JPH01500121A - ヒツジインヒビン - Google Patents
ヒツジインヒビンInfo
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- JPH01500121A JPH01500121A JP50410687A JP50410687A JPH01500121A JP H01500121 A JPH01500121 A JP H01500121A JP 50410687 A JP50410687 A JP 50410687A JP 50410687 A JP50410687 A JP 50410687A JP H01500121 A JPH01500121 A JP H01500121A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
ヒツジ縛インヒビン
本発明は、ヒツジ類から得られた物質から実質的に均質になるまで単離精製され
た、インヒビン活性を有する蛋白質に関する。特異的に脳下垂体レベルで作用し
て卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を抑制する生殖腺由来の水溶性物質として
のインヒビンの存在は、50年以上前に、McCullaghによってサイエン
ス(Science)、 76、19−20 (1932)に仮説として発表さ
れた。このことは重要な問題でありだので、多(の実験室がこの物質を単離し特
性をしらべようとした。ネイチャー(Nature)、 318゜659−66
3. (1985)において、MasonらはcDNAの研究から誘導されたブ
タインヒビンのサブユニットについての配列を発表した。
B、B、R,C,、135,3,957−964(1986年3月28日)にお
いてMason らはcDNAから同様に誘導されたヒトインヒビンのサブユニ
ットについての配列を発表した。インヒビンを使用して哺乳類(雌および特に雄
)の受精率、ゴナドトロピン分泌すなわち性ホルモン産生を調節できる。
本発明によれば、分子量約34,500ダルトン(34,5kD)でインヒビン
活性を有する蛋白質が雄羊こう丸網液(RTE)からうまく単離された。この蛋
白質はマイクロ配列化方法を使用して部分的に特定化されている。
この蛋白質をRTFから得られた物質から実質的に均一になるまで単離し、その
後ヒツジインヒピンと称した。この蛋白質は約3.45kDの分子量を有し、各
々約18.000ダルトンと約16.500ダルトンの分子量を有する2つのポ
リペプチド鎖からなり、該鎖は生物活性蛋白質においてジスルフィド結合によっ
て結合されしいる。この蛋白質の大きい方の18kD鎖のアミノ末端残基配列は
、5er−Thr−Pro−Pro−Leu−Pro−Trp−Pro−Trp
−5er−Pro−A 1 a−A l a −Leu−Arg−Leu−Le
u−Gl n−Arg−Pro−Pro−Glu−Glu−Pro−Ala−A
la−His−Ala−Asp−Cysであると信じられている。 16.5k
D鎖のアミノ末端はGl y−Leu−Gl u−Cys−Asp−Gly−L
ys−Va 1−Asn−11e−Cys−Cys−Lys−Lys−G l
n−Phe−Tyr−Va l−5er−Phe−Lys−Asp−I 1e−
Glyで始まる。
34.5kD蛋白質はFSHの基本的分泌を特異的に阻害するが黄体形成ホルモ
ン(LH)の分泌を阻害しないインヒビン活性を示す。
ヒツジインヒビンを実質的均質性(すなわち、フラクション中の全蛋白質の約9
0重量%)になるまで精製することは、ゲルろ過および逆相、高速液体クロマト
グラフィー(RP−HPLC)などの蛋白質分離方法の組合せによって達成され
た。
第1図は、インヒビン蛋白質活性フラクションの最終的RP−HPLCのクロマ
トグラムであって、該フラクションは5−粒子サイズおよび300人孔サイズの
0.46X25cm Vydac C,カラムに直接適用され、40℃でTFA
