JPH0144148B2 - - Google Patents

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JPH0144148B2
JPH0144148B2 JP10099483A JP10099483A JPH0144148B2 JP H0144148 B2 JPH0144148 B2 JP H0144148B2 JP 10099483 A JP10099483 A JP 10099483A JP 10099483 A JP10099483 A JP 10099483A JP H0144148 B2 JPH0144148 B2 JP H0144148B2
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JP
Japan
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temperature
modified polyolefin
organic silane
polyolefin
metal
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Application number
JP10099483A
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English (en)
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JPS59227446A (ja
Inventor
Hiroshi Inoe
Kunio Iwanami
Masaaki Isoi
Kazuo Sei
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Toa Nenryo Kogyyo KK
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Publication date
Application filed by Toa Nenryo Kogyyo KK filed Critical Toa Nenryo Kogyyo KK
Priority to JP10099483A priority Critical patent/JPS59227446A/ja
Publication of JPS59227446A publication Critical patent/JPS59227446A/ja
Publication of JPH0144148B2 publication Critical patent/JPH0144148B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、金属層と変性ポリオレフイン層との
層間接着性、特に耐久接着性に優れる積層構造物
に関するものである。 従来、ポリオレフイン層の両側に金属層を積層
した積層物は、土木、建築、家具、装飾用、自動
車用物品などの各種用途に用いられている。これ
ら積層物の金属層とポリオレフイン層との接着性
を向上させる方法として、例えばポリオレフイン
に不飽和カルボン酸またはその誘導体を反応させ
た変性ポリオレフインを介して、酸処理を行つた
金属箔や金属板を積層する方法、あるいはリン酸
亜鉛等の化成処理をした金属板にエポキシ系のプ
ライヤーを塗布したものと変性ポリオレフインま
たはポリオレフインとを積層する方法などが知ら
れている。 しかしながら、これらの方法で得られる積層物
は、高い層間接着性が得られるものの、変性ポリ
オレフインを介する積層物は耐水性、耐塩水性を
はじめとする耐久接着性が十分ではなく、また成
形温度も比較的高い条件を必要とする。また、エ
ポキシ系プライマーを用いるものは、プライマー
の硬化時間が長く、かつ高い温度を必要とするた
めに作業性が悪く、またプライマーコストが高く
なるという問題があつた。 本発明は、従来知られている金属層と変性ポリ
オレフイン層とからなる積層物におけるこのよう
な問題点を改良する目的で、より優れた接着力と
苛酷な使用条件下であつても優れた耐久接着力を
有し、しかも高能率で製造できる積層構造物につ
いて検討を行つた結果、完成したものである。 すなわち、本発明は一般式R1mSi(OR24-n(1)
