JPH0195134A - エポキシ系球状微粒子の製造方法 - Google Patents

エポキシ系球状微粒子の製造方法

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JPH0195134A
JPH0195134A JP25092687A JP25092687A JPH0195134A JP H0195134 A JPH0195134 A JP H0195134A JP 25092687 A JP25092687 A JP 25092687A JP 25092687 A JP25092687 A JP 25092687A JP H0195134 A JPH0195134 A JP H0195134A
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emulsifying
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紘一郎 岡
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、粉末接着剤や粉体塗装用として好適に使用さ
れるエポキシ樹脂系の球状粒子の製造方法にかかわる。
[従来の技術] エポキシ樹脂に、それよりはるかに剛性の低い有機ポリ
マ、例えばポリアミドをブレンドする方法であって、エ
ポキシ樹脂の長所である剪断接着強度を落とさずに、欠
点である剥難強度を向上させる技術は公知である。その
代表的な具体化例としては、エポキシ樹脂と有機ポリマ
との間の相溶性とは関係なく、両者の直接混合物あるい
は溶液を被接着体に塗布する方法が挙げられる。さらに
、もう一つの代表例として、エポキシ樹脂と有機ポリマ
を混合した塊状体を機械粉砕して粉末状にしたものを、
粉末接着剤や粉体塗装剤とする技術が挙げられる。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、エポキシ樹脂と有機ポリマの間に相溶性
がない場合は、相分離構造が大きくなると、粒子を小さ
く粉砕するほど、−個当りの粒子内に含まれるエポキシ
樹脂と有機ポリマの配合比率にばらつきがでるという問
題がある。
また、機械的粉砕では無定形粒子しか得られないという
問題がある。
本発明は、上記問題点を解消しようとするものであり、
微小球状かつ組織上のばらつきのないエポキシ系粒子の
製造方法を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は下記の構成を有する。
「 下記のイ〜ハの工程からなることを特徴とする海島
状の相分離構造を持つエポキシ系球状微粒子の製造方法
イ、エポキシ樹脂と有機ポリマとから少なくとも構成さ
れている混合物を相溶体にする工程。
口、相溶体のまま乳化媒体へ乳化する工程。
ハ、エポキシ樹脂成分と有機ポリマ成分を粒子内で相分
離する工程。」 本発明の詳細について、以下に順次説明する。
本発明で使用されるエポキシ樹脂としては、分子内にエ
ポキシ基を2個あるいはそれ以上含むものが好ましい。
エポキシ基を2個含むものとしては、ビスフェノールA
、B、F、S、Hなどビスフェノール系樹脂、特に付加
体としてn=o〜30程度のもの、ダイマー酸変性ビス
フェノール類、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル、1.6−ヘキサンシオールジグリシジルエーテ
ル、脂環式エポキシ樹脂などがある。エポキシ基を3個
以上持つものとしてはフェノールノボラック型化合物の
ポリグリシジルエーテルやN、N、N−、N”−テトラ
グリシジル−m−キシレンジアミンなどがある。
本発明ではエポキシ基を2個含むエポキシ樹脂、なかで
もビスフェノール系樹脂が後述の潜在型硬化剤との相溶
性などの観点から好適に用いられ、エポキシ基を3個以
上持ったものや、2−エチルへキシルグリシジルエーテ
ルなど単官能性のエポキシ化合物は、上記2官能性エポ
キシ樹脂に配合使用される副次的な場合が多い。エポキ
