JPH02118759A - マルチプロセッサ・システム - Google Patents

マルチプロセッサ・システム

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JPH02118759A
JPH02118759A JP1234491A JP23449189A JPH02118759A JP H02118759 A JPH02118759 A JP H02118759A JP 1234491 A JP1234491 A JP 1234491A JP 23449189 A JP23449189 A JP 23449189A JP H02118759 A JPH02118759 A JP H02118759A
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マーチン・キヤメロン・ワトソン
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) マルチプロセッサ・システムに関するものである。
(従来の技術) 高い信顆性を備えた形式の電子計算機(エレクトロニッ
ク・コンピュータ)が出現して以来、この技術分野に従
事する者が考察を重ねてきたシステムに、複数のコンピ
ュータを使用するシステムであってそれらのコンピュー
タが相互に関連性を保ちつつ動作することによって、所
与の1つのタスクの全体が実行されるようにしたシステ
ムがある。そのようなマルチプロセッサ・システムのう
ちのあるシステムでは、1つの大型コンピュータが、そ
れ自身の優れた速度と容量とを利用してプログラムの複
雑な部分を実行すると共に、複雑さの程度の低いタスク
や緊急度の低いタスクについては、それを小型で速度の
遅い衛星プロセッサに委任しく割当て)、それによって
、この大型コンピュータの負担やこの大型コンピュータ
に対するリクエストの量が減少するようにしたものが、
ある。この場合、大型コンピュータは、サブタスクの割
当てを行なうこと、小型プロセッサ(=上記衛星プロセ
ッサ)を常に作動状態に保つこと、それらの小型プロセ
ッサの使用可能性と動作効率とを確認すること、それに
統一された結果が得られるようにすることを担当しなけ
ればならない。
以上とは別の方式を採用している別種のマルチプロセッ
サ・システムのなかには、多数のプロセッサと1つの共
通バス・システムとを使用するシステムであってそれら
の複数のプロセッサには本質的に互いに等しい機能が付
与されているシステムがある。この種のシステムにおい
ては、しばしば、他の部分からは独立した制御用コンピ
ュータないし制御システムを用いて、所与のサブタスク
に関する個々のプロセッサの使用可能性並びに処理能力
を監視することと、プロセッサ間のタスク及び情報の転
送経路を制御することとが行なわれている。また、プロ
セッサそれ自体が、他のプロセッサのステータス並びに
利用可能性の監視と、メツセージ及びプログラムの転送
経路の決定とを行なえるように、夫々のプロセッサの構
成及び動作が設定されているものもある0以上の種々の
システムに共通する重大な欠点は、オーバーヘッド機能
及び保守機能を実行するために、ソフトウェアが必要と
され且つ動作時間が消費されるということにあり、そし
てそれによフて、本来の目的の実行に影響が及ぶことに
なる。転送経路の決定及び監視に関する仕事量が、それ
らの仕事に関与するプロセッサの総数の2次の関数で増
加して、ついにはオーバーヘッド機能のために不適当な
迄の努力が費やされるようになることもある。
以下の数件の特許公報は従来技術の例を示すものである
米国特許公報第3,962,685号 −ベル・イール(Belle l5le)同第3.96
2.70B号 −デニス(Dennls)地間第4.0
96,568号 −ボーリー(Borie)地間第4.
096.567号 −ミラード(Mlllard)地間
第4.130,885号 −ハート(Heart)地間
第4.136,386号 一アヌーンチアータ(Annunziata)地間第4
,145,739号 −ダニング(Dunning)地
間第4.151.592号 −スズキ(Suzuki)
他初期のバイナック(”Binac  : 2個の互い
にパラレルに接続されたプロセッサを用いる)や、それ
に類似した種々のシステムが使用されていた頃から既に
、マルチプロセッサ方式は冗長性を備えた実行能力を提
供するものであって、そのため動作するシステムの全体
の信頼性を著しく向上させ得るものであるということが
認識されていた。実際にマルチプロセッサ・システムを
構成するということに対しては、これまでのところ、か
なりの制約が存在しているが、その制約は主としてソフ
トウェアが膨大なものとなってしまうことに起因する制
約である。にもかかわらず、例えばリアルタイムの用途
等のように、システムのダウンタイム(運転休止時間)
が容認され得ないような種々の状況においては、マルチ
プロセッサ動作が特に有利であるため、これまでに様々
なマルチプロセッサ・システムが開発されてきたが、た
だし、それらのシステムは動作自体は良好であるが、オ
ーバーヘッドのためにソフトウェアと動作時間のかなり
の分量を割かなければならないものであった。そのよう
な従来のシステムは、米国特許公報第3.445,82
2号、同第3,566.363号、及び同第3,593
,300号にその具体例が示されている。これらの特許
公報はいずれも、複数のコンピュータがそれらの間で共
用される1つのメイン・メモリをアクセスするようにし
たシステムに関するものであり、このシステムにおいて
は更に、タスクを個々のプロセッサに好適に割当てるた
めに、処理能力と処理要求量とが比較されるようになっ
ている。
従来技術の更に別の例としては、米国特許公報第4,0
99,233号がある。この公報のシステムでは、複数
のプロセッサが1つのバスを共用しており、また、バッ
ファ・レジスタを内蔵している制御ユニットを用いて送
信側ミニプロセッサと受信側ミニプロセッサとの間のデ
ータ・ブロックの転送が行なわれる。このシステムのコ
ンセプトは、欧州において分散型の郵便物分類システム
に利用されている。
米国特許公報第4,228,496号は、商業的に成功
したマルチプロセッサ・システムに関するものであり、
このシステムでは、複数のプロセッサの間に設けられた
複数のバスがバス・コントローラに接続されており、こ
のバス・コントローラが、データ送出状況の監視と、プ
ロセッサ間で行なわれる複数のデータ転送に対する優先
順位の判定を行なっている。また、各々のプロセッサは
、複数の周辺装置のうちのある1つの装置を制御するよ
うに接続可能となっている。
ゼロックス、ヒユーレット・パラカード、及びインテル
によって共同で推進されている「イーサネット」システ
ム(”Ethernet″system )  (米国
特許公報第4.083.220号及び同第4.099.
024号)は、複数のプロセッサ並びに周辺装置の間の
相互通信の問題に対処するための、更に別の方式を提示
している。全てのユニット(=プロセッサや周辺装置等
)はそれらのユニットの間で共用される多重アクセス・
ネットワークに接続されており、そしてそれらのユニッ
トは優先権を獲得すべく互いに競合することになる。衝
突検出は時刻優先方式で行なわれており、そのために、
大域的な処理能力を制御することと、コーデイネートす
ることと、明確に把握することとが、容易でなくなって
いる。
以上に説明した種々のシステムをそれらの細部まで完全
に理解するためには、以上に言及した特許公報やその他
の関連参考文献を詳細に分析する必要がある。しかしな
がら、タスクの分担が行なわれる場合にはそれらのシス
テムはいずれも、データ転送に関する優先権の判定やプ
ロセッサの選択を行なうために膨大な量の相互通信と管
理制御とが必要とされるということだけは、簡単に概観
するだけでも理解されよう。システムを拡張して更に多
くのプロセッサを含むようにする場合にどのような問題
が発生するかは異なったシステムの夫々ごとに違ってく
るため一様ではないが、しかしながら以上のシステムは
いずれも、そのような拡張を行なえばシステム・ソフト
ウェアや応用プログラミング、ハードウェア、或いはそ
れら3つの全てが複雑化することになる。また、若干の
考察により理解されることであるが、1組ないし2組の
論理的に受動的なオーミック・バスが採用されているた
めに、それに固有の制約がマルチプロセッサ・システム
の規模と能力とに対して課せられている。相互通信をよ
り容易に行なえるようにするために採用可能な技法には
様々なものがあり、その−例としては、最近発行された
米国特許公報第4,240,143号に示されていると
ころの、サブシステムを大域的資源にグループ分けする
という技法等があるが、しかしながら、非常に多くのプ
ロセッサが用いられている場合には当然のことながら利
用できるトラフィックの量はその限界に達してしまい、
また、遅延時間が様々な値を取るということによって、
克服し難い問題が生じている。1個ないし複数個のプロ
セッサがロック・アウト状態ないしデッドロック状態に
なるという状況が発生することもあり、そのような状況
に対処するには、問題を解決するための更なる回路とソ
フトウェアとが必要とされる。以上から、プロセッサの
個数を、例えば1024個というような個数にまで大幅
に拡張することは、従来は実際的でなかったことが明ら
かである。
多くの様々な応用用途において、以上に説明した既存の
諸技法の制約から逃れて、最新の技法を最大源に利用す
ることが望まれている。現在採用可能な技法のうちで最
も低コストの技法は、大量生産されているマイクロプロ
セッサと、大容量の回転ディスク型の記憶装置とを基礎
とした技法であり、そのような記憶装置の例としては、
密閉式ケースの内部においてヘッドとディスクとの間の
間隔を非常に小さいものとした、ウィンチエスタ・テク
ノロジー製の装置等がある。マルチプロセッサ・システ
ムを拡張するに際しては、ソフトウェアが不適当な迄に
複雑化することなくシステムを拡張できることが要望さ
れており、更には、ソフトウェアがその拡張に伴なって
複雑化することが全くないようにして拡張できることす
ら要望されている。また更に、機能の全体を、限定され
たないしは反復して実行される複数の処理タスクへと動
的に細分できる分散型構造をもつような特徴を有する計
算機問題を処理できる能力が要望されている。略々全で
のデータベース・マシンが、そのような問題分野に属し
ており、また、この問題分野には更に、ソート処理、パ
ターンの認識及び相関算出処理、デジタル・フィルタリ
ング処理、大規模マトリクスの計算処理、物理的な系の
シュミレーション、等々のその他の典型的な問題例も含
まれる。これらのいずれの処理が行なわれる状況におい
ても、個々に処理される複数のタスクを比較的簡明なも
のとし、しかもそれらのタスクを広範に分散することが
要求され、そのため、瞬間的タスク負荷が大きなものと
なる。そのような状況が、従来のマルチプロセッサ・シ
ステムに非常な困難を伴なわせていたのであり、その理
由は、そのような状況はオーバーヘッドに費やされる時
間とオーバーヘッドのためのソフトウェアの量とを増大
させる傾向を有していること、並びに、システムを構成
する上で実際上の支障が生じてくることにある。例えば
受動的な共用バスが採用されている場合には、伝播速度
並びにデータ転送所要時間が、トランザクションを処理
する上での可能処理速度に対する絶対的な障壁を成して
いる。
従ってデータベース・マシンは、マルチプロセッサ・シ
ステムの改良が必要とされていることの好い例である。
大規模データベース・マシンを構成する上での基本的な
方式にはこれまでに3種類の方式が提案されており、そ
れらは、階層方式、ネットワーク方式、それにリレーシ
ョナル方式である。これらのうちでリレーショナル方式
のデータベース・マシンは、関係(リレーション)を示
す表を用いることによフて、ユーザが複雑な系の中の所
与のデータに容易にアクセスできるようにするものであ
り、この方式のマシンは、強力な潜在能力を有するもの
であると認識されている。この従来技術について説明し
ている代表的な刊行物には、例えばI EEEコンピュ
ータ・7ガジンの1979年3月号の第28頁に掲載さ
れている、D、C,P、スミス並びにJ、M、スミスに
よる「リレーショナル・データベース・マシン」という
表題の論文(article entitled″Re
1ationalData Ba5e Machine
 、 published by D、C,P。
Sm1th and J、M、 Sm1th、 in 
the March 1979issue of IE
EE Computer magazine、 p、 
28 )、米国特許公報第4.221.003号、並び
に同公報中に引用されている諸論文等がある。
また、ソーティング・マシンは、コンピユーテイング・
アーキテクチャの改良が必要とされていることの好い例
である。ソーティング・マシン理論の概説は、D、E、
クヌース(Knuth)著「サーチング及びソーティン
グ」の第220〜第246頁(”Searching 
and Sorting” by D、E、 Knut
h。
pp、220−248. published (I9
73) by Addison−Wesley Pub
lishing [:o、、 Reading、 Ma
ssachu−setts)に記載されている。この文
献には様々なネットワーク並びにアルゴリズムが開示さ
れており、それらの各々に付随する制約を理解するため
にはそれらを詳細に考察しなけらばならないが、ただし
それらについて−数的に言えることは、それらはいずれ
も、ソーティングという特定の目的だけを指向した、特
徴的に複雑な方式であるということである。更に別の例
として、L、A、モラー(L、A、Mo1laar )
によって提示されているものがあり、これは、rIEE
E・トランザクション・オン・コンピュータJ、C−2
8巻、第6号(1979年6月)、第406〜413頁
に掲載されている「リスト・マー9ング・ネットワーク
の構造」という表題の論文(article enti
tled”^ Design  for  a  Li
5t  Merging  Network”、  1
nthe rEEE Transactions on
 Computers、 Vol。
C−28No、 8. June 1979 at p
p、 406−413 )に記載されている。この論文
に提案されているネットワークにおいては、ネットワー
クのマージ・エレメントを外部から制御するという方式
が採用されており、また、このネットワークは、特殊な
機能を実行するためのプログラミングを必要としている
汎用のマルチプロセッサ・システムが実行することがで
きなければならない諸機能には、種々の方式でサブタス
クを分配する機能、サブタスクを実行しているプロセッ
サのステータスを確認する機能、メツセージのマージと
ソートを行なう機能、データを訂正及び変更する機能、
それに、いつ及びどのように資源が変化したかを(例え
ば、あるプロセッサがいつオンラインから外れ、いつオ
ンラインに復帰したかを)確認する機能等がある。以上
のような機能を実行するために、これまでは、オーバー
ヘッドのための過大なソフトウェアとハードウェアとを
用いる必要があった。
−例を挙げるならば、例えばデータベース・マシン等の
マルチプロセッサ・システムにおいては、プロセッサ間
のメツセージの転送経路を指定するに際して、特定の1
つのプロセッサを転送先として選択したり、或いは1つ
のクラスに属する複数のプロセッサを選択したり、また
更には、プロセッサそのものを指定するのではなく、ハ
ツシュ方式等によってプロセッサに分配されているデー
タベースの部分を指定するという方法で、転送先プロセ
ッサを選択するということが、しばしば必要となる。公
知のシステムの中には前置通信シーケンスを利用してい
るものがあり、それによって送信側プロセッサと、1個
或いは複数の特定の受信側プロセッサとの間のリンケー
ジを確立するようにしている。このリンケージを確立す
るためにはリクエストや肯定応答を何回も反復して送出
しなければならず、また起こり得るデッドロック状態を
克服するために、更なるハードウェア並びにソフトウェ
アを使用しなければならない。前置通信シーケンスを利
用していないシステムでは、1つのプロセッサによって
、或いはパス・コントローラによって管制が行なわれて
おり、この管制は、送信側プロセッサが送信準備完了状
態にあること、受信側プロセッサが受信準備完了状態に
あること、これらのプロセッサの間のリンケージからそ
の他のプロセッサが締め出されていること、並びに無関
係な送信が行なわれていないことを、確認するためのも
のである。この場合にもまた、オーバーヘッドに依存す
ることと、デッドロックを回避するために複雑とならざ
るを得ないこととによって、システムを拡張する(例え
ばプロセッサの個数を16個以上にする)につれて保守
機能が不適当な迄に膨張してしまうのである。
最近のマルチプロセッサ・システムに要求されている要
件の更に別の例として、1個或いは複数個のプロセッサ
によって実行されているサブタスクのステータスを、シ
ステムが確実に判定するための方法に関係するものがあ
る。基本的に要求されている点は、所与のプロセッサに
対してそのプロセッサのステータスについての問合せを
行なう能力を備えていなければならないということであ
り、しかも、そのステータスがその間合せよって影響を
及ぼされることがないように、且つ、応答の内容に多義
性が生じることがないように、その問合せが行なわれな
ければならないということである。ステータス表示のテ
ストとセットとを中断のない一連の操作として行なう機
能を特徴的に表わすための用語として、現在当業界にお
いては[セマフォ(saa+aphore) Jという
用語が使用されている。このセマフォという特徴を備え
ていることは望ましいことであるが、ただし、この特徴
を組込むに際しては、実行効率の低下やオーバーヘッド
の負荷の増加を伴なわないようにしなければならない、
このようなステータスの判定は、更にマルチプロセッサ
・システムにおいてソート/マージ動作を実行する際に
極めて!要なものとなるが、それは、大きなタスクの中
に含まれている複数のサブタスクの夫々の処理結果を組
み合わせるためには、それらのサブタスクが適切に処理
完了された後でなければ1つに組み合わせることができ
ないからである。更に別の要件として、プロセッサがそ
の「現在」ステータスを報告できなければならないこと
、そしてサブタスクの実行は、マルチプロセッサの動作
シーケンスに対して割込みと変更とが繰返されても、た
だ1回だけ行なわれるようにしなければならないという
ことがある。
殆どの既存のシステムでは、プロセッサの実行ルーチン
が中断可能とされているためにこの点に関して重大な問
題が生じている。即ち、容易に理解されることであるが
、複数のプロセッサが互いに関連を有する複数のサブタ
スクを実行しているような場合には、それらの個々のプ
ロセッサのレディネス状態の程度(=どのような動作が
可能な状態にあるかの程度)についての間合せとそれに
対する応答とに関わる動作シーケンスが膨大なオーバー
ヘッドを必要とすることがあり、しかも、そのための専
用のオーバーヘッドは、プロセッサの個数が増大するに
従っていよいよ不適当なまでに増大する。
(発明が解決しようとする問題点) 以上に述べたところの例を示す従来のマルチプロセッサ
・システムにおける典型的な短所は、いわゆる「分散更
新」の問題に関するものであり、この問題は即ち、複数
個の処理装置の各々にそのコピーが格納されている情報
を更新する必要があるということである。ここで言う情
報とは、データ・レコードから成る情報の場合もあり、
また、システムの動作を制御するために用いられる情報
の場合もある。このシステムの動作の制御とは、例えば
、必要なステップが誤って重複実行されたり全く実行さ
れなかったりすることのないようにして、処理が開始さ
れ、停止され、再開され、−時中断され、或いはロール
・バックないしロール・フォワードされるようにするこ
と等の制御のことである。従来のシステムにおいては、
分散更新の問題の種々の解決法はいずれもかなりの制約
を伴なうものであった。それらの解決法の中には、−度
に2個のプロセッサだけを対象としているに過ぎないも
のもある。また更に別の解決法として相互通信プロトコ
ルを利用しているものも幾つかあるが、それらのプロト
コルは非常に複雑なため、現在でも、それらのプロトコ
ルが適切なものであることを数学的厳密さをもフて証明
することには非常な困難が伴なっている。
それらのプロトコルが複雑になっている原因は、「大域
的セマフォ」を構成している、中断されることのない1
回の動作により全てのプロセッサにおいて「テスト・ア
ンド・セット」されるという外面的性質を持つ制御ビッ
トを、備える必要があるということにある。斯かる制御
ビットが複数の別々のプロセッサの内部に夫々に設けら
れ、しかもそれらのプロセッサの間の通信に付随する遅
延時間がまちまちであるため、不可避的に不完全なもの
となり得る通信チャネルによってノイズが発生され、ま
た更にエラーの発生率も増大することになる。従って「
中断されることのない1回の動作」という特徴を備える
ことは、その1つの動作を構成している複数の部分々々
が、夫々に多種多様で、しかも中断可能であり、そして
それらを同時にはアクセスすることができず、更にはそ
れらがアクセスとアクセスとの間に不調を生じがちであ
る場合には、困難を伴なうものであるということが、当
業者には容易に理解されよう。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、要約すれば、複数の異なフた種類のプロセッ
サを備えたマルチプロセッサ・システムを提供するもの
である。このマルチプロセッサ・システムにおいては、
複数のプロセッサの中には2種類のプロセッサが包含さ
れており、それらはネットワークから互いに同等に且つ
互いに同時にアクセスすることができるが、ただし、シ
ステムの仕事負荷を取扱う上で互いに異なった機能を果
たすようになっている。一方の種類のプロセッサ(例え
ばインターフェイス・プロセッサ)は複数のサブタスク
を組織して分配し、他方の種類のプロセッサ(例えばア
クセス・モジュール・プロセッサ)はそれらのサブタス
クの下で要求される動作を実行する機能を果たす。これ
らの両方の種類のプロセッサはネットワークへメツセー
ジを送出する際には同等の条件で互いに競合する。一方
の種類のプロセッサにおけるサブタスクの取扱いはネッ
トワークの動作とは異なっており、ネットワークは全て
のプロセッサからの選択されたメツセージをそれら全て
のプロセッサへ分配するものである。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
(データベース管理システム) 第1図に総括的に示されているシステムは、本発明の概
念をデータベース管理に応用したものを具体例として示
すものである。更に詳細に説明すると、このシステムは
一つまたは複数のホスト・コンピュータ・システム10
,12と協働するように構成されており、それらのホス
ト・コンピュータ・システムは、例えばI 8M370
フアミリーまたはDEC−PDP−11フアミリーに属
するコンピュータ・システム等であって、この具体例の
目的に沿うように既存の一般的なオペレーティング・シ
ステム及び応用ソフトウェアで動作するようになってい
る。IBMの用語法に拠れば、ホスト・コンピュータ・
とデータベース・コンピュータとの間の主要相互通信回
線網はチャネルと呼ばれており、また同じものがDEC
の用語法に拠れば「ユニバス」または「マスバス」或い
はそれらの用語を多少変形した可語で呼ばれている。
以上のコンピュータ・システムのうちのいずれかが用い
られるにせよ、或いは他のメーカーのメインフレーム・
コンピュータが用いられるにせよ、このチャネル、即ち
バスは、そこへデータベース・タスク及びサブタスクが
送出されるところのオーミックな転送経路、即ち論理的
に受動的な転送経路である。
第1図の具体例は、ホスト・システム1o、12に組み
合わされたバックエンド・プロセッサ複合体を示してい
る。この図のシステムは、タスク及びサブタスクをホス
ト・システムから受入れ、莫大なデータベース記憶情報
のうちの該当する部分を参照し、そして適切な処理済メ
ツセージ或いは応答メツセージを返すというものであり
、それらの動作は、このパックエンド・プロセッサ複合
体の構成の如何にかかわらず、それ程高度ではないソフ
トウェアによる管理以外は、ホスト・システムには要求
されない方式で実行されるようになっている。従って、
ユーザのデータベースを新たな方式のマルチプロセッサ
・システムとして構成することが可能とされており、こ
のマルチプロセッサ・システムにおいては、データを、
容量を大幅に拡張することのできるリレーショナル・デ
ータベース・ファイルとして組織することができ、しか
もこの拡張は、ユーザのホスト・システムの内部に備え
られているオペレーティング・システムや既存の応用ソ
フトウェアを変更する必要なしに行なうことができるよ
うになっている。独立システム(スタンド・アローン・
システム)として構成した具体例について、以下に第2
0図を参照しつつ説明する。
当業者には理解されるように、リレーシミナル・データ
ベース管理に関する動作機能は、1つの動作機能の全体
を、少なくとも一時的には他から独立して処理可能な複
数の処理タスクへと分割することができるような動作機
能である。その理由は、リレーショナル・データベース
では記憶されている複数のデータ・エントリがアドレス
・ポインタによって相互依存的に連結されていないから
である。更に当業者には理解されるように、リレーショ
ナル・データベース管理以外にも、限定されたタスクな
いし反復実行されるタスクを動的に小区分して独立的に
処理するこという方法を用い得るようなの多くのデータ
処理環境が存在している。従って、本発明の詳細な説明
するに際しては、特に要望が強くまた頻繁に聞かれると
ころの、データベース管理における処理の問題に関連さ
せて説明するが、しかしながら本明細書に開示する新規
な方法並びに構成は、それ以外にも広範な用途を持つも
のである。
大規模なデータ管理システムは、複数のプロセッサ(マ
ルチプル・プロセッサ)を使用する場合には潜在的な利
点と不可避的に付随する困難との両方を備えることにな
る。何億個にも及ぶ莫大な数のエントリ(記述項)を、
記憶装置の中に、容易にかつ迅速にアクセスできる状態
で保持しなければならない。一方、リレーショナル・デ
ータベースのフォーマットとしておけば、広範なデータ
・エントリ及び情報の取り出し動作を同時並行的に実行
することができる。
ただし、圧倒的大多数のデータベース・システムにおい
ては、データベースの完全性(インテグリテイ)を維持
することが、トランザクション・データを迅速に処理す
ることと同様に重要となっている。データの完全性は、
ハードウェアの故障や停電、それにその他のシステム動
作に関わる災害の、その前後においても維持されていな
ければならない。更には、データベース・システムは、
応用ソフトウェア・コードの中のバグ(bug)をはじ
めとするユーザ側のエラーの後始末を行なうために、デ
ータベースを以前の既知の状態に復元できる能力を備え
ていなければならない、しかも、データが誤って失われ
たり入力されたりすることがあってはならず、また、イ
ベントが新たなデータに関係するものであるのか、或い
は過去のエラーの訂正に関係するものであるのか、それ
ともデータベースの一部分の校正に関係するものである
のかに応じて、ある特定のエントリに関係しているデー