〔但し、R1は極性基が置換したアルキル、シクロ
アルキルもしくはアリール、R2は置換基を有し
てもよいアルキルもしくはアリールを示し、m=
1、もしくは2である〕で示される親水性有機シ
ラン化合物、および一般式R3nSi(OR44-o(2)〔但
し、R3は置換基を有してもよいアルキル、ビニ
ル、アリールもしくはシクロアルキル、R4は置
換基を有してもよいアルキルもしくはアリールを
示し、n=1もしくは2である〕で示される非親
水性有機シラン化合物とから得られるポリシロキ
サン膜を有する金属層とポリオレフインの一部ま
たは全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体と
反応してなる変性ポリオレフイン層とからなるこ
とを特徴とする積層構造物に関する。 本発明における一般式R1mSi(OR24-n(1)で示
される親水性有機シラン化合物としては、R1
不飽和カルボン酸、その酸無水物またはそのエス
テル類と親和性のある窒素、酸素、硫黄、リン、
などの元素を含む極性基で置換したアルキル、シ
クロアルキルもしくはアリールで、R2が置換基
を有してもよいアルキルもしくはアリールであ
り、m=1、2もしくは3であるものがあげられ
る。これらのうちでは、m=1のものが特に好ま
しい。上記の極性基としては、例えば、アミノ、
ウレイド、グリシドキシ、エポキシ、メルカプ
ト、メタクリロキシ、アニリノ基が挙げられ、上
記置換基としてはメトキシ基が挙げられる。 R1の具体的なものとしては、例えばγ−アミ
ノプロピル、N−β−(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピル、γ−ウレイドプロピル、γ−グリシ
ドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチル、パラアミノフエニル、γ−メ
ルカプトプロピル、γ−アニリノプロピル、N−
β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルなどがあげられる。また、R2の具
体的なものとしては、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、β−メトキシエチル、フエニル
などがあげられる。これら親水性有機シラン化合
物のうちでは、γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−(アメノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルト
リエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメトキシシラ
ンンなどが好ましい。 本発明における一般式R3nSi(OR44-o(2)で示さ
れる非親水性有機シラン化合物としては、R3
置換基を有してもよいアルキル、ビニル、アリー
ルもしくはシクロアルキルで、R4が置換基を有
してもよいアルキルもしくはアリールを有し、n
=1もしくは2であるものがあげられる。 R3の具体的なものとしては、例えばメチル、
エチル、プロピル、ブチル、ビニル、シクロヘキ
シル、フエニル、オクタデシル、γ−メタクリロ
キシプロピルなどがあげられる。R4の具体的な
ものとしては、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、β−メトキシエチル、フエニルなど
があげられる。これら非親水性有機シラン化合物
のうちでは、ビニルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメトキシシラン、シクロヘ
キシルトリエトキシシランなどが好ましい。 本発明における金属層としては、厚さ1mm以
下、好ましくは0.02〜0.5mmの鉄、アルミニウム、
錫、銅、ニツケル、亜鉛などの金属およびこれら
の1種または2種以上を主成分とする金属、例え
ばステンレススチールなどがあげられる。これら
金属の中では、鉄またはアルミニウムが好まし
く、鉄としては、例えばJIS G3141で規定される
ような冷間圧延鋼板などがあげられる。これら金
属層は酸洗いまたは脱脂処理またはリン酸亜鉛な
