JPH021091B2 - - Google Patents
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- JPH021091B2 JPH021091B2 JP59275104A JP27510484A JPH021091B2 JP H021091 B2 JPH021091 B2 JP H021091B2 JP 59275104 A JP59275104 A JP 59275104A JP 27510484 A JP27510484 A JP 27510484A JP H021091 B2 JPH021091 B2 JP H021091B2
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Landscapes
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミ
ナ化合物及びその製造法に関する。一価陽イオン
を含むβ−アルミナ化合物はイオン伝導体として
利用される化合物である。 従来技術 従来一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物
は、Na2CO3などの一価の陽イオンを含む塩と
Al2O3を混合した後、これを加熱処理または溶融
する方法が知られている。この方法によると、例
えば生成物M1+xAl11O17+x/2(ただし、Mは一価陽
イオンを表わす)を示される化合物で、xが0.3
以上の大きい単結晶は得られなく、またその値の
変動が大きいなどの問題点があつた。すなわち、
このxの値が小さいのでイオン伝導性が小さい欠
点がある。 発明の目的 本発明の目的は前記一般式におけるxの値が
0.5のものを提供し、イオン伝導性を向上させよ
うとするものである。 発明の構成 本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究の
結果、原料として、Ba0.75Al11O17.25を用い、これ
を一価陽イオンを含む塩中で、その塩の融点以上
の温度で加熱処理すると、Baは二価陽イオンで
あるので、一価陽イオンは2倍量置換し、しかも
β−アルミナ型の六方晶構造を変えることなく置
換し得られ、前記の値を0.5となすことが容易で
あることが分つた。 また、二価金属例えば、Ca、Sr、三価金属、
例えばLa〜Nd等の金属イオンのものでは、β−
アルミナ型の構造でなく、イオン伝導性のないマ
グネトプランバイト型の構造となり、多価金属に
おいてはBaイオンの場合のみβ−アルミナ構造
造を保持し得られるので、出発原料として六方晶
アルミン酸バリウムを用いるのである。このイオ
ン交換は次式に示すような反応式によつて行われ
る。 Ba0.75Al11O17.25+1.5M+ =M1.5Al11O17.25+0.75Ba2+ さらにまた、Ba0.75Al11O17.25で示される六方晶
アルミン酸バリウムにAlの1つ以下Mgで置換す
ることによつて得られる六方晶構造の一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、Xは
0より大きく、1以下を表わす)で示されるもの
も前記六方晶アルミン酸バリウムを同様に原料と
使用し得られることが分つた。 この場合におけるイオン交換は次式で示すよう
な反応式によつて行われる。 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x+(1.5+0.5x)M1
+ =M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x+(0.75+0.25x
)Ba2+ (ただし、xは0より大きく、1以下を表わす)
これらの知見に基づいて本発明を完成した。 本発明の要旨は、 (1) 一般式 M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=0
〜1、Mは一価陽イオンを表わす)で示される
過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合
物。 (2) 一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x (ただし、x=0〜1を表わす)で示される六
方晶β−アルミナ構造を持つ化合物を、モル比
で0.75倍以上の一価陽イオン含有塩中で、その
塩の融点以上の温度で加熱処理することを特徴
とする一般式 M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=0
〜1、Mは一価陽イオンを表わす)で示される
