JPH0155087B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0155087B2
JPH0155087B2 JP57234240A JP23424082A JPH0155087B2 JP H0155087 B2 JPH0155087 B2 JP H0155087B2 JP 57234240 A JP57234240 A JP 57234240A JP 23424082 A JP23424082 A JP 23424082A JP H0155087 B2 JPH0155087 B2 JP H0155087B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
die
thermoplastic resin
viscosity
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57234240A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59124815A (ja
Inventor
Hiroshi Kataoka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP57234240A priority Critical patent/JPS59124815A/ja
Priority to US06/565,868 priority patent/US4629650A/en
Priority to EP83113160A priority patent/EP0113117B1/en
Priority to AT83113160T priority patent/ATE26669T1/de
Priority to DE8383113160T priority patent/DE3371051D1/de
Publication of JPS59124815A publication Critical patent/JPS59124815A/ja
Publication of JPH0155087B2 publication Critical patent/JPH0155087B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • B29C47/92

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、熱可塑性樹脂の圧縮配向成形あるい
は押出配向成形の改良に係る。
本発明の目的は、超高分子量体樹脂等の様な高
粘度のために配向成形が困難な樹脂の成形性の改
良、ポリ塩化ビニリデンの様な易熱分解性樹脂の
配向成形の改良、高粘度状態で押出ダイ内で2軸
延伸して2軸配向シートあるいは2軸延伸パイプ
等を成形する方法の改良、圧縮金型内で熱可塑性
樹脂を圧縮して2軸配向シートを成形する方法の
改良等を達成する配向成形法を提供することであ
る。
熱可塑性樹脂の押出配向成形あるいは圧縮配向
成形に於て、ダイ内の樹脂流動を改良するため、
ダイ内表面に潤滑剤を被覆することが知られてい
る(例えばUSP 2597553,USP 2688153,USP
3504075)。
ダイ内表面に潤滑剤を被覆すると、熱可塑性樹
脂のダイ内流動が著しく良くなり、低圧力で成形
できる様になる。
しかし、ダイ内表面の潤滑剤被覆にも種々の問
題がある。
最大の問題は潤滑剤がダイ内表面を均一に濡ら
すことが困難であり、潤滑剤が多く被覆されてい
る部分の樹脂流動が他の部分に比して速くなり、
均一な成形ができにくくなる点である。ダイ内表
面を荒くすると、ダイ内表面の潤滑剤均一被覆が
行いやすいことがUSP 4087222に記載されてい
るが、これでは不十分である。更に潤滑剤はダイ
から漏れ出やすく、ダイを精密加工されたダイ部
品で組立てる必要がある。又、成形された成形品
に付着している潤滑剤の洗浄が必要であり、容易
な洗浄法がない等の問題点がある。
本発明はこれ等の問題点を改良した成形法であ
り、これまでに公知になつている潤滑剤の代り
に、成形時の粘度が1000ポイズ以上の重合体を使
用することを特徴としている。
即ち、本発明は、加熱された熱可塑性樹脂をダ
