JPH01500032A - 鎌状赤血球貧血症におけるまたは関する改良 - Google Patents
鎌状赤血球貧血症におけるまたは関する改良Info
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- JPH01500032A JPH01500032A JP62501842A JP50184287A JPH01500032A JP H01500032 A JPH01500032 A JP H01500032A JP 62501842 A JP62501842 A JP 62501842A JP 50184287 A JP50184287 A JP 50184287A JP H01500032 A JPH01500032 A JP H01500032A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
鎌状赤血球貧血症における
または関する改良
本発明は、ヘモグロビンの酸素運搬特性を高める修飾が有益な綿状赤血球貧血症
やその他の症状の治療に関する。
綿状赤血球貧血症には、普通のAAヘモグロビンをss、sc。
SDまf二はSβ型に変異させ、またデオキシ状態のヘモグロビンを重合させて
線状形態の線状ポリマーを生成させる遺伝的欠損に起因する症候群が含まれる。
綿状赤血球は毛細血管を通過しにくいために、反復的な痛みを伴う発症を患者に
もたらす。
綿状赤血球貧血症の治療法としては、ヘモグロビン分子の挙動に影響を与える1
種もしくはそれ以上の薬剤、例えばシアネート類、尿素および亜鉛塩類等を含む
薬剤を経口投与する方法をはじめとして、種々の方法が開発されている。各薬剤
はある程度は有益な効果をもたらすが、実用上満足すべきものはなく、いまだに
綿状赤血球貧血症における反復的な痛みを伴う発症を軽減させる有効な治療法が
要請されている。
英国特許出願第8427485号(GB2148896A)および該出願の対応
外国出願、例えばヨーロッパ特許出願第84307511.0号、日本国特許出
願第84/231136号および米国特許出願第666905号等の各明細書に
は、広範囲の亜鉛コンプレックスを患者に投与して亜鉛涸渇症を治療する技術が
開示されているが、該コンプレックスからヘモグロビンに亜鉛を供与する旨の記
載はなく、それどころか、該コンプレックスが患者に投与されると、亜鉛はアポ
トランスフェリンに優先的に結合する旨の記載がなされている。本発明者は、こ
の種の亜鉛コンプレックス群のうちの特定のものが、患者の血液の体外処理を含
む治療において、綿状赤血球貧血症の効果の緩和に有効に利用できることを究明
した。
即ち本発明には、環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が、炭
素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピ
ロンまたは3−ヒドロキシ−4−ピロンから少なくとも1個の配位子が供与され
る中性の2:l配位子:亜鉛(II)コンプレックスを、鎮状赤血球貧血症治療
薬の製造に使用することが含まれる。
本発明による亜鉛コンプレックスは、従来からすでに金属不含化合物または鉄コ
ンプレックスとして食品中に使用されている化合物を含む点で特に重要であり、
このことはこれらの化合物が非毒性であり、従ってこれらの化合物の亜鉛コンプ
レックスが医薬的な用途に適していることを示す。
本発明に使用する2:l亜鉛コンプレックスは2価状態の亜鉛を含んでいるので
中性であり、金属カチオンと該カチオンに共有結合的に結合した2個の一塩基性
の三原配位子との間に電荷のバランスがある。上記のヒドロキシピロンは、ヒド
ロキシ基からプロトンを失うことによって(O)(−00、この種の一塩基性三
原配位子を供与する。本発明に使用するコンプレックスには少なくとも1個のヒ
ドロキシピラン配位子が含まれていなければならないが、第二の配位子は所望に
より、亜鉛に対する結合能を有していて生理的に許容され得る一塩基性三原配位
子を提供する別の化合物から誘導してもよい。2個の異なった配位子をコンプレ
ックス内に包含させると、赤血球によって取り込まれるのに最適な特性を有する
コンプレックスの寸法が増加する。従って、両方の配位子はヒドロキシビランか
ら誘導するのが好適である。一般に、2個の同じ配位子を含むコンプレックスは
、より簡単に製造でき、しかも使用法もより簡易になるので好ましい。
本発明に使用する亜鉛コンプレックスは四面体構造を有していてもよく、あるい
は八面体構造を有していてもよい。何故ならば、−塩基性三原配位子と亜鉛(n
)を2=1の割合で含むコンプレックスは通常は四面体構造を有しているが、2
個の付加的な中性配位子、特に水分子と結合することによって八面体構造をとる
ことが可能だからである。従って、中性の2:lコンプレックスは無水物形態で
使用してもよく、あるいは三水和物形態で使用してもよい。無水物形態のコンプ
レックスは生体内の水性環境下では二水和形態に変換し得る。
ヒドロキシピラン配位子に関しては、置換された3−ヒドロキシ−4−ビランは
1種以上のタイプの脂肪族炭化水素基を含んでいてもよいが、通常はこのような
ことはない。それどころか、2個もしくは3個の脂肪族炭化水素基よりも1個の
該基による置換の方が好ましい。ここで使用する「脂肪族炭化水素基」という用
語は飽和もしくは不飽和であってもよい環式基と非環式基の両方を含むもので、
非環式基は分岐鎖もしくは直鎖を有していてもよい。炭素原子数が1〜4、特に
1〜3の基は最も重要である。飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、これらはシク
ロアルキル基のような環状基、例えばシクロプロピル基やシクロヘキシル基であ
ってもよいが、アルキル基のような非環式基、例えばメチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、特にエチルが好ましい。2−位もしくは6−位の置換が特に重要で
あるが、環がより大きな脂肪族炭化水素基によって置換されているるのが有利で
ある。この系は亜鉛とのコンプレックス形成に必要なものであり、より大きな脂
肪族炭化水素基、例えば炭素原子数が4以上のものが近接すると、コンプレック
ス形成を抑制する立体効果がもたらされる。
本発明によるコンプレックスに用いてもよい配位子を供与するヒドロキシピロン
として次式(I)で表わされる化合物力!例示され、特に重要なヒドロキシピロ
ンは次式(n)および(I[I)で表わされる化合物である:
(z) (rQ (m)
[式中、Rはアルキルもしくはシクロアルキル基、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピルまたはブチルを示し、nは0.1.2または3の数を示
す(n=0のときは、環はいずれのアルキル基によっても置換されない)コ
これらの化合物のうち、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン(マルトール
;式(II)においてR= CH3)、3−ヒドロキシ−2−プロピル−4−ピ
ロン(式(I[)l:おいてR= CHt CHt CHs )、3−ヒドロキ
シ−2−(2′ −メチルエチル)−4−ピロン(式(II)においてR= C
H(CH5)t)、就中、2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン(式(II
