JPH021021Y2 - - Google Patents

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JPH021021Y2
JPH021021Y2 JP2936584U JP2936584U JPH021021Y2 JP H021021 Y2 JPH021021 Y2 JP H021021Y2 JP 2936584 U JP2936584 U JP 2936584U JP 2936584 U JP2936584 U JP 2936584U JP H021021 Y2 JPH021021 Y2 JP H021021Y2
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electrode
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electrode terminal
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【考案の詳細な説明】 本考案は、平面あるいは曲面への密着性を改善
した高分子圧電体膜からの電極端子の取り出し構
造に関する。
近年、振動センサー、マイクロホン、スピーカ
ー等の用途に電気機械変換素子として、フツ化ビ
ニリデン系樹脂等からなる単層または複層(バイ
モルフ)の高分子圧電体膜が広く用いられはじめ
ている。例えば振動センサーについては、従来、
PZT等のセラミツク圧電体膜の両面に蒸着等に
より電極膜を設け、それぞれの電極膜にリード線
を半田付けしたものが用いられていたが、このよ
うなセラミツク製の振動センサーには、被検体が
曲面をなす場合には追随性が悪いため測定精度が
落ること、また測定可能な振動数が500Hz以下で
あつて、例えばタービン等の10KHz程度にも達す
る高周波振動の測定が不可能なこと、等の不都合
があるのに対して、このような欠点のない高分子
圧電体膜を用いるセンサーは、本質的に適してい
る。
本考案者らは、上述した高分子圧電体膜を振動
センサーとして用いる際の利点に着目し、且つそ
の欠点の1つである端子取り出し部の機械的耐久
性を改善した一つの電極端子取り出し構造体を開
発している(同日の実用新案登録願(1))。かくし
て得られた電極端子取り出し構造体は、典型的に
は第1図に厚さ方向断面図を示すような構造を有
する。すなわち、高分子圧電体膜1の両面には、
Al,Ni,Cr等の蒸着膜からなる電極膜2aおよ
び2bが設けられ、全体として振動センサーのセ
ンサー部をなす圧電素子10を形成している。電
極膜2a,2bの各々には、エポキシ系樹脂、シ
アノアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、フエ
ノール系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、ブチ
ラール系樹脂、ニトリル系ゴム、クロロプレン系
ゴム等からなる非導電性接着剤あるいはこれに少
量の金属もしくはカーボン等の導電性粉末を加え
た低導電性接着剤(本明細書では、これらを総称
して「非良導電性接着剤」と称する)6により、
Cu、真ちゆう等からなる導電体リング5a,5
bを接合する。またこの導電体リングには、予
め、半田3によりリード線4a,4bがそれぞれ
接続されている。次いで、このようにして接着し
た導電体リング5a,5bの開口に、バインダー
樹脂中に金属粉あるいはカーボン粉末を分散させ
てなる導電性樹脂接着剤あるいは低融点半田等
(本明細書では、これらを総称して「良導電性接
着剤」と称する)7を盛つて、これら導電体リン
グ5a,5bと、電極膜2a,2bとの導通を確
保してなる。
しかしながら、第1図に示すような構造体を振
動センサーとして用いるときには、振動特性を測
定すべき被検体が曲面をなしている場合は不都合
は比較的少ないが、平面である場合には、導電体
リング5b(または5a)等の突出部の存在が、
被検体との密着を妨げ、またノイズ振動の発生の
原因となつて、測定精度を低下させることがあ
る。また、被検体が曲面であり、例えば被検体の
面に密着して振動を測定したい場合のごとく、振
動センサーを被検体に貼り付けて使用するような
場合には不都合である。
上記した問題は、セラミツク圧電体を用いる振
動センサーの場合には、却つて解決が容易であ
る。何故ならば、この場合には、第2図に示すよ
うに、セラミツク圧電体自体が、その強度的要求
から、例えば0.3mm程度以上と比較的厚いために、
その側壁を利用して裏面電極12bを表面へと延