イ内で圧縮力あるいは押出力により配向成形する
圧縮配向成形あるいは押出配向成形に於て、成形
時の粘度が該熱可塑性樹脂の成形時の粘度の1/10
以下1000ポイズ以上の重合体で熱可塑性樹脂を被
覆し、且つ該熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上
溶融点以下に加熱した状態で圧縮力あるいは押出
力によりダイ内で2軸配向させた後、冷却して2
軸配向成形品を得る熱可塑性樹脂の配向成形法で
ある。
成形時に於ける重合体の粘度は、熱可塑性樹脂
の粘度の1/50以下5000ポイズ以上であることが好
ましい。又、潤滑性に優れた添加物を重合体に配
合することが好ましい。
本発明の重合体の粘度が小さくなる程、被覆膜
を薄くすることができるが、均一被覆がむずかし
くなる。成形時の重合体粘度1000ポイズがその限
界であり、1000ポイズ未満になると、従来潤滑剤
を用いて問題となつていた不良現象が発生する。
成形時の重合体の粘度は、好ましくは5000ポイズ
以上であるが、重合体の粘度が大きくなると、樹
脂のダイ内流動を改良するには被覆膜を厚くして
ゆく必要がある。経済的に被覆効果が認められる
のは、成形時に於ける重合体の粘度が、成形時の
熱可塑性樹脂の粘度の1/10以下であり、好ましく
は1/50以下である。
本発明では、熱可塑性樹脂は2種以上の多層体
であつても良く、その場合、本発明に述べる熱可
塑性樹脂の粘度は最も低い粘度である。すなわち
2種以上の樹脂のうち、最も低い樹脂粘度の1/10
以下、1000ポイズ以上の重合体を被覆材に用い
る。
更に本発明では、ダイ内表面をポリテトラフル
オロエチレン等の滑り特性に優れた固体で被覆し
ておくことが特に有効である。滑に特性に優れた
固体としては、ポリテトラフルオロエチレン等の
成形温度で軟化しない各種フツ素化炭化水素重合
体が良好に使用できる。工業材料、26,No.6,97
等に記載されているテフロツク加工でダイ内表面
を被覆することは、成形中の耐摩耗性が良く、本
発明には特に良好に使用できる。
本発明を図により説明する。
第1図は樹脂及び重合体のダイ内流動状態を示
す説明図である。
第2図は各種熱可塑性樹脂あるいは重合体の温
度と粘度の関係を示すグラフである。
第3図は圧縮配向成形法により2軸配向シート
を成形する経過を示す説明図である。
第4図及び第7図は押出配向成形法により2軸
配向シートを成形する装置を示す断面要図であ
る。
第5図は、第4図の装置で2軸配向シートを成
形する延伸部分を拡大して示す説明図である。
第6図は押出配向成形法により2軸配向パイプ
を成形する装置を示す断面要図である。
第1図では、加熱可塑化された熱可塑性樹脂あ
るいは、熱可塑性樹脂と重合体がダイ内を流動す
る時の各位置の速度を示す。熱可塑性樹脂を低速
でダイ内を流動させると1−1に示す速度1及び
速度曲線2を示す。高速で流動させると1−2に
示す速度曲線3を示す。1−1及び1−2では樹
脂の中で剪断力が働き、その結果、高粘度樹脂の
ダイ内流動では流動抵抗が著しく大きくなる。
又、1−1及び1−2に示す樹脂のダイ内流動は
ダイ内で2軸延伸させる成形には適していない。
ダイ内表面を潤滑剤で均一に且つ十分に被覆す
ると樹脂はダイ表面で滑り、いわゆるプラグフロ
ーの状態になる1−3。しかし、潤滑剤をダイ内
表面に均一に被覆することが難しく、不均一にな
ると流動が1−1あるいは1−2と、1−3の混
合流となり大きく乱れる。
潤滑剤の代りに、成形時の樹脂粘度の1/10以下
1000ポイズ以上の重合体4で被覆しつつ熱可塑性
樹脂5と共に流動させると、1−4に示す速度曲
線6になる。
1000ポイズ以上の溶融体になると、通常の熱可
塑性樹脂の押出機、ギヤポンプ等により押出すこ
とができるため、本発明法で押出成形をする場合
には3層押出成形の様になる。1000ポイズ以上の
重合体では均一にダイ内表面を被覆することが容
易になり、樹脂5の部分のプラグフローが安定に
保持できる。
重合体の粘度が大きくなる程、重合体層の厚み
7を大きくする必要があり、樹脂粘度の1/10以下
が経済的に使用できる。重合体粘度が樹脂粘度に
近づくと、1−5に示す様な流動曲線8になり、
樹脂層をプラグフローさせるには重合体を多量に
流す必要があり、成形したい樹脂よりも、成形を