過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物
の製造法。 (3) 一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x (ただし、x=0〜1を表わす)で示される六
方晶β−アルミナ構造を持つ化合物を、モル比
で0.75倍以上の一価陽イオン含有塩中で、その
塩の融点以上の温度で加熱処理して得られた一
般式M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x (ただし、x=0〜1、Mは一価陽イオンを表
わす)で示される化合物を、モル比で1倍以上
の異種の一価陽イオンM′塩中で、その塩の融
点以上の温度で加熱処理することを特徴とする
一般式M′1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、
x=0〜1、M′は異種一価陽イオンを表わす)
で示される過剰の一価陽イオンを含むβ−アル
ミナ化合物の製造法にある。 本発明の方法における原料のBa0.75+0.25xMgx
Al11-xO17.25-0.25xは、フローテイングゾーン法に
よつて容易に所望組成の単結晶として育成し得ら
れる。 得られた単結晶を必要に応じ所望の形状のもの
とし、これを一価陽イオン塩中で、この塩の融点
以上の温度で加熱処理すると、所望形状の過剰一
価陽イオンを含んだβ−アルミナ化合物が得られ
る。 一価陽イオン塩としては、Na、K、Rb、Cs等
の炭酸塩、塩化物、水酸化物、硝酸塩などが用い
られる。 Ba2+を一価陽イオンとイオン交換するには通
常約900〜1000℃の加熱を必要とする。しかし、
一価陽イオンにイオン交換したものを異種の一価
陽イオンにイオン交換する場合は600℃以下の温
度の加熱でよい。従つて、Baイオンを一価陽イ
オンでイオン交換したものを異種の一価陽イオン
にイオン交換することは極めて容易である。 発明の効果 本発明は従来の一価陽イオンを含むβ−アルミ
ナ化合物より一価陽イオンを1.5倍も多く含むβ
−アルミナ化合物及びその製造法を提供し、これ
によりイオン伝導性を高め得た優れた効果を奏し
得るものである。 実施例 1 赤外線集中加熱方式のフローテイング・ゾーン
法によつて育成したBa0.75Al11O17.25で表わされる
六方晶アルミン酸バリウムの透明な単結晶を0.4
×0.4×0.4mm3の大きさに切断し、そのうち数個を
15ml容量のふた付き白金るつぼに入れ、約10gの
無水炭酸カリウムK2CO3(試薬特報)を加え、ふ
たをした後、この白金るつぼを980℃に加熱した
マツフル炉に入れて20時間、空気中で加熱した。
加熱処理の後、室温まで冷却し、すばやく水洗し
て内容物を取り出した。その結果、透明で割れの
ないK1.5Al11O17.25で表わされるベータ・アルミ
ナ化合物単結晶が得られた。Baの残留量はBaO
の形で0.1モル%程度であることがわかつた。得
られた結晶は、六方晶系に属し、a=5.599Å、
c=22.73Åの格子定数をもつていることが粉末
X線回折により明らかとなつた。密度は3.39g/
cm3を示し、組成式とほぼ一致する。標準物質とし
てアルミニウムを用いてCuKα線によつて測定し
た粉末X線回折は第1表に示す通りのものであつ
た。
ナ化合物及びその製造法に関する。一価陽イオン
を含むβ−アルミナ化合物はイオン伝導体として
利用される化合物である。 従来技術 従来一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物
は、Na2CO3などの一価の陽イオンを含む塩と
Al2O3を混合した後、これを加熱処理または溶融
する方法が知られている。この方法によると、例
えば生成物M1+xAl11O17+x/2(ただし、Mは一価陽
イオンを表わす)を示される化合物で、xが0.3
以上の大きい単結晶は得られなく、またその値の
変動が大きいなどの問題点があつた。すなわち、
このxの値が小さいのでイオン伝導性が小さい欠
点がある。 発明の目的 本発明の目的は前記一般式におけるxの値が
0.5のものを提供し、イオン伝導性を向上させよ
うとするものである。 発明の構成 本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究の
結果、原料として、Ba0.75Al11O17.25を用い、これ
を一価陽イオンを含む塩中で、その塩の融点以上
の温度で加熱処理すると、Baは二価陽イオンで
あるので、一価陽イオンは2倍量置換し、しかも
β−アルミナ型の六方晶構造を変えることなく置
換し得られ、前記の値を0.5となすことが容易で
あることが分つた。 また、二価金属例えば、Ca、Sr、三価金属、
