JPH021237Y2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH021237Y2 JPH021237Y2 JP1982040326U JP4032682U JPH021237Y2 JP H021237 Y2 JPH021237 Y2 JP H021237Y2 JP 1982040326 U JP1982040326 U JP 1982040326U JP 4032682 U JP4032682 U JP 4032682U JP H021237 Y2 JPH021237 Y2 JP H021237Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fitting
- plate
- lower plate
- pallet
- upper plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Pallets (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、集積した貨物をフオークリフトで移
送する際に載台として使用するパレツトに関す
る。
送する際に載台として使用するパレツトに関す
る。
従来のパレツトは、木材、鉄材又はこれらを併
用して構成されており、重量物の載台としての十
分な強度を付与して繰返しの使用に耐え得るよ
う、いずれの場合も太い枠材に厚い板材を固定し
たものとなつている。
用して構成されており、重量物の載台としての十
分な強度を付与して繰返しの使用に耐え得るよ
う、いずれの場合も太い枠材に厚い板材を固定し
たものとなつている。
確かに上記パレツトは十分な強度を有するもの
となつているが、パレツト自体も極めて重く、パ
レツトだけを動かす場合でも一人の力ではどうに
もならないことが多い。ちなみに、現在使用され
ているパレツトの重さは、対象貨物の種類によつ
ても異なるが、一個当り30Kg〜100Kgにもなつて
いる。従つて、現場のパレツトの整理等もいちい
ちフオークリフトの力を借りなければならず、作
業性が悪い欠点がある。
となつているが、パレツト自体も極めて重く、パ
レツトだけを動かす場合でも一人の力ではどうに
もならないことが多い。ちなみに、現在使用され
ているパレツトの重さは、対象貨物の種類によつ
ても異なるが、一個当り30Kg〜100Kgにもなつて
いる。従つて、現場のパレツトの整理等もいちい
ちフオークリフトの力を借りなければならず、作
業性が悪い欠点がある。
また、従来のパレツトは、その構成材料自体が
硬質のものであるため、ちよつとした衝撃で貨物
を傷付けやすいことに加えて、繰返しの使用によ
り表面が荒れてささくれを生じ、増々貨物(例え
ば塗装された機器、部品類等)を損傷しやすくな
るばかりか、作業者の怪我の原因ともなつてい
る。
硬質のものであるため、ちよつとした衝撃で貨物
を傷付けやすいことに加えて、繰返しの使用によ
り表面が荒れてささくれを生じ、増々貨物(例え
ば塗装された機器、部品類等)を損傷しやすくな
るばかりか、作業者の怪我の原因ともなつてい
る。
本考案は、上記従来の欠点を解消するもので、
重量物の載台としての十分な強度を備えていてし
かも軽く、かつ貨物の損傷や作業者の怪我の心配
の少ないパレツトを提供することを目的とする。
重量物の載台としての十分な強度を備えていてし
かも軽く、かつ貨物の損傷や作業者の怪我の心配
の少ないパレツトを提供することを目的とする。
即ち、本考案は、密度0.05〜0.2g/cm3、曲げ
弾性率50〜500Kg/cm2のポリオレフイン系合成樹
脂の発泡ビーズ成形体であつて、片面に突出して
嵌合部が形成されている板状物である上板並びに
下板が、その嵌合部同志が互にとまりばめ以上に
きつく嵌合されて一体的に重ね合わされており、
かつ互に嵌合している嵌合部間には、上板と下板
間を横断して、フオークリフトのフオークを差し
込むためのフオーク挿入路が形成されており、こ
のフオーク挿入路開口部を除いて、一体的に重ね
合わされた上板と下板の周側面に両者に跨がつて
補強帯が取付けられていることを特徴とするポリ
オレフイン系発泡体製パレツトを提供するもので
ある。
弾性率50〜500Kg/cm2のポリオレフイン系合成樹
脂の発泡ビーズ成形体であつて、片面に突出して
嵌合部が形成されている板状物である上板並びに
下板が、その嵌合部同志が互にとまりばめ以上に
きつく嵌合されて一体的に重ね合わされており、
かつ互に嵌合している嵌合部間には、上板と下板
間を横断して、フオークリフトのフオークを差し
込むためのフオーク挿入路が形成されており、こ
のフオーク挿入路開口部を除いて、一体的に重ね
