JPH021210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はたばこ等の包装作業で、その包か品の
一端側上面にシール片を貼着する包装用シール片
の貼付装置、詳しくは定寸に裁断されたシール片
を繰出し路から一枚宛繰出し、グリツプロータの
外周に受継ぎ保持しながらシール片に糊付けさ
せ、コンベア装置によりその長手方向と直角な方
向へ等速移送される平面矩形状の製品に貼着する
ものに関する。

（従来の技術） 従来、この種の包装用シール片の貼付装置とし
て例えば特公昭47−39792号公報に開示される如
く繰出し路の直下に水平方向へ回動するグリツプ
ロータを設け、該ロータの外周からコンベア装置
の一側面に沿つて押えベルトを巻回すると共に、
コンベア装置に沿つて接着用熱板を配置して、繰
出し路から繰出したシール片をグロツプロータの
外周面に吸着して水平移送させ、その後押えベル
トにより該シール片を製品の側面に押し付けて移
送しながら接着用熱板でシール片の接着面を乾燥
させて製品に貼着するものがある。

（考案が解決しようとする課題） しかし乍ら、このような従来の包装用シール片
の貼付装置では、シール片が製品に貼付け後も該
シール片の貼付け位置が移動しないように押えベ
ルトで押圧し続け、更に接着用熱板で完全に乾燥
させているため、稼動速度を高速化させようとす
ると、乾燥終了時まで押えベルト及び接着用熱板
を並設する必要があるから、これら両者の設置長
さが長くなつて装置全体が大型化するばかりでな
くコスト高にもなる。

また、押えベルトと製品の移送速度が完全に一
致しないとシール片の貼付け位置がズレ易いと共
に、繰出し路から繰出したシール片を該路末端に
形成した床板上に落下させた後、この床板上に待
機するシール片をグリツプロータの外周面に吸着
して移送するため、特に高速稼動時においてシー
ル片が床板上で折れ曲がつたり跳ね上がつてグリ
ツプロータ外周面の所定位置からズレて吸着移送
され、これらが原因となつてシール片の貼付け位
置がばらつき完成品を高品質に維持できないとい
う問題もある。

本考案は斯る従来事情に鑑み、繰出し路から繰
出したシール片を等速状に移送して製品の移動速
度に関係なくシール片を、貼付け後保持手段のい
らない製品上面の所定位置に瞬間的に貼着するこ
とを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために本考案が講ずる技術
的手段は、繰出し路の直下に、該路に近接して対
称な外周にシール片の吸着面が夫々形成されるグ
リツパロールを上下方向へ回動自在に配設すると
共に、該ロールの回動方向と逆方向へ同期して等
速回動するグリツプロータをグリツパロールに近
接状設置して、その外周にグリツパロールからシ
ール片を受継ぎ保持する複数の吸着面と、これら
各吸着面に夫々接離してシール片を挾持する出没
自在な押え爪とを設け、グリツプロータの下方に
は該ロータに対し平面中心を偏位させた位置でロ
ータ下端の回転接線方向と平行且つ同方向へ送り
作用を有する製品移送用のコンベア装置を設置し
て、該製品がグリツプロータ直下を通過するとき
に同期してシール片の一端部を製品の長手方向一
端側上面に貼付させ該シール片を製品端より突出
状に付着せしめたことを特徴とするものである。

（作用） 本考案は上記技術的手段によれば、繰出し路か
ら繰出されたシール片がグリツパロールの吸着面
に吸着され該ロールの回動に同期して、押え爪を
開いた状態でグリツプロータの吸着面に接近し、
これら両者が対向したときに押え爪が閉動してシ
ール片を挾持保持し、該ロータの回動によつて下
方へ移送される間に押え爪が没入されシール片に
糊付けがなされた状態でグリツプロータの下端に
達し、一方コンベア装置によつて製品はその長手
方向と直角な方向へ等速移送され、該製品がグリ
ツプロータ直下を通過するときに該ロータ下端に
達した前記シール片が製品上面の所定位置に瞬間
的に接触して糊付け部分によりシール片を製品端
から突出状に貼付け、その後工程でシール片を製
品に沿つてコ型状に折曲させるものである。

（実施例） 本考案の実施例をたばこ包装における包か品に
シール片を貼付する場合について図面により説明
すれば、実施例図面は帯状のシール材Ａをその巻
込みリール（図示せず）から繰出し、該シール材
を定寸に裁断してシール片ａを一枚宛順次に繰出
す場合を示す。

