JPH02100233A - 含浸型陰極の製造方法 - Google Patents

含浸型陰極の製造方法

Info

Publication number
JPH02100233A
JPH02100233A JP25267388A JP25267388A JPH02100233A JP H02100233 A JPH02100233 A JP H02100233A JP 25267388 A JP25267388 A JP 25267388A JP 25267388 A JP25267388 A JP 25267388A JP H02100233 A JPH02100233 A JP H02100233A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin plate
ruthenium
molybdenum
porous tungsten
impregnated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25267388A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2685835B2 (ja
Inventor
Daisuke Miyazaki
大輔 宮崎
Noboru Kitamori
昇 北森
Tsutae Takahashi
高橋 傳
Sakae Kimura
木村 栄
Akito Hara
昭人 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Electronic Device Engineering Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP63252673A priority Critical patent/JP2685835B2/ja
Publication of JPH02100233A publication Critical patent/JPH02100233A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2685835B2 publication Critical patent/JP2685835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、含浸型陰極の製造方法に関する。
(従来の技術) 陰極線管などの電子管用陰極として、従来より多孔質タ
ングステンの空孔部に電子放射性物質を含浸させ、かつ
この多孔質タングステンの背面にルテニウム・モリブデ
ン焼結層を形成して、電子放射性物質の蒸発を防ぐよう
にした含浸型陰極がある。
この含浸型陰極の′IA造方法としては、既に各種方法
が知られているが、その一方法として、特開昭58−4
4643号公報には、つぎの方法が示されている。まず
タングステン粉末を圧縮成形したのち、還元性雰囲気中
で焼結して大径長大な多孔質タングステンロッドを形成
する。つぎにこの多孔質タングステンロッドの空孔部に
銅を含浸する。そしてこの銅含浸多孔質タングステンロ
ッドを旋盤加工あるいはワイヤ放電加工などにより、厚
さ0.5M、直径30.程度の薄板にスライスする。つ
ぎに硝酸によりこの薄板中の銅を溶解、あるいは還元性
雰囲気中で加熱処理して、薄板から銅を除去し、その後
、この多孔質タングステン薄板の一方の面にルテニウム
とモリブデンの混合粉末と有機バインダーからなる懸濁
液を滴下し乾燥し、さらに還元性雰囲気中で約2000
’Cに加熱して、多孔質タングステン薄板の一方の面に
ルテニウムとモリブデンを溶融させて電子放射性物質の
蒸発を防止するためのルテニウム・モリブデン混合焼結
層を形成する。その俊還元性雰囲気中でこの多孔質タン
グステン薄板の空孔部に、Bad、Cab。
M2O3からなる電子放射性物質を含浸させる。
そしてこの電子放射性物質を含浸させた多孔質タングス
テン薄板を放電加工あるいはレーザ加工などにより、所
定形状寸法に切抜いて陰極とする。
しかし、こような方法により含浸型陰極を製造すると、
銅含浸大径長大な多孔質タングステンロッドから銅含浸
多孔質タングステン薄板を形成するとき、旋盤加工につ
いては、形成する薄板の厚みが薄いために割れが発生し
やすい。また、ワイヤ放電加工については、被加工物が
比較的強度の低いタングステン粉末の焼結体であり、そ
れにワイヤー放電加工固有の欠点も加わって、加工表面