/C1hCN緩衝液の25%ないし95%45分の緩衝液Bの勾配で0.7 d
/分の流速で約890ps iの逆圧力で溶出した。
多段階方法を使用して、34.5kDペプチドを実質的に均質になるまで雄羊こ
う丸網液(RTF)から単離した。この蛋白質は18kDと16.5kDの2つ
の鎖からなり、この無きすの分子の鎖はジスルフィド結合によっていっしょに保
持され、これらの鎖の間の結合は生物活性にとって必要である。全蛋白質のアミ
ノ酸分析が行なわれ、各鎖のアミノ末端で始まる部分的アミノ酸残基配列も決定
された。これらの鎖はCys残基に冨み、間をつなぐジスルフィド結合も存在す
ると信じられている。この18kD鎖のアミノ末端配列は5er−Thr −P
ro−Pro−Leu−Pro−Trp −Pro−Trp−5er−Pro−
Al a−Ala−Leu−Arg−Leu−Leu−Gin−Arg−Pro
−Pro−Glu−G 1 u−Pro−A 1a−Ala−His−Ala−
Asp−Cysである。この18kDiiは長さ約135残基であり、配糖体で
あり、1つ以上のジスルフィド結合により16.5kD鎖になっているとみられ
ている。この16.5kD鎖は約115〜約130残基を有し、N−末端は下記
配列を有する:Gl y−Leu−G 1u−Cys−Asp−Gl y−Ly
s−Vat−Asn−11e−Cys−Cys−Lys−Lys−Gln−Ph
e−(TyrまたはPhe )次の残基はVal−Ser−Phe−Lys−A
sp−11e−Glyであると信じられている。いずれの鎖のC末端もアミド化
されているか遊離の酸である。
最終的なりロマトグラフィーによる精製段階で得られる蛋白質の鋭い溶出ピーク
はこの蛋白質が全蛋白質量の少くとも約90重量%まで精製されていることを示
す、この34.5kDli白質は水溶性で、天然の蛋白質のサブユニットの1つ
は配糖体となっている0次に単離された分子は18kDIJlのN−末端短縮物
(15残基短くなっている)とみられているが、同じ16.5kD鎖に結合され
ている。
上記34.5kD蛋白質はラットの脳下垂体前葉単層培養系でFSHの基底の分
泌を特異的に阻害するがLHの分泌は阻害しないインヒビン活性を示し、エンド
クリノロジー(Endocrinology) + 113+1121−31
(1983)に詳細に記載さている検定法にもとづいて50%最大有効量(EC
,。)は約0.3■/ tdl (10pM)であることがわかった。
単離された34.5kD蛋白質および部分的に精製されたインヒビン製剤は細胞
がゴナドトロピン放出ホルモンによって刺激されているときはインビトロでLH
とFS)Iの両方の分泌をブロックする。インビボでは、部分的に精製されたイ
ンヒビン製剤は、血漿中FSHレベルを低下させるがLl’lレベルを低下させ
ないという点で高度に選択的である。インビトロでの基底のゴナドトロピン分泌
に対するインヒビンの作用はインビボの場合をもっとも良く反映しているように
見える。34.5kD蛋白質は雄および雌哺乳類のゴナドトロピン分泌を調節し
、したがって受精率および/または性ホルモン産生を調節するのに有用である。
インヒビンは配偶子形成またはステロイド形成に対して直接的なゴナドトロピン
の作用を有するかも知れないという可能性が示唆される。
異なる静止相および/または動相を有する逆相−高速液体クロマトグラフィー(
RP−HPLC)を含み、ゲルろ過または透過高速蛋白質液体クロマトグラフィ
ー(Fl)LC)をも含む連続的精製過程を利用する精製方法を使用して粗製R
TFからヒツジインヒビンを単離した。
この方法のための出発材料は約3950dのRTFであって、これをまず0.0
2%ジメチルスルフィドを含むミリ(Milli) QHzOに対して4°Cで
、分子量カットオフ(MWCO)約1000の透析バッグを使用して透析した。
保留物を2つの等分のバッチに分け、凍結乾燥した。凍結乾燥プールの半分ずつ
をカラム溶出剤に再懸濁し、140 ctaセファロースCL−68を充填した
5 X150 e1mガラスカラムを使用した大規模透過、Vt=2750dに
付した。カラム溶出剤は6Mグアニジン・BCI、0.1M酢酸アンモニウム、
0.05%ジメチルスルフィドを含むミリQHzO1pH4,75であった。流
速は5(ld/時間であった。上記2つのバッチからの活性フラクションをプー
ルし、さらに処理した。
半調整相RP−HPLCによる精製が133dずつまず50℃で、その後室温で
行なわれた。各段階に使用される種々のカラムからのインヒビン蛋白質フラクシ
ョンを各々の次の段階のためにプールした。各試料を直接I X30CIIバイ
ダツク(Vydac) 5−g粒子サイズ04カラム(カリフォルニア州、ヘス
ペリアのセパレイジョングループ社製)にのせ、TEAP緩衝液の勾配を使用し
て溶出した。このTEAP系において、緩衝液Aは0.IN)リエチルアンモニ
ウムホスフェート(TEAP) pH5からなり、緩衝液Bは緩衝液A中60%
CH3CNである。すべてのる液を加えた後、カラムをUV吸収がベースライン
に達するまで緩衝液Aの水溶液で洗った。このカラムを通る流れの流速は2.5
jle/分に維持された。カラムに30%緩衝液Bを入れ、流動相の勾配を3
0分かけて徐々に95%まで上昇させた。これらのフラクションを、スペクトロ
フロー773UV検出器にュージャージー州、ラムゼーのクラトス・アナリティ
カル・インストルメンツ社製)およびサーボコーダー5R6253ストリツプチ
ヤートレコーダーを備えたアルテックス(Altex)420グラデイ工ンド液
体クロマトグラフィー系で分離し、集めて実質的なインヒビン活性について試験
した。
種々の個々のカラムからのインヒビン蛋白質フラクションをあつめ、さらにI
X30CI11バイダツク(Vydac) 5−77m−粒子サイズ04カラム
およびヘプタフルオル酪酸(HFBA) 緩衝液系を使用し室温で精製した。こ
のHFBA系において緩衝液Aは999 dの水中1戚のHFBAを含み、緩衝
液Bは400 dの水、lldのHFBAおよび599 dのアセトニトリルか
らなる。各カラムに30%を加え25分かけて58%B液へと勾配をつくった。
逆相HPLCからの活性帯域を凍結乾燥し、カラム溶出剤に再懸濁して、2本の
lX30CIスーパーローズ(FPLC)12−8.10 tnr (ファルマ
シア・ファイン・ケミカル、ニューシャーシー州、ビス力夕ウエイ)を連続的に
結合されたものを使用することによってファルマシア(Pharmacia)
FPLC系で処理した。各カラムを6Mグアニジン)IC1,0,1M酢酸アン
モニウム、 pH4,75,および0.5χDMSを含むミリQ Hz Oで0
.4 d/分の流速で約50分間溶出した。
カラムからのフラクションをUV吸収および生物検定により監視した。 Kav
−0,310,36の活性フラクションが溶出された。
種々の個々のカラムからのインヒビン蛋白質フラクションをあつめ、さらに5−
p−粒子サイズC4カラム(I X30C11)および0.5χTFA/CH3
CN緩衝液系を使用するRP−)IPLcで精製した。
そのようなHPLC脱塩後脱塩性フラクションを凍結乾燥し、5゜l酢酸ナトリ
ウム、4M尿素、1a+M CIAPS (3C(コラミドプロピル)ジメチル
アンモニオツー1−プロパンスルホネート)をミリQ Hz Oに溶かしたもの
(pH5,3)である緩衝液Aに取り込むことによってFPLC陽イオン交換し
た。緩衝液Bは緩衝液A中I M NaC1であった。モノ(Mono)SHR
515カラムを備えたファルマシアFPLC系、V t = 1 dを1m/分
の流体速で使用した。
カラムにB液を入れ0°%から25分かけて30%へ、次いで5分かけて100
%へと勾配を形成した。
次に、活性フラクションを、51粒子サイズおよび300人孔サイズの逆相物質
でできている0、46X25C11バイダツク08カラムに入れた。緩衝液Aを
0.5z(v/v)TFA水溶液であり、緩衝液Bは11iTFA、200 m
