JPH0155854B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は樹木の植栽方法に関するものであり、
詳しくは高吸水性ポリマーの働きにより植栽木の
根の活着を促進させる方法に係るものである。樹
木の植栽において最も重要なことは、植栽木の根
の周辺の土壌を空隙がないように十分つき固める
ことであり、これが為に従来の植栽方法にあつて
は水練りしたどろどろの土壌を植栽木の根の周辺
にもつてきてつき固めるという方法で行なつてい
る。

このような植栽方法を急勾配である法面で行う
ことは、多大な労働力を必要とするばかりでなく
極めて危検な作業となり、もつと簡易な方法で植
栽ができないかということが問題となつていた。
本発明者等はこの点に着目し、簡易な植栽方法に
つき研究していたところ、高吸水性ポリマーが自
重の何百倍もの水分を吸収して膨張するという特
性をもつていることに着目し、この特性を利用す
れば、つき固めなくとも十分根の周辺をつき固め
たと同等にしめ固めることができるという知見に
より、本発明に到達した。

以下本発明の構成につき説明する。

本発明で使用する袋体は、土壌のこぼれでない
程度の目合を有するものであれば、植物性、化学
性いずれの材質のものでもよく、土のう用袋が通
常使用される。

この土のう用袋の規格はどのようなものでもよい
が、土量が0.015ｍ充填できる程度のものを使用
し、土のう用袋の内面の片面あるいは両面に種子
紙を貼着するか、あるいは水溶性の糊剤で、種
子、肥料を直接糊付けした植生土のう用袋として
おくのがよい。

土のう用袋に土と共に充填する高吸水性ポリマ
ーとは、市販されているアクリル系のポリマー、
PVA系のポリマー、ポリ酸化エチレン系のポリ
マー、デンプン系のポリマーのいずれのものを使
用してもよい。

この高吸水性ポリマーを土のう用に充填する土
壌の重量比で２〜５％の割合に混合して、土のう
用袋に充填する。

このようにした土のう用袋を法面に載置し、土
のう用袋に穴をあけて、樹木を植栽するのであ
る。この場合、土のう用袋の穴をあける部分にあ
らかじめテープを貼着しておいて穴をあければ、
穴部分がほつれて土壌が流出したりすることがな
いのでよりよい。

以上のように本発明は、袋体内に土壌と高吸水
性ポリマーを充填し、該袋体に穴を設け、該穴内
に植栽し、植栽木の根の活着を促進させることを
特徴とする高吸水性ポリマーの充填された袋体に
よる植栽方法であるから、樹木を植栽しておけ
ば、降雨があると高吸水性ポリマーが水分を吸収
して自重の200〜400倍までも膨張し、土壌が圧迫
されて植栽木の根の周辺をしつかり固め、根の活
着を確実にするのである。

従つて急勾配法面に植裁する場合、いちいち樹
木の根をつき固めなくとも、樹木が活着するの
で、施工簡易にしかも確実に樹木を植栽すること
ができる効果を有する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 袋体内に土壌と高吸水性ポリマーを充填し、
   該袋体に穴を設け、該穴内に植栽し、植栽木の根
   の活着を促進させることを特徴とする高吸水性ポ
   リマーの充填された袋体による植栽方法。 ２ 高吸水性ポリマーが土壌に対し、重量比２〜
   ５％の割合で混入されてなる特許請求の範囲第１
   項の植栽方法。