に微細な亀裂が発生し、その後所定形状寸法に切俵かれ
た陰極を支持体に溶接するときに割れることがある。さ
らに、圧縮成形により多孔質タングステンロッドを形成
するため、プレスむらによりロッド中央部と周辺部とで
約0.3’j/cri程度の比重差を生じ、一定品質の
ものが得られないという問題がある。
他の製造方法として、特開昭61−176803号公報
には、多孔質タングステン薄板の一方の面にルテニウム
とモリブデンの混合液を塗布したのち焼結して、ルテニ
ウム・モリブデン混合焼結層を形成し、つぎにこのルテ
ニウム・モリブデン混合焼結層の形成された多孔質タン
グステン薄板の空孔部に電子放射性物質を含浸させ、そ
の後この電子放射性物質を含浸させた多孔質タングステ
ン薄板を所定形状寸法に切抜く方法が示されている。
しかし、この方法では、多孔質タングステン薄板の一方
の面にルテニウム・モリブデン混合焼結層を均一厚さに
形成することがむずかしく、そのため、その後所定形状
寸法に切抜かれた陰極を支持体に接合するとき、ルテニ
ウム・モリブデン混合焼結層全面が支持体の接合面に密
着せず、また、剥離することがある。またそのために支
持体から陰極への熱伝導が不安定となり、安定した電子
放射が得られないという問題がある。
ざらに、特開昭58−34539号公報には、多孔質タ
ングステンの内部空孔から表面へのBaの供給を速くし
て安定した供給が得られるように空孔率の大きいタング
ステン層を下層とし、表面からBaの不所望な蒸発を抑
えるために空孔率の小さいタングステン層を表面層とし
て、電子放射特性の経時変化を少なくした長寿命の含浸
型陰極が示されており、その積層多孔質タングステンの
製造方法として、たとえば2層構造の場合、粒径の異な
る2種類のタングステン粉末を各別に圧縮成形し、還元
性雰囲気中で焼結して各別に空孔率の異なる多孔質タン
グステン薄板をつくる。つぎに機械加工性をよくするた
めに銅を含浸し、所定寸法に加工したのち、還元性雰囲
気中で加熱して銅を除去する。
その後、空孔率の大きい多孔質タングステン薄板を下層
とし、空孔率の小さい多孔質タングステン薄板を表面層
として重ね、ろう付けあるいは溶接などの手段により側
面を接合して形成している。
しかし、この製造方法では、積層多孔質タングステンの
小径、薄板化が容易でなく、量産性に欠ける。また、接
合部を完全に密着させることがむずかしく、陰極表面へ
のBaの供給が不安定となり、安定した電子放射が得ら
れない場合がある。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように、従来より含浸型陰極の製造方法には、特
開昭58−44643号公報または特開昭61−176
803号公報に示されている方法など各種方法があるが
、そのいずれも量産性に問題があり、安定した品質の含
浸型陰極を歩留りよく量産することができない。また、
積層多孔質タングステンを基体とするものもあるが、こ
の含浸型陰極についても、その製造工程が複雑でコスト
高となり、しかも安定した品質の含浸型陰極を量産する
ことがむずかしいという問題がある。
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、
安定した品質の含浸型陰極を歩留りよく量産できる含浸
型陰極の製造方法を得ることを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 含浸型陰極の製造方法において、タングステン粉末と有
機樹脂との混合物をシートに成形したのち焼結して多孔
質タングステン薄板を形成し、その一方の面にルテニウ
ム・モリブデン混合物を塗布したのち焼結して、上記多
孔質タングステン薄板の一方の面にルテニウム・モリブ
デン焼結層を形成し、このルテニウム・モリブデン焼結
層の形成された多孔質タングステン薄板の空孔部に電子
放射性物質を含浸させ、その後この電子放射性物質の含
浸された多孔質タングステン薄板から切汰いて所定形状
寸法の陰極を形成するようにした。
また、他の方法として、タングステン薄板とルテニウム
・モリブデン薄板とを各別に成形し、それらを貼合せ焼
結して多孔質タングステン薄板の一方の面にルテニウム
・モリブデン焼結層を形成したのち、その多孔質タング
ステン薄板の空孔部に電子放射性物質を含浸するように
した。
また、空孔率の異なる多層構造の多孔質タングステン薄
板からなる含浸型陰極の製造方法として、粒径および粒