合わされた上板と下板の周側面に両者に跨がつて
補強帯が取付けられていることを特徴とするポリ
オレフイン系発泡体製パレツトを提供するもので
ある。
以下、図面を参照しつつ本考案を更に詳細に説
明する。
明する。
第1図は、本考案に係るパレツトの一実施例を
示す斜視図、第2図a,bは、各々その上板と下
板を示す斜視図である。
示す斜視図、第2図a,bは、各々その上板と下
板を示す斜視図である。
本考案のパレツトは、ポリオレフイン系合成樹
脂の発泡ビーズ成形体であつて、片面に突出して
形成された嵌合部1a,1bを有する板状物であ
る上板1と、片面に突出して形成された嵌合部2
a,2bを有する板状物である下板2と、周側に
取付けられた補強帯3とから成るものである。嵌
合部1a,1bと嵌合部2a,2bは、各々嵌合
部2a,2bが嵌合部1a,1b内に入り込んで
互に嵌合し合うもので、この嵌合によつて上板1
と下板2は一体的に重ね合わされている。上板1
の中央部の嵌合部1aと左右の嵌合部1b間並び
に下板2の中央部の嵌合部2aと左右の嵌合部2
b間には、各々上板1又は下板2を横断して適宜
の間隔が開けられている。この間隔部分を向き合
わせて上板1と下板2が嵌合一体化されているこ
とにより、互に嵌合している嵌合部1a,2aと
嵌合部1b,2bとの間には、上板1と下板2間
を横断して、フオークリフトのフオークを差し込
むためのフオーク挿入路4が形成されている。ま
た、嵌合により一体的に重ね合わされている上板
1と下板2の周側面には、フオーク挿入路4の開
口部を除いて、上板1と下板2間に跨がる補強帯
3が取付けられている。
脂の発泡ビーズ成形体であつて、片面に突出して
形成された嵌合部1a,1bを有する板状物であ
る上板1と、片面に突出して形成された嵌合部2
a,2bを有する板状物である下板2と、周側に
取付けられた補強帯3とから成るものである。嵌
合部1a,1bと嵌合部2a,2bは、各々嵌合
部2a,2bが嵌合部1a,1b内に入り込んで
互に嵌合し合うもので、この嵌合によつて上板1
と下板2は一体的に重ね合わされている。上板1
の中央部の嵌合部1aと左右の嵌合部1b間並び
に下板2の中央部の嵌合部2aと左右の嵌合部2
b間には、各々上板1又は下板2を横断して適宜
の間隔が開けられている。この間隔部分を向き合
わせて上板1と下板2が嵌合一体化されているこ
とにより、互に嵌合している嵌合部1a,2aと
嵌合部1b,2bとの間には、上板1と下板2間
を横断して、フオークリフトのフオークを差し込
むためのフオーク挿入路4が形成されている。ま
た、嵌合により一体的に重ね合わされている上板
1と下板2の周側面には、フオーク挿入路4の開
口部を除いて、上板1と下板2間に跨がる補強帯
3が取付けられている。
通常のフオークリフトのフオークは二本である
ので、フオーク挿入路4はこれに合わせて二条を
一対とすればよいが、三本以上のフオークを有す
る特殊なフオークリフトを使用するときは、フオ
ーク挿入路4もそれに合わせて三条以上を一対と
して形成する。
ので、フオーク挿入路4はこれに合わせて二条を
一対とすればよいが、三本以上のフオークを有す
る特殊なフオークリフトを使用するときは、フオ
ーク挿入路4もそれに合わせて三条以上を一対と
して形成する。
パレツトの平面形状は、通常は方形であるが、
フオークリフトによる移送時に、小回りを少しで
も良くするために、四隅を切り欠いた形状とした
り、対象貨物の形状に合わせてその他の特殊な形
状とすることもできる。また、パレツトの上下面
は、通常は平坦面であるが、一定の形状の貨物を
対象とする場合等においては、移送時の貨物の安
定性を向上するために、上下面に貨物の形状に合
わせた凹部を形成してそこに貨物の底部を嵌め込
むようにして集積させることもできる。本考案の
パレツトは、後述するような合成樹脂発泡粒子に
よる型内発泡成形品であるために、このような凹
部の形成も容易に成し得るものである。
フオークリフトによる移送時に、小回りを少しで
も良くするために、四隅を切り欠いた形状とした
り、対象貨物の形状に合わせてその他の特殊な形
状とすることもできる。また、パレツトの上下面
は、通常は平坦面であるが、一定の形状の貨物を
対象とする場合等においては、移送時の貨物の安
定性を向上するために、上下面に貨物の形状に合
わせた凹部を形成してそこに貨物の底部を嵌め込
むようにして集積させることもできる。本考案の
パレツトは、後述するような合成樹脂発泡粒子に
よる型内発泡成形品であるために、このような凹
部の形成も容易に成し得るものである。
補強帯3は、強化紙、プラスチツク成形品、強
化プラスチツク(FRP)、金属の薄板、合成繊維