なめらかに行う重合体の方を多量に同時に押出す
ことが必要になる。
本発明は被覆する重合体の粘度を適度に選定し
て、少量の重合体を共押出成形して、良好に成形
できる。特に好ましくは、1−6に示す流動曲線
6が好ましく、重合体層に最も高速の流動部9が
あることが好ましい。
一般にダイを構成する鋼(S45C)と各種樹脂
との動摩擦係数は次の値である。(潤滑、11,12
(1966)485より引用) ポリメチルメタクリレート 0.568 ポリスチレン 0.368 ABS樹脂 0.366 ポリ塩化ビニル 0.219 ポリプロピレン 0.300 高密度ポリエチレン 0.139 PP,PEの様に動摩擦係数が小さい樹脂は、ダ
イ内を滑り易く、表層樹脂として好適である。特
に、摩擦係数が大きいPMMA等の表面にPPズ又
はPEを表層にすると、その効果は顕著に現れる。
更に好ましくは、1−7に示す様にダイ内表面
を滑り特性に優れた固体、例えばポリテトラフル
オロエチレン等で被覆した被覆層10を設け、そ
の中を重合体4の表層と熱可塑性樹脂の内核層5
から成る3層を流動させると、被覆層10と重合
体4の層の界面で滑りが良くなり、安定に良好に
成形できる。
又、重合体に滑性に優れた添加物を加えると、
重合体とダイ内表面で滑りが生じ、1−7に示し
たと同様な流れとなり好ましい結果が得られる。
プラグフローさせた樹脂層だけを得るには、成
形後、成形品から重合体層を剥離する。この場
合、樹脂と重合体は容易に剥離できる程度に非接
着性であることが好ましく、樹脂層だけを利用す
るには重合体層は薄い方が経済的である。重合体
層の片表面の厚みは樹脂層の1/10以下の厚みであ
ることが好ましく、1/10以下の厚みにして樹脂層
をプラグフロー化できる様な重合体の粘度が好ま
しい。
第2図に各種樹脂の温度と粘度の関係を示し
た。
第2図に於て、PMMA(MW 4400000)はセル
キヤスト重合で成形した重量平均分子量が440万
のポリメチルメタアクリレート、PMMA(MW
150000)は、重量平均分子量15万のメチルアクリ
レート3重量%のメチルメタアクリレート共重合
体、ABS#301はABS樹脂、スタイラツク#301
(旭化成工業(株)製)、PS#668はポリスチレン樹
脂、スタイロン#666(旭化成工業(株)製)、PP
(MI0.5)とPP(MI4)は、メルトインデツクス
0.5と4のポリプロピレン、PE M6520は低密度
ポリエチレンM6520(旭化成工業(株)製)である。
PMMA,PS,ABSの成形に、ダイ内表面を被
覆する重合体としてPPやPEが良好に使用でき
る。PPやPEの軟質樹脂は、PMMA,PSの成形
時のダイ内表面被覆重合体として良好に使用でき
る。PPやPE等のポリオレフインはダイ内を滑り
易い性質があり、被覆重合体として良好である。
ダイ内を更に滑り易くするため、重合体に潤滑
性に優れた添加物を配合することが好ましい。潤
滑性に優れた添加物として、ステアリン酸等の脂
肪酸、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸塩、各
種脂肪酸エステル、ポリジメチルシロキサン等の
シリコーン油、あるいは重合体よりブリードしや
すい低分子化合物類等が用いられる。これ等滑性
にすぐれた添加物は、知く加える程滑りは良くな
るが、あまり多く加えると重合体がもろくなり好
ましくない。一般には1〜20重量%加えることが
好ましい。本発明で成形時の粘度が1/10以下、
1000ポイズ以上であるのは、添加物を加えた後の
粘度を示している。
第3図は圧縮配向成形により2軸配向シートを
成形する過程を示す。
適度に加熱された圧縮成形ダイ11に、熱可塑
性樹脂のガラス転移温度以上溶融点以下に加熱さ
れた厚肉素地12を置く3−1。厚肉素地12
は、熱可塑性樹脂13とそれを被覆する重合体1
4から成り、成形時の重合体の粘度は、熱可塑性
樹脂の成形時の粘度の1/10以下、1000ポイズ以上
であり、好ましくは滑性に優れた添加物が1〜20
重量%含まれる。この状態で圧縮成形ダイ11に
圧縮力を加えて厚肉素地12を圧縮すると、厚肉
素地12は2軸配向される3−2。そのまま圧縮
成形ダイ11を冷却して成形品13を冷却固化し
た後、ダイより取り出し、成形品から表層の重合
体を剥離すると、熱可塑性樹脂の良好な2軸配向
