JPH0153246B2 - - Google Patents

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JPH0153246B2
JPH0153246B2 JP55030564A JP3056480A JPH0153246B2 JP H0153246 B2 JPH0153246 B2 JP H0153246B2 JP 55030564 A JP55030564 A JP 55030564A JP 3056480 A JP3056480 A JP 3056480A JP H0153246 B2 JPH0153246 B2 JP H0153246B2
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JP
Japan
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ascorbic acid
type
zeolite
support
water
Prior art date
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Expired
Application number
JP55030564A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56127309A (en
Inventor
Katsumi Imada
Isamu Nagase
Takashi Yamamoto
Hiroshi Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daiichi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP3056480A priority Critical patent/JPS56127309A/ja
Publication of JPS56127309A publication Critical patent/JPS56127309A/ja
Publication of JPH0153246B2 publication Critical patent/JPH0153246B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、アスコルビン酸もしくはアラボアス
コルビン酸又はこれらの塩類(以下これらをアス
コルビン酸類と称す)を担持した新規ゼオライト
類担持体に関する。 周知のごとくアスコルビン酸類は、医薬品や食
品用添加剤、化粧品用添加剤あるいは写真用還元
剤などとして極めて有用であるが、本発明者らは
このアスコルビン酸類を何らかの物質に包蔵させ
ておき、必要に応じて離脱させる方が該物質の安
定性面や有効性面から適切と考えて種々検討を試
みた。その結果、後述する方法で製したアスコル
ビン酸類を担持した新規ゼオライト類担持体が水
分と接触するとその量に応じて徐々に周囲に新鮮
なアスコルビン酸類を供給しうること、更には、
担持に用いたゼオライト類がアスコルビン酸類の
放出に伴い次第に本来の吸着性能を回復して、例
えば周囲の好ましからざる物質(水、臭気前駆
体、臭気など)の吸着除去を行うといつたまさに
一石二鳥の機能を有することを見い出し本発明を
完成した。 本発明のアスコルビン酸類のゼオライト類担持
体は両者の単なる物理的混合物とは異なる物性を
示す。 即ち、実施例に挙げたごとく、約15%アスコル
ビン酸担持ゼオライトY型をメタノールで処理し
て担持物を抽出後、結晶化させるとアスコルビン
酸が好収量で回収されるにもかかわらず、担持ア
スコルビン酸の赤外線スペクトルはラクトン環カ
ルボニル基のνc=oが1760cm-1に、一部水素結合
したカルボニル基のνc=oが1680cm-1に認めら
れ、アスコルビン酸自身のνc=oがそれぞれ順に
1755cm-1および1665cm-1にあるのと比較すると高
波数側へのシフトが認められる。このようなシフ
トはゼオライトY型が有する水酸基とアスコルビ
ン酸のカルボニル基との水素結合の結果、生じた
ものと解される。 また、粉末X線分析では担持体の場合、ゼオラ
イトY型のピークが14.30、8.76、5.64、4.35Åな
どに認められるのみであるのに対し、アスコルビ
ン酸を15%混合したゼオライトY型の場合、ゼオ
ライトY型のピークとともにアスコルビン酸のピ
ークが4.46、3.17、2.93、2.68Åなどに認められ
る。このことは本願担持体においてアスコルビン
酸が結晶状態及び単なる混合状態で存在するもの
でないことを示唆している。 更にゼオライトY型、アスコルビン酸15%のゼ
オライトY型担持体及び担持体の水抽出残渣の三
者のBetのOne Point法による比表面積測定結果
を表1に示したが、表1にみられるごとく担持体
