JPH0141409Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は一般家庭において使用する二槽式洗濯
機のパルセーター（撹拌翼）に関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 従来の二槽式洗濯機においては、第１図に示す
ように洗濯槽１の底部に適当な角度の傾斜面２を
設け、この傾斜面２にパルセーター（撹拌翼）３
を回動自在に設けていた。又パルセーター３は図
のように円盤状の基盤部分に部分的に山部分を上
方に突出させたものが一般的であつた。尚図中４
はパルセーター３の回転軸受け、５はインペラー
プーリー、７はモーター８に装着したモータープ
ーリーで、前記インペラープーリー５はモーター
プーリー７にＶベルト６にて連動されている。９
は洗濯機の外箱、１０は制御ボツクスである。

ところで最近では布がらみ、及び布損傷度の良
いパルセーターを開発し商品化して、第２図、第
８図に示すようなパルセーターを備えた洗濯機が
多くなつてきた。第２図、第８図に示すパルセー
ターは洗濯槽１の底部に形成した傾斜面２よりパ
ルセーター基盤面１１を凹状にくぼませてあり、
又周方向適当個所に基盤面１１より少し突出する
山部分１２〔羽根部分〕を有し、この山部分１２
をパルセーターの中心ボス部１３に連続させてい
る。又山部分１２と１２との間の基盤面１１に水
抜き孔１４を設けている。このようなパルセータ
ーを従来の二槽式洗濯機に組み込んだ場合、パル
セーターの凹状にくぼませた基盤部分に溜つた水
を排水するために小さな水抜き孔１４を設けた
が、水抜き孔１４の径を大きくしないと排水しな
いことが多かつた。しかしパルセーターに大きな
孔をあけると洗濯中に釘やピン等が入り込み、パ
ルセータの下の洗濯槽に孔があくという問題が発
生するため、パルセーターに大きな水抜き孔をあ
けることができなかつた。又小さな孔をあけても
その孔にリント（糸屑）等が詰まり排水しないと
いう問題がある。

考案の目的 本考案は上記従来の問題を解消するもので、パ
ルセーターに水抜き孔を設けずに排水可能なパル
セーターを提供することを目的とする。

考案の構成 上記目的を達成するため、本考案の洗濯機のパ
ルセーターは、洗濯槽底部に傾斜して取り付けら
れるパルセーターにおいて、このパルセーターの
基盤面に、凹状にくぼませた複数の凹部と、これ
らの各凹部間に連結する溝部を設け、これらの凹
部の傾斜角度をパルセーター取付傾斜角度より小
又は同程度に形成したものである。

実施例の説明 以下、本考案の一実施例について図面に基づい
て説明する。第４図、第５図に本考案の一実施例
を示し、パルセーター１５の取付傾斜面２の傾斜
角度θ₂とパルセーター基盤面１６に凹状にくぼま
せた複数の凹部１７の傾斜角度θ₁を略同じか又は
θ₂＞θ₁になるように構成し且つ周方向適当箇所に
基盤面１６より少し突出して位置する山部分１８
と中心ボス部１９ととのつながりをなくして各凹
部１７を連結する溝部を基盤面１６に設けてい
る。

パルセーターをこのように構成することによ
り、パルセーター１５の上面に水が溜まらずに全
部排水することが可能になり、従来のように釘等
の異物の侵入もなくなり、洗濯槽への孔あき等も
なくすることが可能である。又ボス部１９と山部
分１８を切り離すことにより、基盤面１６の凹部
１７が一つにつながるため確実に排水をすること
ができる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、従来のように水
抜き孔を設ける必要がなく排水を確実に行なうこ
とができ、釘等の異物の侵入もなくすことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の洗濯機の構成を示す一部切欠正
面図、第２図は最近開発されたパルセーター取付
部の断面図、第３図は同パルセーターの平面図、
第４図及び第５図は本考案の一実施例を示し、第
４図はパルセーター取付部の断面図、第５図はパ
ルセーターの平面図である。 ２……傾斜面、１５……パルセーター、１６…
…基盤面、１７……凹部、１８……山部分、１９
……ボス部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯機底部に傾斜して取り付けられるパルセー
   ターにおいて、このパルセーターの基盤面に、凹
   状にくぼませた複数の凹部と、これらの各凹部間
   を連結する溝部を設け、これらの凹部の傾斜角度
   をパルセーター取付傾斜角度より小又は同程度に
   形成した洗濯機のパルセーター。