JP3188897B2 - 細胞増殖の抑制及びnk細胞活性の増強 - Google Patents

細胞増殖の抑制及びnk細胞活性の増強

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の記述 1. 発明の属する技術分野 本発明は、イノシトール(I)とイノシトール六リン
酸エステル(IP6)との混合物を含んでなる組成物及
び、例えば種々の癌におけるように哺乳類の組織中の異
常に亢進した有糸分裂速度を正常化するに際したそれら
の使用に関する。本発明はまた、例えば、疾患(例えば
エイズ)、化学療法、移植を受けるための準備等によっ
て異常に低下した免疫系を有する患者における低下した
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)活性を増強するための
かかる組成物の使用に関する。
2. 背景技術 イノシトール(ヘキサヒドロキシシクロヘキサン)及
びそのリン酸エステルは、よく知られた無毒性の天然物
質であって、多くの薬剤学的用途に使用されている。イ
ノシトールは動物細胞にも植物細胞にも存在する6炭糖
であり、例えばリン脂質のような大きな分子の一部分と
して又は例えば種々のイノシトールリン酸エステルのよ
うなリン酸化された形で存在する。イノシトール三リン
酸エステル(IP3)は、発癌の転機たる細胞増殖の制御
において重要であることが知られており、IP3は、必須
の速度制御物質の一である細胞内カルシウムの放出を起
こし、細胞の分裂・増殖をもたらすことを示唆する者も
いる(Steinhardt及びJ.Alderton,Nature 332:364−36
6(1988)を参照のこと)。
イノシトール類は多くの方法によって商業生産するこ
とができる(例えば、米国特許第1313014号(Posterna
k)、米国特許第1715031号(Goedecke)、米国特許第17
16286号(Wager)、米国特許第1721214号(Goedeck
e)、米国特許第2112553号、米国特許第2414365(Elki
n)等を参照のこと)。
米国特許第3470295号(Revici)には外傷後ショッ
ク、疼痛及び出血の処置のための、マルトース、イノシ
トール又はソルビトールを一成分として含有する治療用
組成物が記載されている。米国特許第4154824号(Bodor
他)には、金属様のカリウム残味を伴わずに哺乳類にカ
リウムを投与するための、イノシトール六リン酸エステ
ル(フィチン酸)のカリウム塩の使用が記載されてい
る。米国特許4192869号、4321259号及び4473563号(Nic
olau他)には赤血球に融合して改善された酸素放出性を
与えるイノシトール六リン酸エステルを含有する溶液な
らぬ脂質小胞が記載されている。より最近では、米国特
許4735936号(Siren)には、体内のカドミウム若しくは
アルミニウム又はフリーラジカルによって引き起こされ
又は悪化する状態の治療における、イノシトール三リン
酸エステル又はその塩の使用について記載されている。
Graf等(Cancer,56:717−718(1985)は食物と結腸癌
との関連について示唆しており、それによれば炎症性腸
疾患がフィチン酸に富んだ食物によって抑えられるよう
であるが、これはヒドロキシラジカルを発生する鉄触媒
酸化反応が食物中のフィチン酸塩によって抑制されるこ
とに基づくものと信じられている。Shamsuddin等(Carc
inogenesis,9(4):577−580(1988))は、実験用ラ
ットにおいて食物因子(特にイノシトール六リン酸エス
テルナトリウムすなわち「フィチン酸塩」の効果)と大
腸癌の発生率との間に何らかの相関が実際にあることを
実証した。
癌は、勿論、現代世界における健康面での主要な問題
として周知である。治療薬を求めて莫大な額が費やされ
てきたにも拘わらず、癌の治療又は予防において有効性
の示された薬物はごく僅かしかなく、かかるものも大部
分は高毒性で、比較的受容性に乏しいという特徴を有す
る。
発明の開示 従って、本発明の一般的な目的は、種々の癌の予防及
び阻害のための、従来技術に存する上記の欠点を有しな