タベース部分の全てが変更されるようになっていなけれ
ばならない。
従って、完全性のためには、データのロールパック及び
回復の動作、誤りの検出及び修正の動作、並びにシステ
ムの個々の部分のステータスの変化の検出及びその補償
の動作に加えて、更に、ある程度の冗長度もデータベー
スシステムには必要である。これらの目的を達成するた
めには、システムが多くの異なった特殊なモードで用い
られなければならないこともあり得る。
さらに、最近のシステムでは、その形式が複雑なものに
なりがちな任意内容の間合せ(discre−tfon
ary query)を受入れる能力と、必要とあらば
相互作用的な方式で応答する能力とを持りていることが
要求される。たとえその問合せが複雑なものであったと
しても、システムにアクセスしようとする人達がそのシ
ステムの熟練者であることを要求されるようなことがあ
ってはならない。
大規模生産の業務に関連して生じるかも知れない任意内
容の問合せの例には、次のようなものがある。
A、生産管理を行なう管理者が、在庫品のうちの1品目
についてのリストを要求するのみならず、生産高が前年
同月比で少なくとも10%以上低下している部品の、そ
の月間生産高を超えているような全ての部品在庫を明記
した在庫品リストを、要求するかもしれない。
B、マーケティング・マネージャーが、ある特定の勘定
が90日延滞を生じているか否かを間合せるばかりでな
く、特に不景気な地域に在住している過去に120日を
超過したことのある顧客に関して、−律に90日の受取
債権を要求するかもしれない。
C9人事担当の重役が、所与の1年間に2週間を超える
病欠のあった従業員の全てを一覧表にすることを求める
のみならず、直前の5年間のうちの2年以上について、
その釣のシーズンの間に1週間以上の病欠をした10年
勤続以上の長期勤続従業員の全てを一覧表にすることを
求めるかもじれない。
以上の例のいずれにおいても、ユーザは、コンピュータ
に格納されている情報をそれまでにはなされなかフた方
法で関連付けることによって、事業において直面してい
る本当の問題を見極めようとするわけである。その問題
を生じている分野に関してユーザが経験を積んでいれば
、従ってユーザに直感力と想像力とがあれば、コンピュ
ータの訓練を受けたことのない専門家が、複雑な問合せ
を処理できるデータベースシステムを自由自在に使用で
きるのである。
最近のマルチプロセッサ・システムは、これらのように
多くの、そしてしばしば互いに相反する要求事項に対し
ては、倉入りに作成されたオーバーヘッド用ソフトウェ
ア・システム並びに保守用ソフトウェア・システムを用
いることによって対応しようと努めているのであるが、
それらのソフトウェア・システム2は本質的にシステム
を容易に拡張することの妨げとなるものである。しかし
ながら、拡張性という概念は強く求められている概念で
あり、その理由は、業務ないし事業が成長すると、それ
に付随して既存のデータベース管理システムを拡張して
使用を継続することが望まれるようになり、この場合、
新しいシステムとソフトウェアの採用を余儀なくされる
ことは好まれないからである。
マルチプロセッサ・アレイ 第1図について説明すると、本発明に係る典型的な一具
体例のシステムは多数のマイクロプロセッサを含んでお
り、それらのマイクロプロセッサには重要な2つの重要
な種類があり、それらは本明細書では夫々、インターフ
ェイス・プロセッサ(IFP)とアクセス・モジュール
・プロセッサ(AMP)と称することにする。図中には
2個のIFP14.16が示されており、それらの各々
は別々のホスト・コンピュータ10ないし12の入出力
装置に接続されている。多数のアクセス・モジュール・
プロセッサ18〜23もまた、このマルチプロセッサ・
アレイとも称すべきものの中に含まれている。ここでの
「アレイ」という用語は、おおむね整然とした直線状或
いはマトリックス状に配列された、1組のプロセッサ・
ユニット、集合とされたプロセッサ・ユニット、ないし
は複数のプロセッサ・ユニットを指す、−数的な意味で
用いられており、従りて、最近「アレイ・プロセッサ」
と呼ばれるようになったものを意味するのではない。図
中には、このシステムの概念を簡明化した例を示すため
に僅かに8個のマイクロプロセッサが示されているが、
はるかに多くのIFP及びAMPを用いることが可能で
あり、通常は用いられることになる。
IFP14.16及びAMP 18〜23は、内部バス
と周辺装置コントローラにダイレクト・メモリ・アクセ
スをするメイン・メモリとを有しているインテル808
6型16ビツトマイクロプロセツサを内蔵している。い
ろいろなメーカーの非常に多様なマイクロプロセッサ及
びマイクロプロセッサシステム製品の任意のものを利用
できる。
この「マイクロプロセッサ」は、このアレイの中で使用
できるコンピュータないしプロセッサの一形式の具体的
な一例に過ぎず、なぜならば、このシステムの概念は、
用途によって必要とされる計算力がミニコンピユータま
たは大型コンピュータのものである場合には、それらを
使ってうまく利用できるからである。この16ビツトの
マイクロプロセッサは、相当のデータ処理力を備え、し
かも広範な種々の利用可能なハードウェア及びソフトウ
ェアのオプションに置換えることができる標準的な置換
え可能な構成とされている、砥コストの装置の有利な一
例である。
IFPとAMPとは互いに類似の、能動ロジックと制御
ロジック・とびインターフェイスとを含む回路、マイク
ロプロセッサ、メモリ、及び内部バスを採用しており、
それらについては夫々第1図と第8図とを参照しつつ後
に説明する。ただし、これら二つのプロセッサ形式は、
夫々のプロセッサ形式に関連する周辺装置の性質、及び
それらの周辺装置に対する制御ロジックが異なっている
当業者には容易に理解されるように、異なった周辺装置
コントローラを備え異なった機能的任務を付与されたそ
の他のプロセッサ形式を本発明に組入れることも容易で
ある。
各マイクロプロセッサには高速ランダム・アクセス・メ
モリ26(348図に関連して説明する)が備えられて
おり、この高速ランダム・アクセス・メモリは、入出力
メツセージのバッファリングを行うことに加え、システ
ムの他の部分と独特な方法で協働することによって、メ
ツセージ管理を行なう。平定に説明すると、この高速ラ
ンダム・アクセス・メモリ26は、可変長の入力メツセ
ージ(この人力のことを「受信」という)のための循環
バッファとして働き、シーケンシャルにメツセージを出
力するための(この出力のことを「送信」という)メモ
リとして機能し、ハツシュ・マツピング・モード及び他
のモードで用いるためのテーブル索引部分を組込み、そ
して受信メツセージ及び送信メツセージを整然と順序立
てて取扱うための制御情報を記憶する。メモリ26は更
に、マルチプロセッサモード選択のとき、並びにデータ
、ステータス、制御、及び応答の各メツセージのトラフ
ィックを取扱うときに独特の役目を果たすように用いら
れる。後に詳細に説明するように、それらのメモリは更
に、メツセージの中のトランザクション・アイデンティ
ティに基づいて局所的及び大域的なステータス判定と制
御機能とが極めて能率的な方法で処理され通信されるよ
うな構成とされている。I FPI 4.16及びAM
P18〜23の各々に備えられている制御ロジック28
(第13図に関連しては後に説明する)は、当該モジュ
ール内のデータ転送及びオーバーヘッド機能の実行に用
いられる。
IFP14,16は各々インターフェイス制御回路30
を備えており、このインターフェイス制御回路30はI
FPをそのIFPに組み合わされているホスト・コンピ
ュータ1oないし12のチャネルまたはバスに接続して
いる。これに対してAMP18〜23では、このインタ
ーフェイス制御回路に相当する装置はディスク・コント
ローラ32であり、このディスク・コントローラ32は
一般的な構造のものであっても良く、AMP 18〜2
3を、それらに個別に組み合わせられた磁気ディスク・
ドライブ38〜43と夫々にインターフェイスするのに
用いられるものである。
磁気ディスク・ドライブ38〜43はこのデータベース
管理システムに二次記憶装置、即ち大容量記憶装置を提
供している。本実施例においては、それらの磁気ディス
ク・ドライブは例えばウィンチエスタ−・テクノロジー
(Winchestertechno!、ogy )等
の実績のある市販の製品から成るものとし、それによっ
て、バイト当りコストが極めて低廉でしかも大容量、高
信頼性の記憶装置が得られるようにしている。
これらのディスク・ドライブ38〜43には、リレーシ
ョナル・データベースが分散格納方式で格納されており
、これについては第22図に簡易化した形で示されてい
る。各々のプロセッサとそれに組み合わされたディスク
・ドライブとに対しては、データベースの部分集合を成
す複数のレコードが割当てられ、この部分集合は「−次
的」部分集合であり、またそれらの−次的部分集合は互
いに素の部分集合であると共に全体として完全なデータ
ベースを構成するものである。従ってn個記憶装置の各
々はこのデータベースの−を保持することになる。各々
のプロセッサには更に、バックアップ用のデータの部分
集合が割当てられ、それらのパックアッップ用部分集合
も互いに素の部分集合であり、各々がこのデータベース
の−を構成するものである。第22図から分るように、
−次的ファイルの各々は、その−次的ファイルが収容さ
れているプロセッサとは異なったプロセッサに収容され
ているバックアップ用ファイルによって複製されており
、これにより、互いに異なった分配の仕方で分配された
2つの各々が完全なデータベースが得られている。この
ように、−次的データ部分集合とバックアップ用データ
部分集合とが冗長性を持って配置されていることによっ
てデータベースの完全性(インテグリテイ)の保護がな
されており、その理由は、単発の故障であれば、大規模
な数ブロックに亙る複数のデータや複数のグループを成
す複数のりレーションに対して実質的な影響を及ぼすこ
とはあり得ないからである。
データベースの分配は、同じく第22図に示されている
ように、種々のファイルのパッシング動作と関連を有し
ており、また、ハツシュ・マツピング・データをメツセ
ージの中に組込むこととも関連を有している。各々のプ
ロセッサに収容されているファイルは、2進数列のグル
ープとして示される簡単なハツシュ・パケット(has
h bucket)によって指定されるようになりてい
る。従って、それらのパケットによって指定される関係
の表(テーブル)に基づいて、リレーショナル・データ
ベース・システムの中のりレーション([)及びタプル
(組: tuple )を配置すべき場所を定めること
ができる。ハツシング・アルゴリズムを利用して、この
リレーショナル・データベース・システムの内部におい
て、キーからパケットの割当てが求められるようになっ
ており、そのため、このデータベース・システムの拡張
及び改変を容易に行なうことができる。
記憶容量をどれ程の大きさに選択するかは、データベー
ス管理上のニーズ、トランザクションの量、及びその記
憶装置に組み合わされているマイクロプロセッサの処理
力に応じて定められるものである。複数のディスク・ド
ライブを1個のAMPに接続したり、1台のディスク・
ファイル装置を複数のAMPに接続することも可能であ
るが、そのような変更態様は通常は特殊な用途に限られ
るであろう。データベースの拡張は、典型的な一例とし
ては、マルチプロセッサ・アレイにおけるプロセッサの
個数(及びプロセッサに組み合わされたディスク・ドラ
イブの個数)を拡張することによって行なわれる。
勅ロジック・ネットワーク 秩序立ったメッセージ・パケットの流れを提供するとい
う目的とタスクの実行を容易にするという目的とは、新
規な能動ロジック・ネットワーク構成体50を中心とし
た、独特のシステム・アーキテクチュア並びにメツセー
ジ構造を採用することによって達成される。この能動ロ
ジック・ネットワーク構成体50は、複数のマイクロプ
ロセッサの複数の出力に対して、階層を登りながらそれ
らの出力を収束させて行く昇順階層を成す、複数の双方
向能動ロジック・ノード(bidirectional
active logic node) 54によって
構成されている。それらのノード54は、3つのボート
を備えた双方向回路から成るものであり、この双方向回
路はツリー・ネットワーク(tree net胃ark
 +樹枝状の構造を持つネットワーク)を形成すること
ができ、その場合には、そのツリー構造のベースの部分
においてマイクロプロセッサ14.16及び18〜23
に1妾続される。
当業者には理解されるように、ノードは、ロジック・ソ
ースの数が2を超えて、例えば4または8であるときに
設けることができ、この場合、同時にまた、ソース入力
の数を多くするという問題も組合せロジックを更に付加
するという問題に変換してしますことができる。
図の参照を容易にするために、すべてのノード(N)の
うち、第1階層に属しているものはそれをブリフィック
ス「工」で表わし、また第2階層に属しているものはそ
れをブリフィックスr II Jで表わし、以下同様と
する。同一の階層に属している個々のノードは、下添字
「1.2・・・」によって表わし、従って、例えば第1
隋層の第4ノードであればrrN4Jと表わすことがで
きる。ノードのアップ・ツリー側(即ち上流側)には「
Cボート」と名付けられた1つのボートが備えられてお
り、このCボート隣接する高位の階層に属しているノー
ドの2つのダウン・ツリー・ボートのうちの一方に接続
されており、それらのダウン・ツリー・ボートは夫々「
Aポート」及び「Bボート」と名付けられている。これ
ら複数の階層は、最上部ノード即ち頂点ノード54aへ
と収束しており、この頂点ノード54aは、上流へ向け
られたメツセージ(アップ・ツリー・メツセージ)の流
れの向きを逆転して下流方向(ダウン・ツリ一方向)へ
向ける、収束及び転回のための手段として機能している
。2組のツリー・ネットワーク50a、50bが使用さ
れており、それら2組のネットワークにおけるノードど
つし、それに相互接続部どうしは互いに並列に配置され
ており、それによって大規模システムに望まれる冗長性
を得ている。ノード54どつし、そしてそれらのネット
ワークどうしは互いに同一であるので、それらのネット
ワークのうちの一方のみを説明すれば充分である。
説明を分り易くするために先ず第1に理解しておいて頂
きたいことは、シリアルな信号列の形態とされている多
数のメッセージ・パケットが、多くのマイクロプロセッ
サの接続によって能動ロジック・ネットワーク50へ同
時に送出され、或いは同時に送出することが可能とされ
ているということである。複数の能動ロジック・ノード
54はその各々が2進数ベースで動作して2つの互いに
衝突関係にある衝突メッセージ・パケットの間の優先権
の判定を行ない、この優先権の判定は、それらのメツセ
ージパケット自体のデータ内容を用いて行なわれる。更
には、1つのネットワークの中のすべてのノード54は
1つのクロック・ソース56の制御下に置かれており、
このクロック・ソース56は、メツセージパケットの列
を頂点ノード54aへ向けて同期して進めることができ
るような態様で、それらのノード54に組み合わされて
いる。このようにして、シリアルな信号列の中の、連続
する各々のバイト等の増分セグメントが次の階層へと進
められ、このバイトの進行は、別のメツセージの中のそ
のバイトに対応するバイトがこのネットワーク50内の
別の経路をたどって同様に進行するのと同時に行なわれ
る。
互いに競合する信号列の間に優先権を付与するためのソ
ートが、アップ・ツリ一方向へ移動しているメツセージ
パケットに対して行なわれ、これによって最終的には、
頂点ノード54aから下流へ向けて方向転換されるべき
単一のメツセージ列が選択される。以上のようにシステ
ムが構成されているため最終的な優先権についての判定
をメツセージパケット内のある1つの特定の点において
行なう必要はなくなっており、そのため、個々のノード
54において実行されている2つの互いに衝突している
パケット間の2進数ベースの判定以外のものを必要とす
ることなしに、メツセージの転送を続けて行なうことが
できるようになっている。この結果、このシステムは空
間的及び時間的にメツセージの選択とデータの転送とを
行なうようになっているわけであるが、ただし、バスの
支配権を得たり、送信プロセッサあるいは受信プロセッ
サを識別したり、またはプロセッサ間のハンドシェイキ
ング操作を実行する目的のために、メツセージ伝送を遅
延させるようなことはない。
更に、特に認識しておいて頂きたいことは、幾つかのプ
ロセッサが全く同一のパケットを同時に送信した場合に
は、その送信が成功したならば、それらの送信プロセッ
サの全てが成功したのと同じことになるということであ
る。この性質は時間とオーバーヘッドを節約するので大
型マルチプロセッサ複合体の有効な制御を行うのに極め
て有用である。
ノード54は更に双方向方式で作動するため、妨害を受
けることのない、下流方向へのメッセージ・パケットの
分配を可能にしている。所与のノード54において、そ
のアップ・ツリー側に設けられたボートCで受取られた
下流方向メツセージは、このノードのダウン・ツリー側
に設けられたボートA及びボートBの両方へ分配され、
更に、このノードに接続された隣接する低位の階層に属
する2つのノードの両方へ転送される。コモン・クロッ
ク回路56の制御の下にメッセージ・パケットは同期し
てダウン・ツリ一方向へ進められ、そして全てのマイク
ロプロセッサへ同時にブロードカスト(broadca
stニー斉伝達)され、それによって、1つまたは複数
のプロセッサが、所望の処理タスクの実行ができるよう
になるか、または応答を受入れることができるようにな
る。
ネットワーク50は、そのデータ転送速度が、マイクロ
プロセッサのデータ転送速度と比較してより高速であり
、典型的な例としては2倍以上の高速である。本実施例
においては、ネットワーク50は120ナノ秒のバイト
・クロック・インタバルをもっており、そのデータ転送
速度はマイクロプロセッサの5倍の速度である。各ノー
ド54は、その3つのボートの各々が、そのノードに接
続されている隣接する階層に属するノードのボートか、
或いはマイクロプロセッサに接続されており、この接続
は1組のデータ・ライン(本実施例においては10本)
と制御ライン(本実施例においては2本)とによってな
されており、2本の制御ラインは夫々、クロック信号と
コリジヨン信号(衝突信号)とに割当てられている。デ
ータ・ラインとクロック・ラインとは対になすようにし
て配線され、アップ・ツリ一方向とダウン・ツリー方向
とでは別々のラインとされている。コリジヨン・ライン
はダウン・ツリ一方向にのみ伝播を行なうものである。
以上の接続構造は全二重式のデータ経路を形成しており
、どのラインについてもその駆動方向を「反転」するの
に遅延を必要としないようになっている。
次に第3図に関して説明すると、10本のデータ・ライ
ンは、ビットO〜7で表わされている8ビツト・バイト
を含んでおり、それらが10本のデータ・ラインのうち
の8本を占めている。
Cで表わされている別の1本のラインは制御ラインであ
り、このラインは特定の方法でメツセージパケットの異
なる部分を明示するのに用いられる制御シーケンスを搬
送する。10番目のビットは本実施例においては奇数パ
リティ用に使用されている。当業者には理解されるよう
に、このシステムは以上のデータ経路中のビットの数を
増減しても良く、そのようにビットの数を変更しても容
易に動作させることができる。
バイト・シーケンス(バイトの列)は、一連の複数のフ
ィールドを構成するように配列され、基本的には、コマ
ンド・フィールド、キー・フィールド、転送先選択フィ
ールド、及びデータ・フィールドに分割されている。後
に更に詳細に説明するように、メツセージはただ1つだ
けのフィールドを用いることもあり、また検出可能な「
エンド・オブ・メツセージ」コードをもって終了するよ
うになっている。メツセージ間に介在する「アイドル・
フィールド(1dle field :遊びフィー、′
ル、ド)」は、Cライン上並びにライO〜7上のとぎれ
のない一連の「1」によって表わされ、いかなるメツセ
ージパケットも得られない状態にあるときには常にこれ
が転送されている。パリティ・ラインは更に、個々のプ
ロセッサのステータスの変化を独特の方式で伝えるため
にも使用される。
「アイドル状態(fidle 5tate:遊び状FJ
、)Jはメツセージとメツセージとの間に介在する状態
であって、メッセージ・パケットの一部分ではない。メ
ッセージ・パケットは通常、タグを含む2バイトのコマ
ンド・ワードで始まり、このタグは、そのメツセージが
データ・メツセージであればトランザクション・ナンバ
(TN)の形とされており、また、そのメツセージが応
答メツセージであれば発信元プロセッサ■o(oprD
)の形とされている。トランザクション・ナンバは、シ
ステムの中において様々なレベルの意義を有するもので
あり、多くの種類の機能的通信及び制御の基礎を成すも
のとして機能するものである。パケットは、このコマン
ド・ワードの後には、可変長のキー・フィールドと固定
長の転送先選択ワード(destination 5e
lection word: D S W)とのいずれ
か或いは双方を含むことができ、これらは可変長のデー
タ・フィールドの先頭の部分を成すものである。キー・
フィールドは、このキー・フィールド以外の部分におい
てはメツセージどうしが互いに同一であるという場合に
、それらのメセージの間のソーティングのための判断基
準を提供するという目的を果たすものである。DSWは
、多数の特別な機能の基礎を提供するものであり、また
、TNと共に特に注意するのに値するものである。
このシステムは、ワード同期をとられているインターフ
ェイスを用いて動作するようになっており、パケットを
送信しようとしている全てのプロセッサは、コマンド・
ワードの最初のバイトを互いに同時にネットワーク50
へ送出するようになフている。ネットワークは、これに
続く諸フィールドのデータ内容を利用して、各ノードに
おいて2進数ベースでソーティングを行ない、このソー
ティングは、最小の数値に優先権が与えられるという方
式で行なわれる。連続するデータ・ビットの中で、ビッ
トCを最も大きい量である見なし、ビット0を最も小さ
い量であると見なすならば、ソーティングの優先順位は
以下のようになる。
1、ネットワーク50へ最初に送出されたもの、 2、コマンド・コード(コマンド・ワード)が最小値で
あるもの、 3、キー・フィールドが最小値であるもの、4、キー・
フィールドが最短であるもの、5、データ・フィールド
(転送先選択ワードを含む)が最小値であるもの1. 6、データ・フィールドが最短であるもの。
ここで概観を説明しているという目的に鑑み、特に記し
ておかねばならないことは、ノード54において優先権
の判定が下されたならば、コリジヨン表示(=衝突表示
、以下A calまたはB calと称する)が、この
優先権の判定において敗退した方の送信を受取った方の
経路に返されるということである。このコリジヨン表示
によって、送信を行なっているマイクロプロセッサは、
ネットワーク50がより高い優先順位の送信のために使
用されているため自らの送信は中止されており、従って
後刻再び送信を試みる必要があるということを認識する
ことができる。
単純化した具体例が、第2図の種々の図式に示されてい
る。この具体例は、ネットワーク50が4個の別々のマ
イクロプロセッサを用いたツリー構造に配列された高速
ランダム・アクセス・メモリと協働して動作するように
したものであり、それら4個のマイクロプロセッサは更
に詳しく説明すると、IFP14と、3個のAMP 1
8.19及び20とである。計10面の副因2A、2B
・・・2Jは、その各々が、1=0からt=9までの連
続する10個の時刻標本のうちの1つに対応しており、
そしてそれらの時刻の各々における、このネットワーク
内のマイクロプロセッサの各々から送出される互いに異
なった単純化された(4個の文字からなる)シリアル・
メツセージの分配の態様、並びに、それらの種々の時刻
における、ボートとマイクロプロセッサとの間の通信の
状態を示している。単に第2図とだけ書かれている図面
は、信号の伝送の開始前のシステムの状態を示している
。以上の個々の図においては、ナル状態(null 5
tate:ゼロの状態)即ちアイドル状態であるために
は、「口」で表される伝送が行なわれていなければなら
ないものとしている。最小値をとるデータ内容が優先権
を有するという取決めがあるため、第2A図中のAMP
19から送出されるメッセージ・パケットrE D D
 VJが、最初にこのシステムを通して伝送されるメッ
セージ・パケットとなる。図中の夫々のメツセージは、
後に更に詳細に説明するように、マイクロプロセッサの
中の高速ランダム・アクセス・メモリ(H。
S、RAMと呼称することもある)の内部に保持されて
いる。H,S、RAM26は、第2図には概略的に示さ
れている入力用領域と出力用領域とを有しており、パケ
ットは、1=00時点においては、この出力領域の中に
FIFO(先入れ先出し)方式で垂直に並べて配列され
ており、それによって、転送に際しては図中のH,S、
RAM26に書込まれているカーソル用矢印に指示され
ているようにして取り出すことができるようになってい
る。この時点においては、ネットワーク50の中のすべ
ての伝送は、ナル状態即ちアイドル状態(ロ)を示して
いる。
これに対して、第2B図に示されている1=1の時点に
おいては、各々のメツセージパケットの先頭のバイトが
互いに同時にネットワーク50へ送出され、このとき全
てのノード54はいまだにアイドル状態表示を返してお
り、また、第1階層より上のすべての伝送状態もアイド
ル状態となっている。第1番目のクロック・インタバル
の間に夫々のメツセージの先頭のバイトが最下層のノー
ドINI及びIN2の内部にセットされ、t=2におい
て(第2C図)競合に決着が付けられ、そして上流方向
への伝送と下流方向への伝送の双方が続けて実行される
。ノードIN、はその両方の入力ボートに「E」を受取
っており、そしてこれを上流方向の次の階層へ向けて転
送していて、また下流方向へは両方の送信プロセッサへ
向けて未判定の状態を表示している。しかしながらこれ
と同じ階層に属しているノードIN2は、プロセッサ1
9からの「E」とプロセッサ20からのrp」との間の
衝突に際しての優先権の判定を、「EJO方に優先権が
あるものと判定しており、そして、ボートAをアップ・
ツリー側のボートCに結合する一方、マイクロプロセッ
サ20へB cal信号を返している。Bcal信号が
マイクロプロセッサ20へ返されると、IN2ノードは
実際上、そのA入力ボートがC出力ボートにロックされ
たことになり、それによって、マイクロプロセッサ19
からのシリアルな信号列が頂点ノードII N 1へ伝
送されるようになる。
IN、ノードにおいては最初の二つの文字はどちらもr
EDJであり、そのため第2C図に示すように、このノ
ードではt=2の時刻には、判定を下すことは不可能と
なっている。更には、3つのマイクロプロセッサ14.
15及び19から送出された共通の先頭の文字「E」は
、t−3(第2D図)の時刻にII N 1頂点ノード
に達し、そしてこの文字「E」は、同じくそれら全ての
メツセージに共通する第2番目の文字「D」がこの頂点
ノードII N 1へ転送されるときに、その転送の向
きを反転されて下流方向へ向けられる。この時点ではノ
ードINIは未だ判定を下せない状態にあるが、しかし
ながらこのときには、一連のマイクロプロセッサ14.