シ樹脂と後述の有機ポリマおよび潜在型硬化剤の混合物
が常温付近で液状あるいは粘着状を呈する場合には、部
分硬化することによって予め固体化(Bステージ化)し
ておく必要があり、この場合にはBステージでの架橋結
合を起こさないよう特に3官能以上のエポキシ樹脂の使
用は部分的である方が好ましい。単官能性のエポキシ化
合物は使用量が多くなると硬化後の重合度が低くなる傾
向がある。
本発明で使用される有機ポリマとしては、ガラス転移温
度が80℃以下の、本質的に直鎖状ポリマであることが
好ましい。ガラス転移温度がこれより高くなると、エポ
キシ樹脂の硬さの改善や剥離接着強度の向上効果が低下
する傾向が見られる。
また、本発明では、エポキシ樹脂と有機ポリマの相溶体
を一時的に形成する必要があるため、有機ポリマとして
は、エポキシ樹脂に直接溶解するが、有機溶媒に溶解す
るものでなければならない。
本発明で使用される有機ポリマの例としては、ポリアミ
ド特に非品性ポリアミド、ポリエステル特に非品性ポリ
エステル、ポリ酢酸ビニルおよび共重合体、ポリビニル
ホルマールおよびブチラール、ポリビニルエーテル類、
アクリル系重合体および共重合体、ブタジェン系ゴムな
どが挙げられる。
本発明では、エポキシ樹脂30〜95%、有機ポリマ5
〜70wt%の配合比である時、さらにはエポキシ樹脂
40〜90wt%、有機ポリマ10〜60wt%の特に
好ましく達成される。エポキシ樹脂が30wt%未満に
なると粒子が一般に柔らかくなりすぎ、また、接着力が
低下する。また、エポキシ樹脂が95wt%を越えると
、有機ポリマによる改質効果が現われにくい。
本発明では、エポキシ樹脂と有機ポリマとは一時的に相
溶体を形成できなければならない。もし相溶体を形成で
きない場合は、エポキシ樹脂と有機ポリマとが海島状に
相分離する。このような状態のものを後述するように水
中に乳化して球状粒子をつくると、油滴の大きさによっ
て、組成比の異なる粒子ができることは明らかである。
即ち、非常に小さい油滴ではエポキシ樹脂か有機ポリマ
だけの粒子になり、油滴が大きくなるに従って粒子間の
組成比のバラツキが小さくなる。一般に、エマルジョン
では油滴に粒子径分布があるのは常識であり、結果的に
組成比のバラツキのある粉体を得ることになる。
このようなことから、本発明では組成比の粒子間バラツ
キのない粒子を得る方法として、エポキシ樹脂と有機ポ
リマとを一時的に相溶体にする。
その方法の例を次に挙げる。
エポキシ樹脂と有機ポリマの少なくともいずれか一方が
液状で、非常に相溶し易いときには、単に混合するだけ
でも相溶することかある。また、室温付近では相溶しな
いが加熱することによって相溶する場合は、相溶温度以
上に加熱する。しかし、後述するように本発明ではエポ
キシ樹脂と有機ポリマの相溶体を水中に乳化する方法が
好ましいので、相溶するための加熱は水の沸点以下であ
ることが好ましい。即ち、常圧系では100°C以下、
加圧系ではそれ以上も可能である。
エポキシ樹脂と有機ポリマが単に加熱するだけでは相溶
しない場合には、両者の共通溶媒に溶解することにより
相溶する方法がある。この場合には使用する有機溶媒と
しては、後述するように水中への乳化性と乳化後の脱溶
媒性に対する適性を備えていることが好ましい。この目
的のために、有機溶媒としては沸点100℃以下で低な
いし非水溶性を示すものが好ましい。100℃を越える
と、脱溶媒条件が水の沸点に近づくために、同伴水量が
増加して脱溶媒の効率が低下する。また、有機溶媒の水
溶性が増すと水中への乳化が困難になる傾向がある。次
に本発明で使用し得る有機溶媒の例を挙げれは、クロロ
ポルム、塩化メチレン、四塩化炭素、エチルエーテル、
酢酸エチル、ベンゼンなどがある。なお、これらの有機
溶媒にメタノール、エタノール、アセトン、ジメチルホ
ルムアミド、テトラヒドラフランのような水溶性有機溶
媒が50wt%程度含有されていても、一般的には本発
明を達成することが可能である。
本発明の方法で製造される粒子粉末が接着剤や粉体塗装
用として使用される場合、キュア処理できる性能を備え
ていることが好ましい。この目的のために、エポキシ樹