を水および799dのアセトニトリルである。
流速は40℃で0.7 d/分で逆圧900ps iであった。緩衝液Bを最初
25容量%40℃で加え、次いで25分かけて50%になるように加えた。活性
インヒビン蛋白質の2つの帯域を溶出し、その後両方を別々に処理した。
各活性フラクションを5p粒子サイズと300人孔サイズの逆相物質の0.46
X25ClバイダツクC8カラムに通用した。緩衝液Aは0.1! (v/v)
TFA水溶液であり、緩衝液Bは1 dTFA、 200dの水および799
dのアセトニトリルである。緩衝液Bを40°Cで流速1.2 d/分でまず2
5容量%使用した。次いで流速0.7 d/分40°Cで逆圧890ps iで
45分かけて95%とし、215r++++、 2.9AUFSに検出器をセッ
トし、ビ=り帯域を溶出前に214nmに少し変化させた。精製されたインヒビ
ン蛋白質は一般的に勾配の出発性的27.0分ないし約28.3分で溶出し、こ
れは勾配出発性的18.9dおよび約19.8dの溶出物に相当する。前段階か
らの活性フラクションを後で溶出するための最終段階のクロマトグラムは第1図
に示した。このクロマトグラムはアルテックス420システム、2つのベックマ
ンモデル100Aポンプ、データマーク(Data+wark)、サーボコーダ
ー5R6253ストリツプチヤートレコーダー、クラトス、スペクトロフロー7
73波長変換器、UV/可視検出器および2.0 dループ付きレオダイン(R
heodyne) 7125注入器を使用してつくられた。
すべてのバッチから蓄積したインヒビン蛋白質フラクションすなわち、各々初め
に溶出したフラクションおよび後で溶出したフラクションをあつめ、約195
ttgのインヒビン蛋白質が得うれた。これは約120尾の初めに溶出した活性
インヒビンフラクシテンおよび約7514の後から溶出したインヒビンフラクシ
ョンからなる。 195 pgは約2707!のRTFから得られ、残りは精製
の間活性フラクションを同定するために行なわれる生物学的試験に使用された。
実質的に均質の、後で溶出したインヒビン蛋白質のアミノ酸分析は、4Mメタン
スルホン酸および0.2%トリプタミン110℃で24時間酸化水分解後行なわ
れた。ノルロイシンを内部標準として使用し、アミノ酸分析器はニンヒドリンポ
スト−カラム誘導器を備えたベックマンモデル121Mであった。これらの結果
は下表に示した。
一表一
雄羊こう丸網液からの精製インヒビン蛋白質のアミノ酸組成LL!JL 土l竺
Yヱ蛋亘l
Asx 22
Glx 22
Guy 16
Ala 16
Phe 10
大きな蛋白質のアミノ酸分析の結果は正確な組成を示すものではなく、単なる大
体の測定値を示すのみであるが、上記結果は相対的残基組成をかなり正確に示し
ている。アミノ酸分析とともにSO5および配列データを併用すれば純粋な化合
物を正確に定義できる。
精製された後で溶出したフラクション最大ピークの1部分を中性pHで沸とう水
浴中2〜3分間5%β−メルカプトエタノールを含むおよび含まない2%ドデシ
ル硫酸ナトリウム(SDS)にさらした。イギリスのラエムリ(Laemmli
)によってネイチャー(Nature)、 227.680−685 (197
0)に記載された如く、両方のアリコツトをスラブゲルに適用し、SDSポリア
クリルアミドゲル電気泳動(PAGE)に付した。蛋白質帯域を銀染色によって
検出した。
非還元条件に5O3−PAGEによって、インヒビン蛋白質は約34.5kDの
単一帯域を示した。還元条件下ではインヒビン蛋白質は2つの帯域に分かれ、1
つは18kD、一方は16.5kDである。電気泳動はこの蛋白質が90%を越
える純度であることを示した。
34.5kDインヒビン蛋白質の18kDおよび16.5kll鎖のN11.−
末端配列分析は、まず2つの鎖を還元条件下に5O5−PAGEによって分離す
ることによって達成された。 NH!末端で始まる無傷のインヒビン蛋白質のマ
イクロ配列決定はスビース(Spiess)らがバイオケミストリー、 20.
1982−1988 (1981)に記載したとおりに、すべてのサイクルで約
等濃度の2つの残基を一貫して示した。このことはこの蛋白質が2つの鎖から構
成されていることを示す。
無きすのインヒビン蛋白質および還元さたインヒビン蛋白質の両方を複数の配列
分析にかけて得られた結果にもとづいて、インヒビン蛋白質の18kD鎖のN[
(z末端残基の配列は5et−Thr−Pro−Pro−Leu−Pro−Tr
p−Pro−Trp−5et−Pro−A 1 a−A Ia−Leu−Arg
−Leu−Leu−Gl n−Arg−Pro−Pro−Gl u−G 1 u
−Pro−A la−A 1a−His−A 1a−Asp−Cysである。イ
ンヒビン蛋白質の16.5kD鎖の第1のNH2末端残基はciy−Len−G
lu−Cysであり、次の残基はAsp−Gly−Val−Asn−11e−C
ys−Cys−Lys−Lys−Gln−Phe−(Tyr−またはPhe)で
あると信じられている。これらの残基の次にはVal−5er−Phe−Lys
−Asp−11e−Glyなる配列があると考えられている。16.5kDのC
−末端部分は次のような配列であると考えられている:
丁rp−Asn−Asp−Trp−Ile−11e−AIa−Pro−Ser−
Gly−Tyr−His−Ala−Asn−Tyr−Cys−Gl u−Gry
−G 1u−Cys−Pro−Ser−H1s−11e−A Ia−Gl y−
Thr−Ser−Gl y−Ser−5er−Leu−Ser−Phe−旧5−
3er−Thr−Val−11e−Asn−His−Tyr−Arg−Met−
Arg−Gl y−Hi 5−5er−Pro−Phe−A Ia−Asn−L
eu−Lys−5er−Cys −Cys −Va l −Pro−Thr−L
ys −Leu −Arg−Pro−FIe t−3er−Met−Leu−T
yr−Tyr−Asp−Asp−Gl y−G 1 n−Asn−I 1e−1
1e−Lys−Lys−Asp−I le−Gln−Asn−Met−11e−
Val−Glu−Glu−Cys−Gly−Cys−Ser−OH
インヒビン蛋白質の両方の鎖の配列の実質的部分は正確に知らされているので、
これらの鎖をコードするs+RNAは単離でき、cDNAは組換えDNA技術に
よって合成できる。メツセンジャーRNA (+aRNA)はインヒビンを卵胞
あるいはインヒビンを産生じている雄羊こう丸かち得られ、cDNAはそのo+
RNAから逆転写によって合成される。 cDNAはクローニングベクターに挿
入され、これを使用して適当な宿主を形質転換してcDNAライブラリーをつく
る。
インヒビンの鎖の公知の部分的アミノ酸残基配列にもとづいて、標識されたオリ
ゴマクレオチドを合成して各鎖に相当するcDNAを検出した。遺伝子コードが
退化するので、混成ハイブリダイゼーションプローブをつくり、プローブとして
使用する。
次いでこれらのプローブを使用して、ライブリーから上記鎖をコードする遺伝子
配列を含むcDNAクローンを選択する。cDNAライブラリーはまた、インヒ
ビンまたはその2つの鎖の1つに対して生じた抗体による免疫学的発現検定によ
ってスクリーニングすることもできる。免疫学的発現検定を使用してハイブリダ
イゼーションプローブによるスクリーニングを確認することもできる。
選択されたクローンから、cDNAを切断し、適当なプロモーター配列のコント
ロールのもとに適当なベクターに挿入し、ベクターを組換えインヒビン鎖の発現
のための細胞株に形質転換される0両方の鎖のための遺伝子を含むベクターは同
じ細胞株に形質転換できると考えられるが、簡単のために、各鎖の発現のための
ベクターは細胞株に別々に形質転換されるのが好ましい。
次いで2つのインヒビン鎖を細胞物質および/または細胞培養培地より単離でき
る。これら2つの鎖を次いでこれらの鎖の間のジスルフィド結合を促進する酸化
条件に付す。上記分子生物学技術を使用して別々のインヒビン鎖をコードする遺
伝子配列を読み、それによって蛋白質鎖を完全に特定できる。
実質的に純粋な34.5kDインヒビンまたはその無毒塩は医薬として許容され
る担体と組合わせて医薬組成物を形成し、ヒトを含む哺乳類に静脈内、皮下、皮
肉、筋肉内または経口投与して受精率の抑制、ゴナドトロピン分泌抑制または性
ホルモン産生抑制のため使用した。
さらに、インヒビンの合成フラグメント、たとえ!;t”18kD鎖の6つのN
−末端残基、つまり5er−Thr−Pro−Pro−Len−Proは精製さ
