JPH0144412B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプレスライン用の素材等の搬送装置に
関するものである。

従来、複数のプレスを列設してプレスラインを
構成し、それらのプレスに順序にプレス加工の各
工程を分担させる場合、プレスラインに沿つて長
いフイードバーを設け、フイードバーに所要の間
隔で素材又は加工品を吸着して搬送し解放する吸
着装置を設け、プレスラインの一端部に設けた駆
動装置でフイードバーを往復動させると共に、定
位置で昇降させ素材及び加工品をプレスからアイ
ドルステージを経てプレスへと搬送する搬送装置
が多用されている。しかしながらこの装置では長
い重量の重いフイードバーを往復運動させるた
め、その慣性により駆動部のクリアランスが増大
し易く、ガタを生じて搬送の安定性を害するなど
の欠点があつた。

本発明の目的はこの欠点を除き、プレスライン
に沿つてレールを固設し、それに案内された軽量
の移動体に往復運動を与え、移動体に吸着具を有
する昇降体を設けることにより、移動体の慣性を
小さくして搬送の安定性をうることのできるプレ
スライン用の素材等の搬送装置を提供することに
ある。以下本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

第１図及び第２図において、プレスラインの一
部を示している。プレスラインで加工する製品の
工程数に応じて所要台数のプレス１が列設されて
いる。

プレスラインの一端部には搬送駆動ユニツト２
が設置されている。各プレス１は一定の間隔２ｌ
で設置されている。プレス１の加工位置Ｐ，Ｐの
中央位置Ｑには素材又は加工品（以下素材等とい
う）を一時載せるアイドルステージ３が設けられ
ている。従つてPQの間隔はｌである。各プレス
１のベツド部には１本のレール４がプレス列の両
端に若干伸びる長さで固設されている。レール４
のＰ位置、Ｑ位置に対応する位置にはクランクユ
ニツト５が夫々設けられている。レール４のクラ
ンクユニツト５間の中央位置にはグリツプユニツ
ト６がレール４に案内されて移動自在に設けられ
ている。クランクユニツト５に対応するレール４
の位置には切欠部７が設けられている。各クラン
クユニツト５は駆動連結軸８で、また各グリツプ
ユニツト６はフイード連結軸９で夫々搬送駆動ユ
ニツト２の駆動部に連結されている。フイード連
結軸９はグリツプユニツト６を位置PQ間に往復
運動させ、グリツプユニツト６が位置Ｐ及びＱに
来てグリツプユニツト６の昇降体（後述）がクラ
ンクユニツト５のクランクに係合したとき、駆動
連結軸８はクランクユニツト５のクランクを回転
させてグリツプユニツト６の吸着具を昇降させ
る。素材等は矢印Ａに従つて各プレス１で加工さ
れ最後のアイドルステージQ′において取出され
る。

第３図、第４図及び第５図においてクランクユ
ニツト５、グリツプユニツト６及びそれらの関係
位置を示している。クランクユニツト５には左右
方向に摺動自在にラツク１０が設けられ、前後方
向に回転自在に設けられたクランク軸１１に固設
したピニオン１２とかみ合つている。クランク軸
１１の偏心部にはコロ１３が回転自在に設けられ
ている。ラツク１０の左右両側には駆動連結軸８
が連結されている。（第７図参照）グリツプユニ
ツト６にはレール４に４方向から夫々接して案内
される回転自在のガイドローラ１４，１５を左右
両側部に２組設けた移動体１６が設けられてい
る。（第６図参照）移動体１６の左右両側はフイ
ード連結軸９に連結されている。

移動体１６の中央部には移動体１６の前面部に
上下方向に長く設けたガイドプレート１７，１７
に係合して昇降自在の昇降体１８が設けられてい
る。昇降体１８の前方部には素材等を吸着するた
めの吸着具１９を取付けたアーム２０が固定され
ている。

第３図、第４図及び第７図において、昇降体１
８について更に説明する。昇降体１８にはレール
４を上下から挾んで接するガイドローラ２１が設
けられており、昇降運動が規制されている。昇降
体１８の下部には後向きに開口する横長の溝２２
が設けられ、グリツプユニツト６が移動してクラ
ンクユニツト５の位置に達したときこの溝２２が
クランクユニツト５のコロ１３と係合するように
なつている。またこのとき、レール４の上側に接
して案内されているガイドローラ２１はレール４
の切欠部７の位置に一致し、第７図に示すように
上側のガイドローラ２１は切欠部７によりレール
４との当接による下方への規制が除かれ、昇降体
１８は下方向に昇降自在となる。