すなわち第１図において１，１′は予備繰出し
ロール、２，２′は光電検出器、３，３′は本繰出
しロール、４は送り爪、５はカツターであり、そ
れら部材によつてシール材の繰出し路６を形成す
るとともにシール材Ａには長手方向へ定ピツチに
スリツト（図示せず）を形成しておき、このシー
ル材Ａを間欠駆動する予備繰出しロール１，１′
と光電検出器２，２′とにより繰出し量を微調整
しながら予備繰出しをし、このシール材Ａを本繰
出しロール３，３′と送り爪４との協動によつて
シール材Ａのスリツト位置がカツター５位置に達
するよう繰出す。そしてシール材Ａのスリツトが
カツター５位置に達したときにカツター５の作動
によつてシール材Ａをスリツトに沿つて裁断しそ
の裁断されたシール片ａを一枚宛繰出すようにす
る。

尚、上記シール片ａは予め裁断された裁断紙を
一枚宛順次に繰出すような装置を用いて供給する
ようにしてもよい。

上記第１図において１０はグリツパロール、１
１はグリツプロータ、１２は第１シール排除機
構、１３は糊付け機構、１４は第２シール排除機
構、１５はコンベア装置で、それらの詳細を第２
図以下に示す。

グリツパロール１０は対称な外周に平坦面を形
成し該面に吸引孔２１，２１を開口して吸着面２
０，２０を設けたもので、その吸着面２０がカツ
ター５直下の繰出し路６に接するように反時計方
向へ回動自在に設置する。

このグリツパロール１０はその吸着面２０が繰
出し路６に対面した状態で、カツター５により裁
断されてくりだされたシール片ａを吸着保持しグ
リツプロータ１１側へ回動移送せしめる。

グリツプロータ１１は前記グリツパロール１０
下に近接状回転自在に設置し、軸２２と一体に時
計方向へ回転する回転体２３の外周に等間隔をお
いて６個のブロツク２４，２４…を突設し、各ブ
ロツク２４にシールホルダ２５及び押え爪２６を
取付ける。

ホルダ２５は外周に円周方向へ沿つて延びる切
溝２７，２７…を形成するとともにその突面部に
吸引孔２９を開口して吸着面２８を形成し、該吸
引孔２９をブロツク２４、回転体２３及び軸２２
に穿孔せるサクシヨン路３０に連通せしめる。

サクシヨン路３０はその内端３０′を軸２２の
外周に等間隔をおいて開口し、該内端３０′が軸
２２の外周に形成した吸気室３１に適時に連通す
るようにし、吸気室３１にはサクシヨンホース３
２を接続する（第４図、第６図）。

上記吸気室３１は軸２２の外周一定角度範囲で
軸２２に対面するように形成され、この吸気室３
１にサクシヨン路内端３０′が対面する区間で前
記吸着面２８が吸着作用を生起するようにする。

上記吸着面２８が吸着作用を生起する区間は、
吸着面２８がグリツパロール１０の前記吸着面２
０に対向する直前からコンベア装置１５に対向す
る下端位置に達する直前までの区間となるように
設定する。

又、各ブロツク２４には側面に略くの字形の腕
杆３３をその中央部を軸３３′により枢着すると
ともに腕杆３３の上端に軸３４′を横架し、該軸
３４′に前記押え爪２６を固着してホルダ２５の
吸着面２８上に突出させる。上記軸３４′には一
端に揺杆３４を一体的に取付ける。

腕杆３３の下端側にはカム３５′に係合するロ
ーラ３５を、揺杆３４の先端にはカム３６′に係
合するローラ３６を夫々取付け、該カム３５′，
３６′によつて腕杆３３及び揺杆３４が夫々揺動
するように、又、上記腕杆３３及び揺杆３４には
夫々該杆を反時計方向へ回動するよう付勢するス
プリング３７，３８を掛懸せしめる。

押え爪２６は吸着面２８の回転方向前端部の上
面に接離する開閉動作をし、その閉動は前記スプ
リング３８の付勢力により、開動はスプリング３
８の弾力に抗するカム３６の回動により夫々動作
する。

又、カム３５′がスプリング３７の弾力に抗し
て腕杆３４を時計方向に揺動させ、カム３６′の
規制を受けながらスプリング３８の弾力で腕杆３
３を反時計方向へ回転させたときには押え爪２６
は吸着面２８下に没入する。

