JPH0212192Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、フロツピーデイスクを収納するブ
ツク型箱体に関し、特にハードなプラスチツクパ
ツケージに被覆された3.5インチのマイクロフロ
ツピーデイスク（マイクロデイスク）を収納する
マイクロフロツピーデイスク収納用のブツク型箱
体に関するものである。

〔従来技術〕

近年、集積回路の急激な発達によりコンピユー
タは小型化され、大規模なCPUに使用する固定
デイスクに代わつて、小型機におけるデータの磁
気記憶用の磁気デイスクとしてフロツピーデイス
クが用いられている。フロツピーデイスクは、一
枚の柔らかい材質から成る磁気薄片であつて、他
の磁気や温度等にデリケートに反応するので、外
部と磁気デイスクを遮断する為に簡単なプラスチ
ツクケースに入れられてフロツピーデイスクとし
て使用されている。電子技術の発達およびコンピ
ユータの急速な小型化・汎用化に伴つて、フロツ
ピーデイスクの大きさも変化し、従来のフロツピ
ーデイスク（８インチ・５インチ）の記憶容量を
変化させずに、その外径を3.5インチにまで小型
化することが可能になつた。新規に開発された
3.5インチのマイクロフロツピーデイスクは、小
さな磁気薄片であつて、他の磁気や温度等または
外部圧力による変形から保護する為にハードプラ
スチツクパツケージでカバーされている。しかし
ながら、ハードプラスチツクでカバーされた3.5
インチのマイクロフロツピーデイスクを効率的に
収納し、使い勝手よく、しかも保管状態が良好な
収納体は未だ見当たらない。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、新規なマイクロフロツピー
デイスクを収納する為のブツク型収納箱体を提供
することにある。

この考案によれば、収納箱体の内部を６つの区
分に仕切ると共に、各収納部に、マイクロフロツ
ピーデイスクがガタ付かない良好な状態で収納支
持できる収納枠体が枢支されており、数多くのフ
ロツピーデイスクを同時に効率的に収納すること
ができる。従つて、この考案の目的はハードプラ
スチツクにカバーに被覆された3.5インチのマイ
クロフロツピーデイスクを、出し入れ自在に、し
かも、マイクロフロツピーデイスクがガタ付いた
り、脱落したりせずに良好な状態で保管すること
のできる持ち運びに便利なマイクロフロツピーデ
イスク専用のブツク型収納箱体を提供することに
ある。

〔考案の構成〕

本考案は、上記目的を達成するために、ハード
パツケージでカバーされたマイクロフロツピーデ
イスクを収納する箱体において、左右両開きにな
るブツク型箱体と、該箱体内側部を仕切つて形成
した複数の収納部と、該収納部の側壁に枢支され
たマイクロフロツピーデイスクを収納支持する収
納枠体とから構成したものである。

〔実施例の説明〕

以下、図面に示す実施例に基づいて、この考案
に係るマイクロフロツピーデイスク収納ブツク型
箱体を詳細に説明する。

第１図は、この考案に係るマイクロフロツピー
デイスク収納ブツク型箱体１０の全体を示す斜視
図である。マイクロフロツピーデイスク収納ブツ
ク型箱体１０は、外見がブツク型の左右両開きに
なる箱体と、箱体内壁に設けられた収納部２０
と、収納部に装着された収納枠体３０とから成
る。収納部２０は、ブツク型の左右両開きにした
箱体の内側に一体的に凹設されている。収納部２
０は、底面２２と左右側壁面２３，２４と上下壁
面２５，２６とから構成された矩形の凹部であ
り、左右側壁面２３，２４の隅部には円柱状形の
回動係止凹部２７が凹設されていると共に、中央
部には、半球形状の係合凹部２８が凹設されてい
る。

本実施例においては、左右に開かれたブツク型
箱体の内側壁にそれぞれ６箇所の収納部２０が凹
設されている。設けられる収納部の数はこの実施
例に示された数に限定されるものではなく、ブツ
ク型箱体の大きさに応じて４箇所または６箇所以
上の収納部にすることができる。

収納枠体３０は、合成樹脂を一体的に成型した
略箱型の枠体であつて、背面３１と左右側壁面３
２ａ，３２ｂと底面３３とからなる。収納枠体３
０の背面３１は収納部２０の底面２２に、収納枠
体３０の左右側壁面３２ａ，３２ｂは収納部２０
の左右側壁面２３，２４に、収納枠体３０の底面
３３は収納部２０の下壁面２６に接合または近接
された状態で収納部２０に装着される。背面３１
の上部と下部の左右端には、矩形の溝３４ａ，３
４ｂ，３４ｃ，３４ｄがそれぞれ切欠されている
（第２Ｂ図参照）。左右側壁面３２ａ，３２ｂの外
側上方には半球形状の係合突起３６ａ，３６ｂが
突設され、外側下方には円柱状形の回動係止突起
３７ａ，３７ｂが突設されている（第３図参照）。
収納部の回動係止凹部２７には、収納枠体３０の
回動係止突起３７ａ，３７ｂが嵌入装着され、こ
れにより収納枠体３０は収納部２０の左右側壁面
２３，２４に回動自在に枢支される。また、左右
側壁面３２ａ，３２ｂの内部下方には半球形状の
掴持突起３８ａ，３８ｂが突設されている。更
に、左右側壁面３２ａ，３２ｂの中央上端部よ
り、矩形の支持突起３５ａ，３５ｂが左右側壁面
３２ａ，３２ｂに直角に突設されている。底面３
３は、背面３１の左右側壁面３２ａ，３２ｂと溝
３４ｃ，３４ｄの間隙を保つて直角に形成され、
更に、底面３３の中央上端部より背面３１と平行
に矩形の支持片３９が支持突起３５より上方まで
延設された構成である。

〔考案の作用〕

マイクロフロツピーデイスクの収納にあたつて
は、まず、第２図に示す様に、マイクロフロツピ
ーデイスク収納ブツク型箱体１０を左右に開けた
状態で、収納部２０の中に装着された収納枠体３
０の支持片３９の上端部を斜め上方へ引き上げ
る。この時、わずかに力を加えるだけで収納枠体
３０の係合突起３６ａ，３６ｂが、収納部２０の
係合凹部２８ａ，２８ｂより外れる。すなわち、
収納枠体３０は、弾力性を有する合成樹脂を一体
的形成したものであり、かつ、背面３１の上部の
左右端に溝３４ａ，３４ｂ、が切欠されているの
で、収納枠体３０の支持片３９の上端部を斜め上
方へ引き上げた時、左右側壁面３２ａ，３２ｂの
上部が収納枠体３０の内側へ僅かにたわみ（第２
Ａ図Ａ−Ａ断面図拡大図参照）、係合突起３６ａ，
３６ｂが係合凹部２８ａ，２８ｂより外れる。更
に、収納枠体３０の回動係止突起３７ａ，３７ｂ
が収納部２０の係合凹部２７ａ，２７ｂに軸支さ
れているので、係合突起３６ａ，３６ｂが係合凹
部２８ａ，２８ｂより外れた後は、第２Ｂ図で示
すようにマイクロフロツピーデイスクを挿入しや
すい様に、収納枠体３０を回動係止突起３７ａ，
３７ｂを中心にして回動させて立てることができ
る。

次ぎに、第３図に示す様に、収納枠体３０を回
動して立てた状態で、収納枠体３０へハードカバ
ーに被覆された3.5インチのマイクロフロツピー
デイスクをそのシヤツタ部４４を下方に向けて挿
入する。シヤツタ部４４はマイクロフロツピーデ
イスクのデータ判読用窓に付けられた覆いであ
る。収納枠体３０の背面３１と左右側壁面３２
ａ，３２ｂと底面３３、および支持片３９とで構
成される空間は、縦幅および横幅ともに、マイク
ロフロツピーデイスク４０の縦横幅より多少大き
くなつている。従つて、マイクロフロツピーデイ
スク４０を収納枠体３０の背面３１と左右側壁面
３２ａ，３２ｂと底面３３、および支持片３９に
ガイドさせて、容易に挿入することができる。し
かし、収納枠体３０の左右側壁面３２ａ，３２ｂ
の内部の下方に突設された掴持突起３８ａ，３８
ｂの頂点間の幅がマイクロフロツピーデイスク４
０の横幅より狭いので、マイクロフロツピーデイ
スク４０の先端部が掴持突起３８ａ，３８ｂに当
接する。更に、力を加えて挿入すると、第３Ｂ図
に示すように、マイクロフロツピーデイスク４０
の横側面が掴持突起３８ａ，３８ｂの頂点を押圧
しながら進行し、マイクロフロツピーデイスク４
０の凹部４２が掴持突起３８ａ，３８ｂに嵌合し
て枠体にフロツピーデイスクが掴持されるととも
に、収納枠体３０の最奥までマイクロフロツピー
デイスク４０が挿入される。

マイクロフロツピーデイスク４０を収納枠体３
０に挿入した後、第４図に示すように、収納枠体
３０を収納部２０へ収納する。すなわち、マイク
ロフロツピーデイスク４０を挿入した収納枠体３
０を回動係止突起３７ａ，３７ｂを中心にして、
下方へ回動させ係合突起３６ａ，３６ｂを係合凹
部２８ａ，２８ｂに係合させる（係合状態は、第
２Ａ図の拡大図参照）。収納枠体３０は、弾力性
を有する合成樹脂を一体的に成型し、かつ、背面
３１の上部の左右単に溝３４ａ，３４ｂ、が切欠
されているので、収納枠体３０を収納部２０に収
納する時、左右側壁面３２ａ，３２ｂの上部が収
納枠体３０の内側へ僅かにたわみながら、係合突
起３６ａ，３６ｂが収納部２０の左右側壁面２
３，２４を摺動し、やがて係合突起３６ａ，３６
ｂが係合凹部２８ａ，２８ｂに係合して、収納枠
体３０が収納部２０に装着されることとなる。従
つて、マイクロフロツピーデイスク４０は掴持突
起３８ａ，３８ｂによつて、収納枠体内にガタ付
きをなくした安定した状態で収納され、更に、係
合凹部２８ａ，２８ｂに係合されて、安定した状
態で収納部２０に装着される。

マイクロフロツピーデイスク４０を常に持ち運
び、取り出して自由な最良の状態でブツク型箱体
内に収納保管して置くことは極めて重要である。
また、上述した様に、マイクロフロツピーデイス
ク４０の収納枠体３０への収納、および収納枠体
３０の収納部２０への収納は極めて容易であり、
同様に、マイクロフロツピーデイスク４０の収納
枠体３０からの取り出しも極めて容易である。

〔考案の効果〕

この考案に係るマイクロフロツピーデイスク収
納ブツク型箱体は、上記詳述した様な構成である
ので、プラスチツクのハードケース（パツケー
ジ）にカバーされた3.5インチのマイクロフロツ
ピーデイスクの出し入れが極めて容易であり、し
かもフロツピーデイスクの性能を低下させる原因
の一つでもある衝撃を防止してマイクロフロツピ
ーデイスクを安定した状態で多数枚同時に整理・
収納・保管することができるという実用的効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るマイクロフロツピーデ
イスク収納ブツク型箱体の全体を示す斜視図、第
２図、第３図、第４図はこの考案に係るマイクロ
フロツピーデイスク収納ブツク型箱体の実際の使
用例である。 １０……マイクロフロツピーデイスク収納ブツ
ク型箱体、２０……収納部、２２……底面、２
３，２４……左右側壁面、３０……収納枠体、３
１……背面、３２ａ，３２ｂ……左右側壁面、３
３……底面、３４ａ，３４ｂ，３４ｃ，３４ｄ…
…溝、３５ａ，３５ｂ……支持突起、３６ａ，３
６ｂ……係合突起、３７ａ，３７ｂ……回動係止
突起、３８ａ，３８ｂ……掴持突起、３９……支
持片、４０……マイクロフロツピーデイスク、４
２……凹部、４４……シヤツター部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ハードパツケージでカバーされたマイクロフ
   ロツピーデイスクを収納する箱体において、左
   右両開きになるブツク型箱体と、該箱体内側部
   を仕切つて形成した複数の収納部と、該収納部
   の側壁に枢支されたマイクロフロツピーデイス
   クを収納支持する収納枠体とからなることを特
   徴とするマイクロフロツピーデイスク収納ブツ
   ク型箱体。 (2) 前記第１項記載の収納部が、側壁面に回動係
   止凹部、および係合凹部を凹設したことを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の
   マイクロフロツピーデイスク収納ブツク型箱
   体。 (3) 前記第１項記載の収納枠体が、背面と左右側
   壁面と底面とから構成されているとともに、背
   面の上・下部の左右両端に溝が切欠され、側壁
   面の外側上方に係合突起および下方に回動係止
   突起が突設され、側壁面の内部下方に掴持突起
   および中央上端部に支持突起が突設され、底面
   の中央上端より背面と平行して支持片が延設さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のマイクロフロツピーデイスク
   収納ブツク型箱体。 (4) 前記第３項記載の掴持突起が、半球形状に形
   成されていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のマイクロフロツピーデイ
   スク収納ブツク型箱体。