JPH0146489B2 - - Google Patents

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JPH0146489B2
JPH0146489B2 JP7617785A JP7617785A JPH0146489B2 JP H0146489 B2 JPH0146489 B2 JP H0146489B2 JP 7617785 A JP7617785 A JP 7617785A JP 7617785 A JP7617785 A JP 7617785A JP H0146489 B2 JPH0146489 B2 JP H0146489B2
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JP
Japan
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cells
mast cell
aloe
mast
cell degranulation
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Expired
Application number
JP7617785A
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English (en)
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JPS61233621A (ja
Inventor
Kazuya Nakagome
Shuichi Oka
Noboru Tomizuka
Masatoshi Yamamoto
Toshio Masui
Hiroyuki Nakazawa
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP7617785A priority Critical patent/JPS61233621A/ja
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は下記の構造で示される肥満細胞脱顆粒
抑制剤に関するものである。 〔従来の技術〕 アロエは古くから民間治療薬として用いられて
きており、特に火傷、切りきずはじめ緩下剤とし
ても用いられ、「イシヤイラズ」と別名をとるほ
ど汎用されている。しかしながら、使用に供され
ているものはアロエもしくはアロエ抽出物といつ
た形状のものが多く、活性の本体は下剤成分とし
てのバルバロイン(barbaloin)、カラゲニン浮腫
抑制作用をもつ高分子である多糖類など少数のも
の以外はあまり明らかにされていない。従つてア
ロエ成分中の何がどういつたものに効くのかはつ
きり指摘した例は数少ない。ゆえに、アロエ中の
有効成分の解明が望まれている。 一方、肥満細胞は動物の結合組織内に存在し、
細胞内にケミカルメデイエーターと呼ばれる生物
活性物質を含む顆粒を数多く持つている。炎症反
応及びアレルギー反応はともに、刺激を受けた肥
満細胞が脱顆粒反応を起こし、ヒスタミン、セロ
トニンなどのケミカルメデイエーターを放出する
ところから始まる。このように肥満細胞は、炎
症、アレルギー反応の要ともいえる細胞である
が、アロエ成分の作用との関連は明らかにされて
いない。 〔発明が解決しようとする問題点〕 そこで本発明者らはアロエ成分のひとつとして
前記の構造式で示されるアロエニンの薬理作用に
ついて、これまで知られていない肥満細胞脱顆粒
作用との関連について研究を進めた結果、アロエ
ニンが肥満細胞に対し、脱顆粒抑制作用を有する
ことをはじめて明らかにし、本発明を完成させ
た。従つて、本発明は、アロエのもつ抗炎症作用
のひとつの本体とその機序を明らかにしたもので
あり、かつ新規な肥満細胞脱顆粒抑制剤を提供す
るものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本物質はユリ科アロエ属に含まれる植物から通
常の方法により分離精製することにより得ること
ができる。例えば、キダチアロエ葉部から採取し
た樹液を濃縮し、溶媒抽出、イオン交換樹脂及び
吸着剤などを使用する方法あるいは薄層クロマト
グラフイー(TLC)法や、高速液体クロマトグ
ラフイー(HPLC)法などを用いて分離取得する
ことができる。また、本物質は通常用いられてい
る化学合成法によつても得ることができる。例え
ば、原料として2,4―ジヒドロキシ―6―メチ
ル安息香酸(2,4―dihydroxy―6―
methylbenzoic acid)もしくはそれに類するも
の、及びグルコースなどを用いることにより本物
質を合成することができる。 本物質の肥満細胞脱顆粒抑制剤は以下に示す方
法により行つた。 ラツト腹腔内より腹水を採取し、4℃、150×
g、10分間遠心して沈澱した細胞を牛血清アルブ
ミン重層遠心法などの方法により分離し、肥満細
胞画分を得た。0.2%牛血清アルブミンを含むタ
イロード液に肥満細胞が106個/mlとなるように
懸濁し、肥満細胞浮遊液を得た。次に被験化合物
を含む生理食塩水20μに肥満細胞浮遊液20μ
を入れて混和し、37℃、10分間反応させた後、コ
ンパウンド(compound)48/80溶液10μ(最
終濃度で1μg/ml)を加えて37℃で5分間反応
させ、氷冷後遠心して上澄を採つた。上澄に含ま
れるヒスタミンをOndaらのHPLC法
(Hiroshima J.Med.Sci.第27巻93〜97ページ、
1978年)により定量することにより脱顆粒を測定
した。肥満細胞脱顆粒抑制活性は以下の式により
算出した。 抑制活性(%)=(1−B−C/A−C)×100 A;細胞をコンパウンド48/80とのみ反応させた
時の遊離されたヒスタミン量 B;被験化合物を細胞と反応させた後、コンパウ
ンド48/80を加えてさらに反応させた時に遊
離されたヒスタミン量 C;細胞を緩衝液(もしくは生理食塩水)とのみ
反応させた時に遊離されたヒスタミン量(自
然発生的遊離量) また、上記反応においてコンパウンド48/80溶
液10μの代わりに生理食塩水10μを加えて反
応させた時に上澄中に遊離されたヒスタミン量を
測定して、これをD値とし、被験化合物のヒスタ
ミン遊離率(%)を(D/C)×100で算出した。 脱顆粒誘発剤としてはコンパウンド48/80(シ
グマ社製)の他にコンカナバリンA(和光純薬工
業(株)製)、イオノフオアA23187(カルビオケム・
ベーリング社製)はじめ抗原抗体複合物など一般
に知られている任意の薬剤を用いることができ
る。 〔作用〕 (1) 本物質は1mg/ml濃度において、肥満細胞か
ら自然発生的に遊離されるヒスタミンをヒスタ