度分布の異なる複数のタングステン薄板を各別に成形し
、それらを貼合せ焼結して空孔率の異なる多層構造の多
孔質タングステン薄板を形成したのち、その空孔率の大
きい面側にルテニウム・モリブデン混合焼結層を形成し
、その後この多孔質タングステン薄板の空孔部に電子放
射性物質を含浸するようにした。
(作 用) 上記のように、タングステン粉末と有機樹脂との混合物
を薄板に成形し、その成形物を焼結して多孔質タングス
テン薄板を形成すると、旋盤加工やワイヤ放電加工など
の機械加工を施すことなく多孔質タングステン薄板を形
成することができ、安定した品質の含浸型陰極を容易に
製造することができる。
また、タングステン薄板とルテニウム・モリブデン薄板
とを各別に成形し、それらを貼合せ焼結すると、多孔質
タングステン薄板の一方の面に厚さ一定のルテニウム・
モリブデン混合焼結層を形成することができる。
ざらに、粒径および粒度分布の異なる複数のタングステ
ン薄板を各別に成形し、それらを貼合せ焼結して空孔率
の異なる多層構造の多孔質タングステン薄板を形成する
と、従来のように複雑な工程を要することなく所要の多
層構造の多孔質タンゲステンを容易に形成することがで
きる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明
する。
実施例1゜ 第1図(a)図に示すように、粒径2〜10μmのタン
グステン粉末と水溶性有機樹脂を均一に混合し、これに
水を加えてタングステンペースト(1)を作る。このペ
ースト(1)中の気泡を減圧吸引して取除いたのち、(
b)図に示すように、厚さ0.6綱、幅60#11の帯
状に成形し乾燥してタングステンシート(2)を形成す
る。つぎに(C)図に示すように、このシート(2)か
ら直径50IIIMの円板状シートを打法き、この円板
状シートを還元性雰囲気中で2000℃で1時間加熱し
て空孔率が約17%の大径多孔質タングステン薄板(3
)を形成する。
つぎに(d)図に示すように、この多孔質タングステン
薄板(3)の一方の面に、ルテニウム40.9%、モリ
ブデン57.1%、残部が有機バインダーからなる懸濁
液を印刷法あるいは筆塗りなどの方法により塗布し乾燥
したのち、還元性雰囲気中でルテニウム・モリブデン共
晶温度(約1945℃)以下の温度、たとえば1900
℃で10秒間加熱して、多孔質タングステン薄板(3)
の一方の面に厚さ10〜50μmのルテニウム・モリブ
デン混合焼結層(4)を形成する。
つぎに(e)図に示すように、上記ルテニウム・モリブ
デン焼結層(4)の形成された多孔質タングステン薄板
(3)の他方の面に、Bad、Cab。
M2O3からなる電子放射性物質(5)を積載して、こ
れを還元性雰囲気中で多孔質タングステン薄板(3)の
空孔部に含浸させ、その後ブラスト処理などにより表面
に残存する余剰の電子放射性物質(5)を除去する。
その後(f)図に示すように、放電加工あるいはレーザ
加工により上記電子放射性物質を含浸させた多孔質タン
グステン薄板(3)から、たとえば直径0.45mの円
板を切抜き、(0)図に示すように、多孔質タングステ
ンの空孔部に電子放射性物質が含浸され、その他方の面
すなわち表面を電子放射面とし、その反対側の一方の面
すなわち背面に厚さ10〜50μmのルテニウム・モリ
ブデン焼結層(4)をもつ含浸型陰極(6)とする。
ところで、上記方法により含浸型陰極(6)を製造する
と、タングステン粉末と水溶性有機樹脂に水を加えたペ
ースト(1)を成形し焼結して多孔質タングステン薄板
(3)を形成するので、比重のばらつきが少なく (0
,19/CIi以下)、シかも従来のように割れや亀裂
を生じない所要の空孔部をもつ多孔質タングステン薄板
(3)とすることができる。また、放電加工やレーザ加
工により陰極(6)を切抜くので、その多孔質タングス
テン部分にくらべて、ルテニウム・モリブデン混合焼結
M(4)が径大となることがなく、むしろ放電加工やレ
ーザ加工の熱エネルギにより焼結層(4)の周縁部が溶
融飛散して径小となり、この陰極(6)を使用して陰極
構体に組立てるとき、カップ状の支持体への挿入が円滑
となるなどの効果がある。要するに、この含浸型陰極の
製造方法は、作業性良好にして量産性にすぐれ、安定し
た品質の含浸型陰極とすることかできる。
実施例2゜ 第2図(a)図に示すように、実施例1.と同様に粒径
2〜10μmのタングステン粉末と水溶性有機樹脂を均
一に混合し、これに水を加えてタングステンペースト(
1)を作り、このペースト(1)中の気泡を減圧吸引し