脂と有機ポリマの他にエポキシ樹脂の潜在型硬化剤を粒
子内に有在させておくのが好ましい。その例を挙げると
ジシアンジアミド、イミダゾール類、ルイス酸コンプレ
ックス類、フェノール類、カルボン酸類、酸無水物類、
酸性ポリエステル類、スチレンマレイン酸コポリマなど
カルボキシル基含有ポリマ類、ポリアミンおよび変性ポ
リアミン類がある。
このなかでも上記エポキシ樹脂に相溶するものが推奨さ
れる。フェノール系硬化剤として、ビスフェノールAや
Fなどビスフェノール類およびその縮合物、フェノール
ノボラック類、ポリビニルフェノール類などが挙げられ
、特にビスフェノール類およびその縮合物はエポキシ樹
脂との相溶性が優れている。フェノール類およびその縮
合物が好ましい。
ビスフェノール類の誘導体としては、ビスフェノール類
のジグリシジルエーテルとジアミンやジカルボン酸との
反応物であって、両末端にエボキシ基との反応性を有す
るもの及びビスフェノール類のジグリシジルエーテルか
ら誘導されたジヒドラジドなどが挙げられる。
酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸な
ど無水フタル酸系のもの、無水コハク酸系のもの、マレ
イン化テルピネン、スチレン系モノマと無水マレイン酸
オリゴマ 1%リアルキルテI・ラヒドロ無水フタル酸
と無水マレイン酸の付加物などが挙げられ、エヂレン性
二重結合の反応性を利用したオリゴマあるいは付加物タ
イプが特に好ましく使用される。
アミン系化合物としては、ジアミノジフェニルメタンや
ジアミノジフェニルスルホンなど芳香族アミン類や2.
5〜ジメチル−2,5−ヘキサンジアミン、1.8−ジ
アミノ−P−メンタンなど立体障害性のアミン類が挙げ
られる。
エポキシ樹脂と潜在型硬化剤とは少なくとも部分相溶性
、さらには完全相溶性を示す組み合わせが本発明では好
ましく用いられる。エポキシ樹脂と潜在型硬化剤とを相
溶させるためには、両者を加熱混合するか、両者の共通
の溶媒に溶解する。
潜在型硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1
当量に対して通常は0.05〜1当量である。
潜在型硬化剤がフェノール系、酸無水物系である場合は
、少量の3級アミン類が硬化触媒となるため、それらの
使用量は硬化挙動を変更する上で重要な役割を果たす。
しかし、この目的に使用される一般の3級アミンは分子
量が比較的に低いために、硬化中または硬化後に粒子が
らしみ出すことがある。触媒作用の目的のために、本発
明ではビスフェノール類のジグリシジルエーテルととペ
ラジンの縮合オリゴマのような相溶性の高分子量の3級
アミン類の使用が推奨される。
後述するようにアミン系硬化剤でBステージ状の粒子へ
部分硬化する場合などでは、潜在型硬化剤は重合度が増
加するにつれてエポキシ樹脂から島状に分離されること
もあるが、分離状態はいずれも微細であるため、潜在型
硬化剤による硬化作用にはそれほど影響がなく、本発明
ではこのような状態も含めて「相溶的」とする。
次に、上記配合物から本発明のエポキシ系球状微粒子を
得る方法について説明する。
エポキシ樹脂と有機ポリマと(要すれば)潜在型硬化剤
の混合物が常温付近で非粘着性の固体である場合には、
その機械的粉砕粒子を加熱筒の中を浮遊または重力落下
させるなどの方法で球状化する方法がある(第1.方法
とする)。
他の方法として、上記の混合物を水主体あるいは非水溶
性の液体中に懸濁(エマルジョン、またはサンペンショ
ン)させて球状化する方法がある(第2方法とする)。
粒子の均一性、真球性などから第2方法が特に好ましい
第2方法に含まれる代表例を次に挙げる。
■ 空中あるいは液中で振動するノズルから該混合物ま
たはその溶液を連続吐出させることによって液滴状に切
断し、それを液中に捕集する方法。
■ 空中あるいは液中のノズルから該混合物またはその
溶液をパルス状に吐出させ、それを液中に捕集する方法
■ 該混合物またはその溶液を界面活性剤を用いて乳化
する方法。
■ 該混合物またはその溶液を粉体乳化剤を用いて乳化
