JPH0155395B2 - - Google Patents

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JPH0155395B2
JPH0155395B2 JP11329782A JP11329782A JPH0155395B2 JP H0155395 B2 JPH0155395 B2 JP H0155395B2 JP 11329782 A JP11329782 A JP 11329782A JP 11329782 A JP11329782 A JP 11329782A JP H0155395 B2 JPH0155395 B2 JP H0155395B2
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Japan
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low
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temperature heat
organic compound
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JP11329782A
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Shigetake Kawasaki
Yoji Akitani
Masaru Oowa
Masaru Nakaiwa
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B11/00Compression machines, plants or systems, using turbines, e.g. gas turbines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は低温蓄熱装置に関し、より詳細には、
低沸点有機化合物の水和物結晶の水懸濁物を冷媒
として用いた低温蓄熱装置に関する。 従来、冷熱の潜熱型蓄熱材としては、氷が利用
されている。 しかしながら、氷は住居や事務所等の空調施設
の低温蓄熱材として利用するためには、下記のよ
うな欠点が指摘され、いまだ実用化されていな
い。 (1) 空調施設おける冷熱源には0℃以下の温度は
不必要であり、夏期の冷房には5℃から15℃の
温度範囲の冷熱源で十分である。 (2) 伝熱管群や氷カプセルからなる低温蓄熱槽お
いては、氷の結晶化の際に結晶核発生のための
過冷却や時間おくれが生じ、その結果、蓄熱に
必要な所要エネルギーが増大し、蓄熱効率を低
下させる。 (3) 氷の結晶は伝熱界面から成長するので、成長
にともなつて伝熱面での対流が妨げられて伝熱
速度が低下し、更に結晶化につれて体積が膨張
するので余分の空間を必要とし、高性能な蓄熱
槽の設計を困難にしている。 そこで本発明は、かかる従来の欠点を解消すべ
くなされたものであり、本発明者らが先に提案し
た低温蓄熱材を用いて夏期の冷房に好適な5℃〜
15℃の範囲の空調用として使用することができ、
しかも蓄熱材の原料である低沸点有機化合物をラ
ンキンサイクルの作動媒体として用いると共に高
温排ガスや太陽熱をランキンサイクルの熱源とし
て用いたり、或は冬期の寒冷な外気温を利用して
冷熱を蓄熱することができるので、運転が極めて
経済的であり、冷熱を高効率で蓄熱することがで
きるなどの特長を有するものである。 すなわち本第1の発明の低温蓄熱装置は、沸点
が30℃以下であり、臨界分解点が5℃〜18℃の水
和物結晶を形成しうる有機化合物を冷媒とする蓄
熱冷凍サイクルと、前記有機化合物を作動媒体と
するランキンサイクルとから成り、前記蓄熱冷凍
サイクルは低温蓄熱槽と、該低温蓄熱槽の水中に
前記有機化合物を液状で混入する供給装置と、該
低温蓄熱槽で気化した前記有機化合物蒸気を加圧
する圧縮器と、この圧縮されたガスを液化して前
記供給装置に導く凝縮器とから構成され、前記ラ
ンキンサイクルは前記有機化合物の高圧蒸気を発
生せしめる高温蓄熱器と、該高温蓄熱器からの前
記高圧蒸気により駆動されるタービンと、該ター
ビンから排出された蒸気を液化して前記高温蓄熱
器に導く凝縮器とから構成され、更に前記低温蓄
熱槽内で前記冷媒により冷却された冷水を用いる
温調施設と、前記高温蓄熱器への加熱源供給手段