て取除いたのち、(b)図に示すように、厚さo、13
m、幅60Mの帯状に成形し乾燥してタングステンシー
ト(2)を形成する。また、(C)図に示すように、粒
径3〜10μmのルテニウム粉末と粒径3〜5μmのモ
リブデン粉末を4:6の比で均一に混合し、これに水溶
性有機樹脂を加えてルテニウム・モリブデンペースト(
8)を作り、このペースト(8)中の気泡を減圧吸引し
て取除いたのち、(d)図に示すように、厚さ0.2闇
、幅60mの帯状に成形し乾燥してルテニウム・モリブ
デンシート(9)を形成する。
つぎに、(e)図に示すように、タングステンシート(
2)とルテニウム・モリブデンシート(9)とを水によ
り貼合せ、2層構造のシート(10)を形成する。つい
で、(f)図に示すように、このシート(10)から直
径50Mの円板状シートを打扱き、この円板状シートを
還元性雰囲気中で1900℃で1時間加熱して空孔率的
20%の多孔質タングステン薄板(3)の一方の面にル
テニウム・モリブデン混合焼結層(4)が一体に形成さ
れた大径の薄板を形成する。
つぎに、((+)図に示すように、この大径薄板の多孔
質タングステン薄板(3)上にBad、Cab。
Al2O3からなる電子放射性物質(5)を積載して、
これを還元性雰囲気中で多孔質タングステン薄板(3)
の空孔部に含浸させ、その後多孔質タングステン粉末(
3)表面に残存する余剰の電子放射性物質(5)を除去
する。
以下(h)およびm図に示すように、実施例1゜と同様
の方法により上記電子放射性物質(5)を含浸させた大
径の多孔質タングステン薄板(3)から含浸型陰極(6
)を切抜く。
ところで、この方法により含浸型陰極(6)を製造する
と、実施例1.と同様にタングステン粉末と水溶性有機
樹脂に水を加えたペースト(1)を成形して多孔質タン
グステン薄板(3)を形成するので、比重のばらつきが
少なく、しかもその後の焼結により所要の空孔部をもつ
多孔質タングステン薄板(3)とすることができる。ま
た、あらかじめルテニウム・モリブデンシート(9)を
形成しておき、これを貼合せて多孔質タングステン薄板
(3)の一方の面にルテニウム・モリブデン混合焼結層
(4)を形成するので、その焼結層(4)の厚さを一定
にすることができ、焼結M(4)が剥離しない安定した
品質の含浸型陰極(6)とすることができる。
ざらに、多孔質タングステン薄板(3)の一方の面にル
テニウム・モリブデン焼結層(4)が一体に形成された
大径薄板を1回の高温加熱により形成することができる
ので、作業性が向上する。つまり、この製造方法によれ
ば、実施例1.と同様に作業性良好にして量産にすぐれ
、安定した品質の自決型陰極とすることができる。
実施例3゜ 第3図(a)図に示すように、粒径4.5μmのタング
ステン粉末と水溶性有機樹脂を均一に混合し、これに水
を加えてタングステンペースト(1a)を作り、このペ
ースト(1a)中の気泡を減圧吸引して取除いたのち、
 (b)図に示すように、厚ざ0.6.、幅60.の帯
状に成形し乾燥してタングステンシート(2a)を形成
する。また、(C)図に示すように、粒径360μmの
タングステン粉末と粒径4.5μmのタングステン粉末
を混合し、これに水溶性有機樹脂を加えてタングステン
ペースト(2b)を作り、このペースト(2b)中の気
泡減圧吸引して取除いたのち、(d)図に示すように、
厚ざ0゜4I12111、幅6OWの帯状に成形し乾燥
してタングステンシート(2b)を形成する。
つぎに、(e)図に示すように、タングステンシート(
2a)、 (2b)を水により貼合せて2層構造のタン
グステンシート(12)を形成する。ついで、(f)図
に示すように、このシート(12)から直径501M1
の円板状シートを打扱き、この円板状シートを還元性雰
囲気中で2000’Cで1時間加熱して空孔率が約22
%の多孔質タングステン層(13a)と空孔率が約17
%の多孔質タングステン層(13b)とが一体に積層さ
れた空孔率の異なる2層構造の大径多孔質タングステン
薄板(3)を形成する。
つぎに、(0)図に示すように、この多孔質タングステ
ン薄板(3)の空孔率の大きい多孔質タングステン層(
13a)の面に、ルテニウム40.9%、モリブデン5
7.1%、残部が有機バインダーからなる懸濁液を印刷
法あるいは筆塗りなどの方法により塗布し乾燥し、その
後還元性雰囲気中でたとえば1900℃(ルテニウム・
モリブデン共晶温度以下の温度)で10秒間加熱して、