どの化成処理して用いられる。 本発明における一般式R1mSi(OR24-n(1)で示
される親水性有機シラン化合物〔以下有機シラン
化合物(1)という〕および一般式R3nSi(OR44-o
示される非親水性有機シラン化合物〔以下有機シ
ラン化合物(2)という〕から得られるポリシロキサ
ン膜を有する金属層の製造方法としては、例えば
上記の金属層表面に前記の有機シラン化合物の(1)
および(2)との混合物の溶液を塗布して加熱乾燥す
る方法、または上記金属層表面に前記有機シラン
化合物の(1)および(2)の溶液を個別に塗布し、加熱
乾燥してポリシロキサン膜を順次個別に形成して
積層する方法などがあげられる。なお、ポリシロ
キサン膜を個別に成形して積層する場合は、金属
表面に有機シラン化合物(2)のポリシロキサン膜、
次に有機シラン化合物(1)のポリシロキサン膜の順
で積層することが好ましい。 有機シラン化合物の(1)および(2)の混合物の溶液
を用いる場合の混合比は、親水性有機シラン化合
物(1)…(a)および非親水性有機シラン化合物(2)…(b)
とが、a/(a+b)×100=95〜20、好ましくは
90〜50の範囲である。親水性有機シラン化合物(1)
の比が、95を越える場合は二次密着性が低下し、
一方20未満の場合は接着強度が低下するためにと
もに好ましくない。なお、有機シラン化合物(1)お
よび(2)の混合比が上記の範囲内であれば二種以上
を混合してもよい。 有機シラン化合物の溶液調整方法としては、上
記二種の有機シラン化合物を水または水と混合す
ることができる溶媒、例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノール、t−ブタノール、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブなど
に0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜2重量%を
溶解して均一な溶液とする。混合溶液の調製は、
特に限定されず、混合してから溶解するか、別々
に溶解してから混合してもよい。また、溶解して
から加熱するか、加熱溶媒に溶解するかどちらで
もよい。 均一な溶液としたこの溶液を常温〜100℃、好
ましくは常温〜80℃で、脱スケールした金属表面
に塗布するか、または金属表面を該溶液中に浸漬
する方法があげられる。塗布方法としては、グラ
ビアロール、エアスプレー、スプレー、ロールコ
ーター、刷毛などの方法があるが、連続的に処理
するにはグラビアロール、エアスプレー、ロール
コーター、浸漬などが好ましい。このようにして
塗布された金属表面は、例えば熱風乾燥器や誘導
加熱器などの加熱器を用いて、温度60〜250℃、
好ましくは80〜200℃で、2秒〜10分間、好まし
くは10秒〜5分間加熱乾燥して溶媒を除去すると
同時にシラノール縮合を行わせ、ポリシロキサン
の被膜を形成させる。 また、有機シラン化合物の(1)および(2)を個別を
塗布し、加熱乾燥してポリシロキサン膜を積層す
る場合は、前記の有機シラン化合物の(1)および(2)
を水または水と混合することのできる溶媒、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノール、t−
ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルセロソルブなどの溶媒に0.05〜10重量%、好
ましくは0.1〜2重量%をそれぞれ個別に溶解し
て均一な溶液とする。溶解の方法は特に限定され
ず、常温で溶解して加熱するが、加熱溶媒に溶解
するどちらでもよい。 まず、有機シラン化合物(2)の溶液を常温〜100
℃、好ましくは常温〜80℃で酸洗いまたは脱脂処
理した金属表面に塗布するか、または該溶液中に
浸漬した後、溶媒を充分に乾燥除去し、次いで有
機シラン化合物(1)の溶液で同様に処理する。各有
機シラン化合物溶液の塗布方法および加熱乾燥方
法は、前記の有機シラン化合物の混合溶液を用い
る場合と同様の条件で行い、ポリシロキサン膜を
形成させる。 なお、加熱乾燥して表面にポリシロキサン膜を
形成した金属層は冷却されないうちに続いて変性
ポリオレフイン層と積層することが経済的に好ま
しい。 上記の金属層の表面に形成されるポリシロキサ
