JPH019289Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、一括圧接接続用リボン同軸ケーブル
の改良に関するものである。

第１図は従来の５芯の一括圧接接続用リボン同
軸ケーブルの断面図である。図において、１は中
心導体で、中心導体１は絶縁体５によつて外周を
被覆されて絶縁線心が形成されている。絶縁線心
の外周にはドレンワイヤ２が縦添えされ、絶縁線
心とドレンワイヤ２とはアルミニウム箔３によつ
て外側を一括被覆され、アルミニウム箔３の外側
にポリ塩化ビニル（PVC）ジヤケツト４が被覆
されている。

上記従来の一括圧接接続用リボン同軸ケーブル
においては、屈曲などによりドレンワイヤ２が動
きノイズが出る欠点がある。また一括圧接する絶
縁線心及びドレンワイヤ２を剥ぎ出す際に、
PVCジヤケツト４及びアルミニウム箔３の剥ぎ
取りが必要であるが、この場合にその作業を個々
に行なう必要がある。

本考案は上記の状況に鑑みなされたものであ
り、屈曲によるノイズを減少できると共に、絶縁
線心及びドレンワイヤの剥ぎ出しの場合に、
PVCジヤケツトとアルミニウム箔とを同時に剥
離できる一括圧接接続用リボン同軸ケーブルを提
供することを目的としたものである。

本考案の一括圧接接続用リボン同軸ケーブル
は、絶縁線心の外側にアルミニウム箔が被覆さ
れ、かつ、ドレンワイヤが縦添えされ、該ドレン
ワイヤ及び上記アルミニウム箔を包みプラスチツ
クジヤケツトが被覆されてなり、上記線心の外周
に、上記アルミニウム箔の一方の面に厚さ６±
2μのポリエステルフイルムがラミネートされ他
方の面に導電性接着層がアルミニウム箔に対する
表面積比で50〜60％に網目状に塗布された厚さ10
±2μの上記アルミニウム箔が上記導電性接着層
を外側にして被覆され、該アルミニウム箔の外側
に上記ドレンワイヤが縦添えされ、かつ、上記プ
ラスチツクジヤケツトが被覆されてなるものであ
る。

以下本考案の一括圧接接続用リボン同軸ケーブ
ルを、実施例を用い従来と同部品は同符号を用い
同部分の構造の説明は省略し第２図により説明す
る。第２図は断面図であり、絶縁線心の絶縁体５
の外周には第３図に斜視図を示すアルミニウム箔
７が導電性接着層６を外側にして直接被覆されて
いる。アルミニウム箔７の一方の面には、厚さ６
±2μのポリエステルフイルム８がラミネートさ
れて補強され、他方の面には導電性接着層６が表
面積比50〜65％にわたり網目状に塗布されてお
り、アルミニウム箔７は厚さ10±2μに形成され
ている。アルミニウム箔７の外側にはドレンワイ
ヤ２が縦添えされ、ドレンワイヤ２及びアルミニ
ウム箔７を一括し外側にPVCジヤケツト４のプ
ラスチツクジヤケツトが被覆されている。上記の
構造において、ドレンワイヤ２は、アルミニウム
箔７の導電性接着層６に接着し縦添え配置されて
いるので屈曲などにより動くことがなく、従つ
て、ノイズを減少でき、また、絶縁線心及びドレ
ンワイヤ２の剥ぎ出し時には、アルミニウム箔７
とPVCジヤケツト４とが導電性接着層６を介し
接着されているので同時に剥ぎ取りができる。

尚、アルミニウム箔７の厚さを10±2μに、ま
た、ポリエステルフイルム８の厚さを６±2μに
それぞれ限定した理由は、この厚さ以下では強度
が不足であり、また、この厚さ以上ではアルミニ
ウム箔７の成型性（フオーミング）に問題があ
り、更に、PVCジヤケツト６と一体化させても
強度が大きくなりすぎPVCジヤケツト６と一体
に剥ぎ取れぬためである。また、導電性接着層６
の表面積比をアルミニウム箔７の50〜65％に限定
した理由は、50％未満では接着強度不足であり、
65％を越える場合はドレンワイヤ２との接触が不
安定となるためである。

このように本実施例の一括圧接接続用リボン同
軸ケーブルは、一方の面を、厚さ６±2μのポリ
エステルフイルムで補強し他方の面の一部に導電
性接着層を有する厚さ10±2μのアルミニウム箔
を、導電性接着層側を外側にして絶縁線心外周に
被覆し、この導電性接着層部分にドレンワイヤを
縦添えして接着固定し、ドレンワイヤ及びアルミ
ニウム箔の外側にPVCジヤケツトを被覆したの
で、絶縁線心及びドレンワイヤを剥ぎ出すとき
に、PVCジヤケツトとアルミニウム箔とを一体
に剥離でき作業が容易で作業工数を低減でき、ま
た、屈曲などの場合にドレンワイヤの動きを防止
でき、ノイズを減少できる。

以上記述した如く本考案の一括圧接接続用リボ
ン同軸ケーブルは、屈曲によるノイズを減少でき
ると共に、絶縁線心及びドレンワイヤの剥ぎ出し
をPVCジヤケツトとドレンワイヤとを同時に剥
離でき、作業が容易で工数を低減できる効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の５芯の一括圧接接続用リボン同
軸ケーブルの断面図、第２図は本考案の５芯の一
括圧接接続用リボン同軸ケーブルの実施例の断面
図、第３図は第２図のアルミニウム箔の斜視図で
ある。 １；中心導体、２；ドレンワイヤワイヤ、４；
PVCジヤケツト、５；絶縁体、６；導電性接着
層、７；アルミニウム箔、８；ポリエステルフイ
ルム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁線心の外側にアルミニウム箔が被覆され、
   かつ、ドレンワイヤが縦添えされ、該ドレンワイ
   ヤ及び上記アルミニウム箔を包みプラスチツクジ
   ヤケツトが被覆されてなるものにおいて、上記絶
   縁線心の外周に、上記アルミニウム箔の一方の面
   に厚さ６±2μのポリエステルフイルムがラミネ
   ートされ他方の面に導電性接着層がアルミニウム
   箔に対する表面積比で50〜65％に網目状に塗布さ
   れた10±2μの上記アルミニウム箔が上記導電性
   接着層を外側にして被覆され、該アルミニウム箔
   の外側に上記ドレンワイヤが縦添えされ、かつ、
   上記プラスチツクジヤケツトが被覆されてなるこ
   とを特徴とする一括圧接接続用リボン同軸ケーブ
   ル。