長し、その延長部12bbにおいてリード線14
bを半田13により接合すれば、裏面電極12b
は全体として被検体との密着に利用可能となる。
しかしながら高分子圧電体膜は、例えば0.01〜
0.3mm程度と薄く、またその薄さの故に高周波振
動に対する適合性を有するものであるため、上記
のように、裏面電極を圧電体膜の端壁を利用して
表面に延長することは不可能である。また高分子
圧電体膜をパイロセンサーとして用いる場合に
も、例えば受光窓に密着して固定し、その裏面の
みから電極リード線を取り出したい場合がある。
上述の事情に鑑み、本考案の主要な目的は、高
分子圧電体膜を、例えば振動センサー、パイロセ
ンサー等に利用するに際して要求される平面ある
いは曲面との密着性を改善した高分子圧電体膜の
電極端子取り出し構造体を提供することにある。
本考案者らの研究によれば、高分子圧電体膜が
その両面に電極膜を設けた後になお有する可撓性
を利用することにより、上述の目的の達成が可能
であることが見出された。すなわち、本考案の高
分子圧電体膜の電極端子取り出し構造体は、帯状
高分子圧電体膜の表裏面に電極膜を設けてなる帯
状圧電素子を端部近傍で折り返し接合して、表面
および裏面電極膜の隣接部を形成し、該隣接する
表裏面電極膜に、それぞれ導体を接合してなるこ
とを特徴とするものである。
以下、本考案を実施例について図面を参照しつ
つ更に具体的に説明する。
第3図aは、本考案の一実施例にかかる振動セ
ンサー用電極端子取り出し構造体の、第1図に対
応する厚さ方向模式断面図であり、第3図bは同
実施例の平面図である。この実施例において、高
分子圧電体膜1の両面には、Al,Ni,Cr等の蒸
着膜からなる電極膜2aおよび2bが設けられ、
全体として振動センサーのセンサー部をなす圧電
素子10を形成している。圧電素子10の寸法の
一例を挙げれば、長さが10mm、巾が1.5mm、厚さ
が約0.02mmであり、その厚さのほとんどは圧電体
膜1が占め、電極膜2a,2bの各々の厚さは
500Å程度である。本考案にしたがい、この帯状
圧電素子10は、その端部近傍で折り返され、そ
の端部はエポキシ樹脂等の接着剤25により接合
されて、表面電極2aおよび裏面電極2bの隣接
部が形成される。そして、この隣接する表、裏面
電極2a,2bの各々に半田等の導電性接着剤2
3によりリード線24aおよび24bが接続され
ている。したがつて、この圧電素子の折返し部以
外の裏面電極2bは、例えば接着剤を塗布する等
により、被検体に密接に貼り付け可能となる。
帯状圧電素子の折返しの態様には、ある程度の
任意性がある。第3図bに対応して平面図で示せ
ば、例えば第4図に示すように、予め帯状圧電素
子10aの端部に折返し用の舌片10aaを設け、
これを折返し接合する態様;第5図に示すよう
に、帯状圧電素子10bの端部の巾方向の一部を
切り起し、折返し接合する態様;第6図に示すよ
うに、帯状圧電素子10cの端部近傍で、その一
部を巾方向に切り起し、折返し接合する態様;第
7図に示すように、帯状圧電素子10dの端部近
傍で、その一部を中央側から端部に向けて切り起
し、折返し接合する態様、のいずれも可能であ
る。
更に、第3図aの例においては帯状圧電素子の
折返し部に余裕を設けているが、第8図および第
9図(但し圧電素子の積層構造の図示は省略す
る)に示すように、芯材26を介して(第8図)、
あるいは介さずに(第9図)、端部を折曲げに近
い状態で折返し、接着剤25で接合する形態を取
つてもよい。第9図の例のように、実質的に折曲
げ状態となつたときは、内側に入り、曲率半径の
小さい電極2aは破損し得るが、裏側と連続する
必要がある電極2bは、外側で曲率半径が大きく
なるので破損のおそれは少ない。
なお、第3図〜第9図の例においては、電極膜
2a,2bへ接続されるべき導体をリード線24
a,24bとし、またその接合を単に導電性接着
剤23により行なうものとして説明したが、この
接合構造の詳細は、電極膜2a,2bに接続され
る導体(上記例においてはリード線24aおよび
24b)のそれぞれについて、第1図において説
明したように、導体が、その端部近傍に開口を有
し、開口の周囲において非良導電性接着剤を介し
て電極膜に接合され、且つ開口部において良導電
性接着剤により電気的に接続される態様とするこ
とが好ましい。何故ならば、先にも述べたよう
に、高分子圧電体膜を溶融ないし熱劣化させない
温度で溶融し、且つ充分な接着力を与える導電性
接着剤は少ないからである。
また、上記第1図のような接合構造を採用し、
なお一層耐久性の良い構造として、第10図のよ