成形品が得られる。
圧縮成形ダイ内表面をポリテトラフルオロエチ
レン等のフツ素樹脂で被覆しておくと、更に良好
な2軸配向成形品が得られる。この圧縮配向成形
法により、1〜10mm厚で、面積比で1.5〜7倍の
延伸倍率の2軸配向シートが良好に成形できる。
この圧縮配向成形法は、特に1mm以上の厚肉の2
軸配向シートの成形に適した成形法である。
圧縮配向成形法で用いる最も好ましい表層樹脂
は、PE又はPP等軟質ポリオレフインを部分架橋
することにより、温度による樹脂粘度の変化がゆ
るやかになつたものである。温度による樹脂粘度
の変化がゆるやかな程、成形の適性領域が広くな
り好ましい。又、圧縮配向成形法では、表層樹脂
が厚肉素地の表面全体を被覆した状態で成形する
ことが好ましい。例えば、厚肉素地全体をPE,
PP等のシユリンクシートで被覆する方法で使用
できる。更に好ましくは、真空包装により、被覆
シート内部を真空にした後シユリンク包装被覆す
ることが、良好な成形をもたらす。
第4図は本発明の押出配向成形により厚肉の2
軸配向シートを成形する装置を示す。
第4図に於て、第1の押出機14で加熱可塑化
された熱可塑性樹脂はダイ15にシート状に圧入
される。第2の押出機17で加熱可塑化された重
合体は、ダイ15に圧入され、熱可塑性樹脂の表
層となり、ダイ15のA部分で3層シート状の厚
肉成形体になる。
ダイ15のA部分は冷却されており、ここで3
層シート状厚肉成形体は、熱可塑性樹脂のガラス
転移温度以上、溶融点以下の温度に冷却される。
A部分では樹脂をほぼ均一に冷却するための長さ
が必要であり、冷却した後、若干加熱して温度を
均一化することも必要に応じて行われる。
次にダイのB部分で、3層成形体を2軸配向さ
せる。ダイのB部分では厚さが薄くなり、巾が広
がる構造を有する。B部分の成形体の流動変化を
第5図に示した。
成形体の内層の熱可塑性樹脂層は、表層の重合
体層の働きでプラグフローのまま流動し、流動方
向、及びその直角方向に同時に2軸配向される。
成形体を2軸配向される力は押出成形機より押出
す力により行われる。
2軸配向されるB部分に於ける重合体の粘度
は、B部分に於ける熱可塑性樹脂の粘度の1/10以
下、好ましくは1/50以下で、且つ1000ポイズ以
上、好ましくは5000ポイズ以上である。
2軸配向された成形体は、ダイのC部分で更に
冷却され、好ましくは樹脂のガラス転移温度以下
に冷却されてダイを出る。必要に応じて冷水18
で更に冷却され、ゴムロール16を通り、2軸配
向シートとなる。ダイ15より出てくるシートを
均一化するためにゴムロールの回転に抵抗をもた
せて、シートが出てくるのをおさえることも有効
である。
重合体には滑性に優れた添加物を加えておくこ
とが特に有効であり、添加物は1〜20重量%加え
ることが好ましい。
ダイ内表面をポリテトラフルオロエチレン等の
フツ素樹脂等で被覆しておくと、ダイ内流動が更
に良好になり、安定に良好に2軸配向が行われ
る。
ゴムロールから出てきたシートの表層の重合体
を剥離すると、熱可塑性樹脂の2軸配向シートが
得られる。
この押出配向成形法は、面積比で1.5〜7倍の
延伸倍率で厚さが1mm以上の厚肉の2軸配向シー
トの成形に特に有効であり、1〜10mm厚の厚肉2
軸配向シートに適している。
成形された2軸配向シートを、引続き更に波形
シートにすることも必要に応じて行うこともでき
る。この様な波形シートも本発明シートに含まれ
るものとする。
第6図は、同様の方法により2軸配向パイプを
成形する方法を示す。
第6図に於て、第1の押出機14で加熱可塑化
された熱可塑性樹脂はダイ19へパイプ状に圧入
される。第2の押出機17で押出された重合体
は、ダイ19へ圧入されて熱可塑性樹脂のパイプ
の表裏層になり、3層構造のパイプになる。
パイプはダイ19のD部分で一定の厚肉パイプ
になり、ガラス転移温度以上、溶融点温度以下の
温度に冷却される。ダイ19のD部分は樹脂が十
分に冷却されるに十分な長さを必要とする。均一
に冷却するためD部分に冷却部と加熱部を適度に
設けることが好ましい。
次に、ダイ19のE部分で、パイプの径を拡大
し、肉厚を薄くして2軸配向させる。E部でパイ
プ内層の樹脂層はプラグフローに近い流れとな
り、厚肉パイプは押出されて径を拡大され圧延さ
れて、流動方向と直径方向に同時に2軸配向され
