JPH021142Y2

JPH021142Y2 -

Info

Publication number: JPH021142Y2
Application number: JP1983192910U
Authority: JP
Priority date: 1983-12-16
Filing date: 1983-12-16
Publication date: 1990-01-11
Also published as: JPS60100229U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は自動車のフロントシートなどのシー
トアジヤスタに関する。

フロントシートなどを前後方向移動可能にする
シートスライドアジヤスタは、従来、たとえば第
１図乃至第３図に示すように構成されている。す
なわち、１はロツク解錠レバー付ロツク機構２を
備えた第１のスライドレールで、３はレバーなし
ロツク機構４を備えた第２のスライドレールであ
る。この第１、第２のスライドレール１，３はフ
ロア５に固定されるロアレール６とシート７に取
付けられるアツパレール８とから構成され、ロア
レール６に対してアツパレール８が前後方向スラ
イド自在に構成されている。そして、上記ロツク
解錠レバー付ロツク機構２はアツパレール８の上
部に設けられ付勢ばね９によつて矢印ａ方向に付
勢されたシヤフト１０とこのシヤフト１０に固定
されたロツク解錠レバー１１とから構成されてお
り、このレバー１１の下端には係合爪１２が設け
られている。そして、上記ロアレール６の側壁に
は長手方向に亘つて複数個の係合孔１３……が穿
設されており、アツパレール８をスライドさせて
所望位置で上記係合爪１２を係合孔１３……に係
合することによりロツクされるようになつてい
る。また、レバーなしロツク機構４は、アツパレ
ール８の上部に設けられ付勢ばね１４によつて矢
印ａ方向に付勢されたシヤフト１５とこのシヤフ
ト１５に固定された係合爪１６とから構成されて
いる。そして、上記ロアレール６の側壁には長手
方向に亘つて複数個の係合孔１７……が穿設され
ており、上記係合孔１６が選択的に係合してロツ
クされるようになつている。さらに、上記ロツク
解錠レバー１１とレバーなしロツク機構４の係合
爪１６とはプルワイヤ１８によつて連結され、ロ
ツク解錠レバー１１を矢印ｂ方向へ回動すると、
係合爪１２が係合孔１３から抜出し、同時にプル
ワイヤ１８を介して係合爪１６が矢印ｂ方向へ回
動して係合爪１６が係合孔１７から抜出するよう
になつている。

しかしながら、上記従来のシートスライドアジ
ヤスタは、アツパレール８，８の長手方向中間部
すなわち、シート７の前後方向中間部にロツク機
構２，４が設けられており、これらロツク機構
２，４間にプルワイヤ１８が張設されている。

したがつて、リヤシート１９に着座した乗員２
０の足元にプルワイヤ１８が位置し、足がプルワ
イヤ１８に接触することがあり、居住性が悪いと
いう欠点がある。さらに、アツパレール８の上部
にシヤフト１０，１５および付勢ばね９，１４が
露出しているため見栄えが悪く、危険性もある。

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、プルワイヤを前方
へ移動させ後部座席に着座した乗員の足元を拡げ
て居住性を向上させるとともに、ロツク機構をリ
ンクによつて覆い見栄えを向上させることができ
るシートスライドアジヤスタを提供しようとする
ものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。第４図中２１はロツク解錠レバー
付ロツク機構２２を備えた第１のスライドレール
で、２３はレバーなしロツク機構２４を備えた第
２のスライドレールである。第１、第２のスライ
ドレール２１，２３は同一構造であるため、その
一方について説明すると、第５図および第６図に
示すように構成されている。図中２５はロアレー
ル、２６はアツパレールである。ロアレール２５
は上部を開放した断面ほぼコ字状をなしており、
その端末部２７，２７は互いに内側へ折曲して対
向している。そして、この一方の端末部２７には
ロアレール２５の長手方向に亘つて複数個の係合
凹部２８……が設けられている。また、上記アツ
パレール２６は下部を開放した断面ほぼコ字状を
なしており、上記ロアレール２５の上部から嵌合
している。そして、この端末部２９，２９は互い
に内側へ折曲され上記ロアレール２５の底部に係
合している。さらに、上記ロアレール２５の外側
壁とアツパレール２６の内側壁には互いに対向す
る円弧状のガイド溝３０，３０が形成され、これ
らガイド溝３０，３０間には複数個の鋼球３１…
…が転動自在に介在されている。そして、ロアレ
ール２５に対してアツパレール２６が円滑に前後
方向にスライドできるようになつている。