の織布等で、接着、締結等により取付けられるも
のである。この補強帯3は、移送時のパレツトの
撓みを小さくして、移送時の荷崩れを防止すると
共に、フオークリフトのフオークがフオーク挿入
溝4からずれてパレツト側壁に突き刺つた場合等
においても、パレツトが大きく裂けて使用不能と
なることを防止するものである。特に本考案にお
けるこの補強帯3の撓み防止作用は大きな意味を
有するものである。即ち、後述の説明からも明ら
かになるように、上板1と下板2とは各嵌合部1
a,1b,2a,2bの嵌合力、即ちとまりばめ
以上にきつい嵌合が主となつて一体的に重ね合わ
されるものであるが、貨物をパレツト上に過剰に
集積させた場合等、パレツトが大きく撓むと嵌合
が緩んでしまうことも生ずる。補強帯3は、この
ような撓みを防止して、多量の貨物を一度に安全
に移送できるようにするためのものである。
化プラスチツク(FRP)、金属の薄板、合成繊維
の織布等で、接着、締結等により取付けられるも
のである。この補強帯3は、移送時のパレツトの
撓みを小さくして、移送時の荷崩れを防止すると
共に、フオークリフトのフオークがフオーク挿入
溝4からずれてパレツト側壁に突き刺つた場合等
においても、パレツトが大きく裂けて使用不能と
なることを防止するものである。特に本考案にお
けるこの補強帯3の撓み防止作用は大きな意味を
有するものである。即ち、後述の説明からも明ら
かになるように、上板1と下板2とは各嵌合部1
a,1b,2a,2bの嵌合力、即ちとまりばめ
以上にきつい嵌合が主となつて一体的に重ね合わ
されるものであるが、貨物をパレツト上に過剰に
集積させた場合等、パレツトが大きく撓むと嵌合
が緩んでしまうことも生ずる。補強帯3は、この
ような撓みを防止して、多量の貨物を一度に安全
に移送できるようにするためのものである。
特に本考案のパレツトは、密度0.05〜0.2g/
cm3、曲げ弾性率50〜500Kg/cm2のポリオレフイン
系合成樹脂の発泡ビーズ成形体で構成されている
ものである。
cm3、曲げ弾性率50〜500Kg/cm2のポリオレフイン
系合成樹脂の発泡ビーズ成形体で構成されている
ものである。
まず、ポリオレフイン系合成樹脂の発泡ビーズ
成形体でなければならない理由は、ポリオレフイ
ン系合成樹脂以外の合成樹脂や、発泡ビーズ成形
以外の発泡成形体では、十分な強度を得ようとす
ると硬質化して割れやすくなり、逆に弾力性の良
いものを得ようとすると柔軟化して腰の強いもの
が得られず、重量物の載台として適した成形体が
得られないためである。即ち、ポリオレフイン系
合成樹脂以外の合成樹脂や、発泡ビーズ成形以外
の発泡成形体では、貨物を十分支えられないもの
や、貨物は十分支えられても、フオークリフトの
フオークの衝突や上げ下し時のちよつとした衝撃
で簡単に割れてしまうようなものしか得ることが
できないものである。これに対してポリオレフイ
ン系合成樹脂の発泡ビーズ成形体であれば、十分
な重量物の支持能力と腰の強さを兼ね備えた、割
れや裂けを生じにくいパレツトを容易に得ること
ができるのである。
成形体でなければならない理由は、ポリオレフイ
ン系合成樹脂以外の合成樹脂や、発泡ビーズ成形
以外の発泡成形体では、十分な強度を得ようとす
ると硬質化して割れやすくなり、逆に弾力性の良
いものを得ようとすると柔軟化して腰の強いもの
が得られず、重量物の載台として適した成形体が
得られないためである。即ち、ポリオレフイン系
合成樹脂以外の合成樹脂や、発泡ビーズ成形以外
の発泡成形体では、貨物を十分支えられないもの
や、貨物は十分支えられても、フオークリフトの
フオークの衝突や上げ下し時のちよつとした衝撃
で簡単に割れてしまうようなものしか得ることが
できないものである。これに対してポリオレフイ
ン系合成樹脂の発泡ビーズ成形体であれば、十分
な重量物の支持能力と腰の強さを兼ね備えた、割
れや裂けを生じにくいパレツトを容易に得ること
ができるのである。
また、前述のポリオレフイン系ビーズ発泡成形
体の場合、この材質の有する適度な弾性力と大き
な摩擦抵抗によつて、嵌合部1a,1b,2a,
2bの嵌合のみによつて十分な上下板1,2の一
体化力が得られる。
体の場合、この材質の有する適度な弾性力と大き
な摩擦抵抗によつて、嵌合部1a,1b,2a,
2bの嵌合のみによつて十分な上下板1,2の一
体化力が得られる。
ポリオレフイン系合成樹脂の中でも、ポリαオ
レフイン系合成樹脂が最適で、本考案者は、ポリ
エチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ並びにエ
チレン−スチレン共重合ビーズを用いて各々パレ
ツトを成形したが、いずれも良好な性状のパレツ
