JPH0212144A - 写真感光材料 - Google Patents

写真感光材料

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JPH0212144A
JPH0212144A JP16189988A JP16189988A JPH0212144A JP H0212144 A JPH0212144 A JP H0212144A JP 16189988 A JP16189988 A JP 16189988A JP 16189988 A JP16189988 A JP 16189988A JP H0212144 A JPH0212144 A JP H0212144A
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coating
coating layer
acid
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
    • G03C1/91Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers characterised by subbing layers or subbing means
    • G03C1/93Macromolecular substances therefor

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、写真感光材料に関するものであり、支持体と
の接着性、帯電防止性に優れ、特に帯電防止層、下塗層
において凝集異物を生じることのない写真感光材料に関
する。
〔従来の技術〕
写真感光材料(以下、感光材料という)は、般にプラス
チックフィルム支持体上に少なくとも1層の写真感光性
層(以下、感光層という)を塗布することにより製造さ
れる。
近年感光材料の製造技術は著しく向上し、例えば下塗層
の塗布スピード、感光層への塗布スピード、裁断、切断
スピードが著しく高速化されたため、製造工程において
静電気が発生しやすくなっている。また同様に、憑影に
おいても、現像処理工程においても高速化の傾向にあり
、これらの工程においても、静電気が発生しやすくなっ
ている。
発生した静電気は塵芥を付着させるだけでなく、発生か
著しい場合には火花放電を起こし、感光層にいわゆるス
タッチマークを生じ、別命的な欠陥となる。
感光材料の帯電防止には、従来主として、高分子電解質
、あるいはイオン性の界面活性剤が使用されてきた。例
えばアニオン性高分子電解質としては、カルボン酸、お
よびカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子で、例え
ば特開昭48−22017号、特公昭46−24159
号、特開昭51−30725号、特開昭51−1292
16号、特開昭55−95942号に記載されているよ
うな高分子である。カチオン性高分子としては、例えば
特開昭49−121523号、特開昭48−91165
号、特公昭49−24582号に記載されているような
ものがある。またイオン性界面活性剤もアニオン性とカ
チオン性とあり、例えば特開昭49−85826号、特
開昭49−33630号、米国特許第2,992,10
8号、同3゜206.312号、特開昭48−8782
6号、特公昭49−11567号、特公昭49−115
68号、特開昭55−70837号等に記載されている
ような化合物である。
しかしこれらの物質からなる帯電防止剤は、湿度依存性
が大きく、低湿になると必ずしも充分にその機能を果た
さないものが多い。またこれらの化合物は吸湿性が強く
、帯電防止層と乳剤層とを重ね合わせておくと粘着し、
故障の原因となる場合がしばしばあった。またこれらの
化合物の多くは親水性物質のため、現像処理時に処理液
中に溶出して、処理液中に存在する他の物質と結合して
濁りやスラッジを生じたり、あるいはバック面に他の物
質を吸着してムラを生じたりする。
一方、特開昭56−143443号、特開昭57−10
4931号、特開昭57−118242号、特開昭58
−62645号等に導電性の金属酸化物、またはその複
合酸化物の微粒子を使用した、更に改善された帯電防止
方法が開示されている。この帯電防止方法は、導電性金
属酸化物からなる帯電防止剤を、親水性バインダーを含
有する水分散液の状態で分散させた帯電防止層用塗布液
により形成される帯電防止層を、支持体に接着させるた
めに下塗層として、親水性バインダー、および支持体を
膨潤させる化合物を含む層を介して形成している。
〔発明が解決しようとする課題〕
この帯電防止層における導電性金属酸化物は、通常負荷
電状態であり、凝集防止のためにアルカリ処理ゼラチン
がバインダーとして使用されている。一方下塗層形成の
ためには、支持体を構成するエステル類を加水分解させ