い方法及び組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、多くの知られた疾患に関連した
細胞の有糸分裂の異常な速度を制御するための方法及び
組成物を提供することである。
本発明の更なる目的は、例えばエイズに罹患し又は化
学療法若しくは移植を受けるための準備等の処置を受け
ている患者におけるような、免疫抑制患者の治療に使用
するための方法及び組成物を提供することである。
本発明の更に他の目的は、細菌、ウィルス、真菌及び
原虫に感染した患者における治療に使用するための方法
及び組成物を提供することである。
本発明のより具体的な目的は、好ましくは経腸又は非
経口的投与等の方法で用いるに適した、上記用途の少な
くとも一を特に表示する薬剤組成物を提供することであ
る。
明細書及び添付の請求の範囲を検討することによっ
て、本発明の更なる目的、特徴及び利点は本発明に関連
する分野の当業者に完全に明らかとなるであろう。
発明の最良の実施態様 要するに、本発明の上記の及び他の目的、特徴並びに
利点は、一面においては、(例えば、異常に高い細胞増
殖に反映されるような)病理学的に亢進した細胞増殖速
度を有する生きた哺乳類の組織における細胞の有糸分裂
の速度を緩和する方法であって、有糸分裂増殖状態にあ
る該組織を、安全で有効な量及び濃度の、本質的に
(a)イノシトール六リン酸エステル又はその生理学的
に許容し得る塩及び(b)イソシトール又はその許容し
得る塩の供給源からなる組成物を、亢進した細胞有糸分
裂速度をその組織としての正常の非病理学的速度へと緩
和するために充分な時間灌流することからなる方法、を
提供することによって達成される。ここに用いる「灌
流」なる語は、例えば、該化合物が溶解した血液又は他
の生理学的に許容し得る液を治療対象の組織を横切って
又はそれを通過して流すことにより、組織を該活性化合
物の溶液に曝露することを意味する。一般的に、(a)
と(b)のモル比は1:10乃至10:1であり、好ましくは1:
3乃至3:1、及び特に約1:1である。
本発明の化合物は、通常の賦形剤、すなわち、非経口
的、経腸内(例えば経口)又は局所投与に適し該薬理学
的活性化合物と有害な反応をすることのない薬剤学的に
許容し得る有機又は無機の担体物質、に添加混合して用
いてよい。適当な薬剤学的に許容し得る担体の例として
は、水、塩類溶液、アルコール類、アラビアゴム、植物
油、ベンジルアルコール類、ポリエチレングリコール
類、ゼラチン、乳糖、アミロース、澱粉のような炭水化
物、ステアリン酸マグネシウム、タルク、珪酸、ビスコ
ースパラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリド及びジグ
リセリド、脂肪酸ペンタエリスリトールエステル類、ヒ
ドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が
あるが、これらに限定されるものではない。薬剤学的組
成物は滅菌され及び所望により該活性化合物と有害な反
応をすることのない助剤、例えば滑沢剤、保存剤、安定
化剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧を調整するための塩類、
緩衝剤、着色剤、矯味剤及び/又は芳香剤その他と混合
してもよい。所望により他の薬剤例えばビタミン類等を
加えることもできる。
非経口的投与には、懸濁剤、乳剤又は坐剤を含む埋込
み剤と同様、注射用滅菌溶液、好ましくは油性又は水性
溶液、が適している。アンプルは便利な投与単位であ
る。
経腸投与には、特に適しているのは錠剤、糖衣丸、液
剤、ドロップ、坐剤又はカプセルである。シロップ剤、
エリキシル剤その他は甘味をつける場合に使用される。
徐放性又は指向性放出組成物、例えばリポソーム又
は、活性化合物が例えばマイクロカプセルやマルチコー
ティング等のような崩壊性の異なるコーティングによっ
て保護されたもの、を処方することができる。例えば注
射用製品の製造には、該物質を凍結乾燥して、得られた
凍結乾燥物を用いることも可能である。
局所投与には、局所投与に適し好ましくは水より大き