する方法。
■ 保護コロイド性物質を含む水性液体で該混合物また
はその溶液を乳化する方法。
これらの方法のうち、■と■は粒子径の均一な粒子を得
る上で優れた方法であるが、一般的に生産性が低い。こ
れに対して、■、■、■の方法は高い生産性を長所とす
る反面、粒子径の均一性はそれほど高くない。しかし、
実用的な意味では十分な粒子が得られる。
上記方法のうち、■で使用される界面活性剤としては、
特に限定するものでないが、ポリオキシエチレン・フェ
ノール置換エーテル系やポリオキシエチレン・ポリオキ
シプロピレンブロック・ポリエーテル系などエーテル型
非イオン界面活性剤、ポリエチレンク刃コールの高級脂
肪酸エステルや多価アルコールの脂肪酸エステルなどエ
ステル型の非イオン界面活性剤およびアルコキシル化ロ
ジン類などのノニオン系のものが代表的である。これら
の界面活性剤はエポキシ樹脂および有機ポリマ(要すれ
ば)潜在型硬化剤の混合物またはその溶液に対して2〜
30wt%程度加えられる。また、粉体乳化剤としては
、微粉末結晶性セルロースや硫酸バリウム粉末などがあ
り、2〜20wt%程度使用される。また、保護コロイ
ド性物質としては、ポリビニルアルコール、特にケン化
度70〜95%のポリビニルアルコール、アラビアゴム
、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、アルギン酸
ナトリウムなどがあり、水性の乳化媒体に0.5〜20
wt%程度溶解して使用されるのが一般的である。
このうち、界面活性剤と粉体乳化剤は製造後の粒子また
は粉末に、少なくともその一部が含有されてくるために
、用途によってはそれが好ましくないことがある。しか
し、保護コロイド性物質を用いる場合には、それらが本
来エポキシ積(脂や有機ポリマとほとんど相溶しないな
めに、水洗浄により容易に除去できる利点を有する9 乳化媒体としては、水、ポリエチレングリコール、ワッ
クス、流動パラフィン、灯油、ひまし油、オリーブ油、
グリセリン、シリコーンオイルなどが挙げられる。この
中でも、本発明の具体化の容易性、ハンドリングのしや
すさ、使用する有機溶媒からの分離性および経済的理由
から、水性の乳化媒体であることが好ましい。
次に、エポキシ樹脂と有機ポリマ、(要すれば)潜在型
硬化剤の混合物または溶液を水性液体中に乳化する方法
の代表例を説明する。水性液体以外の乳化媒体の場合に
も原則的に適用できる。
界面活性剤または粉体乳化剤は上記混合物または溶液に
溶解または加えられるのが一般的である。
保護コロイド性物質の場合には水性媒体に溶解しておく
のが一般的である。
上記混合物または溶液を水性液体に乳化分散する方法と
して、強く撹拌されて−いる上記混合物または溶液に水
性液体を徐々に加えるか、逆に強く撹拌されている水性
液体に上記混合物または溶液を徐々に加える方法が一般
的である。上記混合物または溶液の粘度が低い時には、
特にどちらの方法であっても乳化は可能であるが、粘度
が高い場合には、前者の方法、つまり強く撹拌されてい
る上記混合物または溶液に水性液体を徐々に加える方法
が推奨される。
本発明では一般に粘度が1ボイズ以上あるため、前者の
方法をとるのが好ましい。さらに具体的に説明すれば以
下のようになる。まず、板状翼のような撹拌効率の高い
撹拌翼を備えた容器に、上記混合物または溶液を入れる
。その時、それらが相溶状態にない場合は、相溶温度以
上に昇温する。
数百rpm以上の撹拌下で、乳化用の水性液体をそれに
加える。水性液体の添加方法としては、連続的に供給し
てもよいし、ステップワイズに分割添加する方法であっ
てもよいが、まず油中水滴型(Wlo)エマルジョンを
形成し、しかる後にさらに水性液体を加えて水中油滴型
(o/W>エマルジョン、つまり通常のエマルジョンへ
転相することが好ましい。いきなりO/Wエマルジョン
を形成できるように大量の水性液体を短時間で加える時
には、良好な結果が得られないことが多い。
上記の様な方法で乳化するのに必要な水性液体の量は、
エポキシ樹脂、有機ポリマ、(要すれば)潜在型硬化剤