ないために、酸の存在下でゼラチンを有機溶媒系に分散
した下塗層用塗布液が使用されているが、下塗層形成後
正荷電が残存していると帯電防止層の電位を中和し、導
電性金属酸化物を凝集させるので、酸としては乾燥温度
より低沸点の酢酸等の弱酸が使用されている。
しかしながら酢酸を使用する場合、分散させるために必
要な電位を得ることができず、そのため下塗N塗布溶液
におけるゼラチンの分散が不安定となり、機械的安定性
が悪く、送液、濾過、塗布機等の工程中でゼラチンが凝
集するという問題がある。
そのため本発明は、特に凝集異物による面質欠陥のない
感光材料を提供することと共に、優れた帯電防止性を有
する感光材料を提供すること、支持体との接着力を損な
うことのない帯電防止層を有する感光材料を提供するこ
と、湿度依存性のない帯電防止層を有する感光材料を提
供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の感光材料は、少なくとも1層の写真感光性層を
有してなる写真感光材料において、プラスチックフィル
ム支持体の少なくとも片面に金属酸化物からなる帯電防
止層を形成するにあたり、該帯電防止層が下塗層を介し
て形成され、該下塗層が、上記支持体を膨潤させる化合
物、および下塗層形成時に乾燥除去しうる酸の存在下、
酸処理ゼラチンを有機溶媒からなる溶媒に分散させた下
塗層用塗布液により形成されることを特徴とするもので
ある。
本発明に使用される酸処理ゼラチンは、周知の製造方法
で作製されるものでよく(例えば「ゼラチン」ニカワ・
ゼラチン工業会編、■987年発行参照)、等電点を5
.5以上、特に7.0以上に調製した酸処理ゼラチンが
好ましい。
またこの酸処理ゼラチンを分散させるために使用される
酸としては、下塗層塗布液を塗布後、乾燥させる温度(
約140℃)より低沸点のものが好ましいが、乾燥温度
より高くても除去できればよい0例えば酢酸、サリチル
酸、t!l酸、蓚酸等を使用するとよく、特に酢酸を使
用するとよい。
また、支持体を膨潤させる化合物は、支持体の種類によ
って適宜選択されるが、例えばアセトン、レゾルシン、
クロルレゾルシン、メチルレゾルシン、0−クレゾール
、m−クレゾール、p−クレゾール、フェノール、0−
クロルフェノール、p−クロルフェノール、ジクロルフ
ェノール、トリクロルフェノール、モノクロル酢酸、ジ
クロル酢酸、トリクロル酢酸、トリフルオル酢酸、色水
クロラール等があげられる。この中で例えば支持体がポ
リエチレンテレフタレートのとき好ましいのはレゾルシ
ンとP−クロルフェノールであり、セルローストリアセ
テートのとき好ましいのは、アセトンとフェノールであ
る。
また、下塗層塗布液を作製するための溶媒としては、水
、メタノール、エタノール、プロパツールのようなアル
コール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケト
ン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジオキサ
ンのようなグリコールエーテル類等が使用されるが、有
機溶媒を主とした水との混合溶媒を使用するとよい。
分散液はゼラチン0. 5〜10重量%、酸0゜1〜1
0重量%を含有することが好ましい。
この分散物のゼラチン粒子の大きさは、使用するゼラチ
ン、水、酸の種類と量によって決めることができる。ま
た加温する温度、希釈方法、希釈時間によっても変化す
る。ゼラチン粒子の大きさは小さい程分散安定性がよい
が、本発明では20〜1000人の間が好ましい。
またこの下塗液の塗布量は、3〜20cc/m”の間で
あれば、密着性が得られるが、好ましくは5〜100c
/112である。また膜厚は0. 005〜0゜5μm
までの間で密着性が得られるが、好ましくは0.05〜
0.1μmである。
帯電防止層における金属酸化物は、Zno % Ti1
tsSn02、AI! 、03 、In、O,,5if
t、 MgO、BaO、M。
Olの中から選ばれた少なくとも1種の導電性の結晶性
金属酸化物、またはその複合酸化物の微粒子は、体積抵
抗率が10′Ω・cm、より好ましくは105Ω・cm
以下である。またその粒子サイズは0.01〜0.1p
m、特に0.02〜0゜5μmであることが望ましい。
また上記結晶性金属酸化物、あるいは複合酸化物の製造
方法については、特開昭56−143430号に詳細に
記載されているが、第1に金属酸化物微粒子を焼成によ
り作製し、導電性を向上させる異種原子の存在下で熱処
理する方法、第2に焼成により金属酸化物微粒子を製造
するときに導電性を向上させるための異種原子を共存さ
せる方法、第3に焼成により金属酸化物微粒子を製造す
る際に、雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠陥を導入