うな構造も採用し得る。すなわち、圧電素子10
の折返し部が接合されるべき電極膜2a面には、
まず開口を有し且つ開口と逆側の端部近傍に予め
半田23によりリード線24aを接合してなる金
属板36が、その開口部を除いて非導電性接着剤
6により接合され、且つその開口部には良導電性
接着剤7が盛られて電極膜2aと金属板36との
電気的導通が確保されている。また、この金属板
36の上面には、リード線24aの取出し部を除
いて非導電性接着剤6が塗布され、圧電素子10
の折返し部が接合され、更に折返しにより表側に
きた裏面電極2b面には、第1図と同様に、予め
リード線24bを半田づけした金属リング5b
が、その開口部を除いて、非導電性接着剤6によ
り接合され、且つその開口部には良導電性接着剤
7が盛られて電極膜2bと金属リング5bとの電
気的導通が確保されている。この第10図に示す
ような構造を採用することにより、非導電性接着
剤による接着面積が大きく得られ、接着力が、か
なり強化される。またリード線24aおよび24
bは予め開口を有する金属体5bならびに36に
対して半田により接着しておけばよいので、圧電
素子10の劣化を招くことなく、強固に接着され
る。したがつて、この例の構造体は、振動が継続
的に加わり、接着力の低下が懸念される用途に対
しても好適に使用され得る。
なお、上記の例においては本考案の電極端子取
り出し構造体の好ましい適用例として、振動セン
サーについて述べたが、高分子圧電体膜を複層化
し、あるいは他の薄膜体との積層体としたバイモ
ルフ、パイロセンサー等の用途についても、片側
の面に電極端子を設けることが望ましい限りにお
いて同様の電極端子取り出し構造体が採用し得
る。
上述したように、本考案によれば、高分子圧電
体膜の表、裏面に電極膜を設けてなる帯状圧電素
子の可撓性を利用して折返し接合構造を採用し、
表、裏面の電極膜を隣接させ、この隣接部におい
て、表、裏面の電極膜に導体を接続することによ
り、例えば振動センサーにおいて要求されるよう
に、平面あるいは曲面との密着性の良好な高分子
圧電体膜ないし圧電素子の電極端子取り出し構造
体が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案者らが本考案以前に試験した電
極端子取り出し構造体の一例の厚さ方向断面図、
第2図はセラミツク圧電体を用いる振動センサー
において採用し得る電極端子取り出し構造体、第
3図aおよびbはそれぞれ本考案の一実施例にか
かる電極端子取り出し構造体の厚さ方向断面図お
よび平面図、第4図〜第7図はそれぞれ本考案の
電極端子取り出し構造体の他の実施例の平面図、
第8図、第9図および第10図は本考案の電極端
子取り出し構造体の他の実施例の厚さ方向断面図
である。 1……高分子圧電体膜、2a,2b……電極、
3,13……半田、4a,4b,14a,14
b,24a,24b……リード線、5a,5b…
…導電体リング、6……非良導電性接着剤、7…
…良導電性接着剤、10,10a,10b,10
c,10d……帯状圧電素子、23……導電性接
着剤。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 帯状高分子圧電体膜の表裏面に電極膜を設け
    てなる帯状圧電素子を端部近傍で折り返し接合
    して、表面および裏面電極膜の隣接部を形成
    し、該隣接する表裏面電極膜に、それぞれ導体
    を接合してなることを特徴とする、高分子圧電
    体膜の電極端子取り出し構造体。 2 帯状圧電素子の一部を切り起し、該切り起し
    部を折り返し接合して、表裏面電極膜の隣接部
    を形成してなる実用新案登録請求の範囲第1項
    に記載の電極端子取り出し構造体。 3 前記導体が、その端部近傍に開口を有し、開
    口の周囲において非良導電性接着剤を介して電
    極膜に接合され、且つ開口部において良導電性
    接着剤により電気的に接続される実用新案登録
    請求の範囲第1項または第2項に記載の電極端
    子取り出し構造体。
JP2936584U 1984-03-02 1984-03-02 電極端子取り出し構造体 Granted JPS60142469U (ja)

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WO2015041016A1 (ja) * 2013-09-20 2015-03-26 株式会社村田製作所 圧電素子および圧電センサ

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