JPH0148732B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、茶葉を圧搾して箔状に加工する圧搾
装置に関するものである。

（従来の技術） 従来の技術として本願出願人が先に出願した特
願昭60−152109号明細書特開昭62−14745号公報
に記載したものがある。

即ち、一対の回転ロールを互いに近接または圧
接配置し、これら回転ロールを回転させることに
より、回転ロールの食い込み側に供給した茶葉を
圧搾して箔状に加工する構造のもの、あるいは一
対の押圧体を上下方向に配置するとともに、各押
圧体の相対向面を共に平滑面に形成し、両押圧体
を互いに接近させることにより、両押圧体間に供
給した茶葉を圧搾して箔状に加工するものがあつ
た。

（発明が解決しようとする間題点） 上記回転ロール形式のものは、圧搾された茶葉
が回転ロールの繰り出し側で該回転ロールに付着
するため、これを掻き落すためのへらを要し、構
造が複雑になつたり、あるいは茶葉の形状・質等
によつて回転ロールの食い込み性能が変化して均
質な箔状茶を加工することが困難になる欠点があ
つた。

また、上記押圧体形式のものは、茶葉の供給量
が過大になると、一部に圧搾不十分の茶葉が発生
し、やはり均質な箔状茶を加工することが困難に
なる欠点があつた。

本発明は、上記の欠点を解消した茶葉の圧搾装
置を得ることを目的とする。

（間題点を解決するための手段） 本発明は上記欠点を解消するために以下の如く
構成したものである。

即ち、筒状に形成された筒体の一端部を閉塞す
るとともに、該一端部に茶葉の通過時にその繊維
組識が破壊され得る細長い通路面積を有する加工
孔を設け、筒体の他端から該筒体内に緻密に嵌合
する加圧体を設け、この加圧体を前記加工孔方向
に移動させる押圧機構を設ける構成にしたもので
ある。

（作用） 本発明は上記構成にしたものであるから、筒体
内に嵌合した加圧体を加工孔方向に移動すれば、
筒体内に収容した茶葉は、その量の多少に関係な
く順次上記加工孔から箔状に圧搾加工されて外部
に流出することになる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。

まず図面において、第１図は本発明の実施例を
示す斜視図、第２図はその要部断面図である。

第１図および第２図において、１は角筒状に形
成した金属性の筒体であり、その軸心部の通路即
ち収容室１ａは軸方向に等断面積に形成する。

上記筒体１の下部には受圧体２を取付ける。こ
の受圧体２は、筒体１の下面を覆う面積有する平
面視正方形状に形成してなる。

そして、上記受圧体２は、その四隅部に厚さ３
〜5μのスペーサ３を配置し、このスペーサ３を
介して筒体１下面に重合させ、ボルト４により重
合連結する。

これにより、各スペーサ３間の筒体１下面と受
圧体２上面との対向部に、スペーサ３の厚さに相
当する間隙、つまり加工孔５を形成する。

ここで、上記加工孔５は、その上下方向の寸法
を、茶葉が通過した際に該茶葉の繊維組識が破壊
される程度の寸法、例えば３〜5μになる如く設
定する。

６は上記筒体１の収容室１ａに摺動可能に嵌合
する加圧体であり、金属あるいはセラミツク資材
により角柱状に形成するとともに、上記収容室１
ａに緻密に嵌合する如く寸法設定してなる。

また、７は油圧シリンダからなる押圧機構であ
り、倒立させて上下方向に配置し、そのシリンダ
ケース７ａをフレーム８に係止し、その作動ロツ
ド７ｂを上下方向に伸縮作動してなる。

そして、上記作動ロツド７ｂの下端に前述した
加圧体６を連結する。

次に上記実施例の作動態様について説明する。

まず、押圧機構７を短縮作動させ、その作動ロ
ツド７ｂを筒体１の上方に移動させる。

次いで、筒体１の収容室１ａに茶葉を投入す
る。

次いで、押圧機構７を伸長作動させ、作動ロツ
ド７ｂを介して加圧体６を収容室１ａにその上方
から嵌入させるとともに、該加圧体６を受圧体２
上面に近接または当接させる。

