JPH0141715B2 - - Google Patents

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JPH0141715B2
JPH0141715B2 JP60192146A JP19214685A JPH0141715B2 JP H0141715 B2 JPH0141715 B2 JP H0141715B2 JP 60192146 A JP60192146 A JP 60192146A JP 19214685 A JP19214685 A JP 19214685A JP H0141715 B2 JPH0141715 B2 JP H0141715B2
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chlorine
salt water
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hydrochloric acid
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JP60192146A
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Shunji Matsura
Yoshiharu Takasaki
Toshio Oku
Hirohisa Kajama
Takashi Yoshioka
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、イオン交換膜を隔膜として用いる隔
膜法による塩化アルカリ水溶液の電解工程より排
出される戻り塩水のうち脱塩素工程以後の部分
(以下被処理戻り塩水ともいう)の処理方法に関
する。特に被処理戻り塩水と接するパイプ、バル
ブ、タンク、容器、撹拌機その他の装置にチタン
材が使用されている場合の処理方法を提供するも
のである。 ここでチタン材とは、純チタン材;パラジウム
その他の成分を意識的に又は不可避的に包含する
チタン組成物、例えばチタン含有合金等の総称で
あり、該チタンのみで製られたもの及びチタン材
をライニングその他の方法で施したものが本発明
の対象となる。 従来、イオン交換膜を隔膜として用いる隔膜法
による塩化アルカリ、就中塩化ナトリウム、塩化
カリウムの電解(以下単に隔膜法電解ともいう)
にあつては、陰極室内で生成する水酸イオンが陽
イオン交換膜よりなる隔膜を通して陽極室に水酸
イオンが移行し、これが塩素と反応又は放電する
ことによる電流効率の低下を従たすのを防ぐため
に塩酸を添加する場合が多くある。また陽極室で
発生する塩素に起因して塩酸も生成するため、必
然的に戻り塩水中に塩素が存在する。 一方、隔膜法電解装置にあつては、湿潤状態で
の塩素を取り扱う関係で、装置の腐食を防止する
必要があり、一般に陽極室はチタン材で製られて
いる。同様に、防食の意味で戻り塩水の循環工程
にもしばしばチタン材が使用される。また特に電
解槽に塩水を供給するための供給口ノズル等はチ
タン材よりなる場合が多い。 本発明者らの経験によると、これらのチタン材
も塩化アルカリと塩化水素との共存下にあつて
は、やはり腐食する。チタン材の腐食性について
検討したところによると、塩酸又は塩化ナトリウ
ムの夫々の単独に対するよりも、これらが共存す
る場合に腐食の進行は著じるしいのである。また
隔膜法電解においては、一般にチタン材よりなる
陽極室よりも、むしろ脱塩素処理後の装置類、特
に塩酸濃度の高い塩水供給系の装置が腐食される
ことを見出し、その原因を研究した結果、本発明
に至つた。 即ち、本発明は、隔膜法電解の戻り塩水を脱塩
素し、電解槽に再供給するまでの工程にチタン材
が使用されている装置の腐食を防止する方法とし
て、戻り塩水中に含まれる塩酸濃度を測定し、該
塩酸量X規定に基づいて下式(1)により特定される
値(K)以上で、且つその50倍量以下の塩素を存在さ
せることを特徴とする戻り塩水の処理方法であ
る。 K=AX2+BX+C (1) 但し、Kは限界塩素量(重量PPM);A、B及
びCは、適用する温度(℃)によつて次の各式に
よつて求められる定数である。 A=5.55×10-3T2+17.5 (2) B=1.39×10-4T2+0.23T+29.5 (3) C=1.85×10-3T2+0.06T−12.8 (4) ここで、隔膜法電解とは陽極及び陰極間に隔膜
として、陽イオン交換膜を1枚以上存在させて、
所謂陽極室及び陰極室を形成し、陽極室に塩化ア
ルカリ水溶液を供給して電解を行う方法の総称で
ある。隔膜としては、実質的に非透水性である陽
イオン交換膜、一般にはパーフルオロカーボン系
の陽イオン交換樹脂膜が使用される。 また隔膜法電解の工程を一般的に示すと第1図
の如くなる。本図において、1が電解槽であり、
Aが陽極室を、Kが陰極室を夫々表す。電解され