の細孔はアスコルビン酸の担持によつて閉塞を起
し比表面積はきわめて少となつている。
【表】 尚、表1は担持体の水抽出残渣がゼオライトY
型の比表面積を9割程度回復し、アスコルビン酸
脱離後のゼオライトY型が本来の吸着性能を回復
していることを示唆している。 更にまた、示差熱分析においてもアスコルビン
酸15%のゼオライトY型担持体は130℃ならびに
240℃付近に発熱ピークを示し、ゼオライトY型
自身に認められる165℃付近の吸熱ピークならび
にアスコルビン酸に認められる195℃(分解点)
の吸熱ピーク、320℃、435℃付近の発熱ピークは
得られない。また前記両者の単なる混合物の場合
には、各々単独時に認められる上記ピークを各々
相応する温度で示すことから、本担持体が単なる
物理的混合物でないといえる。 尚、本担持体の240℃付近に認められる発熱ピ
ークはアスコルビン酸の分解にもとづくものと解
され、アスコルビン酸の分解点(190〜195℃)が
高温度側に移動し、熱により分解されたがたくな
つたといえる。 以上の物性及び物性の差異の知見から本願新規
担持体は単なる混合物ではないことを確認した。
また、このようなアスコルビン酸の新規ゼオライ
ト担持体は水を接触させると容易にほぼ100%で
担持のアスコルビン酸を脱離する。 本発明の担持体を製するには、アスコルビン酸
類の各種溶液又は懸濁液を用い、これらにゼオラ
イト類をアスコルビン酸類の1乃至50倍量、特に
5乃至10倍量を作用させればよい。製造温度には
特に制限はない。 本発明に用いるアスコルビン酸類としては、ア
スコルビン酸及びアラボアスコルビン酸はもとよ
り、これらの塩類(NaやK塩など)、アシル誘導
体(ステアロイルやパルミトイル誘導体など)な
どが挙げられる。 ゼオライト類としては天然のクリノプチロライ
トやモルデナイト型のゼオライトや合成ゼオライ
ト(4A型、5A型、13X型及びY型など)が使用
できる。また、ゼオライト類に含まれる交換性カ
チオン(NaやCaなど)に関しても制限はない。
更にこれらのカチオンをプロトンに置換えたプロ
トン型ゼオライトでも構造破壊や触媒活性化が起
らない限り使用できるが、アスコルビン酸類の担
持力の面から細孔径ならびに細孔容積の比較的大
きな合成ゼオライト類(13X及びY型など)が望
ましい。更に、ゼオライト類は一般に水を吸蔵し
ているので、例えば熱処理などによつて水分を除
去するが好ましい。 担持体製造に使用する溶媒としては、アルコー
ル類、エーテル類、芳香族炭化水素類(ベンゼ
ン、キシレンなど)、脂肪族炭化水素類(n―ヘ
キサンなど)、脂肪族ケトン類(アセトンなど)
あるいはハロゲン化炭化水素類(クロロホルムな
ど)などが挙げられるが、低級アルコール類、特
にエタノールが溶解性及び本担持体使用上の安全
性から望ましい。 上記方法で調製した本願担持体は、参考例に示
すようにインスタントラーメン等油脂食品類に間
接的に共存させた場合、かかる食品類の過酸化物
価の増加を長期持続的に抑制することから食品変
質防止剤などとして極めて有用であることを確認
した。 以上、本願発明は、安定性及び安全性に優れ且
つ水分と容易に置換して長期持続的に新鮮なアス
コルビン酸類を放出し、その特有の効果、即ちビ
タミンC作用、酸化防止作用、還元作用などを発
揮すると共にゼオライト類自体の吸着性能を回復
して周囲の好ましからざる物質の吸着除去を期待
でき、産業上、例えば医薬品、香粧品及び食品な
どの品質保存用添加剤として極めて有用な新規ア
スコルビン酸類担持ゼオライト類を提供するもの
である。 以下、実施例及び参考例を挙げて本発明を詳細
に説明する。 実施例 1 アスコルビン酸2.0gをエタノール100mlに熱時
溶解させる。この溶液にゼオライトY型(交換性
カチオン:Na)5.0gを加え、室温暗所に24時間
放置する。沈殿物を吸引濾取後、少量のエタノー
ルで洗浄、風乾すればアスコルビン酸のゼオライ
トY型担持体5.9gが得られる。一方、濾液と洗
浄液を合せ、ヨード滴定法により未吸着のアスコ
ルビン酸量を求めると1.12gであつた。従つてゼ
オライトY型にはアスコルビン酸が0.88g担持さ
れたとみなした。 本担持体の物性; IRスペクトル: νc=o 1760cm-1ラクトン環カルボニル基 νc=o 1680cm-1水素結合したカルボニル基 粉末X線分析: 14.30、8.76、5.64、4.35Å 示差熱分析: 130℃及び240℃付近に発熱ピークを示す。 比表面積: 4.6m2/g(100℃) 尚、本担持体を精製水100mlにて2回室温下抽
出後、抽出液中のアスコルビン酸量をヨード滴定
法にて求めると0.88gであつた。また本抽出液を
アンバーライトIR120(H型)のカラムにて精製
後、濃縮乾固、残渣を水、エタノールの混液で再
結晶すれば、白色小針状晶0.6gが得られる。本
品はIRスペクトルからアスコルビン酸と確認さ
れた。 別にアスコルビン酸のゼオライトY型担持体
5.9gを水抽出後、抽出液をそのまま濃縮、シラ
ツプ状となしイソプロピルアルコール30mlを加
え、冷蔵庫中1週間放置すれば黄白色粉末0.5g
が得られる。本品はIRスペクトルからアスコル
ビン酸ナトリウムと確認された。(水による溶出
の場合、アスコルビン酸がゼオライトY型の交換
性カチオンであるNa+と反応して生成したものと
考えられる。) また更に、アスコルビン酸のゼオライトY型担
持体5.9gをメタノール100mlにて2回室温抽出
後、抽出液を濃縮乾固、残渣を水―エタノールの
混液で再結晶すれば、白色小針状晶0.7gが得ら
れる。本品はIRスペクトルからアスコルビン酸
と確認された。 実施例 2 アスコルビン酸4.0gをエタノール100mlに熱時
溶解後、ゼオライトY型(プロトン型)10.0gを
加え1時間加熱還流させる。沈殿物を濾取後少量
のエタノールで洗浄、風乾すればアスコルビン酸
のゼオライトY型担持体12.5gが得られる。 本担持体を精製水100mlにて2回室温下抽出後、
抽出液中のアスコルビン酸量をヨード滴定法にて
求めると2.3gであつた。 本抽出液を濃縮乾固、残渣を水―エタノールの
混液で再結晶すれば、白色小針状晶1.5gが得ら
れる。本品はIRスペクトルからアスコルビン酸
と確認された。 実施例 3 W字管の左室にアラボアスコルビン酸2.5g、
右室にゼオライト13X型(Na型)10gを入れ、
n―ヘキサンを両者混合することなきよう徐々に
加え、左右両懸濁液を別個に撹拌しつつ室温に72
時間吸着実験を行つた。左室のアラボアスコルビ
ン酸は右側のゼオライト13X型に吸着されたた
め、完全に消失した。右側の沈殿物を集め風乾す
れば、アラボアスコルビン酸のゼオライト13X型
担持体12.5gが得られる。 本担持体12.5gをメタノール100mlにて2回室
温抽出後、抽出液を濃縮乾固、残渣を水―エタノ
ールの混液で再結晶すれば、白色小針状晶1.7g
が得られる。本品はIRスペクトルからアラボア
スコルビン酸と確認された。 参考例 実施例1で得られたアスコルビン酸担持ゼオラ
イトY型を用いて、インスタントラーメンの抗酸
化試験を下記の方法で行つた。 即ち、試料のインスタントラーメンは市販生ラ
ーメンを抗酸化剤無添加のサラダオイル(140〜
150℃)で揚げた後、粉砕したもの(水分4.3%、
油分18.3%、過酸化物価16)を用いた。このイン
スタントラーメン各々20gを酸素非透過性樹脂製
包装袋に入れ、前記実施例1の担持体4gを穴あ
きポリエチレン袋に充填したものを同封後シール
し、40℃、1ケ月間螢光灯照射(30ワツト×4:
距離50cm)した。内容物は1日おきによく混合し
30日後のインスタントラーメンの過酸化物価を測
定し、その結果を表に示した。 尚、対照としてアスコルビン酸無担持ゼオライ
トY型存在下及び無添加のものを同時に検討し
た。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アスコルビン酸類を担持したゼオライト類担
    持体。
JP3056480A 1980-03-11 1980-03-11 Zeolite support for ascorbic acid Granted JPS56127309A (en)

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JP3056480A JPS56127309A (en) 1980-03-11 1980-03-11 Zeolite support for ascorbic acid

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JPS56127309A JPS56127309A (en) 1981-10-06
JPH0153246B2 true JPH0153246B2 (ja) 1989-11-13

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ID=12307308

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Families Citing this family (4)

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JP2832848B2 (ja) * 1989-10-21 1998-12-09 株式会社林原生物化学研究所 結晶2―O―α―D―グルコピラノシル―L―アスコルビン酸とその製造方法並びに用途
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JPS4921047A (ja) * 1972-06-15 1974-02-25

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