JPH0195223A - ガスタービン燃焼器への蒸気噴射方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガスタービン燃焼器への蒸気噴射方法及び装置
に係り、特に、蒸気噴射開始時の燃焼不安定を防止した
蒸気噴射方法及び装置に関する。

〔従来の技術〕

ガスタービンプラントから排出される窒素酸化物（ＮＯ
ｘ）を低減するために、ガスタービン燃焼器に、水蒸気
を噴射して火炎温度を下げることが行われている。

従来、ガスタービン燃焼器への蒸気噴射としては、蒸気
を圧縮機吐出空気内に噴射する方法（特開昭５５−８２
２２９号）が用いられてきた。この方法では蒸気は燃焼
器に流入する全体の空気に混合するため、火炎温度を下
げるために有効に作用する蒸気は、燃焼器の上流部から
流入する燃焼用空気に含まれる蒸気のみであり、燃焼器
壁面の冷却空気や希釈空気に含まれる蒸気は、低Ｎ　Ｏ
ｘ化のための作用はほとんどない。

このため、蒸気噴射による低Ｎ　Ｏｘ効果は、余り高く
ない０反面、蒸気が圧縮機の吐出空気中に一様に混合し
ているために、燃焼性能を低下させる悪影響は比較的小
さい。

近年、低ＮＯｘ化の要求が高まり、少ない蒸気量で大き
な低Ｎ　Ｏｘ効果の得られる蒸気噴射方法として、燃焼
領域へ蒸気を噴射する方法が採用されるようになってき
た。この方法は、例えば、トランザクション、オブ、工
、−ニス、エム、イー８４−ＧＴ−４８（１９８４）　
　（Ｔｒａｎｓａｃｔｉｏｎ　ｏｆＡＳＭＥ）に開示さ
れている。

燃焼領域への蒸気噴射は、具体的には燃焼器ライナキャ
ップと外筒カバー間の燃焼空気流中へ蒸気を噴射し、燃
料ノズルまわりから、火炎へ吹きつけることにより行わ
れている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前述の従来技術では、蒸気噴射による燃焼への悪影響、
特に蒸気噴射開始時の燃焼不安定や、失火に関する配慮
が払われておらず、蒸気噴射開始時にしばしば失火が起
り、ガスタービンプラントが停止するという問題があっ
た。

この失火現象は、外気温が低いときの、ガスタービン起
動直後の蒸気噴射開始時に頻発しており、連続運転中に
蒸気噴射を短時間停止して、噴射を再開した場合、ある
いは、夏季などの外気温が高い場合には発生頻度は低い
。

本発明の目的は、蒸気噴射開始時における燃焼への悪影
響を極力低減し、火炎の失火を生じさせない蒸気噴射方
法及び装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的は、蒸気噴射開始前にボイラから燃焼器に至る
蒸気配管内のドレンを完全に除去し、かつ配管内で蒸気
が凝縮しない温度まで、前記配管を予熱することにより
達成される。

特に、蒸気配管に設けられた蒸気流量調整弁の下流側の
配管は、燃焼器側の高温の圧縮空気を逆流させ、調整弁
の近傍から、ドレン弁を介して大気へ放出することによ
り、達成される。

〔作用〕

前記方法によれば、蒸気配管中のドレンは、蒸気噴射開
始前に配管外へ排出されるので、開始時にドレンが燃焼
器の燃焼領域に噴射されることがなく、失火などの燃焼
不安定が防止できる。

また、ドレン排出の際に、燃焼器側からドレン弁まで逆
流する高温の圧縮空気により、配管の予熱が行われるの
で、蒸気噴射開始時に、蒸気が配管内で凝縮することが
防止でき、噴射蒸気と一緒に凝縮水が噴射されることが
ない。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図及び第２図により説明
する。ガスタービンは圧縮機１、燃焼器２、タービン３
より構成され、負荷として発電機４を駆動する。燃焼器
２には圧縮機１の高圧空気１００と燃料５が供給され、
タービン３へ高温燃焼ガス１０１を供給し、タービン３
内で膨張仕事をする。また、燃焼器２には、ボイラ６よ
り蒸気配管７により水蒸気が供給される。蒸気配管７は
蒸気流量調節弁８、蒸気流量計９が取付けられており、
更に水蒸気流量調節片８の上流側近傍に上流側ドレイン
抽出管１３と上流側ドレイン弁１４が設けてあり、更に
上流側にドレインセパレータ１２を備えたバイパス管１
１が取付けである。蒸気流量調節弁８の下流側近傍には
下流側ドレイン抽出管１５と下流側ドレイン弁１６が取
付けてあり、更にその下流側にドレインセパレータ１８
を備えたバイパス管１７及び流量計９が取付けである。