する方法等が容易である。異種原子を含む例としては、
ZnOに対して八2、In等、TiO□に対してはNb
、 Ta等、Snugに対しては5bSllb、 Aロ
ゲン等があげられる。異種原子の添加量は0.01〜3
0mof%の範囲が好ましいが、0.1〜10mo1%
であれば特に好ましい。
帯電防止層に使用される親水性バインダーとしては、水
溶性ポリマー、セルロースエステル、ラテックスポリマ
ー、水溶性ポリエステル等があげられる。水溶性ポリマ
ーとしてはゼラチン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天
、アルギン酸ソーダ、澱粉、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体等であ
り、セルロースエステルとしてはカルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロース等である。ラテッ
クスポリマーとしては塩化ビニル含有共重合体、アクリ
ル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、
ブタジェン含有共重合体等である。この中で最も好まし
いのはゼラチンである。
導電性微粒子分散液を作製するための溶媒は、例えば水
、メタノール、エタノール、プロパツールのようなアル
コール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケト
ン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジオキサ
ンのようなグリコールエーテル類等をあげることができ
る。特に親水性バインダーを使用する場合には、水、あ
るいは水と有機溶媒との混合溶媒が好ましい。
帯電防止層における導電性微粒子とバインダーとの混合
割合は、導電性微粒子が少なくなると帯電防止性は悪化
し、一方導電性微粒子量が多くなり、バインダーの量が
少なくなると塗布乾燥後の塗布強度が悪化する。導電性
微粒子とバインダーの混合割合は、それぞれの粒子サイ
ズによって異なるが、導電性微粒子の体積含有率で30
〜90%の範囲がよく、より好ましくは50〜80%の
範囲である。導電性粒子の使用量は0.05〜5.0g
/m”がよ(,0,1〜2.0 g/mzが特に好まし
い。支持体を膨潤させる化合物の使用量は、バインダー
および支持体の種類、また下塗塗布量により異なるが、
0.01〜5.0 g7m”がよく、0.05〜1.0
 g/m2が特に好ましい。
帯電防止層は、導電性金属酸化物微粒子と親水性バイン
ダーとからなり、支持体上の下塗層上に直接塗布するこ
とにより形成することができるが、あらかじめ支持体を
コロナ放電処理、紫外線処理、グロー放電処理等の表面
処理を施しても得られる性能は変わらず、何等支障はな
い。
本発明における帯電防止層用塗布液、および下塗層用塗
布液は一般によく知られた塗布方法、例えばエアーナイ
フコート法、カーテンコート法、ワイアーバーコード法
、グラビアコート法、エクストルージョンコート法等に
より塗布することができる。
なお帯電防止層用塗布液には、必ずしも親水性バインダ
ーを使用しなくても、金属酸化物微粒子を、下塗層表面
の親水性バインダーを溶解させる水等の溶媒中に分散さ
せて下塗層上に塗布し、溶解した下塗層表面に金属酸化
物微粒子を埋め込む形としてもよい。
更に本発明における帯電防止層は、バック層側、あるい
はハロゲン化銀乳剤層側のいずれかの支持体の少なくと
も片面に設けられる。本発明における帯電防止層は2N
だけで課題を達成することができるが、帯電防止層の上
に更に別の層を設けることもできる。この被覆層には、
帯電防止層と外部の媒体(通常は空気)との光散乱を抑
制する機能を有し、更に帯電防止層の保護層としての機
能を整備させることができるので、本発明の好ましい態
様の1つである。この被覆層は、親水性バインダーでも
疎水性バインダーでもよく、親水性バインダーを被覆す
る場合は更に親水性コロイドからなるハロゲン化銀乳剤
やアンチハレーション層、中間層、バック層等の層に塗
布することが可能である。
この親水性バインダーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘
導体、寒天、アルギン酸ソーダ、澱粉、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重
合体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース等である。
疎水性バインダーとしてはセルロースエステル(例えば
ニトロセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチ
ルセルロース)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニル
アクリレート等ヲ含ムヒニル系ポリマー、ポリアミド、
ポリエステル等のポリマーである。
また帯電防止層には、塗布助剤(例えばサポニン、ドデ
シルベンゼンスルホン酸等)、また硬化剤等を加えても
何等支障はない。
感光材料の支持体としては、例えばセルローストリアセ
テート、セルロースアセテートブチレート、セルロース
アセテートプロピオネート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等、あるい
はこれらの積層物等が使用しうる。特にポリエチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、およびポリエチレン
を支持体としたときに著しい効果が得られる。
また本発明の感光材料は、少なくとも1層の感光層を有
するほかに、必要により中間層、バック層、表面保護層
、受像層等を有していてもよい。
感光層としては、例えば感光性ハロゲン化銀乳剤層をあ
げることができる。ハロゲン化銀乳剤層に使用されるハ
ロゲン化銀の種類、その製法、化学増悪剤、カプリ防止
剤、界面活性剤、保護コロイド、硬膜剤、ポリマーラテ
ックス、カラーカプラー、増感色素等については特に制
限はなく、例えばリサーチ・ディスクロージャー誌17
6巻、22〜28頁(1978年12月)の記載を参考
にすることができる。
また中間層、バック層、表面保護層等に関しても特に制
限はなく、上記リサーチ・ディスクロージャー誌記載の
各種添加剤を含有させることができる。
またこれらの塗布方法についても特に制限はなく、上記
リサーチ・ディスクロージャー誌の記載を参考にするこ
とができる。
本発明の感光材料の代表的な例としては、ハロゲン化銀
カラーフィルム、マイクロ用フィルム、直接および間接
X線用フィルム、リスフィルム、−S用黒白フィルム等
をあげることができる。
〔作用] 帯電防止剤として金属酸化物微粒子を使用する場合、そ
の塗布液をpH7に調整すると金属酸化物微粒子は負荷
電状態で存在する。そのためその塗布液における親水性
バインダーもアルカリ処理ゼラチンを使用し、負荷電状
態を維持し、凝集を防止している。また金属酸化物から
なる帯電防止層を支持体に接着させるために支持体上に
まず下塗層が形成される。この下塗層も帯電防止層にお
ける金属酸化物を凝集させないことが要求されるが、感
光材料支持体を加水分解させるようなアルカリ性ではな
い状態とする必要がある。
また下塗層においては、支持体との接着性を考慮し有機
溶媒を主とする溶媒が使用されるが、有機溶媒に不溶の
ゼラチンを安定して分散させるためには、+20mv以
上のゼータ電位を有することが必要である。しかしなが
ら下塗層形成後もこの電位が残存していると、下塗層上
に形成される帯電防止層の負荷電が中和され、金属酸化
物が凝集し、異物となる。そのために下塗層用塗布液に
ゼラチンの分散剤として、下塗層の乾燥温度(約140
°C)より低い沸点を有する、例えば酢酸等を使用し、
塗布後には酸を蒸発除去させて残存電位を取り除いてい
る。しかしながら酢酸のごとき弱酸では、ゼラチンを安
定して分散させるために必要な+20mv以上のゼータ
電位が得られないという問題がある。
ところが上記下塗層用塗布液において、等電点を5.5
以上に調製した酸処理ゼラチンを使用することにより、
ゼラチンを安定して分散させるために必要な+20mv
以上のゼータ電位が得られ、ゼラチンを極めて安定して
分散させうろことを見出した。これにより通常使用され
るアルカリ処理ゼラチンの場合に比して、下塗層におけ
る凝集異物の発生が全く生じない。また塗布後には酢酸
等の分散剤は蒸発除去させることができるので、帯電防
止層における金属酸化物をも凝集させることのない感光
材料となしえるものである。
以下に、実施例をあげて本発明を更に説明する。
〔実施例1〕 (酸化錫−酸化アンチモン複合物分散液の調製)塩化第
2錫永和物230重量部と3塩化アンチモン23重量部
をエタノール3000重量部に溶解し、均一溶液を得た
。この溶液にINの水酸化ナトリウム水溶液を前記溶液
のpHが3になるまで滴下し、コロイド状酸化第2錫と
酸化アンチモンの共沈澱を得た。得られた共沈澱を50
℃に24時間放置し、赤褐色のコロイド状沈澱を得た。
赤褐色コロイド状沈澱を、遠心分離により分離した。過
剰のイオンを除(ため沈澱に水を加え、遠心分離により
水洗した。この操作を3回繰り返し、過剰イオンを除去
した。
過剰イオンを除去したコロイド状沈澱200重量部を水
1500重量部に再分散し、600°Cに加熱した焼成
炉中に噴霧し、青味がかった平均粒径0.2μmの酸化
錫−酸化アンチモン複合物の微粒子粉末を得た。この微
粒子粉末の比抵抗は25Ω・cmであった。上記微粒子
粉末40重量部と水60重量部の混合物をpl(’7.