トが得られ、とりわけポリエチレンビーズを用い
たものは良好であつた。
レフイン系合成樹脂が最適で、本考案者は、ポリ
エチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ並びにエ
チレン−スチレン共重合ビーズを用いて各々パレ
ツトを成形したが、いずれも良好な性状のパレツ
トが得られ、とりわけポリエチレンビーズを用い
たものは良好であつた。
十分な重量物の支持能力と腰の強さを兼ね備え
たパレツトとするためには、パレツトを構成する
ポリオレフイン系合成樹脂の発泡ビーズ成形体
が、密度0.05〜0.2g/cm3、好ましくは0.06〜0.13
g/cm3で、曲げ弾性率50〜500Kg/cm2、好ましく
は70〜300Kg/cm2であることが必要である。密度
が0.05g/cm3未満であつては十分な強度が得にく
く、0.2g/cm3を越えると重量が大きくなり過ぎ
ると共に良好な腰の強さが得にくくなる。また、
曲げ弾性率が50Kg/cm2未満では貨物を集積して持
ち上げた際のパレツトの撓みが大きくなつて荷崩
れを生じやすくなり、500Kg/cm2を越えると硬く
なり過ぎて割れやすくなる。更に、十分な重量物
の支持能力と腰の強さを兼備させるためには、各
発泡粒子が相隣接する発泡粒子が密に接して良好
に融着されていることが必要となることは勿論の
ことである。
たパレツトとするためには、パレツトを構成する
ポリオレフイン系合成樹脂の発泡ビーズ成形体
が、密度0.05〜0.2g/cm3、好ましくは0.06〜0.13
g/cm3で、曲げ弾性率50〜500Kg/cm2、好ましく
は70〜300Kg/cm2であることが必要である。密度
が0.05g/cm3未満であつては十分な強度が得にく
く、0.2g/cm3を越えると重量が大きくなり過ぎ
ると共に良好な腰の強さが得にくくなる。また、
曲げ弾性率が50Kg/cm2未満では貨物を集積して持
ち上げた際のパレツトの撓みが大きくなつて荷崩
れを生じやすくなり、500Kg/cm2を越えると硬く
なり過ぎて割れやすくなる。更に、十分な重量物
の支持能力と腰の強さを兼備させるためには、各
発泡粒子が相隣接する発泡粒子が密に接して良好
に融着されていることが必要となることは勿論の
ことである。
また、本考案におけるパレツトは、上板1と下
板2とを、その嵌合部1a,1b,2a,2bを
利用して嵌合一体化しているものであるが、この
ような上板1と下板2を嵌合させて一体のパレツ
トとしてあるのは、単にフオーク挿入路4を形成
するための成形上の理由や、パレツトの上下面共
に貨物を集積させることができるようにするため
等の理由だけでなく、次のような強度上の理由が
含まれているものである。
板2とを、その嵌合部1a,1b,2a,2bを
利用して嵌合一体化しているものであるが、この
ような上板1と下板2を嵌合させて一体のパレツ
トとしてあるのは、単にフオーク挿入路4を形成
するための成形上の理由や、パレツトの上下面共
に貨物を集積させることができるようにするため
等の理由だけでなく、次のような強度上の理由が
含まれているものである。
即ち、パレツトは、強度的にもまた上下両面を
貨物の集積面として利用し得るようにすることか
らも、単に下面に溝状にフオーク挿入路4を形成
した板状物とするよりも、肉厚内にフオーク挿入
路4を有するものであることが好ましく、そのた
めには成形技術上の制約から上板1と下板2に分
割して成形する必要がある。しかし、単に上板1
と下板2を単にはめ合わせただけ、あるいは接着
剤で接着したのでは、上板1並びに下板2が発泡
体であることから十分な接合強度が得られない。
また、本考案に用いる発泡体は、ある程度の弾性
を有するものであるため、繰返しの使用によつて
剥離を生じやすい。一方、本考案のようにとまり
ばめ以上にきつい嵌合により両者を接合させれ
ば、広い接触面で両者を確実に接合でき、強い接
合力が得られるものである。そして、この強い接
合力は、前述したような曲げ弾性率を有する発泡
体を利用していることとから得られる嵌合部1
a,1b,2a,2bの圧縮変形と弾性変形並び
にビーズ発泡体であるための高い摩擦抵抗により
生み出されるものであつて、本考案において用い
られるパレツト自体を構成するビーズ発泡体の性
状とこの嵌合という構成が相俟つて高い接合力が
発揮されるもである。
貨物の集積面として利用し得るようにすることか
らも、単に下面に溝状にフオーク挿入路4を形成
した板状物とするよりも、肉厚内にフオーク挿入
路4を有するものであることが好ましく、そのた
めには成形技術上の制約から上板1と下板2に分
割して成形する必要がある。しかし、単に上板1
と下板2を単にはめ合わせただけ、あるいは接着