とを設けたことを特徴とするものである。 また本第2の発明の蓄熱装置は、沸点が30℃以
下の有機化合物を水と反応せしめて臨界分解点が
5℃〜18℃の水和物結晶を析出させるべき低温蓄
熱槽と、前記有機化合物を液状で貯蔵する貯槽
と、該貯槽および前記低温蓄熱槽の底部に沈降し
た前記液状有機化合物を前記低温蓄熱槽に導く供
給装置と、前記低温蓄熱槽内の前記有機化合物の
蒸気および前記沈降した液状有機化合物を外気と
の熱交換により冷却して前記貯槽に導く熱交換器
とから構成したことを特徴とするものである。 以下、本発明を図面に示した実施例にもとづき
説明する。 第1図は本第1の発明の実施例を示し、低温蓄
熱装置は低温蓄熱サイクルAとランキンサイクル
Bとから構成されている。 低温蓄熱サイクルAは、水または水溶液Lをそ
の内部に保持する低温蓄熱槽1と、低沸点有機化
合物を液状で水L中に供給するノズル8を有し、
更に、低温蓄熱槽1で発生した低沸点有機化合物
の蒸気を圧縮する圧縮器3と、圧縮された蒸気を
液化する凝縮器5が設けられており、液化した低
沸点有機化合物6は、再びノズル8に導かれる。 ここで低沸点有機化合物は、沸点が30℃以下
の、いわゆる低沸点物であり、かつ臨界分解点が
5℃〜18℃の水和物結晶を形成しえるものであ
る。 また、水和物結晶が懸濁される水は、水溶性の
無機塩または有機化合物の水溶液であつても良
く、たとえば食塩、硫酸ナトリウムやアルコール
の水溶液などが、水和物の臨界分解点の圧力と温
度を低下させるために用いられ、これら水溶液は
高い臨界分解点を示す化合物の場合に好適に用い
られる。 下記第1表に代表的な低沸点化合物の例と、そ
の水和物の特性を示す。
【表】
【表】 この第1表から明らかなように、これら有機化
合物の水和物結晶の析出温度(臨界分解点温度)
は、いづれも氷の析出温度である氷点0℃よりも
高い温度、すなわち5℃から18℃の温度範囲にあ
り、しかもこれら水和物の生成熱は70〜
90Kcal/Kgであり、氷の結晶化熱80Kcal/Kgと
ほぼ同程度である。 低温蓄熱材は、低沸点有機化合物を自ら冷媒と
して用いることによつて製造される。すなわち、
前述したような、水と反応して水和物を水和物を
形成しうる能力のある低沸点有機化合物を液状で
水または前述したような無機塩や有機化合物を含
む水中に混入させる。そして、この有機化合物の
一部分を蒸発させながら、残部の有機化合物を水
と反応させて有機化合物の水和物を形成させる。
すると、有機化合物の蒸発による蒸発熱によつて
反応系は冷却され、水和物結晶が析出して水中に
懸濁した状態になり、低温蓄熱材が得られる。 一方、本第1の発明におけるランキンサイクル
Bは、前述したような低沸点有機化合物を作動流
体として用いるものであり、高温蓄熱器9と、こ
の蓄熱器9内において低沸点有機化合物の蒸気を
発生せしめる蒸発器17と、発生した蒸気から気
液を分離する気液分離器19とを有し、更に気液
分離器19で分離された蒸気の断熱膨張によつて
駆動されるタービン21と、このタービンから排
出された蒸気を凝縮、液化せしめて前記蒸発器1
7に導く凝縮器24を有している。なお、気液分
離器19からの液状有機化合物は凝縮器24から
のものと合伴され、また凝縮器24には冷却水2
8が供給され、更にタービン21は前述した蓄熱
冷凍サイクルAの圧縮器3を駆動すると共に、補
助動力機22が連結されている。 更に本第1の発明においては低温蓄熱槽1内に
冷水熱交換器29が設けられ、ここで得られた冷
水は冷暖房切換弁30、循環ポンプ31および管
路32を経て温調施設33に送られ、管路34を
経て熱交換器29に循環される。 また、ランキンサイクルBの高温蓄熱器9に
は、高温排ガス等の廃熱を利用する熱交換器1
1、或は、太陽光集熱器15により得られた温水
を利用する加熱源供給手段が設けられている。 ここで蓄熱冷凍サイクルAにおける圧縮器3の
理論所要動力Pf(K.W.)は、低沸点有機化合物の
蒸発によつて吸収される冷凍量をQf(Kcal/h)、
サイクルの成績係数をζfとすると、(1)式で与えら
れる。 またランキンサイクルBにおけるタービン21
の理論出力PR(K.W.)は、作動媒体(低沸点有機
化合物)の蒸発に必要な加熱量をQR(Kcal/h)、
ランキンサイクル効率をζRとすると(2)式で与えら
れる。 Pf(K.W.)=Qf/860+ζf (1) PR(K.W.)=QRζR/860 (2) すると(1)式と(2)式から(3)式が得られる。 Qf/QR=ζf×ζR (3) ここにQf/QRは低温蓄熱装置における理論熱