る。
2軸配向されたパイプはダイのF部分で更に冷
却され、好ましくは樹脂のガラス転移温度以下に
まで冷却されてダイ19を出る。
必要に応じて冷水20で更に冷却され、ゴムロ
ール21を通り2軸配向パイプとなる。パイプを
均一に押出すために、ゴムロール21の回転に抵
抗をあたえ、ダイ19を出てくるパイプに逆圧を
与えることは有効である。
パイプ成形に於ても、シート成形と同様に、ダ
イ内表面をポリテトラフルオロエチレン等フツ素
樹脂で被覆することにより、更に良好に2軸配向
成形ができる。
本発明では2種の樹脂から成る3層体も良好に
配向成形できる。
第7図は2種の樹脂から成る3層体を、第4
図、第5図に示した方法と同様に2軸配向させる
装置を示す。
第7図に於て、第1の押出機22で加熱可塑化
された第1の樹脂はダイ25に圧入される。第2
の押出機23で加熱可塑化された第2の樹脂は、
ダイ25に圧入されて第1の樹脂の表層となり3
層体になる。更に第3の押出機24から該3層体
の表面へ、低粘度重合体を押出して樹脂3層体を
被覆する。
次いで第4図、第5図と同様に、冷却、2軸延
伸、更に冷却されてダイ25より出る。2軸延伸
シートから重合体26を剥離し、良好な3層の2
軸延伸シート27が得られる。この場合、ダイ内
では第1の樹脂は第2の樹脂より、粘度が大きい
ことが好ましい。
5層の2軸延伸シートを成形し、最表層を剥離
して3層の2軸配向シートを成形することは、圧
縮配向成形法に於ても同様に成形できる。押出配
向成形、あるいは圧縮配向成形で5層の2軸延伸
シートを成形する場合、最内核層(第3層)の樹
脂は、内表層(第2層及び第4層)の樹脂に比べ
軟化温度が高いか、あるいは及び、成形時の粘度
が大きいことが好ましい。すなわち、最内核層
(第3層)の樹脂は、内表層(第2層及び第4層)
の樹脂に比べ、分子量が大きいか、あるいは/及
び軟化温度の高い、より耐熱性樹脂を用いること
が好ましい。
次に、本発明の別の応用例について示す。
重量平均分子量が100万以上の超高分子量ポリ
エチレンの成形品は、耐摩耗性、潤滑性、耐衝撃
性、耐化学薬品性、吸音性等に優れている。しか
し成形加工性が悪く、これまで満足な成形品が得
られていない。例えば、粉末の圧縮成形、ラム押
出成形、カレンダー成形等で成形されている。
本発明の押出配向成形法は、高粘度状態の樹脂
の押出配向成形が可能であり、超高分子量のポリ
エチレンの高粘性体を良好に押出配向成形するこ
とができる。本発明の成形法は、従来成形が困難
であつたポリエチレン、ポリプロピレン、ABS
樹脂をはじめ各種の超高分子量体の配向成形に適
している。
超高分子量ポリマーを押出ダイ中を層流で流動
させようとすると、非常に大きな押出圧力を必要
とし、高圧力の押出圧力をかけるとメルトフラク
チヤー等も発生して良好な押出配向成形品が得ら
れない場合が多い。
本発明の方法、すなわち成形時に超高分子量体
を低粘度の重合体で被覆しつつ成形することによ
り、超高分子量体をダイ内でプラグフロー状態で
流動させることができ、押出圧力を低下させるこ
ともでき、成形品も良好な状態で得られる。本発
明により、これまで成形が困難であつた超高分子
量ポリマーのシート、パイプ、異型品等の押出等
もできる。
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の熱分
解を起しやすい易熱分解性樹脂はできるだけ低温
度で成形することが要求される。これまでこれ等
樹脂は、熱安定剤、可塑剤等を多量加えて粘度を
下げ、成形性を良くして低温で成形されている。
本発明の方法では高粘度状態での成形が可能であ
り、安定剤、可塑剤等の添加量を減らして低温で
の配向成形ができる。
超高分子量ポリマーの配向成形に於いても、易
熱分解性樹脂の配向成形に於ても、ダイ内表面を
ポリテトラフルオロエチレン等フツ素樹脂で被覆
すると、ダイ内流動は良好になり、更に、好まし
い結果が得られる。
本発明に述べる成形時の粘度とは、2軸配向す
る時の粘度であり、例えば押出配向成形による2
軸配向では、第4図、B部分に於ける粘度で、成
形時の最も重要な部分の粘度である。
本発明に述べる熱可塑性樹脂とは、一般に押出
配向成形あるいは圧縮配向成形に使用される熱可
塑性樹脂が全て使用でき、更に押出成形機で加熱