ミン遊離率として81%に抑えた。 (2) 表1に示されるように、コンパウンド48/80
1μg/mlの誘発する肥満細胞脱顆粒作用に抑
制効果があることが認められた。
【表】 薬理効果 本物質アロエニンの作用は動物(ラツト)から
通常の方法を用いて採取した正常な肥満細胞につ
いて一般的に用いられる生理的状態での実験デー
タに基づいており、この結果は動物実験データに
匹敵するものである。 また、肥満細胞脱顆粒抑制剤については動物か
ら採取した細胞を用いた実験(すなわち、本方法
と同じ)と動物実験のデータは一致しており、か
つ、人に対しても同様の効果のあることが他の物
質において証明されている(文献:田坂賢二、薬
局35巻、37ページ1984年;ペピス、エドワード
編、マストセル(肥満細胞)―その健康と疾病に
おける役割―ピツトマンメデイカル社(英)1979
年参照)。 調剤及び投与方法 本発明による肥満細胞脱顆粒抑制剤の調剤とし
ては経口または非経口投与による製剤のいずれを
も選ぶことができる。具体的な製剤としては錠
剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、坐薬、注射剤等
を挙げることができる。また、これら製剤に用い
られる担体としては、経口、非経口的投与に適し
た有機または無機の不活性な担体が用いられる。
具体的には例えば乳糖、澱粉、植物性及び動物性
脂肪及び油等が挙げられる。製剤中の担体に対す
る本発明の肥満細胞脱顆粒抑制剤の割合は0.1―
100%の間で変化させることができる。本発明に
よる肥満細胞脱顆粒抑制剤はこれと両立する他の
肥満細胞脱顆粒抑制剤またはその他の薬剤を含む
ことができる。また、本発明による肥満細胞脱顆
粒抑制剤はその作用が副作用を伴わない投与量で
投与される。一般には成人一日当り1mg―1gで
投与されるのが普通であろう。また、本発明の肥
満細胞脱顆粒抑制剤は有効成分として1mg―1g
の単位の薬学的製剤として投与されることができ
る。 急性毒性試験データ キダチアロエは健康食品として茶、キヤンデイ
ー、ゼリー等に用いられ、また、シヤンプー、リ
ンス、ローシヨン及びクリーム等の香粧品にも多
用されているが、規制及び制限は設けられておら
ず、まつたく安全とされている。本物質アロエニ
ンはキダチアロエ入りキヤンデイーには平均して
一個当り1―2mgものアロエニンが含まれている
が、キダチアロエ入りキヤンデイーについて毒性
が問題になつたことは、今までに例を見ない。従
つて、本物質アロエニンの急性毒性試験データは
記載していないが、上記の点より急性毒性につい
ては全く問題はない。 実施例 1 (1) ウイスター系雌性ラツト(体重150〜250g)
を脱血致死させ、腹腔内にタイロード液を20ml
注入し、腹部を約2分間軽くマツサージした。
開腹後腹水を採取し、4℃にて150×g、10分
間の条件で遠心離し、沈澱する細胞を集めた。
この細胞をタイロード液2mlに懸濁させ、比重
1.068に調製した牛血清アルブミン含有生理食
塩水4mlに重層し、4℃、100×gの条件で12
分間遠心分離後、沈澱する細胞を集めた。タイ
ロード液で2回洗浄した後、0.2%牛血清アル
ブミンを含むタイロード液に肥満細胞が約106
個/mlとなるように懸濁させ、肥満細胞浮遊液
を得た。 (2) 被験化合物を含む生理食塩水20μと肥満細
胞浮遊液20μを10分間37℃にて反応させ、最
終濃度1μg/mlとなるようにコンパウンド
48/80溶液10μを加え、さらに15分間反応さ
せた。反応後1分間氷冷した後、1500×g、4
分間の条件で遠心し、上澄と細胞とを分離し
た。上澄はondaらのHPLC法に従つてスタミ
ンの螢光定量を行い、その値を0.05%トライト
ンX―100で完全に細胞を壊した時のヒスタミ
ン量を100とした相対値で表わした。 (3)― 本物質は1mg/ml濃度において、肥満細
胞から自然発生的に遊離されるヒスタミン量を
表2に示すように81%に抑えた。
〔発明の効果〕
本発明により、従来民間治療薬として使用され
てきたアロエについて、構成成分のアロエニンが
肥満細胞脱顆粒抑制活性を有していることが明か
になつた。このことからアロエ中に抗炎症活性成
分のひとつが明らかとなり、さらに、抗炎症活性
としてのひとつの有効部位が明らかとなつた。ま
た、抗炎症剤としてアロエニンからなる薬剤が可
能となつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の構造からなる肥満細胞脱顆粒抑制剤。
JP7617785A 1985-04-10 1985-04-10 肥満細胞脱顆粒抑制剤 Granted JPS61233621A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7617785A JPS61233621A (ja) 1985-04-10 1985-04-10 肥満細胞脱顆粒抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7617785A JPS61233621A (ja) 1985-04-10 1985-04-10 肥満細胞脱顆粒抑制剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61233621A JPS61233621A (ja) 1986-10-17
JPH0146489B2 true JPH0146489B2 (ja) 1989-10-09

Family

ID=13597818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7617785A Granted JPS61233621A (ja) 1985-04-10 1985-04-10 肥満細胞脱顆粒抑制剤

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JP (1) JPS61233621A (ja)

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US6683056B2 (en) * 2000-03-30 2004-01-27 Bristol-Myers Squibb Company O-aryl glucoside SGLT2 inhibitors and method

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Publication number Publication date
JPS61233621A (ja) 1986-10-17

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