0に調整し、撹拌機で粗分散の後、横型サンドミル(商
品名ダイノミル:WtLLYA、BACI(OPEN、
AG製)で滞留時間が30分になるまで分散して調整し
た。
(感光材料の作製) 既知の下塗を施した100μmポリエチレンテレフタレ
ートの反対面に下記の下塗層用塗布液(A)を乾燥膜厚
が0.1μmになるように塗布し、130°Cで30秒
間乾燥した。この」−に更に下記の帯電防止層用塗布液
(B)を乾燥膜厚が0゜3μmになるように塗布し、1
30°Cで2分間乾燥した。この上に更に、下記の被覆
層用塗布液(C)を乾燥膜厚が0.1μmになるように
塗布し、130℃で2分間乾燥した。
次に高感度マイクロ用白黒乳剤を反対面の下塗層上に塗
布した。このようにして得られた写真感材を試料No、
1とする。
〔下塗層用塗布液(A)] 酸処理ゼラチン(等電点7.0)1重量部水     
          6重量部酢酸         
     1重量部p−クロルフェノール     1
0重量部メタノール          82重量部上
記組成の下塗層用塗布液は、まず酸処理ゼラチン、水、
酢酸、P−クロルフェノールを混合し、60’Cに加温
して溶解させ、その加温した溶液にメタノールを添加す
ることにより希釈して作製する。
〔帯電防止層用塗布液(B)〕
導電性微粒子分散液 ゼラチン 水 メタノール ポリオキシエチレンノニル フェニルエーテル    0.01重量部上記組成の帯
電防止層用塗布液は、まず導電性微粒子分散液、ゼラチ
ン、水を混合し、60°Cに加温して溶解させ、その加
温した溶液に、常温のメタノール、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテルを添加することにより希釈して
作製する。
〔被覆層用塗布液(C)〕
セルローストリアセテート    1重量部アセトン 
          70重量部メタノール     
     15重壁部ジクロルメチレン       
10重量部p−クロルフェノール      4重量部
上記組成の被覆層用塗布液は、まずセルローストリアセ
テートをメチレンクロライドに溶解し、10重量部 1重量部 27重量部 62重量% 5%溶液とし、これを原液とし、アセトン、メタノール
、ジクロルメチレン、p−クロルフェノール混合物に添
加し作製する。
次に被覆層を除いたほかは試料No、 1と同様にして
試料No、2を作製した。
次に比較のために、下塗層用塗布液Aの酸処理ゼラチン
の代わりに、石灰処理ゼラチン等電点4゜5を使用した
以外は同様にして、比較試料No、3を作製した。
以上のようにして試料No、1〜No、3を得たが、怒
光層を塗布する前の支持体について表面抵抗、ヘイズ度
、帯電防止性についてそれぞれ測定し、また異物欠陥の
個数を評価し、更に完成した写真感材についてスタチッ
クマークの発生を試験した。
試験方法は、以下に説明する方法を使用した。
(表面抵抗の測定) 被覆層塗布済支持体の表面抵抗を、25°C110%R
Hの雰囲気中で絶縁抵抗測定器VE−30型(川口電機
■製)を使用して行った。
(ヘイズ度の測定) 帯電防止層、および被覆層塗布後で、乳剤層塗布前の各
試料について積分球式ヘイズメーター(日本精密光学■
製5EP−H−5型)で測定した。良好な場合は01実
用上は問題はないが劣る場合は△、実用上問題がある時
は×とした。
(異物欠陥の評価) 長さ2m、中26cmの試料を目視で観察し、1100
a以上の大きさの異物の数を数えた。
(感光材料のスタチックマークの評価方法)25℃、2
0%RHの雰囲気中、暗室で写真感材の保護層の上をゴ
ムロールで摩擦し、その後感材をD−72現像液で現像
処理し、スタチックマークの発生の有無を試験した。
以上の方法で試験した結果を表1に示す。
(以下余白) 表1 表1から明らかなように本発明の試料No、1 とNo
、2は、比較試料No、3に比べ、低い表面抵抗値を有
しており、またスタチックマークの発生がない。またN