交換効率となる。 低沸点有機化合物としてフロン12(CCl2F2)を
用い、低温蓄熱槽1におけるフロン12の蒸発温度
を5℃(水和物析出温度8℃に対して、3℃の過
熱度にある。)その凝縮温度を35℃とすると、フ
ロン12の熱力学データからζf=8.01となる。 また、ランキンサイクルBの作動媒体にも同じ
フロン12を用い、高温蓄熱器9における蒸発温度
を70℃(蒸発のための温度差=15〜25℃)、その
凝縮温度を35℃とすると、ζR=0.093となり、(3)
式からこの装置における理論熱転換効率は約74%
となる。なお、実際の低温蓄熱装置においては、
圧縮器やタービンの機械効率等の損失や熱損失等
が生ずる。しかしこれらの損失を考慮しても、本
発明の装置の熱転換効率は45〜55%を示した。こ
のことは、低沸点有機化合物の水和物による低温
蓄熱材の採用が、太陽熱や工場排熱を利用した80
〜95℃の温水による高温蓄熱器からでも、高い熱
転換効率で冷熱を蓄熱することを示している。 次に本第1の発明の機能について述べる。 前記第1図に示した工程に従い、冷媒としてフ
ロン12を用いた。 予め低温蓄熱槽1内に水Lを供給しておき、一
方、液状のフロン12を管路6から膨張弁7を経て
ノズル8から水L中に注入する。すると、フロン
12の一部が蒸発することによつて水が冷却され、
フロン12と水との反応によつて生成したフロン12
の水和物の結晶が析出し、水和物結晶の水懸濁物
が形成され、水の顕熱と水和物結晶の生成熱との
形態で槽内温度8℃から11℃の範囲で冷熱が蓄熱
される。低温蓄熱槽1で蒸発したフロン12の蒸気
を管路2を経て、タービン21と直結した圧縮器
3に送つて加圧し、管路4を経て凝縮器5におい
て冷却水28で液化される。この液化フロン12は
管路6、膨張弁7を経てノズル8から低温蓄熱槽
1に送られ、上記同様の操作が再ん繰り返えされ
る。 一方、高温蓄熱器9では、150〜300℃の工場排
ガス10を熱交換器11に供給するか、或は、太
陽熱集熱器15を利用して80〜95℃の温水を製造
し、これを管路16を経て蓄熱器9内に蓄熱し、
冷却した温水は管路12、循環ポンプ13および
管路14を介して再び集熱器15に送られる。こ
の温水によつて蒸発器17で発生したフロン12の
高圧蒸気は気液分離器19に導かれ、分離した蒸
気を管20によりタービン21に導入し、その断
熱膨張によつてタービン21を駆動する。 なお、タービン21の起動またはフロン12の不
足の場合には補助電動機22が用いられる。 次にタービン21から排出されたフロン12の蒸
気は管路23を経て凝縮器24に導かれ、冷却水
28により冷却され、液化される。液化したフロ
ン12は管路25、循環ポンプ26により管路27
を経て蒸発器17に循環される。 次いで、かかる冷熱蓄熱操作により、低温蓄熱
槽1に蓄熱された冷熱を利用して蓄熱槽1内の熱
交換器29で調温用冷水を約15℃前後に冷却す
る。この冷水は切換弁30、循環ポンプ31を経
て、管路32から、たとえば居室や事務所、電算
機室等に設置した温調施設33に送られ、各部屋
の冷房に供される。そして、約20℃前後に加熱さ
れた冷水は管路34、切換弁35を経て熱交換器
29に循環され、再び上述の操作が行なわれる。 以上述べた冷房操作は、主として夏期に実施さ
れるが、冬期においては、高温蓄熱器9内の温水
が直接、温調施設33の暖房用温水として使用さ
れる。すなわち、管路36、切換弁37を経て循
環ポンプ31より温水を供給し、各部屋を暖房し
た後に温度の低下した温水を管路34、切換弁3
8、管路39を経て蓄熱器9内にもどされる。 低沸点有機化合物としてフロン12を用いたこの
実施例にもとづき、フロン11、フロン22およびフ
ロン21を用いた場合の、冷熱蓄熱容量、理論熱転
換効率を求め、フロン12と比較して下記第2表に
示した。 第2表の最高放熱温度は、水和物結晶が残留
し、結晶種が存在し得る温度であり、各水和物の
臨界分解点温度よりも約10℃前後低い温度を採用
した。また晶析温度には最高放熱温度よりも3℃
低い温度に、そして低温蓄熱槽内の低沸点有機化
合物の蒸発温度には、蒸発のための過熱度として
3℃を採用し、晶析温度よりも3℃低い温度に
夫々設定してある。 第2表から明らかなように、蓄熱容量、理論転
換率はフロン22において最も高いが、低温蓄熱槽
