JPH0142877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は伴奏曲を再生出力すると共に、マイ
クから入力された歌声を出力する伴奏曲再生装置
に関し、特に伴奏曲の演奏に伴い演奏中の現在の
曲の進行位置を視覚的に表示する表示手段を具備
した伴奏曲再生装置に関するものである。

従来、歌揺曲等の伴奏曲のみを演奏する再生装
置を作動し、再生させた伴奏曲に基づいて歌い手
が歌う場合には、ともすれば両者に曲の進度の差
（ずれ）が発生しがちである。その欠点を解決す
る試みとして、歌い手の音程や速度に応じ、曲の
再生速度を歌い手に合わせて手動で補正する等の
種々の手段が成されているが、現在までの所、充
分な効果を得るには到らず、両者を一致させる有
効な補助手段の出現が望まれてきた。

この考案の目的はこれらの要望を満たし、伴奏
曲に、歌い手が容易に合わせて歌うことのできる
伴奏曲再生装置を提供することにある。

本考案の伴奏曲再生装置は、磁気テープに記録
された伴奏曲及びプログラム信号、タイミング信
号を再生出力する磁気テープ再生機構部と、再生
した伴奏曲信号とマイクから入力された音声信号
とをスピーカーから出力する再生出力手段と、伴
奏曲の現在演奏位置を指示するタイミング・マー
クの表示を行う表示部と、再生したプログラム信
号及びタイミング信号の制御のもとに、前記タイ
ミングマークの表示を行うように設定した駆動信
号を出力する再生信号処理手段と、前記駆動信号
に基づいて伴奏曲に追従しつつ順次発光する如く
構成されたところの発光ダイオード素子群を直線
状に配置して成る発光ラインを複数ライン設けた
光点発光素子面を具備すると共に、歌詞を印刷し
た透明シートを、前記光点発光表示面に重畳させ
た際に、透明シート上の歌詞を表す文字列と前記
発光ラインとが重畳し、発光ダイオード各々の発
光によつて伴奏曲の現在位置に対応した透明シー
ト上の歌詞の中の文字を順次指示する手段とを有
することを特徴とする。

次に本考案の一実施例を図面を用いて詳述す
る。この実施例は記録媒体として音声用の磁気カ
セツトテープを用い、信号再生手段としてカセツ
ト・テープレコーダ、タイミング信号処理手段と
して小型のパーソナルコンピユータ、タイミング
マーク表示手段として発光ダイオードアレイ表示
面、歌詞表示手段として歌詞を印刷した透明シー
トを用いた装置である。

第１図は本考案による伴奏曲再生装置の一実施
例を示す機能別ブロツク図である。第１図中、１
は磁気テープ再生機構部で、カセツトテープに記
録されたコンピユータ用のプログラムと、伴奏曲
のスタート及びテンポをコンピユータに判定させ
るためのタイミング信号、及び歌のための伴奏曲
とをそれぞれ再生し、再生信号２として出力す
る。

３は再生・出力回路部で、再生信号２を増幅し
て出力し、伴奏曲をスピーカー４から出力すると
共に、マイクロホン５から入力された歌い手の音
声を増幅して出力し、歌声を伴奏曲に重ねてスピ
ーカー４から出力する。さらに再生・出力回路部
３は再生信号２をもとにして前記プログラム信号
６及びタイミング信号７を出力して小型コンピユ
ータ８に入力する。プログラム信号６は小型コン
ピユータ８の動作を制御するものであつて、伴奏
曲の進行状態を表示するタイミングマーク表示部
９として設けた発光ダイオード群の内の各々のダ
イオード素子の発光が、演奏中の伴奏曲に対応す
る歌詞の透明シート上の文字部分を刻々と指示す
るように発光させるところの駆動信号１０を小型
コンピユータ８から出力させる。

ここで、伴奏曲の進行状態を示すタイミングマ
ークの表示による文字の指示を、伴奏曲の進行状
態と一致させる必要があり、そのために磁気テー
プに記録された伴奏曲信号の直前にタイミング信
号７として設定したスタート信号およびテンポ信
号を記録して設け、伴奏曲の再生直前に、前記ス
タート信号を磁気テープから再生してコンピユー
タ８に入力し、前記スタート信号の入力時から伴
奏曲に対応した歌の開始時までの時間幅をあらか
じめ考慮したプログラムによつてコンピユータ８
を制御すると同時に、磁気テープ走行速度に応じ
たテンポを自動的にとりこむことにより、伴奏曲
の進行状態と、進行状態を示す発光ダイオードの
発光による文字の指示とを一致させるものであ
る。