)においてR= Ct Hs)が最も重要であるが、3−ヒドロキシ−4−ピロ
ン(式(1)においてn=0)および3−ヒドロキシ−6−メチル−4−ピロン
(式(n[)においてR= CHs)も重要である。
非ヒドロキシピロン配位子に関しては、これらは種々のタイプの化合物から誘導
され、例えば亜鉛に結合し得る生理的に許容される当該分野において既知の一塩
基性三原配位子等が挙げられる。この種の配位子を供与する化合物は一般に(a
)酸性プロトンを有し、該プロトンを失うことによって配位子に一価の負電荷と
第一のキレート化サイトを提供する第−基および(b)第二キレート化サイトを
提供する第二基を有する。特に重要な一群の化合物は第−基(a)がエノール性
ヒドロキシ基であり、第二基(b)がオキソ基である3−ヒドロキシピリド−2
−オン類および3−ヒドロキシピリド−4−オン類である。この糧の化合物のう
ち好ましいものは、窒素原子に結合した水素原子が脂肪族アシル基、炭素原子数
が1〜6の脂肪族炭化水素基、または脂肪族アシル基、アルコキシ基、シクロア
ルコキシ基、脂肪族アミド基、脂肪族エステル基、ハロゲン基およびヒドロキシ
基から成る群から選択される1種もしくはそれ以上の置換基によって置換された
脂肪族炭化水素基によって置換され、また所望により、環炭素原子に結合した1
個もしくはそれ以上の水素原子が前記のいずれかの置換基、炭素原子数1〜6の
脂肪族炭化水素基、またはアルコキシ基、シクロアルコキシ基、脂肪族エステル
基、ハロゲン基もしくはヒドロキシ基によって置換された脂肪族炭化水素基によ
って置換されている、3−ヒドロキシピリド−2−オンもしくは3−ヒドロキシ
ピリド−4−オンである。この種のヒドロキシピリドン類は次式(IV)および
(V)で表わされる:(式中、XおよびYは前記の置換基を示し、nは0.1,
2または3の数を示す)
3−ヒドロキシピリド−2−オン類は3−ヒドロキシピリド−4−オン類に比べ
て重要性が幾分高いが、これは前者に属する化合物によって供与される配位子を
含む亜鉛コンプレックスの分配係数の方が大きいことに起因する。ヒドロキシピ
リドン中に存在する置換基の性質や置換位置に関する他の詳細な優位性は、ヒド
ロキシピリドン−鉄コンプレックスに関する下記の特許および特許出願に係わる
明細書に概説されている:
英国特許第2117766号および対応する外国出願、例えばヨーロッパ特許出
願第83301660.3号、日本国特許出願第831049677号および米
国特許出願第478494号等、並びに英国特許出願第8407180号(GB
2136806Aとして公表された出願)および対応する外国出願、例えばヨー
ロッパ特許出願第84301882号、日本国特許出頼第84 / 05718
6号および米国特許出願第592543号等。
例えば、ヒドロキシピリドン中に存在する脂肪族炭化水素基は、上記明細書に記
載されているように、1個以上の置換基を有していてもよいが、好ましくは1個
の置換基を有する。このような置換脂肪族炭化水素置換基は炭素原子数が1〜8
、特に1〜6の脂肪族炭化水素基から誘導するのが好都合である。しかしながら
、英国特許出願GB2118176A号明細書に記載されているような、炭素原
子数が1〜6の非置換脂肪族炭素水素置換基を有するより簡単なヒドロキシピリ
ドン類が最も重要である。この種のヒドロキシピリドン類中に存在する脂肪族炭
化水素基間における優位性は、ヒドロキシピロンに関する場合とほぼ対応し、環
炭素原子の置換にはメチル基を用いるのが好ましいが、環窒素原子の置換にはよ
り大きなアルキル基もしくはシクロアルキル基を用いることが特に重要である。
3−ヒドロキシピリド−4−オン類の場合、環炭素原子の置換、例えば6−位も
しくは特に2−位の置換も2個もしくは3個よりも1個の脂肪族炭化水素基によ
っておこなうことが特に重要でるるか、3−ヒドロキシピリド−2−オン類の場
合には、環炭素原子上に脂肪族炭化水素置換基を付加的に存在させずに用いるこ
とが多い。特に重要なヒドロキシピリドン類は次式(■)〜(■)で表わされる
もの(vff) (■) (■)
(式中、Rはアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル
もしくはブチルを示し%R”は水素原子もしくは特にアルキル基、例えばメチル
を示す)
このような化合物のうち、1−エチル−3−ヒドロキシピリド−2−オン、3−
ヒドロキシ−1−プロピルピリド−2−オン、3−ヒドロキシ−1−(2’−メ
チルエチル)−ピリド−2−オン、1−ブチル−3−ヒドロキシピリド−2−オ
ン、l−エチル−2−メチル−3−ヒドロキシピリド−4−オン、2−メチル−
1−プロピル−3−ヒドロキシピリド−4−オン、3−ヒドロキシ−2−メチル
−1−(2’ −メチルエチル)−ピリド−4−オンおよび1−ブチル−3−ヒ
ドロキシ−2−メチルビリド−4−オンが特に重要であり、なかでもl−エチル
−3−ヒドロキシピリド−2−オンは特に好ましい。
特に重要なその他の非ヒドロキシピロン配位子は、前記の(a)および(b)の
基を含んでいてもよく、この場合、(a)の基はエノール性ヒドロキシ基もしく
はカルボキシ基であってもよく、一方、(b)の基はアミン基、好ましくは第一
アミンもしくはヒドロキシ基であってもよい。特別な場合として、1つの基が(
a)と(b)の基の両方の機能を果してもよい。例えば、一部の脂肪族モノカル
ボン酸は、両様ニオンを提供する。
このような脂肪族モノカルボン酸、特に炭素原子数が1〜5のアルカノール酸、
例えば蟻酸、プロピオン酸および酢酸等のほかに、別の非ヒドロキシピロン配位
子を供与する別のタイプの多くの酸も重要なものである。このような酸としては
種々のヒドロキシ酸、例えば乳酸、グルコン酸等、および種々のアミノ酸、例え
ばグリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシ
ンおよびバリン等が例示される。ペプチド、特にトリペプチドおよびジペプチド
のような比較的小さなペプチド、例えば前記のアミノ酸から選択される同一もし
くは異なったアミノ酸を有するペプチド、例えばグリシル−ロイシン、ロイシル
−グリシン、グリシル−グリシンおよびロイシル−ロイシン等も重要である。こ
のようなカルボ化合物、例えばアスコルビン酸(ビタミンC)等である。アスコ
ルビン酸は一塩基性アニオンよりも二基基アニオンを供与し得ることに留意すべ
きであるが、この種の化合物は10以下の単一のpKaを有する亜鉛コンプレッ
クスの配位子供与源としては好適なものである。
何故ならば、アスコルビン酸塩もしくはこの種の他のアニオンは生理的条件下で
使用すると一塩基性になるからである。上記の説明から明らかなように、グルコ
ン酸やアスコルビン酸等の炭水化物も配位子供与源として重要であるが、さらに
他の炭水化物、特に単糖類シュガーおよび関連化合物も有用なものである。炭水
化物もしくはその他の化合物を配位子供与源として選択する場合、疎水性のより
高い化合物の方が一般に有用であるので、アミノ酸のなかでも、例えばグリシン
よりも複雑なアミノ酸の方が有効である。
広範囲にわたる前記の配位子のなかで、特定の配位子もしくは配位子の組合せは
特に有用であり、これらに関しては既にある程度説示した。異なるコンプレック
スを評価する一つの尺度は、n−オクタツールとトリス(Tris)塩酸塩(2
0mM、pH7,4ニドリスは2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロパン1.