の混合物または溶液の容量の20〜150%程度であり
、それ以上の水性液体の使用は、乳化に作用するよりは
むしろエマルジョンの希釈剤としてΩく傾向にある。O
/Wエマルジョンを好適に形成するためには、上記のよ
うな水性液体の必要量を1/3ないし1/10等分に分
割し、それを30秒ないし30分程度おきに分割添加し
たり、全量が1分ないし5時間程度の間に加えられるよ
うな速度で連続添加する方法が推奨される。なお、水性
液体は相分離温度以上に加熱されていることが好ましい
次に、本発明を達成するために、粒子内でエポキシ樹脂
成分と有機ポリマ成分を相分離して海島↑14造にする
方法について説明する。分離は乳化中あるいは乳化後に
起こすことが可能である。以下に代表的な方法を挙げる
■ 乳化中または乳化後に、相分離温度以下に下(する
■ 乳化後に低ないし非水溶性有機溶媒を除去する。こ
れには色々な方法があるが、常圧または減圧下で、ゆっ
くり撹拌しながら有機溶媒の沸点付近あるいは沸点以上
に加熱するのが最も一般的である。しかし、この方法で
は加熱除去中に粒子が互い接合しやすく、巨大化さらに
はエマルジョンの破壊が起きて、水性液体から分相する
ことがある。このような場合には、通常はポリビニルア
ルコール、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース
など保護コロイド性の水溶性有機ポリマの0.5〜20
wt%程度を水性液体に溶解しておく方法が有効である
エポキシ樹脂と有機ポリマ、(要すれば〉潜在型硬化剤
の混合物が常温で液体または粘着性を示す場合には、エ
ポキシ樹脂を部分硬化(Bステージ化)して常温で非粘
着性の状態にしておくことが好ましい。この目的のため
に、潜在型硬化剤以外の硬化剤を使用することがある。
このための硬化剤および硬化方法の代表例について次に
説明す■ あらかじめ硬化剤を加えておいなエポキシ樹
脂および有機ポリマ(要すれば)潜在型硬化剤の混合物
を水主体の液体中に懸濁(エマルジョン、またはサスペ
ンション)させてその止ま部分硬化する方法と ■ エポキシ樹脂および有機ポリマ(要すれば)潜在型
硬化剤の混合物の水主体のエマルジョン、またはサンペ
ンションに水溶性アミン系硬化剤を加えて部分硬化する
方法などがある。
上記のいずれの方法をとるにしても、懸濁状態にある粒
子を相互に接合させることなく硬化するためには、常温
の硬化であることが好ましく、従って常温硬化型硬化剤
、中でも以下に示すアミン系硬化剤が好ましい結果を与
えることが多い。
アミン系硬化剤は、化学量論的に計算される当量のアミ
ンをエポキシ樹脂と混合し、20℃で8時間放置後の混
合体のショアA硬度が50以上であることを特徴とする
アミン系化合物であることが好ましい。
もし、ショアA硬度がこの値よりも小さくなると、エマ
ルジョン粒子の硬化性が低下し、良好な粒子状硬化物が
得られにくくなる傾向がある。
本発明で用い得る硬化剤として次のような化合物が挙げ
られるが、特にこれに限定されるものではない。ピペラ
ジン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミンなどポリエチレンポリ
アミン類、モノエタノールアミンなどアルコールアミン
類、N(2−アミノエチル)とペラジンなどである。
上記硬化剤の使用量は、目的とする粒子の平均粒子径や
硬化剤を加える時期やエマルジョン、またはサスペンシ
ョン濃度などにより異なるが、少なすぎると常温での状
態が固体である粒子が得られず、また多すぎると融点(
軟化点〉が高くなって接着力を示さなくなる傾向がある
。一般的にはエポキシ化合物に対して081〜0.6当
量程度用いるのが好ましいが、エマルジョン、またはサ
スペンションに加える場合には、硬化反応が不均一反応
となるため反応効率が悪く、1当量あるいはそれ以上を
用いても良好な結果を得られることがある。
そして、■アミン系硬化剤を予めエポキシ樹脂および有
機ポリマ、(要すれば)潜在型硬化剤の混合物に加えて
からエマルジョン、またはサスペンションにする場合は
エマルジョン、またはサスペンション後、■エマルジョ