o、2のヘイズ度はにo、1に比較して劣るが実用上問
題ない。また酸処理ゼラチンを使用しない比較試料No
、3は、全面に凝集物による異物欠陥が発生している。
〔実施例2〕 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートの片面に
、実施例1の下塗層用塗布液(A)と帯電防止層用塗布
液(B)を実施例1と同様に塗布し、130°Cで30
秒間乾燥した。この上に更に下記の被覆層用塗布液(D
)を膜厚が0.2μmになるように塗布し、130℃で
、30秒間乾燥した。裏面には実施例1の被覆用塗布液
(C)を直接ポリエチレンテレフタレートに膜厚が0.
 1μmになるように塗布し、130°C12分間乾燥
させた0次に高感度マイクロ用白黒乳剤を被覆層CD)
の上に、更に膜厚が5μmとなるように塗布した。この
ようにして得られた試料をNo、5とする。
〔被覆用塗布液(D)〕
ゼラチン           1重量部水     
         1重量部サリチル酸       
 0.3重量部メタノール         98重量
部ゼラチン用硬化剤     0.1重量部上記組成の
被覆用塗布液は、その各成分を一度に混合し、加温して
溶解させることにより作製することができる。
次に被覆層(D)を除いたほかは、試料No、 4と同
様にして試料No、5を作製した。また比較のため帯電
防止層用塗布液(B)から分散液を除いたほかは、試料
No、4と同様にして比較試料No。
7を、また下塗層用塗布液(A)からp−クロルフェノ
ールを除いたほかは、試料No、4と同様にして比較試
料No、7を作製した。
以上の様にして、試料No、4〜No、7を得たが、実
施例1と同様に試験し、更に帯電防止層と支持体との接
着性、および乳剤塗布後の接着性についても評価した。
以下、各評価方法について説明する。
(帯電防止層と支持体との接着性の評価方法)試料のバ
ック面を上向きにして固定し、その上を紙の上に3Kg
の荷重を乗せ、定速で摩擦する。
摩擦による紙への付着物の量、バック面の剥離の強弱等
を肉眼で判定する。良好の場合0、実用上問題がある場
合×で示す。
(フィルム支持体と乳剤層との接着の評価方法)乳剤塗
布後、および処理(現像、定着、水洗)後の接着力試験
は3〜5mm間隔に縦横6本の切り目をナイフで入れ、
5×5個のます目を作り、二二にテープを付着させて剥
がし、剥離した乳剤層のます目の数をかぞえる。ます目
の数が0のものをAクラス、1〜2のものをA“クラス
、3〜4のものをBクラス、これ以下をCクラスとする
処理液中での接着力試験は、乳剤塗布ベースの末端を指
で強く15回繰り返し擦り、末端より剥離した長さがO
mmをAクラス、1〜2mmをA°クラス、2〜4mm
のものをBクラス、これ以下をCクラスとする。
処理液として現像液にはD−72(イーストマンコダッ
ク処方)を、定着液にはF−25(イーストマンコダッ
ク処方)を使用して皿現像処理方法によって試験した。
以上の方法で試験した結果を表2に示す。
c以下、余白) 表2から明らかなように、本発明の試料N014とN0
05はフィルム支持体、また乳剤とも接着力がすぐれ、
スタチックマークの発生もない。被覆層のないNo、5
はヘイズ度でN014に劣るが、実用上問題はない。P
−クロルフェノールを含まないものは接着性に劣り、導
電性粒子を含まないものは帯電防止性に劣る。
〔実施例3〕 実施例1の下塗層用塗布液(A)のP−クロルフェノー
ルの代わりに、レゾルシンを使用したほかは、実施例1
と同様にして試料No、8を作製し、得られた写真感材
について上記実施例と同様にして、接着性とスタチック
マークの発生を試験したところ、接着性がすぐれ、スタ
チックマークの発生もなかった。
〔実施例4〕 既知の下塗を施した100μmのポリエチレンテレフタ
レート支持体上の反対面に、実施例1の下塗層用塗布1
 (A)と帯電防止層用塗布液をNo、1 と同様に塗