3−ジオールを示す)との間の分配係数(Kpart)の値(20℃)によって
与えられる。この値は(有機相中での濃度)/(水性相中での濃度)の比で表わ
される。好ましいコンプレックスは、各々の配位子供与化合物に対して0.02
もしくは0.05以上で、3,0以下のK part値、特に0.2以上で1.
0以下のK part値を示し、2:1亜鉛(ff)コンプレックスに関するK
part値は0.02以上で6.0以下、特に0.05もしくは0.1〜1.0
である。
本発明に使用する特有の亜鉛(n)コンプレックスとしては、前記のヒドロキシ
ピロンから誘導される2個の同一配位子を有するコンプレックスが特に重要なも
のとして例示され、なかでも亜鉛(I[X3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピ
ロン)!、亜鉛(I[X3−ヒドロキシ−2−(2’−メチルエチル)−4−ピ
ロン)2、亜鉛(IrX3−ヒドロキシ−2−プロピル−4−ピロン)、および
亜鉛(I[X2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン)、が重要であり、これ
らの分配係数はそれぞれ、0.1,2.2、約2および1.2である。2個の異
なった配位子を有するコンプレックスのなかで特に重要なものは亜鉛(nX2−
エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン)(1−エチル−3−ヒドロキシピリド−
2−オン)、亜鉛(I[X2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン)(ロイシ
ン)、亜鉛(IrX2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン)(グリシン)、
亜鉛(IrX2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン)(アスコルビン酸)、
亜鉛(nX2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン)(グルコン酸)であり、
なかでも3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン、3−ヒドロキシ−2−(2
゛−メチルエチル)−4−ピロン、3−ヒドロキシ−2−プロピル−4−ピロン
および2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンから成る群から選択される可能
な混合配位子を有するコンプレックスが重要であり、特にコンプレックス中に存
在する2個の配位子のうちの一方が2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンで
あるコンプレックス、例えば亜鉛(I[X2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピ
ロン)(3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン)等が有用である。
上記のコンプレックスの表示法として使用する「ヒドロキシピロン」という名称
はこれらの化合物から誘導される配位子を示すもので、この表記法は全明細書を
通じて使用する。
本発明においては所望により、2種もしくはそれ以上のコンプレックス、例えば
先に特に言及した同一のリガンドを有するいずれか2種のヒドロキシピロンコン
プレックスの混合物等を使用してもよい。
亜鉛コンプレックスは、配位子供与化合物と亜鉛イオンを適当な相互溶媒中にお
いて反応させることによって固体状態で調製するのが便利である。この場合、亜
鉛イオンは亜鉛塩、特にハロゲン化亜鉛、就中、塩化亜鉛から誘導するのが好適
である。最良の結果を得るためには、反応溶媒として水を単独で使用することは
避けるのが好ましく、水と有機溶媒との混合物または特に有機溶媒の使用が好ま
しい。このような溶媒はエタノール、メタノールもしくはクロロホルムあるいは
これらの溶媒の混合物または適当な場合にはこれらと水との混合物であってもよ
い。特に、塩化ナトリウムのような副生成物の少なくとも大部分を沈殿によって
分離し、亜鉛コンプレックスを溶媒中に残存させることが望ましい場合には、メ
タノールもしくは特にエタノールを使用してもよい。
生成物の性状は種々の反応成分コル比だけでなく、反応媒体のpHによって左右
される。例えば、中性の2:l亜鉛コンプレックスを調製する場合、配位子供与
化合物と亜鉛塩は溶媒中で2=1のモル比で混合し、系のpHは6〜9、例えば
7もしくは8に調整するのが好適である。配位子供与化合物:亜鉛のモル比をや
や過剰にすると共に、該化合物と塩化亜鉛のような亜鉛塩との混合物をもたらす
酸性PHを調整せずに反応をおこなうと、1種もしくはそれ以上の2:lコンプ
レックスと1種もしくはそれ以上の!:lコンプレックスとの混合物が得られる
。しかしながら、以下に説明するように、2:l亜鉛コンプレックスと過剰の金
属不含配位子供与化合物との併用が望まれる場合には、反応混合物中の配位子供
与化合物:亜鉛のモル比を2:lよりも大きくすることによってこれを過剰に含
む生成物が得られる。
p)(の調整は炭酸ナトリウムまたは水酸化物塩基、例えば水酸化ナトリウムも
しくは水酸化アンモニウム等の添加によっておこなうのが簡便であり、バッチ方
式によって20gもしくはそれ以上の亜鉛コンプレックスを調製する場合には水
酸化物塩基を使用するのが特に好適である。水酸化物塩基を使用する場合には、
溶媒として水を含有する媒体、例えばエタノールと水の4:1v/v混合物のよ
うなエタノールと水の混合物中で反応をおこない、系のpHは該塩基の2モル水
溶液を添加することによっておこなうのが好適である。
反応混合物中に水が存在すると、溶媒を蒸発させたときに亜鉛コンプレックスが
副生成物(亜鉛塩として塩化亜鉛を使用する場合には塩化物)を保有する。しか
しながら、このような副生成物:よ所望により、可能な場合には適当な溶媒系か
らの晶出または塩化アンモニウムのような特別な場合j二は昇華等の処理Iこよ
つて除去することができる。一般的には非水性反応媒体と炭酸ナトリウムの併用
が好ましい。
異なった配位子を有する2二l亜鉛(II)コンプレックスを調製する場合には
、亜鉛塩1モルに対して個々の配位子供与化合物を1モルの割合で使用するのが
簡便である。しかしながら、このような反応モル比を採用しても混成2:l配位
子:亜鉛(II)コンプレックスを排他的に得ることはできない。何故ならば、
配位子供与化合物が同程度の反応性を有するならばこの形態のコンプレックスは
支配的に生成するが、同種の配位子を有する2種の2:1コンプレツクスの混合
物が得られるからである。
亜鉛コンプレックス形成反応は一般に迅速に進行し、通常は約20℃において5
分間で実質的に完結するが、所望により反応時間をより長くしてもよい。特定の