剤で接着したのでは、上板1並びに下板2が発泡
体であることから十分な接合強度が得られない。
また、本考案に用いる発泡体は、ある程度の弾性
を有するものであるため、繰返しの使用によつて
剥離を生じやすい。一方、本考案のようにとまり
ばめ以上にきつい嵌合により両者を接合させれ
ば、広い接触面で両者を確実に接合でき、強い接
合力が得られるものである。そして、この強い接
合力は、前述したような曲げ弾性率を有する発泡
体を利用していることとから得られる嵌合部1
a,1b,2a,2bの圧縮変形と弾性変形並び
にビーズ発泡体であるための高い摩擦抵抗により
生み出されるものであつて、本考案において用い
られるパレツト自体を構成するビーズ発泡体の性
状とこの嵌合という構成が相俟つて高い接合力が
発揮されるもである。
上述のような強い接合力を得るためには、嵌合
部1a,1bと2a,2bは互に木づちで打ち込
まなければ入らない程度の嵌合状態、即ちとまり
ばめ以上のきつい嵌合となつていることが必要で
ある。また、上板1と下板2とが浮き上りなく確
実に一体化されるよう、内側に入り込む側の下板
2側嵌合部2a,2bは、上板1側の嵌合部1
a,1bの突出量よりやや小さくしておくことが
好ましい。
部1a,1bと2a,2bは互に木づちで打ち込
まなければ入らない程度の嵌合状態、即ちとまり
ばめ以上のきつい嵌合となつていることが必要で
ある。また、上板1と下板2とが浮き上りなく確
実に一体化されるよう、内側に入り込む側の下板
2側嵌合部2a,2bは、上板1側の嵌合部1
a,1bの突出量よりやや小さくしておくことが
好ましい。
内側に入り込む側の下板2側嵌合部2a,2b
は、図示されるような枠状ではなく中実の単なる
突出部としてもよいが、軽量化を図る意味で、図
示されるような内部に空間部を形成する枠状であ
ることが好ましい。但し、枠状を成す嵌合部1
a,1b,2a,2bをあまり大きくし過ぎる
と、上板1と下板2間の非接触部の間隔が大きく
なつて、貨物を集積させたときにつぶれを生じや
すくなるため、このようなときには、嵌合部1
a,1b,2a,2bを各々適宜の大きさの枠状
に分割して形成したり、枠状の嵌合部1a,1
b,2a,2b内に支持用の突出部を形成すれば
よい。
は、図示されるような枠状ではなく中実の単なる
突出部としてもよいが、軽量化を図る意味で、図
示されるような内部に空間部を形成する枠状であ
ることが好ましい。但し、枠状を成す嵌合部1
a,1b,2a,2bをあまり大きくし過ぎる
と、上板1と下板2間の非接触部の間隔が大きく
なつて、貨物を集積させたときにつぶれを生じや
すくなるため、このようなときには、嵌合部1
a,1b,2a,2bを各々適宜の大きさの枠状
に分割して形成したり、枠状の嵌合部1a,1
b,2a,2b内に支持用の突出部を形成すれば
よい。
このような構成のパレツトとすれば、軽量な発
泡体により形成されているものであるため、パレ
ツトの重さを著しく軽減し得る。前述のように、
従来のパレツトが30Kg〜100Kgもの重さがあるの
に対し、本考案に係るパレツトは、10Kg〜30Kg程
度とすることができ、一人で容易に持ち運ぶこと
ができる。従つて、パレツトの整理等が容易で、
狭い作業場所においても効率的な作業が可能とな
る。
泡体により形成されているものであるため、パレ
ツトの重さを著しく軽減し得る。前述のように、
従来のパレツトが30Kg〜100Kgもの重さがあるの
に対し、本考案に係るパレツトは、10Kg〜30Kg程
度とすることができ、一人で容易に持ち運ぶこと
ができる。従つて、パレツトの整理等が容易で、
狭い作業場所においても効率的な作業が可能とな
る。
本考案に係るパレツトは、重量物の載台として
の十分な支持能力を有するものではあるが、従来
の木や鉄製のパレツトと違つて鋭利なささくれ等
を生じない材質であるので、これによる貨物の損
傷や怪我の心配もない。特に、塗装部品等の未包
装の製品をじかに載置しても、製品を擦傷させる
心配がほとんどない利点がある。
の十分な支持能力を有するものではあるが、従来
の木や鉄製のパレツトと違つて鋭利なささくれ等
を生じない材質であるので、これによる貨物の損
傷や怪我の心配もない。特に、塗装部品等の未包
装の製品をじかに載置しても、製品を擦傷させる
心配がほとんどない利点がある。
また、本考案に係るパレツトは、適度な弾性を
有するものであるため、衝撃吸収力があり、集積
した貨物の上げ下し時の衝撃から有効に貨物を保
護し得るものである。
有するものであるため、衝撃吸収力があり、集積
した貨物の上げ下し時の衝撃から有効に貨物を保
護し得るものである。
第3図は、上板と下板とを一体的に重ね合わせ
