JPH0213190B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転する密封されるべき部分と固定部
分の間の非接触密封装置に関する。

ケーシング内に僅かな超過圧力が負荷されると
きの軸の密封は種々なやり方で解決されており、
例えばF.Wankelによつて解決されている。しか
し、簡単にして信頼できる密封装置はない。

よつて本発明の課題は簡単にして信頼できる上
記技術の非接触密封装置を創作することである。

本発明の課題は回転する部分は少なくとも同軸
の大きな直径のデイスクを有しており、該デイス
クは固定の囲い管路に軸方向に近接して隣接して
おり、しかも、非接触状態で包囲されており、囲
い管路は回転する部分の周方向に、回転する部分
の回転方向に広がつたうず形中空空間部を形成し
ていることとうず形中空空間部の最も広がつた領
域においてパツキング材戻し管路に接続されてい
ることによつて解決される。運転中、回転する部
分が回転しているときパツキング材は同軸のデイ
スクと囲い管路間の狭い間隙を通して遠心力の作
用により半径方向外方へおしやられ、うず形中空
空間部内に集められ、該中空空間部が広がつてい
ることにより戻し管路の方へ送られる。同様に回
転する部分の大気側でデイスクと囲い管路間の狭
いもう一つの間隙を通して空気がうず形中間空間
部内に入ると、そこで、流体とガスのエアロゾル
のパツキング材を造りこれが戻り管６内に圧入さ
れ、回転側と大気側との間のしや断効果が達成さ
れる。遠心力を利用した本発明によれば簡単な手
段によつて軸等からの信頼できる、非接触の密封
装置を創作することができる。

うず形中空空間部内に回転するパツキング材に
よつて運転中により高い圧力が作られる。パツキ
ング材の再循環量を限定するために、パツキング
材戻し管路内に制限装置が設けられる。

パツキング材戻し管路はパツキング材の戻しの
ために合目的的に回転する部分の軸受室自身と連
絡している。

パツキング材として流体、特にオイル又はオイ
ル−空気混合物が利用できる。

僅かな周速度のときも滴下するパツキング材な
いし滴下オイル及び場合によつてはにじみ出たオ
イルをも受け止めるために、そして更にもう一度
半径方向外方へおしやるために、又、そこから戻
し管路内へ送るために本発明の有利な別の形成に
おいて、同軸の二つのデイスクが相互に距離をお
いて設けられ、両デイスクはラビリンスパツキン
グの技術に従つて共通の囲い管路により包囲され
ている。

デイスクの周縁は回転する部分の周速が僅かで
あるときもパツキング材を半径方向外方へおしや
ることができるように合目的的に鋭角断面形状に
形成されている。

デイスクの周縁は大気側でのパツキング材のし
や断、特に回転する部分の周速が低いときのしや
断を良くするために、囲い管路と共に大気側のラ
ビリンスパツキングを形成する目的でデイスクの
周縁は広がつた軸方向フランジ付周部分を有す
る。

本発明の別の形成において非接触密封装置は、
幾分大きな超過圧力に適しており、多くのパツキ
ング材ないしオイルが主密封装置内に浸入し、軸
受室内に戻され、軸受室内で強いうずが生ずるこ
とを防ぐために、デイスクのパツキング材側に副
次的周密封装置を有する。副次的周密封装置は合
目的的にウエアリングリング及び／又はリツプパ
ツキングである。

本発明の別の形成においては密封作用を強める
ためにデイスクは少なくともパツキング材側に半
径方向にのびるリブ又は羽根を有する。

本発明の別の形成において、密封装置の固定部
分の代りに第２の回転する部分（密封されるべき
反対方向に回転する軸）が設けられている。

以下、本発明につき図面を参照しながら詳細に
説明する。

図面において、第１図は本発明の非接触密封装
置の模式図、第２図は第１図示の実施例の模式横
断面図、第３図は第１図示の実施例に似た二つの
同軸のデイスクを有する密封装置の模式図、第４
図は本発明の別の形成の模式図を示す。

第１図示の如く、回転する部分２が回転軸の形
状をしているときの非接触密封装置１が図示され
ている。

回転軸はその密封すべき部分に同軸のデイスク
３の形状のフランジを有しており、該デイスクは
囲い管路４によつて容積のあるように取り巻かれ
ている。囲い管路４は好ましくはケーシングに静
的に固定されている薄板部分である。

囲い管路４の配置は回転軸のパツキング材側に
（第１図示のようにデイスク３の左から）、又、回
転軸の大気側に（第１図示のようにデイスク３の
右から）狭い半径方向の囲い管路４とデイスク３
の間の周間隙が形成されている。囲い管路４の半
径方向外側周部分は環状室を形成しており、環状
室の軸は回転軸の軸に対して位置をずらされてい
る。それによつて第２図示の如く、うず形中空空
間部５が半径方向外側の囲い管路部分とデイスク
３の周縁との間にうず形中空空間部５が形成され
る。

うず形中空空間部５の最大の広がり領域におい
てパツキング材の戻し管路がうず形中空空間部５
に接続されており、その戻し管路は軸受室につづ
いている（第２図）。戻し管路６内に制限装置７
がパツキング材の再循環量を限定するために設け
られている。