ン、またはサスペンションにしてからアミン系硬化剤を
加える場合は硬化剤添加後は、静置あるいはゆるやかに
撹拌しながら硬化反応を起こさせるのが、粒子同士の接
合一体止を防ぐ上で好ましい。
このようにBステージ化することによって、粒子内にア
ミノ基が導入される。一部の潜在型硬化剤がアミノ基、
特に3級アミノ基によって硬化反応を促進されることは
周知の事実であるから、特にフェノール系潜在型硬化剤
を使用している場合には、低温キュアを達成するために
、上記のようなりステージ化を行なうことも推奨される
。なお、先述したように乳化後に有機溶媒を加熱除去す
る場合、上記のようなアミン系硬化剤が共存していると
、フェノール系潜在型硬化剤の硬化反応が活性化されて
脱溶媒中にキュアされてしまう可能性があるので、有機
溶媒を除去した後の常温付近でアミン系硬化剤を加える
のが多くの場合好ましい。
アミン系硬化剤によるBステージ化が、必然的にエポキ
シ樹脂の重合度アップを伴う。このため、この過程でエ
ポキシ樹脂と有機ポリマの相溶性が低下し、相分離する
ことがしばしば観察される。
つまり、アミン系硬化剤によるBステージ化は、粒子内
相分離を惹起させるための第3番目の方法になる。
粒子内で相分離した海島構造の粒子は、その状態を通常
は光学顕微鏡で確認することができる。
本発明で、相分離構造をしていることが特に好ましい理
由についてはよくわからないが、エポキシ樹脂側に接着
機能と高いガラス転移点(丁g)を、有機ポリマ側に可
撓性をうまく機能分担させることができるからだと思わ
れる。もし、エポキシ樹脂成分と有機ポリマ成分とが相
ン容体を形成していると、いずれの性質においても一般
に両者の中間的な値が得られることになり、高い′rg
と可撓性という二律背反的な性質を粒子に期待すること
ができないと考えられる。
本発明では粒子がその他の添加物を含むことができる。
最も代表的な添加剤は、着色する目的で使用する有機お
よび無機顔料類と染料類である。
これらは、上記混合物が水性液体中に@濁、または乳化
される前に加えられるのが普通である。また、シリカゾ
ルやアルミナゾルなどの0.5μm以下の超微細な粒子
を混合あるいは吸着させて、粒子のブロッキング防止や
帯電防止を行なうこともできる。
固体化後またはBステージ化後のサスペンションは、;
濾過等の方法で粒子を水性液体から分離し、洗浄後風乾
あるいは低温乾燥すれば、接着力を損わずに乾燥粉末と
して取り出すことができる。
本発明によって得られる粒子は、実質的に球形状をして
おり、その寸法が0.1〜500μmであることが好ま
しく、さらには0.5〜200μmの範囲にあるのが好
ましい。粒子径が0.1μ未満のものを調製するのは実
質的に困難であり、また接着剤としての機能が落ちる。
一方500μmを越えるものは粉末接着剤としても、ま
た粉体塗装用としても粒子径が大きすぎて、実用上の問
題がある。
上記粒子径の範囲にある粒子は、粒子径分布の広い粉末
状態で使用されてもよいし、分級してきわめて狭い粒子
径分布の状態で使用されてもよい。
この目的のために使用する分級技術については、特に限
定するものでないが、−aには風選、液体あるいは乾式
サイクロン、湿式あるいは乾式ふるい分け、水ひ分級法
などが挙げられる。これらは一般に組合わせて使用し、
粗分級から精密分級へ段階的に行う方法が推県される。
「実施例」 実施例1 ビスフェノールAジグリシジルエーテルである2種のエ
ポキシ樹脂エピコート828(油化シェルエポキシ、エ
ポキシ化ffl187)8gとエピコート1.001(
同左、エポキシ当量 470)8g、フェノール系潜在
型硬化剤エピキュア171N(同左、フェノール性OH
235g/eQ、)2 gおよびポリエステル系接着剤
ケミットに1294(東し、Tg=69℃)4gを10
0ccのポリエチレン広口びんにとり、クロロホルムl
1gを加えて透明な溶解液を得な。100CCのポリエ
チレンカップにその溶液をl1gとり、テフロン製板状
翼の付いた撹拌棒を挿入しな。
800rpmで撹拌しながら、そこへポリビニルアルコ
ール(日本合成化学、ゴーセノールEGO5)4重量%