可塑化し得る熱可塑性樹脂が使用できる。例えば
ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重
合体、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリメチル
メタクリレール、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、ナイロン、ポリフエニレンエーテル、あるい
はこれ等樹脂のブレンド、共重合体等である。
本発明に述べる重合体には、ガラス転移温度が
低いポリオレフイン、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、各種変性ポリプロピレン等が特に好
ましいが、本発明に述べる粘度範囲の重合体が広
く使用できる。
本発明に述べる2軸延伸温度であるガラス転移
温度以上、溶融点温度以下とは、一般に合成樹脂
を配向させるに適した温度であり、樹脂により好
ましい温度範囲は異なる。結晶性樹脂では結晶化
が起る温度以上、結晶が溶融する温度以下が好ま
しい。非結晶性樹脂では、一般の射出成形、押出
成形等の成形温度以下で、好ましくは(該成形温
度−30℃)以下で、(ガラス転移温度+10℃)以
上の範囲が好ましい。
本発明の方法による2軸配向成形は厚肉の成形
品、好ましくは1mm厚以上、更に好ましくは1.5
mm厚以上の成形品の成形に適している。特に厚肉
シート、パイプの2軸配向成形品の成形に適して
いる。
本発明の方法により、任意の延伸倍率の配向成
形品が得られるが、延伸による効果等から1.5倍
から10倍(厚み比)の延伸倍率が好ましい。
本発明法により熱可塑性樹脂の高粘度状態での
成形が容易になり、2軸配向成形、超高分子量体
の配向成形、易熱分解性樹脂の配向成形等が良好
にでき、その経済的効果は大きい。
実施例 1 重量平均分子量440万のポリメチルメタクリレ
ートの20mm厚のシート状予備成形品1、更に該予
備成形品の表裏に、1mm厚のMI4のポリプロピレ
ンにステアリン酸を3重量%練込んだシートをは
りつけた3層の予備成形品2を用いて圧縮成形に
より2軸配向成形を行つた。第3図に示した成形
装置を用い、圧縮ダイの内表面を工業材料、26,
No.6,97に記載のテフロツク加工を用いてプリテ
トラフルオロエチレンで被覆した。ダイ及び予備
成形品を150℃に加熱した後、予備成形品をダイ
内に置き、4mm厚まで圧縮して厚み比で5倍に延
伸した2軸配向シートを成形した。ポリプロピレ
ンを表裏にもつ3層の予備成形品2は、良好に均
一に延伸された2軸配向シートになつたが、単層
予備成形品1は均一に延伸できず、特にシート端
部に激しいぜい性破壊が起つた。
実施例 2 第4図に示した成形装置を用いて押出成形によ
り2軸配向シートを成形した。内核樹脂としてメ
チルメタクリレートとメチルアクリレートの共重
合体アクリル樹脂(メチルアクリレート5重量
%、重量平均分子量15万)、表層樹脂としてMI4
のポリプロピレンにステアリン酸3重量%練込ん
だ樹脂を用いた。第1の押出機、第2の押出機で
表層樹脂と内核樹脂を押出し、ダイのA部分で内
核が20mm、表裏層が1mmの厚肉3層体とし、更に
150℃まで冷却した。ダイのA部分、B部分、C
部分の内表面を、テフロツク加工を用いてポリテ
トラフルオロエチレンで被覆した。ダイのB部分
で5倍に2軸配向を行い、C部分で冷却して4mm
厚の2軸配向した3層シートを得た。表層のポリ
プロピレンを剥離して良好な2軸配向アクリルシ
ートを得た。表層のポリプロピレンのない単層ア
クリル樹脂で同様に2軸配向成形を行つたが、ダ
イ内流動が不安定であり、得られた2軸配向シー
トの表面に、流動不良に基づく流れむらが見ら
れ、均一な2軸配向シートは得られなかつた。
実施例 3 第7図に示した成形装置を用いて明細書に記載
の押出成形により3層の2軸配向シートを成形し
た。第7図に於て、第1の押出機でポリカーボネ
ートを押出し、第2の押出機でポリメチルメタク
リレートを押出し、第3の押出機でステアリン酸
3重量%練込んだポリプロピレンを押出した。ダ
イ内では、内核のポリカーボネートが10mm厚、両
表層のポリメチルメタクリレートが各5mm厚、ポ
リプロピレンが1mm厚である。押出された2軸配