な動的粘度を有する担体を含有する、噴霧不可能な粘性
乃至半固形又は噴霧不可能な固形の形態が可能である。
適当な処方としては、溶液剤、懸濁液剤、乳濁液剤、ク
リーム剤、軟膏剤、散剤、リニメント剤、軟膏剤、エア
ロゾル剤等があるが、これらに限定されるものではな
く、所望により、滅菌し又は助剤例えば保存剤、安定化
剤、湿潤剤、緩衝剤、浸透圧を調整するための塩類等と
混合される。
局所適用に適した他のものとしては、活性成分が、好
ましくは、固体又は液体の不活性の担体と組み合わされ
て、圧搾ボトルに又は加圧された揮発性で通常は気体の
噴射剤、例えばフレオン等、と混合されて充填されてい
る、噴霧可能なエアロゾルがある。
経口投与は好ましいが、治療を受ける組織の位置と性
質とによっては、他の知られている投与形態が一層好ま
しいこともあり、これには例えば、白血病のような血液
癌の治療のための静脈内投与、心臓周囲、脊椎、胸膜
等、他の体液に移行させるための非経口的投与、大腸癌
等の治療のための直腸内注入洗浄及び膀胱内洗浄若しく
は灌流その他がある。
一般的に、本発明の化合物は、単位投与量当り約0.1
乃至10gを薬剤学的に許容し得る担体に含んでなる単位
投与量形態で投与される。
本発明の化合物の1日投与量は、ヒトの大腸癌の治療
のために投与する場合には、通常約10乃至500mg/kg/
日、より好ましくは50乃至100mg/kg/日である。
活性化合物の実際に好ましい量は、使用する具体的な
化合物の比率、処方される特定の組成物、投与形態及び
治療を受ける位置や生物体に応じて変化するものであ
る、ということは認識されるであろう。与えられた宿主
への投与量は、例えば本発明の薬剤学的に活性な化合物
と公知の薬剤との、適当な通常の薬理学的手法による特
有の活性の比較及びその結果に基づく投与量の外挿等の
公知の技術による通常の考察によって決定することがで
きる。
本発明の1面において、病的に亢進した細胞有糸分裂
速度は癌、例えば血液癌すなわち白血病、又は大腸癌
等、によって起こされる。
本発明の別の面において、KN細胞の殺腫瘍活性の異常
な低さは、免疫抑制によって起こされるが、これは癌等
の疾患の結果としても起こり得るし薬理学的にも誘導さ
れ得るものである。例としては、後天性免疫不全症候群
(エイズ)及び組織移植を受けるための準備において又
は今日一般に使用されるようになっている癌化学療法剤
によって、薬剤学的に誘導された免疫抑制等があるが、
これらに限られるものではない。
本発明の他の面において、免疫抑制は細菌、ウイル
ス、真菌又は原虫の感染によって起こされる。例えば、
ここに言及されている内容を含むR.Herberman及びJ.Ort
aldo,Science,214:24−30(1981)及びJ.L.Marx,Scienc
e,251:1367−1369(1986)を参照のこと。
組成上の点では、本発明は、病理学的に亢進した細胞
有糸分裂速度を有する生きた哺乳類の組織における細胞
の有糸分裂の速度を、有糸分裂増殖状態にある該組織
を、亢進した細胞有糸分裂速度を該組織としての正常の
非病理学的な速度へと緩和するために充分な時間灌流す
ることにより緩和するための薬剤学的組成物であって、
安全で有効な量及び濃度の、本質的に(a)イノシトー
ル六リン酸エステル又はその生理学的に許容し得る塩及
び(b)イノシトール又はその生理学的に許容し得る塩
の供給源よりなるものである。通常、(a)と(b)の
モル比は1:10乃至10:1であり、好ましくは1:3乃至3:1、
及び特に約1:1である。
本発明の薬剤学的組成物は、公知技術で知られるよう
にして静脈内投与に適合させることができる。これには
例えば、Remington's Pharmaceutical Science,15版
(1975)特にPart8:Pharmaceutical Preparations an
d Their Manufactureを参照のこと。該組成物は好ま
しくは例えば1日1回又はそれ以上の回数投与されうる
単位投与量あたり0.1乃至10gの活性成分を含む単位投与
量の形態に包装される。好ましくは、該組成物は滅菌容
器に包装され、本発明の方法に応じた用途のためにラベ
ルが付される。