例えばLa〜Nd等の金属イオンのものでは、β−
アルミナ型の構造でなく、イオン伝導性のないマ
グネトプランバイト型の構造となり、多価金属に
おいてはBaイオンの場合のみβ−アルミナ構造
造を保持し得られるので、出発原料として六方晶
アルミン酸バリウムを用いるのである。このイオ
ン交換は次式に示すような反応式によつて行われ
る。 Ba0.75Al11O17.25+1.5M+ =M1.5Al11O17.25+0.75Ba2+ さらにまた、Ba0.75Al11O17.25で示される六方晶
アルミン酸バリウムにAlの1つ以下Mgで置換す
ることによつて得られる六方晶構造の一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、Xは
0より大きく、1以下を表わす)で示されるもの
も前記六方晶アルミン酸バリウムを同様に原料と
使用し得られることが分つた。 この場合におけるイオン交換は次式で示すよう
な反応式によつて行われる。 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x+(1.5+0.5x)M1
+ =M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x+(0.75+0.25x
)Ba2+ (ただし、xは0より大きく、1以下を表わす)
これらの知見に基づいて本発明を完成した。 本発明の要旨は、 (1) 一般式 M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=0
〜1、Mは一価陽イオンを表わす)で示される
過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合
物。 (2) 一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x (ただし、x=0〜1を表わす)で示される六
方晶β−アルミナ構造を持つ化合物を、モル比
で0.75倍以上の一価陽イオン含有塩中で、その
塩の融点以上の温度で加熱処理することを特徴
とする一般式 M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=0
〜1、Mは一価陽イオンを表わす)で示される
過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物
の製造法。 (3) 一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x (ただし、x=0〜1を表わす)で示される六
方晶β−アルミナ構造を持つ化合物を、モル比
で0.75倍以上の一価陽イオン含有塩中で、その
塩の融点以上の温度で加熱処理して得られた一
般式M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x (ただし、x=0〜1、Mは一価陽イオンを表
わす)で示される化合物を、モル比で1倍以上
の異種の一価陽イオンM′塩中で、その塩の融
点以上の温度で加熱処理することを特徴とする
一般式M′1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、
x=0〜1、M′は異種一価陽イオンを表わす)
で示される過剰の一価陽イオンを含むβ−アル
ミナ化合物の製造法にある。 本発明の方法における原料のBa0.75+0.25xMgx
Al11-xO17.25-0.25xは、フローテイングゾーン法に
よつて容易に所望組成の単結晶として育成し得ら
れる。 得られた単結晶を必要に応じ所望の形状のもの
とし、これを一価陽イオン塩中で、この塩の融点
以上の温度で加熱処理すると、所望形状の過剰一
価陽イオンを含んだβ−アルミナ化合物が得られ
る。 一価陽イオン塩としては、Na、K、Rb、Cs等
の炭酸塩、塩化物、水酸化物、硝酸塩などが用い
られる。 Ba2+を一価陽イオンとイオン交換するには通
常約900〜1000℃の加熱を必要とする。しかし、
一価陽イオンにイオン交換したものを異種の一価
陽イオンにイオン交換する場合は600℃以下の温
度の加熱でよい。従つて、Baイオンを一価陽イ
オンでイオン交換したものを異種の一価陽イオン
にイオン交換することは極めて容易である。 発明の効果 本発明は従来の一価陽イオンを含むβ−アルミ
ナ化合物より一価陽イオンを1.5倍も多く含むβ
−アルミナ化合物及びその製造法を提供し、これ
によりイオン伝導性を高め得た優れた効果を奏し
得るものである。 実施例 1 赤外線集中加熱方式のフローテイング・ゾーン
法によつて育成したBa0.75Al11O17.25で表わされる
六方晶アルミン酸バリウムの透明な単結晶を0.4