布乾燥し、被覆層塗布済支持体を得た。
次に帯電防止層用塗布液(B)を塗布した面に、下記の
処方を含有したバック層を形成した。既知の下塗の上に
高感度マイクロ用白黒乳剤を塗布して試料No、9を得
た。
また既知の下塗を施した100μmのポリエチレンテレ
フタレート支持体の反対面に、実施例1の下塗層用塗布
液(A)と帯電防止層用塗布液(B)をNo、1と同様
に塗布乾燥し、130°Cで2分間乾燥した。試料No
、9と同様に被覆層の上に下記の処方を含有させたバッ
ク層を形成し、次に既知の下塗の上に高感度マイクロ用
白黒乳剤を塗布して試料No、10を得た。
得られた試料No、9とNo、 10について、実施例
2と同様に接着性とスタチックマークの発生を試験した
ところ、実施例2の試料No、4 、及びNo。
5と同様に接着性がすぐれ、スタチックマークの発生も
なかった。
(バック層処方) ゼラチン            5 g/n+”平均
粒径3.0〜4.0のポリメチル メタアクリレート    0.01 2−ドデシルベンゼンスルホン酸 ナトリウム        0.03 2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ −8−トリアジン・ナトリウム塩 0.06 下記染料(1)        0.1〃 (2)  
       0.1 ’(3)        0.1 染料(1) 、:) LJ 3LN a こIJ 31’L g/、! g/、! g / m Z g / m 2 g / m Z g / m 2 染料(2) を防止することができると共に、帯電防止層における凝
集異物の発生を防止することができ、更に支持体との接
着性、帯電防止性においても優れた感光材料となしえる
ものである。
染料(3) 出  願  人  富士写真フィルム株式会社代理人 
弁理士  内1)亘彦(外4名)〔発明の効果]

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも1層の写真感光性層を有してなる写真
    感光材料において、プラスチックフィルム支持体の少な
    くとも片面に金属酸化物からなる帯電防止層を形成する
    にあたり、該帯電防止層が下塗層を介して形成され、該
    下塗層が、上記支持体を膨潤させる化合物、および下塗
    層形成時に乾燥除去しうる酸の存在下、酸処理ゼラチン
    を有機溶媒からなる溶媒に分散させた下塗層用塗布液に
    より形成されることを特徴とする写真感光材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03287155A (ja) * 1990-04-02 1991-12-17 Konica Corp ハロゲン化銀写真感光材料

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JPS5494318A (en) * 1978-01-09 1979-07-26 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Photographic printing material
JPS57642A (en) * 1980-06-02 1982-01-05 Fuji Photo Film Co Ltd Improvement of adhesion resistance of photographic sensitive silver halide material for printing
JPS5862648A (ja) * 1981-10-09 1983-04-14 Fuji Photo Film Co Ltd 帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料

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