水溶液を、1.5ccずつ1分間隔で4回、計6CCを
分割添加した。第1分割水ではW/○エマルジョンが形
成され、第3分割水でO/Wエマルジョンに転相した。
水20gを追加してから、該ポリエチレンカップをガラ
ス製加温ジャケット内にセットして、周囲を60℃に加
熱しながら約90分かけてクロロホルムの揮散を行なっ
た。揮散中は50rpm程度の撹拌を行ない、容器から
発するクロロホルム臭の有無から脱溶媒の終点を判定し
な。
常温に冷却してから、水8gにピペラジン0゜7gを溶
解した硬化液を加え、lrpm程度のゆるやかな撹拌下
で、5日間室温で放置して相分離させるとともに、常温
非粘着性の球状粒子を得な。
遠心沈降法で測定した平均粒子径が12μm、微分干渉
顕微鏡で粒子内部が粒子径に関係せずにいずれも同程度
に細かく海島構造をしていることを確認した。
配向膜を塗布したポリエーテルスルホン(PES)フィ
ルム片1010mmX80の一端、10mmx45mm
の部分に、上記の乾燥粉末2m(]をできるだけ均一に
散布し、同じ大きさのフィルム片を重ね合わせて、さら
に2枚のスライドグラスの間にはさんだものをクリップ
で固定した。140℃の熱風乾燥機に入れ、2時間キュ
ア処理した。引張速度50 mm/minで測定した時
のT !II tJI強度はおよそ80 g/cmであ
った゛。一方、ケミットに1294のみは用いずに、そ
の他を実施例1と同様にして調製しな、平均粒子径10
μmの粉末は、同様にして測定したT剥離強度がおよそ
70 kc+/cmであつた。
実施例2 エピコート8284部、エピコート10014部、エピ
キュア171N  1.2部および可溶性ナイロン C
M−4000(東し、Tg約50℃)2部の割合(重量
)の固形分を50重量%含むクロロホルム/メタノール
−7/3(重量比)の透明混合溶液をLogとり、実施
例1と同様にしてポリビニルアルコール水溶液で乳化し
た。ポリビニルアルコールEGO5の2%水溶液を30
g加え、実施例1と同様にして、60°Cで溶媒を除去
した。そのあと、実施例1と同様にして、ピペラジンに
よる部分硬化球状粒子を得た。平均粒子径8μm、粒子
内部はいずれも同程度に細かい海島構造をしていた。実
施例1と同様にして測定したT剥離強度は84 g/c
mであった。
実施例3 エピコート8287部、エピキュア171N1.5部お
よびスチレン・ブチルメタクリレート系ポリマであるハ
イマーSBM−100(三洋化或、Tg約50℃)3部
の割合(重量)で含む固形分30重量%の透明なりロロ
ホルム溶液を調製した。実施例1と同様にして乳化およ
び脱溶媒を行ない、冷却後水和ヒドラジン1gと水8g
の硬化溶液を加え、室温でゆっくり撹拌しながら、10
日間かけて表面が非粘着性の球状粒子を得た。
平均粒子径が19μmで、いずれも均一な海島構造をし
ていた。
実施例1と同様にして測定したT剥離強度はおよそ85
 g/cmであった。
実施例4 エピコート8283部、エピコート10013部、エピ
キュア1711部および低分子量ポリスチレンであるハ
イマー5T−95(三洋化成、Tg約50℃)4部の割
合(重量)で含む固形分50重量%の透明なりロロホル
ム溶液を調製した。実施例1と同様にして乳化、脱溶媒
およびピペラジンによる部分硬化を行なった。平均粒子
径が22μm、いずれの粒子も球状かつ均一な海島構造
をしている粉末が得られた。
実施例1と同様にして測定したT剥離強度はおよそ95
 g/cmであった。
実施例5 エピコート1001 6部、エピキュア171N 1部
およびエポキシ変性液状ポリブタジェンF、−700−
6,5(日石化学、Tg室温以下、エポキシ当量およそ
310)4部の割合(重量)で含む固形分40重量%の
クロロホルム溶液を調製した。この溶液は室温では白濁
しているが、50°Cに加熱すると透明化する。またス
ライドグラスに塗布して脱溶媒すると、フィルムは白濁
している。
50℃に加温されているガラス製ジャケットにセットさ
れている100ccポリエチレンカップへ、50℃に予
め加温されている上記クロロホルム溶’410 gをと
った。50°CのゴーセノールEGO5の4重量%水溶
液を用いて、実施例1と同様にして乳化しな。水20g
を追加してからジャケット温度を60°Cに昇温しで、
クロロホルムを除去した。実施例1と同様にしてピペラ
ジンで部分硬化した。平均粒子径が12μm、いずれの
粒子も球形かつ均一な海島構造をしている粉末が得られ
た。
実施例1と同様にして測定したTtlJ離強度はおよそ
92g/cmであった。
実施例6 エピコート828 2.25部、エピコート1001 
2.25部、エピキュア171N  1部およびブヂル
アクリレート・エチルアクリレート・アクリロニトリル
系ポリマ W3 02B(帝国化学産業、1g室温以下
)5.5部の割合(重量)で含む固形分20重1%の透
明な酢酸エチル溶液を調製しな。この溶液は脱溶媒する
と白濁して、エポキシ樹脂とWS023が相分離する。
この溶液Logをとり、実施例1とほぼ同様にして次の
条件で乳化した。
ゴーセノールEGO5の4重量%水溶液を2CCずつ2
分間隔で10回、計20ccを分割添加した。
第3分割水あたりまではW10エマルジョンであったが
、それ以降の添加水によりO/Wエマルジョンへ仮相し
た。
実施例1と同様にして、ジャケット温度76°Cで脱溶
媒した後、ピペラジンで部分硬化した。平均粒子径が1
8μm、いずれの粒子も球形かつ均一な海島構造をして
いた。
実施例1と同様にして測定したT剥離強度はおよそ13
0 g/cmであった。
[発明の効果] 本発明によって得られるエポキシ樹脂系の球状粒子は、
均一な相分離構造をしており、高いT剥離強度を示す。
本発明は、微細な箇所を精密接着する粉末接着剤の製造
方法として適する。また、可撓性のある粉体塗装用の粉
末の製造方法として適する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)下記のイ〜ハの工程からなることを特徴とする海
    島状の相分離構造を持つエポキシ系球状微粒子の製造方
    法。 イ、エポキシ樹脂と有機ポリマとから少なくとも構成さ
    れている混合物を相溶体にする工程。 ロ、相溶体のまま乳化媒体へ乳化する工程。 ハ、エポキシ樹脂成分と有機ポリマ成分を粒子内で相分
    離する工程。 (2)相溶体にする工程が、水の沸点以下の温度に加熱
    して行なうことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項
    記載のエポキシ系球状微粒子の製造方法。 (3)相溶体にする工程が、沸点100℃以下の低ない
    し非水溶性有機溶媒を加えて行なうことを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項記載のエポキシ系球状微粒子の
    製造方法。(4)乳化媒体が、水性液体であり、乳化す
    る工程が、W/O型エマルジョンを経由してO/W型エ
    マルジョンにすることを特徴とする特許請求の範囲第(
    1)項記載のエポキシ系球状微粒子の製造方法。 (5)水性液体が、コロイド性物質を溶解していること
    を特徴とする特許請求の範囲第(4)項記載のエポキシ
    系球状微粒子の製造方法。 (6)相分離する工程が、相分離温度以下にエマルジョ
    ンを冷却して行なわれることを特徴とする特許請求の範
    囲第(1)項記載のエポキシ系球状微粒子の製造方法。 (7)相分離する工程が、加熱または減圧することによ
    って、エマルジョンから溶媒を除去して相分離させるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のエポキ
    シ系球状微粒子の製造方法。 (8)相分離する工程が、エマルジョンのエポキシ樹脂
    を硬化させて相分離させることを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項記載のエポキシ系球状微粒子の製造方法
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