JPH019121Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、絶縁性や防湿性が強く要求される分
野に使用される固定抵抗器に関し、特に凍結防止
用として、パイプ等に取付けられる固定抵抗器に
関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、固定抵抗器に被覆電線を接続して使用す
る場合、第１図のように一般の固定抵抗器１より
外部に出ている端子２に、被覆電線３を結線した
端子２に適合挿入できる接続金具４を介して、接
続している。ところが、この接続部分の絶縁性や
耐湿性を確保するため、第２図のように接続部分
に絶縁チユーブ５を被せ、さらにその上に耐湿性
保護材料６を塗布しており、この接続作業に多大
な費用を要している。

考案の目的 本考案は、前記従来の欠点を除去するものであ
り、抵抗素子は従来の技術が使用でき、しかも簡
単な構成で抵抗素子と被覆電線を接続することが
でき、さらに抵抗素子と被覆電線の接続部がセラ
ミツクケースの中に絶縁保護されているので、外
部で接続作業をする不便を改善し、併せて安価に
固定抵抗器と被覆電線が接続できるようにするこ
とを目的としている。又、セラミツクケースに凹
状の円弧の溝を設けることは、パイプに本抵抗器
を容易にしかも確実に取付けられることを目的と
している。

考案の構成 本考案の固定抵抗器は、大小２つの口径を背中
合わせに有する一体成形された筒状金属キヤツプ
の２つの口径内に抵抗素子と芯線を露呈させた被
覆電線をそれぞれ別々に挿入し、前記キヤツプと
抵抗素子および前記キヤツプと被覆電線の芯線部
を圧接により接続させた構造のものである。

このような構成によると、簡単な構成で抵抗素
子と被覆電線を接続できる。しかも、本固定抵抗
器を開口部を有する矩形のセラミツクケースに挿
入し、開口部を絶縁材料で封止し、セラミツクケ
ースより、被覆電線部のみ外部に出すことによつ
て、本固定抵抗器の取扱い性がすこぶる良くな
る。又、セラミツクケースの一側面に、本抵抗器
を取付けるパイプの径に合う円弧状の溝を設けて
もよい。

実施例の説明 以下本考案の一実施例の固定抵抗器を図面を参
照して説明する。第３図に示すように大小２つの
口径を背中合わせに有する一体成形された筒状金
属キヤツプ７の大きい口径側７ａに抵抗素子８が
挿入され部分７a′で圧接されている。また小さい
口径側７ｂには、被覆電線９が被覆電線の芯線部
分１０が、キヤツプの小さい口径側７ｂに挿入さ
れ、部分７b′で圧接されている。

この構造は、抵抗素子８の両端部で同じように
成されている。

また、第４図には、この固定抵抗器を開口部を
有する矩形のセラミツクケース１１に挿入し、開
口部を絶縁材料１４で封止し、被覆電線１５をセ
ラミツクケースの外に出した例を示す。

このようにすれば、筒状金属キヤツプの口径側
７ａ，７ｂを介して、抵抗素子８と被覆電線９が
接続されるので、従来のように複雑な方法で接続
する必要がなく大変便利である。又、第５図に示
すように本抵抗器をパイプに取付けやすいように
セラミツクケース１１の底面にパイプ径に適合す
る円弧状の溝１２を設けてもよい。又第４図では
開口面には取付金具がずれないようにする凹状の
切欠き１３を設けてある。又第６図は本考案の固
定抵抗器を被覆電線を介して多数個連続的に結線
した例を示す。

考案の効果 以上のように、本考案の固定抵抗器によれば、
大小２つの口径をもつ筒状金属キヤツプを介して
抵抗素子と被覆電線が接続されているので従来の
ような接続金具を用いる必要がない。また、セラ
ミツクケースで保護する場合は、絶縁や耐湿性確
保のための様々な処置を一切省略できるので、作
業性、コスト面で非常にメリツトがある製品が得
られる。又、円弧状の曲面を有する凹部をケース
に設けた場合はパイプに安定して取付けられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の固定抵抗器と被覆電線の接続
を示す斜視図、第２図は、従来の固定抵抗器と被
覆電線の接続後の絶縁および耐湿性の処置を示す
一部切欠斜視図である。第３図は本考案の固定抵
抗器の一部切欠構造図であり、第４図は、本考案
の一実施例による固定抵抗器の斜視図である。第
５図は、凹状の円弧を有するセラミツクケースを
示す斜視図、第６図は、本考案の固定抵抗器を被
覆電線により、多数個連続的に結線した一例を示
す図である。 １……固定抵抗器、２……固定抵抗器の端子、
３……被覆電線、４……接続金具、５……絶縁チ
ユーブ、６……耐湿性保護材料、７……筒状金属
キヤツプ、７ａ……大きい口径側、７ｂ……小さ
い口径側、７a′……圧接部、７b′……圧接部、８
……抵抗素子、９……被覆電線、１０……被覆電
線の芯線、１１……セラミツクケース、１２……
セラミツクケースに設けた円弧状の凹部、１３…
…セラミツクケースに設けた凹状の切欠き部、１
４……絶縁材料、１５……被覆電線。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 大、小２つの口径を背中合せに有する一体成
   形された筒状金属キヤツプの前記２つの口径内
   に抵抗素子と芯線を露呈させた被覆電線をそれ
   ぞれ別々に挿入し、前記キヤツプと抵抗素子お
   よび前記キヤツプと被覆電線の芯線部を圧接に
   より接合させた構造の固定抵抗器。 (2) 全体を開口部を有する矩形のセラミツクケー
   スに挿入し、前記開口部を絶縁材料で封止し、
   前記セラミツクケースより被覆電線部のみを外
   部に出した構造の実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の固定抵抗器。 (3) セラミツクケースにおいて、開口部面と反対
   側の面の長手方向に端から端まで、凹状の円弧
   を有するセラミツクケースを用いた実用新案登
   録請求の範囲第２項記載の固定抵抗器。 (4) 多数個の抵抗器をその抵抗器に内蔵されるキ
   ヤツプを用いて、被覆電線により連続的に結線
   した実用新案登録請求の範囲第１項、第２項、
   または第３項に記載の固定抵抗器。 (5) セラミツクケース開口部の長手方向壁の一部
   に凹状の切欠きを設けた実用新案登録請求の範
   囲第２項または第３項に記載の固定抵抗器。