1の操作圧力が12℃で4900mmHg(6.7Kg/cm2abs)、
15℃で5900mmHg(8.0Kg/cm2abs)と高い圧力にあ
る。 低沸点有機化合物としてフロン11を採用する
と、低い温度で冷熱が蓄熱され、その蓄熱容量も
大きいが、槽内の操作圧力は3℃で310mmHg、6
℃で400mmHgと逆に負圧となり、槽内への空気の
混入等を防ぐ等を防ぐ工夫が必要である。 また、フロン12は、その蓄熱容量が最も小さい
が、低温蓄熱槽1の操作圧力が8℃で2700mmHg
(3.7Kg/cm2abs)、11℃で3300mmHg(4.4Kg/cm2
abs)であり、最も使用しやすい低沸点有機化合
物である。
【表】 また、低温蓄熱槽1の操作圧力や、蓄熱温度の
調整には、前記第1表に示した低沸点有機化合物
を適宜、混合して使用することもできる。 第2図は本第2の発明の実施例を示し、前述し
たような低沸点有機化合物を冷媒に用いると共
に、前記第1の発明において用いた圧縮機3(第
1図)の代りに、冬期における寒冷な外気、好ま
しくは5℃以下の外気温を利用して冷熱を蓄熱
し、夏期の冷房に使用することを可能にしたもの
である。すなわち第2図において、低温蓄熱装置
は低温蓄熱槽40と、冬期外気に熱を放出して低
沸点有機化合物を凝縮、液化せしめる熱交換器4
1と、この液状有機化合物の貯槽42とから構成
されている。そして液状有機化合物は貯槽42か
ら、低温蓄熱槽40内の水Lにノズル48を経て
混入され、蓄熱槽40内の上部空間からの低沸点
有機化合物蒸気、蓄熱槽40底部のフロン溜49
に沈降した液状の低沸点有機化合物は共に熱交換
器41において外気により冷却、凝縮されるよう
になつている。 前記第2表に示したフロン系の水和物結晶は、
フロンの種類によつても異なるが、5℃から16℃
の温度範囲で析出する。たとえばフロン12を冷媒
に用いた場合には、11.8℃以下の温度で水和物結
晶が析出するので、フロン12を熱交換器41で5
℃以下の冬期外気温と熱交換させて冷却し、その
冷却された液状のフロン12を低温蓄熱槽40内の
水中に直接混入して水を11℃以下の温度に冷却す
ることにより、水中にフロン12の水和物結晶を析
出させることができる。或は、熱交換器41を利
用して、蓄熱槽40内で発生したフロン12の蒸気
を凝縮、液化せしめ、再使用しながら蓄熱槽40
内を冷却し水和物結晶を析出させる。ただし、フ
ロン12の蒸気を凝縮、液化せしめるためには、外
気温が0℃前後、好ましくは0℃以下となる気象
条件が必要である。 以下、本第2の発明の機能を第2図にもとづき
述べる。 外気温が5℃以下に低下した時点で貯槽42か
ら液状フロン12を弁43、循環ポンプ44、弁4
5、管路46を経て熱交換器41に導き、冷却す
る。また同時に弁47を開き、液状フロン12をノ
ズル48から低温蓄熱槽40内の水Lに混入す
る。混入した液状フロン12は、水Lと反応して水
和物を形成すると共に、一方、加温された液状フ
ロン12は槽40の下部のフロン溜49にたまり、
ポンプ50、弁51および管路52を経て熱交換
器41に送られ、冷却されて、貯槽42に送られ
る。この冷却操作によつて、低温蓄熱槽40内の
温度が10℃以下に低下すると、徐々にフロン12の
水和物結晶が析出する。このとき槽40内のフロ
ン12の蒸気圧は約4.0〜4.2Kg/cm2absである。ま
た外気温が0℃前後、またはそれ以下の温度の気
象条件下では、熱交換器41およびフロン12の貯
槽42内のフロン12の蒸気圧は、3.0〜3.3Kg/cm2
absとなり、低温蓄熱槽40内のフロン12液を蒸
発させ、それを凝縮、液化するために十分な条件
となる。そこで弁45と51を閉じ、熱交換器4
1へのフロン12液の循環を中止し、弁53を開放
し、低温蓄熱槽40内のフロン12の蒸気を、熱交
換器41に導入し、凝縮、液化させる。凝縮、液
化したフロン12は、更に十分に冷却されて、貯槽
42、ポンプ44を経てノズル48から低温蓄熱
槽40内に流入し、蒸発と水和物結晶の析出を繰
り返す。また低温蓄熱槽40内の、蒸発もしなく
水和物結晶をも析出しない他の液状フロン12は、
前記の如くフロン溜49にたまる。そしてポンプ
50により、弁54を経てノズル56から噴出さ
れ、この循環中にその一部を蒸発させ、自らも冷
却して水中に混入し、水和物結晶の析出を繰り返
す。 上記操作によつて、5℃以下、または0℃前後
とそれ以下の冬期の外気温を利用して、低温蓄熱
