令回路5から入力した電圧設定信号と出力
電圧検出回路26から入力したフィードバック信号との
減算を行い、パルス幅変調回路7に加える。この減算器
26の出力信号は、最終的な溶接出力を決定する出力電
圧設定信号となる。パルス幅変調回路7は、減算器26
からの出力電圧設定信号を入力し、その信号の大きさに
応じたパルス幅に変調し、駆動回路8に加える。駆動回
路8は、パルス幅変調回路7から入力したパルス幅に応
じて、出力回路TRのスイッチング素子Q1〜Q4をオ
ン・オフ制御する。
3は消耗電極2】の送給を操作する電流リモートコント
ローラ、4は電流リモートコントローラ3の操作に応じ
てワイヤ送給モータ24を駆動させるワイヤ送給指令回
路を示している。
ここで、出力回路TRの動作を第8図および第9図(a
)に基づいて説明する。
出力回路TRのスイッチング素子Q1〜Q4は、駆動回
路8の制御により、まずスイッチング素子Q、、’Q2
が第9図(a)に示すように、t1時間オン状態となっ
て、第8図に示すように、主トランスMTrの1次巻線
MTr、に1次電流iが流れる。
つぎの12時間においてスイッチング素子Q、〜Q4は
全てオフ状態となり、1次巻線MTr、には電流が流れ
ない。この時間をデッドタイムと称している。そして、
次のし3時間においてスイッチング素子Q、、Q4がオ
ン状態となり、1次巻線MTr+に先の電流iと逆方向
の電流5すなわちiが流れる。さらに、つぎの時間t4
において再びデッドタイムとなり、1次巻線MTr、に
は電流が流れない。このL1〜t、を1周期Tとした出
力回路TRのスイッチング動作により、直流電圧が高い
周波数の交流電圧に変換される。さらに出力回路TRは
、主トランスMTrにより高い周波数の交流電圧を昇圧
する。第8図に示すV。
は直流電圧の高圧側、0は低圧側を示している。
このような制御方式は、一般にインバータ制御方式とよ
ばれ、スイッチング素子Q1〜Q4のt〜t4のサイク
ルを1周期Tとしてスイッチング動作を繰り返し、直流
電圧を周波数の高い交流電圧に変換する。このインバー
タ制御方式を用いたアーク溶接電源Iにおいては、溶接
出力を制御する手段としてはいろいろあるが、パルス幅
変調を用いるものもその一つの手段である。
つぎに、このパルス幅変調手段を説明する。
出力制御回路Vの短絡検出回路9でアーク溶接電源Iの
溶接電圧を入力し、溶接電圧の変化により消耗電極21
と溶接母材22間がアーク発生状態か、また短絡状態か
を検出し、短絡信号およびアーク発生信号を波形制御回
路10に加える。波形制御回路10は、アーク溶接電源
■と溶接母材22間に介挿されたシャント抵抗15から
溶接電流波形を入力する。そして、短絡検出回路9から
入力した短絡信号により、消耗電極21と溶接母材22
との短絡時の溶接電流波形を検出し、このときの溶接電
流波形と基本となる短絡制御波形とを比較し、溶接電流
波形の調整を行うための波形制御信号をパルス幅変調回
路7に加える。
つぎに、パルス幅変調回路7は、波形制御回路10から
の波形制御信号に応じて、駆動回路8に加えるパルス幅
を変化させる。このとき、パルス幅変調回路7は、出力
回路TRのスイッチング素子Q+、QzおよびQ3.Q
、のスイッチング動作の周波数は一定とし、1周期T中
のスイッチング素子Q、、Q、およびQ、、Q4のオン
時間の比率(t、 十t3 )、/T、すなわちデユー
ティ比を変化させて溶接出力の調整を行う。
くびれ検出回路16は、アーク溶接電源Iから出力され
る溶接電圧波形を入力し、溶接電圧波形の変化から消耗
電極21の溶滴が溶接母材22の溶滴池に移行して消耗
電極21にくびれが発生したとき(第6図(d))を検
出し、(びれ信号を2次電流制御回路17に加える。2
次電流制御回路17は、くびれ検出回路16からのくび
れ信号に基づいて駆動回路18′を動作させ、くびれ信
号を入O 力する間、溶接出力制御手段■のスイッチング素子Q、
を非導通状態にする。これにより、アーク溶接電源Iか
ら出力される溶接電流は、スイッチング素子Q6に並列
に接続された抵抗R2を通って消耗電極21に流れる。
ここで、一般にインダクタンス素子りと抵抗Rの直列回