多孔質タングステン薄板(3)の一方の面に厚さ10〜
50μmのルテニウム・モリブデン混合焼結層(4)を
形成する。
その後、(h)図に示すように、このルテニウム・モリ
ブデン混合焼結層(4)の形成された多孔質タングステ
ン薄板(3)の空孔率の小さい多孔質タングステン層(
13a)の面に、Bad、Cab。
Mho3からなる電子放射性物質(5)を置いて、これ
を還元性雰囲気中で多孔質タングステン薄板(3)の空
孔部に含浸させ、その後、ブラスト処理などにより表面
に残存する余剰の電子放射性物質(5)を除去する。
以下(h)および(j)図に示すように、実施例1゜と
同様の方法により上記電子放射性物質(5)を含浸させ
た多孔質タングステン薄板(3)から含浸型陰極(6)
を切抜く。
ところで、との方法により含浸型陰極(6)を製造する
と、タングステン粉末と水溶性有機樹脂に水を加えたペ
ースト(la)、 (1b)からそれぞれシート(2a
)、 (2b)を成形し、これらシート(2a)、 (
2b)を貼合わせ焼結して空孔率の異なる2層構造の多
孔質タングステン薄板(3)を形成するので、空孔率の
異なる2層が完全に密着した所要の多孔質タングステン
薄板(3)とすることができる。したがって、陰極(6
)表面への8aの供給が安定し、所要の電子放射性を長
期に持続する含浸型陰極(6)とすることができる。し
かも、この製造方法によれば、従来のように複雑な工程
を要することなく空孔率の異なる2層構造の多孔質タン
グステン薄板(3)を容易にWA造でき、その作業性が
向上する。
なお、上記各実施例では、多孔質タングステン薄板の一
方の面にルテニウム・モリブデン混合焼結層を形成した
が、この焼結層は、ルテニウムとモリブデンを主成分と
するものであればよく、これらルテニウム、モリブデン
のほかに、他の金属が混入していてもよい。また、この
ルテニウム・モリブデンの焼結層は、混合層であってよ
く、またその一部が溶融して共晶合金化しているもので
もよい。
なおまた、上記実施例3.では、空孔率の異なる2層構
造の多孔質タングステン薄板の場合について述べたが、
3層以上の多孔質タングステン薄板についても、同様の
方法で形成することができる。
つぎに、上記含浸型陰極を使用した陰極構体の組立てに
ついて述べる。
第4図に示すように、上記各方法により製造された含浸
型陰極(6)のルテニウム・モリブデン混合焼結層(4
)が内側になるようにタンタルからなるカップ状支持体
(15)の内側に挿入し、抵抗溶接またはレーザ溶接に
より、その含浸型陰極(6)を支持体(15)の底部に
溶接する。
つぎに、このこの含浸型陰極(6)の溶接された支持体
(15)をタンタルからなる陰極スリーブ(16)の一
端頂部に嵌合し、その側面を溶接する。ざらに、この陰
極スリーブ(16)の他端部側面に3個のタンタルから
なるリボン(17)の一端を溶接し、これらリボン(1
7)の他端をFe−N 1−Co合金からなる陰極支持
筒(18)の一端部内側に張出したに張出部(19)に
溶接することにより所要の含浸型陰極溝体が製造される
[発明の効果] タングステン粉末と有機樹脂との混合物をシートに成形
したのち焼結して多孔質タングステン薄板を形成し、そ
の後その一方の面にルテニウム・モリブデン焼結層を形
成するか、またはタングステンシートとルテニウム・モ
リブデンシートとを各別に成形し、それらを貼合せ焼結
して多孔質タングステン薄板の一方の面にルテニウム・
モリブデン焼結層を形成すると、作業性良好にして量産
に適し、かつ均質にして割れや焼結層の剥離などを生ぜ
ず、しかも比重のばらつきの少ない安定した品質の含浸
型陰極を製造することができる。
また、空孔率の異なる多層構造の多孔質タングステン薄
板からなる含浸型陰極の製造方法として、粒径および粒
度分布の異なる複数のタングステンシートを各別に成形
し、それらを貼合せ焼結して空孔率の異なる多層構造の
多孔質タングステン薄板を形成すると、複雑な工程を要
することなく所要の多層構造の多孔質タングステンを容
易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)乃至(g)図はそれぞれこの発明の第1の
実施例である含浸型陰極の製造方法を説明するための工
程図、第2図(a)乃至(i)図はそれぞれこの発明の
第2の実施例である含浸型陰極の製造方法を説明するた
めの工程図、第3図(a)乃至(j)図はそれぞれこの
発明の第3の実施例である含浸型陰極の製造方法を説明
するための工程図、第4図は含浸型陰極を使用した陰極