ンの膜厚は、有機シラン化合物の濃度および塗装
ロールに設置されたドクターナイフとロールとの
クリアランスなどによつて自由に制御することが
でき、その目的によつて適宜選択されるが、得ら
れる積層構造物の性能上から通常は5μ以下が好
ましく、特に1μ以下とすることが好ましい。ポ
リシロキサン膜を必要以上に厚くすることは残留
ひずみが残るために好ましくないし、また経済的
にも好ましくない。 本発明における不飽和カルボン酸またはその誘
導体と反応した変性ポリオレフインの原料となる
ポリオレフインとしては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、3メチル−1−
ブテン、1−ヘキセン、4メチル−1−ペンテン
などのα−オレフインの単独重合体もしくは上記
1種のモノマーと10モル%以下、好ましくは7モ
ル%以下の他のα−オレフインとの共重合体また
はこれらの混合物で、X線分析による結晶化度が
20%以上のもの、または上記α−オレフインとア
シロキシ、特にアセトキシ置換体、例えば酢酸ビ
ニルとの共重合体あるいはこれらのけん化物さら
には炭化水素系エラストマー、例えばポリイソブ
チレンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレン
ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンタ−ポリマ
ー、エチレン−1−ブテンゴム、ブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−ブタ
ジエンゴムなどがあげられる。これらポリオレフ
インは単体または混合物で用いられる。これらの
うちでは、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび
これらにポリイソブチレンゴム、エチレン−プロ
ピレンゴム、エチレン−1−ブテンゴムまたはブ
チルゴムを配合したポリオレフインが特に好まし
い。ポリエチレンとしては、密度が0.910〜0.960
g/c.c.、メルトインデツクス(190℃)が0.05〜
100g/10分のものが好ましい。ポリプロピレン
としては、ボルトフローインデツクス(230℃)
が0.05〜10g/10分のホモポリプロピレンまたは
ランダムもしくはブロツク共重合体が好ましい、
ポリイソブチレンゴムとしては、イソブチレンの
単独重合した密度が0.90〜0.93g/c.c.、粘度平均
分子量が1×105〜1×107もの、イソブチレンと
イソプレンの共重合ゴムでイソプレン含有量が1
〜10重量%、100℃に於けるムニー粘度が10〜
300、密度が0.90〜0.93g/c.c.のもの、およびイ
ソブチレンとクロロプレンの共重合ゴムでクロロ
プレン含有量が0.5〜10重量%、100℃に於けるム
ニー粘度が10〜300、密度が0.90〜0.93g/c.c.の
ものが好ましい。エチレン−プロピレンゴムおよ
びエチレン−1−ブテンゴムとしては、エチレン
の含有量が10〜90重量%、100℃に於けるムーニ
ー粘度が10〜200、密度が0.85〜0.90g/c.c.のも
のが好ましい。 本発明における変性ポリオレフインは、上記の
ポリオレフインの一部または全部を不飽和カルボ
ン酸もしくはその誘導体でグラフト変性して製造
される。また、変性ポリオレフインには、製造さ
れた変性ポリオレフインをナイロン6、ナイロン
66、ナイロン6.10、ナイロン12などのナイロン、
ポリビニルフオルマール、ポリビニルアセター
ル、またはポリエステルエラストマー、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
トなどに混合したものも含まれる。 不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、無水シトラ
コン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、エンド−
ビシクロ〔2,2,1〕−1,4,5,6,7,
7,−ヘキサクロロ−5−ヘプテン−2,3−ジ
カルボン酸、エンド−ビシクロ〔2,2,1〕−
1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−5−ヘ