路に流れる電流1 (t)の減衰特性は、次式で表され
る。
1 (j) =l 。x e −(R/kl Lしたが
って、インダクタンス素子L3と抵抗R2の直列回路に
流れる溶接電流は大きく減衰する。
このように、消耗電極21および溶接母材22の短絡後
期、すなわちくびれ信号が発生してからアークが発生す
るまでの期間は、溶接電流が大きく減衰する。そのため
、くびれ信号が発生し°ζからアークが発生するまでは
、500μsからIIIIS程度の極めて短い時間であ
るが、溶接電流が抵抗R2を介して流れるためくびれ信
号の発生と同時に、溶接電流は大きく減衰し、スパッタ
リングの発生が低減される。
また、くびれ検出回路16からくびれ信号が出力されな
いときは、消耗電極21に定常溶接電流を供給する必要
があるため、スイッチング素子Q6を常時導通状態にし
てインダクタンス素子L3からスイッチング素子Q6を
介し溶接電流を供給している。
ここで、溶接出力制御手段■を用いずに、パルス幅変調
手段のみにより、出力回路TRのスイッチング素子Q、
、Q、およびQ3.Q、の導通期間を短くしてアーク溶
接電源Iから出力される溶接電流を減衰させただけでは
、溶接電流の減衰率が小さく、スパッタリングの発生を
大きく低減することができない。
[発明が解決しようとする課題] このように、スパッタリングの発生量を低減させるため
に、消耗電極21のくびれ発生時に、溶接出力回路■の
インピーダンス値を変化させ、溶接電流の減衰率を高め
ている。しかし、従来の消耗電極式アーク溶接装置にお
いては、消耗電極21と溶接母材22との短絡状態が開
放されアークが発生するまでの短い期間のみスイッチン
グ素子Q6を非導通状態とし、その他の期間はスイッチ
ング素子Q6を介し溶接電流を消耗電極21に供給して
いるため、スイッチング素子Q6に大容量のものが必要
となり、コストが高くなるという問題があった。
したがって、この発明の目的は、スパッタリング抑制用
の溶接出力制御手段に用いるスイッチング素子の容量を
小さくすることのできる消耗電極式アーク溶接装置を提
供することである。
[課題を解決するための手段] 請求項(1)の消耗電極式アーク溶接装置は、消耗電極
と溶接母材間に溶接電流を供給するアーク溶接電源と、
インダクタンス素子とこのインダクタンス素子に並列に
接続されたスイッチング素子とからなりアーク溶接電源
と消耗電極および溶接母材との間に介在した溶接出力制
御手段と、消耗電極および溶接母材の短絡状態からアー
ク発生状態への移行過程におけるアーク発生の徴候を検
知してスイッチング素子を導通状態にし短絡状態が開放
された時にスイッチング素子を非導通状態に制御する出
力制御回路とを備えた構成としている。
請求項(2)の消耗電極式アーク溶接装置は、スイッチ
ング素子の導通状態を、消耗電極と溶接母材との短絡状
態が開放されアーク放電に移行してからさらに一定期間
保持し、かつ一定期間を溶接電流の値に対応して増減す
る手段を設けたことを特徴としている。
〔作 用〕
請求項(1)記載の消耗電極式アーク溶接装置によれば
、消耗電極および溶接母材が短絡して溶接が行われると
きは、アーク溶接電源から溶接出力制御手段のインダク
タンス素子を介し消耗電極および溶接母材間に溶接電流
が供給される。そして、出力制御回路が消耗電極および
溶接母材の短絡状態からアーク発生状態への移行過程に
おけるアーク発生の徴候を検知して溶接出力制御手段の
スイッチング素子を導通状態にする。これにより、イン
ダクタンス素子に蓄えられた電磁エネルギが放出され、
消耗電極に加えられる溶接電流が低下する。そして、消
耗電極と溶接母材間の短絡状態が開放されて、アーク発
生状態となると、出力制御回路がスイッチング素子を非
導通状態にする。これにより、消耗電極へ加えられる溶
接電流が定常値となり、定常アーク発生状態となる。し
たがって、アーク発生時の溶接電流が低下し、その結果
スパッタの発生が減少する。
請求項(2)記載の消耗電極式アーク溶接装置によれば
、消耗電極が溶接母材から完全に引き離され、消耗電極
および溶接母材間が開放されてアーク放電に移行してか
らさらに一定期間スイツチング素子を導通状態とする手