上記押え爪２６の開閉状態は第２図及び第５図
に示す。

第１シール排除機構１２はサクシヨンロール３
９及びシール入れ４０をグリツパロール１０と糊
付け機構１３との間に設置して構成され、サクシ
ヨンロール３９をグリツプロータ１１の外周に接
するよう回動自在に設置してなる。

サクシヨンロール３９は外周面に開口したサク
シヨン孔４１に信号があつたときの適時に吸着作
用を生起させ、グリツプロータ１１の吸着面２８
に保持されたシール片ａを吸着して吸着面２８よ
り剥離させ、シール入れ４０へ排出するものであ
る。

糊付け機構１３は糊つぼ４２、該つぼに一部を
浸漬せる転送ロール４３及び２本のはけ杆４４を
突出せる回転軸４５により構成され、はけ杆４４
が前記グリツプロータ１１及び転送ロール４３に
夫々接するように回転軸４５を回転自在に設置す
る。

回転軸４５はグリツプロータ１１と同期して回
転し、はけ杆４４がロール４３に接したときに該
杆４４の外周面に糊４６を付着し、該はけ杆４４
がグリツプロータ１１に接する際にロータ１１の
吸着面２８に吸着保持されたシール片ａ外面に前
記糊４６を塗布する。

第２シール排除機構１４は糊付け機構１３とコ
ンベア装置１５との間に設置され、シール入れ４
８の近傍に揺動板４７を回動自在に起設し、該揺
動板４７の上端に前記シールホルダ２５の切溝２
７，２７…に挿入し得る間隔で爪杆４７′，４
７′…を形成するとともに揺動板４７の下端に爪
杆４７′，４７′をグリツプロータ１１から離反す
る方向へ付勢するスプリング４９を掛懸してな
る。

上記揺動板４７は排除信号があつたときにスプ
リング４９に抗して回動し、爪杆４７′，４７′…
をグリツプロータ１１、詳しくはシールホルダ２
５の切溝２７，２７…の回動軌跡上に突出させ、
それにより爪杆４７′，４７′…を切溝２７，２７
…内に挿入せしめて吸着面２８上のシール片ａを
強制的に剥離させ、シール入れ４８へ排出する。

コンベア装置１５はグリツプロータ１１の下方
に所定間隔をおいて配設されたバケツトコンベア
５０により構成され、該コンベアはグリツプロー
タ１１下端の回転接線方向に対し平行であり且つ
同方向へ送り作用をする。

コンベア５０上には所定本数のたばこを包んだ
たばこ包か品Ｂを、定間隔をおいて等速移送せし
める、 包か品Ｂはその巻長方向（長手方向）がコンベ
ア５０の幅方向に沿うようにしてコンベア５０上
に配列せしめ、包か品Ｂを巻長方向と直角な方向
へ移送せしめるようにする。

又、コンベア５０はグリツプロータ１１に対し
平面中心を偏位させた位置、すなわちロータ１１
がコンベア５０の幅方向一端側の上方を回転する
ようにする。

尚、第１図においてコンベア５０上に配置した
符号５１はプリヒータである。

而して上記装置によるシール貼付け動作を第２
図によつて説明すれば、繰出し路６より繰出され
たシール片ａはグリツパロール１０の吸着面２０
に吸着され該ロールの回転に同期して、押え爪２
６を開いた状態でグリツプロータ１１のシールホ
ルダ２５が吸着面２０に接近し、両者２０，２５
が対向したときに押え爪２６が閉動してシール片
ａを挾持し、ホルダ２５と吸着面２０が離反する
際にシール片ａはホルダ２５に保持される。

シール片ａを保持したホルダ２５が回動して糊
付け機構１３のはけ杆４４に対面する際に該杆４
４によりシール片ａに糊４６が塗布されるととも
にカム３５の作動により押え爪２６が吸着面２８
に没入し次の貼付け作業に支障ないようにする。

上記ホルダ２５がさらに回動して下端に達する
タイミングに合せてコンベア５０により包か品Ｂ
がホルダ２５の直下に移送されてきて、該包か品
Ｂの上面にシール片ａが貼付けられ、その際にホ
ルダ２５の吸着面２８は吸着作用が停止する。