た戻り塩水は、パイプ11より脱塩素塔2に導か
れるが、通常食塩2.5〜4.0規定及び200PPM程度
の塩素とPH約1〜2程度の塩酸を含む。しかる
に、塩化アルカリの精製を容易にするために、脱
塩素処理を行うことにより、従来は10PPM以下
の有効塩素量に減少させて、次の塩化アルカリ飽
和槽へ、パイプ12によつて導入される。ここ
で塩化アルカリ及び必要に応じて水を加えて、5
規定乃至は飽和塩化アルカリ溶液とし、パイプ1
3にて精製槽に導く。ここで炭酸アルカリ又は
苛性アルカリ等を加えて、混在する不純物例えば
カルシウム分、マグネシウム分又は重金属分を不
溶性物質に変換し、パイプ14より、静定槽
よつてマツドを分離除去する。一般に微量のカル
シウム、マグネシウム又はイオン性の有機物の存
在が電解性能に影響をおよぼすため、図示してな
いが分離母液を更に高度な精製例えば、高性能濾
過やキレート化剤(又は樹脂)によつて処理する
ことがある。このような場合には、塩水中の有効
塩素含量は更に低下し、実質的に0になる場合も
ある。かくして得られた塩水は、パイプ15によ
り貯槽に入り、濃塩酸を16より供給して、通
常0.05規定乃至0.7喫定の塩酸を含む塩化アルカ
リ水溶液として、パイプ17より電解槽のAに供
給される。従つて、チタン材の腐食は、脱塩素塔
2より後に生ずるのであるが、特に塩酸濃度が高
い貯槽以降において著じるしい。 本発明は、上記実状に鑑み検討した結果、塩酸
を共存する塩化アルカリ水溶液によるチタン材の
防食方法として、塩素を存在させる方法を見出し
た。 通常、塩素もまた金属材料に対して強い腐食性
を有する物質であることはよく知られている。チ
タン材は通常塩素に対する耐食性は大きい材料と
されているが、例えば、「チタニウム・ジルコニ
ウム」誌第15巻2号(昭和42年2月)40頁表2に
よるとClO2:5〜6g/、Cl2:1.15〜1.34
g/で侵食度は0.25mm/yrである。また塩酸に
塩素が共存する系においては、前記文献の表7に
おいてチタンが7.750mm/yearの割合で侵食され
ることが示されている。勿論塩酸のみによつても
チタン材は腐食される。更に塩化アルカリ例えば
食塩もまた腐食性の物質であることが一般に知ら
れている。 一方、チタン材の防食方法として、種々の酸化
性物質を加えると有効であることが知られてい
る。しかるに先に述べた如く、ClO25〜6g/
混入した系ですら、チタン材は腐食されるのであ
る。即ち、チタンの防食手段は、単に空気の吹き
込みや酸化剤の使用が常に有効であるとは限らな
いのである。特に塩酸の存在する系では酸化剤の
選定と量によつて腐食量は大きく変化する。即
ち、腐食に関与する系の状態により、区々であ
る。 そこで本発明は、隔膜法電解の戻り塩水即ち50
℃乃至100℃の間の温度にあり且つ塩化アルカリ
を50g/乃至飽和濃度で、これに0.7規定以下、
特に0.05規定乃至0.6規定の塩酸を含有する場合
における最も経済的なチタン材の防食方法を提供
するものである。従つて隔膜法電解において、通
常電解槽に供給される時の如く0.1規定以上の塩
酸を含有する場合は極めて有効となる。 本発明者らの実験によれば、本発明の効果は極
めて顕著であり、使用する塩素の有効量の下限
は、溶存する塩酸量(規定)と温度とによつて、
明確に決まるのである。例えば、第2図(60℃の
場合)及び第3図(90℃の場合)に数例を示す。 これらの図は、縦軸に腐食速度(mg/dm2
day)を、横軸に使用塩素量を採り、溶液は4〜
5規定の食塩水(電解槽に供給する濃度範囲)を
用い、塩酸量が0.1規定、0.2規定及び0.5規定存在
する場合について示したものである。いずれの場
合においても、塩素存在量が一定値まで減少して
来ると急激に腐食が始まることがわかる。本明細
書では、この腐食の始まり初める時の塩素量を限
界塩素量と称する。また、第2図における60℃の
場合と第3図における90℃の場合を比較すると明
らかな如く、限界塩素量は、温度によつて変化す
るのである。これらの関係を第4図により、更に
明確に示す。本図は30℃、60℃及び90℃における
食塩水中の塩酸量と限界塩酸量との関係であり、
例えば0.2規定の塩酸が存在する90℃の食塩溶液
における限界塩素量は約20PPMであるが、60℃
においては約7.5PPMとなることを表す。本発明
者らは、上述の関係について極めて多くの実験を
行うことにより、重要な法則を見出したのであ
る。即ち、限界塩素量は、50℃乃至100℃の間で
はどの温度についても、ほぼ塩酸濃度を変数とす
る二次曲線上にあることである。 即ち、限界塩素量(K)は、次の式によつて示され
る。 K=AX2+BX+C (1) 尚上式は、第一現象だけをとり、Kの値は正で
あることは言うまでもない。第4図において破線
の部分は、塩素が存在しなくても、腐食を生じな
いことを表している。また(1)式中A、B及びCで