プテン−2,3−無水ジカルボン酸、エンドビシ
クロ−〔2,2,1〕−5−ヘプテン−2,3−ジ
カルボン酸、エンドビシクロ−〔2,2,1〕−5
−ヘプテン−2,3−無水ジカルボン酸、シス−
4−シクロヘキセン−1,2無水ジカルボン酸、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエ
チルエステル、フマル酸モノメチルエステル、マ
レイン酸ジエテルエステル、フマル酸ジエチルエ
ステル、イタコン酸モノメチルエステル、イタコ
ン酸ジエチルエステル、アクリルアミド、メタク
リルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸
ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、
マレイン酸N,N,ジエチルアミド、マレイン酸
N,Nジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フ
マル酸ジアミド、フマル酸−N−モノエチルアミ
ド、フマル酸−N,N−ジブチルアミド、マレイ
ミド、N−ブチルマレイミドN−フエニルマレイ
ミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナト
リウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリ
ウム等を挙げることができる。これらの中では無
水マレイン酸、エンドビシクロ〔2,2,1〕−
5−ヘプテン−2,3−無水ジカルボン酸が特に
好ましい。 ポリオレフインに上記の不飽和カルボン酸また
はその誘導体のモノマーをグラフト変性する方法
としては、公知の種々の方法を採用することがで
きる。例えば、ポリオレフインとグラフトモノマ
ーを溶媒の存在下または不存在下でラジカル発生
剤を添加して添加せずに高温に加熱することによ
つて行われる。反応に際しスチレン、ビニルシラ
ンのような他のビニルモノマーを共存させてもよ
い。ポリオレフインへのグラフトモノマーのグラ
フト量は、10-3〜2重量%の範囲にあるように調
製するのが好ましい。ポリオレフインは一部また
は全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体でグ
ラフトされていてもさしつかえないが、工業的製
造上からは、予めグラフト率10-3〜3重量%の変
性ポリオレフインを製造しておき、次に未変性ポ
リオレフインに、この変性ポリオレフインを混合
することが組成物中のグラフトモノマーの濃度を
適当に調整できるために好ましい。 本発明の積層物は、表面に有機シラン化合物か
らなるポリシロキサンの膜を有する金属層と変性
ポリオレフイン層とを、金属層/ポリシロキサン
層/変性ポリオレフイン層となるように積層した
ものを基本構成とするもので、このような構成を
含むものであれば、積層の多層化は制限されな
い。例えば変性ポリオレフインと接着性のあるポ
リシロキサン膜を有する金属層、または合成樹
脂、例えば未変性のポリオレフイン、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタ
ン、アクリル系樹脂などを芯材または外装材とし
て積層したもの、例えば金属層/ポリシロキサン
膜/変性ポリオレフイン層/ポリシロキサン膜/
金属層、金属層/ポリシロキサン膜/変性ポリオ
レフイン層/芯材樹脂層/変性ポリオレフイン
層/ポリシロキサン膜/金属層、金属層/ポリシ
ロキサン膜/変性ポリオレフイン層/外装材樹脂
層またはポリシロキサン膜を有する金属層を芯材
とする上記の構成などがあげられる。 上記積層構造物の製造方法は、ポリシロキサン
膜を有する金属層、変性ポリオレフイン層、芯材
または外装材の樹脂層とを連続的またはバツチ式
で供給し、加熱加圧して積層することによつて得
られる。 連続的な製造方法としては、例えば溶融状態に
ある変性ポリオレフインのシートおよび2枚の予
熱された表面にポリシロキサン膜処理した鋼板
を、鋼板/ポリシロキサン膜/変性ポリオレフイ
ン層/ポリシロキサン膜/鋼板の構成となるよう
に加熱加圧ローラー間に供給し、温度100〜250
℃、好ましくは120〜200℃、圧力0.1〜10Kg/cm2
好ましくは0.4〜4Kg/cm2の条件で積層積層する。