シール片ａは第７図に示す如く包か品Ｂの上面
一端側に貼付される。

下端位置を通過したホルダ２５はその後、回動
する間に押え爪２６を開動して再びグリツパロー
ル１０の位置へ移動し、前述した動作を繰返す。

後続するホルダ２５も同様に動作してシール貼
付け作業をする。

シール片ａを貼付された包か品Ｂはコンベア５
０によつて移送する間に、シール貼付部分にプリ
ヒータ５１が接合してシール片ａの貼付を確実な
らしめるとともに乾燥させられ、次工程へ送り込
まれる。

尚、繰出し路６より操出されたシール片ａがシ
ール材交換時の接着テープ又はラベルが貼着され
ているとき、あるいは裁断位置がずれているとき
など使用に供し得ない不良シール片である場合
は、該当シール片がグリツプロータ１１により第
１排除機構１２のサクシヨンロール３９に接合し
たときに該ロール３９に吸着されて排除される。

又、上記第１排除機構１２により不良シール片
が排除されなかつた場合、あるいは糊付け作業が
不良であつた場合には、そのシール片が第２排除
機構１４の作動により爪杆４７′，４７′…によつ
てホルダ２５から排除される。

（考案の効果） 本考案は上記の構成であるから、以下の利点を
有する。

繰出し路から繰出されたシール片がグリツパ
ロールの吸着面に吸着され該ロールの回動に同期
して、押え爪を開いた状態でグリツプロータの吸
着面に接近し、これら両者が対向したときに押え
爪が閉動してシール片を挾持保持し、該ロータの
回動によつて下方へ移送される間に押え爪が没入
されシール片に糊付けがなされた状態でグリツプ
ロータの下端に達し、一方コンベア装置によつて
製品はその長手方向と直角な方向へ等速移送さ
れ、該製品がグリツプロータ直下を通過するとき
に該ロータ下端に達した前記シール片が製品上面
の所定位置に瞬間的に接触して糊付け部分により
シール片を製品端から突出状に貼付け、その後工
程でシール片を製品に沿つてコ型状に折曲させる
ので、繰出し路から繰出したシール片を等速状に
移送して製品の移動速度に関係なくシール片を、
貼付け後保持手段のいらない製品上面の所定位置
に瞬間的に貼着することができる。

従つて、シール片の貼付け後保持手段のいる従
来のものに比べ、稼動速度を高速化させても装置
全体が大型化せずコンパクト化できると共に、シ
ール片の貼付け位置がばらつかず完成品を高品質
に維持できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の概要を示す正面図、第２
図はその要部を拡大せる一部切欠正面図、第３図
はグリツプロータにおけるブロツクの平面図、第
４図は第２図の−線断面図、第５図は第４図
の−線断面図、第６図は同−線断面図、
第７図はシール片を貼付した製品の平面図であ
る。 ａ……シール片、６……繰出し路、１０……グ
リツパロール、１１……グリツプロータ、１３…
…糊付け機構、１５……コンベア装置、２０……
吸着面（グリツパロール）、２６……押え爪、２
８……吸着面（グリツプロータ）、Ｂ……製品
（たばこ包か品）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 定寸に裁断されたシール片を繰出し路から一枚
   宛繰出し、グリツプロータの外周に受継ぎ保持し
   ながらシール片に糊付けさせ、コンベア装置によ
   りその長手方向と直角な方向へ等速移送される平
   面矩形状の製品に貼着する包装用シール片の貼付
   装置において、前記繰出し路の直下に、該路に近
   接して対称な外周にシール片の吸着面が夫々形成
   されるグリツパロールを上下方向へ回動自在に配
   設すると共に、該ロールの回動方向と逆方向へ同
   期して等速回動するグリツプロータをグリツパロ
   ールに近接状設置して、その外周にグリツパロー
   ルからシール片を受継ぎ保持する複数の吸着面
   と、これら各吸着面に夫々接離してシール片を挾
   持する出没自在な押え爪とを設け、グリツプロー
   タの下方には該ロータに対し平面中心を偏位させ
   た位置でロータ下端の回転接線方向と平行且つ同
   方向へ送り作用を有する製品移送用のコンベア装
   置を設置して、該製品がグリツプロータ直下を通
   過するときに同期してシール片の一端部を製品の
   長手方向一端側上面に貼付させ該シール片を製品
   端より突出状に付着せしめたことを特徴とする包
   装用シール片の貼付装置。