さすれば、収容室１ａに投入されていた茶葉
は、加圧体６と受圧体２によつて圧縮され、この
圧縮力が所定値以上になつた段階で茶葉の繊維組
識が破壊されつつ加工孔５に向かつて流動し、該
加工孔５部で全ての茶葉はその繊維組識が破壊さ
れるとともに、加工孔５の幅方向に延引され、箔
状となつて外部に流出することになる。

第３図は本発明の他の実施例を示しす。

このものは、筒体１０を円筒状に、また加圧体
６０を円盤状に形成する。

また、筒体１０の収容室１０ａに対面する部位
の受圧体２０の上部に、上方に向かつて山形状に
突出する円錐体２０ａを形成し、加圧体６０の下
面に、上記円錐体２０ａに対応して山形状に凹む
円錐孔６０ａを形成する。

そして、受圧体２０の外周部上面に所定ピツチ
で厚さ３〜5μのスペーサ３０を載置するととも
に、この部でボルト４０により筒体１０下面に重
合連結し、これにより各スペーサ３０間に３〜
5μの間隙からなる加工孔５０を形成する。

また、受圧体２０の下面軸心部に回転体１５を
固定し、その下部を軸受１６を介してベース１７
に回転自在に支持する。

１８は回転機構であり、上記回転軸１５の胴部
にウオームホイール１８ａを固定し、このウオー
ムホイール１８ａをモータ（図示省略）によつて
駆動されるウオーム１８ｂに噛み合わせてなる。

なお、第３図中７０は、第１図および第２図と
同様の油圧シリンダからなる押圧機構であり、そ
のシリンダケース７０ａはフレーム（図示省略）
に固定し、その作動ロツド７０ｂは回転不能かつ
上下動可能にしてなり、該作動ロツド７０ｂの下
部には、前述した加圧体６０を固定する。

次に上記第２実施例の作動態様について説明す
る。

まず、茶葉を筒体１０の収容室１０ａに投入し
た状態で、ウオーム１８ｂ・ウオームホイール１
８ａを介して筒体１０を回転させる。

この状態で押圧機構７０を伸長作動させ、加圧
体６０を降下させる。

これにより、加圧体６０は筒体１０に対して相
対回転しながら、収容室１０ａに嵌入して受圧体
２０に近接することになる。

さすれば、収容室１０ａに収容されていた茶葉
は、円錐体２０ａと円錐孔６０ａとで揉まれなが
ら加圧され、その繊維組識の破壊と加圧孔５０方
向への流出が良好に行なわれ、加圧孔５０部から
箔状に加工された茶葉が効率よく生成されること
になる。

なお、本発明による押圧機構は、油圧シリンダ
形式に換えてスクリユー形式あるいはカム形式に
してもよい。

（発明の効果） 以上の説明から明らかな如く、本発明によれ
ば、構造簡単にして供給された茶葉を常に均質に
かつ良好に箔状に加工することができる効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す斜視図、第２図
はその要部断面図、第３図は他の実施例を示す要
部断面図である。 １……筒体、１ａ……収容室、２……受圧体、
３……スペーサ、４……ボルト、５……加工孔、
６……加圧体、７……押圧機構、７ａ……シリン
ダケース、７ｂ……作動ロツド、８……フレー
ム、１８……回転機構、２０ａ……円錐体、６０
ａ……円錐孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 筒状に形成された筒体の一端部を閉塞すると
   ともに、該一端部に茶葉の通過時にその繊維組織
   が破壊され得る細長い通路面積を有する加工孔を
   設け、筒体の他端から該筒体内に緻密に嵌合する
   加圧体を設け、この加圧体を前記加工孔方向に移
   動させる押圧機構を設けたことを特徴とする茶葉
   の圧搾装置。 ２ 前記加圧体と受圧体とは、両者の相対向面が
   加工孔に向かつて傾斜する斜面に形成されたこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の茶葉の
   圧搾装置。 ３ 前記加圧体と受圧体とは互いに相対回転され
   てなる特許請求の範囲第１項または第２項記載の
   茶葉の圧搾装置。