るための嵌合部の他の例を示す斜視図で、適宜の
間隔で形成された二本の突出部から成る嵌合部5
と、嵌合部5の二本の突出部間に嵌め込まれる一
本の突出部から成る嵌合部6とが一対となつたも
のである。
るための嵌合部の他の例を示す斜視図で、適宜の
間隔で形成された二本の突出部から成る嵌合部5
と、嵌合部5の二本の突出部間に嵌め込まれる一
本の突出部から成る嵌合部6とが一対となつたも
のである。
このような嵌合部とすれば、各嵌合部の長さの
ずれは嵌合状態にさほど影響を及ぼさないので、
その製造が容易となる。また、各嵌合部の突出部
を多数並列させることにより、嵌合による接合強
度の調節も容易となる。
ずれは嵌合状態にさほど影響を及ぼさないので、
その製造が容易となる。また、各嵌合部の突出部
を多数並列させることにより、嵌合による接合強
度の調節も容易となる。
本考案における嵌合部の構造としては、第2図
で説明した枠状のものや上記第3図で説明した突
起条の組合せの他に種々のものが考えられ、突出
部同志が互にとまりばめ以上にきつく嵌まり合つ
て接合状態となる寸法精度ものであればどのよう
なものでも利用し得る。
で説明した枠状のものや上記第3図で説明した突
起条の組合せの他に種々のものが考えられ、突出
部同志が互にとまりばめ以上にきつく嵌まり合つ
て接合状態となる寸法精度ものであればどのよう
なものでも利用し得る。
第4図は、本考案に係るパレツトの他の実施例
を示す斜視図、第5図は、その上板と下板とを分
離させた状態の斜視図である。
を示す斜視図、第5図は、その上板と下板とを分
離させた状態の斜視図である。
特に第5図に示されるように、下板12は、枠
状に突出して形成された嵌合部11a〜11dと
嵌合部12a〜12dを対称位置に有するもの
で、嵌合部12a〜12dは嵌合部11a〜11
d内に嵌まり合う大きさとなつている。各嵌合部
11a〜11d及び12a〜12dは、縦横二方
向に横断する各々二条のフオーク挿入路14部分
をあけて形成されており、特に本実施例において
は、上板11もこの下板12と全く同じ形状のも
のとなつている。即ち、上板11は、図示されて
いる下板12の状態から水平方向に180゜回転させ
た状態で下板12の上方に位置されており、下板
12の嵌合部11a〜11dに上板11の嵌合部
12a〜12dが嵌め込まれ、上板11の嵌合部
11a〜11dには下板の嵌合部12a〜12d
が嵌め込まれて上板11と下板12が一体的に接
合されているものである。また、一体的に重ね合
わされた上板11と下板12の周側に、フオーク
挿入路14の開口部分を除いて、補強帯13が取
付けられているのは第1図で説明したものと同様
である。
状に突出して形成された嵌合部11a〜11dと
嵌合部12a〜12dを対称位置に有するもの
で、嵌合部12a〜12dは嵌合部11a〜11
d内に嵌まり合う大きさとなつている。各嵌合部
11a〜11d及び12a〜12dは、縦横二方
向に横断する各々二条のフオーク挿入路14部分
をあけて形成されており、特に本実施例において
は、上板11もこの下板12と全く同じ形状のも
のとなつている。即ち、上板11は、図示されて
いる下板12の状態から水平方向に180゜回転させ
た状態で下板12の上方に位置されており、下板
12の嵌合部11a〜11dに上板11の嵌合部
12a〜12dが嵌め込まれ、上板11の嵌合部
11a〜11dには下板の嵌合部12a〜12d
が嵌め込まれて上板11と下板12が一体的に接
合されているものである。また、一体的に重ね合
わされた上板11と下板12の周側に、フオーク
挿入路14の開口部分を除いて、補強帯13が取
付けられているのは第1図で説明したものと同様
である。
このようにすれば、上板と下板の形状が全く同
一のものとなるため、パレツトの製造に必要な成
形用金型は一種類のもので済み、金型作成の手間
と費用を軽減することができる。
一のものとなるため、パレツトの製造に必要な成
形用金型は一種類のもので済み、金型作成の手間
と費用を軽減することができる。
第6図ないし第8図は、嵌合部の他の配置例を
示したもので、第6図及び第7図においては、嵌
合部12a〜12dは嵌合部11a〜11d内に
嵌め込まれる大きさとなつており、第7図におい
ては、嵌合部12a〜12cは嵌合部11a〜1
1c内に嵌め込まれる大きさとなつている。
示したもので、第6図及び第7図においては、嵌
合部12a〜12dは嵌合部11a〜11d内に
嵌め込まれる大きさとなつており、第7図におい
ては、嵌合部12a〜12cは嵌合部11a〜1
1c内に嵌め込まれる大きさとなつている。
第6図と第7図に示されるものを上板及び下板
としたときには、下板と下板を互に180゜ずらせた