また、バツチ式の製造方法は、例えば変性ポリオ
レフインのシートおよび2枚の表面をポリシロキ
サン膜処理した鋼板を、鋼板/ポリシロキサン
膜/変性ポリオレフイン層/ポリシロキサン膜/
鋼板の構成になるように積み重ねて熱プレス盤に
供給し、温度130〜250℃、好ましくは160〜230℃
で30秒〜5分間予熱した後、温度130〜250℃、好
ましくは160〜230℃、圧力5〜50Kg/cm2G、好ま
しくは5〜20Kg/cm2、20秒〜5分間、好ましくは
20秒〜2分間プレスして積層する。 本発明の積層構造物は、特に連続的に製造する
ことが有利であり、その場合を図面を用いて以下
に説明する。第1図および第2図は、本発明の積
層構造物を製造する装置の一例を示す側面略図で
ある。 第1図において、金属シート1は予め脱脂処理
の後、ロールに巻いて準備し、アンコイラーにセ
ツトされる。アンコイラー3から引取ロール4に
よつて一定張力で展張状態で引き出されている。
金属シート1にかかる張力はアンコイラー3の制
動力の調節により任意に変えることができ、通常
は、0.2〜0.5Kg/mm2の範囲の一定値に制御され
る。 展張状態の金属シート1はまず有機シラン溶液
の塗布工程のグラビアロール6に通せられ、金属
表面に薄く、有機シラン溶液が塗布される。第2
図の場合は、グラビアロール6を2個所に設けて
第1塗布処理と第2塗布処理を行う。 次いで金属シート1は予熱工程9に通され、溶
媒の除去に続きポリシロキサン塗膜の形成が行な
われる。形成される有機シロキサン塗膜の膜厚
は、有機シラン溶液の濃度、グラビアロールに載
置されたドクターナイフ7とロール6′のクリア
ランス等によつて制御される。膜厚のコントロー
ルは自由に行ない得るが得られる積層板の性能上
5μ以下が好ましく、特に好ましくは1μ以下とな
るのが良い。 予熱工程で予熱及び表面処理塗膜が形成された
金属シートは、冷却されないうちに、押出機11
から押出される溶融状態の合成樹脂シート2とと
もに加熱圧着ローラー13に供給され、積層が行
なわれる。 合成樹脂シート2の温度は、これが低すぎると
樹脂と表面処理金属の濡れが悪くなり、金属シー
トと十分な密着が起きなくなるので、使用する樹
脂と金属との濡れ性を考慮して決定する必要があ
るが変性ポリオレフイン系樹脂を使用する場合
は、概略170℃〜250℃の範囲から選ぶのが良い。
金属シート1の温度もこれが低すぎると樹脂と表
面処理金属の濡れが悪くなり、十分な密着が得ら
れない。使用する樹脂と金属の濡れ性を考慮して
決定する必要が有るが、特に変性ポリオレフイン
のベースとなる樹脂の特性に大幅に影響されるが
概略80℃〜250℃の範囲から選ぶのが良い。加工
圧着ローラー13の温度は変性ポリオレフインの
ベースとなる樹脂の特性、金属シート1の引き出
し速度等により異るため、一概に決定することは
出来ないが、概略ロールの表面温度で120℃〜250
℃の範囲から選ぶのが良い。 加熱圧着ロール13から送り出される積層板
は、必要に応じて加熱工程14で加熱熟成された後
冷却工程15を通じて冷却され製品16となる。 以上、本発明の積層構造物は、初期接着性、耐
久接着性がいずれ向上したもので、厳しい条件下
で使用できるものである。 以下、本発明の積層構造物を実施例でさらに詳
細に説明する。なお、実施例における%は重量を
示し、試験方法は次の通りである。 (1) メルトインデツクス(MI) JISK6760 (2) メルトフローインデツクス(MFI)
JISK6758 (3) 接着強度25mm×300mmの試験片を予め端面を
50mm剥離してつかみ代とし、10cm/分の速度で
90゜剥離試験を行い、接着強度から1cm巾当り
の接着強度を算出した。 (4) 食塩水浸漬50mm×200mmの試験片を60℃、3
%Nacl溶液に浸漬、30日後の端面からの浸み
込み度合を調べた。 (5) ヒートサイクルテスト25mm×300mmの試験片
を−30℃の恒温槽に8時間、続いて60℃の恒温
槽に16時間セツトし、これを1サイクルとし
た。同サイクルを10回行つた試験片について接
着強度を測定した。 (6) 後加工性(曲げ)25mm×200mmの試験片を6
mmφの棒鋼の円周に沿つて巻き、半径3mmφの
折り曲げ加工を行つた。折り曲げ加工部を切断
し、剥離の状況を観察した。 実施例 1 第1図に示される連続積層板製造装置を用い