槽40内に冷熱を蓄積することができる。この場
合の蓄熱容量は、冬期の気象条件によつて非常に
異なるが、5℃以下に低下する12月中旬から3月
中旬頃までの外気温、特に夜間の気温を利用し、
上述したような冷熱蓄熱の原理にもとづいて、低
温蓄熱槽40内の水分量に対して、80%から100
%の水和物結晶を析出させると、冷熱蓄熱容量は
約60×103Kcal/m3から80×103Kcal/m3となる。
この冷熱は夏期まで蓄熱され、低温蓄熱槽40内
に設置された冷水熱交換器56によつて15℃から
20℃の冷水を送り、この冷水を管路57、冷水ポ
ンプ58によつて、たとえば屋内の温調器59に
循環させ、屋内の冷房に使用され、管路60を経
て熱交換器56に循環される。 以上述べた如く、本第1の発明によれば、低沸
点有機化合物を蓄熱冷凍サイクルの冷媒に使用
し、かつランキンサイクルの作動媒体に使用する
ので、冷凍サイクルにおいて蒸発した冷媒の蒸気
を圧縮するための圧縮機と、ランキンサイクルに
おいて、この圧縮機を駆動せしめるためのタービ
ンとを連結する軸構造が簡単になり、軸受けから
の低沸点有機化合物の漏れを無くし、その損失を
極めて少なくすることができる。 また、蓄熱冷凍サイクルとランキンサイクルと
を組合せているので、高温蓄熱槽から低温蓄熱槽
への熱転換工程において、高い変換効率で冷熱を
蓄熱することができる。 また本第2の発明によれば、冷媒である低沸点
有機化合物の蒸気の液化に、この有機化合物の沸
点以下の温度の外気を利用しているので、本第1
の発明のように圧縮機や凝縮機を使用する必要が
なく、従つてランキンサイクルが全く不要にな
り、この結果、装置の構造を極めて簡単にするこ
とができる。 従つて、冬期の寒冷な外気温を利用して、冷熱
を有効に蓄熱し、この冷熱を夏期の冷房に使用す
ることができる。 また、本発明はいずれも臨界分解点が5℃〜18
℃の水和物結晶を蓄熱材に用いているので、夏期
の冷房気温として好適な5℃〜15℃の範囲の温度
を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本第1の発明の実施例を示す概要図、
第2図は本第2の発明の実施例を示す概要図であ
る。 A……蓄熱冷凍サイクル、B……ランキンサイ
クル、1……低温蓄熱槽、3……圧縮器、5……
凝縮器、8……供給装置、9……高温蓄熱器、1
1,15……加熱源供給手段、21……タービ
ン、24……凝縮器、33……温調施設、40…
…低温蓄熱槽、41……熱交換器、42……貯
槽、48,55……供給装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 沸点が30℃以下であり、臨界分解点が5℃〜
    18℃の水和物結晶を形成しうる有機化合物を冷媒
    とする蓄熱冷凍サイクルと、前記有機化合物を作
    動媒体とするランキンサイクルとから成り、前記
    蓄熱冷凍サイクルは低温蓄熱槽と、該低温蓄熱槽
    内の水中に前記有機化合物を液状で混入する供給
    装置と、該低温蓄熱槽で気化した前記有機化合物
    蒸気を加圧する圧縮器と、この圧縮されたガスを
    液化して前記供給装置に導く凝縮器とから構成さ
    れ、前記ランキンサイクルは前記有機化合物の高
    圧蒸気を発生せしめる高温蓄熱器と、該高温蓄熱
    器からの前記高圧蒸気により駆動されるタービン
    と、該タービンから排出された蒸気を液化して前
    記高温蓄熱器に導く凝縮器とから構成され、更に
    前記低温蓄熱槽内で前記冷媒により冷却された冷
    水を用いる温調施設と、前記高温蓄熱器への加熱
    源供給手段とを設けたことを特徴とする低温蓄熱
    装置。 2 沸点が30℃以下の有機化合物を水と反応せし
    めて臨界分解点が5℃〜18℃の水和物結晶に析出
    させるべき低温蓄熱槽と、前記有機化合物を液状
    で貯蔵する貯槽と、該貯槽および前記低温蓄熱槽
    の底部に沈降した前記液状有機化合物を前記低温
    蓄熱槽に導く供給装置と、前記低温蓄熱槽内の前
    記有機化合物の蒸気および前記沈降した液状有機
    化合物を外気との熱交換により冷却して前記貯槽
    に導く熱交換器とから構成したことを特徴とする
    低温蓄熱装置。
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