状態で向き合わせて重ね合わせれば、互の嵌合部
11a〜11dと嵌合部12a〜12dが嵌合し
合つて一体的に重ね合わされる。また、第8図に
示されるものを上板及び下板としたときには、上
板と下板を互に90゜ずらせた状態で向き合わせて
重ね合わせれば、互の嵌合部11a〜11cと嵌
合部12a〜12cが嵌合し合つて一体的に重ね
合わされる。
としたときには、下板と下板を互に180゜ずらせた
状態で向き合わせて重ね合わせれば、互の嵌合部
11a〜11dと嵌合部12a〜12dが嵌合し
合つて一体的に重ね合わされる。また、第8図に
示されるものを上板及び下板としたときには、上
板と下板を互に90゜ずらせた状態で向き合わせて
重ね合わせれば、互の嵌合部11a〜11cと嵌
合部12a〜12cが嵌合し合つて一体的に重ね
合わされる。
また、同一形状の板状物を上板び下板としてこ
れを嵌合一体化する場合の嵌合部としては、第5
図ないし第8図に示したようなものの他、第3図
に示されるようなものやその他の構造のもので
も、その配置を工夫することによつて幅広く採用
し得る。
れを嵌合一体化する場合の嵌合部としては、第5
図ないし第8図に示したようなものの他、第3図
に示されるようなものやその他の構造のもので
も、その配置を工夫することによつて幅広く採用
し得る。
本発明における上板と下板の一体的重ね合わせ
は、きつく嵌合されているので一体成形したもの
と同様にそのまま使用できるが、接着剤や締結手
段を上述の嵌合と併用することによつて行なつて
も良い。
は、きつく嵌合されているので一体成形したもの
と同様にそのまま使用できるが、接着剤や締結手
段を上述の嵌合と併用することによつて行なつて
も良い。
締結手段の一例について第9図で説明すると、
上板11と下板12の表面に各々座ぐり15を形
成して、表面への突出を防止しつつボルト16と
ナツト17で上板11と下板12を締結すればよ
い。
上板11と下板12の表面に各々座ぐり15を形
成して、表面への突出を防止しつつボルト16と
ナツト17で上板11と下板12を締結すればよ
い。
このような締結を嵌合と併用すれば、上板と下
板の接合を一層強固なものとすることができる。
板の接合を一層強固なものとすることができる。
以上説明の通り、本考案によれば、重量物の載
台としての十分な強度を備えていてしかも軽く、
かつ貨物の損傷や作業者の怪我の心配の少ないパ
レツトを得ることができ、作業効率を大幅に改善
することができるものである。
台としての十分な強度を備えていてしかも軽く、
かつ貨物の損傷や作業者の怪我の心配の少ないパ
レツトを得ることができ、作業効率を大幅に改善
することができるものである。
第1図は本考案の一実施例を示す斜視図、第2
図aはその上板の斜視図、同b図は下板の斜視
図、第3図は他の嵌合部の例を示す斜視図、第4
図は本考案の他の実施例を示す斜視図、第5図は
その上板と下板を分離させた状態の斜視図、第6
図ないし第8図は各々嵌合部の他の配置例を示す
平面図、第9図は併用する締結手段の一例を示す
断面図である。 1,11:上板、1a,1b,11a〜11
d:嵌合部、2a,2b,12a〜12d:嵌合
部、3,13:補強帯、4,14:フオーク挿入
路、5:嵌合部、6:嵌合部、15:座ぐり、1
6:ボルト、17:ナツト。
図aはその上板の斜視図、同b図は下板の斜視
図、第3図は他の嵌合部の例を示す斜視図、第4
図は本考案の他の実施例を示す斜視図、第5図は
その上板と下板を分離させた状態の斜視図、第6
図ないし第8図は各々嵌合部の他の配置例を示す
平面図、第9図は併用する締結手段の一例を示す
断面図である。 1,11:上板、1a,1b,11a〜11
d:嵌合部、2a,2b,12a〜12d:嵌合
部、3,13:補強帯、4,14:フオーク挿入
路、5:嵌合部、6:嵌合部、15:座ぐり、1
6:ボルト、17:ナツト。
Claims (1)
- 密度0.05〜0.2g/cm3、曲げ弾性率50〜500Kg/
cm2のポリオレフイン系合成樹脂の発泡ビーズ成形
体であつて、片面に突出して嵌合部が形成されて
いる板状物である上板並びに下板が、その嵌合部
同志が互にとまりばめ以上にきつく嵌合されて一
体的に重ね合わされており、かつ互に嵌合してい
る嵌合部間には、上板と下板間を横断して、フオ
ークリフトのフオークを差し込むためのフオーク
挿入路が形成されており、このフオーク挿入路開
口部を除いて、一体的に重ね合わされた上板と下
板の周側面に両者に跨がつて補強帯が取付けられ
ていることを特徴とするポリオレフイン系発泡体