本発明についてのいかなる理論にも拘束されようとす
るものではないが、現時点で信じられていることは、イ
ノシトール及びイノシトール六リン酸エステルの分子の
混合物が、種々のイノシトールリン酸エステル(一リン
酸エステルから六リン酸エステルまで)の量を、投与さ
れる該出発物質に更に加えて上昇させることである。大
部分の生物系において、律速物質の過剰は反応速度を増
大させる。従って、本発明の組成物の(正常若しくは癌
性の)細胞に対する効果は、IP3の増加であると予測さ
れたであろうが、そうだとすれば一層の細胞増殖をもた
らす結果となったであろう。しかし逆説的にこれは認め
られず、代わりに、イノシトール及びイノシトール六リ
ン酸エステルの混合物が単に発癌を防止するのみならず
その治療においても有効であるということが示された。
更に、標準的なスクリーニング用げっ歯類においては最
小限の又は検出できない程度の毒性作用しか認められな
かったから、且つイノシトールが天然に広く分布するこ
とに鑑み、かかるデータに基づきヒトに使用するに安全
なものであろうと考えられる。
一層具体的には、NK細胞活性は、腫瘍において、免疫
抑制状態の個人において、及び細菌、ウイルス、真菌及
び原虫の感染において、変化を受けることが知られてい
る。本発明の組成物は、in vivoでマウスに食べさせた
とき単にNK細胞の活性を増強するのみならず、NK細胞を
in vitroで短時間処理するだけでもNK細胞の活性を増
強する。本発明の混合物は個々の成分のいずれか単独よ
りも効果的である。ヒトの白血病継代細胞、NK細胞及び
腫瘍細胞に対してin vitroでの活性が明白に実証され
たことにより、免疫不全症候群患者及び癌患者に対して
の投与の可能性が明らかに示されている。
図面の簡単な説明 添付の図面に関し、類似の又は対応する引用文字は図
における類似の又は対応する部分に言及したものであ
る。ここにおいて、 Fig.1は本発明の組成物をin vivoで投与した後のNK
細胞活性と腫瘍発生率との間の逆相関を示す。
Fig.2はイノシトール六リン酸エステルのK−562ヒト
白血病継代細胞に対するin vitroでの効果を示す。
Fig.3は本発明の組成物を投与し又は投与しないこと
とDMH誘導腫瘍の発生率、体積及び頻度との関係を示
す。
詳細な記述 更なる労を要することなく、当業者は、前記の記載を
用いて、本発明を最大限移用することができるものと確
信する。以下の好ましい具体的実施例は、従って、単な
る具体的説明であり、いかなる場合においても、開示の
残余を限定するものと解釈してはならない。以下の実施
例において、温度は補正することなく摂氏で示す。また
特に示した場合を除く外、部分及び%はいずれも重量に
よる。
実施例1 ラットにおける大腸癌の阻害 Shamsuddin等、Carcinogenesis,9(4):577−580(1
988)の方法に従い、F344ラットを発癌剤アゾキシメタ
ン(AOM)で処置した。発癌剤による処置の10か月後及
びIP6による処置の5か月後に、表1に示す結果が観察
された。
実施例2 マウスにおける大腸癌の阻害 同様に報告された実験方法に従って、イノシトール及
びその六リン酸エステルによる大腸癌の誘導前阻害をCD
−1マウスにて検討し、下記の表2に示す結果が得られ
た。統計学的に有意な腫瘍発生率の減少を示している群
はd群のみであり、その確率は0.138(フィッシャ
ー)、X2でp<0.1である。
実験の詳細はCarcinogenesis Vol.10,No.8.pp.1401−1
403,1989参照 実施例3 ネズミのNK細胞の細胞障害性 公知の方法に従って、対照群(無処置)のマウスから
得た脾臓のNK細胞について、直接(対照)に、又は初め
にin vitroで0.05%のI及び0.05%のIP6で37℃で1時
間処置したものについて、細胞障害性を試験した。かか
るin vitroでの短時間の処置によっても、試験した3
種のイフェクター標的比(E:T)において、表3に示す
通り、NK細胞の細胞障害性は大きく(66%乃至94%)増
加した。
実施例4 In vivoでの細胞障害性試験 実施例3と同様の方法を用いて、ネズミのNK細胞の細