又、１１は回路部制御信号で、コンピユータ８
から再生・出力回路部３に入力され、１２はテー
プ再生部制御信号で、再生・出力回路部３から出
力して磁気テープ再生機構部１に入力され、それ
ぞれの制御を行つている。第２図は本装置にて使
用する磁気テープに記録された信号各々の磁気テ
ープ上の構成の一例を示す図である。図中、２０
１は磁気テープ、２０２は磁気テープ２０１に記
録された信号群を再生する磁気ヘツドで磁気テー
プ再生機構部１に設けられている。２０３はプロ
グラム信号６の記録部分であつて、例えばテープ
の始めの方に１または２以上の歌詞の文字データ
を含めて記録がされている。２０４はタイミング
信号７として設定したスタート信号およびテンポ
信号の記録部分、２０５は無信号部分、２０６は
伴奏曲信号の記録部分、矢印２０７は磁気テープ
２０１の表行方向を示すものである。

本実施例装置の稼動に際しては、まずプログラ
ム信号記録部分２０３が磁気ヘツド２０２によつ
て再生され、無信号部分２０５を経た後に、記録
部分２０４からタイミング信号７として設定され
たスタート信号およびテンポ信号を再生し、次い
で伴奏曲信号記録部分２０６が再生されるもので
ある。第３図は第１図中のタイミングマーク表示
部の構成図である。

図中、３００は書見台で、浅い箱形の筐体とし
て形成されている。３０１は書見台３００の台面
に多数設けられた発光ダイオードで、一列状に密
に配置した発光ダイオード群から成る発光ライン
を数ライン一定の間隔を保つて設けてある。書見
台３００の内部には発光ダイオード３０１を入力
された駆動信号に基ずいて選択的に発光させるた
めの駆動回路が内蔵されているが図示は省略して
ある。３０２は位置合わせ用の突起部分で、歌詞
を印刷した透明シートを定位置にセツトさせるた
めのものである。３０３は書見台３００を支えて
いる支柱で、台座３０４によつて固定されてい
る。３０５は信号線で、第１図にて示した駆動信
号１０が前記の発光ダイオード３０１用の駆動回
路に接続されている。第４図ａ，ｂは透明シート
製の歌詞集を示す断面図、平面図である。図中、
４００は複数ライン製の歌詞集、４０１は選曲し
た伴奏曲に対応した１枚の透明シートで、選曲さ
れた曲の歌詞が印刷されている。書見台３００の
位置合わせ用の突起部分３０２に、透明シート４
０１に設けられたところの位置合わせ用穴部分４
０２を契合させることにより、透明シート４０１
を書見台３００の所定位置に配置させる。位置合
わせ用穴部分４０２は各々の透明シートに設けら
れ、印刷された歌詞の文字群４０３と発光ダイオ
ード３０１による発光ラインとが位置的に一致
し、重なるように設定される。従つて、発光ダイ
オードの発光が文字パターン各々の直下にて順次
発光してゆくものである。各々の透明シートは輪
状の綴具４０４によつてゆるく綴じられている。
第５図は透明シート上の文字パターンと発光ダイ
オード群の発光状態を示す図である。図中、５０
１は歌詞を現わす文字パターン、５０２は伴奏曲
の進度及び現在位置を現わす点燈した発光ダイオ
ード群であり、光点として、刻々と矢印５０３方
向の各文字の下部に表示されるものである。

以上、第１図及び第２図、第３図第４図、第５
図において示した構成のもとに、本装置を稼動さ
せるには、第２図にて示したような各種信号（プ
ログラム信号及びタイミング信号、伴奏曲信号
等）をあらかじめ記録した磁気テープを磁気テー
プ再生機構部１にセツトして再生駆動し、再生出
力回路部３を介して再生信号２として再生する。
再生信号２として再生された信号の内で、最初に
再生されるプログラム信号６は、小型コンピユー
タ８に入力されて小型コンピユータ８のプログラ
ム信号６に基づく制御が始まる。

ここで、演奏される伴奏曲に対応した歌詞を印
刷してある透明シート４０１が選択され、位置合
わせ用穴部分４０２と突起部分３０２とに契合さ
せて、発光ダイオード３０１群を設けた書見台３
００の上に密着状態でセツトされている。