向シートは4mm厚の5倍延伸シートを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は樹脂及び重合体のダイ内流動状態を示
す説明図である。第2図は各種熱可塑性樹脂ある
いは重合体の温度と粘度の関係を示すダラフであ
る。第3図は圧縮配向成形法により2軸配向シー
トを成形する経過を示す説明図である。第4図及
び第7図は押出配向成形法により2軸配向シート
を成形する装置を示す断面要図である。第5図
は、第4図の装置で2軸配向シートを成形する延
伸部分を拡大して示す説明図である。第6図は押
出配向成形法により2軸配向パイプを成形する装
置を示す断面要図である。 1……速度、2,3,6,8……速度曲線(流
動曲線)、4,26,32……重合体、5……熱
可塑性樹脂、7……重合体層の厚み、9……最も
高速の流動部、10……被覆層、11……圧縮成
形ダイ、12……厚肉素地、13……成形品、1
4,17,22,23,24,28,30……押
出機、15,19,25,29……ダイ、16,
21……ゴムロール、18,20……冷水、27
……2軸延伸シート。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 加熱された熱可塑性樹脂を、ダイ内で圧縮力
    あるいは押出力により配向成形する圧縮配向成形
    あるいは押出配向成形に於て、成形時の粘度が該
    熱可塑性樹脂の成形時の粘度の1/10以下1000ポイ
    ズ以上の重合体で熱可塑性樹脂を被覆し、且つ該
    熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上溶融点以下に
    加熱した状態で圧縮力あるいは押出力によりダイ
    内で2軸配向させた後、冷却して2軸配向成形品
    を得る熱可塑性樹脂の配向成形法。 2 成形時の重合体の粘度が、熱可塑性樹脂の成
    形時の粘度の1/50以下5000ポイズ以上である特許
    請求の範囲第1項記載の成形法。 3 重合体が潤滑性に優れた添加物を配合されて
    なるものである特許請求の範囲第1または2項記
    載の成形法。 4 熱可塑性樹脂と重合体は成形後容易に剥離で
    きるものである特許請求の範囲第1〜3項のいず
    れか1項に記載の成形法。 5 重合体がポリオレフインである特許請求の範
    囲第1〜4項のいずれか1項に記載の成形法。 6 重合体被覆層の片側の厚みが熱可塑性樹脂層
    の厚みの1/10以下である特許請求の範囲第1〜5
    項のいずれか1項に記載の成形法。 7 ダイがその内表面をフツ素樹脂等滑性に優れ
    た固体で被覆されたものである特許請求の範囲第
    1〜5項のいずれか1項に記載の成形法。 8 熱可塑性樹脂が重量平均分子量100万以上の
    超高分子量体である特許請求の範囲第1〜7項の
    いずれか1項に記載の成形法。 9 熱可塑性樹脂が易熱分解性である特許請求の
    範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の成形法。
JP57234240A 1982-12-30 1982-12-30 熱可塑性樹脂の配向成形法 Granted JPS59124815A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57234240A JPS59124815A (ja) 1982-12-30 1982-12-30 熱可塑性樹脂の配向成形法
US06/565,868 US4629650A (en) 1982-12-30 1983-12-27 Process for producing molded thermoplastic resin
EP83113160A EP0113117B1 (en) 1982-12-30 1983-12-28 Process for producing molded thermoplastic resin
AT83113160T ATE26669T1 (de) 1982-12-30 1983-12-28 Verfahren zur herstellung geformter thermoplastischer kunststoffkoerper.