燃焼器２へは蒸気供給管１０が取付・けられて供給され
る。燃焼器内への蒸気の噴射は第２図に示すように、燃
焼器外筒カバー２３の内部に環状の蒸気ヘッダー２４を
設けて、その内側に前記蒸気ヘッダー２４につながる複
数本の水蒸気噴射ノズルが取付けられて行われる。かか
る構成の水蒸気噴射設備を備えたガスタービンプラント
において、水蒸気噴射は以下の手順にて行う、ガスター
ビンが運転状態において、蒸気噴射を開始する時に、ま
ず、蒸気流量調節弁８が全閉状態におかれ。

水蒸気流量調節弁８の上流側及び下流側ドレイン弁１４
．１６を開とすることにより、ボイラ６から蒸気流量調
節弁８に至る系統はボイラ６からの蒸気によりこの間の
ドレインを完全に除去するとともに、ドレイン除去後は
水蒸気温度近くまで配管系が予熱される。一方、蒸気流
量調節弁８から燃焼器に至る配管系統は、燃焼器内の高
圧空気１００が蒸気噴射ノズル２６、蒸気へラダ２４及
び蒸気短管２５を経て蒸気配管内へ圧力を持って流入す
るので、この間のドレインは高圧空気１００により完全
に除される。ドレイン除去後は、高圧空気１００をドレ
イン弁１６を調節することにより適量流すことにより高
圧空気１００の温度近くまで配管は予熱される。かかる
操作のあと、それぞれのドレイン弁１４，１６は閉とさ
れ、蒸気流量調節弁８が所定の流量となる弁開度へ所定
の弁開速度で開けることにより、蒸気噴射の開始操作が
完了する。なお、蒸気流量の制御は水蒸気流量計９の信
号を水蒸気流量調節弁８ヘフイードバツクさせ自動調節
される。

以上の実施例では、調整弁８の上流側と下流側の蒸気配
管をボイラ蒸気及び燃焼器内の圧縮空気と別々の高温高
圧流体により、ドレンのパージを行うとともに、配管の
予熱を行っているので、ドレン排出操作が終ると、配管
７内のドレンは完全に排出され、予熱も完了することに
なるので、蒸気噴射開始時のドレン混入による燃焼不安
定は防止できる。第１図の実施例では、調整弁８により
、蒸気配管７を２分し、上流側と下流側とに分けて、パ
ージを行っているが、ボイラ６の近傍に止弁を設け、そ
の止弁の近くの下流側にドレン弁を設け蒸気噴射の開始
操作として、前記止弁を全開とし調整弁及びドレン弁を
全開として、蒸気配管７の大部分のドレンパージを、燃
焼器からの高圧空気にて行うようにしても良い。

この場合には、止弁を追加することになるが、ドレン弁
は１個で足りるので、構成的には、第１図の実施例と同
等である。前述のドレイン弁の開閉操作は、それぞれの
ドレイン抽出管１３．１５に温度検出器を取付け、抽出
管１３は蒸気温度を、抽出管１５は高圧空気の温度を測
定することにより、適切な設定温度に対して自動的に開
閉操作を行うことも出来る。

第３図は多缶型燃焼器の場合の蒸気配管系統を示したも
ので、この場合、各燃焼器への蒸気供給はマニホールド
管２６を経てそれぞれ蒸気供給管１０より供給される。

多缶型燃焼器の水蒸気配管の系統は複雑となるので、そ
れぞれのドレイン抽出管１３．１５を境に全て片勾配と
なるように配管されており、それぞれのドレイン抽出管
の取付は位置の水平レベルが最低位となっている。また
、マニホールド管２６への蒸気配管の取付けはマニホー
ルド管２６の最低レベルの所である。