構体の組立方法を説明するための図である。 2・・・タングステンシート 3・・・タングステン薄板 4・・・ルテニウム・モリブデン混合焼結層5・・・電
子放射性物質 6・・・陰極 代理人  弁理士  大 胡 典 夫 第 図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)タングステン粉末と有機樹脂との混合物をシート
    に成形したのち焼結して多孔質タングステン薄板を形成
    する工程と、上記多孔質タングステン薄板の一方の面に
    ルテニウム・モリブデン混合物を塗布したのち焼結して
    上記多孔質タングステン薄板の一方の面にルテニウム・
    モリブデン焼結層を形成する工程と、上記ルテニウム・
    モリブデン焼結層の形成された多孔質タングステン薄板
    の空孔部に電子放射性物質を含浸する工程と、上記電子
    放射性物質の含浸された多孔質タングステン薄板を切抜
    いて所定形状寸法の陰極を形成する工程とを備えること
    を特徴とする含浸型陰極の製造方法。
  2. (2)タングステン粉末と有機樹脂との混合物からタン
    グステンシートを成形する工程と、ルテニウムおよびモ
    リブデンの粉末と有機樹脂との混合物からルテニウム・
    モリブデンシートを成形する工程と、上記タングステン
    シートと上記ルテニウム・モリブデンシートとを貼合せ
    焼結してルテニウム・モリブデン焼結層が一方の面に形
    成された多孔質タングステン薄板を形成する工程と、上
    記多孔質タングステン薄板の空孔部に電子放射性物質を
    含浸する工程と、上記電子放射性物質の含浸された多孔
    質タングステン薄板を切抜いて所定形状寸法の陰極を形
    成する工程とを備えることを特徴とする含浸型陰極の製
    造方法。
  3. (3)粒径および粒度分布の異なるタングステン粉末と
    有機樹脂とを各別に混合して得られる混合物から粒径お
    よび粒度分布の異なる複数のタングステンシートを成形
    する工程と、上記粒径および粒度分布の異なる複数のン
    グステンシートを貼合せ焼結して空孔率の異なる多層構
    造の多孔質タングステン薄板を形成する工程と、上記多
    孔質タングステン薄板の空孔率の大きい面側にルテニウ
    ム・モリブデン混合物を塗布したのち焼結して上記多孔
    質タングステン薄板の空孔率の大きい面側にルテニウム
    ・モリブデン焼結層を形成する工程と、上記ルテニウム
    ・モリブデン混合焼結層の形成された多孔質タングステ
    ン薄板の空孔部に電子放射性物質を含浸する工程と、上
    記電子放射性物質の含浸された多孔質タングステン薄板
    を切抜いて所定形状寸法の陰極を形成する工程とを備え
    ることを特徴とする含浸型陰極の製造方法。
JP63252673A 1988-10-06 1988-10-06 含浸型陰極の製造方法 Expired - Fee Related JP2685835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63252673A JP2685835B2 (ja) 1988-10-06 1988-10-06 含浸型陰極の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63252673A JP2685835B2 (ja) 1988-10-06 1988-10-06 含浸型陰極の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02100233A true JPH02100233A (ja) 1990-04-12
JP2685835B2 JP2685835B2 (ja) 1997-12-03

Family

ID=17240645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63252673A Expired - Fee Related JP2685835B2 (ja) 1988-10-06 1988-10-06 含浸型陰極の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2685835B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04174937A (ja) * 1990-11-08 1992-06-23 Toshiba Corp 含浸型陰極の製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5423257U (ja) * 1977-07-18 1979-02-15