溶媒系を使用する場合、塩化ナトリウムのような沈殿副生成物を分離した後、反
応混合物を回転エバポレーターを用いる蒸発処理に付すか、凍結乾燥処理に付す
こと?二上って、通常は固体状の亜鉛コンプレックスを得る。固体状コンプレッ
クスは、所望により適当な溶媒、例えば水、エタノールのようなアルコール、エ
ーテル含有混合溶媒のような混合溶媒等から晶出させてもよい。亜鉛コンブlノ
ックスが無水物形態で得られるか、三水和物形態で得られるかどうかは、反応に
使用する溶媒系と反応後の処理操作に依存する。例えば、過度の乾燥をおこなう
と、含水反応混合物中に形成される水和コンプレックスから水分子が除去され、
水性媒体から再結晶をおこなうと、水分子がコンプレックスに付加される。二水
和物が特に必要な場合には、配位子供与化合物と亜鉛塩、例えば塩化物もしくは
酢酸塩とを水性/有機溶媒中で反応させて得られる混合物を凍結乾燥する処理に
付してもよい。
固体状コンプレックスの前記調製方法とは別に、例えば亜鉛ヒドロキシピロンコ
ンプレックスの水性溶液を、硫酸亜鉛のような亜鉛塩とヒドロキシピロンを水に
溶解させ、該溶液のpHを7.0〜8゜0、例えば7.4に調製することによつ
て直接的に調製してもよい。
例えば硫酸亜鉛25++ll1oleを2−エチル−ヒドロキシ−4−ピロン(
25X 10 ”sM)水溶液100m12中に加え、系のpHを水酸化ナトリ
ウムのような塩基の添加によって調整することによって亜鉛のキレート化を完結
させる。
このようなコンプレックスの調製例は英国特許出願第8427485号およびそ
の対応特許出願の明細書に記載されている。
3−ヒドロキシ−2〜メチル−4−ピロンのような特定の配位子供与化合物は市
販されている。これ以外のヒドロキシピロン類は多くの場合ピロメコン酸から成
る出発原料から製造するのが簡便である。ピロメコン酸はメコン酸の脱カルボキ
シル化によって容易に入手することができ、これをさらにアルデヒドと反応させ
て2−位に1−ヒドロキシアルキル基を導入してもよく、さらに数基を還元して
2−アルキル−3−ヒドロキシ−4−ピロンを調製してもよい。
このような反応経路による2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン等の調製法
は公表された米国特許出願第310,141号(1960年)明細書に記載され
ている。
本発明による亜鉛コンプレックス薬剤を用いて患者の血液を治療する場合には通
常、″′患者の血液のアリコートを簡便には静脈穿刺法によって採取し、該コン
プレックスを用いて面線アリコートを処理しく好ましくは、望ましくない副作用
をもたらさないで患者のヘモグロビンの酸素結合能を最大に高めるように赤血球
と亜鉛コンプレックスとの相対濃度や処理時間を選定しておこなう)、処理され
たアリコートを患者に戻す。このような処置操作は繰り返してもよく、好適な反
復サイクルは個々の処置セツションあたり2〜6サイクル、例えば4サイクルで
ある。アリコートとして処理される好適な血液量は成人の場合には200〜50
0−1例えば350+a(2であり、子供の場合にはこれよりも適宜少量にする
。各アリコートの適当な処理時間および赤血球に対する亜鉛コンプレックスの濃
度は、使用するコンプレックスの種類にある程度左右されるが、適当な処理時間
は15〜45分間、例えば20分間、特に30分間である。
患者の血液の処理に使用する亜鉛コンプレックスの濃度を増大さ仕ると、ヘモグ
ロビンに対する亜鉛の結合レベルを増大させ、従ってヘモグロビンの酸素結合能
を増大させるが、コンプレックスの使用濃度が高過ぎると、赤血球の半減期を減
少させることが判明した。
このことは亜鉛コンプレックスの最適濃度が極めて低いという注目すべき効果を
示すものである。以下に説明するように、錐状赤血球の場合の酸素解離曲線が正
常な赤血球の場合に比べて右側ヘシフトする効果を亜鉛コンプレックスは!ファ
クター増大させるので、使用濃度をこのように低くすることが可能となる。コン
プレックスの好ましい濃度は、種々の分子量の配位子を有するコンプレックス中
の亜鉛の種々の重量割合を考慮して、血液治療媒体中の亜鉛コンプレックスとし
ての亜鉛のモル8度で表示するのが最も簡便である。
このような好ましい濃度EWJは使用する個々のコンプレックスによっである程
度左右される。しかしながら1つの規準を示すならば、約1CI”モル(10+
aM)の高さの濃度を用いることによって患者のヘモグロビンの酸素結合能に著
しく有益な効果をもたらしてもよい。
もっともこのような高さのitを用いると赤血球の半減期が短縮される。従って
、このような効果をほとんどもしくは全く示さないで酸素結合能を高めることの
可能な濃度、例えば亜鉛コンプレックスとしての亜鉛濃度ト0−J〜10−Sモ
ルが好ましい。しかしながら、亜鉛濃度が10−”モルのときでも半減期が幾分
減少するので、この値よりも低い濃度が好ましく、亜鉛コンプレックスとしての
亜鉛の好適な濃度範囲は5xlO−’〜10−5モルである。所望により、この
上限は5xxo−’モル以下、例えば2.5X10−’モルもしくは2X10−
’モル以下に低下させ、下限も同程度に上げて、例えば1O−4〜10−5モル
にしてもよい。しかしながら、半減期に及ぼす効果は5xto−’モルのときに
最小になるので、実用上は5XlO−’〜101モルが通常は適当である。
血液1gを処理するのに使用する亜鉛量(g)に関しては、治療条件を最適化す
る制御ファクターは赤血球の処理がおこなわれる媒体中の亜鉛濃度であるので、
変換ファクターには血液中と媒体中の赤血球の濃度差が考慮されなければならな
い。前者から後者への体積の減少は通常1/2のオーダーである。従って、lo
−4モルの濃度は通常:よ血液ICあたり約0.003gの亜鉛の使用量に相当
するということが規準となる。例えば、血液lQあたり0.2〜0 、4 g、
例えば0.3gの亜鉛を使用してもよいが、半減期の低下を避けるためには、血
液112あたり約0.03〜約0.0003g、特に約0.015〜約0.00
3gの亜鉛を使用するのが望ましい。
従って本発明には、錐状赤血球貧血症で患う患者の赤血球ヘモグロビンに亜鉛を
結合させることによる赤血球の体外治療法であって、環炭素原子に結合しfこ1
個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数に1〜6の脂肪族炭化水素基によっ
て置換され几3−ヒドロキシー4−ピロンま几は3−ヒドロキシ−4−ピロンか
ら供与される配位子を少なくとも1個含む2個の一塩基性三原配位子を有する中
性の2:1配位子:亜鉛(II)コンプレックスと該赤血球を接触させることを
含む赤血球の体外治療法が包含される。
この方法おける体外血液処理は、このような目的のために特別に設計された閉鎖
殺菌系または他の目的における血液処理用の標準的な装置を用いておこなうのが
簡便である。後者の場合、系は開放系でうり、開放部での操作は、血液の処理操