段を設けたので、溶接状態が過渡的に変化する期間も溶
接電流を低下させることができ、その結果、スパッタリ
ングの発生が一層抑制される。しかも溶接電流の値に対
応して、一定期間を増減するようにしたので、定常アー
ク発生状態すなわち溶接状態への移行が円滑に行われる
〔実施例] この発明の消耗電極式アーク溶接装置の一実施例を第1
図ないし第3図に基づいて説明する。
この消耗電極式アーク溶接装置は、第1図に示すように
、消耗電極21および溶接母材22間に溶接電流を供給
するアーク溶接電源Iと、溶接出力制御手段■と、出力
制御回路■とからなる。
溶接出力制御手段■は、インダクタンス素子り。
とこのインダクタンス素子L2に並列に接続されたNP
Nトランジスタ等からなるスイッチング素子Q、とから
なり、アーク溶接電源Iと消耗電極21および溶接母材
22との間に介在している。
出力制御回路■は、消耗電極21および溶接母材22の
短絡状態からアーク発生状態への移行過程におけるアー
ク発生の徴候を検知して溶接出力制御手段■のスイッチ
ング素子Q、を導通状態にし、短絡状態が開放された時
にスイッチング素子Q。
を非導通状態に制御する。その他の部分は、第7図に示
す従来の消耗電極式アーク溶接装置と同じであり、同一
部分に同一符号を付している。
この消耗電極式アーク溶接装置は、くびれ検出回路16
で溶接電圧を入力し、溶接電圧の変化により消耗電極2
1および溶接母材22の短絡状態からアーク発生状態へ
の移行過程における消耗電極21のくびれ、すなわちア
ークの発生の徴候を検知してくびれの発生している期間
、2次電流制御回路17へくびれ信号を加える。2次電
流制御回路17は、くびれ検出回路16からのくびれ信
号を入力し、くびれ信号に対応した駆動信号を駆動回路
18へ加える。駆動回路18は、2次電流制御回路17
からのくびれ信号に対応した駆動信号を入力し、溶接出
力制御手段■のスイッチング素子Q、を導通状態にする
。したがって、スイッチング素子Q、は、消耗電極21
のくびれの発生した期間、すなわちアークが発生ずる徴
候を検知してから消耗電極21と溶接母材22間の短絡
状態が開放されアークが発生するまでの期間導通状態と
なる。
以下、この溶接出力制御手段■の動作を第2図および第
3図に基づいて詳しく説明する。
第3図(a)はアーク溶接電源lと消耗電極21との間
の溶接出力制御手段■のスイッチング素子Q。
が非導通状態の場合の溶接電流の変化を示している。消
耗電極21と溶接母材22とが短絡状態となると、溶接
電流は、溶接出力制御手段■のインダクタンス素子L2
のインダクタンス特性により徐々に増大する(同図(a
)に示すSの期間)。短絡状態が開放されてアークが発
生すると、溶接電流は最大となりその後減少する(同図
(a)に示ずAの期間)。また、短絡状態が開放された
とき、すなわち溶接電流が最大となったときに、スパッ
タリングが多く発生する。
くびれ検出回路16は、同図(C)に示すように、消耗
電極21と溶接母材22との後期短絡状態すなわち消耗
電極21にくびれが発生し、消耗電極21.溶接母材2
2の短絡状態が開放されてアークが発生するまでの期間
、くびれ信号を出力する。これにより、駆動回路18か
らスイッチング素子Q5にベース電流が供給され、くび
れの発生期間スイッチング素子Q、が導通状態となる。
そして、スイッチング素子Q、が導通状態となると、第
2図に示すように、溶接出力制御手段■のインダクタン
ス素子L2に蓄えられていた電磁エネルギが、矢印10
の方向にスイッチング素子Q、を通って、第3図(d)
に示すように急激に放出される。
これにより、第3図(b)に示すように、スイッチング
素子Q、の導通状態になった時点で消耗電極21および
溶接母材22に流れる溶接電流が急激に減少する。した
がって、消耗電極21と溶接母材22との短絡状態が開
放され、アークが再発生したときに溶接電流を抑制する
ことができ、スパッタリングの発生を大きく減少させる
ことができる。そして、消耗電極21.溶接母材22間
が開放状態となりアークが発生したときに、くびれ検出
回路16がくびれ信号の出力を停止し、駆動回路18が