18及び19からの夫々の第3番目の文字「F」、「E
」及び「D」がこのノードIN、へ送信されつつある。
マイクロプロセッサ20がB cal信号を受取るとい
うことはこのプロセッサ20が優先権を得るための競合
において敗退したことを意味しており、それゆえこのプ
ロセッサ20はB col信号を受取ったならばアイド
ル表示(ロ)を送出し、またそれ以降もこのアイドル表
示(ロ)だけを送出する。夫々の出力バッファに書込ま
れている夫々のカーソル矢印は、マイクロプロセッサ2
0はその初期状態に戻されているがその他のマイクロプ
ロセッサは連続する一連の文字を送り続けていることを
示している。従ってt=4 (第2E図)の時刻におけ
る重要な出来事は、ノードIN、のボートに関する判定
が行なわれることと、それに、先頭の文字(’EJ )
が、全てのラインを通フて第1階層のノード階層へ向け
て反転伝送されることである。
t=5(第2F図)の時刻には2回目の衝突が表示され
、この場合、ノードII N 、のBボートが競合に勝
利し、A cotが発生される。
続く数回のクロック・タイムの間は、シリアルな信号列
の下流方向へのブロードカストがM続して行なわれ、t
−6(第2G図)の時刻には、メツセージの先頭の文字
が全てのH,S、RAM26の入力用領域の部分の中に
セットされる。ここでもう1つ注意しておいて頂きたい
ことは、ノードINI において先に行なわれた優先権
の判定はこの時点において無効とされるということであ
り、その理由は、プロセッサ18から送出された第3番
目の文字(rE」)がマイクロプロセッサ19から送出
された第3番目の文字(’DJ )との競合に敗退した
ときに、より高位の階層のノードII N 1からA 
colの表示がなされるためである。第2H図中におい
てカーソル矢印が表わしているように、マイクロプロセ
ッサ14.18及び20はそれらの初期状態に戻されて
おり、また、勝利したマイクロプロセッサ19は、その
全ての送信をt=4の時刻に既に完了している。第2H
図、第2I図、及び第2J図から分るように、全ての入
力バッファの中へ、次々に優先メツセージrEDDVJ
がロードされて行く。七#8(第2I図)において、こ
のメツセージは既に第1階層から流れ出てしまっており
、また、頂点ノードII N lはt=7において既に
リセットされた状態になっているが、それは、マイクロ
プロセッサへ向けて最後の下流方向文字が転送されると
きには、既にアイドル信号だけが互いに競合しているか
らである。t−9(第2J図)の時刻には、第1階層に
属しているノードIN1及びIN2はリセットされてお
り、そして、敗退したマイクロプロセッサ14.18及
び20の全ては、ネットワークが再びアイドルを指示し
ているときにメツセージの先頭の文字を送出することに
よフて、ネットワーク上における優先権を得るための競
合を再度行なうことになる。実際には後に説明するよう
に、勝利したマイクロプロセッサへ肯定応答信号が伝送
されるのであるが、このことは、本発明を最大限に一般
化したものにとっては必須ではない。
メツセージがこのようにして全てのマイクロプロセッサ
へブロードカストされた後には、このメツセージは、必
要に応じてそれらのマイクロプロセッサのいずれかによ
って、或いはそれらの全てによって利用される。どれ程
のマイクロプロセッサによって利用されるかは、動作の
モードと実行される機能の如何に応じて異なるものであ
り、それらの動作モードや機能には様々なバリエーショ
ンが存在する。
(大域的な相互通信と制御) 一群の互いに競合するメツセージのうちの1つのメツセ
ージに対してネットワークが優先権を与える方法として
上に説明した具体例は、プライマリ・データ・メツセー
ジの転送に関する例である。しかしながら、複雑なマル
チプロセッサ・システムが、現在求められている良好な
効率と多用途に亙る汎用性とを備えるためには、その他
の多くの種類の通信とコマンドとを利用する必要がある
。備えられていなければならない主要な機能には、プラ
イマリ・データの転送に加えて、広い意味でマルチプロ
セッサのモードと呼ぶことのできるもの、メツセージに
対する肯定応答、ステータス表示、並びに制御信号が含
まれている。以下の章は、種々のモード並びにメツセー
ジが、どのようにして優先権付与のためのソーティング
と通ず=とを行なうソーティング・コミュニケーション
・ネットワークと協働するかについて、大域的な観点か
ら、即ちマルチプロセッサ・システムの観点から説明し
た概観を提示するものである。更に詳細に理解するため
には、第8図及び第13図と、それらの図についての後
述の説明とを参照されたい。
一斉分配モード、即ちブロードカスト・モードにおいて
は、メツセージは特定の1個または複数個の受信プロセ
ッサを明示することなく、全てのプロセッサへ同時に送
達される。このそ−ドが用いられるのは、典型的な例を
挙げるならば、応答、ステータス間合せ、コマンド、及
び制御機能に関してである。
受信プロセッサが明示されている必要がある場合には、
メッセージ・パケットそれ自体の中に含まれている転送
先選択情報が、そのパケットを局所的に(=個々のプロ
セッサにおいて)受入れるか拒絶するかを判断するため
の判定基準を提供するようになっている。例を挙げれば
、受信プロセッサ・モジュールの内部のインターフェイ
ス・ロジックが、高速RAM26に記憶されているマツ
プ情報に従って、そのパケットのデータがそのインター
フェイス・ロツジクが組込まれている特定のプロセッサ
が関与する範囲に包含されるものか否かを識別する。高
速RAM内のマツプ・ビットを種々に設定することによ
って様々な選択方式の判定基準を容易に設定することが
でき、それらの選択方式には、例えば、特定の受信プロ
セッサの選択、(「パッシング」により)格納されてい
るデータベースの一部分の選択、ロジカル・プロセス・
タイプ(「クラス」)の選択、等々がある。
ブロードカストを局所的アクセス制御(−個々のプロセ
ッサにおいて実行されるアクセス制御)と共に用いるこ
とは、データベース管理システムにとっては特に有益で
あり、それは、小さなオーバーヘッド用ソフトウェアし
か必要とせずに、広範に分散されたリレーショナル・デ
ータベースの任意の部分や、複数の大域的に既知となっ
ているロジカル・プロセスのうちの任意のものの分散さ
れた局所的コピーに、アクセスすることができるからで
ある。従りてこのシステムは、メツセージの転送先とし
て、1つの転送先プロセッサを特定して選択することも
でき、また、1つのクラスに属する複数の資源を特定し
て選択することもできる更にまた、ハイ・レベルのデー
タベース間合せは、しばしば、データベースの別々の部
分の間の相互参照と、所与のタスクについての一貫性を
有するレファレンス(識別情報)とを必要とする。
メツセージに組込まれたトランザクション・ナンバ(T
N)は種々の特質を持つものであるが、その中でも特に
、そのような大域的なトランザクションのアイデンティ
ティ(同定情報)及びレファレンスを提供するものであ
る。多数のタスクを、互いに非同期的に動作するローカ
ル・プロセッサ・モジュール(居所的プロセッサ・モジ
ュール)によって同時並行的に処理することができるよ
うになっており、また、各々のタスクないしサブタスク
は適当なTNを持つようにされている。TNとDSW(
転送先選択ワード)とコマンドとを様々に組合わせて用
いることによって、実質的に無限の融通性が達成される
ようになっている。その割当てと処理とが非同期的に行
なわれている極めて多数のタスクに対して、広範なソー
ト/マージ動作(sort/merge operat
ion)を適用することができるようになっている。T
Nについては、それを割当てることと放棄することとが
可能となりでおり、またマージ動作については、その開
始と停止とが可能とされている。ある種のメツセージ、
例えば継続メツセージ等については、その他のメツセー
ジの伝送に優先する優先権を持つようにすることができ
る。TNと、それにそのTNに関するステータスを更新
するローカル・プロセッサとを利用することにより、た
だ1つの問合せだけで所与のTHについての大域的資源
のステータスを判定することができるようになっている
。分散型の更新もまた一回の通信で達成できるようにな
っている。本発明のシステムは、以上の全ての機能が、
ソフトウェアを拡張したりオーバーヘッドの負担を著し
く増大させることなく、実行されるようにするものであ
る。
本発明を用いるならばその結果として、従来技術におい
て通常見られる個数のマイクロプロセッサよりはるかに
多くの個数のプロセッサを備えたマルチプロセッサ・シ
ステムを、問題タスクに対して非常に効果的に動作させ
ることが可能になる。現在ではマイクロプロセッサは低
価格となっているため、問題領域において高性能を発揮
するシステムを、それも単に「ロー」パワー(”raw
power)が高性能であるというだけではないシステ
ムを、実現することができる。
全てのメツセージのタイプと種々のサブタイプとを包含
する一貫性のある優先順位プロトコルが、ネットワーク
に供給される種々様々なメツセージの全てを包括するよ
うに定められている。応答メツセージ、ステータス・メ
ツセージ、並びに制御メツセージはプライマリ・データ
・メツセージとは異なる形式のメツセージであるが、そ
れらも同じように、ネットワークの競合/マージ動作(
contention/merge operatio
n)を利用し、そしてそれによって、転送されている間
に優先権の付与を受ける。本システムにおける応答メツ
セージは、肯定応答(ACK)か、否定応答(NAK)
か、或いは、そのプロセッサがそのメツセージに対して
有意義な処理を加えるための責源を持っていないことを
表わす表示(「非該当プロセッサ(not appli
cable processor) J −N A P
 )である。NAK応答は、ロック(1ock)状態、
エラー状態、ないしはオーバーラン(overrun 
)状態を表示する幾つかの異なったタイプのうちのいず
れであっても良い。発信元プロセッサは1つだけである
ことも複数個ある場合もあるが、発信元プロセッサはメ
ツセージの送信を終了した後には以上のような応答を必
要とするため、応答メツセージにはプライマリ・データ
・メツセージより高位の優先順位が与えられている。
本システムは更に5ACKメツセージ(ステータス肯定
応答メツセージ: 5tatus acknowled
g−ment message)を用いており、この5
ACKメツセージは、特定のタスク即ちトランザクショ
ンに関する、ある1つのローカル・プロセッサのレディ
ネス状態(どのような動作が可能であるかという状態:
 readiness 5tate )を表示するもの
である。この5ACK応答の内容は局所的に(=個々の
プロセッサにおいて、即ちローカル・プロセッサにおい
て)更新されると共に、ネットワークからアクセスでき
る状態に保持される。斯かる5ACK応答は、ネットワ
ークのマージ動作と組合わされることによって、所与の
タスク即ちトランザクションに関する単一の間合せによ
る大域的ステータス報告が得られるようにしている。ス
テータス応答は優先順位プロトコルに従うため、ある1
つのトランザクション・ナンバに関する応答のうちのデ
ータ内容が最小の応答が自動的に優先権を得ることにな
り、それによって最低のレディネス状態が大域的なシス
テム状態として確定され、しかもこれは中断されること
のない1回の動作によって行なわれる。更に、このよう
な5ACK表示はある種のプライマリ・メツセージと共
に用いられることもあり、それによって、例えばシステ
ムの初期化やロックアウト動作等の、様々なプロトコル
が設定される。
種々のメツセージのタイプに関する優先順位プロトコル
は先ず最初にコマンド・コードについて定義されており
、このコマンド・コードは、第11図に示すように各メ
ツセージ及び応答の先頭に立つコマンド・ワードの、そ
の最初の6ビツトを使用している。これによってメツセ
ージのタイプ及びサブタイプに関して充分な区別付けが
できるようになっているが、ただし、より多段階の区別
付けをするようにすることも可能である。
第11図を参照すれば分るように、本実施例においては
、5ACK応答は7つの異なったステータス・レベルを
区別して表わす(更には優先権判定のための基準をも提
供する)ものとされている。
応答メツセージの場合には、以上の6ビツトの後に、1
0ビツトの0PIDの形式としたタグが続く(第3図参
照)。TNと0PIDとはいずれも更なるソーティング
用判定基準としての機能を果たすことができ、その理由
は、これらのTNと0PIDとはタグ領域の内部におい
て異なったデータ内容を持つからである。
各プライマリ・メツセージがネットワークを介して伝送
された後には、全てのプロセッサのインターフェイス部
が、たとえそれがNAPであろうとも、ともかく応答メ
ツセージを発生する。それらの応答メツセージもまたネ
ットワーク上で互いに競合し、それによって、単一また
は共通の勝利した応答メツセージが全てのプロセッサへ
ブロードカストされる。敗退したメツセージパケットは
後刻再び同時送信を試みられることになるが、この再度
の同時送信は非常に短い遅延の後に行なわれ、それによ
ってネットワークが実質的に連続的に使用されているよ
うにしている。複数のプロセッサがACK応答を送出し
た場合には、それらのACK応答は0PIDに基づいて
ソーティングされることになる。
本発明を用いるならばその結果として、タスクの開始と
停止と制御、並びにタスクに対する問合せを、極めて多
数の物理的プロセッサによって、しかも僅かなオーバー
ヘッドで、実行することが可能となる。このことは、多
数のプロセッサのロー・パワー(raw power 
)を問題状態の処理のために効果的に使うことを可能と
しており、なぜならば、このロー・パワーのうちシステ
ムのコープイネ−ジョン(coordination)
及び制御に割かれてしまう量が極めて少なくて済むから
である。
コープイネ−ジョンと制御のオーバーヘッドは、いかな
る分散型処理システムにおいても、その効率に対する根
本的な制約を成すものである。
大域的な制御(即ちネットワークの制fill)を目的
としている場合には、種々のタイプの制御通信が用いら
れる。従って、「マージ停止」、「ステータス要求」、
及び「マージ開始」の各メツセージや、あるタスクの割
当てのためのメツセージ並びにあるタスクの放棄のため
のメツセージは、データ・メツセージと同一のフォーマ
ットとされており、それ故それらのメツセージもまた、
ここではプライマリ・メツセージと称することにする。
それらの制御メツセージも同様にTNを含んでおり、そ
して優先順位プロトコルの中の然るべき位置に位置付け
られている。このことについては後に第10図及び第1
1図に関して説明することにする。
r大域的セマフォ・バッファ・システム」という用語を
先に使用したのは、第1図に示された高速ランダム・ア
クセス・メモリ26及び制御ロジック28が、マルチプ
ロセッサのモードの選択とステータス表示及び制御指示
の双方向通信との両方において、重要な役割りを果たし
ているという事実があるからである。この大域的セマフ
ォ・バッファ・システムはアクセスの二重性を提供する
ものであり、このアクセスの二重性とは、高速で動作す
るネットワーク構造体50とそれより低速で動作するマ
イクロプロセッサとの双方が、メモリ26内のメツセー
ジ、応答、制御、ないしはステータス表示を、遅延なし
に、そしてネットワークとマイクロプロセッサとの間の
直接通信を必要とすることなく、参照することができる
ようにしているということである。これを実現するため
に、制御ロジック28が、メモリ26を差込みワード・
サイクル(interleaved woed cyc
le)で時間多重化(タイム・マルチプレクシング)し
てネットワーク50とマイクロプロセッサとへ接続して
おり、これによって結果的に、メモリ26を共通してア
クセスすることのできる別々のボートが作り上げられて
いるのと同じことになっている。大域的資源、即ちネッ
トワーク50と複数のマイクロプロセッサとは、トラン
ザクション・ナンバを、メモリ26のうちのトランプク
シ3ンのステータスを格納するために割振られている部
分へのロケートを行なうアドレス・ロケータとして、利
用することができる。局所的なレベル(=個々のプロセ
ッサのレベル)において、あらゆる種類の使用可能状態
を包含する所与のトランザクションに関するサブタスク
のステータスを、マイクロプロセッサの制御の下にメモ
リ26の内部で更新し、そして制御ロジック28によっ
てバッファ・システムにロックするということが行なわ
れる。7種類の異なった作動可能状態のうちの1つを用
いることによって、エントリをメモリ26の異なった専
用部分から好適に取出すことができるようになっている
。ネットワークから問合せを受取ったならば、プロセッ
サのステータスの通信が行なわれて(即ち「セマフォ」
が読出されて)、それに対する優先権の判定がネットワ
ークの中で行なわれ、その際、完了の程度の最も低いレ
ディネス状態が優先権を得るようになっている。以上の
構成によって、1つの間合せに対する全てのプロセッサ
からの迅速なハードウェア的応答が得られるようになっ
ている。従って所与のタスクに関する分散された複数の
サブタスクの全てが実行完了されているか否かについて
、遅滞なく、且つソフトウェアを用いることなく、知る
ことができる。更にこのシステムでは、通信を行なうプ
ロセッサ・モジュールのいずれもがトランザクション・
ナンバの割当てを行なえるようになフており、このトラ
ンザクション・ナンバ割当ては、使用可能な状態にある
トランザクション・ナンバを、メツセージに使用し或い
は各々の大域的セマフォ・バッファ・システム内におい
て使用するために割当てる動作である。
以上の、トランザクションのアイデンティティとステー
タス表示とを統合した形で使用するということの好適な
具体的態様には、複数のプロセッサの各々が所与の判定
基準に関わる全てのメツセージを順序正しく送出するこ
とを要求されるようにした、複合的マージ動作がある。
もし従来技術に係るシステムであれば、先ず各々のプロ
セッサが自身のタスクを受取ってその処理を完了し、然
る後にその処理の結果を、最終的なマージ動作を実行す
るある種の「マスタ」プロセッサへ転送するという方式
を取らねばならないであろう。従ってそのマスタプロセ
ッサが、そのシステムの効率に対する重大なネックとな
るわけである。
大域的レディネス状態が、作用が及ぶプロセッサの全て
が準備のできた状態にあるということを確証したならば
、夫々のプロセッサに備えられたメモリ26における最
高の優先順位を有するメツセージが互いに同時にネット
ワークへ送出され、そしてそれらのメツセージに対して
は、前述の如く、マージが行なわれる間に優先権の判定
がなされる。幾つものグループのメツセージについて次
々と再送信の試みがなされ、その結果、複数のメツセー
ジを当該トランザクション・ナンバに関優先順位の高い
ものから低いものへと順に並べ、その最後には最低の優
先順位のものがくるようにした、シリアルなメツセージ
列が発生される。特別のコマンド・メツセージに従って
、このシステムは、マージ動作をその途中で停止するこ
とと途中から再開することとが可能とされており、その
ため、互いに同時刻に実行の途中にある複数のマージ動
作が、このネットワーク50を共有しているという状態
が存在し得るようになっており、それによってこのシス
テムの資源を極めて有効に利用することが可能となって
いる。
従って、いかなる時刻においても、このネットワーク5
0に接続されている動作中のプロセッサの全てが、様々
なトランザクシコン・ナンバに関係した複数のメツセー
ジに関する動作を互いに非同期的に実行していられるよ
うになっている。
1つのステータス間合せによって同一のトランザクショ
ン・ナンバ即ち「現在」トランザクション・ナンバの参
照が行なわれたなら、全てのプロセッサが、用意されて
いるステータス・レベルのうちの1つをもりて互いに同
期して応答を行なう。
例を挙げると、「マージ開始(START MERGE
 ) Jメツセージは、ある特定のトランザクション・
ナンバによって指定される大域的セマフォのテスト(=
調査)を行なわせ、もしこのテストの結果得られた大域
的状態が「準備完了」状態であれば(即ち「送信準備完
了(SEND READY) Jまたは「受信準備完了
(RE(:EIVE READY ) J ノイずれか
び状態であれば)、現在トランザクション・ナンバ(p
resent transaction number
 : P T N )の値がこの「マージ開始」メツセ
ージに含まれて伝送されたTHの値に等しくセットされ
る。(もしテストの結果得られた大域的状態が「準備完
了」状態でなかったならば、PTHの値はrTNo(こ
れはトランザクション・ナンバ(rN)A<ro」であ
るという意味である)」という値に戻されることになる
)。
更には「マージ停止(STOP MERGE) Jメツ
セージも、現在トランザクション・ナンバを「0」にリ
セットする。このようにしてrTNOJは、ある1つの
プロセッサから他の1つのプロセッサへのメツセージ(
ポイント・ツー・ポイント・メツセージ)のために使用
される「デイフォルト」値のトランザクション・ナンバ
として利用されている。別の言い方をすれば、このrT
NOJによって、「ノン・マージ(non−merge
 ) Jモードの動作が指定されるのである。
この大域的相互通信システムは、メツセージの構成につ
いては第3A、第3B、第3C,及び第11図に示され
ているものを、また、高速ランダム・アクセス・メモリ
26の構成については第8図及び第10図に示されてい
るものを採用している。更に詳細な説明は、後に第5、
第7、第9、及び第13図に関連させて行なうことにす
る。
第3A〜第3C図及び第11図から分るように、応答に
用いられるコマンド・コードはooから0F(16進数
)までであり、また、プライマリ・メツセージに用いら
れるコマンド・コードは10(16進数)からより大き
な値に亙フている。従って応答はプライマリ・メツセー
ジに対して優先し、第11図に示した並べ順では最小の
値が先頭にくるようにしである。
高速RAMメモリ26”  (第8図)の内部の1つの
専用格納領域(同図において「トランザクション・ナン
バ」と書かれている領域)が、第12図のワード・フォ
ーマット(前述の7種類のレディネス状態、TN割当済
状態、並びにTN非割当状態)を格納するために使用さ
れている。
このメモリ26′のその他の複数の専用部分のなかには
、入力(受信メツセージ)のための循環バッファと、出
力メツセージのための格納空間とが含まれている。この
メモリ26“のもう1つの別の分lltwi域がメツセ
ージ完了ベクトル領域として使用されており、この領域
は、送信完了した出力メツセージにポインタを置くこと
ができるようにするものであり、これによって、出力メ
ツセージの格納空間を有効に利用できるようになってい
る。
以上から理解されるように、メモリ26及び制御ロジッ
ク28については、それらのキエーイン’j (que
uing )機能並びにデータ・バッファリング機能は
確かに重要なものであるが、それらと共に、大域的トラ
ンザクションを個々のプロセッサに関して分散させて処
理するところの多重共同動作が独特の重要性を有するも
のとなフている。
(能動ロジック・ノード) 冗長性をもフて配設されている2つのネットワークのい
ずれにおいても、第1図の複数の能動ロジック・ノード
54は夫々が互いに同一の構成とされているが、ただし
例外として、各ネットワークの頂点にある方向反転ノー
ド54だけは、上流側ボートを備えず、その替わりに、
下流方向へ方向反転するための単なる信号方向反転経路
を備えている。第4図に示すように、1個のノード54
を、機能に基づいて2つのグループに大きく分割するこ
とができる。それらの機能的グループのうちの一方はメ
ツセージと並びにコリシコン信号(衝突番号)の伝送に
関係するものであり、他方は共通りロック信号の発生並
びに再伝送に関係するものである。クロック信号に対し
ては、異なったノードにおける夫々のクロック信号の間
にスキューが存在しないように、即ちゼロ・スキューと
なるように、同期が取られる。以上の2つの機能グルー
プは互いに独立したものではなく、その理由は、ゼロ・
スキニー・クロック回路が信号伝送システムの重要な部
分を形成しているからである。ワード・クロック(シリ
アルな2つのバイトからなる)とバイト・クロックとの
両方が用いられる。ここで特に述べておくと、この能動
ロジック・ノード54の状態を設定ないしリセットする
際にも、また、異なった動作モードを設定する際にも、
この能動ロジック・ノード54を外部から制御する必要
はなく、また実際にそのような制御が行なわれることは
ない。更には、夫々のノード54が互いに同一の構造で
あるため、最近のIC技術を使用してそれらのノードを
大量生産することが可能であり、それによって、信頼性
を向上させつつ、かなりのコストの低下を実現すること
ができる。
先に言及したA、B及びCの夫々の「ボート」は、その
各々が10本の入力データ・ラインと10本の出力デー
タ・ラインとを備えている。
例えばAボートでは、入力ラインはAIで表わされ、出
力ラインはAOで表わされている。各々のボート毎に、
上流方向クロック・ライン及び下流方向クロック・ライ
ンと共に、1本の「コリジヨン」ライン(即ち「衝突」
ライン)が用いられている(例えばAボートにはA c
alが用いられている)。Aボート及びBボートの夫々
のデータ・ラインはマルチプレクサ60に接続されてお
り、このマルチプレクサ60は、互いに競合する2つの
ワードのうちの優先する方のワード、或いは(それらの
競合ワードが互いに同一の場合には)その共通ワードを
、データ信号Coとして、上流側ボート(Cボート)に
接続されているアップ・レジスタ62ヘスイツチングし
て接続する。これと同時に、より高位の階層のノードか
ら送出されてCボートで受取られた下流方向データが、
ダウン・レジスタ64内へシフト・インされ、そしてそ
こからシフト・アウトされて、Aボート及びBボートの
両方に出力として発生する。
バイトからなるシリアルな上流方向への信号列のうちの
一方はブロックされ得るわけであるが、しかしながらそ
れによって上流方向ないし下流方向への余分な遅延が発
生することはなく、そして複数のワードが、ワード・ク
ロック並びにバイト・クロックの制御の下に、切れ目の
ない列を成して、アップ・レジスタ62及びダウン・レ
ジスタ64を通して進められて行くのである。
Aポート及びBポートへ同時に供給された互いに競合す
るバイトどうしは、第1及び第2のパリティ検出器66
.67へ送られると共に比較器70へも送られ、この比
較器70は、8個のデータビットと1個の制御ビットと
に基づいて、最小の値のデータ内容が優先権を得るとい
う方式で優先権の判定を行なう。この優先権判定のため
のプロトコルにおいては、「アイドル」信号、即ちメツ
セージが存在していないときの信号は、とぎれることな
く続く「1」の列とされている。パリティ・エラーは、
例えば過剰な雑音の存在等の典型的な原因や、その他の
、信号伝送ないし回路動作に影響を与える何らかの要因
によフて生じ得るものである。しかしながら本実施例の
システムにおいては、パリティ・エラー表示は、更に別
の重要な用途のためにも利用されている。即ち、あるマ
イクロプロセッサが動作不能状態へ移行すると、その移
行がそのたび毎にマーキングされ、このマーキングは、
パリティ・ラインを含めた全ての出力ラインが高レベル
になる(即ちその値が「1」になる)ことによって行な
われ、従ってそれによって奇数パリティ・エラー状態が
発生されるようになっている。このパリティ・エラー表
示は、1つのエラーが発生したならネットワーク内を「
マーカ(ll1arker) 」として伝送され、この
マーカによって、システムは、大域的資源に変化が生じ
たことを識別すると共にその変化がどのようなものかを
判定するためのプロシージャを開始することができるよ
うになっている。
1対のパリティ検出器66.67と比較器70とは、信
号を制御回路72へ供給しており、この制御回路72は
、優先メツセージ・スイッチング回路74を含み、また
、優先権の判定がさなれたならば比較器70の出力に応
答してマルチプレクサ60を2つの状態のうちのいずれ
かの状態にロックするように構成されており、更に、下
流方向へのコリジヨン信号を発生並びに伝播するように
構成されている。移行パリティ・エラー伝播回路76の
名前のいわれは、この回路が、先に説明した同時に全て
のラインが「1」とされるパリティ・エラー状態をネッ
トワークの中に強制的に作り出すものだからである。リ
セット回路78はこのノードを初期状態に復帰させるた
めのものであり、エンド・オブ・メツセージ(end 
of message: EOM)検出器80を含んで
いる。
以上に説明した諸機能並びに後に説明する諸機能が実行
されるようにするためには、各々の能動ロジック・ノー
ドにおいてマイクロプロセッサ・チップを使用してそれ
らの機能を実行するようにしても良いのであるが、しか
しながら、第5図の状態図と以下に記載する論理式とに
従ってそれらの機能が実行されるようにすることによっ
て、更に容易に実行することが可能となる。第5図の状
態図において、状態SOはアイドル状態を表わすと共に
、互いに競合しているメツセージどうしが同一であるた
めに、一方のボートを他方のボートに優先させる判定が
下されていない状態をも表わしている。S1状態及びS
2状態は夫々、Aボートが優先されている状態及びBボ
ートが優先されている状態である。従って、Blのデー
タ内容がAIのデータ内容より大きく且つAIにパリテ
ィ・エラーが存在していない場合、または、BIにパリ
ティ・エラーが存在している場合(これらのAIにパリ
ティ・エラーが存在していないという条件と、Brにパ
リティ・エラーが存在しているという条件とは、夫々、
AlPE及びBIPEと表記され、フリップ・フロップ
の状態によって表わされる)には、Aボートがイ優先さ
れている。
AIとBlとに関して以上と逆の論理状態(論理条件)
は、この装置がS2状態へ移行すべき状態(条件)とし
て存在するものである。より高位の階層のノードから、
その階層において衝突が発生した旨の表示が発せられた
ならば、その表示は、下流方向信号の中に入れられてC
0LINとして送り返されてくる。この装置は、それが
SO状態、S1状態、及びS2状態のうちのいずれの状
態にあった場合であってもS3状態へと移行し、そして
このコリジヨン信号を下流方向へA col及びB c
ot として転送する。、S1状態ないしはS2状態に
あるときには、このノードは既に判定を下しているため
、同様の方式でコリジヨン信号が下流方向へ、より低位
の階層の(2つの)ノードへと送出されており、このと
き、優先メツセージスイッチング回路74は、状況に応
じてAボート或いはBボートにロックされている。
リセット回路78はEOM検出器80を含んでおり、こ
の検出器80を用いて、ノードのS3からSOへのリセ
ット(第5図)が行なわれる。
第1のリセットモードは、第6図に示すようにプライマ
リ・メツセージの中のデータ・フィールドを終結させて
いるエンド・オブ・メツセージ(ROM)フィールドを
利用するものである。
1つのグループを成す複数のフリップ・フロップと複数
のゲートとを用いて、次式の論理状態が作り出される。
URINC−URC−URCDLY ここで、URCはアップ・レジスタの中の制御ビットを
表わし、URINCはこのアップ・レジスタへ入力され
る入力信号の中の制御ビットの値を表わし、モしてU 
RCD LYはアップ・レジスタ遅延フリップ・フロッ
プ内のC値(二制御ビットの値)を表わしている。
第6図に示すように、制御ビットの列の中の、連続する
2個のビットを1組としたビット対(ビット・ベア)が
、ある種のフィールドを明示すると共に、1つのフィー
ルドから次のフィールドへの牙多行を明示するようにし
である。例を挙げると、アイドル時に用いられる「1」
のみが続く制御ビット状態から、ro、IJのビット・
シーケンス(=ビット対)への移行は、フィールドの開
始を明示するものである。この、「0.1」のシーケン
スは、データ・フィールドの開始を識別するのに用いら
れる。これに続く「1.0」の制御ビットのストリング
(列)は、内部フィールドないしはサブフィールドを表
