JPH02111685A - 海苔養殖用栄養剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、海苔養殖用栄養剤に関する。

近年、海苔養殖技術の進歩殊に人工採苗、浮き流し養殖
法、冷凍保存法等の開発により、海苔の養殖漁場が拡大
し、過密化状態となってきた。そのため海水の換水率が
低下し、栄養塩の供給が不充分となり、海苔の成長が遅
れ、海苔網当りの収量が減少している。そこで海苔の成
長を促進するため、栄養剤の人工施肥が行われている。

栄養剤の施肥法としては、一般に海苔の付着した海苔網
を栄養剤溶液中に一定時間浸漬する方法が用いられてい
る。栄養剤は窒素及び燐化合物を主体としたものが多く
、単純に栄養塩を供給することを考えており、吸収率が
低く満足できる効果が得られていない。栄養剤の施肥は
冬期のしかも飛上での作業であり、処理時間を短縮でき
るような速効性の（吸収性の良℃・）栄養剤の開発が望
まれている。本発明者は、吸収性の良い栄養剤の開発を
進めた結果、本発明を完成した。

本発明は、肥料成分としての窒素含有物質、燐含有物質
、アミノ酸及び／又は糖及び展着剤としてのポリグリセ
リン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする、海苔
養殖用栄養剤である。

本発明の栄養剤は、肥料成分として窒素含有物質及び燐
含有物質を含有することが好ましい。

本発明の海苔養殖用栄養剤は、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルな展着剤として含有することを特色としており、
海苔の細胞内への栄養分の吸収及び海苔の成長を促進す
る効果を有する。

またポリグリセリン脂肪酸エステルは、起泡力及び洗浄
力が太き（、海苔又は海苔網に付着する汚れを除去する
作用を有する。海苔葉体は細胞膜を通して栄養分を吸収
するので、表面の汚れを落とすことはきわめて重要であ
る。本発明の海苔養殖用栄養剤を用いることにより、海
苔の成長が促進されるだけでなく、風味、色つやがよく
、やわらかい製品が得られる。

本発明に用（・られる肥料成分の窒素含有物質としては
、通常窒素肥料と呼ばれる化合物例えば硝酸アンモニウ
ム、硝酸ソーダ、塩化アンモニウム、尿素等が好ましい
。燐含有物質としては、通常燐酸肥料と呼ばれる化合物
例えば燐酸二水素ナトリウム、燐酸水素二ナトリウム、
燐酸三ナトリウム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素二カ
リウム、燐酸三カリウム等の燐酸塩、燐酸フィチン酸等
が用いられる。アミノ酸としては、例えばグルタミン酸
、アスパラギン酸、イソロイシン、ロイシン等、糖とし
ては、例えばグルコース、ガラクトース、マンノース、
キシロース等が用いられる。

ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えばデカグ
リセリルモノラウレート、ヘキサグリセリルモノラウレ
ート、デカグリセリルモノリル−トなどが用いられる。

本発明の海苔養殖用栄養剤は、窒素含有物質、燐含有物
質、アミノ酸及び／又は糖から成る肥料成分にポリグリ
セリン脂肪酸エステルを添加し、よく混合することによ
り製造できる。

ポリグリセリン脂肪酸エステルの添加量は、肥料成分１
００重量部に対し５〜２０重量部が好ましい。

本発明の栄養剤は、肥料成分及びポリグリセリン脂肪酸
エステルの混合物をそのまま用いてもよ℃・が、水を加
えて液剤に製剤化することが好ましい。液剤中の肥料成
分の濃度は０．１〜１０重量％である。

本発明の栄養剤を用℃・る場合は、栄養剤を海水に溶解
又は希釈し、所定濃度の栄養剤溶液を調製し、この栄養
剤溶液に海苔の付着した海苔網を浸漬すればよい。浸漬
時間は通常３〜２０分間である。栄養剤溶液に浸漬した
海苔網は、直ちに海水中に張り込むことが好ましいが、
冷蔵後に海水中に張り込んでもよし・。栄悸剤溶液処理
は１週間に１程度度行うことが好ましく・。