て、予め常法により脱脂したJISG3141で規定さ
れる低炭素含有(0.2%以下)の冷間圧延鋼板
(厚さ0.2mm、巾300mm)1のコイル3を用い、そ
の各積層表面に、濃度0.8%のγ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン〔有機シラン化合物(1)〕と
濃度0.2%のビニルトリメトキシシラン〔有機シ
ラン化合物(2)〕とを含む有機シラン化合物の混合
水溶液をグラビアロール6を用いて引取速度5
m/分で塗布し、出口温度が100℃の鋼板の予熱
乾燥装置9でそれぞれ乾燥した。次いで、この有
機シラン化合物処理を行い予熱温度を90℃とした
各鋼板に芯材として変性ポリエチレン〔線状低密
度ポリエチレン(MI=2.0g/10分、密度=0.926
g/c.c.、以下L−LDPE−1)80部とエチレン−
1−ブテンゴム(MI4.0g/10分、密度0.88g/
c.c.、以下EBR)20部の混合物に無水マレイン酸
0.6%をグラフトさせた変性物25部、L−LDPE
−1、60部およびEBR15部とからなる組成物〕
のシート2を65mmφの押出機11から押出温度23
℃で押出し、設定温度180℃、設定圧力1.0Kg/cm2
のロール13で加熱圧着して積層板16を製造し
た。得られた積層板の厚さ構成は、鋼板/変性ポ
リエチレン/鋼板が0.2mm/0.4mm/0.2mmであつ
た。 得られた積層板について、接着強度、食塩水浸
漬、ヒートサイクルテストおよび後加工性(曲
げ)の試験を行い、その結果を表−1に示した。 実施例 2〜4 実施例1において、濃度0.8%のγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシランと濃度0.2%のビニル
トリメトキシシランとを含む混合水溶液に代り、
表−1に示すような有機シラン化合物の混合溶液
を用いた以外は同様にして積層板を製造し、その
試験結果を表−1に併記した。 比較例 1〜3 実施例1において、有機シラン化合物の前処理
を行わなかつたこと有機シラン化合物に代り予め
常法によりリン酸亜鉛処理を行い、鋼板の予熱乾
燥装置出口温度を130℃、鋼板の予熱温度を120℃
としたこと(比較例1および2)、および濃度1
%のγ−アミノプロピルトリエトキシシランの単
独で処理したこと(比較例3)以外は同様にして
積層板を製造し、その試験結果を表−1に併記し
た。
【表】 実施例 5 第2図に示される連続積層板製造装置を用い
て、予め常法により脱脂したJISG3141で規定さ
れる低炭素含有(0.2%以下)の冷間圧延鋼板
(厚さ0.2mm、巾300mm)1のコイル3を用い、そ
の各積層表面に、第1処理理として濃度0.3%の
ビニルトリエトキシシラン〔有機シラン化合物
(2)〕水溶液をグラビアロール6を用いて引取速度
5m/分で塗布し、出口温度が100℃の鋼板の予
熱装置9でそれぞれ乾燥した。次いで、第2処理
としてその上に濃度0.7%のγ−アミノプロピル
トリエトキシシラン〔有機シラン化合物(1)〕水溶
液を第1処理と同様にして塗布して乾燥した。さ
らに、この有機シラン化合物処理を行つて予熱温
度90℃とした各鋼板に芯材として変性ポリエチレ
ン〔線状低密度ポリエチレン〔MI=2.0g/10
分、密度=0.926g/c.c.、以下L−LDPE−1と
いう)80部とエチレン−1−ブテンゴム(MI4.0
g/10分、密度0.88g/c.c.、以下EBRという)20
部の混合物に無水マレイン酸0.6%をグラフトさ
せた変性物25部、L−LDPE−1 60部および
EBR 15部とからなる組成物〕のシート2を65mm
φの押出機11から押出温度230℃で押出し、設
定温度180℃、設定圧力1.0Kg/cm2のロール13で
加熱圧着して積層板16を製造した。得られた積
層板の厚さ構成は、鋼板/変性ポリエチレン/鋼
板が0.2mm/0.4mm/0.2mmであつた。 得られた積層板について、接着強度、食塩水浸
漬、ヒートサイクルテストおよび後加工性(曲
げ)の試験を行い、その結果を表−2に示した。 実施例 6〜8 実施例5において、有機シラン化合物の第1処
理溶液および第2処理溶液をそれぞれ表−2に示
すようなものを用いた以外は同様にして積層板を
製造し、その試験結果を表−2に併記した。