示しており、またエンド・オブ・メツセージ(EOM)
は「0.0」の制御ビット対によって識別される。rl
、OJのビット対のストリングのあとにro、OJのビ
ット対がくる状態は、他にはない状態であり、容易に識
別することができる。υRINC信号、tJRc信号、
及びURCDLY信号はまとめてアンド(論理積)をと
られ、これらの各々の信号は互いにバイト・クロック1
つ分づつ遅延した関係にある。それらのアンドをとった
結果得られる信号の波形は、メッセージ・パケットが始
まるまでは高レベルで、この開始の時点において低レベ
ルに転じ、そしてこのデータ(=メッセージ・パケット
)が続いている間、低レベルにとどまる波形である。こ
の波形は、EOMが発生されてからバイト・クロック2
つ分が経過した後に、高レベルへ復帰する。この、波形
URINC−URC−URCDLYが正に転じる遷移に
よって、EOMが検出される。第5図に付記されている
ように、この正遷移によってSlまたはS2からSOへ
の復帰動作がトリガされるのである。
より高位の階層のノードがリセットされると、それによ
ってC0LIN状態となり、これは衝突状態が消失した
ことを表わす。この論理状態は、S3から基底状態であ
るSOへの復帰動作を開始させる。注意して頂きたいこ
とは、このC0LIN状態は、エンド・オブ・メツセー
ジがネットワーク50の階層を次々と「走り抜けて」い
くのにつれて、下方へ、それらの階層へ伝播していくと
いうことである。以上のようにして、各々のノードはメ
ツセージの長さの長短にかかわらず自己リセットできる
ようになっている。更に注意して頂きたいことは、ネッ
トワークの初期状態の如何にかかわらず、アイドル信号
が供給されたならば全てのノードがSO状態にリセット
されるということである。
コリジヨン信号は複数のプロセッサ・モジュールにまで
戻される。それらのモジュールはこのコリジヨン状態情
報を記憶し、そしてアイドル・シーケンスを送信する動
作へと復帰し、このアイドル・シーケンスの送信は競合
において勝利を得たプロセッサが送信を続けている間中
行なわれている。プロセッサは、C0LINからC0L
INへの遷移を検出し次第、新たな送信を開始すること
ができるようにされている。更にこれに加えて、プロセ
ッサは、Nをネットワーク内の階層の数とするとき、2
N個のバイト・クロックの時間に亙ってアイドル信号を
受信し続けたならば新たな送信を開始することができる
ようにされており、それは、このような状況もまた、前
者の状況と同じく、先に行なわれた送信がこのネットワ
ーク内に残ってはいないということを表わすものだから
である。これらの新たな送信を可能にするための方式の
うちの後者に依れば、初めてネットワークに参加するプ
ロセッサが、トラフィックさえ小さければネットワーク
との間でメツセージ同期状態に入ることができ、そのた
めこの初参加のプロセッサは、このネットワーク上の他
のプロセッサとの間の相互通信を開始する際して、別の
プロセッサからのポーリングを待つ必要がない。
パリティ・エラー状態は第5図の状態図の中にに記され
ているが、次の論理式に従って設定されるものである。
PE5IG  −AlPE−AIPEDLY  +  
BIPE−BIPEDLYこのPE5IGの論理状態が
真であるならば、アップ・レジスタへの入力信号URI
Nは、(URIN O・・・IIRIN 7、C,P=
1・・弓、1.1)である。上の論理式を満足するため
に、移行パリティ・エラー伝播回路76は、AlPE用
、即ちA人力のパリティ・エラー用フリップ・フロップ
と、遅延フリップ・フロップ(AIPEDLY)とを含
んでいる。後者のフリップ・フロップは、AIPHの設
定状態に従って、それよりバイト・クロック1つ分遅れ
て状態を設定される。従ってA入力に関して言えば、A
lPE用フリップ・フロップがパリティ・エラーによっ
てセット状態とされたときに、PES I G値がバイ
ト・クロック1つ分の間ハイ・レベルとなり、そのため
、このPES I G信号はパリティ・エラーの最初の
表示がなされたときに1回だけ伝播されるわけである。
複数のデータ・ビット、制御ビット、並びにパリティ・
ビットの全てが「1」の値であるときにもこれと同じ状
態が生じるが、それは、大域的責源の状態についての先
に説明した移行が発生したときに生じる状態である。そ
れによりて全てのラインがハイ・レベルに転じ、全てが
「1」の状態を強制的に作り出されて総数偶数状態(奇
数パリティ状態)が確立され、その結果、先に説明した
状態にAlPEフリップ・フロップとAIPEDLYフ
リップ・フロップとがセットされてパリティ・エラーを
表示するようになる。以上の構成は、Bボートで受取っ
たメツセージ・バケットがパリティ・エラー、或いはス
テータスの変化を表示するための強制的パリティ表示を
含んでいる場合にも、同様の方式で動作する。
雑音の影響やその他の変動要素に起因して発生するパリ
ティ・エラーは、通常は、プロセッサの動作に影響を及
ぼすことはなく、その理由は、冗長性を有する二重のネ
ットワークを用いているからである。監視(モニタ)や
保守のためには、インジケータ・ライト(=表示灯:不
図示)を用いてパリティ・エラーの発生を表示するよう
にする。ただし、ステータスの変化を示す1回のみ伝播
するパリティ・エラーについては、それによって、その
変化の重要性を評価するためのルーチンが開始される。
第4図に示すようにとのノード54に使用されているク
ロッキング・システムは、ネットワーク内に用いられて
いる階層の数にかかわらず、全てのノード要素における
クロックとクロックとの間のスキュー(ske胃)がゼ
ロとなるようにするための、即ちゼロ・スキニー状態を
保持するための、独特の手段を提供するものである。ク
ロック回路86は、第1′ELび第2の排他的ORゲー
ト88.89を含んでおり、夫々AとBで示されている
それらの排他的ORゲートの出力は、加算回路92によ
って、それらの間に減算(即ちrB−AJの演算)が行
なわれるように結合されており、この加算回路92の出
力は、低域フィルタ94を通された後に、フェーズ・ロ
ック・ループである発振器(PLO)96から送出され
る出力の位相を制御している。第1の排他的ORゲート
88への人力は、このPLO96の出力と、隣接するよ
り高位の階層のノード要素から絶縁駆動回路97を介し
て供給される下流方向クロックとである。このクロック
のラインには「ワード・クロック」と記されており、こ
のワード・クロックは、隣接するより高位の階層から既
知の遅延での後に得られるものであり、そしてこの同じ
クロック信号が、もう1つの絶縁駆動回路98を介して
、隣接するより高い階層のそのノードへ返されるように
なっている。第2の排他的ORゲート89への入力は、
このワード・クロックと、隣接するより低位の階層から
のクロック・フィードバックとから成り、この低位の階
層も同様に、このPLO96から信号を受取フている。
上記のワード・クロック・ラインは、第3の排他的OR
ゲート100の2つの入力へ接続されており、それら両
方の入力は、直接的に接続されているものと、τC遅延
線101を介して接続されているものとである。これに
よって、ワード・クロックの2倍の周波数をもち、この
ワード・クロックに対してタイミングの合った、バイト
・クロック信号を得ている。
以上のクロック回路86の作用は、第7図のタイミング
・ダイアグラムを参照すればより良く理解できよう。ク
ロック・アウト信号(クロック出力信号)は、PLO9
6の出力である。このクロッキング・システムの最大の
目的は、ネットワーク内の全てのノードに関するクロッ
ク出力信号どうしの間にゼロ・タイム・スキュー状態を
保持することにあるのであるから、当然のことながら、
それらのクロック出力信号どうしはその公称周波数もま
た互いに同一でなければならばい。ノード間の伝送ライ
ンによる遅延では、略々一定の値になるようにするが、
この遅延の値それ自体は長い時間に設定することも可能
である。ここに開示している方法を採用するならば、ネ
ットワーク並びにノードのバイト・クロック速度を実機
システムにおいて採用されている速度(公称120ns
)とした場合に、28フイート(8,53m)もの長さ
にすることが可能である。当業者には容易に理解される
ように、可能最大個数のプロセッサ・モジュールが目い
っばいに実装されいるのではないネットワークには、更
に階層を付加することによって、この28フイートの整
数倍の長さを容易に得ることができる。その場合、それ
に対応して待ち時間、即ちそのネットワークを通して行
なわれる伝送の伝送時間は増大する。
第7図中のクロック・アウト信号のすぐ下の波形によっ
て示されているように、隣接するより高位の階層から得
られるワード・クロックはクロツり・アウト信号と同じ
ような波形であるが、ただしてだけ遅れている。このワ
ード・クロックが、全てのノードに共通する根本的タイ
ミング基準を成すのであるが、そのようなことが可能で
あるのは、個々のクロック・アウト信号の前縁をその回
路の内部で制御することができ、そしてそれらの前縁を
ワード・クロックに先行させることによって、全てのノ
ードが同期した状態に保持されるようにすることができ
るからである。波形A及び波形Bを参照すると分るよう
に、第1のORゲート88が発生するパルスAは、ワー
ド・クロックの前縁の位置で終了しており、一方、第2
のORゲート89が発生するパルスBは、その前縁がワ
ード・クロックの前縁と一致している。このBパルスの
後縁は、隣接するより低位の階層のモジュールからのフ
ィードバック・パルスの開始の位置に定められ、このフ
ィードバック・パルスはτだけ遅延しているため、Bパ
ルスはその持続時間が一定となっている。クロック回路
86は、パルスAの持続時間をパルスBの持続時間と同
一に保持するように作用するが、そのように作用する理
由は、PLO98の位相を進めて同期状態が確立される
ようにするにつれて、加算回路92の出力信号(減算r
B−AJを行なった信号)がゼロへ近付いて行くからで
ある。実際には、破線で示されているように好適な位置
より先行していることも遅れていることもあるA信号の
前縁に対して調節を加えて、このA信号の前縁がワード
・クロックの前縁より時間でだけ先行する位置にくるよ
うにする。全てのノードにおいて、クロック・アウト信
号の前縁がこの好適公称位置に位置するようになれば、
ワード・クロックどうしの間にゼロ・スキュー状態が存
在することになる。従ってネットワークに接続されてい
る夫々のプロセッサは、あるプロセッサから別のプロセ
ッサまでの経路の全長に関する制約から解放されている
が、それは、遅延が累積することが無いということと、
伝播時間に差が生じないということとに因るものである
二倍周波数のバイト・クロックを発生させるために、遅
延線101によって、遅延時間τCだけ遅れたワード・
クロックが複製されており、この遅延線101もゲート
100へ信号を供給している。従って、第7図中のバイ
ト・クロックと記されている波形から分るように、ワー
ド・クロックの前縁と後縁の両方の位置に、持続時間τ
Cを有するバイト・クロック・パルスが発生される。こ
のパルスの発生は、各々のワード・クロックのインタバ
ルの間に2回づつ生じており、しかも、全てノードにお
いて、ワード・クロックと同期して生じている。以上の
説明においては、ノードとノードとの間の伝送ラインに
よって発生される遅延は階層から階層への伝送方向がど
ちら方向であっても殆ど同一であり、そのため、事実上
、このシステム内の全てのワード・クロック並びにバイ
ト・クロックが、互いに安定な位相関係に保たれるとい
うことを、当然の前提としている。従って局所的に(=
個々のノードの内部で)発生されるバイト・クロックは
、各々のノードにおいて、メツセージの2バイト・ワー
ド(=2個のバイトから成るワード)の、その個々のバ
イトのためのクロッキング機能を提供している。
以上の能動ロジック・ノードは、同時に送出されたメッ
セージ・パケットどうしの間の競合をそのデータ内容に
基づいて決着させるようにしている場合には常に、潜在
的な利点を有するものである。これに対し、例えば、1
981年2月17日付で発行された米国特許第4251
879号公報「デジタル通信ネットワークのための速度
非依存型アービタ・スイッチ(5peed Indep
endentArbiter  5w1tch  fo
r  Digital  (:ommunicatio
nNbiworks) Jに示されているものをはじめ
とする、大多数の公知にシステムは、時間的に最初に受
信された信号がどれであるのかを判定することを目積し
ており、外部に設けた処理回路または制御回路を使用す
るものとなっている。
(プロセッサ・モジュール) 第1図の、システム全体の概略図の中に図示されている
個々のプロセッサは、夫々、インターフェイス・プロセ
ッサ(IFP)14及び16と、アクセス・モジュール
・プロセッサ(AMP)18〜23の具体例として示さ
れており、また、これらのプロセッサは、大まかに複数
の主要要素に再区分しである。これらのプロセッサ・モ
ジュール(IFP及びAMP)の構成についての更に詳
細な具体例は、第1図の機能的な大まかな再区分との間
に対応関係を有するものとなるが、ただしそればかりで
なく、かなり多くの更なる再区分をも示すものとなる0
本明細書で使用するところの「プロセッサ・モジエール
」なる用語は、第8図に図示されているアセンブリの全
体を指すものであり、このアセンブリは、以下に説明す
る任意選択の要素を備えることによって、IFP或いは
AMPのいずれかとして機能することができるよ′・に
なる。また、「マイクロプロセッサ・システム」という
用語は、マイクロプロセッサ105を内蔵したシステム
103を指すものであり、ここでマイクロプロセッサ1
05は、例えば、インテル8086型(Intel 8
086) 16ビツト・マイクロプロセッサ等である。
このマイクロプロセッサ105のアドレス・パス並びに
データ・パスは、マイクロプロセッサ・システム103
の内部において、例えばメインRAM 107等の一般
的な周辺システム、並びに周辺機器コントローラ109
に接続されている。この周辺機器コントローラ109は
、プロセッサ・モジュールがAMPでありしかも周辺機
器がディスク・ドライブ111である場合に用い得るも
のの一例として示すものである。これに対して、このプ
ロセッサ・モジュールをIFPヒして働かせる場合には
、破線で描いた長方形の中に示されているように、この
コントローラ即ちインターフェイスを、例えばチャネル
・インターフェイスに取り替えれば良い、そのような具
体例のIFPは、ホスト・システムのチャネル即ちパス
との間の通信を行なうものとなる。
このマイクロプロセッサ・システム103には従来の一
般的なコントローラやインターフェイスを用いることが
できるので、それらのコントローラやインターフェイス
については更に詳細に説明する必要はない。
1つのマイクロプロセッサ毎に1台のディスク・ドライ
ブを用いることが費用と性能の両方の面において有利で
あるということを示し得ることに注目すべきである。そ
のような方式が有利であるということは、データベース
に関しては一般的に言えることであるが、ただし、とき
には、1つのマイクロプロセッサが複数の二次記憶装置
にアクセスできるようにマイクロプロセッサを構成する
ことが有益なこともある。概略図においては、図を簡明
にするために、その他の通常用いられているサブシステ
ムが組み込まれている点については図示省略しである。
この省略されたサブシステムは例えば割込みコントロー
ラ等であり、割込みコントローラは、半導体を製造して
いるメーカーが自社製のシステムに組み合わせて使用す
るために供給しているものである。また、本発明が提供
し得る冗長性と信頼性とを最大限に達成することのでき
る、プロセッサ・モジュールへ電源を供給するために適
切な手段を、講じることの重要性についても当業者には
理解されよう。
マイクロプロセッサ・システム103における任意選択
要素として示されている周辺機器コントローラ109と
チャネル・インターフェイスとは、第1図中のIFPイ
ンターフェイスとディスク・コントローラとに相当する
ものである。これに対して第1図の高速RAM26は、
実際には、第1のH,S、RAM213°と第2のH,
S、RAM2 B”とから成っており、それらの各々は
、タイム・マルチブレクシング(時間多重化)によって
、機能の上からは事実上の3−ボート・デバイスとされ
ており、それらのボートのうちの1つ(図中にrCJ 
と記されているボート)を介してマイクロプロセッサの
パス・システムと接続されている。H,S、RAM26
°  26”の各々は、夫々に第1ないし第2のネット
ワーク・インターフェイス120.120’ と協働し
、それによって、夫々が第1及び第2のネットワーク5
0a及び50b (これらのネットワークは第8図には
示されていない)と、入力(受信)ボートA及び出力(
送信)ボートBを介して通信を行なうようになっている
。このように互いに冗長性を有する2つのシステムとな
りているため、第2のネットワーク・インターフェイス
120°と第2のH,S、RAM26″を詳細に説明す
るだけで良い。ネットワーク・インターフェイス120
.120°については第13図に関連して更に詳細に示
され説明されているが、それらは、大きく再区分するな
らば以下の4つの主要部分に分けることができる。
第2のネットワーク50bからの10本の入力ラインを
、インターフェイス・データ・バス並びにインターフェ
イス・アドレス・バスを介してH,S、RAM26”の
Aボートへ接続している、入力レジスタ・アレイ/コン
トロール回路122゜ 第2のネットワーク50bへの出力ラインを、インター
フェイス・データ・バス並びにインターフェイス・アド
レス・バスと、第2のH,S、RAM26”のBポート
とへ接続している、出力レジスタ・アレイ/コントロー
ル回路124゜ インターフェイス・アドレス・バス並びにインターフェ
イス・データ・バスと、H,S、RAM26”のAポー
ト並びにBポートとへ接続された、マイクロプロセッサ
・バス・インターフェイス/コントロール回路126゜ ネットワークからワード・クロックを受取り、そして、
インターフェイス120°を制御するための互いに同期
し且つ適切な位相関係にある複数のクロックを発生する
、クロック発生回路128゜ 第2のネットワーク・インターフェイス120°とH,
S、RAM26″とは、マイクロプロセッサ・システム
103と協働することによって、高速で動作するネット
ワークとそれと比較してより低速で動作するプロセッサ
との間のデータ転送をコーデイネートしており、また更
に、それらの異なったシステム(冒ネットワーク・シス
テムとプロセッサ・システム)の間で交換されるメツセ
ージの、待ち行列を作る機能も果たしている。マイクロ
プロセッサ・バス・インターフェイス/コントロール回
路126は、マイクロプロセッサ・システムと協働して
(読出し/書込み機能: R/W機能)を実行するため
のものであると言うことができ、このマイクロプロセッ
サ・システムは(少なくともそれがインテル8086型
である場合には)H,S、RAM26”に直接データを
書込む能力と、このH,S、RAM26”からデータを
受取る能力とを備えている。
IFPの構造とAMPの構造とは、その作用に関しては
互いに類似したものであるが、しかしながら、H,S、
RAM26“の内部の入力メツセージ格納領域の大きさ
と出力メツセージ格納領域の大きさとに関しては、IF
PとAMPどの間に相当の差異が存在することがある。
リレーショナル・データベース・システムにおいては、
IFPは、ネットワークを絶えず利用してホスト・コン
ピュータの要求を満たせるようにするために、H,S、
RAM26″の内部に、高速ネットワークから新たなメ
ツセージを受取るための、大きな入力メツセージ格納空
間を備えている。AMPについてはこれと逆のことが言
え、それは、高速ネットワークへ送出される処理済メセ
ージ・パケットのために、より多くの格納空間が使用で
きるようになっていなければならないからである。Ho
S、RAM26″はマイクロプロセッサ・システム10
3の中のメインRAM107と協働しての動作も行ない
、このメインRAM107は各々のネットワークのため
のメツセージ・バッファ・セクションを備えている。
マイクロプロセッサ・システム103のための、メイン
RAM107内部のシステム・アドレス空間の割当ての
態様は第9図に示されており、それについて簡単に説明
しておく、−数的な方式に従って、ランダム・アクセス
のための記憶容量が増加された場合に使用される拡張用
の空間を残すようにしてシステム・ランダム・アクセス
機能に割当てられたアドレスと、I10アドレス空間と
、ROM及びFROM (EPROMを含む)の機能の
ために割当てられたアドレス空間とを有するものとなっ
ている。更に、システム・アドレス空間のうちの幾つか
の部分が、夫々、第1及び第2の高速RAM26’  
 26″から送られてくるメッセージ・パケットと、そ
れらの高速RAMへ送り出されるメッセージ・パケット
のために割当てられている。これによってシステムの動
作に非常な融通性が得られており、それは、マイクロプ
ロセッサ105がH,S、RAM26°をアドレスする
ことが可能であるようにしても、メインRAM107の
働きによりて、ソフトウェアとハードウェアとの相互依
存性に殆ど拘束されないようにできるからである。
再び第8図を関して説明するが、既に述べたように、2
つの方向からアクセスすることのできるH、S、RAM
26”は、マルチプロセッサ・モードの制御、分散型の
更新、並びにメッセージ・パケットの流れの管理におけ
る、中心的機能を実行するように構成されている。これ
らの目的や更に別の目的を達成するために、H,S、R
AM26″は複数の異なった内部セクタに区分されてい
る。第8図に示されている様々なセクタの相対的な配置
の態様は、このシステムの中の個々のプロセッサ・モジ
ュールの全てにおいて採用されているものであり、また
、それらのセクタの境界を指定している具体的なアドレ
スは、実際のあるシステムにおいて用いられているアド
レスを示すものである。ここで注意して頂きたいことは
、これらのメモリ・セクタの大きさとそれらの相対的な
配置とは、具体的なシステムの状況次第で大きく変り得
るものだということである。図示例では16ビツトのメ
モリ・ワードが採用されている。
選択マツプ及び応答ディレクトリは、初期設定の間に一
度だけ書込めば良いような種類の専用ルックアップ・テ
ーブルであり、一方、トランザクション・ナンバ・セク
シ3ンの方は、動的改定自在な(−動作している間に何
度も内容を変更することができるようにした)ルックア
ップ・テーブルを提供している。
選択マツプのメモリ・セクションはロケーションOから
始まりているが、この具体例では、基本的にこのメモリ
・セクションの内部において4つの異なったマツプが使
用されるようになっており、それらのマツプは相互に関
連する方式で利用されるものである。メッセージ・パケ
ットの中に内包されている転送先選択ワード(dest
inationselection word : D
 S W )が、H,S、RAM26”内の専用の選択
マツプと共同するようにして用いられる。この転送先選
択ワードは、計16個のビットから成り、そしてそのう
ちの12個のビット・ポジションを占めるマツプ・アド
レスとその他の4個のビットを占めるマツプ選択データ
とを含むものとされている。H,S、RAMの先頭の1
024fflの16ビツト・メモリ・ワードは、その各
々が4つのマツプ・アドレス値を含んでいる。DSWに
明示されているアドレス値に従ってH,S、RAMへ1
回のメモリ・アクセスを行なうだけで、4つの全てのマ
ツプにってのマツプ・ビットが得られ、その一方で、そ
のDSWに含まれているマツプ選択ビットが、どのマツ
プを用いるべきかを決定するようになっている。
第15図は、以上のマツプ・セクションの概念的な構造
を示しており、同図においては、各々のマツプがあたか
も物理的に分離した4096X1ビツトのRAMから成
るものであるかのように図示されている。実施する際の
便宜を考慮に入れれば、348図に示されているように
、全てのマツプ・データがH,S、RAMの単一の部分
に格納されるようにするのが便利である。DSW管理セ
クシaン190(第13図)が、H,S、RAMの1個
の16ビツト・ワードから得られる第15図の4つのマ
ツプの、その各々からの4個のビットに対するマルチブ
レクシング動作を制御している。当業者には理解される
ように、この方式の利点は、H,S、RAMのその他の
部分をアクセスするのに用いられるのと同じ手段を用い
て、プロセッサがマツプを初期設定できるという点にあ
る。
更には、3つの異なったクラス(分類)の転送先選択ワ
ードが使用され、またそれに対応して、選択マツプの格
納ロケーションが、ハツシュi11部分、クラス選択部
分、及び転送先プロセッサ識別情報(destinat
ion processor 1dentificat
ion:DPID)選択部分に分割されている。このD
PIDは、当該プロセッサ105が、そのメッセージ・
パケットの転送先として意図された特定のプロセッサで
あるか否かを明示するものである。これに対して、クラ
ス選択部分は、当該プロセッサが、そのメッセージ・パ
ケットを受取るべき特定の処理クラスに属する複数のプ
ロセッサのうちの1つであるか否か、即ちそのプロセッ
サ・グループのメンバーであるか否かを明示するもので
ある。ハツシュ値は、リレーショナル・データベース・
システムの内部にデータベースが分配される際の分配方
法に応じて格納されており、この分配方法は、そのシス
テムに採用されている、特定のりレーションのためのア
ルゴリズム、並びに分散格納方式に従ったものとなる。
この具体例におけるハツシュ値は、プロセッサの指定を
するに際しては、そのプロセッサがそのデータに対して
一次的な責任とバックアップ用の責任とのいずれか一方
をもつものとして指定することができるようになフてい
る。従って、以上の複数の選択マツプによって、!(、
S、RAM26’を直接アドレスして、プロセッサが転
送先であるか否かを判断する、という方法を取れるよう
になっている。この機能は、優先権を付与されたメツセ
ージを全てのネットワーク・インターフェイス120ヘ
ブロードカストするという方法と互いに相い補う、相補
的な機能であり、そして割込みを行なうことなくマイク
ロプロセッサ105のステータスの局所的なアクセスが
できるようにしている機能でもある。
H,S、RAM26”の中の、他の部分からは独立した
1つのセクションが、大域的に分散されている諸活動の
チエツク及び制御をするための中枢的な手段として機能
している。既に述べたように、また第3図に示されてい
るように、ネットワーク50bへ送出され、またこのネ
ットワーク50bから受取る種々の処理の夫々に対して
は、トランザクション・ナンバ(TN)が割当てられて
いる。メツセージの中にTNが内包されているのは、各
々のプロセッサ・システム103が自ら受容したサブタ
スクを互いに独立して実行する際の大域的なトランザク
ション・アイデンティティ(トランザクション識別情報
)とするためである。H,S、RAM28”内の、複数
の使用可能なトランザクション・ナンバのアドレスを格
納するための専用のブロックが、それらのサブタスクを
実行する際にマイクロプロセッサ・システム103によ
って局所的に制御及び更新されるステータス・エントリ
(コスデータスについての記述項)を収容している。T
Nは、相互通信機能が実行される際に、局所的にもまた
大域的にも、様々な異なった利用法で用いられる。トラ
ンザクション・ナンバは、サブタスクを識別するため、
データを呼出すため、コマンドを与えるため、メツセー
ジの流れを制御するため、並びに大域的な処理のダイナ
ミクスの種類を特定するために用いられる。トランザク
シコン・ナンバは、大域的通信の実行中に割当てたり、
放棄したり、変更したりすることができる。これらの特
徴については以下の記載において更に詳細に説明する。
THの特徴のうち、最も複雑ではあるがおそらく最も効
果的な特徴と言えるのは、ソート・ネットワーク(ソー
ティング機能を有するネットワーク)と協働することに
よって、所与の制御処理に関するローカル・プロセッサ
(=個々のプロセッサ・モジュール)のステータスの分
散型更新を可能にするという、その能力である。各々の
制御処理(即ちタスクないしマルチプロセッサの活動)
はそれ自身のTNをもっている。
レディネス状態(プロセッサがどのような動作をする準
備が整っているかの状態)の値が、HlS、RAM26
”のトランザクション・ナンバ・セクションに保持され
るようになフており、このレディネス状態の値は、マイ
クロプロセッサ・システム103の制御の下に局所的に
(=個々のプロセッサ・モジュールの内部で)変更され
る。マイクロプロセッサ・システム103は、第10図
の応答ディレクトリの中の適当なエントリ(例えば5A
CK/Busy)(アドレスはr050D(16進数)
」)を初期設定することができ、そしてそれによって複
製されたとおりのイメージを転送することによって、こ
のS A CK / B u s yのステータスの、
H,S、RAM26”への入力する。あるTNアドレス
(+トランザクション・ナンバに対応する格納位置)に
入力されているエントリは、H,S、RAM26°のA
ボート及びBボートを介して、そしてインターフェイス
120′を経由して、ネットワーク50bからアクセス
することが可能となフている。間合せは、ステータス・
リクエスト(ステータス要求)のコマンド・コード(第
11図参照)とTNとを含む「ステータス・リクエスト
」メツセージを用いて行われる。インターフェイス12
o゛は、指定されたTNのTNアドレスに格納されてい
る内容を用いて、然るべきフォーマットで書かれた応答
メツセージを格納している応答ディレクトリを参照する
。所与のTNに関する大域的ステータス問合せを第2の
ネットワーク・インターフェイス120゛が受取ったな
らば、それによって、ハードウェア的な制御しか受けて
いない直接的な応答が引き出される。前置通信は不要で
あり、また、マイクロプロセッサ・システム103が割
込みを受けたり影響を及ぼされたりすることもない。し
かしながら、「ロック(1ock) J表示がインター
フェイス120°へ転送されることによってステータス
の設定が行なわれた場合には、マイクロプロセッサ・シ
ステム103は割込みを禁止し、またインターフェイス
120″が、アドレスr0501 (16進数)」から
得られるロック・ワードを、後刻その排除が行なわれる
まで通信し続ける。
レディネス状態のワード・フォーマットは、第12図の
「ビズイ(busy:動作実行中の状態)」から「イニ
シャル(initial  :初期状態)」までの7種
類の状態で示され、この第12図は、実際のあるシステ
ムにおいて採用されている有用な一具体例を図示してい
る。レディネス状態をより多くの種類に分類するような
変更例やより少ない種類に分類する変更例も可能である
が、同図に示されている7f!類の状態を用いることに
よって、多くの用途に適する広範な制御を行なうことが
できる。H,S、RAM26”の中の個々のTHの状態
レベル(=個々のTNアドレスに格納されているエント
リが表わしているレディネス状態のレベル)を継続的に
更新し、それによって、サブタスクの利用可能性やサブ
タスクの処理の進捗状況が反映されるようにしておくこ
とは、マイクロプロセッサ・システムの責任とされてい
る。このような更新は、第12図に示されたフォーマッ
トを用いて、H,S、RAM26”内のTNアドレスに
書込みを行なうことによって、容易に実行することがで
きる。
第10図において、各々のステータス応答(状態応答)
は、「05」からrODJ  (16進数)、・までの
ものについては、いずれもその先頭の部分がステータス
肯定応答コマンド・コード(statusacknow
ledgment command code : S
 A CK )で始まっている。ネットワークへ送出さ
れるそれらの2SACK応答は、実際には、第10図の
コマンド・コードと、第12図のワード・フォーマット
の数字部分と、発信元プロセッサID(OPID)とか
ら構成されており、これについては第11図に示すとお
りである。従って、それらの5ACK応答は、第11図
に示された総合的優先順位規約の内部において、ひとま