また、上記ロツク解錠レバー付ロツク機構２２
について詳述すると、上記アツパレール２６の長
手方向ほぼ中間部に位置する上部にはロツクプレ
ート３２が設けられている。このロツクプレート
３２は金属板を折曲することにより形成され、ア
ツパレール２６と直交する方向に位置している。
そして、このロツクプレート３２の先端部には鈎
状の枢支部３３が設けられ、この枢支部３３の先
端の弧状部３４は上記アツパレール２６の一側に
穿設したスリツト２６ａに係合し、かつアツパレ
ール２６の上面に突設した当接板３５に回動自在
に枢支されている。また、このロツクプレート３
２の基端部にはその上面を下側へ切起すことによ
り係合爪３６が形成され、この係合爪３６はアツ
パレール２６に穿設した通孔３７を貫通して上記
ロアレール２５の係合凹部２８……と選択的に係
合するようになつている。さらに、ロツクプレー
ト３２の中途部には下方へ突出する一対の突出片
３８，３８が一体に設けられ、これは上記アツパ
レール２６に穿設した長孔３９，３９を貫通して
ロアレール２５内に突出している。また、アツパ
レール２６の下側には上記突出片３８，３８と直
交する方向に線ばねからなり両端部をアツパレー
ル２６に取付けた付勢ばね４１が張設されてい
る。そしてこの付勢ばね４１の中途部は上記突出
片３８，３８に設けた切欠部４２，４２に係止し
ている。したがつて、ロツクプレート３２は付勢
ばね４１によつて常に下方、すなわち係合爪３６
が係合凹部２８に係合する方向に付勢されてい
る。また、このロツクプレート３２の基端部には
上方へ斜めに突出するロツク解錠レバー４３が設
けられ、このロツク解錠レバー４３を手指によつ
て矢印Ａ方向へ押圧すると、ロツクプレート３２
が付勢ばね４１の復元力に抗して枢支部３３を支
点として上方へ回動し、係合爪３６が係合凹部２
８から抜出してロツクが解除されるようになつて
いる。

さらに、上記ロツク解錠レバー付ロツク機構２
２の隣側に位置する上記アツパレール２６にはピ
ン４４を支点として回動自在なリンク４５が設け
られていて、この一端部４６は上記ロツクプレー
ト３２上に位置し、他端部４７はアツパレール２
６の前方へ突出している。そして、このリンク４
５は全周にフランジ４５ａを有しており、上記一
端部４６によつてロツクプレート３２をその上面
から覆つている。また、上記ロツクプレート３２
の一部には切起しからなる押圧片４８が突設さ
れ、これと対向する上記リンク４５の一端部４６
には当接片４９が突設されている。したがつて、
ロツク解錠レバー４３を矢印Ａ方向へ押圧してロ
ツクプレート３２を回動させたとき押圧片４８に
よつて当接片４９が押圧されるようになつてい
る。つまり、リンク４５がピン４４を支点として
回動するようになつている。さらに、リンク４５
の他端部４７にはプルワイヤ５０の一端部が連結
されている。また、このプルワイヤ５０の他端部
はレバーなしロツク機構２４に連結され、両ロツ
ク機構２２，２４が同期するようになつている。

しかして、ロツク解錠レバー４３を矢印Ａ方向
へ押圧して両ロツク機構２２，２４のロツクを解
除した状態で、シート（図示せず）を前後方向へ
スライドさせることにより、ロアレール２５に対
してアツパレール２６が円滑にスライドする。そ
して、所望の位置で、ロツク解錠レバー４３を離
すと、付勢ばね４１の復元力によつてロツクプレ
ート３２が下方へ回動し、係合爪３６が係合凹部
２８に係合してロツクされる。

このとき、係合爪３６は係合凹部２８に対して
上下方向に係脱するため、係合爪３６の幅を係合
凹部２８よりわずかに狭くするだけで係合し、ロ
ツク状態においてアツパレール２６が前後方向に
ガタ付くことはない。

以上説明したように、この考案によれば、ロツ
ク解錠レバー付ロツク機構と連動するリンクの一
端部でロツク機構を上方から覆うとともに他端部
をスライドレールの前方へ延出し、その先端にプ
ルワイヤを接続したことにより、プルワイヤを前
方へ位置させることができ、後部座席に着座した
乗員の足元を拡げて居住性を向上することがで
き、また、ロツク機構の見栄えを向上することが
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来のシートスライドアジ
スタを示すもので、第１図は全体の側面図、第２
図は斜視図、第３図は第２図−線に沿う断面
図、第４図乃至第６図はこの考案の一実施例を示
すもので、第４図は全体の斜視図、第５図はロツ
ク解錠レバー付ロツク機構の斜視図、第６図は同
じく断面図である。２１，２３……スライドレール、２２……ロツ
ク解錠レバー付ロツク機構、２４……レバーなし
ロツク機構、２５……ロアレール、２６……アツ
パレール、３２……ロツクプレート、４５……リ
ンク、５０……プルワイヤ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

フロアに固定されたロアレールと、シート下に
取付けられるアツパレールとからなり、このアツ
パレールを上記ロアレールに前後方向スライド自
在に支持する一対のスライドレールを並設したシ
ートスライドアジヤスタにおいて、一方のスライ
ドレールのアツパレール上面に支持されたロツク
プレート、同ロツクプレートの上面に突出形成さ
れた押圧片、上記アツパレールの上面に枢支され
て同アツパレールに沿つて前方に延在し且つ上記
ロツクプレート上面を覆うように配設されたリン
ク、上記押圧片と係合されるべく同リンクの後端
部近傍に突出形成された当接片、上記リンクの前
端部近傍に連結されて他方のスライドレールに設
けられたロツク機構を作動せしめるプルワイヤを
備えたことを特徴とするシートスライドアジヤス
タ。