JPH0143705Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動現像装置の改良に関するものであ
る。

〔従来技術〕

感光材料を現像処理する自動現像装置は軽量で
コンパクトなことが要請され、一個のモータ等の
駆動手段で液面から分離している入口側搬送ロー
ラと処理液中の搬送ローラを歯車及びチエーン伝
動等の伝達手段により回転させているため、入口
側搬送ローラに処理液が伝わり、感光材料に現像
ムラ等の不具合を発生させていた。

〔考案の目的〕

本考案は上記の点に鑑みなされたもので、処理
液の入口側搬送ローラへの浸入を防ぎ、感光材料
に現像ムラ等の不具合を発生させない自動現像装
置を提供することを目的とする。

〔考案の構成〕

上記の目的を達成するため、本考案において
は、感光材料を現像処理するための処理液を満た
した処理槽と、処理液に接しない位置に設けら
れ、該処理槽に感光材料を挿入する入口側搬送ロ
ーラと、前記入口側搬送ローラを駆動させる駆動
手段と、前記処理槽中の処理液内で感光材料を搬
送する液中搬送ローラを有する自動現像装置にお
いて、前記処理槽内に、前記駆動手段の動力を前
記液中搬送ローラに伝達する伝達手段を設けると
ともに、前記入口側搬送ローラと前記伝達手段の
間に、処理液が入口側搬送ローラへ侵入すること
を防止する液廻り防止手段を設けたことを特徴と
する。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図は自動現像装置の現像液槽を示す断面正
面図、第２図は搬送装置の構成を示す斜視図、第
３図は第１図の−断面図である。

第１図に示す如く、１は自動現像装置の外光を
遮閉するハウジングで、このハウジング１の前部
には未現像フイルム等の感光材料２を供給する供
給台３が設けられ、供給台３のハウジング１に接
する部分の感光材料取入口４を通つて、感光材料
２は現像液槽５に搬送される。該現像液槽５内に
は入口側搬送ローラ６、液面搬送ローラ７、液中
搬送ローラ８を含む搬送装置９が構成されてい
て、感光材料を現像液１０に一定時間浸漬させて
次の定着液槽（図示せず）に搬送する。

前記搬送装置９は第２図に示す如く、一対の支
持枠１１に入口側、液面、液面搬送ローラ６，
７，８がその両端を支持軸１２に回動自在に架設
して設けられる。そして、支持枠１１の上部に貫
通して回動自在に支持された駆動軸１３にギヤ１
４が設けられ、該ギヤ１４に噛合するギヤ１５ａ
に回転される液面搬送ローラ７の他端にスプロケ
ツト１５ｂが固定され、このスプロケツト１５ｂ
と下部の液中搬送ローラ８のスプロケツト１６が
チエーン１７で連結される。そして、このチエー
ン１７の両外側に配置されたそれぞれの液面、液
中搬送ローラ７，８はそのスプロケツト１８が前
記チエーン１７に噛合し、中央に配置された液
面、液中搬送ローラ７，８はチエーン１７と反対
側端部に設けられたギヤ１９が外側の液面、液中
搬送ローラ７，８のギヤ２０と噛合し連動して回
転される。また、前記入口側搬送ローラ６は前記
駆動軸１３に設けられたギヤ１４と噛合するアイ
ドルギヤ２１，２２を経て連動して回動される。

そして、前記搬送装置９の駆動軸１３には支持
枠１１からの突出端にヘリカルホイール２３が一
方向クラツチ２４を介して設けられ、このヘリカ
ルホイール２３はモータ等の駆動装置２５の回転
軸２５ａに対応して設けられたクラツチ２６と噛
合される。これにより、駆動装置２５からの回転
入力は、回転軸２５ａからクラツチ２６、ヘリカ
ルホイール２３、一方向クラツチ２４、駆動軸１
３へと伝達されて、入口側、液面、液中搬送ロー
ラ６，７，８を回転する。

前記入口側搬送ローラ６，６は第３図に示す如
く、支持枠１１に回転可能に支承された支持軸１
２，１２に軸支され、同様に軸支されたギヤ２
７，２８が前記駆動軸１３に設けられたギヤ１４
からアイドルギヤ２１，２２を介して伝動する回
転力によつて互いに対向する方向に回転する。そ
して、前記入口側搬送ローラ６，６のブツシユ２
９，２９を介した端面６ａ，６ａと前記ギヤ２
７，２８の間で、支持軸１２，１２に嵌装した液
廻り防止手段となるパツキン３０，３０を挟持さ
せている。

このように、入口側搬送ローラ６，６の端面６
ａ，６ａとギヤ２７，２８の間に、支持軸１２，
１２に嵌装したパツキン３０，３０を設けると、
液面搬送ローラ７のギヤ１５ａからアイドルギヤ
２１，２２を伝わつて浸入する現像液がギヤ２
７，２８の外周及び支持軸１２，１２を伝わつて
入口側搬送ローラ６，６に伝わろうとするが、表
面張力と円周力により、パツキン３０，３０の所
で遮断され、、現像液槽５内へ落下して、入口側
搬送ローラ６，６の表面に現像液が浸入するのを
防ぐことができ、感光材料の現像ムラ等の不具合
を防止することができる。

なお、本実施例では現像液槽について説明した
が、定着液槽等その他の薬品槽に使用することが
できる。

〔考案の効果〕

本考案は以上説明した如く、感光材料を現像処
理するための処理液を満たした処理槽と、処理液
に接しない位置に設けられ、該処理槽に感光材料
を挿入する入口側搬送ローラと、前記入口側搬送
ローラを駆動させる駆動手段と、前記処理槽中の
処理液内で感光材料を搬送する液中搬送ローラを
有する自動現像装置において、前記処理槽内に、
前記駆動手段の動力を前記液中搬送ローラに伝達
する伝達手段を設けるとともに、前記入口側搬送
ローラと前記伝達手段の間に、処理液が入口側搬
送ローラへ侵入することを防止する液廻り防止手
段を設けたので、一つの駆動手段を使用する搬送
装置のままで、入口側搬送ローラへの現像液の浸
入を防止することができ、現像ムラ等の不具合を
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は自動現像装置の現像液槽を示す断面正面図、第
２図は搬送装置の構成を示す斜視図、第３図は第
１図の−断面図である。 ５……現像液槽、６……入口側搬送ローラ、７
……液面搬送ローラ、８……液中搬送ローラ、９
……搬送装置、１２……支持軸、１４……ギヤ、
２１，２２……アイドルギヤ、２７，２８……ギ
ヤ、３０……パツキン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 感光材料を現像処理するための処理液を満たし
   た処理槽と、処理液に接しない位置に設けられ、
   該処理槽に感光材料を挿入する入口側搬送ローラ
   と、前記入口側搬送ローラを駆動させる駆動手段
   と、前記処理槽中の処理液内で感光材料を搬送す
   る液中搬送ローラを有する自動現像装置におい
   て、前記処理槽内に、前記駆動手段の動力を前記
   液中搬送ローラに伝達する伝達手段を設けるとと
   もに、前記入口側搬送ローラと前記伝達手段の間
   に、処理液が入口側搬送ローラへ侵入することを
   防止する液廻り防止手段を設けたことを特徴とす
   る自動現像装置。