×0.4×0.4mm3の大きさに切断し、そのうち数個を
15ml容量のふた付き白金るつぼに入れ、約10gの
無水炭酸カリウムK2CO3(試薬特報)を加え、ふ
たをした後、この白金るつぼを980℃に加熱した
マツフル炉に入れて20時間、空気中で加熱した。
加熱処理の後、室温まで冷却し、すばやく水洗し
て内容物を取り出した。その結果、透明で割れの
ないK1.5Al11O17.25で表わされるベータ・アルミ
ナ化合物単結晶が得られた。Baの残留量はBaO
の形で0.1モル%程度であることがわかつた。得
られた結晶は、六方晶系に属し、a=5.599Å、
c=22.73Åの格子定数をもつていることが粉末
X線回折により明らかとなつた。密度は3.39g/
cm3を示し、組成式とほぼ一致する。標準物質とし
てアルミニウムを用いてCuKα線によつて測定し
た粉末X線回折は第1表に示す通りのものであつ
た。
【表】
【表】
実施例 2
赤外線集中加熱方式のフローテイング・ゾーン
法によつて育成したBa0.75Al11O17.25で表わされる
六方晶アルミン酸バリウムの透明単結晶を0.4×
0.4×0.4mm3の大きさに切断し、そのうち数箇を15
ml容量のふた付き白金るつぼに入れ、約10gの無
水炭酸ナトリウムNa2CO3(特級試薬)を加えふ
たをした後、この白金るつぼを980℃に加熱した
マツフル炉に入れて20時間、空気中で加熱した。
加熱処理後、室温まで冷却し、すばやく水洗して
内容物を取り出した。その結果、少し細かい割れ
の入つたベータ・アルミナ化合物の単結晶が得ら
れた。Ba成分の残留はなく完全にNa成分に置換
していた。この置換速度はK2CO3を用いた場合
よりも早い。得られた結晶は、六方晶系に属し、
a=5.591Å、c=22.62Åの格子定数をもつてい
ることが、粉末X線回折によつて明らかとなつ
た。密度は3.29g/cm3であつた。標準物質として
アルミニウムを用い、CuKα線によつて測定した
粉末X線回折は第2表に示す通りのものであつ
た。
法によつて育成したBa0.75Al11O17.25で表わされる
六方晶アルミン酸バリウムの透明単結晶を0.4×
0.4×0.4mm3の大きさに切断し、そのうち数箇を15
ml容量のふた付き白金るつぼに入れ、約10gの無
水炭酸ナトリウムNa2CO3(特級試薬)を加えふ
たをした後、この白金るつぼを980℃に加熱した
マツフル炉に入れて20時間、空気中で加熱した。
加熱処理後、室温まで冷却し、すばやく水洗して
内容物を取り出した。その結果、少し細かい割れ
の入つたベータ・アルミナ化合物の単結晶が得ら
れた。Ba成分の残留はなく完全にNa成分に置換
していた。この置換速度はK2CO3を用いた場合
よりも早い。得られた結晶は、六方晶系に属し、
a=5.591Å、c=22.62Åの格子定数をもつてい
ることが、粉末X線回折によつて明らかとなつ
た。密度は3.29g/cm3であつた。標準物質として
アルミニウムを用い、CuKα線によつて測定した
粉末X線回折は第2表に示す通りのものであつ
た。
【表】
【表】
実施例 3
実施例1に従つて作つたK1.5Al11O17.25で表わ
されるベータ・アルミナ単結晶を15ml容量のふた
つき白金るつぼに入れ、塩化ナトリウム(NaCl)
と硝酸ナトリウム(NaNO3)をモル比で3:7
に混合した粉末約10gを加え、ふたをした後、こ
の白金るつぼを600℃に加熱したマツフル炉に入
れて22時間、空気中で加熱した。加熱処理後、室
温まで冷却し、すべやく水洗して内容物を取り出
した。その結果、割れのない透明なベータ・アル
ミナ単結晶が得られた。カリウム成分は結晶中に
残留しておらず、完全にナトリウムに置換してい
た。 実施例 4 赤外線集中加熱方式のフローテイング・ゾーン
法によつて育成したBaMgAl10O17で表わされる
β−アルミナ型構造をもつ六方晶アルミン酸バリ
ウムの透明単結晶を0.4×0.4×0.4mm3の大きさに
切断し、そのうち数箇を、15ml容量のふたつき白
金るつぼに入れ、約10gの無水炭酸カリウム
K2CO3(特級試薬)を加え、ふたをした後、この
白金るつぼをマツフル炉に入れ、980℃で20時間、
空気中で加熱した。加熱処理後、室温まで冷却し
すばやく水洗して内容物を取り出した。その結
果、細かい割れを生じているベータ・アルミナ化
合物の単結晶が得られた。出発物質と生成物質を
電子線マイクロアナライザーで分析したところ第
3表の結果が得られた。生成物質は、K2.0
MgAl10O17で表わされ、X線回折によつてβ−ア
ルミナ型構造であることが確認された。
されるベータ・アルミナ単結晶を15ml容量のふた
つき白金るつぼに入れ、塩化ナトリウム(NaCl)
と硝酸ナトリウム(NaNO3)をモル比で3:7