スイッチング素子Q、を非導通状態にする。これにより
、消耗電極21に供給される溶接電流が定常値となり、
定常アーク放電となる。
このように、この消耗電極式アーク溶接装置は、スイッ
チング素子Qsを、アークが発生する徴候を検知してか
らアークが再発生ずるまでの期間導通状態として、溶接
電流の減衰を行うようにしたので、スイッチング素子Q
、に流れる電流の値を小さくしかつ電流の流れる時間を
短くできる。この結果、スパッタリング抑制用の溶接出
力制御手段Hのスイッチング素子Q、を容量の小さいも
のにでき、コストの低減を図ることができる。
ここで、くびれ検出回路16からのくびれ信号が停止し
、スイッチング素子Q5が非導通状態となったときに、
第3図(b)に示すように、溶接電流が一旦上昇して減
少する。したがって、消耗電極21および溶接母材22
間の短絡状態が開放されアークが発生した直後は、溶接
状態が過渡的に変化することになる。この状態において
溶接電流を急増させると溶接アークが不安定になり、ス
パッタリングの発生が増大することがある。これに対し
て、本件発明者は、消耗電極21と溶接母材22との短
絡が開放され、アークが再発生しても、スイッチング素
子Q、の導通状態をそのまま制御して、さらに溶接電流
を減少させて一定期間後に溶接電流を上昇させると、ス
パッタリングの発生が最も少なくなることを見出した。
さらに、アーク発生後に溶接電流を減少させる期間には
、アーク発生中において適正値が存在し、スイッチング
素子Q、の導通状態を長くし過ぎるとアークの発生が不
安定になることを見出した。この適正値は、溶接電流値
により異なり、溶接電流の増大とともに大きくなる。
これらのことにより、溶接出力制御手段11のスイッチ
ング素子Q、の導通状態を、第4図(C1に示すように
、同図(ロ)に示すくびれ信号の停止時、すなわち消耗
電極21と溶接母材22との短絡状態が開放されアーク
放電に移行したときからさらに一定期間La保持し、か
つ一定期間t、dを溶接電流の値に応じて増減する手段
を設けることにより、溶接状態が過渡的に変化し不安定
な期間、同図(a)に示すように溶接電流をさらに減衰
させて、スパッタリングの発生を一層抑制することがで
き、しかも定常アーク発生状態、すなわち溶接状態への
移行を円滑に行うことができる。なお、二酸化炭素ガス
(Co、)をシールドガスとして、溶接電流250Aで
溶接電圧29Vにおいて、1.2φのソリッドワイヤか
らなる消耗電極を用いて溶接を行ったときの、スパッタ
リングの発生量が最も少なくなるスイッチング素子Q、
のアーク発生後の導通期間の最適値は、1〜21IIS
であった。
ここで、この実施例の消耗電極式アーク溶接装置を用い
て最適な溶接条件のもとて溶接を行った結果、溶接出力
制御手段Hのスイッチング素子Q5に流れる電流は、溶
接電流の最大瞬時値のほぼスの値にすることができた。
また、最大定格電流が350 Aの消耗電極式アーク溶
接装置においては、平均溶接電流が35OAのとき、ス
イッチング素子Q、に流れる最大瞬時電流は150Aで
あった。
方、同じ最大定格電流の第7図に示す従来の消耗電極式
アーク溶接装置においては、溶接出力制御手段■のスイ
ッチング素子Q6に流れる最大瞬時電流は、600Aで
あった。この結果、スイッチング素子Q、の定格は、従
来のスイッチング素子Q6に比べ、定格電流容量をほぼ
Xにでき、コストをA以下にすることができた。
また、この実施例の消耗電極式アーク溶接装置および従
来の消耗電極式アーク溶接装置の各溶接電流におけるス
パッタリングの発生量の比較を第5回に示す。Bはこの
実施例による各溶接電流におけるスパッタリングの発生
量を示し、Cは従来の消耗電極式アーク溶接装置の各溶
接電流値におけるスパッタリングの発生量を示している
。これから分かるように、従来の消耗電極式アーク溶接
装置に比べ、スパッタリングの発生量を極めて少なくす
ることができた。
また、従来の消耗電極式アーク溶接装置においては、溶
接出力制御回路■に抵抗R2を用いて溶接電流の減衰を
行っていたため抵抗R2で消費される損失電力も大きく
、しかも抵抗R2に高価なものを必要としていた。しか
し、この実施例の消耗電極式アーク溶接装置においては
