JPH0197002A - 誘電体フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分鮮］ 本発明は、マイクロ波帯等の高周波帯域で用いる一体構
造の多段誘電体フィルタに関し、更に詳しくは、誘電体
ブロックの開放面の縁に突出壁を形成し、入出力用ピン
端手を開放面の縁部に植設すると共に、突出壁を利用し
て開放面を金属板で覆い、取り付は用の金属製ベースあ
るいは金属製ケースを不要とした誘電体フィルタに関す
るものである。

［従来の、技術］ チタン酸バリウム等の誘電体セラミックを用いた多段共
振型のフィルタは、損失が少なく従ってＱも高く誘電率
が大きいので小型化できる等の特徴があり、自動車電話
や衛星通信等のマイクロ波帯域用として広く使用されて
いる。

誘電体フィルタに関する従来技術としては、例えば第６
図に示すように、直方体状をなす誘電体ブロック１０の
長手方向に所定の間隔をおいて共振子穴１２と結合子穴
１４とを交互に設け、それら共振子穴１２や結合子穴１
４が開口している面の一方（開放面）を除く外表面と共
振子犬１２の内面をメタライズして導体層１６を形成す
ることにより、共振子穴１２の長さの４倍の共振波長を
持つ共振素子を多数形成した一体型構造のものが知られ
ている。

このようなフィルタでは各共振子穴１２がそれぞれ一個
一個の共振素子に対応している。外部回路との接続は、
例えば誘電体ブロック１０の両端に形成した共振子穴の
開放端に結合コンデンサ１８を取り付けることによって
行う。

ピン端子付きフィルタの場合には、入出力端子の固定と
アース導通のため金属製のベース２０を用いている。金
属製ベース２０に入出力用ピン端子２２を挿通固定する
と共に、誘電体フィルタ本体を横置きして側面の導体層
をベース２０に固着し、結合コンデンサ１８とピン端子
２２とをリード線２４で接続した後、前記ベース２０に
金属板からなる蓋２６を被せる構造が採用されている。

ここでピン端子２２としては、高周波特性を損なわない
ようにガラス端子や特殊な合成樹脂（ポリテトラフルオ
ロエチレン等）の端子が用いられる。また誘電体フィル
タ本体とベース２０との固定は、導電接着側による接着
や半田付け、あるいはバネによる圧着等である。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記のような従来技術では、誘電体フィルタ本体を更に
金属製のベースとカバーによって完全に取り囲む必要が
あり、構造が複雑で高価となるし大型化する等の欠点が
あった。また誘電体フィルタ本体の側面に形成した導体
層１６と金属製ベース２０との電気的接続が不安定とな
りがちで、フィルタ特性を悪化させる等の問題もあった
。

本発明の目的は、上記のような従来技術の欠点を解消し
、構造が簡単で製作し易く安価であり、またフィルタ特
性を向上させることができるような改良された構造の誘
電体フィルタを提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 上記のような目的を達成することのできる本発明は．ほ
ぼ直方体状をなす誘電体ブロックの長手方向に複数の共
振子穴を配設し、該共振子穴が開口している面の一方を
開放面としてそれ以外の外表面と前記共振子穴の内面に
導体層を形成した一体構造の誘電体フィルタにおいて、
前記誘電体ブロックは開放面の緑の少な（とも一部に突
出壁を有する構造をなし、その開放面の縁部に入出力用
ピン端子を植設し導体を用いて入出力結合部と接続する
と共に突出壁を利用して前記開放面を金属板で覆うよう
に構成したものである。

誘電体ブロックの開放面に形成する突出壁は、開放面を
取り囲むように四辺の緑全部に形成するのが望ましい、
実際には短辺側もしくはその近傍の突出壁にメタライズ
を施さない凹陥した段部を形成し、・そこに入出力用ピ
ン端子を植設し、リード板やリード線で結合コンデンサ
と接続する構成が好ましい、このようにすると金属板で
覆う時に、段部が入出力用ピン端子とリード板等との接
続部に接触しないようなｒ逃げｊとなり好ましい。