次いで、タイミング信号７として設定されたス
タート信号およびテンポ信号が再生されてコンピ
ユータ８に入力されると、伴奏曲の進行程度及び
伴奏曲の現在演奏位置を現す発光ダイオード３０
１各々の発光タイミングと、伴奏曲の進度とを一
致させるための調整制御（時間幅の計測等）がコ
ンピユータ８にて成され、伴奏曲の演奏開始を待
つ状態となる。続いて、再生信号２として伴奏曲
の再生が始まり、スピーカー４から伴奏曲の出力
が開始されると同時に、コンピユータ８の制御の
もとに、透明シート４０１に印刷された歌詞を表
す前記文字パターンを各々を指示するような位置
関係を保ちつつ、前記のタイミング・マークとし
て設定した発光ダイオード３０１の発光による光
点が刻々と発光されてゆくものである。

従つて、本考案によれば、再生出力された伴奏
曲に追従しつつ、歌おうとしている歌い手は、耳
によつて伴奏曲の進度及び現在位置を確認すると
共に、透明シートに印刷された歌詞を表す文字群
と、伴奏曲の進度及び現在位置を表わしつつ刻々
と前記文字各々を指示して行く発光ダイオードの
発光を目によつて視覚的に確認しながら歌うこと
となる。

なお、本実施例においては、発光ダイオード３
０１として点状の発光を行う如く図示したが、ラ
イン状に発光する発光ダイオードを用いた装置も
実施される。

又、発光体として液晶発光素子が他の発光素子
を用いても同様の効果を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による伴奏曲再生装置の一実施
例を示す機能別ブロツク図、第２図はこの実施例
に用いる磁気テープに記録された信号の一例を示
す構成図、第３図、第４図ａ，ｂは第１図中のタ
イミング・マーク表示部の構成図、一部断面図、
その平面図、第５図は第４図中の透明シート上の
文字パターンと発光ダイオードの発光状態を示す
図である。 図中、１は磁気テープ再生機構部、２は再生信
号、３は再生・出力回路部、４はスピーカー、５
はマイク、６はプログラム信号、７はタイミング
信号、８は小型コンピユータ、９はタイミングマ
ーク表示部、１０は駆動信号、１１は回路部制御
信号、１２はテープ再生用制御信号である。さら
に、２０１は磁気テープ、２０２は磁気ヘツド、
２０３はプログラム信号記録部分、２０４はタイ
ミング信号（スタート信号及びテンポ信号）の記
録部分、２０５は無信号部分、２０６は伴奏曲信
号の記録部分、２０７は矢印である。さらに、３
００は書見台、３０１は発光ダイオード、３０２
は位置合わせ用突起部分、３０３は支柱、３０４
は台座、３０５は信号線である。さらに、４００
は透明シート製の歌詞集、４０１は透明シート、
４０２は位置合わせ用穴部分、４０３は印刷文字
群、４０４は綴具である。さらに、５０１は文字
パターン、５０２は点燈した発光ダイオード群、
５０３は矢印である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 磁気テープに記録された伴奏曲及びプログラ
   ム信号、タイミング信号を再生出力する磁気テ
   ープ再生機構部と、再生した伴奏曲信号とマイ
   クから入力された音声信号とをスピーカーから
   出力する再生出力手段と、伴奏曲の現在演奏位
   置を指示するタイミング・マークの表示を行う
   表示部と、再生したプログラム信号及びタイミ
   ング信号の制御のもとに、前記タイミング・マ
   ークの表示を行うように設定した駆動信号を出
   力する再生信号処理手段と、前記駆動信号に基
   づいて伴奏曲に追従しつつ順次発光する如く構
   成されたところの発光ダイオード素子群を直線
   状に配置して成る発光ラインを複数ライン設け
   た光点発光素子面を具備すると共に、歌詞を印
   刷した透明シートを、前記光点発光表示面に重
   畳させた際に、透明シート上の歌詞を表す文字
   列と前記発光ラインとが重畳し、発光ダイオー
   ド各々の発光によつて伴奏曲の現在位置に対応
   した透明シート上の歌詞の中の文字を順次指示
   する手段とを有することを特徴とする伴奏曲再
   生装置。 (2) 前記透明シートに設けた穴部分と、前記光点
   発光表示面に設け、前記穴部分との契合によつ
   て前記透明シートと前記光点発光表示面との重
   畳を所定の位置に設定するように構成した突起
   部分とを有することを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第(1)項記載の伴奏曲再生装置。