れたインヒビンの活性を中和することがわかった。このように受動的(抗体の投
与)あるいは能動的(抗原としての免疫原性インヒビンの投与)免疫方法を使用
して内生インヒビンをブロックし、それによって内生ゴナドトロピン分泌を上昇
せしめ、羊(雌羊と4羊)、ヒトおよび同様のポリペプチド構造のインヒビンを
有する他のを椎動物を繁殖させることができる。インヒビンの投与によって雌の
哺乳類の受精率を低下させ、雄哺乳類の精子形成を低下させ、充分量のインヒビ
ンを投与することによって、羊(雌羊と4羊)および他の哺乳類を不妊にするこ
とができた。インヒビンはまた、不妊症を診断するテストに有用である。
そのようなペプチドは、しばしば医薬として適当な無毒塩、たとえば酸付加塩ま
たは亜鉛、鉄などとの金属錯体(本発明の目的にとって塩と考えられる)の形で
投与される。そのような酸付加塩の例は、塩酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、リン酸
塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩
、アスコルビン酸塩、酒石酸塩などである。液体の形で投与することが望ましい
場合、甘味剤および/または付香剤を使用でき、等張生理塩水、リン酸塩緩衝液
などと共に静脈内投与することもできる。
インヒビンは内科医や獣医の指導の下に投与されるべきであり、医薬組成物は通
常、有効量のペプチドを従来の医薬用担体と組合せて含有する。投与量はこの蛋
白質を投与する特定の目的に応じて変化され、雄の避妊としての通常の投与量は
体重眩光り約0.1〜約1■の範囲の投与レベルである。
インヒビンの精製の方法は主としてRTFからの単離について記述してきたが、
インヒビンを他の粗抽出物、たとえば卵胞液から同じように精製できる。
本発明は好適具体例(本発明者らに現在公知のベストモードを構成する)に関し
て記載されたが、当業者には明らかなとおり、請求の範囲に示された本発明を逸
脱することなく種々の変化と修飾を行い得ることは自明であろう。
国際調査報告
Claims (12)
- 1.約18,000ダルトンの分子量を有する第一のポリペプチド鎖および約1 6,500ダルトンの分子量を有する第二のポリペプチド鎖からなる実質的に3 4,500ダルトンのヒツジインヒビン蛋白質であって、該第一および第二の鎖 はジスルフィド結合を介して互いに結合しており、該第一の鎖は【配列がありま す】で始まるアミノ末端配列を有し、該第二の鎖は【配列があります】で始まる アミ ノ末端配列を有し、卵胞刺激ホルモンの基本的分泌を阻害するが、黄体形成ホル モンの基本的分泌を阻害しない蛋白質。
- 2.第二の鎖が【配列があります】 で始まるアミノ末端配列を有する請求の範囲第1項の蛋白質。
- 3.第二の鎖が【配列があります】 で始まるアミノ末端配列を有する請求の範囲第1項の蛋白質。
- 4.第一の鎖が【配列があります】 で始まるアミノ末端配列を有している請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか の蛋白質。
- 5.下記の如き大体の量の相対的アミノ酸組成を有する請求の範囲第1項ないし 第3項のいずれかの蛋白質:【配列があります】 およびPro23
- 6.第1図に示された大体の領域にCs,RP−HPLCカラムから溶出する請 求の範囲第1項乃至第3項のいずれかの蛋白質。
- 7.第一の鎖が【配列があります】 で始まるアミノ末端配列を有する請求の範囲第1項の蛋白質。
- 8.第一の鎖が【配列があります】 で始まるアミノ末端配列を有する請求の範囲第1項の蛋白質。
- 9.第二の鎖が下記式を有する請求の範囲第1項、第7項および第8項のいずれ かの蛋白質: 【配列があります】
- 10.第一の鎖が配糖体になっている請求の範囲第1項、第7項及び第8項のい ずれかの蛋白質。
- 11.(a)約135アミノ酸残基を有する約18kD以下の分子量を有し、【 配列があります】 で始まるアミノ末端配列を有するポリペプチドおよび(b)約115ないし約1 30個のアミノ酸残基を有する約16.5kD以下の分子量を有し、【配列があ ります】 で始まるアミノ末端配列を有するポ リペプチドからなる群より選択されたヒツジインヒビンの蛋白質サブユニット。
- 12.ヒツジインヒビンの生物学的活性を中和する、【配列があります】に対し て生じた抗体。
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