また入出力用ピン端子に近接してアース端子を植設する
構成も有効である。

［作用］ 誘電体ブロックの開放面の縁部に植設固定した入出力用
ピン端子をプリント基板等の穴に差し込み半田付けする
ことによって外部回路との接続を実現できる０本発明で
は誘電体ブロック自体がピン端子を保持し、また誘電体
ブロック自体がケースとしての機能を備えている。更に
本発明では、開放面部分のみを簡単な金属板で覆うだけ
でよ（、金属製のケースやベース等が不要となる。

［実施例］ 第１図は本発明に係る誘電体フィルタの一実施例を示す
斜視図であり、第２図はその要部の拡大図、第３図は縦
断面図である。この実施例は４段構成の一体型フィルタ
である。

誘電体フィルタ本体３０は、チタン酸バリウム等の高誘
電率セラミック材料の焼結体からなるほぼ直方体状の誘
電体ブロック３２の長手方向に、間隔をおいて４個の共
振子穴３４を形成すると共に、それら共振子・穴３４の
間に３個の結合子穴３６を設け、更に前記誘電体ブロッ
ク３２の全側面と底面および共振子穴３４の内面にメタ
ライズによって導体層３日を形成した構造をなす。従っ
てこの場合には誘電体ブロック３２の上面が開放面とな
る。

なお図面を分かり易くするため、メタライズが施されて
いないで誘電体の素地がそのまま露出している部分には
微細な点々を付して表しである。また導体層３８はかな
りの厚みを持つように描いであるが（特に第２図および
第３図）、実際は恨ペーストの焼付は等で形成される掻
く薄いものである。

これらの図から明らかなように、本発明が従来技術と顕
著に相違する点は、誘電体ブロック３２が開放面の緑の
少なくとも一部に突出壁４０を形成した構造をなし、開
放面の縁の部分に入出力用ピン端子４２を植設すると共
に、突出壁４０を利用して開放面を金属板４４で覆うよ
うに構成した点にある。このような誘電体ブロック３２
は、その形状に見合った成形金型を用いて粉末成形し焼
結することによって容易に製作できる。

この実施例では、突出壁４０は開放面の周囲を取り囲む
ように額縁状に設けられ、その突出壁４０の上面までメ
タライズにより導体層３８が形成されている。入出力結
合部は、誘電体ブロック３２の両端に位置する共振子穴
の開放端に結合コンデンサ４６を載置固定する構成であ
り、それと入出力用ピン端子４２とを導体で接続してい
る。

本実施例では第２図に詳細に図示されているように、誘
電体ブロック３２に形成した額縁状の突出壁４０のうち
、両短辺側の突出壁の中央内側に凹陥した段部５０を設
ける。その段部５０は結合コンデンサ４６とほぼ等しい
高さとしメタライズを施さないようにする。そしてその
段部５０に入出力用ピン端子４２を植設し、その両側に
アース端子５２を植設する。そして結合コンデンサ４６
と入出力用ピン端子４２との間に、丁度段部の面に沿う
ようにリード板５４を配設し半田付けあるいは導電接着
剤等により電気的に接続する。

各共振子穴３４について共振周波数の調整を行った後、
開放面を覆うように金属板４４を被せ固定する。この固
定は半田付けあるいは導電接着剤等により行えばよい、
金属板４４に形成した両端中央の穴５６は入出力用ピン
端子４２よりもはるかに大きくし間に絶縁材を介装する
ことにより両者間を絶縁する０両側のアース端子５２を
挿通ずる穴５８はそれに丁度嵌合する寸法としてよい、
このようにして組み立てた誘電体フィルタは、プリント
基板に形成した導体パターンのランド穴に入出力用ピン
端子４２やアース端子５２を挿通し半田付けすることに
より接続する。アース端子５２を入出力用ピン端子４２
の両側に配設したのは、アースを確実に取れるようにす
ることと、取り付けの時の機械的強度を高めるためであ
る。