胞障害性を、1,2−ジメチルヒドラジン(DMH)を皮下注
射しておいたマウスのin vivoでの処置に続いてYAC−
1標的細胞に対して評価した。IP6又はI単独ではNK細
胞のベースライン活性を約40%上昇させたのに対し、I
とIP6との組合せではベースライン活性を57.8%上昇さ
せた。同様に、この組合せは、DMHによって抑制されたN
K活性を上昇させることにおいて最も有効であった(〜1
00%)。実際、それはDMHで処置しない対照動物より27
%高い値まで活性を上昇させた。結果を表4にまとめ
る。値は、イフェクターの細胞障害のパーセントの平均
±SEM(平均偏差)である。標的比は150:1。
実験の詳細はCarcinogenesis Vol.10,No.9.pp.1595−1
598,1989参照 上記の実施例は、一般的に又は具体的に記載された本
発明の反応体及び/又は操作条件をそれら実施例におい
て具体的に使用されたものに置換することにより、同様
な成功をもって反復することができる。以上の記載か
ら、本発明が属する分野の当業者は、容易に本発明の本
質的特徴を確認することができ、本発明の思想及び範囲
から離れることなく、種々の用途及び条件に適合させる
べく種々の変更及び修正を行うことができる。
産業上の利用可能性 明細書及び実施例から明らかなように、本発明は、異
常に亢進した細胞有糸分裂速度を有する生きた哺乳類の
組織における、細胞有糸分裂の速度を緩和し、生理学的
に正常な範囲にまで低下させることができる方法を提供
する点において、産業上有用である。本発明はまた、生
きた哺乳類の組織中の異常に低下したNK細胞の腫瘍原活
性を増強し、生理学的に正常な範囲にまで高めることが
できる方法を提供する点において、産業上有用である。
これら二つの効果はしばしば、しかし必ずしも常にでは
ないが、同時に発現する。
フロントページの続き (56)参考文献 N.DYER,AN INDEX O F TUMOR CHEMOTHERA PY,NATIONAL INSTIT UTES OF HEALTH,PAG ES 10−12,151,152. N.ELSAYED ET AL, “INOSITOL HEXAPHOS PHATE FROM CORN DE CREASED THE FREQUE NCY OF COLORECTAL CANCER IN AZOXYMET HANE TREATED RATE S”,LAB.INVEST.,VO L.56,NO.1,1987,PAGE 21 A. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/6615 A61K 31/047 A61P 35/00 A61P 37/04 CA(STN) EPAT(QUESTEL)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)イノシトール六リン酸エステル又はそ
    の生理学的に許容し得る塩、及びb)イノシトールの
    a):b)のモル比1:10乃至10:1である混合物を、単位投
    与量当り安全で有効な量及び濃度で含んでいる抗癌用医
    薬組成物。
  2. 【請求項2】a)イノシトール六リン酸エステル又はそ
    の生理学的に許容し得る塩及びb)イノシトールの
    a):b)のモルが比1:10乃至10:1である混合物を、単位
    投与量当り安全で有効な量及び濃度で含んでいるNK細胞
    活性増強用医薬組成物。
  3. 【請求項3】a):b)のモル比が1:3乃至3:1である請求
    項1または2の医薬組成物。
  4. 【請求項4】a):b)のモル比が約1:1である請求項1
    または2の医薬組成物。
  5. 【請求項5】非経口投与に適した無菌液状製剤である請
    求項1または2の医薬組成物。
  6. 【請求項6】経腸投与に適した固形製剤である請求項1
    または2の医薬組成物。
  7. 【請求項7】単位投与量形態である請求項5または6の
    医薬組成物。
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