に混合した粉末約10gを加え、ふたをした後、こ
の白金るつぼを600℃に加熱したマツフル炉に入
れて22時間、空気中で加熱した。加熱処理後、室
温まで冷却し、すべやく水洗して内容物を取り出
した。その結果、割れのない透明なベータ・アル
ミナ単結晶が得られた。カリウム成分は結晶中に
残留しておらず、完全にナトリウムに置換してい
た。 実施例 4 赤外線集中加熱方式のフローテイング・ゾーン
法によつて育成したBaMgAl10O17で表わされる
β−アルミナ型構造をもつ六方晶アルミン酸バリ
ウムの透明単結晶を0.4×0.4×0.4mm3の大きさに
切断し、そのうち数箇を、15ml容量のふたつき白
金るつぼに入れ、約10gの無水炭酸カリウム
K2CO3(特級試薬)を加え、ふたをした後、この
白金るつぼをマツフル炉に入れ、980℃で20時間、
空気中で加熱した。加熱処理後、室温まで冷却し
すばやく水洗して内容物を取り出した。その結
果、細かい割れを生じているベータ・アルミナ化
合物の単結晶が得られた。出発物質と生成物質を
電子線マイクロアナライザーで分析したところ第
3表の結果が得られた。生成物質は、K2.0
MgAl10O17で表わされ、X線回折によつてβ−ア
ルミナ型構造であることが確認された。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=0
〜1、Mは一価陽イオンを表わす)で示される過
剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物。 2 一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=
0〜1を表わす)で示される六方晶β−アルミナ
構造を持つ化合物を、モル比で0.75倍以上の一価
陽イオン含有塩中で、その塩の融点以上の温度で
加熱処理することを特徴とする一般式M1.5+0.5x
MgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=0〜1、Mは
一価陽イオンを表わす)で示される過剰の一価陽
イオンを含むβ−アルミナ化合物の製造法。 3 一般式 Ba0.75+0.25xMgxAl11-xO17.25-0.25x (ただし、x=0〜1を表わす)で示される六方
晶β−アルミナ構造を持つ化合物を、モル比で
0.75倍以上の一価陽イオン含有塩中で、その塩の
融点以上の温度で加熱処理して得られた一般式
M1.5+0.5xMgxAl11-xO17.25-0.25x(ただし、x=0〜
1、Mは一価陽イオンを表わす)で示される化合
物を、モル比で1倍以上の異種の一価陽イオン
M′塩中で、その塩の融点以上の温度で加熱処理
することを特徴とする一般式M′1.5+0.5xMgxAl11-x
O17.25-0.25x(ただし、x=0〜1、M′は異種一価
陽イオンを表わす)で示される過剰の一価陽イオ
ンを含むβ−アルミナ化合物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59275104A JPS61151025A (ja) | 1984-12-25 | 1984-12-25 | 過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59275104A JPS61151025A (ja) | 1984-12-25 | 1984-12-25 | 過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61151025A JPS61151025A (ja) | 1986-07-09 |
JPH021091B2 true JPH021091B2 (ja) | 1990-01-10 |
Family
ID=17550807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59275104A Granted JPS61151025A (ja) | 1984-12-25 | 1984-12-25 | 過剰の一価陽イオンを含むβ−アルミナ化合物及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61151025A (ja) |
-
1984
- 1984-12-25 JP JP59275104A patent/JPS61151025A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61151025A (ja) | 1986-07-09 |
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