かかる配管系統とし、前記のパージング操作を行うこと
により、全ての系統のドレインを除去できる。

〔発明の効果〕

本発明によればボイラからガスタービンに至る蒸気配管
内のドレインを完全に排出できるとともに、それぞれ蒸
気ならびに高圧、高現の空気によって配管を予熱できる
ので、蒸気噴射時にドレインが燃焼器へ流入することが
防げ、かつ、蒸気噴射時においても乾き蒸気を流すので
流量調節が適正に制御でき、蒸気噴射時に火炎へ与える
衝撃が大幅に緩和し、失火等の不具合を発生させない効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の蒸気噴射配管系統図、第２
図は第１図の燃焼器まわりの断面図、第３図は多缶燃焼
器へ適用した一実施例の蒸気噴射配管系統図。 １・・・圧縮機、２・・・燃焼器、３・・・タービン、
６・・・ボイラ、７・・・蒸気配管、８・・・流量調節
弁、１３・・・上流側ドレイン抽出管、１４・・・上流
側ドレイン弁、１５・・・下流側ドレイン抽出管、１６
・・・下流側ドレイン弁、２３・・・燃焼器外筒カバ、
２４・・・蒸気ヘラ又／′ 嵩１区 嶌２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ガスタービン燃焼器の燃焼領域に蒸気源からの蒸気
   を噴射する蒸気配管と、前記配管に調整弁とドレン弁と
   を備えたガスタービン燃焼器への蒸気噴射装置において
   、ガスタービンの起動後、前記ドレン弁を用いて、燃焼
   器内の圧縮空気を前記蒸気配管を通してドレン弁から放
   出し、蒸気配管内に残留するドレンを放出し、かつ、前
   記蒸気配管の温度が所定の温度に達するまでドレン弁か
   ら圧縮空気を放出し、しかる後に、ドレン弁を閉じ、蒸
   気源からの蒸気をガスタービン燃焼器内へ噴射すること
   を特徴とするガスタービン燃焼器への蒸気噴射方法。 ２、ガスタービン燃焼器の燃焼領域にボイラからの蒸気
   を導く蒸気配管と、前記配管に設けた蒸気流量調整弁と
   、前記調整弁に近接して、その上流側及び下流側に設け
   たドレン弁とを有するガスタービン燃焼器への蒸気噴射
   装置において、ガスタービン起動後、前記調整弁を閉止
   し、その前後のドレン弁を開放して、調整弁上流側の蒸
   気配管はボイラからの蒸気により、調整弁下流側の配管
   は燃焼器からの圧縮空気により配管内に残留するドレン
   のパージと配管のウオーミングを行い、しかる後に両方
   のドレン弁を閉じ、調整弁を開いて、燃焼領域へ蒸気噴
   射するようにしたことを特徴とするガスタービン燃焼器
   への蒸気噴射方法。 ３、ガスタービンの燃焼領域へ蒸気源からの蒸気を導く
   蒸気配管と、前記配管に設けた止弁と、前記止弁の下流
   側の蒸気配管から分岐して設けた第１のドレン弁とを備
   えたことを特徴とするガスタービン燃焼器への蒸気噴射
   装置。 ４、前記止弁は、蒸気配管を流れる蒸気量を調整する蒸
   気流量調整弁であり、前記ドレン弁が開かれる時には閉
   じられるように操作されることを特徴とする特許請求の
   範囲第３項記載のガスタービン燃焼器への蒸気噴射装置
   。 ５、前記止弁の上流側の蒸気配管に分岐して第２のドレ
   ン弁を備えた特許請求の範囲第３項記載のガスタービン
   燃焼器への蒸気噴射装置。 ６、ガスタービン燃焼器内に開口した蒸気噴射ノズルと
   、前記ノズルへボイラからの蒸気を供給する蒸気配管と
   、前記配管に設けた蒸気流量調整弁と、前記調整弁の下
   流側に設けた第１のドレン弁と、前記ドレン弁が開かれ
   ている時ドレン弁を介して外部へ放出される流体の温度
   を検知する温度センサとを備え、蒸気噴射開始前に前記
   蒸気流量調整弁を閉じ、ドレン弁を開いて蒸気配管中の
   ドレンを燃焼器内圧縮空気によつてパージし、ドレン弁
   から排出される流体温度が所定値に達したら、ドレン弁
   を閉じ、蒸気流量調整弁を開くようにしたことを特徴と
   するガスタービン燃焼器への蒸気噴射装置。 ７、前記蒸気配管には更に、蒸気流量調整弁の上流側に
   も蒸気配管より分岐して第２のドレン弁を有し、前記調
   整弁の閉止時に第２のドレン弁を開いて、蒸気配管中の
   ドレンのパージを行うようにした特許請求の範囲第６項
   記載のガスタービン燃焼器への蒸気噴射装置。 ８、環状に配列された複数の燃焼器にボイラからの蒸気
   を蒸気配管及びマニホールド管を介して、蒸気噴射する
   蒸気噴射装置において、前記マニホールド管の最下位置
   近傍において前記蒸気配管に連通し、蒸気配管に設けた
   止弁の下流側の蒸気配管に分岐して第１のドレン弁を設
   けたことを特徴とするガスタービン燃焼器への蒸気噴射
   装置。 ９、前記止弁の上流側の蒸気配管に分岐して第２のドレ
   ン弁を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第８項記
   載のガスタービン燃焼器への蒸気噴射装置。