、抵抗が不要となり、さらにコストの低減を図ることが
でき、損失電力を少なくすることができる。
〔発明の効果] 請求項(1)の消耗電極式アーク溶接装置によれば、ア
ーク溶接電源と消耗電極および溶接母相との間にインダ
クタンス素子とスイッチング素子とからなる溶接出力制
御手段を介挿し、出力制御回路により消耗電極および溶
接母材の短絡状態からアーク発生状態の移行過程におけ
るアーク発生の徴候を検知してから短絡状態が開放され
る時までを、溶接出力制御手段のスイッチング素子を導
通状態に制御する構成としたので、スイッチング素子に
流れる電流値を小さくしかつ電流の流れる時間を短くし
て、溶接電流を減衰させることができる。
この結果、スパッタリング抑制用の溶接出力制御手段に
用いるスイッチング素子の容量を小さくすることができ
、コストの低減を図ることができる。
請求項(2)の消耗電極式アーク溶接装置によれば、ス
イッチング素子の導通状態をアーク放電に移行してから
さらに一定期間保持したので、溶接状態が不安定な期間
も溶接電流を低下させることができ、スパッタリングの
発生を一層抑制することができる。しかも、一定期間を
溶接電流の値に対応し増減するようにしたので、定常ア
ーク発生状態すなわち溶接状態への移行を円滑に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の構成を示すブロック図、
第2図は第1図の溶接出力制御手段の説明図、第3図は
第1図の各部の波形図、第4図はこの発明の他の実施例
の各部の波形図、第5図はこの発明の実施例および従来
の消耗電極式アーク溶接装置のスパッタリングの発生量
を比較したグラフ、第6図は消耗電極と溶接母材との溶
接状態を示す動作図、第7図は従来の消耗電極式アーク
溶接装置のブロック図、第8図は第7図の出力回路の回
路図、第9図は第7図の各部の波形図である。 ■・・・アーク溶接電源、■・・・溶接出力制御手段、
■・・・出力制御回路、L2・・・インダクタンス素子
、Q5・・・スイッチング素子、21・・・消耗電極、
22・・・溶接母材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)消耗電極および溶接母材間に溶接電流を供給する
    アーク溶接電源と、インダクタンス素子とこのインダク
    タンス素子に並列に接続されたスイッチング素子とから
    なり前記アーク溶接電源と前記消耗電極および溶接母材
    との間に介在した溶接出力制御手段と、前記消耗電極お
    よび溶接母材の短絡状態からアーク発生状態への移行過
    程におけるアーク発生の徴候を検知して前記スイッチン
    グ素子を導通状態にし短絡状態が開放された時に前記ス
    イッチング素子を非導通状態に制御する出力制御回路と
    からなる消耗電極式アーク溶接装置。
  2. (2)前記スイッチング素子の導通状態を、前記消耗電
    極と溶接母材との短絡状態が開放されアーク放電に移行
    してからさらに一定期間保持し、かつ前記一定期間を前
    記溶接電流の値に対応して増減する手段を設けたことを
    特徴とする請求項(1)記載の消耗電極式アーク溶接装
    置。
JP29336688A 1988-11-18 1988-11-18 消耗電極式アーク溶接装置 Pending JPH02137672A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006122912A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 消耗電極式アーク溶接装置
JP2010167502A (ja) * 2010-05-14 2010-08-05 Panasonic Corp 消耗電極式アーク溶接装置
CN103071894A (zh) * 2013-01-09 2013-05-01 昆山安意源管道科技有限公司 金属过渡气体保护焊接控制系统及其控制方法

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