実施例１ 水９１４．５部に硝酸アンモニウム５０部、燐酸二水素
ナトリウム１５部、グルタミン酸ナトリウム０．５部、
グルコース１０部及びデカグリセリルモノラウレート１
０部をｋｉ解し、栄養剤１０００部を得た。

実施例２ デカグリセリルモノラウレートに代えてデカグリセリル
モノリル−トを用い、その他は実施例１と同様にして、
栄養剤１０００部を得た。

実施例６ デカグリセリルモノラウレートに代えてヘキサグリセリ
ルモノラウレートを用い、その他は実施例１と同様にし
て、栄養剤１０００部を得た１゜ 実ｂ１！３例４ 水７７７部に硝酸アンモニウム７０部、硝酸ソーダ２０
部、燐酸５０部、フィチン酸５０部、グルタミン酸１部
、イソロイシン１部、ロイシン１部、グルコース５部、
ガラクトース５部及びデカグリセリルラウレート２０部
を溶解し、栄養剤１０００部を得た。

実施例５ 水９２５部に硝酸アンモニウム５０部、燐酸二水素ナト
リウム１５部及びデカグリセリルモノラウレート１０部
を溶解し、栄養剤１０００部を得六二。

比較例 水９２４．５部に、硝酸アンモニウム５０部、燐酸二水
素ナトリウム１５部、グルタミン酸ナトリウム０．５部
及びグルコース１ｏ部を溶解し、栄養パリ１０００部を
得た。

試験例１ 実施例１〜３及び比較例の栄養剤を海水で１００倍に希
釈し、この希釈液に室内培養した海苔を一定時間浸漬し
たのち、１１のコニカルビカーに入れて培養し、２日、
５日及び１０日口の海苔の大きさを測定して成長率を調
べた。

培養液の換水は３日に１度行（・、水温１８℃、照度４
０００ルクスで培養を行った。供試海苔としては長さ１
２朋、幅２　ｍｍのものを各５検体用（・た。それらの
測定値（平均値）を第１表に示す。

第　　１ 表 試ｔび例２ 便本県荒尾市地先の海苔養殖漁場で試験を行った。海苔
の付着した海苔網を海水中から取出し、実施例１〜６及
び比較例の１００倍海水希ｉｆ＜液：で１０分間浸漬し
た。浸漬処理後、直ちに海水中に張り込み、１０日後に
海苔を採取し、収１隻枚数（１１４１枚当りの乾海苔枚
数）及び品質を調べた。その結果を第２表に示す。

なお処理したのちの原藻を採取し、顕微鏡でＦ’ｊれを
調査したところ、比較例で処理した葉体及び対照の葉体
には汚れが付着していたが、実施例１〜３で処理した葉
体には汚れはほとんど付着して（・なかった。

第　　２ 表 試験例６ デカグリセリルモノラウレート及び比較のため他の界面
活性剤を海水で希釈し、それぞれ１００卿の溶液を調製
した。海苔葉体を前記の溶液に１０分間浸漬！−だのち
海水で洗浄し、２日間培養し、海苔の障害を調査した。

その結果、デカグリセリルモノラウレート溶液に浸漬し
た海苔は健全であったが、オクタデシルトリメチルアン
モニウムクロライド（日本油脂社製、カチオンＡＢ　）
、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド（カチオ
ンＢＢ　）及びヤシアルキルジメチルアンモニウムクロ
ライド（カチオンＦ２−４０Ｅ　）溶液に浸漬した海苔
は死滅した。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 肥料成分としての窒素含有物質、燐含有物質、アミノ酸
   及び／又は糖及び展着剤としてのポリグリセリン脂肪酸
   エステルを含有することを特徴とする、海苔養殖用栄養
   剤。