作を殺菌状態で一般におこなうことのできる層流キャビネット内でおこなうのが
簡便である。
患者からの血液は静脈穿刺法によって二重の血液捕集バッグ系に採取し、以下の
ようにして処理するのが簡便である。血漿を赤血球から遠心分離法によって最初
に分離させ、接続された第2バツグ内へしぼり出し、次いで亜鉛コンプレックス
の等張性溶液を赤血球に添加し、適当な時間反応させた後、遠心分離処理に付す
。得られた透明溶液をバッグからしぼり出して除去し、赤血球に殺菌した等張性
塩水を混合する。これをさらに遠心分離処理に付し、上澄みを除去した後、血漿
を戻して赤血球と混合させる。この血液を患者の体内へ戻す。この操作を前記の
ようにして繰り返す。錐状赤血球が患者の体内へ再び流入することを確実に防止
するために、前記の操作の最後の段階で少量の殺菌酸素を血液中に送り込んでヘ
モグロビンを酸素化させ、これによって樋状ポリマーの生成を防止するのが好適
である。
亜鉛コンプレックスは通常、生理的に許容され得る希釈剤、例えば生理的食塩水
を含む溶液状態の赤血球に添加する[プラクティカル・イムノロジー(P ra
ctical I mmunology)、ハドソン(Hudson)とヘイ(
Hay)共編、−ブラックウェル・サイエンティフィック・パブリケーシタンズ
(Blackvell 5cientific Publications)、
1980年、第336頁参考コ。配位子供与性化合物を過剰に使用することによ
って、特定の条件下における2:1コンプレツクスの解離を防止することに関し
ては英国特許出願第8427485号およびその対応外国出願の明細書において
十分に議論されている。本明細書に記載のコンプレックスを実質上中性の状態で
しかも比較的高い濃度で対外的に使用しても、経口投与の場合のように、コンプ
レックスの解離の観点からの多くの問題は生じないが、コンプレックスを過剰の
遊離の配位子供与性化合物と併用すると有効な場合がある。
遊離の化合物と各配位子が同一の亜鉛コンプレックスとのモル比の好ましい範囲
は、亜鉛コンプレックス1モルに対して遊離化合物0〜100モルである。好適
なモル比は0.5,1もしくは2:1〜50.30もしくは特に20:1である
。特に好ましい範囲は亜鉛コンプレックス1モルに対してaMの化合物2もしく
は3〜18もしくは20モル、特に30もしくは50モルであり、就中、2もし
くは3もしくは5〜S−もしくはlOl特に20モルである。1個以上の亜鉛結
合配位子が組成物中に混合配位子亜鉛コンプレックスの形態および/または亜鉛
コンプレックス混合物の形態で存在する場合、配位子含有亜鉛コンプレックスに
対する遊離の配位子供与化合物の割合は上記の範囲内にするのが好適である。し
かしながら、1以上の配位子化合物が存在する場合には、各々の化合物の割合が
、亜鉛コンプレックス1モルに対して遊離化合物が0−100モルになる範囲内
の上限近くの値になることはあまり適当ではなく、亜鉛コンプレックス1モルに
対して0.5〜50モルもしくは前記のようなより低い範囲にするのが適当であ
る。両方の配位子(通常は等モル比)の全モル濃度は前記の範囲内にする場合が
多い。
亜鉛コンプレックスを低濃度で使用することは赤血球の半減期の低下を避ける点
から適当であるが、さらに遊離の配位子を添加することによってこのような低濃
度におけるコンプレックスの過度の解離を防止するのが好ましく、遊離配位子の
適当な過剰量は、亜鉛コンプレックスの使用濃度の低下に伴って増加する。例え
ば生理的pH(7,4)における赤血球による亜鉛の取り込みを最適にするため
には、亜鉛コンプレックスとしての亜鉛1モルに対する遊離化合物または2種の
異なった配位子が存在する場合(通常は等モル比)には両方の化合物のモル比を
次の範囲内に選定するのが好ましい:亜鉛10−’モルに対しては2:1〜5:
1.5X10−’モルに対しては5:1〜10:I、to−’モルに対しては1
5:l〜25:1,10−’モルに対しては20:1〜30:1゜
いったん処理がおこなわれると、ヘモグロビン分子は結合した亜鉛原子をその寿
命にわたって保有するので、このような分子を体内に十分な割合で保有させるた
めに、例えば毎月おこなう予防処置に本発明を利用することが可能である。しか
しながら、より一般的な用途は、鎌状赤血球貧血症発症が生じたときの再発治療
である。
従って本発明にはさらに、環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原
子が炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−
4−ピロンまたは3−ヒドロキシ−4−ピロンによって少なくとも1個の配位子
が供与される中性の2:1配位子:亜鉛(II)フンブレックスを、ヘモグロビ
ンへの亜鉛の結合をおこなうのに有効な量用いて患者の血液を体、外的に処理す
ることを含む、綿状赤血球貧血症患者の治療法が包含される。
本明細書に記載の亜鉛コンプレックスの非常に重要な利点は、ヘモグロビンを修
飾する特性である。例えば、該コンプレックスはヘモグロビンのヒル(Hill
)係数を変化させないので、オキシヘモグロビンの解離曲線の左側へのシフトを
もたらすが、酸素を組織へ供給するヘモグロビンの機能は阻害しない(もつとも
、このような阻害作用はわずかに生ずる場合があるかもしれない)。この特性は
重要な特性である。何故ならば、ヘモグロビンの機能を阻害する薬剤、特に錐状
赤血球貧血症で患う患者の場合のように、ヘモグロビン濃度が正常値よりも低い
患者に使用される薬剤は不都合だからである。
綿状赤血球貧血症患者の体外的血液治療に使用するほかに、該コンプレックスを
患者に直接投与してもよく、この場合、該コンブレックスは意外に低い濃度でも
患者のヘモグロビンの酸素結合能を増大させる効果を発揮する。この場合、亜鉛
コンプレックスは英国特許出願第842748−5号および対応外国出願の明細
書に記載されているように組成物として、好ましくは遊離の配位子を含む組成物
として投与してもよく、注射投与が特に重要であるが、経口投与を考慮してもよ
い。投与量に関しては次の様な規準を示すことができる。
8Qの血液を有する平均的な大人に注射投与する場合、lO〜50z9、例えば
2519のコンプレックス形態の亜鉛を投与する治療が適当な場合が多く(子供
の場合にはより少ない血液量に応じて調整する)、経口投与量はこれと同程度も
しくは幾分高くし、例えば1100zまでとする。コンプレックスは通常は遊離
の配位子の存在下で投与する。例えば投与量が25m9の場合、亜鉛1モルに対
して遊離の化合物を5〜lOモル使用し、投与量がこれよりも多い場合は該化合
物の使用量を少なくし、これよりも少ない場合は該化合物の使用量を多くする。
例えば該化合物の使用量は亜鉛コンプレックス1モルに対して2もしくは3〜1
8もしくは20モル、特に30もしくは50モル、就中、2もしくは3まnは5
〜8もしくは10モル、特に20モルである。このような全身的な治療は所望に
より数日間連続的に繰り返してもよく(特に上記の低投与量の場合)、また錐状
赤血球発症の治療もしくは予防には1力月間隔でおこなってもよい。
上述の亜鉛コンプレックスは錐状赤血球貧血症以外にも、ヘモグロビンのこの上
うt修飾によってその酸素取り込み能が高められることが有利なその他の情況に
対して有用である。従って本発明は、肺機能不全、例えば肺膜の劣化を伴う気腫
および慢性気管支炎等の医学的症状の治療においても重要である。これらの情況
における患者の血液の治療方法は鎌状赤血球貧血症の治療の場合と類似しており
、全身的な治療であってもよく、あるいは体外的な治療であってもよい。
従って本発明にはさらに、ヘモグロビンの酸素結合能を高めることが有益な情況
の場合に投与される薬剤の製造用コンプレックスであって、環炭素原子に結合し
た1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によ
って置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンもしくは3−ヒドロキシ−4−ピロ
ンから少なくとも1個の配位子が供与される中性の2二l配位子:亜鉛(II)
コンプレックスが包含さ−れる。
本発明を以下の実施例によって説明する。
(1)ヒトの赤血球を塩化ナトリウム水溶液(130mM)中に5%懸濁させf
二懸濁液を20 mM トリス塩酸塩(2xff)を用いてpHを7゜4に調整
し、これを過剰の配位子供与化合物の存在下に、2:l亜鉛(It)コンプレッ
クスと共に37℃で1時間培養した。コンプレックスは緩衝液中において、@
5 z nを用いて標識したZn5O,(濃度は1xto−”〜4 X I 0
−3Mの範囲から選択)およびこの濃度の10倍の濃度の配位子供与化合物を用
いてその場で形成させた。培地中に約2+aMのトリス遊離塩基を少量添加する
ことによって、ZnSO4と配位子供与化合物によるコンプレックス形成反応に
及ぼす酸性pHの影響を避けた。培養終了後、赤血球/培地のアリコートをシリ
コンオイル層上に載置し、赤血球を遠心分離によって該オイルから分離させた。
赤血球と培地中の@Sznラベルを計数し、(赤血球中の濃度/培地中の濃度)
の分布比を計算した。配位子供与化合物として3−ヒドロキシ−2−メチル−4
−ピロン、2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3−ヒドロキシ−2
−(1’−メチルエチル)−4−ピロンを使用した均一な2:1コンプレツクス
を5×1−0−’Mの濃度で用いた一連の実験において得られた亜鉛の平均分布
比を、赤血球中に吸収された全亜鉛の百分率と共に表−1に示す。
亜鉛の飽和取り込み比を示すデータは実験した濃度範囲にわたりては得られなか
ったので、コンプレックスは迅速に輸送されない。
観察された大きな分布比を説明するためには、亜鉛はコンプレックスから解離し
、赤血球に関係する高分子もしくは膜に結合しなければならない。2.5mMの
”Zn5O,と25+sMの2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンを用い、
また全赤血球の代わりにヘモグロビンを失った血球形を使用して上記実験を繰り
返した。亜鉛の取り込みはわずかであり、このことは全赤血球を用いた場合に観
察された大きな分布比の原因が膜結合(membrane binding)で
ないことを示す。
(2)2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンの亜鉛(II)コンプレックス
のヘモグロビンに対する亜鉛供与能を、1sMの”Zn−標識化コンプレックス
とヘモグロビンとをNaCl2(130mM)に加えてpHをトリス塩酸塩を用
いて7.4に調整した混合物をPD−10カラム[ファーマシア(P harm
acia)製のセファデックス(S epbadex)G−10ゲル透過カラム
】にかけたときの@Sznラベルの溶離プロフィルを追跡することによって調べ
た。亜鉛に対して20倍のモル比の配位子供与化合物を与える量の遊離の2−エ
チル−3−ヒドロキシ−4−ピロンが存在する場合においても、亜鉛はヘモグロ
ビンに強く結合した。
この実験から次のことが明らかである。即ち、亜鉛は2−エチル−3−ヒドロキ
シ−4−ピロンに対してよりもヘモグロビンに対してより強く結合し、この結合
特性は、約33重量%になる赤血球中のヘモグロビンの高濃度とあいまって上記
(l>で得られた非常に大きな分布比を説明する。
寒鬼鯉1
(1)pHが7.09のビストリス/NaC(I衝液[0,05Mビストリス(
ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノ−トリス(ヒドロキシメチル)−メタン)
および0 、13 M NaCff1中にヒトの赤血球を50%懸濁させ、該懸
濁液を過剰の配位子供与化合物の存在下において2−エチル−3−ヒドロキシ−
4−ピロンの2;l亜鉛(II)コンプレックスと共に37℃で15分間培養し
た。コンプレックスは、硫酸亜鉛と10モル過剰の2−エチル−3−ヒドロキシ
−4−ピロンを用いてその場で形成させた(2:1コンプレツクスと8モル過剰
のピロンが生成した)。赤血球の酸素解離曲線をベリンガム(Bellingh
an)とヒューンス(Huehns)の方法[ネイチ+−(Nature)、1
968年、第218巻、第924頁〜第926頁コ、即ち、酸素をタノメーター
内へ逐次的に測定しながら加えた後における2種の波長(570nmおよび55
5 nm)でのODの変化を測定する方法によって決定した。
この実験は正常な赤血球、2,3−ジホスホグリセリン酸(DPG)で水分を減
少させた赤血球、胎児性赤血球または蟻状赤血球を用いておこなった。各々の実
験においては亜鉛の濃度を2 、5 mMとし、赤血球の量は亜鉛:ヘモグロビ
ンの比が2=1となってヘモグロビンが亜鉛によって飽和されるように選定した
。但し、1つの実験は数比を0.5+1から2=1に変化させておこなった。各
々の実験においては、硫酸亜鉛もしくは2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロ
ンの不存在下で対照実験をおこなった。但し、1つの実験においてはこれらの化
合物のうちの一方を存在させておこなうさみに2種の対照実験をおこなった。
各々の実験におt丁て得られたp(Ox)50値、即ちヘモグロビンの50%が
酸素化された形態にあるときの酸素圧を推論されたZn:Hb比と共に以下の表
−2に示す。表−2から明らかなように、正常な赤血球および蟻状赤血球の酸素
親和性は亜鉛(]]lX2−エチルー3−ヒドロキシ4−ピロン)才を用いる処
理によって増大する。Hb−Fを含有するためにHb−Aを含有する正常な赤血
球とは異なった特性を有する胎児性赤血球は予想されたように影響を受けなかっ
た。正常なヘモグロビンを用いると、亜鉛コンプレックスはオキシヘモグロビン
解離曲線を左側ヘシフトさせる。即ち、HbOtEHb+0.の反応の平衡をH
bO,の方へ移動させる。蟻状赤血球を用いる場合の効果は以下の(2)におい
て説明するようにさらに顕著となる。
(2)正常な赤血球と蟻状赤血球に及ぼす2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピ
ロンと亜鉛(II)との2=1コンプレツクスの効果を、基本的に;よ前記(1
)の場合と同様の操作によってさらに比較した。
Zn5O,とピロンの濃度はそれぞれ2 、5 mMおよび25a+Mとし、Z
n:Hbの比は2:l−とじたが、培養時間は1時間に延長した。各々の実験の
場合、硫酸亜鉛もしくはピロンの不存在下での対照実験をおこなった。
得られた結果を第4a図と第1b図に示す。前者は正常な赤血球に関するもので
あり、後者は錐状赤血球に関するものである。これらの図から明らかなように、
いずれの場合も酸素解離曲線において有意な左側へのシフトが認められ、コント
已−ルとの間の差は、処理前の正常な赤血球に比べて右側ヘシフトする錐状赤血
球の場合がより顕著である。即ち、p(Ox)50値は、コントロールが27.
5mmHgのとき正常な赤血球に対する処理細胞は15.0mmHgであり(1
2,5gnHgのシフト)、コントロールが36.0mmHgのとき錐状赤血球
に対する処理細胞は18.5mmHgである(17.5+omHgのシフト)。
(3)正常な赤血球に及ぼす2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンと亜鉛(
II)との2:lコンプレックスの濃度変化の効果を、基本的には前記(1)と
同様の操作によって調べた。この場合、ZnSO4の濃度は0.1mM、’1m
Mまたは10mMとし、ピロンの濃度はこれらの濃度の10倍とし、培養時間は
1時間に延長した。硫酸亜鉛またはピロンの不存在下において対照実験をおこな
った。得られた結果を第2図に示す。第2図から明らかなように、用量作用効果
(dose response effect)が認められるが、?ンプレツク
スの濃度が0.1aMのときの酸素解離曲線において:よ識別可能な左側へのシ
フトがみられる。
実施例3
2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンの亜鉛コンプレックスを用いるラビッ
ドの血液の処理
成長したニューシーラント・ホワイトラビット−の耳の周辺静脈の穿刺によって
採取した血液(41iQ)を、防腐性の遊離ヘパリンの最終食塩水を用いて洗浄
した後、200 ogでの遠心分離処理に付すことによって圧縮された赤血球0
、5 xQを得た。該赤血球を、2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロンと
亜鉛(If)の2:lコンプレックスと過剰のピロン(0,1mM Zn5O,
−’、2aMピロン)とを生理的食塩水(pH7,5)に加えた等容量の媒地ま
たは等容量の生理的食塩水(pH7,5)のみの媒地内において37℃で培養し
た。培養を30分間おこなった後、赤血球を生理的食塩水を用いて4回洗浄し、
次いで”Crで標識したNatCrOal 5 μCiと共に生理的食塩水(p
H7,5〜8.0)0.5x(!中において培養した。この第二の媒地内におい
て30分間培養をおこなった後、赤血球を生理的食塩水を用いて3回洗浄し、次
いで最終的な容積カ月z(lになるように生理的食塩水中に懸濁した(血液細胞
含有量50%)。この溶液のラビットの耳の周辺静脈内へ注射じ、該ラビットか
ら2日間隔で血液を静脈穿刺によって採取し、a I Crの放射能を測定する
ことによって生体内での処理細胞の生存率を調べた。
得られた結果を第3図に示す。第3図から明らかなように、亜鉛コンプレックス
処理に起因する細胞毒性は認められない。それどころか、処理赤血球は非処理細
胞に比べて顕著ではないが幾分高い生存率を示す。
国際調査報告
lmlmmm1l Am「ta+m k 、 、、 Q、 、、、 、 、。
””””””k PCI’/GB 87100194入h’NEX To hH
E :N:ERAAnO::Q’+ SM?、RCHR三?ORT ON
Claims (29)
- 1.環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜6 の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3− ヒドロキシ−4−ピロンによって少なくとも1個の配位子が供与される中性の2 :1配位子:亜鉛(II)コンプレックスの、患者のヘモグロビンの酸素結合能 増大用薬剤の製造における使用。
- 2.環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜6 の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3− ヒドロキシ−4−ピロンによって少なくとも1個の配位子が供与される中性の2 :1配位子:亜鉛(II)コンプレックスの、鎌状赤血球貧血症用薬剤の製造に おける使用。
- 3.コンプレックスの各配位子が次の(1)〜(3)の化合物によって別々に供 与される第1項または第2項記載の使用(但し、少なくとも1個の配位子はタイ プ(1)の化合物から供与される):(1)環炭素原子に結合した1個もしくは それ以上の水素原子が炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基によって置換された 3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3−ヒドロキシ−4−ピロン;(2)窒素原 子に結合した水素原子が脂肪族アシル基、炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基 、または、脂肪族アシル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、脂肪族アミド 基、脂肪族エステル基、ハロゲン基およびヒドロキシ基から成る群から選択され る1個もしくはそれ以上の置換基によって置換された脂肪族炭化水素基によって 置換され、さらに所望により、環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水 素原子が上記置換基のいずれかの基、炭素原子数1〜6の脂肪族炭化水素基、ま たはアルコキシ基、シクロアルコキシ基、 脂肪族エステル基、ハロゲン基もしくはヒドロキシ基によって置換された脂肪族 炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシピリド−4−オンまたは3−ヒド ロキシピリド−2−オン;(3)亜鉛と共有結合しかつ生理的に許容され得る− 塩基性の二座配位子を供与する他の化合物。
- 4.タイプ(3)の化合物が、エノール性ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基で ある第一の基またはアミン基もしくはヒドロキシ基もしくは ▲数式、化学式、表等があります▼ を有するアニオンを供与するモノカルボン酸である第二の基を有する第3項記載 の使用。
- 5.各配位子がタイプ(1)の化合物およびタイプ(2)の3−ヒドロキシピリ ド−2−オンから選択される化合物によって供与される第3項記載の使用。
- 6.タイプ(2)の化合物が、窒素原子に結合した水素原子が炭素原子数1〜6 の脂肪族炭化水素基によって置換され、さらに所望により、環炭素原子に結合し た1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜6の同一もしくは異なった 脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシピリド−2−オンである第 5項記載の使用。
- 7.環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜6 の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピリドまたは3− ヒドロキシ−4−ピリドから各配位子が別々に供与される中性の2:13−ヒド ロキシ−4−ピロン:亜鉛(II)コンプレックスの、患者のヘモグロビンの酸 素結合能増大用薬剤の製造における使用。
- 8.環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜6 の脂肪族炭化水素基によらて置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3− ヒドロキシ−4−ピロンによって各配位子が別々に供与される中性の2:13− ヒドロキシ−4−ピロン:亜鉛(II)コンプレックスの、鎌状赤血球貧血症用 治療薬の製造における使用。
- 9.3−ヒドロキシ−4−ピロン配位子供与化合物が、環炭素原子に結合した1 個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜4の非環式基によって置換され た3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3−ヒドロキシ−4−ピロンである第1項 から第8項いずれかに記載の使用。
- 10.配位子供与化合物が、環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素 原子がメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基およびブチル基か ら成る群から選択される同一もしくは異なった置換基によって置換された3−ヒ ドロキシ−4−ピロンまたは3−ヒドロキシ−4−ピロンである第9項記載の使 用。
- 11.置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンが2−位もしくは6一位に単一の 置換基を有する第10項記載の使用。
- 12.3−ヒドロキシ−4−ピロン配位子供与化合物が3−ヒドロキシ−2−メ チル−4−ピロン、2−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン、3−ヒドロキシ −2−(1′−メチルエチル)−4−ピロンまたは3−ヒドロキシ−2−プロピ ル−4−ピロンである第1項から第8項いずれかに記載の使用。
- 13.両方の配位子が同じ化合物によって供与される第7項から第12項いずれ かに記載の使用。
- 14.コンプレックスが中性の2:12−エチル−3−ヒドロキシ−4−ピロン :亜鉛(II)コンプレックスである第7項または第8項記載の使用。
- 15.薬剤が患者の血液の体外的治療用薬剤である第1項から第14項いずれか に記載の使用。
- 16.薬剤が、コンプレックス形態の亜鉛を10−3〜10−5モルの濃度で含 有する患者の血液の体外的治療用薬剤である第15項記載の使用。
- 17.濃度が5×10−4〜10−4モルである第16項記載の使用。
- 18.薬剤がさらに非錯化化合物または配位子に対応する1種もしくは2種の非 錯化化合物を含有し、亜鉛コンプレックスに対するこれらの化合物全体のモル比 が5:1〜25:1である第17項記載の使用。
- 19.環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜 6の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3 −ヒドロキシ−4−ピロンによって少なくとも1個の配位子が供与される中性の 2:1配位子:亜鉛(II)コンプレックスを含有する、患者のヘモグロビンの 酸素結合能増大用組成物。
- 20.環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜 6の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3 −ヒドロキシ−4−ピロンによって少なくとも1個の配位子が供与される中性の 2:1配位子:亜鉛(II)コンプレックスを含有する、鎌状赤血球貧血症治療 用組成物。
- 21.患者の血液の体外的治療に使用する第19項または第20項記載の組成物 。
- 22.コンプレックスが第3項から第14項いずれかに記載のコンプレックスで ある第19項から第21項いずれかに記載の組成物。
- 23.環炭素原子に結合した1個もしくはそれ以上の水素原子が炭素原子数1〜 6の脂肪族炭化水素基によって置換された3−ヒドロキシ−4−ピロンまたは3 −ヒドロキシ−4−ピロンによって少なくとも1個の配位子が供与される中性の 2:1配位子:亜鉛(II)コンプレックスを患者のヘモグロビンの酸素結合親 和性を増大させるのに有効な量使用して患者の血液を処理することを含む、該酸 素結合親和性の増大を必要とする患者の治療方法。
- 24.患者が鎌状赤血球貧血症患者である第23項記載の方法。
- 25.患者の血液を体外的に処理する第23項または第24項記載の方法。
- 26.コンプレックス形態の亜鉛を10−3〜10−5モル使用して血液の処理 をおこなう第25項記載の方法。
- 27.濃度が5×10−4〜10−4モルである第26項記載の方法。
- 28.亜鉛コンプレックスに対するモル比が全体で5:1〜25:1になる割合 の非錯化化合物または配位子に対応する1種もしくは2種の非錯化化合物と共に コンプレックスを投与する第27項記載の方法。
- 29.コンプレックスが第3項から第14項いずれかに記載のコンプレックスで ある第23項から第28項いずれかに記載の方法。
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