JPS5834539A (ja) * 1981-08-21 1983-03-01 Nec Corp 含浸型陰極
JPS6334830A (ja) * 1986-07-29 1988-02-15 Toshiba Corp 含浸型陰極の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5423257U (ja) * 1977-07-18 1979-02-15
JPS5834539A (ja) * 1981-08-21 1983-03-01 Nec Corp 含浸型陰極
JPS6334830A (ja) * 1986-07-29 1988-02-15 Toshiba Corp 含浸型陰極の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04174937A (ja) * 1990-11-08 1992-06-23 Toshiba Corp 含浸型陰極の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2685835B2 (ja) 1997-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH054772B2 (ja)
JPH07111981B2 (ja) 電子デバイスを基板に固定する方法
CN106068251B (zh) 接合体的制造方法
US5254137A (en) Method of producing chip-type solid-electrolyte capacitor
USRE22373E (en) Manufacture of abrasive articles
JPH02100233A (ja) 含浸型陰極の製造方法
JPH04232252A (ja) ディスペーサーカソード用のスパッタリングされたスカンジュウム酸化物被覆およびその製造方法
US2580652A (en) Method of bonding steel to silver
JPH0528909A (ja) 含浸形陰極構体の製造方法
JPS62168316A (ja) 凹凸面の端面を有する多孔性プレス加工物の製造法
US5750202A (en) Preparation of gold-coated molybdenum articles and articles prepared thereby
JPS625329B2 (ja)
US5334085A (en) Process for the manufacture of an impregnated cathode and a cathode obtained by this process
US3166836A (en) Manufacture of electron tube cathodes
JPH05114352A (ja) 含浸型陰極構体及びその製造方法
JP2957004B2 (ja) 焼結型陰極の製造方法
JP2000290705A (ja) 多孔質金属板製造装置及び多孔質金属板の製造方法
JP4544868B2 (ja) 冷陰極蛍光ランプ用電極材の製造方法および放電電極の製造方法
JPH07231049A (ja) セラミックス多層基板の製造方法及びセラミックス多層基板
JPH0630214B2 (ja) 含浸カソードおよびその製造方法
JPH1050564A (ja) タンタルコンデンサ素子の製造方法
JPS612226A (ja) 含浸形陰極
JPH0945214A (ja) 陰極基体およびそれを用いた含浸型陰極構体
JPS5826766B2 (ja) 熱陰極及びその製造法
JPH05198258A (ja) 酸化物陰極用金属基体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070815

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080815

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees