JPH0147909B2 - - Google Patents
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- JPH0147909B2 JPH0147909B2 JP55128429A JP12842980A JPH0147909B2 JP H0147909 B2 JPH0147909 B2 JP H0147909B2 JP 55128429 A JP55128429 A JP 55128429A JP 12842980 A JP12842980 A JP 12842980A JP H0147909 B2 JPH0147909 B2 JP H0147909B2
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- piezoelectric
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N30/00—Piezoelectric or electrostrictive devices
- H10N30/80—Constructional details
- H10N30/85—Piezoelectric or electrostrictive active materials
- H10N30/853—Ceramic compositions
- H10N30/8548—Lead-based oxides
- H10N30/8554—Lead-zirconium titanate [PZT] based
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N30/00—Piezoelectric or electrostrictive devices
- H10N30/01—Manufacture or treatment
- H10N30/04—Treatments to modify a piezoelectric or electrostrictive property, e.g. polarisation characteristics, vibration characteristics or mode tuning
- H10N30/045—Treatments to modify a piezoelectric or electrostrictive property, e.g. polarisation characteristics, vibration characteristics or mode tuning by polarising
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Description
本発明はセラミツク圧電素子に関し、特に高感
度のセラミツク圧電素子を提供することを目的と
する。 本発明者は、特公昭62−13314号公報において、
原料粉末とバインダとを混合しかつ成形して得ら
れたものであつて焼成時に異常膨張現象を呈する
混合体を準備し、その混合体を焼成し、その焼成
時に、前記異常膨張現象において最大膨張の生ず
る温度よりも高くかつ前記混合体の焼結が完了す
る温度よりも低い範囲内の予め定められた温度
に、前記混合体を、予め定められた時間のあいだ
保持し、前記予め定められた時間の経過後に前記
焼成を停止し、多孔質内部接続形の微構造を有す
るセラミツクスを製造する方法を提案したが、そ
の方法は、前記特許出願においても述べられてい
るように、とくに空孔の量および大きさを制御で
きる点において画期的な技術である。本発明はこ
のような方法によつて得られた多孔質内部接続形
微構造セラミツクスを用いることを基礎としてい
る。ここに異常膨張とは、昇温加熱時に単純な熱
膨張以外の原因、即ち原料の反応に伴ない、焼成
体の体積が増加する膨張現象を意味する。 以下図面を参照して本発明の実施例について説
明するが、それに先き立ち、まず第1図を参照す
ると、本発明による高感度セラミツク圧電素子が
概略的に示されており、この図において、1は上
記異常膨張現象を利用して形成された多孔質内部
接続形微構造を有しかつ分極処理を施された圧電
セラミツク本体であり、2aおよび2bはそれぞ
れその分極の方向に対して直交関係にある圧電セ
ラミツク本体1の一対の表面上にそれぞれ設けら
れた一対の電極であり、3は圧電セラミツク本体
1の空孔内に後述する目的のために必要に応じて
注入された絶縁性物質である。 実施例 この実施例では、PbZrO3とPbTiO3を別々に焼
成し、それを原料粉末として作成した多孔質内部
接続形PZTセラミツクス(組成:Pb(Zr0.53
Ti0.47)O3+1atom%Nb)を用いて圧電素子を形
成した。なお、Nbは各組成およびその組成より
なるPZTの生成を促進しかつそのPZTの電気的
特性を制御するために必要に応じて用いられうる
ものである。 焼成後の寸法、直径30mmφ、厚さ5mm、空孔率
52%、空孔の大きさ30〜50μmのセラミツクスの
両端面に、第1図に示された電極をつけ、100℃
で直流電界3KV/mmを20分間印加して分極処理
を行ない、減圧下でセラミツクスから十分に脱気
した後、シリコンゴムを500Kg/cm2の圧力で10分
間圧入した。取り出した試料を約1日のあいだ室
温に放置すると、シリコンゴムは硬化し、圧電素
子が完成した。 第表を参照すると、このようにして得られた
圧電素子(No.2―1〜5)と多孔質内部接続形微
構造を有しない通常のPZTを用いた圧電素子
(No.1)との誘電的、弾性的および圧電的性質が
比較して示される。
度のセラミツク圧電素子を提供することを目的と
する。 本発明者は、特公昭62−13314号公報において、
原料粉末とバインダとを混合しかつ成形して得ら
れたものであつて焼成時に異常膨張現象を呈する
混合体を準備し、その混合体を焼成し、その焼成
時に、前記異常膨張現象において最大膨張の生ず
る温度よりも高くかつ前記混合体の焼結が完了す
る温度よりも低い範囲内の予め定められた温度
に、前記混合体を、予め定められた時間のあいだ
保持し、前記予め定められた時間の経過後に前記
焼成を停止し、多孔質内部接続形の微構造を有す
るセラミツクスを製造する方法を提案したが、そ
の方法は、前記特許出願においても述べられてい
るように、とくに空孔の量および大きさを制御で
きる点において画期的な技術である。本発明はこ
のような方法によつて得られた多孔質内部接続形
微構造セラミツクスを用いることを基礎としてい
る。ここに異常膨張とは、昇温加熱時に単純な熱
膨張以外の原因、即ち原料の反応に伴ない、焼成
体の体積が増加する膨張現象を意味する。 以下図面を参照して本発明の実施例について説
明するが、それに先き立ち、まず第1図を参照す
ると、本発明による高感度セラミツク圧電素子が
概略的に示されており、この図において、1は上
記異常膨張現象を利用して形成された多孔質内部
接続形微構造を有しかつ分極処理を施された圧電
セラミツク本体であり、2aおよび2bはそれぞ
れその分極の方向に対して直交関係にある圧電セ
ラミツク本体1の一対の表面上にそれぞれ設けら
れた一対の電極であり、3は圧電セラミツク本体
1の空孔内に後述する目的のために必要に応じて
注入された絶縁性物質である。 実施例 この実施例では、PbZrO3とPbTiO3を別々に焼
成し、それを原料粉末として作成した多孔質内部
接続形PZTセラミツクス(組成:Pb(Zr0.53
Ti0.47)O3+1atom%Nb)を用いて圧電素子を形
成した。なお、Nbは各組成およびその組成より
なるPZTの生成を促進しかつそのPZTの電気的
特性を制御するために必要に応じて用いられうる
ものである。 焼成後の寸法、直径30mmφ、厚さ5mm、空孔率
52%、空孔の大きさ30〜50μmのセラミツクスの
両端面に、第1図に示された電極をつけ、100℃
で直流電界3KV/mmを20分間印加して分極処理
を行ない、減圧下でセラミツクスから十分に脱気
した後、シリコンゴムを500Kg/cm2の圧力で10分
間圧入した。取り出した試料を約1日のあいだ室
温に放置すると、シリコンゴムは硬化し、圧電素
子が完成した。 第表を参照すると、このようにして得られた
圧電素子(No.2―1〜5)と多孔質内部接続形微
構造を有しない通常のPZTを用いた圧電素子
(No.1)との誘電的、弾性的および圧電的性質が
比較して示される。
【表】
第表から明らかなごとく、空孔率Pが増える
ほど、比誘電率εsは減少、コンプライアンスSE tは
増大、電気機械結合係数Ktはほとんど不変、電
圧出力係数gt(g―定数)は増大、機械的品質係
数Qnは個少している、空孔率Pが54%の試料No.
2―5においては、g―定数は前述した通常の
PZTにくらべて、実に9倍にも達している。 このようにg―定数の大きい圧電素子は、例え
ば水中超音波受波器に使用すると、受波感度がほ
とんどg―定数に比例して向上する。第2図はハ
イドロフオン感度の周波数特性の一例を示し、こ
の図において、曲線Aは本発明による多孔質内部
接続形PZTを用いたものの特性(試料No.2〜4
を用いた場合)であり、曲線Bは通常のPZT(試
料No.1)を用いたものの特性である。この図から
わかるように、本発明による圧電素子は、通常の
圧電素子にくらべて、感度が4〜5倍も向上する
ことが確認された。 実施例 この実施例では、PbZrO3だけを1200℃で5時
間、仮焼成した後、40〜60μmの粒径にそろえた。
このPbZrO3粉末と仮焼しないPbOとTiOを所定
のモル比に配合して焼成を行なうと、焼成過程に
おいて異常膨張を生じ、多孔質内部接続形PZT
セラミツクスを作成することができた。 Pb(Zr0.53+Ti0.47)O3+1atom%Nbの組成を
有する多孔質内部接続形微構造のセラミツクス
に、実施例と同様の手法でシリコンゴムを注入
し、電極を付して分極処理を行なつた後、両面に
厚さ2mmのしんちゆう板を接着し、圧力センサと
しての実験を行なつた。すなわち、100cmの高さ
から直径約1センチメートルの銅製の球体を落化
させ、その出力電圧を測定した。その結果、同一
形状の通電のPZTを用いた圧電素子にくらべて、
出力電圧が少なくとも3倍以上に向上しているこ
とが確認された。 実施例 この実施例では、PbZrO3およびPbTiO3を原料
粉末として作成した多孔質内部接続形PZTセラ
ミツクスを実施例と同様の方法で円板形振動子
に加工し、圧電諸定数を測定した。その測定結果
が第表に示されている。
ほど、比誘電率εsは減少、コンプライアンスSE tは
増大、電気機械結合係数Ktはほとんど不変、電
圧出力係数gt(g―定数)は増大、機械的品質係
数Qnは個少している、空孔率Pが54%の試料No.
2―5においては、g―定数は前述した通常の
PZTにくらべて、実に9倍にも達している。 このようにg―定数の大きい圧電素子は、例え
ば水中超音波受波器に使用すると、受波感度がほ
とんどg―定数に比例して向上する。第2図はハ
イドロフオン感度の周波数特性の一例を示し、こ
の図において、曲線Aは本発明による多孔質内部
接続形PZTを用いたものの特性(試料No.2〜4
を用いた場合)であり、曲線Bは通常のPZT(試
料No.1)を用いたものの特性である。この図から
わかるように、本発明による圧電素子は、通常の
圧電素子にくらべて、感度が4〜5倍も向上する
ことが確認された。 実施例 この実施例では、PbZrO3だけを1200℃で5時
間、仮焼成した後、40〜60μmの粒径にそろえた。
このPbZrO3粉末と仮焼しないPbOとTiOを所定
のモル比に配合して焼成を行なうと、焼成過程に
おいて異常膨張を生じ、多孔質内部接続形PZT
セラミツクスを作成することができた。 Pb(Zr0.53+Ti0.47)O3+1atom%Nbの組成を
有する多孔質内部接続形微構造のセラミツクス
に、実施例と同様の手法でシリコンゴムを注入
し、電極を付して分極処理を行なつた後、両面に
厚さ2mmのしんちゆう板を接着し、圧力センサと
しての実験を行なつた。すなわち、100cmの高さ
から直径約1センチメートルの銅製の球体を落化
させ、その出力電圧を測定した。その結果、同一
形状の通電のPZTを用いた圧電素子にくらべて、
出力電圧が少なくとも3倍以上に向上しているこ
とが確認された。 実施例 この実施例では、PbZrO3およびPbTiO3を原料
粉末として作成した多孔質内部接続形PZTセラ
ミツクスを実施例と同様の方法で円板形振動子
に加工し、圧電諸定数を測定した。その測定結果
が第表に示されている。
【表】
この場合、空孔の大きさは約1μmであつた。第
表からわかるように、共振周波数は約1.5MHz
および1.2MHzで、機械的品質係数Qnは14および
26で、第表に示された試料のQnよりは大きい。
このことは、空孔の大きさを制御することによつ
てgtばかりではなくQnの値をも制御できること
を示すものである。 この実施例による振動子の共振特性の一例が第
3図aに示されている。この図からわかるよう
に、共振および反共振周波数とも、その極大およ
び極小が明確で、通常のPZT振動子にみられる
ようなすなわち第3図bに示されているような不
規則振動はみられない。Qnが適度に低く不規則
振動を伴わない振動子は、たとえば超音波探傷用
圧電素子として実用上有用なものである。 実施例 (BayCa1-y)TiO3(y=1〜0.8)は、圧電素
子として有用な組成である。次式 BaCO3+TiO2→BaTiO3 0.92BaCO3+0.08CaCO3+TiO2→ (Ba0.92Ca0.08)TiO3 の焼成過程においても異常膨張を呈するが、この
実施例では、予め仮焼したBaTiO3とCaTiO3の
粉末を原料として用いて、 0.92BaTiO3+0.08CaTiO3→ (Ba0.92Ca0.08)TiO3 の反応系を利用した。この場合、異常膨張の程度
はさらに大きくなり、PZTと同様、この反応系
によれば、多孔質内部接続形微構造を有するセラ
ミツクスが製作可能である。 このようにして製作した空孔率50%のセラミツ
クスに電極を付け、分極処理を行ない、実施例
の場合と同様にしてシリコンゴムを注入して圧電
素子を作成したところ、通常のチタン酸バリウム
系セラミツクスを用いた圧電素子に比べて、g―
定数が約5倍向上した。 以上の説明から理解されるように、本発明に従
い多孔質内部接続形の微構造を有する圧電セラミ
ツクスに、電極を付けて、その電極付けの後であ
るいはそれに先行して分極処理を行なつて得られ
たセラミツク圧電素子は、多孔質内部接続形微構
造を用いたものであるが故に、分極処理を効果的
に行なうことができ、しかも誘電率を低くするこ
とができるので、とくにQnが小さく電圧出力係
数が大きいという特徴を有する。また、前述のご
とく、空孔の大きさを1〜100μm程度の大きさ、
および空孔率を20〜70%まで任意に制御できると
いう特徴を有するものであるから、使用目的に応
じて諸特性を制御できるという点においてきわめ
て優れている。このように、本発明は、実用に供
しうる高感度セラミツク圧電素子を得るという課
題を解決できた点において画期的なものである。
このような大きいg―定数を有する圧電素子は、
例えば水中超音波受波器、ハイドロフオン、圧電
着火装置、圧力センサ、超音波探傷器等の圧電応
用の分野で画期的な応用をもたらすものである。
なお、前述のように本発明において用いられる圧
電セラミツクスの空孔にシリコンゴム、シリコン
オイル等の絶縁性物質を注入してもよく、例えば
そのような絶縁性物質として樹脂を注入した場合
には、機械強度を増大せしめることができる。 以上本発明の特定の実施例につき説明したが、
本発明はそれに限定されるものではなく、特許請
求の範囲において可能なあらゆる変形変更をも包
含するものであること勿論である。
表からわかるように、共振周波数は約1.5MHz
および1.2MHzで、機械的品質係数Qnは14および
26で、第表に示された試料のQnよりは大きい。
このことは、空孔の大きさを制御することによつ
てgtばかりではなくQnの値をも制御できること
を示すものである。 この実施例による振動子の共振特性の一例が第
3図aに示されている。この図からわかるよう
に、共振および反共振周波数とも、その極大およ
び極小が明確で、通常のPZT振動子にみられる
ようなすなわち第3図bに示されているような不
規則振動はみられない。Qnが適度に低く不規則
振動を伴わない振動子は、たとえば超音波探傷用
圧電素子として実用上有用なものである。 実施例 (BayCa1-y)TiO3(y=1〜0.8)は、圧電素
子として有用な組成である。次式 BaCO3+TiO2→BaTiO3 0.92BaCO3+0.08CaCO3+TiO2→ (Ba0.92Ca0.08)TiO3 の焼成過程においても異常膨張を呈するが、この
実施例では、予め仮焼したBaTiO3とCaTiO3の
粉末を原料として用いて、 0.92BaTiO3+0.08CaTiO3→ (Ba0.92Ca0.08)TiO3 の反応系を利用した。この場合、異常膨張の程度
はさらに大きくなり、PZTと同様、この反応系
によれば、多孔質内部接続形微構造を有するセラ
ミツクスが製作可能である。 このようにして製作した空孔率50%のセラミツ
クスに電極を付け、分極処理を行ない、実施例
の場合と同様にしてシリコンゴムを注入して圧電
素子を作成したところ、通常のチタン酸バリウム
系セラミツクスを用いた圧電素子に比べて、g―
定数が約5倍向上した。 以上の説明から理解されるように、本発明に従
い多孔質内部接続形の微構造を有する圧電セラミ
ツクスに、電極を付けて、その電極付けの後であ
るいはそれに先行して分極処理を行なつて得られ
たセラミツク圧電素子は、多孔質内部接続形微構
造を用いたものであるが故に、分極処理を効果的
に行なうことができ、しかも誘電率を低くするこ
とができるので、とくにQnが小さく電圧出力係
数が大きいという特徴を有する。また、前述のご
とく、空孔の大きさを1〜100μm程度の大きさ、
および空孔率を20〜70%まで任意に制御できると
いう特徴を有するものであるから、使用目的に応
じて諸特性を制御できるという点においてきわめ
て優れている。このように、本発明は、実用に供
しうる高感度セラミツク圧電素子を得るという課
題を解決できた点において画期的なものである。
このような大きいg―定数を有する圧電素子は、
例えば水中超音波受波器、ハイドロフオン、圧電
着火装置、圧力センサ、超音波探傷器等の圧電応
用の分野で画期的な応用をもたらすものである。
なお、前述のように本発明において用いられる圧
電セラミツクスの空孔にシリコンゴム、シリコン
オイル等の絶縁性物質を注入してもよく、例えば
そのような絶縁性物質として樹脂を注入した場合
には、機械強度を増大せしめることができる。 以上本発明の特定の実施例につき説明したが、
本発明はそれに限定されるものではなく、特許請
求の範囲において可能なあらゆる変形変更をも包
含するものであること勿論である。
第1図は本発明による高感度セラミツク圧電素
子の一例を部分的に示す概略断面図、第2図は本
発明に従い多孔質内部接続形微構造を有する
PZTを用いた圧電素子の一例とそのような微構
造を有しない通常のPZTを用いたものとのハイ
ドロフオン感度を示す図、第3図aおよびbは本
発明に従つて多孔質内部接続形PZTを用いた圧
電素子と通常のPZTを用いたものとの厚み振動
の共振特性の傾向を示す図である。 図面において、1は圧電セラミツク本体、2a
および2bは電極、3は圧電セラミツク本体の空
孔に注入された絶縁性物質をそれぞれ示す。
子の一例を部分的に示す概略断面図、第2図は本
発明に従い多孔質内部接続形微構造を有する
PZTを用いた圧電素子の一例とそのような微構
造を有しない通常のPZTを用いたものとのハイ
ドロフオン感度を示す図、第3図aおよびbは本
発明に従つて多孔質内部接続形PZTを用いた圧
電素子と通常のPZTを用いたものとの厚み振動
の共振特性の傾向を示す図である。 図面において、1は圧電セラミツク本体、2a
および2bは電極、3は圧電セラミツク本体の空
孔に注入された絶縁性物質をそれぞれ示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 分極処理を施された圧電セラミツク本体と、
前記分極の方向に対して直交関係にある前記圧電
セラミツク本体の一対の表面上にそれぞれ設けら
れた一対の電極とよりなる高感度セラミツク圧電
素子において、前記圧電セラミツク本体が焼成時
における異常膨張現象を利用して形成された多孔
質内部接続形微構造を有することを特徴とする高
感度セラミツク圧電素子。 2 特許請求の範囲第1項記載の高感度セラミツ
ク圧電素子において、前記圧電セラミツク本体に
絶縁性物質が注入されていることを特徴とする前
記高感度セラミツク圧電素子。 3 特許請求の範囲第1項または第2項記載の高
感度セラミツク圧電素子において、前記圧電セラ
ミツク本体が Pb(ZrxTi1-x)O3(x=0〜0.9) よりなることを特徴とする前記高感度セラミツク
圧電素子。 4 特許請求の範囲第1項または第2項記載の高
感度セラミツク圧電素子において、前記圧電セラ
ミツク本体が (BayCa1-y)TiO3(y=1〜0.8) よりなることを特徴とする前記高感度セラミツク
圧電素子。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55128429A JPS5752184A (en) | 1980-09-16 | 1980-09-16 | High sensitivity ceramic piezoelectric element |
GB8040228A GB2068355B (en) | 1979-12-26 | 1980-12-16 | Method of manufacturing interconnected porous ceramics |
DE19803049193 DE3049193A1 (de) | 1979-12-26 | 1980-12-24 | Keramikmaterial und verfahren zur herstellung |
FR8027633A FR2472548A1 (fr) | 1979-12-26 | 1980-12-26 | Procede de production de matieres ceramiques a pores anastomoses et produits obtenus |
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