示される定数は、温度によつて変化するものであ
るが、各種の温度に対する多くの実験から、温度
T(℃)に関する式として次の(2)〜(4)に示す関係
式が得られた。即ち A=5.55×10-3T2+17.5 (2) B=1.39×10-4T2+0.23T+29.5 (3) C=1.85×10-3T2+0.06T−12.8 (4) これらの(2)〜(4)式により、求められる各A、B
及びCの値を(1)式に代入することにより、その温
度での塩酸濃度に対する限界塩素量が求められる
のである。それら数例を示すと第1表の如き値と
なる。 【表】 また塩素の添加量の上限は、単にチタン材の腐
食の観点からは、特に問題はないが、本発明が隔
膜法電解に関するものであり、プロセス上からも
存在する塩素によるチタン材以外の部材の腐食を
考慮しなければならない。即ち、極く微量の範囲
で、しかも戻り塩水に存在する範囲の塩酸による
腐食を防止し得る量を用いる点に特徴があるので
あつて、これらの点から、使用する塩素は限界塩
素量乃至その50倍量以下、好ましくは20倍量以下
の範囲に特定されるのである。 本発明の範囲内において、隔膜法電解プロセス
のいかなる部分に対しても、全く無害で且つ戻り
塩水を処理する工程におけるチタン材の腐食をも
完全に防止し得るのである。 更に、本発明を実施するにあたつては、第1図
に示したフローシートに特に限定されるものでは
ない。例えば、脱塩素塔での脱塩素量を調節する
ことにより、必要な塩素含有量を適宜保つことが
できる。しかしながら、比較的高温又は高塩酸濃
度となる部分のある場合等で、比較的高い塩素量
を必要とする場合は次の精製工程での性能を低下
させる場合もあり、破線18で示す如く、脱塩前
の戻り塩水を一部バイパスして、必要な工程での
塩素濃度を確保することも好ましい方法である。
勿論、別途に塩素を必要な部分に供給することも
可能である。 実施例 第1図に示す如き戻り塩水処理工程によつて約
100/hr塩水をイオン交換膜を隔膜とした用い
た電解槽に供給して食塩の電解を行つた場合、第
2表の組成となる。 【表】 上表の組成において60℃の貯槽6中にチタン板
片を吊り下げて、その腐食の状況を検討したとこ
ろ、上表17の条件では1ケ月の平均約160mg/d
m2・dayの割合で腐食された。しかるに第1図1
8のパイプを開いて一部の戻り塩水を直接貯槽6
に導入し槽内の塩素量を40PPMに保つたところ、
1ケ月間での腐食は全く認められなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の隔膜法電解に関する代表的な
工程図である。1は電解槽、2は脱塩素塔、3は
塩化アルカリ飽和槽、4は精製槽、5は静定槽、
6は貯槽である。第2図および第3図はそれぞれ
60℃と90℃におけるチタンの腐食率と塩素量との
関係を示すものである。第4図は各温度における
食塩水中の塩酸量と限界塩素量との関係を示すも
のである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 イオン交換膜を隔膜として用いる隔膜法塩化
    アルカリ電解の戻り塩水を脱塩素し電解槽に再供
    給するまでの工程にチタン材が使用されている装
    置の腐食を防止する方法として、該戻り塩水中に
    含まれる塩酸濃度を測定し、該塩酸量X(規定で
    表示する)に基づいて下式により特定される値(K)
    以上で且つその50倍量以下の塩素を存在させるこ
    とを特徴とする戻り塩水の処理方法。 K=AX2+BX+C 但し、Kは限界塩素量(重量PPM);A、B及
    びCは使用温度(T℃)によつて、次の各式によ
    つて求められる定数である。 A=5.55×10-3T2+17.5 B=1.39×10-4T2+0.23T+29.5 C=1.85×10-3T2+0.06T−12.8 2 被処理戻り塩水が50℃〜90℃である特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 3 被処理戻り塩水が0.7規定以下の塩化水素を
    含有している特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 被処理戻り塩水が50g/乃至飽和濃度の食
    塩水である特許請求の範囲第1項記載の方法。 5 脱塩素処理される以前の戻り塩水の一部を被
    処理戻り塩水に混合することにより、塩素存在量
    を調整する特許請求の範囲第1項記載の方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50120492A (ja) * 1974-03-07 1975-09-20

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