とまりの優先順位サブグループを形成している。0PI
Dが優先順位規約に関して意味を持っているわけは、た
とえば、複数のプロセッサがある1つのTNに関して働
いているが、ただしそれらのいずれもが「ビズイ」状態
にあるという場合には、ブロードカストされる最優先メ
ツセージの判定がこの0PIDに基づいて行なわれるこ
とになるからである。転送並びにシステムのコープイネ
−ジョンも、このデータ(OPID)に基づいて行うこ
とができる。
5ACKメツセージ(=SACK応答)に対して優先順
位規約が定められていることと、複数のマイクロプロセ
ッサ・システム103から同時に応答が送出されるよう
にしたことと、ネットワーク50bにおいて動的に(=
伝送を行ないながら)優先権の判定が行なわれるように
したこととによって、従来のシステムと比較して、所与
のタスクに関する大域的資源のステータスの判定が、大
幅に改善された方法で行なわれるようになっている。そ
れによって得られる応答は、−確性を持ち、規定にない
状態を表わすことは決してなく、更には、ソフトウェア
を必要とせずローカル・プロセッサ(冨個々のプロセッ
サ・モジュール)に時間を費消させることもない。従っ
て、例えば、タスクの実行を妨げる顕緊なステータス要
求によってデッドロックが生じてしまうようなことは決
してない。様々なステータス・レベルにおいて、マルチ
プロセッサの多くの任意選択動作を利用することができ
る。ローカル・プロセッサどうしが互いに独立して動作
を続けることができ、しかも単一の間合せによりて、1
つの、大域的な、優先権を与えられた応答が引き出され
るというとゝとは、かつてなかったことである。
第12図に示されている一連の状態について、ここで幾
らか詳しく説明しておけば、理解に役立つであろう。「
ビズイ」状態と「ウェイティング(waiting:待
ち)」状態とは、割当てられた、即ち委任されたサブタ
スクに関して、次第により完成に近い段階へとこれから
進んで行くことになる状態であり、「ウェイティング」
状態の方は、更なる通信ないしイベントを必要としてい
る状態を表わしている。これらの「ビズイ」並びに「ウ
ェイティング」の状態は、TNのステータスがより高い
レベルへと上昇して行き、ついにはそのTHに関するメ
ッセージ・パケットを送信ないし受信できるステータス
・レベルにまで到達するという、レベル上昇の例を示す
ものである。
一方、メッセージ・パケットを送信ないし受信する際に
は、以上とはまた別のTNの特徴である、メツセージ制
御におけるTNの能力が発揮されることになる。マイク
ロプロセッサ・システム103が送信すべきメツセージ
をもつようになると、ステータス表示は「送信準備完了
(5endready) Jに変る。マイクロプロセッ
サ・システム103は、ステータス表示を更新すること
に加えて、第12図のワード・フォーマットを用いて「
ネクスト・メツセージ・ベクタ」の値をHlS、RAM
28″へ入力する。この入力されたエントリは、該当す
る出力メツセージをH,S、RAM26”のどのロケー
ションから取り出せば良いかを明示するものである。こ
のベクタは、ある特定のTNに関係する複数の出力メツ
セージを1木につなげる(=チェーン(chain )
する)ために、ネットワーク・インターフェイス120
゜において内部的に使用されるものである。
以上の機能に関連した機能が、「受信準備完了(rec
eive ready ) J状態の間に実行される。
この「受信準備完了」状態においては、TNの格納ロケ
ーション(=TNアドレス)に、マイクロプロセッサ・
システム103から得られる人力メツセージ・カウント
値が保持されるようになっており、この入力メツセージ
・カウント値は、所与のTNに関連して受信することの
できるメツセージの個数に関係した値である。このカウ
ント値は、入力メツセージが次々と転送されて来るのに
合せてデクリメントされ、ついにはゼロになることもあ
る。ゼロになったならばそれ以上のメツセージを受取る
ことはできず、オーバラン(overrun )状態の
表示がなされることになる。以上のようにして、TNを
利用してネットワーク50bとマイクロプロセッサ・シ
ステム103との間の伝送の速度を調節することができ
るようなっている。
局所的な(=個々のプロセッサについての)局面につい
て説明すると、個々のプロセッサにおいては、処理が実
行されている間、TNは送信メツセージ及び受信メツセ
ージの中に、システム全体で通用する一定不変の基準と
して保持されている。rTNOJ状態、即ちデイフォル
ト状態は、メツセージをノン・マージ・モードで用いる
べきであるという事実を明示するための、局所的コマン
ドとしての機能をも果たすものである。
更に大域的な観点から説明すると、rTNOJと、rT
N>OJである種々の値とを、互いに異なる性質のもの
として区別することによって、TNを利用している複数
のコマンド機能のうちの1つのコマンド機能が規定され
ている。即ち、そのようにTNを区別することによって
、「マージ/ノン・マージ」のいずれかを表わす特性記
述(キャラクタライゼーション)が各々のメッセージ・
パケットに付随することになり、それによって、複数の
メツセージに対して優先権の判定とソートとを行なうと
いう、有力なシステムの動作方式が得られているのであ
る。同様に、「アサインド(Assigned :割当
てがなされている状態)」、「アンアサインド(Una
ssigned :割当てがなされていない状態)」、
「非関与プロセッサ(Non−Participant
 ) J %並びに「イニシャル」というステータスを
用いて、大域的相互通信と制御の機能が遂行されるよう
になっている。「アンアサインド」状態は、それ以前に
プロセッサがTNを放棄した場合の状態であり、従って
それは、TNを再活性化させる新たなプライマリ・メツ
セージを受取る必要がある状態である。もし状態表示が
「アサインド」であるべきときにプロセッサが「アンア
サインド」を表示しているならば、これはTNが適切に
入力されなかったということを示しているのであるから
、訂正動作が実行されなければならない。もしTNが「
アンアサインド」であるべきときに「アサインド」とな
っているならば、これは、不完全な転送が行なわれてい
るか、或いは新たな1つのTNを求めて2つのプロセッ
サの間で競合が行なわれていることの表われである場合
がある。これらの「アサインド」と「アンアサインド」
とは、いずれもレデイネス状態としては扱われず、その
理由は、それらの表示がなされている段階では、プロセ
ッサは、まだそのTNに関する作業を始めていない状態
にあるからである。
更には、「イニシャル」状態と「非関与プロセッサ」状
態も、大域的資源の関係で重要である。
オン・ラインに入ろうとしているプロセッサ、即ち、こ
のシステムへの加入手続きを行なわなければならないプ
ロセッサは「イニシャル」状態にあり、この態は、この
プロセッサをオン・ラインへ入れるためには管理上のス
テップを踏む必要があることを表わしている。所与のタ
スクに関して「非関与プロセッサ」状態にあるプロセッ
サは、局所的にはいかなる処理も実行する必要はないが
、しかしながらこのTNを追跡監視することにより、こ
のTNが不注意により不適切に使用されることのないよ
うにする必要がある。
再び第10図に関して説明すると、H,S、RAM26
”の専用ディレクトリ即ち参照セクションは、以上に説
明したタイプ以外にも、ハードウェア的に応答を発生さ
せるために使用される、優先順位を付与された、複数の
その他のタイプのメツセージも含んでいる。N A (
not assigned :「割当てを受けていない
」の意)というエントリは、将来の使用に備えて準備さ
れ、使用可能な状態で保持されている。3f!類の異な
フたタイプのN A K 応答(オーバラン、TNエラ
ー ロック(Locked)の各NAK応答)は、その
データ内容が最も小さな値とされており、従って最も高
い優先順位にあるが、それは、それらのNAK応答がエ
ラー状態を示すものだからである。複数の5ACK応答
の後にACK応答、モしてNAP応答(非該当プロセッ
サ応答)が続き、それらは優先順位が低下して行く順序
で並べられている。この具体例の構成では、2つの応答
用コマンド・コードが機能を割当てられておらず(即ち
NAとされており)、それらは将来の使用に備えて使用
可能な状態とされている。以上に説明したディレクトリ
は、ソフウェアによって初期設定することができしかも
ハードウェアによって利用されるため、広範な種々の応
答メツセージ・テキストのうちからどのようなものでも
、迅速に且つ柔軟性をもって発生させることができる。
以上のディレクトリの中の、その他の部分からは独立し
ている1つの独立部分を使用して、TOP、GET、P
UT、並びにBOTTOM(7)夫々のアドレス、即ち
、入力メツセージのための循環バッファの機能に関する
ポインタと、それ−に完了出力メツセージのポインタと
が、格納されている。こらのポインタは、夫々、人力メ
ツセージの管理と出力メツセージの管理とにあてられて
いるH、S、RAM26”の夫々の専用セクタと協働し
て機能を果たすようになっている。入力メツセージのた
めには循環バッファ方式が用いられており、この場合、
H,S、RAM26”のディレクトリ・セクションに格
納されているrTOPJが、入力メツセージのための上
限アドレス位置を指定する可変アドレスとなっている。
同じディレクトリ・セクションに格納されているPUT
アドレスは、次に受信するメツセージを回路がどこに格
納すべきかというアドレス位置を指定するものである。
GETアドレスは、ソフトウェアがバッファの空白化を
行なっているアドレス位置をハードウェアで認識できる
ようにするために、ソフトウェアによって設定され且つ
更新され続けるものである。
入力メツセージ・バッファの管理は、PUTをバッファ
の下限(bottom)のアドレスにセットし、そして
GETアドレスがTOPに等しくなっている状態から開
始するという方法で、行なわれる。ソフトウェアによっ
て定められている動作上のルールは、GETがPUTと
等しい値にセットされてはならないということであり、
もしそのようにセットされたならば、不定状態(アンビ
ギュアス・コンデイション)が生じてしまうことになる
。入力メツセージがH,S、RAM26”の中の人力メ
ツセージ・バッファへ人力されると、メツセージそれ自
体の中に含まれているメツセージ長さ値が、次に入力し
て来るメツセージの始点を決定し、続いて、ディレクト
リに格納されているPUTアドレスに対し、次に入力し
て来るメツセージを受入れるべきバッファ内の格納ロケ
ーションを表示させるための変更が加えられる。以上の
ようにしたため、マイクロプロセッサ・システム103
は、自らの作業能力が許すときに、入力メツセージの取
り出しを行なうことができるようになっている。
H,S、RAM26”内の出力メツセージ格納空間に格
納されているデータは、他の部分からは独立した循環バ
ッファの内部に保持されている出力メツセージ完了ベク
トル、並びにH,S、RAM26”内のネクスト・メツ
セージ・ベクタと共に用いられる。個々のメツセージの
編集(アセンブル)並びに格納は、任意のロケーション
において行なうことができ、また、互いに関連する複数
のメツセージについては、それらをネットワーク上へ送
出するためのつなぎ合わせ(チェーン)を行なうことが
できるようになっている。H,S。
RAM26“のディレクトリ・セクションでは、TOP
、BOTTOM、PUT、並びにGETの夫々のアドレ
スが既に説明したようにして人力され且つ更新されてお
り、それによって、出力メツセージ完了バッファ内のロ
ケーションについての動的な現在指標が維持されている
。メツセージ完了ベクタは、出力メツセージ格納空間内
に格納されているメツセージであフてしかも既に適切に
転送がなされたことが受信した応答によって示されてい
るメツセージを指し示すための、指標となるアドレスを
構成している。後に説明するように、このシステムは、
マイクロプロセッサ・システム103が出力メツセージ
の入力を容易に行な・えるようにしている一方で、この
マイクロプロセッサ・システム103が複雑な連結ベク
タ・シーケンスを整然とした方式で扱えるようにしてお
り、それによって、出力メツセージ格納空間が効率的に
使用され、メツセージ・チェーンの転送ができるように
している。
応答に関連して先に説明した第11図のプロトコルは、
応答に続けてプライマリ・メツセージについても規定さ
れている。複数種類の応答メツセージが互いに連続して
並べられており、16進数のコマンド・コードが昇順に
図示されている。プライマリ・メツセージのグループの
中では、マージ停止メツセージ(このメツセージは、基
本的制御メツセージであるノン・マージ制御メツセージ
でもある)が、そのデータ内容が最小値となっており、
従って最高の優先順位にある。このメツセージは、ネッ
トワーク内並びにプロセッサ・モジエールにおけるマー
ジ・モードを終了させる、制御通信を構成している。
極めて多くの異なったタイプのプライマリ・データ・メ
ツセージを昇順の優先順位を定めて利用することができ
、またそれらには、応用上の要求事項とシステム的な要
求事項とに基づいて、優先順位に関する分類を加えるこ
とができる。先に述べたように、他のメツセージの後に
続けられる継続メツセージに対しては、それに関する先
行メッセージ・パケットからの連続性を維持できるよう
にするために、高い優先順位をもたせるようにすること
ができる。
4種類のプライマリ・メツセージから成る、第11図中
の最下段のグループは、優先順位の高い方から低い方へ
向かって、ステータス応答を得ることを必要とする唯一
のタイプのステータス・メツセージであるステータス・
リクエスト・メツセージ、rTN放棄」とrTN割当て
」とを要求する夫々の制御メツセージ、そして、更に優
先順位の低い「マージ開始」制御メツセージを含んでい
る。
以上の構成は、後に説明する更に詳細な具体例から明ら
かなように、多くの用途に用い得る動作を可能とするも
のである。プロセッサ・モジュールは、現在トランザク
ション・ナンバ(presenttransactio
n number : P T N )に基づいて動作
するようになフており、この場合、そのPTNが外部的
に、ネットワークからの命令によフて指定されたもので
あろうとも、また、連続した動作を実行している間に内
部的に発生されたものであろうとも、同じことである。
マージ動作が実行されているときには、プロセッサ・モ
ジュールは、大域的レファレンス、即ちトランザクショ
ン・アイデンティティ(=トランザクション識別するた
めの情報)を利用してその動作を実行しているのであり
、このトランザクション・アイデンティティはTNによ
って定められている。マージ動作の開始、停止、及び再
開は、簡単なメツセージの変更だけを利用して行なわれ
る。サブタスクが、メツセージをマージすることを必要
としていない場合や、他のメツセージとの間に特に関係
をもっていないメッセージ・パケットが発生されたよう
な場合には、それらのメツセージはrTNOJに対して
出力するための待ち行列(キュー)を成すように並べら
れ、そして、現在トランザクション・ナンバによって定
められた、基本状態即ちデイフォルト状態(0である)
が真状態を維持している間に転送が行なわれる。このr
TNOJ状態は、マージ・モードが用いられていないと
きには、メツセージを転送のための待ち行列を成すよう
に並べることを可能にしている。
(ネットワーク・インターフェイス・システム)これよ
り第13図に関して説明するが、同図は、本発明のシス
テムに用いるのに適したインターフェイス回路の一具体
例を更に詳細に示すものである。この「ネットワーク・
インターフェイス・システム」の童の説明には本発明を
理解する上では必ずしも必要ではない多数の詳細な特徴
が含まれているが、それらの特徴は、実機のシステムに
は組み込まれているものであり、それゆえ本発明の要旨
に対する種々の具体例の位置付けを明確にするために説
明中に含めることにした。具体的なゲーティングのため
の構成並びに詳細構造であって、本発明の主題ではなく
、しかも周知の手段に関するものについては、多種多様
な代替構成を採用することも可能であるので、説明を省
略ないし簡略化することにした。第13図は、第8図に
示されている第2のネットワーク・インターフェイス1
20“並びにH,S、RAM26”の詳細図である。2
つのネットワークのための夫々のインターフェイス12
0,120’ は互いに同様の方式で機能しており、そ
れゆえ、一方のみについて説明すれば十分である。
第13A図において、同図のインターフェイスに接続さ
れている方の能動ロジック・ネットワーク50からの入
力は、マルチプレクサ142と公知のパリティ・チエツ
ク回路144とを介して、大ツトワーク・メツセージ管
理回路140へ供給されている。マルチプレクサ142
は更にマイクロプロセッサ・システムのデータ・バスに
接続すれており、これによって、このデータ・バスを介
してメツセージ管理回路140ヘアクセスすることが可
能となっている。この特徴により、マイクロプロセッサ
・システムが、インターフェイスをステップ・パイ・ス
テップ・テスト・モードで動作させることが可能となっ
ており、そして、このインターフェイスがネットワーク
とあたかもオン・ライン状態で接続されているかのよう
に、データの転送が行なわれるようになっている。ネッ
トワークからの入力は受信用ネットワーク・データ・レ
ジスタ146へ供給されるが、その際、直接このレジス
タ146の第1のセクションへ人力されるバイト・デー
タと、受信用バイト・バッファ148を介してこのレジ
スタ146へ入力されるバイト・データとがあり、受信
用バイト・バッファ148は、第1のセクションへのバ
イト・データの入力が行なわれた後に、自らのバイト・
データをこのレジスタ146の別のセクションへ入力す
る。これによつて、受信した各々のワードを構成してい
る2つのバイトの両方が、受信用ネットワーク・データ
・レジスタ146に入力され、そしてそこに、利用可能
な状態で保持されることになる。
これから伝送される出力メツセージは、送信用ネットワ
ーク・データ・レジスタ150へ入力され、また、通常
のパリティ発生回路132の内部においてパリティ・ビ
ットが付加される。メツセージは、ネットワーク・メツ
セージ管理回路140からそれに接続されているネット
ワークへ送出されるか、或いは、(テスト・モードが用
いられる場合には)マイクロプロセッサ・システム・デ
ータ・バスへ送出される。このインターフェイスの内部
におけるメツセージ管理を行う目的で、ランダム・アク
セス・メモリ168に格納されている送信メツセージの
フォーマットは、メツセージ・データと共に識別用デー
タをも含むものとされている。第ZIA図から分るよう
に、コマンド、タグ、キー、並びにDSWのいずれをも
、これから伝送されるプライマリ・データに組合わせて
おくことができる。
第13A図に示されている構成は、来貢的に第8図に示
されている構成と同一であるが、ただし第8図では、イ
ンターフェイス・データ・バス並びにインターフェイス
・アドレス・バスが、H,S、RAM26°の入力ボー
トAと入力ボートBとに別々に接続され、また、マイク
ロプロセッサ・システム103のアドレス・バス並びに
データ・バスが、独立したCボートに接続されているよ
うに図示されている。しかしながら実際には、第13A
図から分るように、このような互いに独立した2方向か
らのアクセスは、このインターフェイスの内部において
行なわれるH、S、RAM26”における人力アドレス
機能及び出力アドレス機能の時分割マルチブレクシング
によって達成されている。マイクロプロセッサのデータ
・バスとアドレス・バスとは、夫々ゲート145と14
9とを介してインターフェイスの夫々のバスに接続され
ており、それによってマイクロプロセッサが非同期的に
、それ自身の内部クロックに基づいて動作できるように
なっている。
採用されているタイミング体系は、クロック・パルスと
、位相制御波形と、位相細分波形とに基づいたものとな
っており、この位相細分波形は、インターフェイス・ク
ロック回路156(第13図)によって発生され、また
第14図に示すタイミング関係をもつものとなっている
(第14図についても後に説明する)。インターフェイ
ス・クロック回路156は最も近くのノードからネット
ワーク・ワード・クロックを受取っており、またフェイ
ズ・ロック・クロック・ソース157は、第4図に関連
して先に説明した如きゼロ・タイム・スキューを維持す
るための手段を含んでいる。
240nsのネットワーク内の公称ネットワーク・ワー
ド・クロック速度が、インターフェイス・クロック回路
156の内部において時間的に細分され、これが行なわ
れるのは、フェイズ・ロックされた状態に保持されてい
る倍周器(詳細には示さない)が、持続時間が40ns
の基準周期を定める高速クロック(第14図にPLCL
Kとして示されている)を提供しているからである。基
本的なワード周期を定めているのは、全周期が240n
sで半サイクルごとに反転する、図中にCLKSRAと
記されている周期信号である。このCLKSRAと同一
の周波数と持続時間とをもつ信号が他に2つ、PLCL
Kに基づいて分周器158によって発生されており、こ
れらの信号は夫々がCLKSRAからPLCLKの1サ
イクル分及び2サイクル分だけ遅延した時刻に発生され
ており、また、夫々がCLKSRB及びCLKSRCと
いう名称を与えられている。
以上の諸々の信号に基づいて、制御ロジック159が、
rIo  GATEJ、”RECV  GATEJ 、
並びにrSEND  GATEJ と称されるタイミン
グ波形(以下、ゲート信号ともいう)を作り出しており
、これらのタイミング波形は、ワード周期の互いに連続
する3等分されたインタバルの夫々を表示するものであ
る。これらのインタバルには、「IOフェイズ」、「受
信フェイズ」、「送信フェイズ」という該当する名称が
つけられている。上記ゲート信号によって定められなこ
れらのフェイズは、その各々が更に、「IOCLKJ信
号、rRECV  CLKJ信号、並びにrSEND 
 CLKJ信号によって、2つの等分された半インタバ
ルへと細分されており、これらの細分信号は、各々のフ
ェイズの後半部分を定めている。バイト・クロッキング
機能は、rBYTE  CTRLJ信号とrBYTE 
 CLK」信号とによって管理されている。
以上のIOフェイズ、RECVフェイズ(受信フェイズ
)、及び5ENDフエイズ(送信フェイズ)は、ランダ
ム・アクセス・メモリ168とマイクロプロセッサ・シ
ステムのバスが、時分割多重化(タイム・マルチブレク
シング)された動作を行なえるようにするための、基礎
を提供するものである。インターフェイスは、高速ネッ
トワークとの間で、1回のワード周期あたり1個のワー
ドしか受信ないし送信することができず、しかも明らか
に、受信と送信とは決して同時には行なわれない。マイ
クロプロセッサ・システムとの間で行なわれる転送の転
送速度は、このネットワークとの間の転送速度よりかな
り低くなっているが、たとえ両者が等しい速度であった
としても、インターフェイス回路の能力にとフで過大な
負担となることはない。このインターフェイスのシステ
ムの構成は、ランダム・アクセス・メモリ168へのダ
イレクト・アクセスによって大部分の動作が実行される
ようになフており、従って内部的な処理つまりソフトウ
ェアが、殆んど必要とされないようになフている。従フ
て、このシステムが各々のワード周期の中の連続する複
数のフェイズを周期的に経過していくにつれて、複数の
ワードが次々に、しかも互いに衝突することなく、それ
らのワードのための所定の複数の信号経路に沿って進め
られて行き、それによりて種々の機能が実行されるよう
になっている。例を挙げれば、バスへのメツセージの送
出が、マイクロプロセッサからのメツセージの受取りの
合間に行なわれるようにし、しかもそれらの各々がメモ
リ168の異なった部分を用いて交互に行なわれるよう
にすることができる。
マイクロプロセッサ・システムのデータ・バスとネット
ワーク・インターフェイスとの間の相互通信は、IO管
理回路160(このIOのことを読出し/書込み(Re
ad/Write)と言うこともある)の中で行われる
。マイクロプロセッサ・システムから送られてくるワー
ドをゲーティングするための書込みゲート162と、マ
イクロプロセッサ・システムへワードを送り出すための
システム読出しレジスタ164とによって、マイクロプ
ロセッサのバスと、ネットワーク・インターフェイスへ
のバス・インターフェイスとの間が接続されている。
更にメモリ・アドレス・レジスタ165とパリティ発生
器/チエツク回路166とが、ネットワーク・インター
フェイス・サブシステムに組込まれている。この具体例
では、前記高速メモリ(=H,S、RAM)は4にワー
ド×17ビツトのランダム・アクセス・メモリ168か
ら成り、このメモリの内部的な再区分のしかたと、この
メモリの内部に設けられている複数の専用メモリ領酸部
分の使用法とについては、既に説明したとおりである。
このランダム・アクセス・メモリの大きさ(=容量)は
、具体的な個々の用途における必要に合わせて、縮小し
たり拡張したりすることが容易にできる。
受信メツセージ・バッファ管理回路170が、マイクロ
プロセッサのデータ・バスに接続されており、更にはメ
モリ168のアドレス・パスにも接続されている。「受
信メツセージ(receivedmessages) 
Jという用語は、ネットワークから入力してきて循環バ
ッファの中のrPUTJという格納ロケーションへ入力
されるメツセージを指し示すためにに用いられることも
あり、また、この人力の後に、そのようにして循環バッ
ファ内へ入力されたメツセージをマイクロプロセッサへ
転送するが、その転送のことを指し示すために用いられ
ることもある。このマイクロプロセッサへの転送が行な
われるときには、rGETJの値が、マイクロプロセッ
サ・システムへ転送すべき受信メツセージの取出しを実
行するに際しシステムがど4のロケーションから連続し
た取出し動作を行なうべきかを指定する。ランダム・ア
クセス・メモリ168のアクセスに用いられる複数のア
ドレス値が、GETL/ジスタ172、TOPレジスタ
174、PUTカウンタ175、及びBOTTMレジス
タ176に夫々入力されている。PUTカウンタ175
は、BOTTOML/ジスタ176によって指定されて
いる初期位置から1づつインクリメントされることによ
って更新される。TOPレジスタ174は、もう一方の
側の境界の指標を与えるものである。TOPの値とBO
TTMの値とはいずれも、ソフトウェア制御によって操
作することができ、それによって、受信メツセージ・バ
ッフ1の大きさとH,S、RAMにおける絶対格納ロケ
ーションとの両方を変更することが可能となっている。
PUTレジスタの内容がTOPレジスタの内容に等しく
なったならばPUTレジスタはリセットされて8077
0Mレジスタの内容と等しくされ、それによって、この
バッファを循環バッファとして利用できるようになりで
いる。
以上のGETレジスタ、TOPレジスタ、80770M
レジスタ、並びにPUTカウンタは、入力メツセージ用
循環バッファと出力メツセージ完了循環バッファとの両
方を管理するのに用いられている。
GETレジスタ172への人力はソフトウェアの制御下
において行なわれるが、それは、バッファ中においてそ
のとき取扱われているメツセージの長さに応じて、次の
アドレス(ネクスト・アドレス)が決定されるからであ
る。GETレジスタ172、PUTカウンタ175、並
びにTOPレジスタ174の夫々の出力に接続された比
較回路178と179は、オーバラン状態を検出及び表
示するために使用されている。オーバラン状態はGET
の値とPUTの値とが等しい値に設定された場合や、G
ETの値をTOPの値より大きな値に設定しようとする
試みがなされた場合に生じる状態である。これらのいず
れの場合にも、オーバランのステータス表示が送出され
ることになり、しかもこのステータス表示はオーバラン
状態が訂正されるまで送出され続けることになる。
「受信メツセージ」循環バッファを構成し動作させる際
の、以上のような連続的な方式は、このシステムに特に
適した方式である。′a突(コンフリクト)を回避する
ための相互チエツクを可能としておくことによって、r
PUTJをハードウェアで管理し、且つrGETJを動
的に管理することができるようになっている。しかしな
がら、これ以外の方式のバッファ・システムを採用する
ことも可能である。ただしその場合には、おそらく回路
並びにソフトウェアに関して、ある程度の余分な負担が
加わることになろう、ここで$21B図について触れて
おくと、メモリ168の内部に格納されている受信メツ
セージのフォーマットは更に、マツプ結果、データ長さ
、並びにキー長さの形の識別データを含んでおり、それ
らのデータがどのようにして得られるかについては後に
説明する。
このインターフェイスの内部のDSW管理セクション1
90は、転送先選択ワード・レジスタ192を含んでお
り、この転送先選択ワード・レジスタ192へは、これ
からアドレス・バスへ転送される転送先選択ワード(D
SW)が入力される。DSWを使用してメモリ168の
専用DSWセクションをアドレスすると、このメモリ1
68からデータ・バス上へ送出された出力がデータを返
し、このデータに基づいてDSW管理セクシミン190
が、そのメツセージパケットが当該プロセッサを転送先
としたものであるか否かを判定することができるように
なっている。第13A図から分るように、転送先選択ワ
ードは、2ビツトのマツプ・ニブル(nybl)アドレ
スと、10ビツトのマツプ・ワード・アドレスと、マツ
プ選択のための4ビツトとから成っている。これらのう
ちの「ニブル」アドレスは、メモリ168からのワード
のサブセクションを記述するのに用いられている。マツ
プ選択のための4ビツトは、マツプ結果比較器194へ
供給され、この比較器194はマルチプレクサ196を
介してメモリ168から関連したマツプ・データを受取
っている。マルチプレクサ196は16ビツトのデータ
を受取っており、この16個のビットは、DSWの中に
含まれているマツプ・ワード・アドレスの10ビツトに
よって指定されるアドレスに格納されている4つの異な
ったマツプ・データ・ニブルを表わしている。メモリ1
68は、ここで行なわれる比較が容易なように、その専
用マツプ・セクションが特に比較に適した形態に構成さ
れている。マルチプレクサ196へその制御のために供
給されている、DSWの中の残りの2ビツトによって、
4つのマツプ・ニブルのうちの該当する1つのマツプ・
ニブルが選択される。比較が行なわれ、その比較の結果
得られたマツプ・コードが、マツプ結果レジスタ197
へ入力され、そしてメモリ168へ入力されている入力
メツセージの中へ挿入される。
もし、この比較の結果、選択されたマツプのいずれの中
にも「1」のビットが存在していないことが判明した場
合には、「拒絶」信号が発生されて、当該プロセッサ・
モジュールはそのメッセージ・パケットを受取るものと
して意図されてはいないことが表示される。
第15図について説明すると、同図には、メモリ168
の専用の転送先選択セクションを細分するための好適な
方法であってしかもマツプ結果の比較を行うための好適
な方法が、概略的に図示されている。各々のマツプは4
096ワード×1ビツトで構成されており、更に、個別
プロセッサID用セクタ、クラス10用セクタ、及びパ
ッシング用セクタに細分されている(第8図参照)。
12個のアドレス・ビット(10ビツトのマツプ・アド
レスと2ビツトのニブル)を用いて、共通マツプ・アド
レスが選択されると、それによって各々のマツプから1
ビツト出力が得られる。
(第13図のマルチプレクサとそのニブルは、図を簡明
にするために第15図には示してない)。
それら4つのパラレルなビット出力は、4つのANDゲ
ートから成るANDN−ゲート群8において、マツプ選
択のための4ビツトと比較することができるようになっ
ており、その結果、1つ以上の一致が得られた場合には
、ORゲート199の出力が「真」状態になる。このマ
ツプ結果は、第13A図のマツプ結果レジスタ197へ
入力することができ、それによって、そのメツセージが
メモリ168に受入れられるようになる。以上とは異な
る場合には、そのメツセージは拒絶され、NAKが送信
されることになる。
コマンド・ワード管理セクション200は、コマンド・
ワードを受取るコマンド・レジスタ202を含んでいる
。コマンド・ワードのTNフィールドは、それを用いて
アドレス・パスをアクセスすることができ、そのアクセ
スによって、指標とされている受信TNが調べられて適
当な応答メツセージが決定される(第18図参照)。更
には、「マージ開始」コマンドが実行されているときに
は、TNフィールドからPTNR(現在トランザクショ
ン・ナンバ・レジスタ)206へのデータ転送経路が確
保されており、これは、「マージ開始」コマンドに合わ
せてPTN (現在トランザクション・ナンバ)の値を
変更できるようにするためである。
メモリ168へ入力された入力メツセージは、第21図
に関して説明すると、アドレス・ベクタを利用できるよ
うにするために、データ・フィールドやキー・フィール
ドが用いられている場合にはそれらのフィールドの長さ
値をも含むものとなっている。それらの長さ値は、受信
データ長さカウンタ210と受信キー長さカウンタ21
1とによって求められ、これらのカウンタの各々は、入
力ソースから夫々のカウンタに該当するフィールドが提
供される際に、それらのフィールドに含まれている一連
のワードの個数を数えるようになっている。
更には、送信メツセージ管理セクション220が用いら
れており、このセクションは、処理済のパケットをメモ
リ168に格納するための受入れ機能と、それらの格納
されたパケットを後刻ネットワークへ送出する機能とを
包含している。このセクション220は、送信トランザ
クション・ベクタ・カウンタ222、送信データ長さカ
ウンタ224、及び送信キー長さカウンタ226を含ん
でおり、これらのカウンタはデータ・バスに、双方向的
に接続されている。送信トランザクション・ベクタ・カ
ウンタ222はアドレス・バスに接続されており、一方
、送信データ長さカウンタ224はアドレス発生器22
8に接続されていて、このアドレス発生器228が更に
アドレス・バスに接続されている。出力バッファ・セク
ションと第8図の出力メツセージ完了ベクタ・セクショ
ンを構成する循環バッファとの両方を用いてメツセージ
の送出が行なわれる。ただしこの具体例では、複数のメ
ッセージ・パケットが逐次入力された後に、それらが今
度はベクタによって定められた順序で取出されるように
なりている。
このインターフェイスの内部においては、独立した夫々
の動作フェイズが、互いに排他的な時間に実行されるよ
うになっており、このような時分割方式を採用したこと
によって、メモリ168は、ネットワークのクロック速
度でネットワークからのメッセージ・パケットを受取っ
て供給することと、内部的な動作を効率的な高い速度で
実行することと、それ自身の遅いクロック速度で非同期
的に動作しているマイクロプロセッサ・システムとの間
で通信を行なうこととが、可能とされている。様々なカ
ウンタやレジスタへ向けたメツセージのゲーティング動
作を制御するために、位相制御回路が制御ビットに応答
して動作しており、制御ビットは、コマンド、DSW1
データ、それにメツセージ内の個々のフィールドを示す
その他の信号を発生するものである。送信状態制御回路
250、受信状態制御回路260、並びにR/W(読出
し7g込み)状態制御回路270は、クロック・パルス
を受取り、データ内のフィールドを識別し、そして、送
信、受信、それにプロセッサのクロック動作が行なわれ
ている間の、データの流れのシーケンシングを制御する
ものである。
このインターフェイスの制御は3つの有限状態マシン(
FSM)によって行われ、それらのFSMは、その各々
が送信フェイズ、受信フェイズ、及びプロセッサ(R/
W)フェイズのためのものである。それらのFSMは、
プログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)、状態レ
ジスタ、並びにアクションROMを使用して、−数的な
方式で構成されている。各々のFSMは、ネットワーク
のクロック・サイクルの1回ごとに1つ次の状態へ進め
られる0発生すべき制御信号の数が多いため、PLAの
出力はさらにアクションROMによって符号化される。
当業者には容易に理解されるように、ネットワークの動
作のために必然的に必要となる、FSMモード用に書か
れ、それゆえ−数的な細部構造と動作とをもつ制御シー
ケンスの翻訳は、仕事量こそ多いものの単純なタスクで
ある。
第17図及び第19図の状態ダイアダラムと第18図の
マトリクス・ダイアグラムとを添付図面中に含めである
のは、かなり複雑なシステムに採用することのできる内
部構造設計上の特徴に関する、包括的な細目を提示する
ためである。
第17図は受信フェイズに関する図、N19図は送信フ
ェイズに関する図であり、これらの図において用いられ
ている表記法は、この明細書及び図面の他の場所で用い
られている表記法に対応している。例えば次の用語がそ
うである。
RKLCta  Receive  Key  Len
gth  Counter(受信キー長さカウンタ) RDLA = Receive Data Lengt
h Counter(受信データ長さカウンタ) RNDRwr Receive Network Da
ta Word Register(受信ネットワーク
・データ・ワード・レジスタ) PUTCwPut Counter (PUTカウンタ) GETRwGet Register (GETレジスタ) 従って状態ダイアグラムは、第13図及び明細書と対照
させて参照すれば、略々説明なしでも理解することがで
きる。それらの状態ダイアグラムは、複雑なメツセージ
管理並びにプロセッサ相互間通信に関わる、様々なシー
ケンスと条件文とを詳細に示している。第17図(第1
7A図)において、「応答を発生せよ」と「応答を復号
せよ」とのラベルが書込まれている夫々の状態、並びに
破線の長方形で示されている夫々の条件文は、第18図
のマトリクス・ダイアグラムに記載されている、指定さ
れた応答及び動作に従うものである。第18図は、所与
のTNに関するプライマリ・メツセージとレディネス状
態との任意の組み合わせに対し、発生される応答と実行
される動作との両方を示すものである。当然のことであ
るが、正常なシステムの動作がなされているときには、
ある程度のメツセージの拒絶はあるものの、エラー状態
はまれにしか発生しない。
第17図と第19図のいずれにおいても、条件判断に関
しては、その多くのものが複数の判断を同時に実行する
ことができるようになっているが、これに対して状態ス
テップの方は、1つづつ変更されていくようになってい
る。いずれの場合においても、送信動作と受信動作とは
外部からの制御を必要せずに定められた進行速度で進め
られて行く動作であり、それは、メツセージの構成とネ
ットワークの動作方式とが既に説明したようになってい
るためである。
典型的なプロセッサ・システムやマルチプロセッサ・シ
ステムにおいて採用されている多くの特徴には、本発明
に密接な関係を持ってはいないものがあり、従ってそれ
らについては特に記載しない。それらの特徴の中には、
パリティ・エラー回路、割込み回路、それに、ワッチド
ッグ・タイマや極めて多様な配装機能等の活動をモニタ
するための種々の手段等がある。
(システムの動作の具体例) 以下に説明するのは、第1図、第8図、及び第13図を
総合したシステムが、ネットワーク及びH,S、RAM
と協働しつつ種々の動作モードで内部的にどのように働
くかを示す幾つかの具体例である。それらの具体例は、
優先順位規定と、ここで採用されているアドレッシング
方式と、トランザクション・アイデンティティとの間の
相互関係が、どのようにして局所的制御と大域的相互通
信との両方の機能を提供するのかを示すものである。
プライマリ・データ・メツセージの゛ 信ここでは、そ
の他の図に加えて更に第16図についても説明するが、
第16図は、プライマリ・メツセージの最終的な受入れ
に関わる諸状態の、簡略化した状態ダイアグラムである
。メツセージがバッファ或いはメモリに受信されても、
図示の論理的状態が満たされないうちは、受入れ(アク
セプタンス)が達成されたことにはならない。図ではイ
ベント(事象)のシリアルな列として示されているが、
本来は複数の判定がパラレルに、即ち同時に行なわれる
ようになっており、それは、夫々の条件が互いに関与し
ないものであったり、或いは、ある動作段階へ達するた
めの中間段階の飛越しが、回路によって行なわれたりす
るためである。
第1図のネットワークの上のメツセージは、第13A図
の受信ネットワーク・データ・レジスタ146の中を、
EOM状態が識別されるまでの間通過させられ、その状
態が識別されたときに、メツセージが完了したことが認
識される。「ロック(LOCK) J状態が存在してい
る場合には、システムは第8図のH,S、RAM26”
の中の応答ディレクトリを参照して、NAK/LOCK
拒絶メツセージを送出する。
そうでない場合、即ち「ロック」状態が存在していない
場合には、システムはマツプ比較チエツクへ移り、この
チエツクは第13A図に示したインターフェイスの中の
DSW管理セクション190の内部で実行される。「マ
ツプ出力=1」で表わされる、適切な比較結果が存在し
ている場合には、システムはそのメツセージを受信し続
けることができる。そのような比較結果が存在していな
い場合には、そのメツセージは拒絶され、NAPが送出
される。
該当するマツプが判定されたならば、それによってシス
テムはTNステータスを検査する準備が整ったことにな
り、このTNステータスの検査は第8図に示されている
TNのディレクトリを参照することによって行なわれる
(ここでTNステータスとは厳密には所与のTNに関す
るプロセッサのステータスのことであり、従ってH,S
、RAM内のTNアドレスに格納されているエントリに
よって表わされているレディネス状態のことである)。
更に詳しく説明すると、このTNステータスの検査は、
局所的ステータスに個々のプロセッサ・モジュールのス
テータス)が「受信準備完了」であるか否かを判定する
ために行なわれる。
ここでは、先行するあるプライマリ・メツセージによっ
てTNの割当てが既になされているものと仮定している
この検査の結果、TNが「実行終了(done) J状
態、「非関与プロセッサ」状態、または「イニシャル」
状態のいずれかのステータスであることが判明した場合
には、rNAPJ拒絶メツセージが送出される(ここで
TNといっているのは、厳密にはH,S、RAM内のT
Nアドレスに格納されているエントリのことであるが、
以下、混同のおそれのない限りこのエントリのことも単
にTNと称することにする)。もしこの判明したステー
タスが、他の規定外の状態であったならば、送出される
拒絶メツセージはrNAK/TNNAK/であり、以上
の2つのタイプの拒絶メツセージもまた、第8図の応答
ディレクトリから取り出される。ステータスが「受信準
備完了」であったならば、更にもう1つの別の判定が行
なわれることになる。
このもう1つの別の判定とは、「入力オーバラン」に関
するものであり、この判定は、既に説明したように、第
13A図の入出力管理バッファ・セクション170の内
部において、GETアドレスとPUTアドレスとを比較
することによって行なわれる。更にはトランザクション
・ナンバも、受信メツセージ・カウントの値がゼロでな
いかどうかについて検査され、このカウント値がゼロで
あれば、それは、同じく入力オーバランを表示している
のである。オーバラン状態が存在している場合には、r
NAK/入カオーバカオーバランされてそのメツセージ
は拒絶される。
以上のすべて条件が満足されていたならば、H,S、R
AM26”内の応答ディレクトリからrAcKJメツセ
ージ(肯定応答メツセージ)が取り出されてネットワー
ク上へ送出され、他のプロセッサ・モジュールとの間で
優先権が争われることになる。それらの他のプロセッサ
・モジュールのうちには、同じように受信メツセージに
対する肯定応答を送出したものもあるかもしてない。
この時点で、もしネットワークから受取る共通応答メツ
セージ(この「共通」とはマージされたという意味であ
る)がrACKlメツセージであって、従って、受信プ
ロセッサ・モジュールとして選択された「全ての」プロ
セッサ・モジュールが、先に受信したメツセージの受入
れが可能であることが明示されている場合には、その受
信メツセージの受入れがなされる。もしこの応答がrA
CKJ以外のいずれかの形であれば、先の受信メツセー
ジは「全ての」プロセッサから拒絶される。
受信並びに応答についてのこの具体例においては、プラ
イマリ・メツセージが受信された後には、全てのプロセ
ッサが、ACK応答、NAK応答、及びNAP応答のう
ちのいずれか1つを発生ずることにン主目されたい。プ
ロセッサは、これらの応答メツセージのうちのいずれか
1つを受取ったならば、その直後にプライマリ・メツセ
ージの伝送を試みることができる。(プロセッサは、こ
の伝送の試みを、ネットワークを通り抜けるための合計
待ち時間相当の遅延に等しいかまたはそれより大きい遅
延の後に行なうこともでき、それについては既に「能動
ロジック・ノード」の章で説明したとおりである)。も
う1つ注目して頂きたいことは、もし、幾つかのプロセ
ッサが互いに「同一の」メツセージを送信したならば、
結果的にそれらのメツセージの全てがネットワーク上の
競合を勝ち抜いたことになることも、あり得るというこ
とである。その場合には、それらの送信プロセッサの「
全て」がACK応答を受取ることになる。このことは、
後出の具体例で詳細に説明する、ブロードカスト(−斉
伝送)、及び大域的セマフォ・モードの動作に関して重
要である。
実際に使用されている本発明の実機例は、これまでに説
明したものに加えて更により多くの種類の応答を含むと
共に様々な動作を実行するようになっている。第18図
はそれらの応答と動作とを、LOCK%TNエラー、及
びオーバランの各側込み状態、予め識別されている9つ
の異なったステータス・レベル、それに肯定応答(AC
K)及び非該当プロセッサ応答に対するものとして、縦
列に並べた各項目で示している。
あるプロセッサ・モジュールがメツセージの送信準備を
完了したときには、第13図のPTNレジスタ206に
格納されているPTN値は使用可能状態となっており、
従って必要とされるのはTNステータスが「送信準備完
了」状態にあることの確認だけである。第12図から分
るように、「送信準備完了」のエントリ(記述項)は、
出力メツセージのためのネクスト・メツセージ・ベクタ
・アドレスを含んでいる。アセンブルが完了した出力メ
ツセージはネットワーク上へ送出され、そしてもし競合
に敗退したならば、PTNが途中で変更されない限り、
伝送が成功するまでこの送出動作が反復され、そして成
功したなら応答を受取ることになる。伝送が成功して肯
定応答を受取ったならば、アドレス・ベクタが変更され
る。ネクスト・メツセージ・ベクタが、現在メツセージ
の中の第2番目のワード(第21A図)から取り出され
、このワードは送信トランザクション・ベクタ・カウン
タ222からランダム・アクセス・メモリ168へ転送
される。出力メツセージ・セクションがオーバラン状態
になければ、PUTカウンタ175が「1」だけ進めら
れ、このオーバラン状態は、PUTがGETに等しくな
ることによって表示される。尚、送信トランザクション
・ベクタ・カウンタ222から転送されるネクスト・メ
ツセージ・ベクタは、H,S、RAMの中の現在トラン
ザクション・ナンバ・レジスタ206によって指定され
ているトランザクション・ナンバ・アドレスへ入力され
る。もし、この新たなTNが「送信準備完了」状態のも
のであれば、この入力されたベクタの値は、再び、この
トランザクション・アイデンティティに関係している次
のメツセージ(ネクスト・メツセージ)の格納位置を指
し示している。H,S、RAMの中に格納されている出
力メツセージのフォーマットについては、第21図を参
照されたい。
ただし、メツセージを送出する際のメツセージ管理には
、PTHの内部的な、或いは外部からの変更をはじめと
する、多くの異なった形態の動作を含ませておくことが
できる。エラー状態、オーバラン状態、ないしロック状
態によって、システムがトランザクション・ナンバをr
TNOJにシフトするようにしておくことができ、この
シフトによって、システムはノン・マージ・モードに復
帰し、そしてrTNOJにおけるステータスの検査を、
「送信準備完了」状態が識別されるか或いは新たなTN
の割当てがなされるまで、続けることになる。かなり複
雑な具体例に採用することのできる状態並びに条件を示
したものとして、第19図(第19A図)のフローチャ
ートを参照されたい。
出 メツセージ6 バッファの メツセージの伝送の完了が「ロック(LO[:K) J
を除いたその他の任意の応答メツセージによって明示さ
れたならば、新たに完了した出力メツセージ・バッファ
を指し示すポインタが、H,S、RAMの出力メツセー
ジ完了循環バッファ・セクション(第8図参照)に格納
される。このポインタは、上記出力メツセージ・バッフ
ァのアドレスを表わす単なる16ビツト・ワードである
。(出力メツセージ・バッファのフォーマットは第21
図に示されている。出力メツセージ・バッファには、ネ
ットワークから受取った応答メツセージを記録する場所
が含まれていることに注目されたい)。
出力メツセージ完了循環バッファは、ネットワーク・イ
ンタフェースのハードウェア120と、マイクロプロセ
ッサ105の上に置かれた監視プログラムとの間の、通
信の機能を果たすものである。このマイクロプロセッサ
の中に備えられているプログラムは、これから出力され
るメツセージをH,S、RAMの中に格納する。これに
続く次の例で詳細に説明するが、複数の出力メツセージ
を一緒に鎖状に連結しくチェーンし)、シかもその際、
TNがこの鎮(チェーン)の先頭のポインタとして働く
ようにすることができ、これによって作業の複雑なシー
ケンスを形成することができる。その他の特徴としては
、ネットワークを複数のTNの間で多重化即ち時分割(
マルチブレクシング)することができるため(これにつ
いても後に詳述する)、ネットワーク内の諸処に存在す
る様々な事象に応じた種々の順序でメツセージを出力す
ることができる。
更にまた、伝送に成功したパケットによって占められて
いたH、S、RAM内の格納空間を迅速に回復し、それ
によってその格納空間を、これから出力される別の出力
パケットのために再使用できるようにすることが重要で
ある。出力メツセージ完了循環バッファが、この機能を
果たしている。
あるデータ・メツセージの送信が成功裏に終了して「ロ
ック」応答以外の応答を受信したならば、ネットワーク
・インターフェイスは、HlS、RAM内のr0510
(16進数)」に格納されているPUTポインタ(第1
0図参照)を「1」だけ進め、また、この送信が完了し
たばかりの出力メツセージの先頭のワードのアドレスを
PUTレジスタ内のアドレスへ格納する。  (PUT
ポインタの値がr0512(16進数)」に格納されて
いるTOPポインタの値より大きくなると、PUTポイ
ンタはr0513(16進数)」に格納されているBO
Tポインタ(−80770Mポインタ)と同じになるよ
うに最初にリセットされる)。PUTポインタがGET
ポインタ(格納位置r0511(16進数)」)より大
きくなるようならば、循環バッファが、オーバランして
いるのであり、そのため「エラー割込み」がマイクロプ
ロセッサへ向けて発生される。
マイクロプロセッサの内部で実行されているソフトウェ
アによって、GETポインタが指示している出力メツセ
ージ・バッファが非同期的に調べられる。プロセッサは
、実行を要求された何らかの処理を完了したならば、G
ETポインタを「1」だけ進める(このGETの値は、
TOPの値より大きくなるとBOTの値にリセットされ
る)、GET=PUTとなっている場合には、処理せね
ばならない出力メツセージはもはや存在していない。そ
うでない場合には、更に別の出力メツセージが成功裏に
送信を完了した状態にあるので、それらの出力メツセー
ジを処理せねばならない。この処理には、H,S、RA
Mの出力バッファの格納空間を空きスペースに戻すこと
が含まれており、従ってこのスペースを他のパケットの
ために再使用することできる。
ここで注目しておくべき重要なことは、出力メツセージ
完了循環バッファと入力メツセージ循環バッファとは互
いに別個のものであり、そのためこれら2つの循環バッ
ファは、夫々が別々のPUT、GET%TOP、及びB
OTの各ポインタによって管理されているということで
ある。構成のしかたによっては、第13図に示されてい
るように、これら両方の循環バッファが、循環バッファ
管理ハードウェア170を共用するようにもできるが、
そのような構成が必須なわけではない。
初期設定の手順 各プロセッサ・モジュールは、そのプロセッサ・モジュ
ール自身の高速ランダム・アクセス・メモリ168(第
13図)の内部のTNをアクセスする機能を備えており
、このメモリ168には、潜在的に使用可能な複数のT
Hの、そのディレクトリが含まれている。ただし、割当
てられていないTNは、そのTNに関連付けられている
格納位置に格納されているトランザクション・ナンバ値
によって、割当てられていない旨が明確に表示されてい
る。従って、マイクロプロセッサ・システム103は、
割当てられていないトランザクシコン・ナンバを識別し
、そしてそれらのうちの1つを、所与のトランザクショ
ン・アイデンティティに関して他のプロセッサ・モジュ
ールとの間の通信を開始するのに使用するために選択す
ることができる。
トランザクション・ナンバは、ローカル・マイクロプロ
セッサ(=プロセッサ・モジュール内のマイクロプロセ
ッサ)の制御の下に、局所的に割当てられ且つ更新され
るが、ネットワーク内の全域における大域的制御は、r
TN放棄命令」及びrTN割当命令」というプライマリ
制御メツセージを用いて行なわれる。同一のTNを要求
する可能性のある互いに競合する複数のプロセッサ・モ
ジュールの間にデッドロック状態が発生することは決し
てなく、そのわけは、ネットワークが、より小さな番号
を付けられているプロセッサの方に優先権を与えるから
である。そのTNを得ようとしたプロセッサのうちで優
先権を得られなかった残りのプロセッサはrNAK/T
Nエラー」応答を受取ることになり、この応答は、それ
らのプロセッサが別のTNを確保することを試みなけれ
ばならないということを表示するものである。従って、
それらのトランザクシコン・アイデンティティの確保並
びに照合を、システムの内部で及び局所的に行なう際の
、完全なフレキシビリティが得られている。
更に注目して頂きたいことは、THの反復使用は、rT
NOJである基本伝送モードと、TNがゼロより大きい
マージ・モードとの間の、シフトによって行なわれてい
るということである。従ってこのシステムは、ただ1回
のTNのブロードカスト式の伝送によって、その動作の
焦点だけでなくその動作の性質をも変えることができる
大域的ステータスの変化を伝達するための更に別の、そ
して特に有用な方式は、第4図に関して既に説明した強
制パリティ・エラーの伝播である。この独特の表示方式
は、その他の伝送の間にはさみ込まれて伝送されると、
中止されたシステム資源が調査され、そして適切な動作
が実行されることになる。
プロセッサ対プロセッサ通信 プロセッサ通信として、2種類の特別の形態のものがあ
り、その一方は特定の1つの転送先プロセッサへ向けて
行なわれる通信であり、他方は、1つのクラスに属する
複数のプロセッサを転送先として行なわれる通信である
。これらの両タイプの伝送はいずれもDSWを利用して
おり、また、これらの伝送はいずれも、ノン・マージ・
モードのブロードカストによって実行される。
特に1つの発信元プロセッサと1つの転送先プロセッサ
との間での通信を行なう際には、DSWの中に転送先プ
ロセッサ識別情報(destinationproce
ssor 1dentification : D P
 I D )を入れて使用する。第8図を参照しつつ説
明すると、このDPIDの値を用いて各々の受信プロセ
ッサ・モジュールのH,S、RAM26”の選択マツプ
部分がアドレスされると、転送先として意図された特定
のプロセッサ・モジュールだけが、肯定的な応答を発生
してそのメツセージを受入れる。肯定応答が送信され、
しかもそれが最終的に成功裏に受信されたならば、両者
のプロセッサは、要求されている将来の動作のいずれで
も実行できる状態になる。
ある1つのメツセージを、ある1つの制御プロセスに関
係する、1つのクラスに属する複数のプロセッサが受信
すべき場合には、DSW内のマツプ・ニブルとマツプ・
アドレスとによって、■(。
S、RAMの選択マツプ部分の中の対応するセクション
が指定される。そして、全ての受信プロセッサが夫々に
肯定応答を送出し、それらの肯定応答は、発信元プロセ
ッサ・モジュールへ到達するための競合を、この通信の
ための往復送受信が最終的に完了するまで続けることに
なる。
全域ブロードカスト・モードのプロセッサ通信は、プラ
イマリ・データ・メツセージ、ステータス・メツセージ
、制御メツセージ、並びに応答メツセージの、各メツセ
ージの通信に用いることができる。優先順位プロトコル
と、優先権を付与する機能を備えたネットワークとの、
両者の固有の能力によって、その種のメツセージをその
他の種類のメツセージのシーケンスの中に容易に挿入で
きるようになっている。
パッシング・モードのプロセッサ選択は、リレーショナ
ル・データベース・システムにおけるデータ処理のタス
クを実行する際には、他から飛び抜けて多用されるプロ
セッサ選択方式である。
−次的データにバックアップ用ではないメインのデータ
)についての互いに素の(=同一の要素を共有しない)
複数のデータ部分集合と、バックアップ用データについ
ての互いに素のi数のデータ部分集合とが、適当なアル
ゴリズムに従って、異った複数の二次記憶装置の中に分
配されている。1つのプロセッサが一次的データの部分
集合を分担し別の1つのプロセッサがバックアップ用デ
ータの部分集合を分担しているためにそれら2つのプロ
セッサが同時に応答した場合には、−次的データについ
てのメツセージの方に優先権が与えられる。この条件が
補償されるようにするためには、優先順位のより高いコ
マンド・コード(第12図参照)を選択するようにすれ
ば良い。
データベースの信頼性及び完全性の維持も、以上の様々
なマルチプロセッサ・モードを利用することによって達
成され、その場合、発生した個々の状況に対して最も有
利なようにそれらのモードが通用される。例を挙げるな
らば、−次的データのある部分集合を分担している二次
記憶装置が故障した場合には、特別のプロセッサ対プロ
セッサ通信を利用してそれを更新することができる。ま
たエラーの訂正やデータベースの一部分のロールバック
は、これと同様の方式で、或いはクラス・モードで動作
させることによって、行なうことができる。
トランザクション・ナンバの例 トランザクション・ナンバという概念により、マルチプ
ロセッサ・システムの制御のための新規にして強力なハ
ードウェア機構が得られている。
本システムにおいては、トランザクション・ナンバは「
大域的セマフォ」を構成しており、また、ネットワーク
に対するメツセージの送受信と、複数のプロセッサに分
配されたある1つの所与のタスクのレディネス状態の確
認との夫々において、重要な役割りを果たしている。
トランザクション・ナンバ(TN)は、HoS、RAM
26の中の16ビツト・ワードとじて物理的に実現され
ている。このワードは、様々な機能を果たせるように、
第12図に示すようなフォーマットとされている。TN
はH,S、RAMに格納されるため、マイクロプロセッ
サ105とネットワーク・インターフェイス120との
いずれからもアクセスすることができる。
大エヱロ?7ニヱ 「セマフォ」という用語は、コンピュータ科学関係の文
献において、互いに非同期的に実行される複数の処理の
制御に用いられる変数を指し示すための用語として、−
数的に使用されるようになっている。セマフォは、中断
されることのない1回の操作でそれを「テスト・アンド
・セット」することができるという性質をもっている。
−例として、「アンアサインド(UNASSIGNED
 :割当てがなされていない状態)」と、「アサインド
(ASSIGNED :割当てがなされている状態)」
との2つの状態を取り得るセマフォ変数について考察す
ることにする。この場合には、テスト・アンド・セット
動作は次のように定義される・もしセマフォが「アンア
サインド」状態にあったならば、そのセマフォを「アサ
インド」状態にセットして成功を表示すること;反対に
セマフォが既に「アサインド」状態にあったならば、そ
のセマフォを「アサインド」状態のままにしておいて「
失敗」を表示すること。従って、このセマフォに拠れば
、セマフォのテスト・アンド・セットに成功した処理は
自らのタスクを続行することができ、一方、それに失敗
した処理は、そのセマフォが「アンアサインド」状態に
リセットされるのを待つか、或いは、等価の別の資源を
制御している別のセマフォをテスト・アンド・セットす
ることを試みるかの、いずれかを余儀なくされる。容易
に理解できることであるが、仮にテスト・アンド・セッ
ト動作が中断されるようなことがあり得るとするならば
、2つの処理が同時に同じ資源にアクセスしてしまう可
能性が生じ、それによって予測することのできない誤っ
た結果が生じてしまうおそれがある。
いかなるマルチプロセッサ・システムも、システムの資
源へのアクセスを制御するために、セマフォと同一視す
るととのできる概念を、ハードウェアによって実際に具
体化している。しかしながら、従来のシステムは、1コ
ピーのセマフォ(=部数が1部のセマフォ、即ち1箇所
だけに設けられるセマフォ)しか維持することができな
い。そこで、複数コピーのセマフォ(=−1部数が複数
のセマフォ、即ち複数箇所に設けられるセマフォ)を、
各プロセッサに1コピーづつ設けて維持するようにすれ
ば、単にテストするだけのセマフォのアクセスのために
競合が発生する回数を低減するという目的と、後に説明
す、るその他の用途に多価のセマフォ変数を利用すると
いう目的との、双方のために望ましい。問題は、セマフ
ォの多数のコピーに対し、完全に同期した操作を加えね
ばならないということであり、もしこのことが守られな
かフたならば、それを強化するためにセマフォが設けら
れているところの、資源へのアクセスの完全性が失われ
てしまうことになる。
複数コピーのセマフォ、即ち「大域的」セマフォは、本
システムによって提供される。次に示す表は、大域的セ
マフォに関する動作を、単一セマフォ(1コピーのセマ
フォ)と対比したものである。
/ 本実施例のシステムにおいては、「TN割当(ASSI
GN TN ) JコマンドとrTN放棄(RELIN
−Ql]ISHTN)Jコマンドとが、大域的セマフォ
として利用されているトランザクション・ナンバに対す
るテスト・アンド・セット機能とリセット機能とを夫々
に担っている。第12図について説明すると、r N 
A K/T Nエラー」応答が失敗を表示し、一方、r
SACK/アサインド」応答が成功を表示する。
複数のノードを同期してクロッキングするために用いら
れている同期クロッキング方式や、全てのプロセッサへ
同時に最僅先パケットを伝送するブロードカスト動作を
はじめとする、このネットワークの特質は、大域的セマ
フォという概念を実際に具体化する上での基礎を成すも
のである。この概念が実施されているために、このシス
テムは所望のシステム資源の複数のコピーの、その割付
け(アロケーション)、割付は解除(デアロケーション
)、並びにアクセスの制御を、単にその資源にTNを付
与することによつて行なえるようになっている。ここで
注目すべき重要なことは、分散された資源の制御を、単
一セマフォの場合と略々同程度の小規模なソウトウエア
・オーバヘッドで、実行できるようになっているという
ことである。このことは従来のシステムに対する非常な
進歩であり、なぜならば、従来のシステムは、分散型の
資源を管理できないか、或いは、複雑なソフトウェアに
よるプロトコルが必要とされ且つハードウェア的なネッ
クを生じてしまうかの、いずれかだからである。
2ヱΔ二し瓦太墨 「ビズイ(BUSY) J、「ウェイティング(WAI
TING ) J、「準備完了(READY ) J 
 (送信と受信の夫々の準備完了)、「終了(DONE
) J、及び「非関与プロセッサ(NON−PARTI
CIPANT )Jから成る1組の値(第12図参照)
が、あるTNを付与されたタスクの、そのレディネス状
態を速やかに確認する能力を提供している。このシステ
ムでは、以上の各状態の意味するところは、次の表が示
すようになっている。
rTN割当」コマンドを用いて、タスクへのTHの付与
が動的に行なわれるようになりている。成功表示(rT
N割当」メツセージに対するrSACK/アサインド」
応答)は、すべての動作可能なプロセッサが成功裏にT
Nのタスクへの割当てを完了したことを示す。第11図
に関して注目すべきことは、rNAK/TNエラー」応
答は高い優先順位(小さな値)をもっているため、いず
れかのプロセッサのネットワーク・インターフェイス1
20がTHの使用に関する衝突を検出したならば、全て
のプロセッサが失敗応答を受取るということである。更
に、ネットワーク上を伝送されるこの失敗応答の0PI
D(発信元プロセッサID)フィールドは、衝突のあっ
たプロセッサのうちの第1番目の(付された番号が最小
の)プロセッサを表示することになる。この事実は、診
断ルーチンに利用される。
各々のプロセッサは、ソフトウェアの働きにより、タス
クを処理し、そしてTNを「ビズイ」、「ウェイティン
グ」、「送信準備完了」、「受信準備完了」、「終了」
またはr非関与プロセッサ」のうちの該当するものにセ
ットする。最初のrTN割当」を発令したプロセッサを
含めどのプロセッサも、任意の時刻に、「ステータス・
リクエスト」コマンド或いは「マージ開始」コマンドを
発令することによって、タスク(TN)がどの程度に完
了しているかという状態を容易に確認することができる
「ステータス・リクエスト」は、多価の(=多種の値を
取り得る)大域的セマフォの1回のテストと同じことで
ある。第11図から分るように、優先順位が最も高いス
テータス応答(SACK)メツセージがネットワーク上
の競合を勝ち抜き、その結果、最も低いレディネス状態
が表示されることになる。更に、その0PIDフイール
ドは、その最低のレディネス状態にあるプロセッサのう
ちの第1番目の(付された番号が最小の)プロセッサの
アイデンティティ(素性)を表示することになる。
この後者の特性を用いて、複数のプロセッサに分配され
たタスクの完了を「待機」するための、「ノン・ビズイ
(non−bysy) Jの形態が定められている。最
初にrTN割当」を発令したプロセッサは初代の「ウェ
イト・マスタ」であるとされる。このプロセッサは次に
、任意の基準に基づいて、他のいずれかのプロセッサを
新たな「ウェイト・マスク」に指定する。この新たな「
ウェイト・マスク」は、それ自身が所望のレデイネス状
態に到達したならば、「マージ開始」或いは「ステータ
ス・リクエスト」のいずれかを発令することによって、
全てのプロセッサに対する問合せを行なう。もし他のプ
ロセッサの全てが準備完了状態となっていたならば、5
ACKがその旨を表示することになる。もし幾つかのプ
ロセッサが尚、準備完了状態にはなかったならば、5A
CK応答の0PIDフイールドが、レディネス状態が最
低のプロセッサのうちの第1番目のものを表示すること
になる。「ウェイト・マスク」はそのプロセッサに対し
、新しい「ウェイト・マスタ」になるように命令する。
結局最後には全てのプロセッサが準備完了状態となるの
であるが、それまでの間、このシステムは、少なくとも
一つのプロセッサが準備完了状態に到達したことを知ら
される都度、ステータスの問合せを試みるだけである。
従ってこのシステムは、結果を出さずに資源を消費する
周期的なステータス間合せという負担を負わされること
がない。更にこの方式によれば、最後に完了する処理が
終了した丁度その時刻に、全てのプロセッサが仕事を完
了したということをシステムが確実に知ることになる。
当業者には理解されるように、本発明の概念の範囲内で
その他の多f!多様な「待機」の形態を採用することが
できる。
「マージ開始」コマンドは、1つの特殊な種類のテスト
・アンド・セット命令である。大域的セマフォのステー
タスが「送信準備完了」または「受信準備完了」である
場合には、現在トランザクション・ナンバ・レジスタ(
PTNR)206(第13図参照)が「マージ開始」メ
ツセージ(第3図参照)内のトランザクション・ナンバ
の値にセットされ、これによってPTNRレジスタの設
定が行なわれる。動作中のプロセッサのいずれかが、よ
り低位のレディネス状態にある場合には、PTNRの値
は変更されない。
「マージ停止」コマンドは、以上の動作に対応するリセ
ット動作であって、すべての動作中のプロセッサのPT
NRを無条件にrTNOJにリセットするものである。
後に説明するように、PTNRによって指定されている
現在大域的タスク(current globalta
sk )に関係するメツセージだけが、ネットワーク・
インターフェイス120から出力されるようになってい
る。従って、「マージ開始」コマンド及び「マージ停止
」コマンドは、複数のタスクの間でネットワークを時間
多重化、即ち時分割(タイム・マルチブレクシング)す
ることのできる能力を提供しており、従ってそれら複数
のタスクは、任意に中止、及び/または再開することが
できるようになっている。
本発明の細部の特徴で重要なものに、ネットワーク・イ
ンターフェイス120が、ネットワークからのコマンド
によるTHのアクセスと、マイクロプロセッサ105に
よるTHのアクセスとが、決して同時に行なわれないよ
うにしているということがある。本実施例においては、
これは、受信状態制御回路260から読出し/書込み状
態制御回路270へ送られている信号によって達成され
ており、この信号は、TNを変更する可能性のあるネッ
トワークからのコマンドの処理が行なわれているときに
は必ず「肯定」状態とされている。
この信号が「肯定」状態にある短い時間の間は、プロセ
ッサは、H,S、RAMへのアクセスを、制御回路27
0によって禁止されている。当業者には理解されるよう
に、本発明の範囲内で、以上の構成の代りになる多種多
様な代替構成を採用することができる。
茗j制御 TNの更に別の機能に、入力メツセージの制御がある。
rTN割当」コマンドを用いることによって、所与のタ
スクに対して、複数のプロセッサにおける人力メツセー
ジ・ストリームを関連付けることができる。所与のプロ
セッサの中の当該タスクに割当てられているTNが「受
信準備完了」にセットされているときには、そのTNは
更に、そのプロセッサが受入れる用意のあるパケットの
個数を表わすカウント値を併せて表示している(第12
図)。ネットワーク・インターフェイス120は、個々
のパケットを成功裏に受信するたび毎にこのカウント値
をデクリメントしくこのデクリメントはTNのワードか
ら算術的に「1」を減じることによって行なわれる)、
このデクリメントはこのカウント値がゼロに達するまで
続けられる。カウント値がゼロに達したときにはrNA
CK/オーバラン」応答が発生され、それによって、パ
ケットを送出しているプロセッサに対し、このNACK
応答を発しているプロセッサがより多くの入力パケット
を受入れる用意ができるまで待機しなければならないこ
とが知らされる。更にまた、第18図から分るように、
このときにはPTNRのrTNOJへのリセットも併せ
て行なわれる。
以上の動作メカニズムにより、ネットワークを流通する
パケットの流れの制御を直裁的に行なえるようになって
いる。またそれによフて、1つのプロセッサに未処理の
パケットが多量に詰め込まれることがないように、そし
てそのプロセッサがシステムにとってのネックになって
しまうことがない、ように、保証されている。
11!1 第21A図について説明すると、同図から分るように、
H,S、RAMに格納されている各メツセージは、新T
Nベクタ(冨ネクスト・メツセージ・ベクタ)の値を収
容するためのフィールドを含んでいる。メツセージを送
信してそれに対する応答を成功裏に受信したならば、こ
の送信したばかりのメツセージに含まれていた新TNベ
クタが、H,S、RAMの中の現在トランザクション・
ナンバを格納するためのアドレスへ(PTNRから転送
されて)格納される。従って、TNは個々のメツセージ
が送出されるたび毎に更新され、また、メツセージの伝
送に成功した際にはTNが自動的に所望の状態にセット
されるようにすることが可能となっている。
第12図について説明すると、「送信準備完了」のTH
のフォーマットは、14ビツトのHoS、RAM内のア
ドレスを含んでおり、このアドレスは、所与のタスク(
TN)に関して次に出力すべきパケットを指し示すのに
用いられている。
従って、H,S、RAMの中に格納されているTNは、
種々のタスクに関するメツセージの、先入先出式(FI
FO)待ち行列の、その先頭を指し示すヘッド・ポイン
タとしての機能も果たしている。従って、所与の1つの
タスク(TN)に関する限りにおいては、各プロセッサ
は、新TNベクタのチェーンによって定められた順序で
、パケットの送出を試みることになる。
先に説明した、複数のTN(タスク)の間でネットワー
クを高速で多重化(マルチブレクシング)するための機
構と組合わせることによって、多くのプロセッサの間に
分配された何組もの複雑な組合せのタスクを、極めて小
規模なソフトウェア・オーバヘッドで管理できるように
なることは明らかである。ネットワークと、インター 
フェイスと、プロセッサとの共同動作によって提供され
ている構成は、そのコピーを数百個のプロセッサの間に
分配することができ、更には数十個のプロセッサの間に
すら分配することのできる資源及びタスクに対して、資
源の割付けと割付は解除、タスクの中止と再開、それに
その他の制御を行なうための好適な構成である。
DSW(転送 選択ワード)の例 転送先選択ワード(第3図)は、DSWロジック190
(第13図)及びH,S、RAM26(第8図)のDS
Wセクションと協働することによって、以下のことを可
能とする複数のモードを提供するものである。即ち、そ
れらのモードとは、各々の受信プロセッサのネットワー
ク・インターフェイス120が、受信中のメツセージは
当該ネットワーク・インターフェイスに組合わされてい
るマイクロプロセッサ105によって処理されることを
意図したものか否かの判定を、迅速に下せるようにする
ための複数のモードである。既に説明したように、受信
メツセージの中に含まれているDSWは、H,S、RA
MのDSWセクションに格納されているニブルを選択す
ると共に、そのニブルと比較される。
プロセッサ・アドレス 第8図に示されているように、H,S、RAMのDSW
セクションの1つの部分がプロセッサ・アドレス選択ニ
ブルの格納にあてられている。木システムにおいては、
搭載可能な1024個のプロセッサの各々に対して、H
,S、RAMのこの部分に含まれているビット・アドレ
スのうちの1つが関連付けられている。当該プロセッサ
のID(アイデンティティ)に関連付けられたビット・
アドレスのビットは「1」にセットされており、一方、
このセクション内のその他の全てのビットは「0」にさ
れている。従つて各々のプロセッサは、このセクション
の中の1つのビットだけが「1」にセットされている。
ハツシュ・マツプ )(、S、RAMのDSWセクションの別の1つの部分
が、ハツシュ・マツプ(複数)の格納にあてられている
。本システムにおいては、マツプ選択ビットのうちの2
つのビットがそれらのハツシュ・マツプにあてられてお
り、それによって、4096個の可能な値を全て含む完
全な集合が2組得られている。ハッシュト・モード(h
ashedmode )においては、二次記憶装置に格
納されているレコードのためのキーが、ハツシング・ア
ルゴリズムに従フて設定され、それによって0から40
95までの間の「パケット」の割当てが行なわれる。所
与の「パケット」に収容されているレコードを担当して
いるプロセッサは、そのアドレスが当該パケットのパケ
ット・ナンバに対応しているマツプ・ビットの中に「1
」のビットがセットされている。その他のビットは「0
」にされている。複数個のマツプ・ビットをセットする
だけで、所与のプロセッサに複数のパケットを担当させ
ることができる。
この実施例の構成においては、容易に理解されるように
、マツプ・ビットのセツティングを以下の方式で行なえ
るようになっている。即ち、その方式とは、所与の1つ
のマツプ選択ビットについては、各ビット・アドレスが
ただ一つのプロセッサにおいてのみ「1」にセットされ
ており、しかも、いかなるビット・アドレスも必ずいず
れかのプロセッサにおいて「1」にセットされていると
いう方式である。この方式を採用したことの直接の結果
として、各々のプロセッサ(AMP)が、データベース
のレコードの互いに別個で互いに素の部分集合を分担し
、しかも、システムの全体としては、レコードの全てを
含む完全な集合が存在するようになっている。
以上の具体例はリレーショナル・データベースの課題を
例に引いて説明されているが、当業者には容易に理解さ
れるように、課題の互いに素の部分集合をマルチプロセ
ッサ復合体の中の個々のプロセッサに分担させることが
できる課題領域であればどのような課題領域にでも、こ
れと同じ方式を適用することができる。
更にもう1つ注目に値することは、完全なマツプを2つ
備えることによって、以上に説明した方式を、一方のマ
ツプによれば所与のあるプロセッサに割当てられている
パケットを、他方のマツプにおいてはそれとは異なフた
プロセッサに割当て得るように、構成することができる
ということである。ここで、一方のマツプを「−次的」
なものとし、他方のマツプを「バックアップ用」のもの
とすれば、直接の帰結として、所与のあるプロセッサ上
では一次的なものであるレコードが、別のプロセッサ上
では確実にバックアップされるようにすることができる
。更に、所与の1つのプロセッサをバックアップするプ
ロセッサの個数については、いかなる制約もない。
当業者には理解されるように、本発明の範囲内で実現で
きる互いに別個のマツプの数は3以上にすることもでき
、また、パケットの数も任意の個数とすることができる
クラス 先に説明したプロセッサ・アドレスとハツシュ・マツプ
のいずれの場合にも、全てのプロセッサについてその所
与の1つのビット・アドレスを調べれば、そのビット・
アドレスが1つのプロセッサにおいてだけ「1」にセッ
トされており、その他の全てのプロセッサ内の対応する
ビット・アドレスは「0」にセットされていることが分
かる。
しかしながら、複数のプロセッサ内において対応するビ
ット・アドレスが「1」にセットされているような方式
も可能であるし、有用でもある。この方式はrクラス・
アドレス」モードといわれる方式である。
クラス・アドレスは、そのコピーが複数のプロセッサ内
に存在する処理手順ないし機能の名称と考えることがで
きる。該当する処理手順ないし機能を備えているプロセ
ッサは、いずれも対応するビット・アドレスに「1」ビ
ットがセットされている。
クラス・アドレスへ宛ててメツセージを送出するために
は、DSW(第3図)内の該当するクラス・アドレスが
セットされる。H,5,RAMの中の該当する位置のビ
ットが「1」にセットされていることによって当該クラ
スに「所属」していることが示されている全ての動作可
能なプロセッサは、その送出されたメッセージ・パケッ
トに対してrACKJで応答することになる。当該クラ
スに所属していないプロセッサはNAPで応答する。
従ってDSWは、マルチプロセッサ・システム内のメツ
セージの流れを制御するのに必要な経路指定計算がハー
ドウェアによって行なわれるようにしている。また、プ
ログラムを、システムの様々な機能がいずれのプロセッ
サの中に備えられているのかという知識とは、無関係な
ものとすることができる。更には、マツプはH,S、R
AMの一部であり、従ってマイクロプロセッサ105か
らアクセスできるため、ある機能を1つのプロセッサか
ら別のプロセッサへ動的に再配置することが可能である
マージの例 複雑なマルチプロセッサ・システムにおいては、一連の
相互に関連した複数の動作の実行が、タスクによって必
要とされることがある。これは特に、複雑な問合せを取
扱うリレーショナル・データベース・システムについて
言えることであり、そのようなデータベース・システム
においては、データをアセンブルしてファイルを形成し
、しかもアセンブルされた後には特定の方式で複数のプ
ロセッサへ再分配できるようなファイルを形成するため
に、複数の二次記憶装置を参照することが必要とされる
ことがある。以下に示す例は、第1、第8、及び13図
のシステムが、TNと、DSWと、それに大域的セマフ
ォとに対して操作を加えることによって、そのような機
能をいかに容易に実行できるようになっているかを、平
定に説明するものである。
まず第1に、マージ・コーデイネータ(典型的な例とし
てはマージ・コーデイネータはIFP14ないし16で
あるが、必ずしもそれに限られるものではない)が、あ
る1つのファイルをマージして形成することになる(即
ちデータ・ソースとして機能する)1つのクラスに属す
る複数のAMPを、(AMP18〜23の中から)識別
する。割当てがなされていない1つのTNが選択され、
そしてデータ・ソース機能を識別するために割当てられ
る。このファイルを別の1組のAMP(それらは元のデ
ータ・ソースのプロセッサであってもよい)へ分配ない
しハツシングするするという第2の主要機能に対しては
、そのときまで割当てをされていなかった別のTNが割
当てられる。
このマージ機能のためのコーデイネータは、第1のTN
に関係するファイルの、マー9ングの作業を行なうこと
になるクラスに属する複数のプロセッサを、DSWを用
いて識別する。このマー9ングの作業に関与する関与プ
ロセッサは、そのTHのステータスのレベルを上昇させ
て「ビズイ」または「クエイティング」ステータスとし
、その後に、マージ動作の制御が、マージ動作に関与し
ている関与プロセッサのうちの1つへ渡される(即ちコ
ーデイネータの仕事が委任される)。
以上の複数の関与プロセッサ(それら以外の全てのプロ
セッサ・千ジュールはそのトランザクション・ナンバに
関しては非関与プロセッサである)の各々は、このよう
に規定されたマージのタスクに関するメッセージ・パケ
ットを受信してそれに対する肯定応答を送出した後には
、そのプロセッサ自身のサブタスクの実行を、そのステ
ータス・レベルを適宜更新しながら進行させて行く。そ
して、マージ・コーデイネータの仕事を委任されている
プロセッサがそれ自身のタスクを終了したならば、その
プロセッサは、その他の全ての関与プロセッサに対して
、当該トランザクション・ナンバに関するステータスを
知らせるよう、ステータス・リクエストを送出し、それ
によって、関与プロセッサのうちでレデイネス状態が最
低のプロセッサを表示している応答を受取ることができ
る。
マージ動作の制御は、このレデイネス状態が最低のプロ
セッサへ渡され、この後には、このプロセッサが、自身
の作業が終了した際にその地金ての関与プロセッサをポ
ーリングすることができるようになる。以上のプロセス
は、必要とあらば、関与プロセッサの全てが準備完了状
態となっていることを示す応答が受信されるまで、続け
させることができる。そのような応答が受信された時点
においてコーデイネータとして働いていたプロセッサは
、続いて、DSWを利用して当該クラスに属している関
与プロセッサを識別しつつ、I(、S。
RAM26へのメツセージの転送を開始し、このメツセ
ージの転送に伴なって、ステータス・レベルが該当する
出力メツセージ・ベクタ情報により「送信準備完了」へ
と更新される。これに続いて実行されるポーリングの結
果、全ての関与AMPが送信準備完了状態にあることが
判明したならば、コーデイネータは、その特定のTHに
ついてのマージ開始コマンドを発令する。
マージ動作が実行されている間に、処理済のデータ・パ
ケットは、結果をリレーショナル・データベースに従り
て二次記憶装置へ分配するための1つのクラスに属する
複数のプロセッサ・モジュールへ宛てて、転送されるこ
とになる。それらの複数の受信プロセッサが、このとき
発信元となっている複数のプロセッサと同じものである
と否とにかかわらず、この分配に関与するクラスに所属
する関与プロセッサ(即ち上記受信プロセッサ)は、D
SWによって識別され、またそのトランザクションは新
たなTNによって識別される。この新しいトランザクシ
ョンに関わる関与プロセッサの全てに対して、この新た
なTNが割当てられることになり、また、それらの関与
プロセッサは、それらのレディネス状態のレベルを上昇
させて「受信準備完了」とすることになる。このDSW
は、クラス指定ではなく、パッシング選択指定のものと
することもできるが、いずれの場合においても、マージ
が実行されている間は、関与プロセッサの全てが、ブロ
ードカストされるメツセージを受信できる状態におかれ
ている。「マージ開始」が発令されたならば、送出動作
に関与すべき送出関与プロセッサの各々から複数のメッ
セージ・パケットが、しかも夫々のプロセッサから、互
゛いに同時に、ネットワーク上へ送出され、それらのメ
ッセージ・パケットに対しては動的に(=伝送中に)優
先権の判定が行なわれる。各々の送出関与プロセッサが
、それ自身の1組のメツセージを送信完了したならば、
それらの各々の送出関与プロセッサは、一定の形に定め
られている「エンド・才ブ・ファイル(End of 
Ffle ) Jメツセージの送信を試み、この「エン
ド・オブ・ファイル」メツセージは種々のデータメツセ
ージより優先順位が低い。関与プロセッサの全てが「エ
ンド・オブ・ファイル」メツセージを送出するようにな
るまでは、この「エンド・オブ・ファイル」メツセージ
はデータ・メツセージとの競合に敗退し続け、そして全
ての関与プロセッサから送出されるようになったならば
、ようやく、「エンド・オブ・ファイル」メツセージの
転送が達成される。この転送が達成されると、コーデイ
ネータは「エンド・オブ・マージ(End of Me
rge) Jメツセージを送出し、また、それに続いて
rTN放棄」を実行することができ、このrTN放棄」
によってこのトランザクションは終了する。オーバラン
状態、エラー状態、ないしはロック状態に対しては、マ
ージ即ち送信を始めからやり直すことによって適切に対
処することができる。
ある1つのTNに関するマージ動作が終了したならば、
このシステムは、TNのシーケンスの中の、続く次のT
Nへとシフトすることができる。
この新たなTNに該当する複数のメッセージ・パケット
の待ち行列を、各々のプロセッサ・モジュールが作り終
ったならば、それらのプロセッサ・モジュールは、マー
ジ動作を実行させるためのネットワークに対する働きか
けを再び開始することが可能となる。個別に実行される
プロセッサ内マージ動作に加え、更に以上のようにネッ
トワーク内マージ動作が効率的に利用されるために、こ
のシステムは、従来のシステムに対して著しく優れた、
極めて大規模なソート/マージ・タスクを実行すること
ができるようになっている。本発明を採用した場合に、
システム内のある1つのファイルをソートするために必
要な時間は、レコードの個数をn個、プロセッサの個数
をm個とするとき、以下の式で表わすことができる。
m        m この式において、C2は定数であり、この実施例に関し
ては、100バイト・メツセージが用いられている場合
には約10マイクロ秒と見積られ、またC1は、典型的
な16ビツト・マイクロプロセッサが使用されている場
合に、約1ミリ秒と見積られる定数である。様々に組み
合わせたnとmとの組合せに対する、概略のソート/マ
ージ時間が、秒を単位として次の表に示されており、そ
れらの値は100バイト・レコードが用いられている場
合の値である。
以上の表に示されている具体例の数字を従来のシステム
と比較して評価するのは容易なことではない。その理由
は、相互に関連を有する2種類のソート処理シーケンス
(プロセッサによるソートとネットワークによるソート
)が関与しているからであり、また、そもそも、かかる
能力を有するシステムが殆んど存在していないからであ
る。更に、本システムではその長さが長大でしかも可変
なメツセージがソート及びマージされるのに対して、−
数的な多くのソート能力は、数バイトないし数ワードに
ついて能力評価がなされている。
更に別の重要な要因として、本システムはマルチプロセ
ッサそのものであって、ソート/マージ処理の専用シス
テムではないということがある。
本システムは、局所的にも大域的にも、マージ動作とノ
ン・マージ動作との間を完全なフレキシビリティをもっ
てシフトすることができ、しかもこのシフトを、ソフト
ウェア的な不利益を生じることなく、また、システム効
率に損失を生じさせることもなく、行なえるようになっ
ている。
タスク・リクエスト/タスク応 のサイクル0胴 第1図に関し、ネットワーク50に接続されているプロ
セッサ14.16、ないし18〜23はいずれも、他の
1個または複数個のプロセッサにタスクを実行させるた
めのタスク・リクエストを、メッセージ・パケットの形
態の然るべきフォーマットで形成する機能を有している
。リレーショナル・データベース・システムにおいては
、これらのタスクの殆んどはホスト・コンピュータ1o
、12をその発生源とし、インターフェイス・プロセッ
サ14.16を介してシステム内へ入力されるものであ
るが、ただし、このことは必要条件ではない。然るべき
フォーマットで形成されたこのメッセージ・パケットは
、他のプロセッサからのパケットとの間で争われるネッ
トワーク上の競合の中へ投入され、そして、他のタスク
の優先順位のレベル並びにこのプロセッサにおける動作
状態のレベル次第で、時には優先権を得ることになる。
タスクは、1つのメッセージ・パケットによってその内
容を指定されていることもあり、また、複数の継続パケ
ットによって指定されていることもあるが、後に続く継
続パケットは、データ・メツセージのグループ(第11
図参照)の中では比較的高い優先順位レベルを割当てら
れ、それによって、後に続く部分を受信するに際しての
遅延ができるだけ短くなるようにしている。
メッセージ・パケットには、トランザクション・アイデ
ンティティ(=トランザクション識別情報)が、トラン
ザクション・ナンバの形で含まれている。このトランザ
クション・ナンバは、処理結果を引き出す上での方式に
関するモードであるノン・マージ・モード即ちデイフォ
ルト・モード(「TNO」)と、マージ・モード(rT
NOJ以外の全てのTN)とを、選択に応じて区別する
という性質を本来的に備えている。更に、メッセージ・
パケットにはDSWが含まれている。このDSWは、実
質的に、転送先プロセッサとマルチプロセッサ動作のモ
ードとを指定するものであり、この指定は、特定のプロ
セッサの指定、複数のプロセッサから成るクラスの指定
、或いはハツシングの指定によって行なわれ、本実施例
においては、ハツシングは、リレーショナル・データベ
ースの一部分へのハツシングである。ネットワーク50
を介してターゲット・プロセッサ(指定転送先プロセッ
サ)へブロードカストされるメッセージ・パケットは、
そのプロセッサにおいて局所的に受入れられて(=その
プロセッサ自身への受入れが適当であるとの判断がその
プロセッサ自身によってなされて)、そして、受信した
旨の認証が肯定応答(ACK)によって行なわれる。プ
ロセッサ14.16及び18〜23の全てが、EOM(
エンド・才ブ・メツセージ)のあとに続いてネットワー
ク50へ互いに同時に応答を送出するが、しかしながら
、指定転送先プロセッサから送出されたACKが優先権
を獲得し、そして発信元プロセッサに受信されることに
なる。
続いて指定転送先プロセッサは、送られてきたメツセー
ジが、局所H,S、RAM (=個々のプロセッサ・モ
ジュールに備えられているH、S。
RAM)とインターフェイス120と(第8図及び第1
3図)を介して局所マイクロプロセッサに転送されると
きに、このリクエスト・パケット(=送られてきたメツ
セージ)が要求している処理を非同期的に(=当該プロ
セッサ・モジュール以外の要素とは同期せずに)実行す
る。リレーショナル・データベースに関するタスクが実
行される場合には、DSWは互いに素のデータ部分集合
(この部分集合はその部分集合のためのディスク・ドラ
イブに格納されている)のある部分を指定するのが通常
の例であるが、ただし、時には、格納されているデータ
ベースを参照することを必要としないタスクが実行され
ることもある。特定の演算やアルゴリズムを個々のプロ
セッサによって実行するようにしても良く、また指定転
送先プロセッサとして複数のプロセッサが指定された場
合には、それらのプロセッサの各々が、タスク全体の互
いに素の部分集合についての仕事を実行するようにする
ことができる。可変長のメッセージ・パケットは、リク
エスト・メツセージによって、実行すべき動作とデータ
ベース・システム内の参照すべきファイルとの指定が行
なえるように構成されている。ここで注意すべきことは
、所与の1つのタスクに関するメッセージ・パケットが
大量に存在している場合もあるということであり、その
場合には、ネットワークの内部で行なわれるソートのた
めの弁別基準となる適当な特徴を付与するために、任意
採用可能なキー・フィールド(第3図)が重要になって
くるということである。
応答を行なおうとしている各プロセッサによって発生さ
れるタスク応答パケットは、マイクロプロセッサから、
第1図の制御ロジック28を介して局所H,S、RAM
26へと転送され、そこでは、タスク応答パケットは第
21A図の送出メツセージ・フォーマットの形で格納さ
れる。タスク応答が、継続パケットの使用を必要とする
ものである場合には、そのような継続パケットは先頭パ
ケットの後に続いて、ただし継続のための・より高い優
先順位を与えられた上で、送出される。システムがマー
ジ・モードで動作しており、且つ、各々のプロセッサが
ある1つのトランザクション・ナンバに関する多数のパ
ケットを発生している場合には、それらのパケットを先
ず局所的に(=個々のプロセッサの内部において)ソー
ト順でチェーンし、その後に、ネットワーク50上でマ
ージを行なうことによって大域的なソート順に並べるよ
うにすることができる。
タスク結果パケットは、プロセッサ14.16及び18
〜23からネットワーク50へ、同時送出パケット群を
成すように送出され、そして1つの最優先メッセージ・
パケットが、所定のネットワーク遅延ののちに、全ての
プロセッサへブロードカストにより送り返される。それ
らのタスク結果パケットの転送は、そのタスクの性質に
応じて、最初にリクエスト・メツセージを発信した発信
元プロセッサをその転送先として行なわれることもあり
、また、11囚ないし’4M 数(固の他のプロセッサ
を転送先として行なわれることもあり、更には、既に説
明した複数のマルチプロセッサ・モードのうちのいずれ
のモードで転送を行なうこともできる。リレーショナル
・データベース・システムにおいて最も一般的に行なわ
れる事例は、ハツシングを利用して転送先の選択を行な
いつつ、マージと再分配とを同時に実行するというもの
である。従ってそのことからも理解されるように、「タ
スク・リクエスト/タスク応答」のサイクルの中では、
各々のプロセッサが、発信元プロセッサとしても、コー
デイネータ・プロセッサとしても、また、応答側プロセ
ッサとしても動作することができ、更には、それらの3
つの全てとして動作することもできるようになっている
。多くの「タスク・リクエスト/タスク応答」サイクル
が関与してくるため、プロセッサ14.16及び18〜
23、並びにネットワーク50は、それらのタスクの間
で多重化(マルチブレクシング)されるが、ただしこの
多重化は、時間を基準にすると共に更に優先順位をも基
準にして行なわれる。
1皿力に厖ユ」 リレーショナル・データベース・システムにおいては、
ホスト・コンピュータ10.12を利用して、また更に
、タプル(tuples)と−次的データ及びバックア
ップ用データの互いに素のデータ部分集合とを規定する
アルゴリズムに従ってリレーショナル・データベースを
複数のディスク・ドライブ38〜43の間に分配するよ
うにした分配法を利用して、複雑な問合せがホスト・コ
ンピュータ10または12から、IFP14または16
を介してシステムへ入力される。この入力された問合せ
のメッセージ・パケットは、先ず最初にIFP14また
は16によって詳細に解析され、この解析は、ホスト・
コンピュータからのメツセージを、AMP18〜23に
対してタスクの実行を要求するための複数のタスク・リ
クエストへと変換するために行なわれるものである。I
FP14ないし16は、その動作を開始するに際して、
1個ないし複数個の特定のAMPから情報を引き出すた
めのリクエスト・パケットを送出し、それによって、ホ
スト・コンピュータからのメツセージの詳細な解析に必
要なシステム内データを得ることが必要な場合もある。
ホスト・コンピュータからのリクエストの処理に必要な
データを得たならば、IFP14ないし16は、AMP
 18〜23との間で何回かの「タスク・リクエスト/
タスク応答」サイクルを実行することができ、また、デ
ータを実際に処理して、ホスト・コンピュータからのリ
クエストを満足させることができる。以上の処理シーケ
ンスにおいては、上に挙げたタスク・リクエストとタス
ク応答とから成るサイクルが用いられ、また、そのサイ
クルは任意の長さに亙って継続することができる。続い
て、I FP 14ないし16は、IFPインターフェ
イスを介してホスト・コンピュータと通信する。ホスト
・コンピュータへのこの応答は、単に、ホスト・コンピ
ュータ10または12が次の複雑な問合せを発生するた
めに必要とするデータを提供するためのものであること
もある。
(独立型マルチプロセッサシステム) 第1図に関連して先に説明した本発明に係るシステムの
基本的実施例は、ホスト・コンピュータ並びに現在使用
されているホスト・コンピュータ用のソフトウェア・パ
ッケージと組み合わせて使用することのできる、後置プ
ロセッサ(バックエンド・プロセッサ)の例を示すもの
である。しかしながら、既に言及したように、本発明は
広範な種々の処理用途において、また特に、大容量の中
央処理能力を必要とすることなく処理タスクを容易に細
分及び分配できるような種類の処理用途において、格別
の利点を有するものである。第20図は、本発明に係る
独立型(スタンド・アローン型)マルチプロセッサ・シ
ステムの簡単な構成の一実施例を図示している。第20
図において、複数のプロセッサ300はいずれもインタ
ーフェイス302を介して能動ロジック・ネットワーク
304へ接続されており、このネットワークは既に説明
したものと同様のネットワークである。データの完全性
を強化するために、冗長性を有する能動ロジック・ネッ
トワーク304を採用するようにしても良い、この実施
例においても、プロセッサ300には16ビツト・マイ
クロプロセッサ・チップを使用することができ、また、
充分な容量のメインRAMメモリを組込むことができる
ようになっている。この図には9つのプロセッサ300
のみが示されており、また、それらのプロセッサの各々
には異なった種類の周辺機器が接続されているが、これ
は、このシステムの多用途性を示すためである。実際に
は、このシステムは更に多くのプロセッサをネットワー
クに備えることによりはるかに効率的になるのであるが
、しかしながら、比較的少数のプロセッサしか備えてい
ない場合であっても、システムの信頼性とデータの完全
性と関して格別の利点が得られるものである。
この実施例においては、複数のプロセッサ300を不便
のない充分な距離をとって互いから物理的に離隔させる
ことができ、それは、データ転送速度が先の実施例につ
いて述べた速度である場合にノード間の最大間隔が28
フイート(5,5mlにもなるため、大規模なアレイを
成す複数のブロセッサを、建物の1つのフロア、ないし
は隣接する幾つかのフロアの上に、むやみに込み合うこ
とのないように設置して、利用することができるからで
ある。
独立型システムでは、先に説明した後置プロセッサの実
施例の場合と比較して、周辺機器コントローラ並びに周
辺機器それ自体に、はるかに多くの種類のものが用いら
れる。ここでは便宜的に、個々の入出力デバイスは、夫
々が別個のプロセッサに接続されているものとする。例
えば、キーボード312とデイスプレィ314とを備え
た入出力端末装置310は、端末コントローラ320を
介して、同端末装置310のためのプロセッサ300に
接続されている。ただし、比較的動作速度が遅い端末装
置の場合には、かなりの規模の端末装置ネットワークを
1個の16ビツト・プロセッサで制御することも不可能
ではない。この図示の入出力端末装置は、手動操作キー
ボード等の手動操作入力処理装置がどのようにしてシス
テムに接続されるのかについての一例を示しているにす
ぎない。プロセッサ300の処理能力を利用してこの端
末装置310をワードプロセッサとして構成することも
でき、そしてこのワードプロセッサが、ネットワーク3
04を介してデータベースや他のワードプロセッサ、或
いは種々の出力装置と通信できるようにすることもでき
る。例えばリジッド・ディスク・ドライブ322等の大
容量二次記憶装置を、ディスクコントローラ324を介
して、その記憶装置のためのプロセッサに接続すること
ができる。また、容易に理解されるように、大規模シス
テムには、より多数のディスク・ドライブを用いたり、
或いは異なった形態の大容量記憶装置を用いるようにす
れば良い。プリンタ326並びにプロッタ330等の出
力装置は、夫々、プリンタ・コントローラ328とプロ
ッタ・コントローラ332とを介して、それらの出力装
置のためのプロセッサ300にインターフェイスしてい
る。不図示の他のシステムとの間の対話は通信コントロ
ーラ338を介して、そして通信システム336を経由
して行なわれ、通信システム336としては例えば、テ
レタイプ・ネットワーク(TTY)や、更に大規模なネ
ットワークのうちの1つ(例えばエサ−ネット(Eth
ernet) )等が用いられる。プロセッサ300の
うちの幾つかが、周辺装置を接続することなく単にネッ
トワーク304に接続されることもある(不図示)。
双方向のデータ転送が行なわれる可能性があるのは、テ
ープ・ドライブ(テープ駆動機構)340及びテープ・
ドライブ・コントローラ342が用いられている場合、
それに、コントローラ346が接続されたフロッピ・デ
ィスク・ドライブ344が用いられている場合等である
−6にテープ・ドライブは、オン・ライン接続して使用
する際の大きな記憶容量を提供するばかりでな(、ディ
スク・ドライブのバックアップにも利用可能である。こ
のバックアップの目的には、密閉式リジッド・ディスク
装置に、ある時点までに格納されたデータを保存するた
めにテープが用いられる。このようなバックアップ動作
は、通常、低負荷の時間帯(例えば夜間または週末等)
に行なわれるため、ネットワーク304を用いて長い「
ストリーミング」転送を行なうことができる。更には、
システムの初期設定の際のプログラムの入力のためには
、フロッピ・ディスク・ドライブ344が使用されるこ
とがあるため、ネットワークの使用時間のうちの幾分か
をこの「ストリーミング」のモードにあてて、かなりの
量のデータを転送することもできる。光学文字読取器3
50は、更に別の入力データのソースとして機能するも
のであり、その入力データは、そのコントローラ352
を介してシステムへ入力される。
尚、単に「他の装置354」とだけ記されている周辺装
置は、コントローラ356を介してシステムに接続する
ことによって、必要に応じたその他の機能を発揮するよ
うにすることができるものである。
別々のプロセッサ・モジュールから夫々のメッセージ・
パケットを互いに同時に送出し、そしてそれらのメッセ
ージ・パケットに対して優先権の判定を行なって、1つ
の、或いは共通の最優先メッセージ・パケットが所定の
一定の時間内に全てのプロセッサ・モジュールへ同時に
ブロードカストされるようにするという方式を使用して
いるため、オン・ライン状態にある個々のプロセッサの
いずれもが、このシステム内の他のプロセッサ・モジュ
ールに等しくアクセスできるようになっている。優先順
位を付与されたトランザクション・ナンバ並びにレディ
ネス状態表示と、メツセージ内に含まれた転送先選択エ
ントリとを利用しているこの大域的セマフォ・システム
によって、どのプロセッサもコントローラとして働くこ
とが可能となっているため、このシ゛ステムは、階層的
な方式でも、また非階層的な方式でも動作可能となって
いる。本システムが、ソフトウェアの精査や変更を必要
とすることなく拡張或いは縮小することができるという
ことも、非常に重要である。
既に説明したメツセージ長さよりかなり長いが、なお比
較的長さの限られているメツセージに対するアクセスが
必要な場合であっても、そのようなアクセスを実行する
ことができる0例を挙げれば、複雑なコンピュータ・グ
ラフィクス装置(不図示)に関して、精巧な2次元図形
及び3次図形を作成するために、膨大なデータベースの
特定の部分にだけアクセスすることが必要とされる場合
がある。また、ワード・プロセッサ・システムに関して
、オペレータ(操作者)の操作速度が遅いために、デー
タベースのうちから、−度に僅かなデータのシーケンス
のみが必要とされる場合もある。これらの状況、並びに
それに類似した状況においては、本システムの、可変長
のメツセージを取扱うことのできる能力、並びに継続メ
ツセージに優先権を付与することのできる能力が有益な
ものとなる。処理能力を集中させることを必要とする状
況や、甚だしく長いメツセージの転送を必要とする状況
は、このシステムの使用に限界を与えるが、それ以外の
状況においては、本システムは非常に有利に機能する。
種々の異なったデータ形式の操作とそれに伴なうのソー
ト機能ないしマージ機能に関わる動的な状況は、いずれ
も本発明が有利に機能する状況に該当する。複雑なデー
タを収集し、照合し、そして解析することを含む経営意
志決定はその種の状況の一例であり、また、定期刊行物
のための、映像入力や図形入力の作成及び編集も、その
−例である。
(結論) 当業者には明らかなように、第1図のシステムは、ソフ
トウェアを変更することを必要とせずにそこに含まれる
プロセッサの個数を任意の個数に(ただしデータ転送容
量によって決定される実際上の限界の個数までに)拡張
することが可能である。更にこれも明らかなことである
が、同図のシステムは、夫々の処理製雪のステータスの
確認、タクス並びにプロセッサの優先順位の設定、それ
にプロセッサの処理能力の効率的な利用の確保のための
、管理及びオーバーヘットのソフトウェアの必要量を大
幅に減少させている。
明白な利益が得られるのは、データベース・システムや
、その他の、データベース・システムと同様に1つのタ
スクの全体を、互いに独立して処理することのできる複
数のサブタスクへ細分することが適当なシステム等の場
合である。例えばリレーショナル・データベースに関し
て言えば、二次記憶装置の容量が格段に増大した場合に
も、更なるデータベースを一次的データとバックアップ
・データとからなるデータ構造の中に適切に統合するだ
けで良いのである。換言すれば、ネットワークを限りな
く拡張することが可能であり、それが可能であるのは、
標準化された交点装置即ちノードを2進数的に発展して
行(接続方式で連結しているために、それらの個々のノ
ードにおいて実行される機能が拡張によって変化するこ
とがないからである。更には、ノードの動作についての
設定処理シーケンスや外部制御も不要である。従って本
発明に係るシステムが、第1図に示されているように、
1台ないし複数台のホスト・コンピュータのバックエン
ド・プロセッサとして機能するように接続されている場
合には、システムのユーザはオペレーティング・システ
ムのソフトウェアも、応用ソフトウェアも変更すること
なしに、データベースを任意に拡張(或いは縮小)する
ことができる。ホスト・プロセッサ・システム(=ホス
ト・コンピュータ)の側から見れば、このバックエンド
・プロセッサはその構成の如何にかかわらず「透明な」
ものとなっており、なぜならばその構成が変化してもこ
のバックエンド・プロセッサとホスト・プロセッサ・シ
ステムとの間の対話の態様には変化は生じないからであ
る。このバックエンド・プロセッサに別のホスト・プロ
セッサ・システムの仕事をさせるように切り換えるため
には、単にIFPがその新たなホスト・プロセッサ・シ
ステムのチャネルないしバスとの間で適切に会話するよ
うにするだけで良い。
ある実機の具体例におけるネットワークの構成に拠れば
、ネットワーク内のメツセージ転送に甚だしい遅延を生
じることなく、またプロセッサ間の競合に起因する不適
当な程の遅延も生じることなしに、1つのアレイに10
24個までのマイクロプロセッサを包含して使用するこ
とができるようになっている。本明細書で説明した実施
例を、1024個を超えるプロセッサを含むように拡張
するにはどのようにすれば良いかは、当業者には明白で
あろう。1つのシステムに1024個のプロセッサを用
いる場合、実機の具体例では能動ノード間の最大ライン
長さは28フイートになることが分っており、このライ
ン長さであればアレイを構成する上で問題が生じること
はない、ネットワークに起因する遅延時間は、いかなる
メツセージについても一定の時間2τNであり、ここで
てはバイト・クロックの間隔、Nは階層構造の中の階層
の数である。明らかに、階層を更に1つ増すことによっ
てプロセッサの個数を倍にしても、遅延時間は僅かに増
加するに過ぎない、データ・メツセージであれば略々必
然的に長いメツセージとなるため(約200バイト程度
の長さとなる)、また、競合するメツセージの全てにつ
いての優先権の判定が、データをネットワークに沿って
転送している間に行なわれるため、このネットワークは
従来のシステムと比較して、はるかに高い利用効率でデ
ータ・メツセージの転送を行なえるものとなっている。
本システムの重要な経済上の特徴並びに動作上の特徴の
なかには、標準化された能動ロジック回路がソフトウェ
アの替わりに、そして更にはネットワーク・システムに
おけるファームウェアの替わりにも用いられているとい
う事実によって得られている特徴がある。即ちこの事実
によって、近代的なLSI並びにVLS Iの技術を利
用してプロセッサのコストと周辺装置のコストとを含め
た全体のコストに対して相対的に低コストで、信頼性の
高い回路を組込むことができるようになっているのであ
る。
ソフトウェアに時間と経費とを費やさねばならないのは
、データベース管理等の問題領域のタスクに関係するよ
うな、重要な部分についてだけに限定されている。例を
挙げれば、本システムの構成に拠れば、データベースの
完全性を維持するために必要な諸機能の全てを、メッセ
ージ・パケットの構成並びにネットワークの構成に基づ
く範囲内で実行し得るようになっている。ポーリング、
ステータスの変更、並びにデータの復旧等の機能はシス
テムの内部において実行される。
更に別の重要な考慮すべき点として、本発明のネットワ
ークは、その高速データ転送の性能が、従来のオーミッ
クな配線バスに充分匹敵する程に優れたものであるとい
うことがある。複数のメッセージ・パケットが互いに同
時に送出され、それらが伝送されている間に優先権の判
定がなされるため、従来の方式においてステータス・リ
クエストとそれに対する応答の送出、並びに優先権の判
定に伴なっていた遅延が、回避されているからである。
更には、プロセッサの個数が莫大な個数であってもノー
ド間の接続構造の長さを所定の長さ以下に抑えることが
可能であるため、バス内の伝播時間がデータ転送速度に
対する制約となることがない。
本システムは、マイクロプロセッサ及びネットワークの
使用効率という点において最適状態に迫るものであるこ
とが判明している。これらの点に関して重要なことは、
全てのマイクロプロセッサがビズイ状態に保たれるよう
にすることと、ネットワークが一杯に有効利用されるよ
うにすることとである。rI FP−ネットワーク−A
MPJの構成は、事実上それらのことを可能にしており
、その理由は、自らが送出したメッセージ・パケットが
優先権を獲得するための競合において敗退したマイクロ
プロセッサは、なるたけ早い適当な時刻に再度送信を試
みるだけで良く、そのためバスのデユーティ・サイクル
が高いレベルに維持されるからである。高速ランダム・
アクセス・メモリもまたこの効果を得るために寄与して
おり、なぜならば、高速ランダム・アクセス・メモリは
処理すべき入力メッセージ・パケットと送出すべき出力
メッセージ・パケットとの両方をその内部に集積してい
るため、各々のプロセッサが作業のバックログを常時入
手できると共に、ネットワークもまたメツセージパケッ
トのバックログを入手できるようになっているからであ
る。全ての入力バッファが満杯になったならば、プロセ
ッサがその事実を知らせる表示をネットワーク上へ送出
する。
また、IFPに用いられている、ホスト・コンピュータ
からのメツセージを受取るための入力バッファが満杯に
なったならば、そのことを知らせる表示がチャネル上に
送出される。従って本システムは、内部的にもまた外部
的にも自己調歩式となっている。
本システムは、以上に説明したようなアーキテクチャと
メツセージの構成とを利用することによって、汎用マル
チプロセッサ・システムに必要とされるその他の多くの
機能をも実行できるように構成されている。例えば従来
技術においては、大域的資源のステータスの変化を評価
及び監視するための方式に関して非常な注意が払われて
いた。
これに対して本発明に拠れば、パリティ・エラーの発生
とプロセッサの使用可能性の変化という事実との両方を
伝達するための手段として、パリティ・チャネルのみが
備えられ使用されている。
1個ないし複数個のプロセッサがシャット・ダウンした
場合には、そのシャット・ダウンが、その発生と略々同
時にシステム中に伝達され、それによって割込みシーケ
ンスの実行を開始することができるようになっている。
複数の応答を優先順位に従ってソートするという方式が
採用されているため、大域的な能力の変化が生じた場合
にその変化がどのような性質のものであるかを、従来と
比較してはるかに小規模の回路とシステム・オーバヘッ
ドとによって特定することが可能となっている。
大域的セマフォと能動ロジック・ネットワークとを採用
したことによって達成されている、1回の間合せにより
優先権の判定を経て得られる大域的応答は、非常に深い
システム的な意味を持っている。この方式により問合せ
をブロードカストすることによって曖昧性のない一義的
な大域的結果が得られるため、複雑なソフトウェア並び
にオーバヘッドが不要とされている。分散型更新等のス
テータス設定動作は、多数の同時動作が複数の異なった
プロセッサで実行されている際にも実行可能となってい
る。
本システムは更に、以上のようなネットワークとトラン
ザクション・ナンバと転送先選択ワードとを用いること
によって、マルチプロセッサ・システムにおける仕事の
分配並びに処理結果の収集に関する優れた能力を発揮し
ている。種々のマルチプロセッサ・モードと制御メツセ
ージとを利用することができ、また、優先順位プロトコ
ルを操作するだけで、優先順位の種々のレベルを容易に
設定しまた変更することができるようになっている。全
てのプロセッサへ同時にブロードカストすることのでき
る能力と、ネットワーク中でメツセージのソートを行な
える能力とが組み合わさることによって、いかなるプロ
セッサ・グループ或いはいかなる個々のプロセッサを転
送先とすることも可能となっていると共に、処理結果を
適切な順序で引き出すことも可能となっている。従って
、リレーショナル・データベース・システムに対する複
雑な問合せが入力されたならば、そのことによってデー
タベース動作に必要なあらゆる処理シーケンスが開始さ
れるようになっている。
本システムの更に別の利点は、リレーショナル・データ
ベース・システム等のマルチプロセッサ・システムに、
容易に冗長性を導入できることにある。二重ネットワー
クと二重インターフェイスとを備えているため、一方の
ネットワークが何らかの原因で故障した場合にもシステ
ムが動作し続けられるようにする冗長性が得られている
。データベースを互いに素の一時的部分集合とバヅクア
ップ用部分集合という形で分配しであるため、データ喪
失の確率が最小のレベルにまで低減されている。故障が
発生したり変更が加えられたりした場合にも、用途の広
い種々の制御機能が利用可能であるためにデータベース
の完全性を維持し得るようになっている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、新規な双方向ネットワークを含む、本発明に
係るシステムのブロック図である。 第2図および第2A図〜第2J図は、第1図に示された
簡単な構造の実施例のネットワークにおけるデータ信号
並びに制御信号の伝送の態様を示す、時間の経過に沿っ
た連続する一連の説明図であり、第2図は信号伝送の開
始前の時点における状態を示す図、また、第2A図〜第
2J図は、夫々、1=0からt=9までの連続する1o
箇所の時点における時間標本の一つに対応している図で
ある。 第3図は、第1図に示されたシステムに採用されている
メッセージ・パケットの構成を図示する説明図である。 第4図は、第1図に示された新規な双方向ネットワーク
用いられている能動ロジック・ノード並びにクロック回
路に関する、同ネットワークの更なる細部構造を示すブ
ロック図である。 第5図は、前記能動ロジック・ノードの内部の様々な動
作状態を示す、状態図である。 第6図は、前記能動ロジック・ノードの内部において行
なわれるエンド・オブ・メツセージの検出動作を説明す
るためのタイミング・ダイアグラムである。 第7図は、第4図に示したクロック回路の動作を説明す
るための、タイミング波形のダイアグラムである。 第8図は、第1図に示したシステムに使用することので
きる、高速ランダム・アクセス・メモリを含むプロセッ
サ・モジュールのブロック図である。 第9図は、第8図に示したマイクロプロセッサ・システ
ムのメインRAMの内部のアドレスの割当て状況を示す
図である。 第10図は、第8図に示された高速ランダム・アクセス
・メモリの、1つの参照部分の内部におけるデータの配
置態様のブロック図である。 第11図は、前記システムに用いられているメツセージ
の優先順位プロトコルを示すチャートである。 第12図は、トランザクション・ナンバのワード・フォ
ーマットを図示する説明図である。 第13図および第13A図は、第1図及び第8図に示し
たシステムの、その内部に備えられている各プロセッサ
モジュールに用いられているインターフェイス回路のブ
ロック図であり、第13図の右側に第13A図を置(こ
とによって1枚につながる図である。 第14図は、第13図のインターフェイス回路において
用いられている様々なりロック波形及びフェイズ波形を
図示するタイミング・ダイアグラムである。 第15図は、転送先選択ワードに基づいてマツピングを
行なうための、メモリ構成の更なる詳細とマツピングの
一方式とを図示するブロック図である。 第16図は、入力データ・メツセージを受信した際のス
テータスの変化を示す、簡略化したフローチャートであ
る。 第17図および第17A図は、メツセージの受信が行な
われているときのステータスの変化を示すフローチャー
トであり、第17図を第17A図の上縁部に接して並べ
ることにより1枚につながる図である。 第18図は、様々なプライマリ・メツセージとそれらに
対して発生される種々の応答との間の関係、並びに、様
々なプライマリ・メツセージとそれらに応答して実行さ
れる動作との間の関係を示す表である。 第19図および第19A図は、メツセージの送信が行な
われているときのステータスの変化を示すフローチャー
トであり、第19図を第19A図の上縁部に接して並べ
ることにより1枚につながる図である。 第20図は、本発明に係るスタンド・アローン型システ
ムのブロック図である。 第21図は第21A図及び第21B図から成り、前記高
速ランダム・アクセス・メモリに格納されているメツセ
ージを示す図である。 第22図は、データベース・システム内の複数の異なっ
たプロセッサの間にデータベースの夫々の部分を分配す
るための、分配方式の可能な一例を示す簡略化した模式
図である。 18〜23−−アクセス・モジュール・プロセッサ、 24−一マイクロプロセッサ、 26−一高速ランダム・アクセス・メモリ、28−一制
御ロシック、 32−−ディスク・コントローラ、 38〜43−−ディスク・ドライブ、 50−一能動ロシック・ネットワーク構造、54−一ノ
ード、 56−−クロツク・ソース、 120.120°−−ネットワーク・インターフェイス
、 103−一マイクロプロセッサ・システム。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)複数のタスクの処理を、それらのタスクのサブタ
    スクを実行する分散されたプロセッサ資源を用いて行な
    うマルチプロセッサ・システムであって、 実行すべきタスクを定義する手段を備え、 この定義されたタスクを受取り且つこの受取ったタスク
    を実行完了する上で実行すべき複数のサブタスクを作成
    する、少なくとも1個の第1種のプロセッサ手段を備え
    、該第1種のプロセッサ手段は前記複数のサブタスクに
    関する仕事の割当てをメッセージ・パケットの形態で送
    出するものであり、 サブタスクを実行し且つ応答メッセージをメッセージ・
    パケットの形態で送出する、複数の第2種のプロセッサ
    手段を備え、前記第1種及び第2種のプロセッサ手段の
    双方はメッセージ・パケットを互いに同時に送出するも
    のであり、 前記第1種及び第2種のプロセッサ手段を相互に接続す
    る能動バス手段を備え、該能動バス手段は、同時に送出
    された複数のメッセージ・パケットを受取り、それらの
    互いに競合する複数のメッセージ・パケットの間の優先
    権の判定を行なって1つの優先メッセージ・パケットを
    前記プロセッサ手段の全てへ同時に伝送するものであり
    、それによって、多くのサブタスクを同時に処理しつつ
    しかも適正な順序で処理が行われるようにした、マルチ
    プロセッサ・システム。
  2. (2)前記能動バス手段が、複数のターミナルを有し前
    記複数の競合メッセージ・パケットの内容にのみ基づい
    てそれらの競合メッセージ・パケットの間の優先権の決
    定を行なう手段を含んでいる、請求項1記載のマルチプ
    ロセッサ・システム。
  3. (3)前記マルチプロセッサ・システムが、定義された
    複数の異なったタスクを同時に実行するものであり、前
    記第1種のプロセッサ手段が、処理済みのサブタスクを
    アセンブルする手段を含むインターフェイス・プロセッ
    サ手段から成り、前記第2種のプロセッサ手段が、処理
    済みのサブタスクをリクエストに応じて発信する複数の
    アクセス・モジュール・プロセッサから成り、それらの
    アクセス・モジュール・プロセッサが、定義された資源
    を有すると共に、サブタスクがそれらのアクセク・モジ
    ュール・プロセッサの夫々に固有のそれらの資源に該当
    するか否かを認識する手段を有している、請求項2記載
    のマルチプロセッサ・システム。
  4. (4)システム・チャネルを有し且つ該システム・チャ
    ネル上にタスクを送出する少なくとも1つのホスト・コ
    ンピュータ・システムと、 前記システム・チャネルを前記能動バス手段の異なった
    個々のターミナルへ接続する少なくとも1個のインター
    フェイス・プロセッサであって、前記システム・チャネ
    ルから受取ったメッセージ・パケットに応答して前記能
    動バス手段へ複数のメッセージ・パケットを送出する手
    段を含むインターフェイス・プロセッサと、 を更に含んでいる、請求項3記載のマルチプロセッサ・
    システム。
  5. (5)前記能動バス手段がネットワーク手段から成り、
    該ネットワーク手段は、前記インターフェイス・プロセ
    ッサ手段と前記アクセス・モジュール・プロセッサとの
    間で、並びに異なったアクセス・モジュール・プロセッ
    サの間で、均一な伝送遅延時間でメッセージを伝送する
    、メッセージ伝送手段を含み、且つ、前記プロセッサが
    、伝送の不成功が示されたならばそれに応答して伝送を
    中止するための手段と、伝送を受信したならばそれに応
    答する手段とを含む、請求項4記載のマルチプロセッサ
    ・システム。
  6. (6)前記インターフェイス・プロセッサ手段がインタ
    ーフェイス・マイクロプロセッサを含んでおり、該イン
    ターフェイス・マイクロプロセッサは前記ホスト・コン
    ピュータ・システム並びに前記能動バス手段のターミナ
    ルと接続されていて、該ホスト・コンピュータ・システ
    ムへの情報パケットの伝送と該ホスト・コンピュータ・
    システムからの情報パケットの伝送とを行なうものであ
    り、且つ、前記マルチプロセッサ・システムが、前記ホ
    スト・コンピュータ・システム、前記能動バス手段、並
    びに前記第2種プロセッサ手段の、夫々の動作速度を制
    御することが可能となっている、請求項5記載のマルチ
    プロセッサ・システム。
  7. (7)前記インターフェイス・プロセッサ手段が、前記
    システム・チャネルに接続されたチャネル・インターフ
    ェイスと、前記能動バス手段に接続された更に別のイン
    ターフェイスとを含んでいる、請求項6記載のマルチプ
    ロセッサ・システム。
  8. (8)複数の個々のプロセッサの間に仕事負荷を分配し
    、且つ、パラレルな複数のプロセッサ・サブタスクへと
    分割可能な仕事負荷処理機能を提供するように動作する
    、マルチプロセッサ・システムであって、 処理すべきタスクをタスク・メッセージの形態で送出す
    る少なくとも1つのプロセッサ・システムを備え、 前記プロセッサ・システムから前記タスク・メッセージ
    を受取るように接続されたインターフェイス・プロセッ
    サ手段を備え、該インターフェイス・プロセッサ手段は
    、前記タスク・メッセージを複数のサブタスク・リクエ
    スト・パケットへ変換する手段を含み、該サブタスク・
    リクエスト・パケットは1つまたは複数の該当受信プロ
    セッサに関する情報を含んでおり、 複数のプロセッサ・モジュールを備え、該プロセッサ・
    モジュールの各々は、前記仕事負荷に関する責任を分担
    しており、且つ、該プロセッサ・モジュールの各々は、
    前記サブタスク・リクエスト・パケットに応答して当該
    サブタスクが当該プロセッサに該当するか否かの判定を
    行なう回路手段と、該当するサブタスクを実行する手段
    と、サブタスクを実行した後にそれに対する応答として
    のタスク処理結果パケットを送出する手段とを含んでお
    り、前記タスク処理結果パケットは、少なくとも1個の
    他のプロセッサ・モジュールからのタスク処理結果パケ
    ット並びに前記インターフェイス・プロセッサ手段から
    のタスク・リクエスト・パケットとの間で優先権を競う
    ものであり、前記インターフェイス・プロセッサ手段を
    前記複数のプロセッサ・モジュールへ接続すると共にそ
    れらのプロセッサ・モジュールを互いに接続している双
    方向ネットワーク手段を備え、該ネットワーク手段は、
    複数の前記パケットを同時に受取りそしてそれらの互い
    に競合するパケットの間の優先権を判定して優先権を持
    つパケットの各々を全てのプロセッサ・モジュールへ同
    時に分配する手段を含んでおり、 以上により、1個ないし複数個の該当するプロセッサ・
    モジュールによる前記サブタスクの処理が、その他のプ
    ロセッサの動作をモニタすることなく、またパケットの
    伝送経路を決定するためのソフトウェアを用いることな
    く、実行可能とされている、 マルチプロセッサ・システム。
  9. (9)前記インターフェイス・プロセッサ手段が複数の
    インターフェイス・プロセッサ・モジュールから成り、
    前記双方向ネットワーク手段が、複数のプロセッサ・モ
    ジュールからのパケットをマージして所定の優先順位に
    従った一連のパケットとするための手段を含む複数の能
    動回路ノードから成る、請求項8記載のマルチプロセッ
    サ・システム。
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