次に作用について述べる。第１図、第２図、第
３図、第４図及び第７図において、プレス１がプ
レス加工を行なうときは、グリツプユニツト６は
第１図、第２図に示すＰ及びＱ位置間の中央位置
に停止してプレス１との干渉を避けている。

プレス加工が終ると搬送駆動ユニツト２はフイ
ード連結軸９を左にｌ／２だけ駆動し、グリツプ
ユニツト６をＰ或はＱ位置にあるクランクユニツ
ト５の位置に一致させる。グリツプユニツト６の
昇降体１８の溝２２はクランクユニツト５のコロ
１３と係合する。同時に昇降体１８の上側のガイ
ドローラ２１はレール４の切欠部７と一致する。
そこで搬送駆動ユニツト２は駆動連結軸８を右方
向に所要量だけ駆動し、クランクユニツト５のラ
ツク１０を右に移動させ、ピニオン１２を介して
クランク軸１１を右に回し、コロ１３を第３図一
点鎖線の位置に移動させる。コロ１３に溝２２が
係合する昇降体１８はＰ或はＱ位置に下降する。
そこで吸着具１９にバキユームエアを供給し、素
材等を吸着させる。

搬送駆動ユニツト２により駆動連結軸８を左に
駆動し、クランク軸１１を左に回して昇降体１８
を上昇させた後、フイード連結軸９を右にｌだけ
駆動する。グリツプユニツト６は夫々ＰからＱ位
置へ、或はＱからＰ位置へ移動する。そこで再び
搬送駆動ユニツト２により駆動連結軸８を駆動
し、昇降体１８を下降させ、吸着具１９のバキユ
ームエアを排気して吸着している素材等を解放し
た後、昇降体１８を上昇させる。そこでフイード
連結軸９を左にｌ／２だけ駆動し、グリツプユニ
ツト６を元の位置に戻す。続いてプレス１は夫々
の工程に送られてきた素材等を加工する。

以上を繰返えして素材等はアイドルステージ３
からプレス１へ、プレス１からアイドルステージ
３へと搬送され作業が継続される。

以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、移動するグリツプユニツト及びフイード連結
軸は軽量であり、慣性が小さいので運動により各
部に無理が生ずることなく、駆動連結軸の若干の
運動で昇降運動が確実に行われるので搬送の安定
性が向上し、比較的構造が簡単であるなど実用上
の効果と利点は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例を装着したプレスラインの要部
正面図、第２図はその平面図、第３図は実施例の
正面図、第４図は一部断面の側面図、第５図は平
面図、第６図は第３図の−断面図、第７図は
第３図の−断面図である。 １はプレス、２は搬送駆動ユニツト、３はアイ
ドルステージ、４はレール、５はクランクユニツ
ト、６はグリツプユニツト、７は切欠部、８は駆
動連結軸、９はフイード連結軸、１０はラツク、
１１はクランク軸、１２はピニオン、１３はコ
ロ、１４はガイドローラ、１５はガイドローラ、
１６は移動体、１７はガイドプレート、１８は昇
降体、１９は吸着具、２０はアーム、２１はガイ
ドローラ、２２は溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プレスラインに素材等を送給する搬送装置に
   おいて、 各プレスのベツド上面部に渡して固設したガイ
   ド用のレールと、 該レールに移動自在に案内され、各プレスに対
   応して設けた移動体と、 該移動体に昇降自在に、かつ前記レールにより
   昇降を規制されて設けられ、素材等を搬送する吸
   着具を有する昇降体と、 前記レールの各プレスに対応する定位置ごとに
   固設され、前記昇降体の横方向の溝に係合可能な
   クランクを有するクランクユニツトと、 前記レールの前記定位置ごとに設けられ、前記
   昇降体の下降方向の規制を解除する切欠部と、 プレスラインの一端部に設けられ、前記移動体
   を前記定位置間で所要の移動を与えると共に、移
   動体が定位置にあるとき前記クランクユニツトの
   クランクに所要の回動を与える搬送駆動ユニツト
   と、 を具備することを特徴とするプレスライン用の素
   材等の搬送装置。