【表】 実施例 9 実施例5において、変性ポリエチレンに代り変
性ポリプロピレン〔結晶性プロピレン−エチレン
ブロツク共重合体(MFI=1.0g/10分、エチレ
ン含有量=7.0%以下PPブロツク−1という)85
部とエチレン−プロピレンゴム(MI=4.0g/10
分、エチレン含有量=72%、以下EPRという)
15部の混合物に無水マレイン酸0.5%をグラフト
させた変性物20部、PPブロツク−1 68部およ
びEPR12部とからなる組成物〕を用い、鋼板の
予熱乾燥装置出口温度を150℃、鋼板の予熱温度
を140℃とした以外は同様にして積層板を製造し、
その試験結果を表−3に示した。 実施例 10 実施例9において、変性ポリプロピレンに代
り、結晶性ポリプロピレン−エチレンブロツク共
重合体(MFI=1.0g/10分、エチレン含有量=
7.0%、以下PPブロツク−2という)にエンドビ
シクロ〔2,2,1〕−5−ヘプテン−2,3−
無水ジカルボン酸0.6%をグラフトさせた変性物
20部とPPブロツク−2の80部とからなる組成物
を用い、鋼板の予熱乾燥装置出口温度を160℃、
鋼板の予熱温度を150℃とした以外は同様にして
積層板を製造し、その試験結果を表−3に併記し
た。 実施例 11 実施例5において、変性ポリエチレンに代り、
変性ナイロン〔線状低密度ポリエチレン(MI=
5.0g/10分、密度=0.934g/c.c.以下L−LDPE
−2という)50部とポリイソブチレン(エツソ化
学製:ビスタネツクスMML−80(商品名))50部
との混合物に無水マレイン酸0.6%をグラフトさ
せた変性物40部と結晶性6ナイロン(ユニチカ
製:A−1030BRL(商品名))60部とからなる組
成物〕を用い、鋼板の予熱乾燥装置出口温度を
180℃、鋼板の予熱温度を170℃とした以外は同様
にして積層板を製造し、その試験結果を表−3に
併記した。 比較例 4〜6 実施例9、10および11において、有機シラン化
合物の前処理を行わず、また鋼板の予熱乾燥温度
および鋼板の予熱温度をそれぞれ180℃と170℃
(比較例4および5)および200℃と190℃(比較
例6)とした以外は同様にして積層板を製造し、
その試験結果を表−3に併記した。 実施例 12 実施例5において、冷間圧延鋼板に代り純アル
ミニウム系の1100−H24材(厚さ0.2mm、巾300
mm)を用いた以外は同様にして積層板を製造し、
その試験結果を表−3に併記した。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の実施態様を示
す連続積層板製造装置の側面略図である。 1……金属シート、2……変性ポリオレフイ
ン、3……アンコイラー、4……引取ロール、5
……ガイドロール、6,6′……表面コート装置、
7……ドクターナイフ、8……表面コート液およ
び容器、9……予熱乾燥装置、10……ガイドロ
ール、11……押出機、12……T−ダイ、13
……加熱圧着ロール、14……予熱装置、15…
…冷却装置、16……積層板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式R1mSi(OR24-n(1)〔但し、R1は極性
    基が置換したアルキル、シクロアルキルもしくは
    アリール、R2は置換基を有してもよいアルキル
    もしくはアリールを示し、m=1、もしくは2で
    ある〕で示される親水性有機シラン化合物、およ
    び一般式R3nSi(OR44-o(2)〔但し、R3は置換基を
    有してもよいアルキル、ビニル、アリールもしく
    はシクロアルキル、R4は置換基を有してもよい
    アルキルもしくはアリールを示し、n=1もしく
    は2である〕で示される非親水性有機シラン化合
    物とから得られるポリシロキサン膜を有する金属
    層とポリオレフインの一部または全部が不飽和カ
    ルボン酸またはその誘導体と反応してなる変性ポ
    リオレフイン層とからなることを特徴とする積層
    構造物。
JP10099483A 1983-06-08 1983-06-08 積層構造物 Granted JPS59227446A (ja)

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