製パレツト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4032682U JPS58143322U (ja) | 1982-03-24 | 1982-03-24 | ポリオレフイン系発泡体製パレツト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4032682U JPS58143322U (ja) | 1982-03-24 | 1982-03-24 | ポリオレフイン系発泡体製パレツト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58143322U JPS58143322U (ja) | 1983-09-27 |
| JPH021237Y2 true JPH021237Y2 (ja) | 1990-01-12 |
Family
ID=30051555
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4032682U Granted JPS58143322U (ja) | 1982-03-24 | 1982-03-24 | ポリオレフイン系発泡体製パレツト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58143322U (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5292203B2 (ja) * | 2009-07-03 | 2013-09-18 | 株式会社日立産機システム | 搬送用パレット |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5119012U (ja) * | 1974-07-30 | 1976-02-12 | ||
| JPS523804U (ja) * | 1975-06-24 | 1977-01-12 |
-
1982
- 1982-03-24 JP JP4032682U patent/JPS58143322U/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58143322U (ja) | 1983-09-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US8448582B2 (en) | Plastic pallet structure | |
| NZ299185A (en) | Thermoformed pallet comprises plastics structure formed from twin-sheet thermoplastics sheeting and having a load supporting deck and feet | |
| KR100985998B1 (ko) | 경량 팰릿 | |
| JP4017097B2 (ja) | 合成樹脂製パレット | |
| JPH0415732B2 (ja) | ||
| JPH021237Y2 (ja) | ||
| KR101115606B1 (ko) | 팔레트의 강도 보강구조 | |
| JP3518623B2 (ja) | 合成樹脂製一体成形パレット及びその成形方法 | |
| JPH032748B2 (ja) | ||
| MX2008005625A (es) | Tarima formada por multiples piezas. | |
| WO2006089308A2 (en) | Plastic pallet having metal deck | |
| JP3397646B2 (ja) | パレット | |
| JPH0624343Y2 (ja) | 合成樹脂発泡体製パレット | |
| JPH07165239A (ja) | プラスチックパレット及びその製造方法 | |
| JPH0529865Y2 (ja) | ||
| JP2577134Y2 (ja) | 載物用パレット | |
| KR0138926B1 (ko) | 압축성형된 합성수지제 패리트 | |
| JPS589867Y2 (ja) | 合成樹脂製パレツト | |
| JPS58171342A (ja) | 合成樹脂発泡体パレツト | |
| CN222743200U (zh) | 一种防护结构及周转装置 | |
| JP3248519U (ja) | パレット | |
| JPS6172540A (ja) | 合成樹脂発泡成型体製パレツト及びその製造方法 | |
| JPH08175544A (ja) | 紙製荷役用パレット | |
| JPH0350043Y2 (ja) | ||
| JP3227135U (ja) | パレット |