DE8383113160T DE3371051D1 (en) 1982-12-30 1983-12-28 Process for producing molded thermoplastic resin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57234240A JPS59124815A (ja) 1982-12-30 1982-12-30 熱可塑性樹脂の配向成形法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59124815A JPS59124815A (ja) 1984-07-19
JPH0155087B2 true JPH0155087B2 (ja) 1989-11-22

Family

ID=16967873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57234240A Granted JPS59124815A (ja) 1982-12-30 1982-12-30 熱可塑性樹脂の配向成形法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59124815A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6194727A (ja) * 1984-10-15 1986-05-13 Aida Eng Ltd プラスチツク成形金型
JP3371732B2 (ja) * 1996-08-26 2003-01-27 富士電機株式会社 内照式電子写真用感光体
US11292163B2 (en) * 2012-03-30 2022-04-05 Mucell Extrusion, Llc Method of forming polymeric foam and related foam articles
JP6193082B2 (ja) * 2013-10-09 2017-09-06 旭化成株式会社 プライスレール
WO2018105480A1 (ja) * 2016-12-06 2018-06-14 花王株式会社 皮膚刺激用微細突起具及びその製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS517069A (ja) * 1974-06-26 1976-01-21 Showa Electric Wire & Cable Co
JPS51106162A (ja) * 1975-03-17 1976-09-20 Ikegai Iron Works Ltd
JPS5541532U (ja) * 1978-09-08 1980-03-17
JPS56162617A (en) * 1980-05-20 1981-12-14 Fuji Photo Film Co Ltd Preparation of film

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS517069A (ja) * 1974-06-26 1976-01-21 Showa Electric Wire & Cable Co
JPS51106162A (ja) * 1975-03-17 1976-09-20 Ikegai Iron Works Ltd
JPS5541532U (ja) * 1978-09-08 1980-03-17
JPS56162617A (en) * 1980-05-20 1981-12-14 Fuji Photo Film Co Ltd Preparation of film

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59124815A (ja) 1984-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4629650A (en) Process for producing molded thermoplastic resin
KR830000832B1 (ko) 폴리불화 비닐리덴과 이에 대한 비친화성 열가소성 플라스틱과의 적층체
AU667607B2 (en) Method for producing thermoplastic resin sheet or film
CA2044117C (en) Method of manufacturing thermoplastic sheet of film
US3957940A (en) Wrinkle free extrusion coating of heat fusible foam sheet
US20050287358A1 (en) Packaging film
GB2071007A (en) Method of producing a composite of polyvinylidene fluoride and a non-compatible polymer
NZ290885A (en) Screw fed extrusion die having a friction-reducing surface
GB1601173A (en) Biaxially stretched lengths of synthetic resin material
CA2629595A1 (en) Prism films for optical applications
GB1593394A (en) Extrusion process for the manufacture of hollow bodies
JP2005534542A (ja) 低い配向性の熱可塑性フィルムの製造方法、製造されたフィルムおよびその使用
JP2002533237A (ja) 改善された光学特性及びヒートシール適性特性を有する二軸延伸ポリエチレンフィルム
US5053180A (en) Process for deformation of amorphous polymers
JPH0155087B2 (ja)
JPS60101021A (ja) 超高分子量ポリエチレンの押出成形方法及び押出成形装置
JPH0132054B2 (ja)
JPH0258093B2 (ja)
JPH0442176B2 (ja)
JPH0380092B2 (ja)
WO1990006848A1 (en) Thermoformable polyaryletherketone/polyvinyl fluoride laminates
JPS61273934A (ja) 超高分子量ポリオレフイン複合材の製造方法
JP2004352784A (ja) 熱可塑性樹脂成形品
JPH0122151B2 (ja)
KR100274181B1 (ko) 방청 특성이 우수한 고분자 필름