次に本発明の密封装置の作用についてのべる。

特に空気−オイル−混合物の状態のパツキング
材が回転軸のパツキング材側で固定の囲い管路４
のパツキング材側の間隙を通つて矢印Ｂの如く入
り、デイスク３が回転する結果遠心力が作用する
ことにより囲い管路４のうず形中空空間部５内に
すいこまれるか又はデイスクの回転によつて半径
方向外方へうず形中空空間部５内におしやられ
る。同様に他側（大気側で）空気がそこの間隙を
通つてうず形中空空間部５内に入る。うず形中空
空間部において第２図示の如く矢印Ａの方向にオ
イルが回転することによつてより高い圧力が生
じ、その結果、オイルは戻し管路６を通り、制限
装置７を通つて回転軸の軸受室に戻される。制限
装置はオイルの再循環量を制限するために設けら
れているものである。定常運転状態の場合、制限
装置をオイルのみ（空気はない）が戻されるよう
に制限装置を調節することが可能である。

密封作用を強くするために、デイスクの両側に
半径方向にのびるリブ１０が第２図示の如く設け
られる。

第３図において、囲い管路の他の実施例が循環
路とともに図示されている。特に回転軸は二つの
相互に距離をおいた回転軸と同軸なデイスク３，
３′が設けられ、両デイスクは回転軸に固定され
ている。両デイスク３，３′は共通の囲い管路４
によつて第１図示のものと同様に取り囲まれ、そ
の結果、運転中パツキング材側でオイル−空気混
合物が矢印Ｂの如く入り、且つ大気側で矢印Ｃの
如く囲い管路４のうず形中空室内に入り、オイル
−空気混合物は矢印Ａの方向に回転し、うず形中
空空間部５の最大広がり部において、第３図に矢
印Ｄで示す如く戻し管路６内に送られる。

回転軸のパツキング材側の第１のデイスクは第
１図示の実施例の如く形成されている。大気側の
もう一つの同軸のデイスク３′は鋭角断面状の周
縁を有し、それによつて、回転軸の僅かな周速の
ときも、滴下オイル及び場合によりにじみ出たオ
イルも半径方向外方へ送られる。パツキング材側
のデイスク３も周方向に同軸のデイスク３′と同
様に鋭角断面に形成しても良い。

第４図示の実施例は回転軸上にすべりリングパ
ツキング状の副次的周密封装置９を有し、該副次
的密封装置はパツキング材側で囲い管路の前方に
設けられている。第４図示の如く、デイスク３は
囲い管路４と共に大気側のラビリンスパツキング
を形成するために広がつた軸方向フランジ付周部
分８を有する。第４図示の密封装置１は副次的周
密封装置９を備えているので幾分大きな超過圧力
にも適合し、主密封装置内に多くのオイルが入
り、軸受室内に戻され、軸受室内で強いうずが生
じることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の非接触密封装置の模式図、第
２図は第１図示の実施例の模式横断面図、第３図
は他の実施例の模式図、第４図は更に他の実施例
の模式図である。 １……非接触密封装置、２……回転する部分、
３，３′……デイスク、４……囲い管路、５……
うず形中空空間部、６……戻し管路、７……制限
装置、８……軸方向フランジ付周部分、１０……
半径方向に伸びるリブ、９……副次的周密封装
置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 軸のような回転する部分とケーシングのよう
   な固定部分の間の密封装置であつて、軸には遠心
   デイスクが設けられており、遠心デイスクとケー
   シングの間に流動性のパツキング材が存在する密
   封装置において、前記ケーシングは軸の軸方向に
   大気側とパツキング材側とを有し、且つうず形室
   として形成されており、該うず形室のかさのある
   中空空間部は、前記回転する部分を非接触状態で
   取り巻いていて、前記回転する部分の回転方向に
   広がつており、且つ最も広い領域において、パツ
   キング材戻し管路に接続されていることを特徴と
   する非接触密封装置。 ２ パツキング材戻し管路に（オリフイスのよう
   な）制限装置が設けられていることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の非接触密封装置。 ３ パツキング材戻し管路が前記回転する部分の
   軸受室と連絡していることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項又は第２項記載の非接触密封装置。 ４ パツキング材として、流体、特にオイルが設
   けられていることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項、第２項、又は第３項記載の非接触密封装
   置。 ５ ２つのデイスクが同軸に相互に距離をおいて
   設けられており、両デイスクは共通の囲い管路に
   より取り囲まれていることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項、第２項、第３項、又は第４項記載
   の非接触密封装置。 ６ デイスクの周縁が鋭角断面形状に形成されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項、第
   ２項、第３項、第４項、又は第５項記載の非接触
   密封装置。 ７ デイスクの周縁が囲い管路と共に大気側のラ
   ビリンスパツキングを形成するために広がつた軸
   方向フランジ付周部分を有することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項、第２項、第３項、第４
   項、又は第５項記載の非接触密封装置。 ８ デイスクのパツキング材側に副次的周密封装
   置が囲い管路の前に位置して設けられていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項、第２項、第
   ３項、第４項、第５項、第６項、又は第７項記載
   の非接触密封装置。 ９ 副次的周密封装置はウエアリングリング及
   び／又はリツプパツキングであることを特徴とす
   る特許請求の範囲第８項記載の非接触密封装置。 １０ 少なくともパツキング材側でデイスクがそ
   の半径方向にリブ又は羽根を有することを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の非接触密封装
   置。