入出力用ピン端子４２の植設位置は任意である０例えば
第４図や第５図に示すように額縁状の突出壁４０の一方
の長辺側に設けてもよいし、あるいは両方の長辺側にそ
れぞれ設けてもよい。

第４図および第５図は基本的には第２図、第３図と同様
であるから、対応する部分に同一符号を付し、それらに
ついての説明は省略す為。

誘電体ブロックの開放面に形成する突出壁の形状も任意
である０Ｍとなる金属板の形状を単純にするためには前
記実施例のように額縁状に四辺に突出させ凹陥した段部
を設けてそこに入出力用ピン端子を植設するのが望まし
いが、場合によっては長辺側−辺を除く三辺にコの字状
に形成したりＬ字状に長辺側と短辺側に形成してもよい
。また相対向する二つの長辺側のみに設けることもでき
る。金属板の方に「逃げ」を設ければ、凹陥した部分を
設けなくてもよい。

アース導通を確実にしフィルタ特性を改善するためには
アース端子を入出力ピンに近接して植設するのが望まし
いが、場合によっては入出力用ピン端子をＬ型にし誘電
体ブロック３２に形成した導体層３８を利用してそのま
まプリント基板と面接触させるように構成してもよい。

誘電体フィルタとプリント基板等との機械的結合は帯状
の取り付は金具等を利用して行うことも可能である。ま
た取り付は用の穴を設けてネジを挿通し固定してもよい
。

入出力結合部の構造も任意である。上記の各実施例では
両端に位置する共振子穴の開放端に結合コンデンサを載
置してリード板で外部回路と結合するように構成したが
、リード線で接続したり導体パターンで接続してもよい
、また誘電体ブロックの端部に入出力結合用の穴を形成
し、それに金属棒を挿入して入出力用ビン端子と接続し
てもよい、更に誘電体フィルタにおける共振子穴の形成
個数も任意である。

［発明の効果］ 本発明は上記のように誘電体ブロックを開放面の縁が突
出した構造とし、その開放面の縁部に入出力用ビン端子
を植設すると共にその突出壁を利用して開放面を金属板
で覆う構成と贅たから、誘電体ブロック自体に入出力用
ビン端子が取り付けられケースを兼ねるため金属製のベ
ースやケース等が不要となり、構造が簡略化され低廉化
できると共に小型化できる効果がある。

また本発明ではアースを最短距離で確実に取ることが可
能となり減衰特性を向上させることができるし、また金
属板と誘電体ブロックとの取り付けも簡単確実となり、
電波漏れを防ぎスプリアスの発生を抑えることができる
等の優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る誘電体フィルタの一実施例を示す
斜視図、第２図はその要部の斜視図、第３図はその縦断
面図、第４図は本発明の他の実施例を示す要部の斜視図
、第５図はその平面図、第６図は従来技術の一例を示す
斜視図である。 ３０・・・誘電体フィルタ本体、３２・・・誘電体ブロ
ック、３４・・・共振子穴、３６・・・結合子穴、３８
・・・導体層、４０・・・突出壁、４２・・・入出力用
ピン端字、４４・・・金属板、４６・・・結合コンデン
サ、５０・・・凹陥した段部、５２・・・アース端子。 特許出願人　　富士電気化学株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．ほぼ直方体状をなす誘電体ブロックの長手方向に複
   数の共振子穴を配設し、該誘電体ブロックの共振子穴が
   開口している面の一方を開放面としてそれ以外の外表面
   と前記共振子穴の内面に導体層を形成した一体構造の誘
   電体フィルタにおいて、前記誘電体ブロックは開放面の
   縁の少なくとも一部に突出壁を有する構造をなし、その
   開放面の縁部に入出力用ピン端子を植設して導体によっ
   て入出力結合部と接続し、該突出壁を利用して前記開放
   面を金属板で覆うことを特徴とする誘電体フィルタ。