JPH0211803Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はテープレコーダ、ステレオ装置等の電
気機器のパネル装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 一般にチユーナ等のオーデイオ機器において
は、ソフトな操作感を得るため、パワースイツ
チ、バンドスイツチに操作ストロークが小さい押
釦スイツチが利用されるようになつてきており、
これらの押釦スイツチの操作釦は機器本体の前面
に装着されるパネルとは個別に構成され、組み立
てられることが多い。

第１図および第２図に従来のパネル装置を示
す。第１図および第２図において、１は機器本体
の前面に装着されたパネル本体であり、機器本体
の前面に取付けた表示器（図示せず）の透視窓１
ｂおよび機器本体の前面に取付けた押釦スイツチ
群の各操作釦部が突出される複数の釦孔１ａを有
している。２は操作釦本体であり、上記複数の釦
孔１ａに挿入される釦部２ａを有している。３は
機器本体を構成するグリルであり、上記操作釦本
体２の各々の釦部２ａが対向する透孔３ａを有し
ている。５は上記グリル３内に収納したプリント
基板であり、上記グリル３の各々の透孔３ａに対
向するように押釦スイツチ本体４が半田付けによ
り固定されている。ここで、上記操作釦本体２は
上記グリル３の前面に取付けられ、上記釦部２ａ
のそれぞれが上記グリル３の内部に設けたプリン
ト基板５上のそれぞれの押釦スイツチ本体に対向
した状態にあり、上記グリル３の前面に上記パネ
ル本体１が取付けられることにより上記釦部２ａ
のそれぞれが上記釦孔１ａからそれぞれに突設さ
れている。しかしながら、上述した構成において
は機器本体の前面に装着したパネル本体１の釦孔
１ａに機器本体に設けた個別の操作釦本体２の各
釦部２ａを挿入するものであるため、上記操作釦
本体２の上記グリル３への組立時の取付け誤差に
よつて上記操作釦本体２のそれぞれの釦部２ａと
上記パネル本体１のそれぞれ釦孔１ａとが揃わな
くなつて組み立てられなくなることのないよう、
上記釦孔１ａを若干大きく形成していた。そのた
め、上記釦部２ａと上記釦孔１ａとの間の隙間が
左右あるいは上下でアンバランスなものとなり易
く、精巧感を欠くという問題があつた。

考案の目的 本考案はこのような従来の欠点を解消するもの
であり、押釦スイツチ群に対向する操作釦部の並
びのバラツキを少なくし、隣り合つた釦部間の隙
間を一定にして表面仕上がりを良好なものとし、
精巧感を得ることができる電気機器のパネル装置
を提供することを目的とする。

考案の構成 本考案は、上記の目的を達成するため、アルミ
ニウムの押出成形により形成したパネル本体に機
器本体の前面に設けた表示器の透視窓と上記機器
本体の前面に設けた押釦スイツチ群に対向する操
作釦部を一体に形成して、上記機器本体の前面に
装着するように構成したことを特長とするもので
ある。

実施例の説明 第３図および第４図は本考案の一実施例を示し
ており、第３図および第４図において、１１は機
器本体を構成するグリルであり、その前面に複数
個の押釦スイツチ本体１２を所定のピツチ間隔で
並設したプリント基板１３が取付けられている。
１４はアルミニウム製のパネル本体であり、透視
窓部１４ｂおよび操作釦部１４ａが上記機器本体
を構成するグリル１１の前面に対向するように装
着されている。このパネル本体１４は第５図に示
すように上端に略Ｌ字状の板部１５を介して取付
板部１６が一体に形成されており、上記操作釦部
１４ａは上記略Ｌ字状の板部１５に設けた薄肉構
造のヒンジ部１７を通過するまで複数のスリツト
１８を設けることにより構成されている。そして
上記取付板部１６に設けた取付孔１９を貫通して
上記グリル１１の天面にビス２０を締め付けるこ
とにより、上記パネル本体１４が上記グリル１１
に固定されている。２１は上記グリル１１の天面
にビス２２にて取付けられた飾りパネルであり、
上記パネル本体１４のＬ字状の板部１５に対向し
て上記板部１５のヒンジ部１７やそのヒンジ部１
７に発生するクラツクを隠幣するようになつてい
る。また、上記パネル本体１４の操作釦部１４ａ
の下端内面にはＬ字状の係止片２３が設けられて
おり上記グリル１１の下端に設けたストツパー片
２４に引つ掛けられている。

ここで、上記パネル本体１４はアルミニウムの
押出成形により構成されており、上記透視窓１ａ
および取付孔１９が後のプレス加工により形成さ
れる。また、上記パネル本体１４の操作釦部１４
ａは上記Ｌ字状の板部１５に部分的な切削加工を
施すことにより薄肉構造のヒンジ部１７を形成
し、その後、このヒンジ部１７を通過して上記取
付板部１６に至るようにスリツト加工することに
より構成される。

このような構成においては、上記グリル１１に
上記パネル本体１４を装着した状態で上記操作釦
部１４ａのそれぞれが上記グリル１１に取付けた
プリント基板１３上の押釦スイツチ本体１２のそ
れぞれの操作突子１２ａに内接している。

したがつて、上記操作釦部１４ａのそれぞれを
押圧操作することにより、上記操作釦部１４ａの
それぞれは上記ヒンジ部１７を支点として回動し
上記押釦スイツチ本体１２を動作させることがで
きる。この時、上記操作釦部１４ａの押圧ストロ
ークは上記操作釦１４ａの下端が上記グリル１１
の下端に突設したストツパー片２４に当接するこ
とにより制限することができる。また、上記スト
ツパー片２４に上記操作釦部１４ａの下端に設け
た係止片２１が当接することにより、上記操作釦
部１４ａが前方へ移動し折れ曲がるのを防止する
ことできる。

考案の効果 以上のように本考案によればアルミニウムの押
出成形により形成したパネル本体に押釦スイツチ
本体に対向する操作釦部を一体に形成しているた
め、表面仕上げが同時に出き、仕上りのバラツキ
が生じない。又、パネル本体に操作釦部が一体物
であるので、操作釦部の間隔的なバラツキが生じ
ない。又、従来ならパネル本体の釦部に相当ると
ころはくり抜き捨てるが、本案ではパネルの材料
を捨てずにそのまま操作釦部として使用できるた
め非常に材料効率が良い。又、部品点数の削減、
組立工数の削減が表現できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパネル設置の断面図、第２図は
その組立斜視図、第３図は本考案のパネル装置の
一実施例を示す断面図、第４図はその組立斜視
図、第５図は同装置のパネル本体を示し、ａは上
面図、ｂは正面図、ｃは側面図である。 １１……グリル、１２……押釦スイツチ本体、
１３……プリント基板、パネル本体、１４ａ……
透視窓、１４ｂ……操作釦部、１５……板部、１
６……取付板部、１７……ヒンジ部、１８……ス
リツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機器本体を構成するグリルと、前記グリルの前
   面に取付けられかつ複数個の押釦スイツチ本体が
   並設されたプリント基板と、アルミニウムの押出
   成形によりパネル本体とパネル本体の上端に略Ｌ
   字状の板部と取付板部を一体に形成し、その後前
   記略Ｌ字状の板部に切削加工により薄肉構造のヒ
   ンジ部を形成し、前記パネル本体に前記グリルに
   取付けられた表示器に対応する表示窓をプレス加
   工により形成し、さらに前記パネル本体にスリツ
   ト加工を施すことにより前記各押釦スイツチ本体
   に対向する操作釦部を形成してなり、かつ前記プ
   リント基板を覆つて前記グリルに取付けられた前
   面パネルと、前記略Ｌ字状の板部と取付板部を覆
   つて前記グリルに取付けられた飾りパネルとを備
   え、前記パネル本体に設けた前記操作釦部の操作
   による押圧力を前記押釦スイツチ本体に直接伝達
   するように構成したことを特徴とした電気機器の
   パネル装置。